.内積( 1定義 2 3 4 5 ) 2.( 1 2 3 4 5 ) ベクトルの内積(スカラー積)と外積(ベクトル積)の成分表示 ベクトルの 内積(スカラー積とも言う)と 外積(ベクトル積とも言う)の成分表示を説明します。 この稿では文章中で ベクトルを表すときには 太字のアルファベット文字を用いることにする。 そして普通 などで表す。 この稿では、最も簡単な左端の表現を用いますが、普通の掛け算演算と混同される恐れが在る場合には中央あるいは右端の表現を用いる。 .( 1 2 3 4 5応用 ) 2.( 1 2 3 4 5 ) (5)応用 前節の成分表示を用いて、幾つかの重要な結論が導かれます。 また、これが成り立ては Aと Bは互いに垂直です。 .余弦定理 さらに、下図の様な三角形の各辺の長さについて が成り立つことが直ちに言えます。 すなわち となる。 .( 1 2 3 4 5 ) 2.外積( 1定義 2 3 4 5 ) 2.外積(ベクトル積) 外積についても、内積と同様な手順で説明できます。 このき、そのベクトルの方向が Aから Bに向かって右ネジを回すとき、ネジの進む方向と同じである場合を で表し、 Bから Aに向かって右ネジを回すとき、ネジの進む方向と同じである場合を で表すことにする。 つまり演算の順序が異なると、その結果を表すベクトルの方向は逆転する。 この稿では、最も簡単な左端の表現を用いますが、普通の掛け算演算と混同される恐れが在る場合には中央あるいは右端の表現を用いる。 .( 1 2 3 4 5 ) 2.( 1 2法則 3 4 5 ) (2)外積が満たす代数的性質 前節で定義したベクトル演算について、次の代数法則が成り立つ。 [証明] (1)が成り立つことは外積の定義より明らか。 また(3)が成り立つことはベクトルのスカラー倍の意味と、外積の定義より明らか。 以下で(2)が成り立つことを証明する。 ベクトル A、 B、 Cを下記の様なものだとする。 今、上図の様な、ベクトル Bと Cを含みベクトル Aに平行な面を持つ 平行六面体の角柱OBDCAEGFを考える。 つまり が成り立つ。 [終わり] .( 1 2 3 4 5 ) 2.( 1 2 3 4成分表示 5 ) (4)外積の成分表示 前々節と前節の結論を用いれば、外積の成分表示が直ちに導かれる。 この関係式はとても重要です。 特に 剛体の力学を論じるとき必須の公式となります。 [] このとき、この成分表示で示されるベクトルの大きさが、実際にベクトル Aとベクトル Bが作る平行四辺形の面積である事は直ちに確認できる。 [] 上で説明した様にベクトル積 の大きさはベクトルAとベクトルBが作る平行四辺形の面積でした。 そのため上記の式とベクトル i との内積 は前述の平行四辺形をyz平面へ射影した図形の面積となります。 同様に は前述の平行四辺形をzx平面へ射影した図形の面積であり は前述の平行四辺形ををxy平面へ射影した図形の面積となります。 .( 1 2 3 4 5 ) 2.( 1 2 3 4 5応用 ) (5)応用 前節の成分表示を用いて、幾つかの重要な結論が導かれます。 つまり外積の演算の結合順序を変えると異なったベクトルとなる。 これは外積の定義に従って実際にベクトルを求めてみれば直ちに明らかになることです。 .平行六面体の体積 下記の様な三つのベクトル A、B、Cで構成される平行六面体の体積は直ちに求まる。 内積と外積の定義より の関係が成り立ちます。 これは行列式 に等しい。 ここでベクトル A、B、Cは互いに右手回りのサイクリックな関係になっていることに注意。 もし Cが Aと Bが作る平面に対して図の反対側にあれば、スカラー三重積の値は負になる。 [] 上記平行六面体の体積をVとすると、その2乗V 2は となる。 ところで、別ページで説明する行列式の性質[]と[]から (1)転置行列の行列式は元の行列の行列式の値と同じ。 (2)2つの行列の積を作り、その行列式の値を計算すると、それは元の2つの行列の行列式を計算して乗じたものに等しい。 が成り立つ。 そのため上記の関係は以下のように変形できる。 一般相対性理論ではV 2は基本計量テンソルg ijの行列式で表される。 このことについては別稿を参照されたし。 .スカラー三重積の性質 i、j、kを右手直交座標系の単位ベクトルとすれば、直ちに が言える。 次に、下記のいずれの表現も、同一の平行六面体の体積を示しているので、直ちにこれらの関係式が成り立つことが言える。 また、内積(スカラー積)の交換の法則を上式に適用すると が言える。 このときベクトル A、B、Cの順番はサイクリックに回さなければならないことに注意。 上記の二式と内積、外積の交換法則により、[ A,B,C]の任意の二つの順番を入れ替えると符号が変わることが解る。 このとき前項と前々項の結論を用いれば が成り立つ。 ここで A=C、 B=Dのときには が成り立つ。
次の外積の意味 外積の意味 外積のノルムは? 前回は外積というものを紹介しました。 つまり、ベクトルの外積のノルムは、2つのベクトルで作られる平行四辺形の面積を表しています。 ここで、少し内積の確認もしていきます。 でも、2つのベクトルの外積はスカラーではなくベクトルです。 ノルムは分かりましたが、方向は一体どっちを向いているのでしょう…? 結論からいいますと、2つのベクトルから作られる平行四辺形に垂直な方向が、 実は外積の方向となっています。 あれっ?向きは? ちょっと待った!!! よ〜く考えてみると、垂直な向きって2つありませんか? 上向き?下向き?どっち??? これは、右手座標系or左手座標系によります。 右手座標系って・・・?(?_?) まぁそれは後で詳しく説明するつもりですが・・・ ちらっと紹介をしましょう。 右手座標系&左手座標系 今までの数学では、座標を用いるときに、 x軸として、右向きを正に、左向きを負にしました。 y軸として、上向きを正に、下向きを負にしました。 例えば、(0,0,0)の1つ奥の位置の座標を(0,0,1)と置けばいいのか、 それとも(0,0,0)の1つ手前の位置の座標(0,0,1)と置けばいいのか・・・ ちなみに、左側の座標の取り方を 左手座標系右側の座標の取り方を 右手座標系といいます。 右手座標系・左手座標系、どちらがいいのかは、用途におまかせされています。 で、結局外積の向きは? そうですね・・・右手座標系or左手座標系でベクトルの外積の向きもちがってきます。 そして、再びフレミングの法則の手の形をして、中指の指の方向が外積の方向となります。 これが右手座標系のときで、 これが左手座標系のときです。 物理では、普通は右手座標系を用います。 ・・・やっぱり、図を使わないとうまく説明できなかったかなぁ??.
次のdet はを表す。 言い換えれば、2つのベクトルが作るのと平行な方向を向いている。 ただし、法線のどちらの方向に向いているかは座標軸の選び方に依存し、とに分けられる。 右手系の場合は、 a をその始点の周りに180度以下の回転角で回して b に重ねるときに右ねじの進む方向である。 左手系の場合は、 b をその始点の周りに180度以下の回転角で回して a に重ねるときに右ねじの進む向きである。 行列式とスカラー積の線型性からベクトル積も双線型性をもつ。 また、1次元では 1 となる。 3次元のクロス積はのの概念をもとにして、とがそれぞれ独立に、と対になる数学的概念として考案した。 つまり、(1元数)、(2元数)、4元数、の乗算から、0次元、1次元、3次元、7次元でのクロス積が定義できる(要素数が多くなるため縦ベクトルで表す)。 また、0次元では自明なことを確認できるにすぎず、1次元のクロス積は常にである。 外積は3次元ではクロス積に一致するが、同義語ではないので注意が必要である。 外積は2階の反対称テンソルであり、これはホッジ作用素により、 n 次元では n - 2 階のに写像できる。 つまり、2次元では(0階の擬テンソル)、3次元では(1階の擬テンソル)に写像できるが、4次元以上ではテンソルとして扱うしかない。 関連項目 [ ].
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