2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」の聖火が、日本に到着。 航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が、前回の東京オリンピック以来となる「五輪」を、久々のカラースモークで大空に描きました。 ブルーインパルス「五輪」を1998年以来のカラースモークで 「東京オリンピック・パラリンピック」の聖火が2020年3月20日(金・祝)、ギリシャのアテネより特別輸送機「TOKYO2020号」で、航空自衛隊の松島基地(宮城県東松島市)へ到着。 「聖火到着式」が開催され、同基地を拠点としている航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が、大空にオリンピックシンボルの「五輪」を描きました。 残念ながら今回は強い風のため、円は短い時間で消えてしまいましたが、ブルーインパルスがオリンピックに関連し、その航跡で「五輪」を描くのは、1964(昭和39)年に開催された前回の東京オリンピック以来です。 なお「五輪」は、5色のカラースモークで描かれています。 ちなみにブルーインパルスはカラースモークを、染料の地上への影響などから1999(平成11)年以降、使用していませんでしたが(染料なしの白いスモークのみ使用)、このたびの五輪に向けてその課題を改善。 今回、およそ20年ぶりにカラースモークを使った演技を披露しています。 またブルーインパルスは「五輪」を描いたのにつづいて、5色のスモークを出しながら、今度は式典会場上空をまっすぐ通過していきました。 早く到着した特別輸送機 規模縮小での到着式 聖火今後の予定は? 聖火は、JAL(日本航空)とANA(全日空)がコラボしたボーイング787-8型機(機番:JA837J)の聖火特別輸送機「TOKYO2020号」に載せられ、松島基地へ到着。 当初は11時ごろに着陸の予定でしたが、強い風が吹く可能性があったため、早められて9時30分ごろに松島基地へ到着しています。 また聖火到着式は、世界的に感染が広がっている新型コロナウイルスの影響で、宮城県の子どもたちの参加が取りやめられるなど、規模が縮小されての開催になりました。 到着した聖火は、東日本大震災からの復興に尽力する被災地の人々に向け、3月20日(金・祝)から25日(水)まで宮城県、岩手県、福島県の順に2日間ずつ「復興の火」として展示。 そして26日(木)、福島県楢葉町・広野町にあるナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」より、国内の聖火リレーが始まる予定です。 なお「東京オリンピック・パラリンピック」は、2020年7月24日(金)から開催が計画されています。
次の2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」の聖火が、日本に到着。 航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が、前回の東京オリンピック以来となる「五輪」を、久々のカラースモークで大空に描きました。 ブルーインパルス「五輪」を1998年以来のカラースモークで 「東京オリンピック・パラリンピック」の聖火が2020年3月20日(金・祝)、ギリシャのアテネより特別輸送機「TOKYO2020号」で、航空自衛隊の松島基地(宮城県東松島市)へ到着。 「聖火到着式」が開催され、同基地を拠点としている航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が、大空にオリンピックシンボルの「五輪」を描きました。 残念ながら今回は強い風のため、円は短い時間で消えてしまいましたが、ブルーインパルスがオリンピックに関連し、その航跡で「五輪」を描くのは、1964(昭和39)年に開催された前回の東京オリンピック以来です。 なお「五輪」は、5色のカラースモークで描かれています。 ちなみにブルーインパルスはカラースモークを、染料の地上への影響などから1999(平成11)年以降、使用していませんでしたが(染料なしの白いスモークのみ使用)、このたびの五輪に向けてその課題を改善。 今回、およそ20年ぶりにカラースモークを使った演技を披露しています。 またブルーインパルスは「五輪」を描いたのにつづいて、5色のスモークを出しながら、今度は式典会場上空をまっすぐ通過していきました。 早く到着した特別輸送機 規模縮小での到着式 聖火今後の予定は? 聖火は、JAL(日本航空)とANA(全日空)がコラボしたボーイング787-8型機(機番:JA837J)の聖火特別輸送機「TOKYO2020号」に載せられ、松島基地へ到着。 当初は11時ごろに着陸の予定でしたが、強い風が吹く可能性があったため、早められて9時30分ごろに松島基地へ到着しています。 また聖火到着式は、世界的に感染が広がっている新型コロナウイルスの影響で、宮城県の子どもたちの参加が取りやめられるなど、規模が縮小されての開催になりました。 到着した聖火は、東日本大震災からの復興に尽力する被災地の人々に向け、3月20日(金・祝)から25日(水)まで宮城県、岩手県、福島県の順に2日間ずつ「復興の火」として展示。 そして26日(木)、福島県楢葉町・広野町にあるナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」より、国内の聖火リレーが始まる予定です。 なお「東京オリンピック・パラリンピック」は、2020年7月24日(金)から開催が計画されています。
次のカラースモークを使った展示飛行を披露 「天気がどうなるか心配でした。 風は強かったものの、飛ばすことができてまずはホッとしています」 そう感想を語ったのは、航空自衛隊の展示飛行チーム「ブルーインパルス」の飛行隊長2等空佐 福田哲雄さん。 ブルーインパルスは2020年3月20日(金・祝)に宮城県にある航空自衛隊松島基地で行われた東京2020オリンピック聖火リレー聖火到着式で、5色のカラースモークを使い、オリンピックシンボルや直線を描く展示飛行を披露しました。 この日は公共交通機関にも遅れが出るほどの強風。 普段の訓練だったら飛ぶかどうかは「ぎりぎりのところ」だったそうです。 とはいえ、「安全が確保されるのはもちろんですが、できることは追求していくことが我々の任務の1つでもあります」と福田さんは言います。 国民の多くが注目するセレモニーだっただけに、飛行前は隊員たちにもやや緊張が見られました。 福田さんは、「飛行直前のブリーフィングではなるべく普段通りに接して、平常心でフライトに臨んでもらうように努めていました 」と振り返ります。 かくいう福田さんも「みんなに平常心と言いつつ、普段の航空祭よりも緊張は大きかった」とのこと。 しかし、「実際に飛行機のところに行って、整備士と話し、エンジンをかけたらいつも通りの気持ちで臨むことができました」と笑います。 距離を保つには、パイロットの目に頼るしかない!? オリンピックシンボルを描いた東京1964オリンピックの話は知っていても、当時の資料は残っておらず、飛行機の機種も変わっています。 オリンピックシンボルを描くうえで、どういう飛行をすれば輪がきれいに見えるのか、どういう隊形で飛べば輪が作りやすいのか。 机上でシミュレーションをしながら、実際に訓練を積んできました。 最も時間を要したのは、5つの輪の前列3つ、後列2つの重なり具合と、輪と輪の間隔だったそうです。 「精緻(せいち)な距離を保つには、パイロットの目に頼るしかないんです。 その目で輪と輪の間隔が決まってしまう。 そこは非常に苦心しましたが、訓練を重ねて、隊員が正しい位置をつかんでくれました」と、福田さんは目を細めていました。 セレモニーでは、ブルーインパルスが登場するタイミングも重要になってきます。 今回は聖火皿に聖火が点火されるタイミングでしたが、セレモニーの進行具合、そして強風によって刻々と状況が変わっていきます。 どうタイミングを合わせているのでしょうか。 「飛行する前には必ず、想像できるリスクをあらかじめみんなと確認をとっています。 実際には地上から時間の変更は逐一私あてに無線で情報が来るのですが、無線ですので一緒に飛んでいる隊員も聞いています。 地上とやり取りする中でその時間の変更に対する様々な調整を私が全てしていて、みんなも私と地上の時間調整を信じて付いてきてくれるので、みんなが付いていきづらい操作はしないように心がけていました」 地上と上空、そして隊長と隊員の信頼関係に加え、綿密な作戦が難易度の高いミッションを可能にさせているのです。 復興の一助になればという気持ちで 復興オリンピック・パラリンピックと位置付けられる東京2020大会。 東日本大震災から9年が経ちますが、「街の風景は様変わりして、いまだ更地のところも多い」と、福田さんは言います。 被災した松島基地で難を逃れたブルーインパルスは復興のシンボルとされています。 「多くの皆さんの苦労のもとに、今の我々があります。 我々のフライトを通じて、地域の皆さんには元気になってもらいたいですし、復興の一助になればという気持ちでいつも飛ばせてもらっています」 聖火到着式が行われたこの日、ブルーインパルスの展示飛行を見ていた人々は大きな拍手を送っていました。 福田さんら隊員たちの思いは、彼らの胸に確実に届いていることでしょう。
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