童磨は登場時から強キャラ感がでていましたが、カナエに続きしのぶも倒してしまいした。 栄養価の高い女性を食べ続けた事が強さの根源です。 鬼であっても人間を食べれる許容量に限界があるので食べ続けることが出来るのも才能ですね。 黒死牟は日の呼吸の剣士、縁壱の双子の兄で名を厳勝と言い月の呼吸の使い手です。 彼の立ち振る舞いに威厳すら感じます。 弟の縁壱の規格外の強さに嫉妬し鬼として生きることを決意しましたが、鬼になってまで生き永らえたことを生き恥として認識し自分の醜さを嘆きます。 無残は産屋敷亭にて鬼殺隊の総攻撃によって頸を落とされましたが日の光以外では倒せない事が判明。 400年前に縁壱が無惨を倒せなかったのは頸を落としても死ななかったからでしょう。 頸を落としても死なないのであれば炭治郎の日の呼吸をもってしても無惨の打倒は難しいですね。 禰津子の血が無惨の討伐のカギになるでしょう。 無残は禰津子を取り込む事で不死の命が失われてしまうと予想します。 現時点では無惨が作中最強で間違いないですね。
次のマルハン岩内店は地域最低最悪のパチンコ店です。 パチンコもスロットもどんな台に金注ぎ込んで粘っても800ハマリや900ハマリや1000以上ハマリがほぼ単発で連続して大ハマリしてます。 4パチで2000ハマリ3000ハマリありますが、なんと釘も異常にキツくて千円あたり10回稼働あるかないかだから100ゲームで1万以上入ってます。 だから2000ハマリで20万、3000ハマリで30万入ってます。 どう考えても卑劣なぼったくりにしか見えません、そしてハマリ卑劣なわりには当たり単発ばかりで女の人が座れば簡単に連チャンしてます、遠隔操作ですね。 さらに卑劣なのが、マルハン岩内店で《みんパチスタッフ4》というインターネットを作ってお客をバカにする書き込みをしてますよ。 クズ、チンカス面してハマってる、バカなカモが毎日来てる などと言ってるから 運営してる側がこんなコメントでいいんですか って質問してる人が居るのにそんな人に対する卑劣な返信がありましたよ テメエ って返信してましたよ。 あまりにもマルハン岩内店は地域最悪の卑劣パチンコ店です。 皆さんも気をつけて下さい。 マルハン岩内店による借金が多発してますよ。 財産失ってる人もたくさん居ます。 自殺者も居ます。
次の可愛いと美人を極めた系柱炭治郎と、 170㎝みまん そこそこカッコいい善逸のスッタモンダが書きたい。 164. 落ち込みつつも、その歩みはとても姿勢がいい。 伸びた背筋。 着痩せするタイプなのかしっかりとした筋肉がついている筈なのに全体的にほっそりとして見えた。 背中を半ばおおうほど伸びた髪を頭の上でくくり、風にフワリとなびかせている。 長い睫毛は影を落とし、憂いに震えていた。 顔には疲れが色濃く、どんよりとしている。 「また嫌みを言われてしまった」 先ほどまで出ていた柱合会議。 鬼殺隊最強たる柱全員と、そしてお館様が集合し、これまでの報告をし合う。 炭治郎は柱となって一番期間が短い。 しかしいろいろな話題の中で、最後に話し合う議題は決まっていた。 『日柱竈門炭治郎の妹、 鬼の竈門禰豆子について』 わかる。 わかっているのだ。 彼らの言い分も、嫌みひとつ言わなければならない嫌悪の気持ちも。 でも禰豆子は、炭治郎の妹なのだ。 禰豆子の為に、炭治郎は鬼殺となり、柱までの力を極めたのだ。 これ以上、これ以上の進展は、鬼舞辻無惨の首しかない。 出会いさえすればと思うが、その出会いすらない。 手がかりもない。 どうしろと言うのか。 禰豆子の事をわかってくれる味方もいるが、敵も多い。 …………同じ鬼殺隊だが。 不穏分子はどうしようもなく炭治郎達だった。 心苦しいが、炭治郎も譲れない。 炭治郎こそ嫌悪を持たない様にと、その心に固く誓う事しか出来ない。 くしゃり、と雑草を踏む。 踏み躙る事のないよう、炭治郎は自分に誓っている。 (…………) 会合の為、炭治郎は禰豆子を人気のない花畑でお留守番を頼んだ。 禰豆子も見知らぬ人、酷ければ、嫌悪嫌みを浴びせる人と共にいるよりずっといい。 禰豆子も努力している。 彼女は太陽を克服した。 禰豆子だって、真っ白に燃える太陽の下、もう人と生きられるんだ。 木々の枝の遮りをくぐり抜け、視界が開けた。 空の青と。 葉の緑と。 可憐な花の白。 美しい花畑の光景の中心で、妹はキャラキャラと笑っていた。 炭治郎はハッと息を飲んで目を見開く。 妹の憂いを含まない笑顔をどれだけぶりに見ただろう。 人だった頃と重なる。 もっと幼い頃の、無邪気な笑顔と重なった。 …………悲しい事に、それは数年ぶりに見た笑顔だった。 よろり、と炭治郎は呆然と一歩踏み出す。 くしゃり、と雑草を踏み、泣きそうなりながら二歩目と手を、禰豆子に伸ばした。 三歩目、それは止まってしまう。 となりに誰かいた。 血が凍る。 楽しそうに笑い、跳ねながら、声を上げて笑っている。 赤みをさす頬。 怒り以外の、悲しみ以外の、あの赤みを最後に見たのはいつだろう。 刀を握った手から力が抜けた。 チン!と僅かに覗いた刃が、鞘に戻る。 凍った血が溶け始める。 見知らぬ暖かさに、体が戸惑っている。 頭が混乱している。 シャリシャリと、血がめぐる。 柔い所を傷つけながら。 痺れるような痛みに、炭治郎の瞳は、水の幕で揺れた。 「あ、おに、、いちゃ!」 笑顔の禰豆子が、炭治郎に気付いた。 楽しそうに、跳ねながら駆け寄ってくる。 まるで花の精のようだった。 頭にも、首にも、手にも花冠が揺れている。 キレイな作りのそれはまるで禰豆子を、一人の少女の様に見せていた。 とても、とても素敵で、炭治郎は目頭がジンと痺れる様に熱くなる。 抱きつく禰豆子を、炭治郎も強く抱き締めた。 すう、と深く鼻から呼吸をする。 鬼の匂いだ。 当然、変わりはしない。 それ、でも。 心底楽しそうに笑う妹の匂いを、炭治郎は肺いっぱいに吸い込んで、全身に巡らせた。 シャリシャリ、シャリシャリ、音が鳴る。 心にスーッと細い切傷が出来て、痛い。 でもそれは、その痛みは。 熱い、感動の温もりのようだった。 「おに、ちゃんも、これ!」 ぱさり。 妹からこぼれた見知らぬ『名前』に首を傾げる。 「禰豆子ちゃーん!」 それは大人になりきらない、少年の声だった。 「急に走ってどうしたの!ってわあ!?スッッゴイ美人!!!!」 「君、は?」 炭治郎を見て飛び上がらん…………いや実際すごく高く飛んで喜ぶ少年。 禰豆子とお揃い、だがずいぶんと不恰好な花冠が、頭や首にあった。 彼が動くと、ヒラヒラと白い花びらが舞い落ちる。 炭治郎は目を丸くして魅いった。 腹の底からの笑い声に、目がうるうると熱くなる。 「初めまして禰豆子のお姉さま!!!! 俺と結婚してください!!!!」 「 は? 」 「きゃはははは!」 禰豆子は爆笑だ。 「いや、あの、俺は」 「俺?!わあクールビューティーですね!とってもカッコいいです!声も清んだ低めの声でスッゴク素敵です!」 男の声だからな。 「ちょっと落ち着いてくれないか?いきなり結婚というのはだな。 早すぎじゃないか?」 「前向き!交際から始めましょうですか!俺大賛成です!」 「 は? 」 「きゃはははは!」 禰豆子は爆笑だ。 少年はモジモジしながら、気持ち悪く顔を赤らめ、頭の不恰好な花冠を手に取って、炭治郎に差し出した。 「俺とお付き合いしてください!お姉さま!!!!!!!!」 「ぶほ!ぶほ!」 禰豆子は爆笑を通り越してむせた。 そのまま禰豆子が少年の花冠を受け取り、炭治郎の頭に乗せた。 何故だ妹よ。 少年はピョーーーーンと高く飛んで、歓喜の舞い(超絶激しい)を踊った。 「やったぁーーーー!結婚だぁぁぁーーーーー!」 「良かったねぇぇ!ぜんいつぅぅ!」 「あっりがとう禰豆子ちゃぁーーーーん!」 ちょっと待て。 お付き合いからじゃないのか! 炭治郎が何度呼び掛けても、耳に入らない少年に、炭治郎は柱としての実力を発揮して、首に手刀を浴びせた。 「いったぁーーー!」 「きゃはははは!」 妹よ。 流石に笑いすぎだと思うぞ。 「少年。 すまないが俺と君は、結婚は出来ないんだ」 「え!年の差ですか!俺全然気にしませんけども!」 「そこじゃない」 もっと根本的に………… 「俺は、男なんだ」 「思い込みですか?」 「違うぞ!!!!」 断じて違うぞ!!!! 「俺は、正真正銘、男なんだ」 「…………」 ぽくぽくぽく、ちーん。 「…………本当だ。 嘘の音がしねぇ!」 少年は真っ青な顔でガタガタ震えだした。 「うぎゃぁぁーーー!!!!男かよぉーーー!!!!信じらんねえこんなに可愛くて美人で優しいのに男なのかよ!!!!あ゙あ゙あ゙ーーー!!!!おったまげーーー!!!!」 びたんびたん!と陸にあげられた活きのいい魚のように転がり跳ねる少年。 炭治郎は禰豆子を抱き隠しながら三歩引いた。 びょぉーーーん! 少年は大地を力強く踏み締めると、禰豆子に突進した。 炭治郎はヒッ!てなった。 でも返事をしないのはいい判断だ。 「君、君。 ちょっと落ち着け。 せめて一歩下がれ!」 「禰豆子ちぁーゃん!」 「下がれ!」 「あぽん」 炭治郎はビンタをかまし、少年を空へと舞いあげた。 「いいか!禰豆子は俺の妹だ! 見ず知らずの男の求婚など断じてあり得ない!」 「はいお姉さま!」 「違う!」 「あぽん」 少年はポーンと飛んだ。 笑う禰豆子の指は綺麗な弧を描いて地面にたどり着いた。 「それに禰豆子は」 炭治郎は痺れる喉に活を入れた。 誠実、とは程遠いが、それでも悪意はない。 過去の正義の言葉よりよほど、炭治郎は少年の言葉の方が好きだった。 だから、真実を話そう。 例えそれが、禰豆子を笑顔にしてくれた少年が、妹を罵る未来になったとしても。 竈門炭治郎はどうしようもなく、誠実な男だった。 「 禰豆子は、鬼だ 」 「日の下にいようとも、妹は鬼なんだ」 「どうしようもなく、それが変えようもない、真実なんだ」 あの目は歪むだろう。 敵意、嫌悪、そして殺意。 守ろう。 鬼からも、人からも、妹を。 禰豆子を人に戻すその時まで。 どれ程傷付き、叫び訴え、涙が枯れても。 竈門炭治郎は、ひとつ残された最愛を守ろう。 「 知ってましたけど? 」 キョトリ、少年は首を傾げて言った。 何でもない風に、地面に石ころが落ちている。 その程度だと言うように。 少年はヒラヒラと花びらを落として笑った。 「だって禰豆子ちゃんからは、 鬼の音よりも、スッゴクスッゴク優しい音がするんですもん! 優しいくて、お姉さま思いで、でもすごく悲しそうな…………でも今は大丈夫ですね!」 「貴方が笑っていれば、禰豆子ちゃんは寂しくないんだ」 キュー、禰豆子が猫の様に俺の首に抱きついてすり寄る。 幸せそうな、安心するような、その笑顔。 ああ、俺は、 お前を守れていたのか。 心に灯った灯火は、泣きそうな程温かく、優しく揺れて、冷たい闇を照らした。 「 ありがとう、少年 」 気付かせてくれて。 「いや、ぜんいつ君、だったかな?」 炭治郎はホンノリと口元を綻ばせて微笑んだ。 心からの喜びの笑顔。 抜き身の刃のような、鋭すぎる美しさが、たったそれだけでお日さまに祝福されている、大輪の花のようだった。 少年、ぜんいつ君は炭治郎の顔を見て、ボカン!と顔を赤らめた。 「ナイナイナイ!これは男!ナイナイナイ!あり得ない俺!落ち着け俺!!!!」 「ぜんいつ君?」 「わあ、ぎゃあああああ!!!!!」 しまいには青ざめて絶叫するぜんいつ君。 なんとか落ち着かせようと炭治郎が彼に近付いた時(きっと逆効果) 「善逸!!!!」 「ぴああ?!?!」 善逸は突然の怒声に垂直に飛び上がって驚いた。 「おいお前?!何処までほっつき歩いてるんだ!この俺様に探させるたぁ!いい度胸だなおい!」 「ひぃぃぃ!えぇぇぇ!」ガタガタガタガタ 「宇髄、さん」 音柱、宇髄天元。 彼顔に青筋を浮かべ、善逸の襟を猫の様に持ち上げた。 善逸はガタガタ震えながら宙に浮いた足をバタつかせている。 炭治郎は緊張した。 禰豆子を背中に隠し、彼から見えない様にした。 宇髄は、それを冷めた眼差しで見て、 「悪かったな竈門ぉ、このバカがその鬼にちょっかいでも出したかよ」 「…………いえ、あの、」 「何いってるんですか宇髄さぁん!俺は禰豆子ちゃんにちゃぁぁんと求婚しましたよ!」 「ごほ!ごほ!」 禰豆子は笑い損ねて炭治郎の背中でむせた。 「」炭治郎は気まずそうに固まった! 「」宇髄は青筋を浮かべて固まった! 「このバカ弟子がああああ!!!!」 「ぎゃあああああ!!!!!!!!」 宇髄は善逸をヘットロックで固めると。 米神に渾身のグリグリをお見舞いした。 善逸は目玉が飛び出さんばかりに絶叫する。 炭治郎はおろおろした。 禰豆子は爆笑した。 「鬼の娘がいると話しただろうが!接触するなとあれほど言ったのに、お前!お前というバカさかり弟子がああああ!!!!」 「うきょぉおおお゙お゙お゙!!!」 耳元で怒鳴られ、善逸は摩訶不思議な声をあげた。 炭治郎は宇髄を止めようとした。 少なくとも危害はなかったのだ。 むしろ…………禰豆子の無邪気な笑顔が炭治郎の脳裏に焼き付いている。 「だって一人じゃ寂しいじゃん!」 善逸は手足をバタつかせて絶叫した。 「心細いじゃん!悲しいじゃん!寂しいじゃんよ!呼んでたんだ!いや俺は呼ばれてなかったんですけども!でもでも!誰かって!誰か一緒にって!女の子が呼んでたんだ!俺は行くぜ!女の子に呼ばれたら絶対行くんだからな!」 それは声ではなく、 全身の鼓動が刻む、心の悲鳴だった。 善逸の耳だからこそ聞こえる、言葉に出来ない悲鳴だったんだ。 一人は寂しい。 悲しい。 だから俺は走ったんだ。 そしたら禰豆子ちゃんがいたんだ。 喋らず、無表情で、俺を見て、 警戒して、 でも心では、寂しさに泣く、たった一人の女の子だったんだ。 鬼だけど、そんなものより、可哀想な女の子だったんだよ! 善逸は感情のまま、支離滅裂にそんな事をわめいて、 炭治郎はその叫びを聞いて、胸が傷んだ。 炭治郎こそ、わめき散らしたいような、そんな感情が芽生えた。 心の思いが、体から溢れそうだ。 「ああーーー…………お前の女評価はいまいち信用ならないんだよなぁ」 宇髄は呆れと疲労で愚痴る。 ぐぃん!と宇髄は猫持ちのまま、善逸を炭治郎の前に突きだした。 「!?」 「ぎょわ?!?!すげー美人だけど男ぉ!!!!」 「…………。 」 善逸の唾を、炭治郎は浴びた。 「コイツは、どう思う?」 「はひ?」 「…………宇髄さん」 「善逸。 お前はこの男を、どう思う?」 何を、と炭治郎は思った。 まともに会話もしていない、炭治郎と善逸。 評価など出来よう筈もない。 いや、鬼を庇う柱、その悪評ならばこの少年も知っているだろう。 だがどうしても、 炭治郎は彼からその言葉を聞きたくなかった。 きっと自分は傷付く、そう、わかってしまうから。 禰豆子を笑顔にしてくれた少年から、悪意など聞きたくなかった。 止めようと口を開く。 音にする前に、彼の笑顔に、何処までも優しい、蕩けるような微笑みに、炭治郎は見惚れた。 「 泣きたくなるくらい、優しい人だ 」 「 優しすぎて、傷だらけで、でも強い人だ 」 ポロポロと涙を落として、善逸は笑った。 「 禰豆子ちゃんが一番大好きな人だ 」 「……………………そうかよ」 「あべぶ!」 宇髄は深い深いため息を吐き出して、善逸を落とした。 彼は潰れたカエルの様に着地して顔面を打った。 何すんだぁーーー!直ぐ様起き上がると、宇髄の脚にすがり付きガタガタ引っ張る。 びくともしない。 「悪かったな竈門」 「え?」 善逸は無視なのか宇髄さん。 「お前も、『妹』も、悪かったな」 「宇髄、さん?」 彼は初めて禰豆子を、『鬼』ではなく人として接した。 不器用な大きな手が伸びて、禰豆子の頭を撫でる。 触れる瞬間に怯え、でも髪をすく指に痛みがない事を不思議がり、ポンポンと優しく叩くと、禰豆子は子供の様に笑った。 鬼の牙が覗く。 それでもその笑顔は、とても可愛らしい女の子のそれだった。 「ああ、お前さんの妹は、良い子なんだろうなぁ」 「宇髄さん、どうして…………」 宇髄は困った様に苦笑した。 優しさと悲しみの笑み。 彼は禰豆子を、人としてあわれんで見た。 どうして…………今まで一度だって、貴方は禰豆子を、鬼として敵意しか向けなかったのに………… 炭治郎は困惑する。 そんな彼を見て、未だギャーギャー騒いでいる己の弟子の頭を、宇髄は叩いた。 「いってぇ!何すんですかもぉ!もおおおお!」 「だ、ま、れ!」 「ひゃああああ!もがもが」 宇髄は善逸の顎を鷲掴み、善逸をアヒル口にさせた。 ぷす、と禰豆子が炭治郎の羽織を掴んで笑う。 あひゃあ!と禰豆子の笑顔に善逸はアヒル口でときめいた。 宇髄と善逸を見て、困り果てている炭治郎に、宇髄はすまんすまんと軽く謝った。 「このバカは女にはだらしないし、根性はないし、我慢強くもねえが、地味に俺様が認めた継子だ。 コイツの耳は特別でな、聞こえすぎて人の感情までわかっちまう。 つまり竈門。 お前を信じる俺様の継子を、俺様が認めた。 ただそれだけの話だぜ」 「…………宇髄さん」 「俺様一人認められた程度で気を緩めるんじゃねえぞ」 「は、い」 炭治郎は深く、深く頭を下げた。 「ありがとう、ございます…………!」 「うもぉ宇髄さんってば素直じゃないなぁ!この人の強さはずっと前から認めてた癖にー」 俺にいっぱい話してくれたもんね! にやける善逸の顔面を、宇髄は大きな手で丸ごと掴んだ。 ミシミシ、と頭骨がきしむ。 「余計なことしか言わねぇ口は、俺様じきじき捨ててやろう」 「ごめ゙ん゙な゙ざい゙~~!」 「く、は」 「」 「」 「おにぃ、ちゃん!」 禰豆子の顔が華やぐ。 宇髄はキョトリと目を見開いてから、呆れた様に息を吐いた。 「お前の年相応の笑顔なんざ、俺は初めて見たぜ」 「あはは、す、すいません。 あ、いえ、くくくく…………止まらない!」 しまいにはお腹を押さえて笑う炭治郎に、禰豆子も嬉しそうに抱きつく。 「おにぃ、ちゃん!楽しいねえ。 楽しいねえ!」 「ははは…………ああ。 ああ、そうだな禰豆子」 炭治郎は久方ぶりの笑いに涙目になって、抱きつく禰豆子の頭を撫でた。 「 楽しいよ。 「うん゙ん゙ん゙ーーーーーー!!!!」 「悩まないでくれないか善逸君」 ズバリ禰豆子しかいないだろう。 炭治郎は呆れて言う。 そんな顔もとても美しい。 可愛いなら禰豆子ちゃん一択なんだけど、美人だとスッゴク難しいんですよ炭治郎さん! 可愛いと美人を極めた系柱炭治郎と、 170㎝みまん そこそこカッコいい善逸のスッタモンダが書きたい。 164. 落ち込みつつも、その歩みはとても姿勢がいい。 伸びた背筋。 着痩せするタイプなのかしっかりとした筋肉がついている筈なのに全体的にほっそりとして見えた。 背中を半ばおおうほど伸びた髪を頭の上でくくり、風にフワリとなびかせている。 長い睫毛は影を落とし、憂いに震えていた。 顔には疲れが色濃く、どんよりとしている。 「また嫌みを言われてしまった」 先ほどまで出ていた柱合会議。 鬼殺隊最強たる柱全員と、そしてお館様が集合し、これまでの報告をし合う。 炭治郎は柱となって一番期間が短い。 しかしいろいろな話題の中で、最後に話し合う議題は決まっていた。 『日柱竈門炭治郎の妹、 鬼の竈門禰豆子について』 わかる。 わかっているのだ。 彼らの言い分も、嫌みひとつ言わなければならない嫌悪の気持ちも。 でも禰豆子は、炭治郎の妹なのだ。 禰豆子の為に、炭治郎は鬼殺となり、柱までの力を極めたのだ。 これ以上、これ以上の進展は、鬼舞辻無惨の首しかない。 出会いさえすればと思うが、その出会いすらない。 手がかりもない。 どうしろと言うのか。 禰豆子の事をわかってくれる味方もいるが、敵も多い。 …………同じ鬼殺隊だが。 不穏分子はどうしようもなく炭治郎達だった。 心苦しいが、炭治郎も譲れない。 炭治郎こそ嫌悪を持たない様にと、その心に固く誓う事しか出来ない。 くしゃり、と雑草を踏む。 踏み躙る事のないよう、炭治郎は自分に誓っている。 (…………) 会合の為、炭治郎は禰豆子を人気のない花畑でお留守番を頼んだ。 禰豆子も見知らぬ人、酷ければ、嫌悪嫌みを浴びせる人と共にいるよりずっといい。 禰豆子も努力している。 彼女は太陽を克服した。 禰豆子だって、真っ白に燃える太陽の下、もう人と生きられるんだ。 木々の枝の遮りをくぐり抜け、視界が開けた。 空の青と。 葉の緑と。 可憐な花の白。 美しい花畑の光景の中心で、妹はキャラキャラと笑っていた。 炭治郎はハッと息を飲んで目を見開く。 妹の憂いを含まない笑顔をどれだけぶりに見ただろう。 人だった頃と重なる。 もっと幼い頃の、無邪気な笑顔と重なった。 …………悲しい事に、それは数年ぶりに見た笑顔だった。 よろり、と炭治郎は呆然と一歩踏み出す。 くしゃり、と雑草を踏み、泣きそうなりながら二歩目と手を、禰豆子に伸ばした。 三歩目、それは止まってしまう。 となりに誰かいた。 血が凍る。 楽しそうに笑い、跳ねながら、声を上げて笑っている。 赤みをさす頬。 怒り以外の、悲しみ以外の、あの赤みを最後に見たのはいつだろう。 刀を握った手から力が抜けた。 チン!と僅かに覗いた刃が、鞘に戻る。 凍った血が溶け始める。 見知らぬ暖かさに、体が戸惑っている。 頭が混乱している。 シャリシャリと、血がめぐる。 柔い所を傷つけながら。 痺れるような痛みに、炭治郎の瞳は、水の幕で揺れた。 「あ、おに、、いちゃ!」 笑顔の禰豆子が、炭治郎に気付いた。 楽しそうに、跳ねながら駆け寄ってくる。 まるで花の精のようだった。 頭にも、首にも、手にも花冠が揺れている。 キレイな作りのそれはまるで禰豆子を、一人の少女の様に見せていた。 とても、とても素敵で、炭治郎は目頭がジンと痺れる様に熱くなる。 抱きつく禰豆子を、炭治郎も強く抱き締めた。 すう、と深く鼻から呼吸をする。 鬼の匂いだ。 当然、変わりはしない。 それ、でも。 心底楽しそうに笑う妹の匂いを、炭治郎は肺いっぱいに吸い込んで、全身に巡らせた。 シャリシャリ、シャリシャリ、音が鳴る。 心にスーッと細い切傷が出来て、痛い。 でもそれは、その痛みは。 熱い、感動の温もりのようだった。 「おに、ちゃんも、これ!」 ぱさり。 妹からこぼれた見知らぬ『名前』に首を傾げる。 「禰豆子ちゃーん!」 それは大人になりきらない、少年の声だった。 「急に走ってどうしたの!ってわあ!?スッッゴイ美人!!!!」 「君、は?」 炭治郎を見て飛び上がらん…………いや実際すごく高く飛んで喜ぶ少年。 禰豆子とお揃い、だがずいぶんと不恰好な花冠が、頭や首にあった。 彼が動くと、ヒラヒラと白い花びらが舞い落ちる。 炭治郎は目を丸くして魅いった。 腹の底からの笑い声に、目がうるうると熱くなる。 「初めまして禰豆子のお姉さま!!!! 俺と結婚してください!!!!」 「 は? 」 「きゃはははは!」 禰豆子は爆笑だ。 「いや、あの、俺は」 「俺?!わあクールビューティーですね!とってもカッコいいです!声も清んだ低めの声でスッゴク素敵です!」 男の声だからな。 「ちょっと落ち着いてくれないか?いきなり結婚というのはだな。 早すぎじゃないか?」 「前向き!交際から始めましょうですか!俺大賛成です!」 「 は? 」 「きゃはははは!」 禰豆子は爆笑だ。 少年はモジモジしながら、気持ち悪く顔を赤らめ、頭の不恰好な花冠を手に取って、炭治郎に差し出した。 「俺とお付き合いしてください!お姉さま!!!!!!!!」 「ぶほ!ぶほ!」 禰豆子は爆笑を通り越してむせた。 そのまま禰豆子が少年の花冠を受け取り、炭治郎の頭に乗せた。 何故だ妹よ。 少年はピョーーーーンと高く飛んで、歓喜の舞い(超絶激しい)を踊った。 「やったぁーーーー!結婚だぁぁぁーーーーー!」 「良かったねぇぇ!ぜんいつぅぅ!」 「あっりがとう禰豆子ちゃぁーーーーん!」 ちょっと待て。 お付き合いからじゃないのか! 炭治郎が何度呼び掛けても、耳に入らない少年に、炭治郎は柱としての実力を発揮して、首に手刀を浴びせた。 「いったぁーーー!」 「きゃはははは!」 妹よ。 流石に笑いすぎだと思うぞ。 「少年。 すまないが俺と君は、結婚は出来ないんだ」 「え!年の差ですか!俺全然気にしませんけども!」 「そこじゃない」 もっと根本的に………… 「俺は、男なんだ」 「思い込みですか?」 「違うぞ!!!!」 断じて違うぞ!!!! 「俺は、正真正銘、男なんだ」 「…………」 ぽくぽくぽく、ちーん。 「…………本当だ。 嘘の音がしねぇ!」 少年は真っ青な顔でガタガタ震えだした。 「うぎゃぁぁーーー!!!!男かよぉーーー!!!!信じらんねえこんなに可愛くて美人で優しいのに男なのかよ!!!!あ゙あ゙あ゙ーーー!!!!おったまげーーー!!!!」 びたんびたん!と陸にあげられた活きのいい魚のように転がり跳ねる少年。 炭治郎は禰豆子を抱き隠しながら三歩引いた。 びょぉーーーん! 少年は大地を力強く踏み締めると、禰豆子に突進した。 炭治郎はヒッ!てなった。 でも返事をしないのはいい判断だ。 「君、君。 ちょっと落ち着け。 せめて一歩下がれ!」 「禰豆子ちぁーゃん!」 「下がれ!」 「あぽん」 炭治郎はビンタをかまし、少年を空へと舞いあげた。 「いいか!禰豆子は俺の妹だ! 見ず知らずの男の求婚など断じてあり得ない!」 「はいお姉さま!」 「違う!」 「あぽん」 少年はポーンと飛んだ。 笑う禰豆子の指は綺麗な弧を描いて地面にたどり着いた。 「それに禰豆子は」 炭治郎は痺れる喉に活を入れた。 誠実、とは程遠いが、それでも悪意はない。 過去の正義の言葉よりよほど、炭治郎は少年の言葉の方が好きだった。 だから、真実を話そう。 例えそれが、禰豆子を笑顔にしてくれた少年が、妹を罵る未来になったとしても。 竈門炭治郎はどうしようもなく、誠実な男だった。 「 禰豆子は、鬼だ 」 「日の下にいようとも、妹は鬼なんだ」 「どうしようもなく、それが変えようもない、真実なんだ」 あの目は歪むだろう。 敵意、嫌悪、そして殺意。 守ろう。 鬼からも、人からも、妹を。 禰豆子を人に戻すその時まで。 どれ程傷付き、叫び訴え、涙が枯れても。 竈門炭治郎は、ひとつ残された最愛を守ろう。 「 知ってましたけど? 」 キョトリ、少年は首を傾げて言った。 何でもない風に、地面に石ころが落ちている。 その程度だと言うように。 少年はヒラヒラと花びらを落として笑った。 「だって禰豆子ちゃんからは、 鬼の音よりも、スッゴクスッゴク優しい音がするんですもん! 優しいくて、お姉さま思いで、でもすごく悲しそうな…………でも今は大丈夫ですね!」 「貴方が笑っていれば、禰豆子ちゃんは寂しくないんだ」 キュー、禰豆子が猫の様に俺の首に抱きついてすり寄る。 幸せそうな、安心するような、その笑顔。 ああ、俺は、 お前を守れていたのか。 心に灯った灯火は、泣きそうな程温かく、優しく揺れて、冷たい闇を照らした。 「 ありがとう、少年 」 気付かせてくれて。 「いや、ぜんいつ君、だったかな?」 炭治郎はホンノリと口元を綻ばせて微笑んだ。 心からの喜びの笑顔。 抜き身の刃のような、鋭すぎる美しさが、たったそれだけでお日さまに祝福されている、大輪の花のようだった。 少年、ぜんいつ君は炭治郎の顔を見て、ボカン!と顔を赤らめた。 「ナイナイナイ!これは男!ナイナイナイ!あり得ない俺!落ち着け俺!!!!」 「ぜんいつ君?」 「わあ、ぎゃあああああ!!!!!」 しまいには青ざめて絶叫するぜんいつ君。 なんとか落ち着かせようと炭治郎が彼に近付いた時(きっと逆効果) 「善逸!!!!」 「ぴああ?!?!」 善逸は突然の怒声に垂直に飛び上がって驚いた。 「おいお前?!何処までほっつき歩いてるんだ!この俺様に探させるたぁ!いい度胸だなおい!」 「ひぃぃぃ!えぇぇぇ!」ガタガタガタガタ 「宇髄、さん」 音柱、宇髄天元。 彼顔に青筋を浮かべ、善逸の襟を猫の様に持ち上げた。 善逸はガタガタ震えながら宙に浮いた足をバタつかせている。 炭治郎は緊張した。 禰豆子を背中に隠し、彼から見えない様にした。 宇髄は、それを冷めた眼差しで見て、 「悪かったな竈門ぉ、このバカがその鬼にちょっかいでも出したかよ」 「…………いえ、あの、」 「何いってるんですか宇髄さぁん!俺は禰豆子ちゃんにちゃぁぁんと求婚しましたよ!」 「ごほ!ごほ!」 禰豆子は笑い損ねて炭治郎の背中でむせた。 「」炭治郎は気まずそうに固まった! 「」宇髄は青筋を浮かべて固まった! 「このバカ弟子がああああ!!!!」 「ぎゃあああああ!!!!!!!!」 宇髄は善逸をヘットロックで固めると。 米神に渾身のグリグリをお見舞いした。 善逸は目玉が飛び出さんばかりに絶叫する。 炭治郎はおろおろした。 禰豆子は爆笑した。 「鬼の娘がいると話しただろうが!接触するなとあれほど言ったのに、お前!お前というバカさかり弟子がああああ!!!!」 「うきょぉおおお゙お゙お゙!!!」 耳元で怒鳴られ、善逸は摩訶不思議な声をあげた。 炭治郎は宇髄を止めようとした。 少なくとも危害はなかったのだ。 むしろ…………禰豆子の無邪気な笑顔が炭治郎の脳裏に焼き付いている。 「だって一人じゃ寂しいじゃん!」 善逸は手足をバタつかせて絶叫した。 「心細いじゃん!悲しいじゃん!寂しいじゃんよ!呼んでたんだ!いや俺は呼ばれてなかったんですけども!でもでも!誰かって!誰か一緒にって!女の子が呼んでたんだ!俺は行くぜ!女の子に呼ばれたら絶対行くんだからな!」 それは声ではなく、 全身の鼓動が刻む、心の悲鳴だった。 善逸の耳だからこそ聞こえる、言葉に出来ない悲鳴だったんだ。 一人は寂しい。 悲しい。 だから俺は走ったんだ。 そしたら禰豆子ちゃんがいたんだ。 喋らず、無表情で、俺を見て、 警戒して、 でも心では、寂しさに泣く、たった一人の女の子だったんだ。 鬼だけど、そんなものより、可哀想な女の子だったんだよ! 善逸は感情のまま、支離滅裂にそんな事をわめいて、 炭治郎はその叫びを聞いて、胸が傷んだ。 炭治郎こそ、わめき散らしたいような、そんな感情が芽生えた。 心の思いが、体から溢れそうだ。 「ああーーー…………お前の女評価はいまいち信用ならないんだよなぁ」 宇髄は呆れと疲労で愚痴る。 ぐぃん!と宇髄は猫持ちのまま、善逸を炭治郎の前に突きだした。 「!?」 「ぎょわ?!?!すげー美人だけど男ぉ!!!!」 「…………。 」 善逸の唾を、炭治郎は浴びた。 「コイツは、どう思う?」 「はひ?」 「…………宇髄さん」 「善逸。 お前はこの男を、どう思う?」 何を、と炭治郎は思った。 まともに会話もしていない、炭治郎と善逸。 評価など出来よう筈もない。 いや、鬼を庇う柱、その悪評ならばこの少年も知っているだろう。 だがどうしても、 炭治郎は彼からその言葉を聞きたくなかった。 きっと自分は傷付く、そう、わかってしまうから。 禰豆子を笑顔にしてくれた少年から、悪意など聞きたくなかった。 止めようと口を開く。 音にする前に、彼の笑顔に、何処までも優しい、蕩けるような微笑みに、炭治郎は見惚れた。 「 泣きたくなるくらい、優しい人だ 」 「 優しすぎて、傷だらけで、でも強い人だ 」 ポロポロと涙を落として、善逸は笑った。 「 禰豆子ちゃんが一番大好きな人だ 」 「……………………そうかよ」 「あべぶ!」 宇髄は深い深いため息を吐き出して、善逸を落とした。 彼は潰れたカエルの様に着地して顔面を打った。 何すんだぁーーー!直ぐ様起き上がると、宇髄の脚にすがり付きガタガタ引っ張る。 びくともしない。 「悪かったな竈門」 「え?」 善逸は無視なのか宇髄さん。 「お前も、『妹』も、悪かったな」 「宇髄、さん?」 彼は初めて禰豆子を、『鬼』ではなく人として接した。 不器用な大きな手が伸びて、禰豆子の頭を撫でる。 触れる瞬間に怯え、でも髪をすく指に痛みがない事を不思議がり、ポンポンと優しく叩くと、禰豆子は子供の様に笑った。 鬼の牙が覗く。 それでもその笑顔は、とても可愛らしい女の子のそれだった。 「ああ、お前さんの妹は、良い子なんだろうなぁ」 「宇髄さん、どうして…………」 宇髄は困った様に苦笑した。 優しさと悲しみの笑み。 彼は禰豆子を、人としてあわれんで見た。 どうして…………今まで一度だって、貴方は禰豆子を、鬼として敵意しか向けなかったのに………… 炭治郎は困惑する。 そんな彼を見て、未だギャーギャー騒いでいる己の弟子の頭を、宇髄は叩いた。 「いってぇ!何すんですかもぉ!もおおおお!」 「だ、ま、れ!」 「ひゃああああ!もがもが」 宇髄は善逸の顎を鷲掴み、善逸をアヒル口にさせた。 ぷす、と禰豆子が炭治郎の羽織を掴んで笑う。 あひゃあ!と禰豆子の笑顔に善逸はアヒル口でときめいた。 宇髄と善逸を見て、困り果てている炭治郎に、宇髄はすまんすまんと軽く謝った。 「このバカは女にはだらしないし、根性はないし、我慢強くもねえが、地味に俺様が認めた継子だ。 コイツの耳は特別でな、聞こえすぎて人の感情までわかっちまう。 つまり竈門。 お前を信じる俺様の継子を、俺様が認めた。 ただそれだけの話だぜ」 「…………宇髄さん」 「俺様一人認められた程度で気を緩めるんじゃねえぞ」 「は、い」 炭治郎は深く、深く頭を下げた。 「ありがとう、ございます…………!」 「うもぉ宇髄さんってば素直じゃないなぁ!この人の強さはずっと前から認めてた癖にー」 俺にいっぱい話してくれたもんね! にやける善逸の顔面を、宇髄は大きな手で丸ごと掴んだ。 ミシミシ、と頭骨がきしむ。 「余計なことしか言わねぇ口は、俺様じきじき捨ててやろう」 「ごめ゙ん゙な゙ざい゙~~!」 「く、は」 「」 「」 「おにぃ、ちゃん!」 禰豆子の顔が華やぐ。 宇髄はキョトリと目を見開いてから、呆れた様に息を吐いた。 「お前の年相応の笑顔なんざ、俺は初めて見たぜ」 「あはは、す、すいません。 あ、いえ、くくくく…………止まらない!」 しまいにはお腹を押さえて笑う炭治郎に、禰豆子も嬉しそうに抱きつく。 「おにぃ、ちゃん!楽しいねえ。 楽しいねえ!」 「ははは…………ああ。 ああ、そうだな禰豆子」 炭治郎は久方ぶりの笑いに涙目になって、抱きつく禰豆子の頭を撫でた。 「 楽しいよ。 「うん゙ん゙ん゙ーーーーーー!!!!」 「悩まないでくれないか善逸君」 ズバリ禰豆子しかいないだろう。 炭治郎は呆れて言う。 そんな顔もとても美しい。 可愛いなら禰豆子ちゃん一択なんだけど、美人だとスッゴク難しいんですよ炭治郎さん!.
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