ナミハリネズミ Erinaceus europaeus : : : : : : : 食虫目 Insectivora , 当時の亜目と現在の目• 無盲腸亜目• 有盲腸亜目• 食虫目、 食虫類とも訳す。 には、原始的な性質を共有する雑多なグループが含まれていた。 しかしその後3度にわたって解体され、現在は正式な分類群としては使われない。 まずごろまでに形態との研究により有盲腸亜目と原真獣亜目がいくつかの独立目に分離され、残った無盲腸亜目が 無盲腸目 Lipotyphla となったが、その後も無盲腸目のことを食虫目と呼ぶことが多かった。 無盲腸目は、的研究によりごろ 真無盲腸目 Eulipotyphla とに分割されたが、その後も真無盲腸目を食虫目と呼ぶことがあった。 さらにごろ、真無盲腸目はとに分割する意見も提出されたが、トガリネズミ科、モグラ科、ソレノドン科、ハリネズミ科の系統関係が未解決の為に、この二目の有効性は確定していない。 「モグラ目」とは食虫目の同義語とみなされたが、歴史的に新しい用語であるため、本来の食虫目の意味ではなく無盲腸目の意味で使われた。 あいまいさを避けるため、ここでは原則としてモグラ目という言葉は使わず、食虫目・無盲腸目と呼び分けることとする。 無盲腸類 [ ] 無盲腸目は現在は分類群として認められていないため、ここでの記述は無盲腸類とする。 分類 [ ] かつては3亜目(あるいは、キンモグラ科をキンモグラ型亜目として独立させた4亜目)に分類されてきた。 現在は3目に解体され、それぞれかつての3亜目に一致している。 なお、いくつかの対応する目と亜目は学名は同じで、訳語が違うにすぎない。 (現生: 22属246種) - 、、 など• (現生: 12属29種) - 、、、、、 など• (現生: 1属2種) - 、• ハリネズミ科(現生: 9属19種) - 、 など• (現生: 11属32種) - 、 など• (現生: 7属18種) - など これらのうち、トガリネズミ目とハリネズミ目は近縁で、あわせて真無盲腸類をなす。 ただし、アフリカトガリネズミ目は系統的に離れており、無盲腸類全体はである。 無盲腸類は、現生で6科・約60属・約370種からなり、この種数は、哺乳類では(齧歯類)の約1800種、(翼手目)の約1000種に次いでいた。 なお、現生種の7割がトガリネズミ科である。 絶滅科としては、近代に絶滅した1科と、地質時代に絶滅した5科前後が知られる。 形態 [ ] 無盲腸類は、細長い吻(ふん)と短い前後肢をもつ、ほとんどが小型のである。 その中には、世界最小のである(体重約 2g )も含まれる。 最も大きなもの、すなわちやでも、程度の大きさで、前者は体重 1kg ほど、後者は 0. 5-1. 5kg ほどしかない。 手足には鉤爪をもつ。 指の数は前後肢とも5本であるが、後肢の指が4本しかないを例外とする。 の形態的な特徴としては、比較的小さくてシワの少ない、後縁の骨 の欠如、ほとんど化骨していない、に直接付着する、原始的ななどが挙げられる。 もう一つの特徴は、(あぶみこつ)が脳への血液供給の主な通路となっていることである。 生態 [ ] 無盲腸類の生活圏は、地上、地中から樹上、水中まで広範囲にわたるが、そのほとんどはまたはの単独生活者である。 多くはとがよく発達しているが、反面、目は小さく、は比較的貧弱である。 主な食物は類を中心とするだが、ある程度雑食化しているものも多く、その食物には、小型脊椎動物や、さまざまな植物質の栄養源が含まれる。 「モグラ目」の原名「食虫目」は、ラテン語の Insectivora を直訳したものである。 分布 [ ] 無盲腸類は、の大部分と・・を除く世界各地に、広く分布している。 ソレノドン類はにのみ、テンレック類は西・中部と・等の島嶼(とうしょ)部にのみ、また、キンモグラ類は中・南部にのみ生息している。 南米ではただ1属、類が、、とに分布しているに過ぎない。 研究 [ ] 無盲腸類は、人間に身近な一部のモグラ科やハリネズミ科、実験動物化が進められているトガリネズミ科の(ジャコウネズミ)などの数種はよく研究されているが、それ以外はこれまであまり熱心に研究されてこなかった。 その食性と体の大きさから、目立って人間に害をなすものが少ない上に、経済的な利用価値もほとんど認められないことが大きな理由であるが、その夜行性が研究を難しくしているという事情もある。 とりわけ生息域の限定された種の中には、1930年代に絶滅した西インド諸島の類のように、生態がほとんど知られないまま絶滅することが危惧されているものも少なくない。 食虫目の変遷 [ ] 食虫目の誕生 [ ] 哺乳類の目のいくつかはにまでさかのぼるが、食虫目はそうではない。 リンネはハリネズミ、トガリネズミ、(旧世界の)モグラを、他の雑多な哺乳類と共に、Bestiae目に分類した。 、 は、ハリネズミ、トガリネズミ、モグラ、デスマン、テンレック、キンモグラなどをSubterranea科とした。 De Blainvilleは、このグループをinsectivoreと呼び、、 が、Insectovoraと化してした。 食虫目の誕生である。 、 は、ツパイ、ハネジネズミ、ヒヨケザルを食虫目に加えた。 これ以降、食虫目は、系統の不明瞭な虫食性の動物群をとりあえず放り込んでおく目となり、「がらくた箱」「ごみ箱」などと言われることもあった。 しかし、食虫目への理解が進むにつれ、これらは次々と別目に分割され、「がらくた箱」は徐々に改善されることになる。 無盲腸目の独立 [ ] 、 は、以前から食虫目に含まれていたグループには盲腸がなく、ワグナーが新たに加えたグループには盲腸があるということに気づいた。 、はこれに着目し、食虫目を次の2亜目に分けた:• 無盲腸亜目 Lipotyphla - 盲腸をもたず眼が未発達で四肢が短い。 ハリネズミ、トガリネズミ、モグラなど。 有盲腸亜目 Menotyphla - 盲腸と大きな眼と長い四肢をもつ。 ツパイ、ハネジネズミ、ヒヨケザル。 その後も、2亜目をそれぞれ目に格上げする、有盲腸目の一部を独立目とするなどが提案されたが、最終的に、有盲腸類の各グループは無盲腸目とも互いにも共通点が少ないとされ、1972年にが、食虫目を廃止し、無盲腸目、ツパイ目、ハネジネズミ目をそれぞれ独立目とした(ヒヨケザル目はこれより早く独立目となっていた)。 一方、化石動物でも同様のことが起こっていた。 20世紀半ばに、現生の真獣類より原始的と思われた8科が、便宜的に食虫目の原真獣亜目 Proteutheria に分類された。 しかしその後の研究で、原真獣亜目は無盲腸類とは系統的に遠いことがわかり、1972年にバトラーは、 Apatotheria ・ Leptictida ・ Pantolesta として独立させた。 なお、これらはその後も再編が進んでいて、また、必ずしも最も原始的な真獣類とはみなされていない。 なお、バトラーは食虫目を廃止したが、有盲腸類が食虫目から分離されたとみなし、無盲腸目を食虫目と呼ぶ者も多かった。 無盲腸目の解体 [ ] 、R. Sabanは、形態を使った系統学的解析により、無盲腸目の中でハリネズミ科が他より離れているとし、無盲腸目をハリネズミ型亜目(ハリネズミ科)とトガリネズミ型亜目(その他全て)に分けた。 しかし、は、無盲腸目の中でテンレック科とキンモグラ科からなる系統が最初に分かれたことを示唆し、テンレック型亜目として独立させた。 しかし当時はまだ、無盲腸目の単系統性を疑う者は少なかった。 1980年代より、(的解析)の発展により、従来の生物分類体系には、大きな変更が加えられた。 その中で、テンレック型亜目は無盲腸目の中で最初に分かれたのみならず、まったく別の系統であることが明らかになった。 また、まだ可能性があった、有盲腸類のいずれかと無盲腸目が近縁ではないかという主張も、完全に否定された。 Murphy et alは哺乳類の新たな分類を発表した。 これは真獣類を4つの大グループに分けるものであり、そこでは、従来の無盲腸目が、別々の大グループに属する2つの目に分けられていた。 この分類から旧食虫目の位置づけのみを抜粋すると、次のようになる。 ツパイ目• ヒヨケザル目• 真無盲腸目 - トガリネズミ科、モグラ科、ハリネズミ科、ソレノドン科• アフリカトガリネズミ目(アフリカ食虫目) - テンレック科、キンモグラ科• ハネジネズミ目 テンレック型亜目が、無盲腸目の他のグループとは系統を異にする「アフリカトガリネズミ目 Afrosoricida (テンレック型目 Tenrecomorpha 、アフリカ食虫目)」として、目のレベルで独立した。 このグループは、、などと単系統をなす。 この系統はに起源をもつとされ、アフリカ獣上目 Afrotheria と名づけられた。 一方、トガリネズミ、ハリネズミ、モグラなど、それ以外の無盲腸類は新しく「 Eulipotyphla 」と命名され(言葉自体は古くからあったが新しい意味に再定義された)、ウマ目、ネコ目、コウモリ目などと単系統をなす。 この系統はの起源であるとされ、 Laurasiatheria と名づけられた。 なおこれ以降も、が食虫目と呼ばれたのと同様に、を食虫目、あるいはと呼ぶことがあった。 真無盲腸目の系統 [ ] 無盲腸目を真無盲腸目とアフリカトガリネズミ目に分けるという結論はすんなり出たものではない。 分子系統学によって、ハリネズミ型亜目が他と離れているというSabanの説を支持する結果が出ることもあった。 だが結局は、無盲腸目は真無盲腸目とアフリカトガリネズミ目に分けられ、それぞれは単系統だという結論となった。 真無盲腸目内部の系統は次のようになる。 真無盲腸目 ソレノドン モグラ トガリネズミ ハリネズミ 2005年、Wilson and Reeder『Mammal Species of the World』第3版 執筆者は は、ハリネズミ型亜目とトガリネズミ型亜目を、それぞれ独立目のハリネズミ目とトガリネズミ目に格上げしている。 しかし上記のようにトガリネズミ目(トガリネズミ、モグラ、ソレノドン)は側系統である可能性が高く、この分類は疑問視されている。 Bininda-Emonds et al. 2007 によれば、現生のはとを合わせたと、、の3系統が中生代に3分岐しているという。 ととがを形成することはBecket al. 2006 によって示されている。 古生物学者のとはにモグラ科とハリネズミ科を含めていたので 、HuttererのSoricomorpha・ErinaceomorphaもマッケンナとベルのErinaceomorpha・Soricomorphaも、系統的には破綻したことになる。 参考文献 [ ]• Rev. 80: 93-128, :• Murphy et al. Roca et al. Wilson; Reeder 2005 , Mammal Species of the World 第3版 ed. Bininda-Emonds et al. McKenna, M. ; Bell, S. 1997 , Classification of mammals above the species level, New York: Columbia University Press, ,• Beck, Robin MD; Olaf RP Bininda-Emonds, Marcel Cardillo, Fu-Guo Robert Liu and Andy Purvis 2006 , , BMC 6: 93, :, : , , 脚注 [ ]• Hutterer, R. 2005. Wilson, D. ; Reeder, D. eds. 3rd ed. Johns Hopkins University Press. 212—311. ウィキメディア・コモンズには、 に関連するメディアがあります。 ウィキスピーシーズに に関する情報があります。
次の症状 しこり 体重減少 食欲不振 治療の方法 腫瘍部位の摘出 抗がん剤 腫瘍は、ハリネズミがかかりやすい病気の一つです。 腫瘍には良性と悪性のものがありますが、ハリネズミの腫瘍は8割が悪性の腫瘍 ガン ですよ。 原因 遺伝や環境が主な原因と考えられていますが、3歳以上 高齢 になっても発症しやすいといわれています。 症状 主な症状は「しこり」「腫れ」「体重減少」「食欲不振」「元気喪失」「下痢」「呼吸困難」「腹水」などで、ガンの位置によっては出血がある場合もありますよ。 治療 腫瘍部位の摘出や抗がん剤などで治療をしていきます。 対策 最適な飼育環境での飼育が重要です。 早期発見のためには「毎日の健康チェック」と「定期的な健康診断」も欠かせませんよ。 ハリネズミの便秘の症状と対処法 症状 ウンチが出ない 食事量の減少 対処法 マッサージ 消化に良い食材を与える 運動 原因 便秘は水分不足や運動不足などが原因で起こります。 症状 症状は人と同じで、ふんばっても便が出てきません。 便がお腹に溜まっているので食事量が減ることもありますよ。 対処法 便が長期間出ない場合は、命に関わることもあるので早急な対処が必要です。 「マッサージ」「消化に役立つ食材を与える」「適度な運動」がおすすめですよ。 仰向けにしてから起き上がるという動きだけでも運動になるのでぜひやってみてくださいね。 対策 普段から水分を小まめに与え、適度な運動をさせることが便秘対策に繋がりますよ。 ハリネズミの糖尿病の症状と対処法 症状 針が抜け落ちる 脱毛 かゆみ 治療の方法 駆虫剤の滴下 対処法 衛生的な環境つくり 原因 外部寄生虫によるダニの寄生が主な原因です。 症状 「針が抜け落ちる」「脱毛」「かゆみ」「元気喪失」「食欲不振」などの症状がみられます。 治療の方法 駆虫剤の滴下がメイン治療となります。 対策 ダニはハリネズミの体だけでなく飼育スペースにも生息するので、すべての道具を熱湯消毒して衛生的な環境での飼育を心がけることが大切です。 ペットショップなどで購入した時点で寄生されている可能性があるので、購入後は動物病院で確認してもらうことも忘れないでくださいね。 ハリネズミの眼球突出の症状と対処法 症状 目が閉じられなくなる 目の乾燥 対処法 抗生剤の投与 軟膏の塗布 まぶたの縫合 原因 ハリネズミはもともと目が突出しやすい動物ですが、「肥満」や「外傷」「目の奥に腫瘍がある」「目の奥に膿がたまっている」場合にも眼球突出は起こります。 腫瘍ができている場合は、悪性の可能性があり命に関わることもあるため注意が必要ですよ。 症状 目が突出することで「目が閉じられなくなる」「目が乾燥する」などの症状がみられます。 治療の方法 炎症を抑える抗生剤や軟膏を塗ったり、まぶたを縫い閉じる事もあります。 対策 肥満に気をつけて、怪我をしないような環境を作る事が対策の一つです。 ハリネズミの熱中症の症状と対処法 症状 呼吸促進 体温上昇 よだれが増える 対処法 涼しい場所に移す 濡れタオルで包む 原因 室温が30度を超えた場合など、体温調節機能が正常に働かなくなることで発症します。 症状 主な症状は「呼吸促進」「体温上昇」「よだれの増加」などですが、重度になると「けいれん」を起す場合もあり最悪の場合は死亡することもありますよ。 対処法 ハリネズミを涼しい場所に移したら、水道水で濡らしたタオルでハリネズミを包みます。 その後、元気が戻ってきたら動物病院で診察を受けるようにしてください。 対策 空調で温度や湿度を管理する事が大切です。 直射日光の当たらない場所にケージを設置したり、水分を小まめに与えるなどの暑さ対策をしっかりと行って下さい。 ハリネズミの偏食の症状と対処法 症状 餌を食べない 対処法 嗜好性の高い食事をトッピングする 環境を整える 原因 ハリネズミの拒食は「フードに飽きた」ことや「おやつの与えすぎ」、「体調不良」や「口腔・消化器系の病気」が原因で起こる場合があります。 香水やたばこ、芳香剤などのにおいが原因で拒食になることもありますよ。 症状 拒食になると、全くご飯を食べなくなります。 栄養を十分に摂れないので、「体力の低下」や「体重の減少」を引き起こします。 対処法 フードに飽きてしまった場合は、普段の食事に嗜好性の高いフードなどを粉末状にしてふりかけて与えると食べてくれることがあります。 食べるようになったら、徐々にふりかける量を減らしていきます。 それでも治らない場合は、病気の可能性があります。 すぐに購入先や動物病院に相談しましょう。 病気は早期発見が大事! ハリネズミは体が小さく、ちょっとした病気でも重症になりやすいです。 日々の観察を怠らず、異変を察知できるように心がけることが病気の早期発見に繋がりますよ。 普段から生活スペースを工夫する事で病気を防げるケースもありますので最適な環境を作ってあげて下さいね。
次のハリネズミとハリモグラ ハリネズミは背中に針を持った小さな動物というのは、なんとなくイメージできます。 では、ハリモグラとはどのような動物なのでしょうか。 名前は聞いたことがあっても、その姿はなかなかイメージできません。 ハリネズミと名前が似ているので、似たような動物なのでしょうか。 ハリネズミとは ハリネズミは、ハリネズミ目ハリネズミ科の動物です。 自然にはヨーロッパやアフリカ、ロシアなどに存在し、日本には外来種として存在しています。 ハリネズミという名前ながら、モグラに近い動物で、エサとしてミミズなどを食べます。 平均体重は400gから700g程で、それほど大きくはなりません。 ハリモグラとは ハリモグラは、カモノハシ目ハリモグラ科の動物です。 主にオーストラリアに存在しています。 鼻先が長く、手足には頑丈な爪があります。 エサにはアリなどを食べます。 平均体重は2kgから7kgほどになり、全長は30cmから45cmほどにもなります。 ハリネズミとハリモグラの違い ハリネズミとハリモグラは、名前は似ていても実際には全く違う動物です。 大きさや体のつくり、エサなど違う点はたくさんあります。 両者とも背中に針がありますが、身体の大きさの違いもあり、ハリネズミの針のほうが細く、ハリモグラの針は太くなっています。 そして、最も大きな違いは出産の仕方です。 ハリネズミは、哺乳類であり出産の際には赤ちゃんを産みます。 それに対し、ハリモグラも哺乳類ではありますが、カモノハシと同じ単孔類であるため、出産の際には卵を産み、その卵から子どもが孵ります。 出産の仕方の違いを見ても、まったく違う動物だということがわかります。 生態をしっかりと理解しましょう ハリネズミとハリモグラの違いは以上のようなものでした。 種類が全く違う動物なので、生態も全く違います。 飼う際には、しっかりと生態を理解してあげましょう。
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