使用する呼吸:霞の呼吸 日輪刀の色:白 誕生日:8月8日 年齢:14歳 身長:160cm 体重:56kg 出身地:東京府 奥多摩郡 大岳山(現:奥多摩 大岳山) 趣味:紙切り、折り紙(死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる) 好きな物:ふろふき 霞の呼吸の使い手で、霞柱。 長髪の黒髪で、起伏のない表情が特徴。 いつもぼーっとしている。 炭治郎が鬼である禰豆子を連れていたことが議題となった柱合会議ではほとんど話を聞いていなかった。 しかし、鬼殺隊の長である産屋敷耀哉の言葉を炭治郎が遮ったときは、表情を変えて炭治郎を制した。 この事から、産屋敷耀哉に忠誠を誓っていることがわかる。 時透がいつも上の空なのは、幼少期の記憶を喪失していることに原因がある。 この記憶は炭治郎の言葉をきっかけに取り戻した。 記憶を取り戻す前は、自分中心な性格で、刀鍛冶の里の人間に暴言や暴力を振るっていた。 それにより炭治郎からは反感を抱かれた。 他人に全く興味を抱かなかったが、記憶を取り戻してからは少し変化が現れている。 特に顕著なのは炭治郎への対応であり、柱稽古で時透の元を訪れた炭治郎にはこれまで見せたことがないような笑顔を見せた。 しかし、他の人間には辛辣だった。 刀を握って2ヶ月で柱まで登りつめた天才児。 その実力は相当なもので、柱数人分の力があるとされている上弦の鬼を一人で倒した。 『日の呼吸(全ての呼吸の大元となった呼吸)』を使ったとされる『始まりの剣士』の血族である。 上弦の壱・黒死牟との戦いで、元『始まりの剣士』だった黒死牟(人間だった時はの名は継国厳勝)の子孫だということが明らかになる。 黒死牟との戦いの中で『透き通る世界』に入ることが可能となった。 また、その戦いで日輪刀を赫刀に変化させた。 黒死牟はその日輪刀から灼けるような痛みを感じていた。 刀鍛冶の里で、上弦の伍である玉壺を撃破した。 異空間・無限城では上弦の壱である黒死牟と戦闘を行う。 岩柱の悲鳴嶼行冥、風柱の不死川実弥、実弥の弟である不死川玄弥と共に黒死牟を倒すことに成功するが、その戦いで命を落とした。 時透無一郎の来歴・活躍 有一郎と無一郎 無一郎が10歳の時、母親は肺炎で、父親は薬草を取りに行って崖から足を滑らせて死亡している。 それ以降、双子の兄である有一郎と共に育った。 有一郎は「情けは人の為ならず。 誰かのために何かしても、ろくなことにならない。 」と言う。 無一郎が「違うよ。 人のためにすることは巡り巡って自分のためになるって意味だよ。 父さんが言ってた。 (後に炭治郎が同じセリフを発言し、それがきっかけで時透が記憶を取り戻すことになる)」と反論するが、有一郎は「人のために何かしようとして死んだ人間の言うことなんてあてにならない」と言い切った。 」といって無一郎を愚弄した。 無一郎を叱咤する有一郎 ある日、二人の元に産屋敷耀哉の妻である産屋敷あまねが訪ねて来た。 あまねは二人が凄腕の剣士の子孫だといい、鬼殺隊に入るよう勧誘しに来たのだった。 無一郎は「剣士になろうよ。 鬼に苦しめられている人たちを助けてあげようよ。 」と言うが、有一郎は鬼気迫る表情で「お前に何ができるって言うんだよ!米も一人で炊けないような奴が剣士になる?馬鹿も休み休み言えよ!本当にお前は父さんと母さんそっくりだな!楽観的すぎるんだよ!どういう頭してるんだ!具合が悪いのを言わないで働いて体を壊した母さんも、嵐の中薬草なんか取りに行った父さんも!あんなに止めたのに…!母さんにも休んでって何度も言ったのに!人を助けるなんてことはな、選ばれた人間にしかできないんだ!先祖が剣士だったからって子供の俺たちに何ができる?教えてやろうか?俺たちにできること。 犬死にと無駄死にだよ!父さんと母さんの子供だからな!」と言い、無一郎の意見を突っぱねた。 それから二人は口を利かなくなった。 無一郎と有一郎 夏のある晩、鬼が二人の家に現れる。 鬼は有一郎に致命傷を与え「どうせお前らみたいな貧乏な木こりはなんの役にも立たねぇだろ。 いてもいなくても変わらないようなつまらねぇ命なんだからよ」と言った。 その時、無一郎はこれまでに一度も感じたことない怒りを感じ、我を忘れて鬼と戦った。 気がつくと鬼は頭を潰され、朝日に溶けていった。 傷を負った無一郎が這いつくばりながら家へ戻ると、意識朦朧となった有一郎がいた。 有一郎は「…神様…仏…様…。 どうか…どうか…弟だけは…助けてください…。 弟は…俺と…違う…心の優しい…子です…。 人の…役に…立ちたいと…いうのを…俺が…邪魔した…。 悪いのは…俺だけ…です。 バチを当てるなら…俺だけに…してください…。 わかって…いたんだ…。 本当は…。 」と話した。 有一郎が無一郎に冷たく当たっていたのは、有一郎がなんとしても無一郎を守ろうとしたためであった。 小鉄から鍵を取り上げようとする時透 炭治郎が刀鍛冶の里を訪れた時、時透無一郎も里に来ていた。 炭治郎が刀鍛冶の鋼鐵塚を探していた時、『始まりの剣士』の動きを再現したという『縁壱零式』と訓練を行うため、縁壱零式を起動させるための鍵を持っている小鉄という少年に迫っていた。 小鉄が鍵を渡そうとしないのを見ると、問答無用で暴力を振るい、それを看過出来ない炭治郎が割って入る。 しかし、その炭治郎の腹部にも一撃を放つ。 小鉄が縁壱零式が壊れそうなことを説明するが、時透は「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う。 少し考えればわかるよね?刀鍛冶は戦えない。 人の命を救えない。 武器を作るしか能がないから。 」と言い放ち、鍵を要求した。 それを聞いた炭治郎が時透に反論するが、時透は炭治郎を気絶させ、鍵を奪っていってしまう。 その後、自身の担当の刀鍛冶である鉄穴森を探しに炭治郎の元を訪れる。 炭治郎が「一緒に探そうか?」と申し出ると、時透は「なんでそんなに人を構うの?」と問う。 すると炭治郎は「人のためにすることは結局、巡り巡って自分のためにもなっているものだし、俺も行こうと思ってたからちょうどいいんだよ。 」と言って笑った。 それを聞いた時透は呆気にとられたような顔で「えっ?何?今何て言ったの?今…今…」と言った。 その時、上弦の肆である半天狗が襖を開けて部屋に入って来て、戦闘となる。 時透の攻撃は一度は避けられるものの、二撃目で半天狗の頸を斬り落とした。 しかし、半天狗は追い詰められれば追い詰められるほど強くなる鬼で、斬り離した頭と胴体が『積怒』と『可楽』という二匹の鬼に変化した。 時透は可楽が持っていた天狗の団扇により突風を起こされ、遥か彼方へ飛ばされてしまう。 小鉄を守った時透 時透は一刻も早く炭治郎の元へ戻ろうとするが、そこで魚のような化物に襲われている小鉄を目にする。 時透は小鉄を助けるより、半天狗を討つ事の方を優先しようとするが、その時「人のためにすることは巡り巡って自分のために」という炭治郎の言葉を思い出し、小鉄を救った。 小鉄は他の刀鍛冶を救うように懇願し、時透はそれを拒否しようとする。 しかし、時透は脳裏に「失った記憶は必ず戻る。 心配いらない。 きっかけを見落とさないことだ。 ささいな事柄が始まりとなり君の頭の中の霞を鮮やかに晴らしてくれるよ。 」と話す産屋敷耀哉の姿を見る。 そして刀鍛冶を救いに向かった先で上弦の伍である玉壺と遭遇する。 玉壺は芸術家を気取っており、刀鍛冶職人に刀を突き刺して壺に活けた作品を時透に見せた。 それを見た時透は「いい加減にしろよクソ野郎が。 」と言って斬りかかる。 それを躱した玉壺は壺から金魚を生み出す。 金魚は麻痺毒の塗られた針を吐き出した。 時透は刀鍛冶職人をかばって攻撃を受ける。 それを見た玉壺は「本当に滑稽だ。 つまらない命を救って、つまらない場所で命を落とす。 」と言う。 それを聞いた時透は、以前にも同じようなことを言われたような気がした。 時透は一瞬で移動して玉壺の頸に日輪刀を振り下ろすが、玉壺は敵を水の壺の中へ閉じ込める血鬼術『水獄鉢』を繰り出した。 玉壺は刀鍛冶職人を殺害するためにどこかへ行ってしまう。 時透は肺に残った空気を使って『霞の呼吸 壱ノ型 垂天遠霞』を使うが、水獄鉢を破ることはできなかった。 時透は諦めようとするが、小鉄が時透を助けようとする。 小鉄は玉壺が生み出した化物に傷つけられながらも、時透を封じ込める壺に空気を吹き込んだ。 時透はその空気を利用して『霞の呼吸 弐ノ型 八重霞』を繰り出して水獄鉢を脱する。 水獄鉢の中で時透は忘れていた記憶を思い出していた。 時透には両親と双子の兄がいた。 しかし、両親は十歳の時に死んでしまい、それからは兄と二人で育った。 「人のためにすることは巡り巡って自分のためになる。 そして人は自分でない誰かのために信じられないような力を出せる生き物なんだよ、無一郎。 」と無一郎に話したのは父親だった。 しかし兄の有一郎はそんな父の言葉を信じず、無一郎のことを無能だと罵った。 ある日、産屋敷耀哉の妻である産屋敷あまねが訪ねて来た。 あまねは二人が凄腕の剣士の子孫だといい、鬼殺隊に入るよう勧誘しに来たのだった。 無一郎はその要求を受けようとするが、有一郎は顔色を変えて無一郎を叱咤した。 それから兄弟は話さなくなった。 ある夏の晩、二人の家に鬼が到来する。 鬼は有一郎に致命傷を与える。 激昂した無一郎は怒りで我を忘れて戦った。 鬼は頭を潰され、朝日に焼かれた。 傷を負って這いつくばって家に帰った無一郎は、意識朦朧とする有一郎を目にする。 有一郎は「…神様…仏…様…。 どうか…どうか…弟だけは…助けてください…。 」と話した。 有一郎が無一郎に冷たく当たっていたのは、何としても無一郎を守ろうとしていたからだった。 玉壺の頸を落とした時透 玉壺が炭治郎の刀鍛冶である鋼鐵塚を殺そうとしているところに、時透が現れる。 時透は痣を発現していた。 玉壺は壺から蛸の足を無数に出し、時透を一度は拘束するが、刀鍛冶から自身の刀をもらった時透は『霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海』で蛸足を斬り捨てて玉壺に迫る。 玉壺は壺から壺へ瞬間移動できる能力を持っていたが、時透の素早い攻撃は玉壺の頸に傷を負わせた。 玉壺は一万匹もの肉を喰らう魚を壺から吐き出す血鬼術『一万滑空粘魚』を繰り出すが、時透は『霞の呼吸 陸ノ型 月の霞消』で全ての魚を斬り落とした。 すると玉壺は脱皮をし、真の姿を見せる。 脱皮した玉壺の体は金剛石よりも硬い鱗で覆われていた。 さらに玉壺の拳は触れたものを魚に変える能力を持っていた。 玉壺は鱗を打ち付けて縦横無尽に動き回る血鬼術『陣殺魚鱗』で攻撃しようとするが、時透は『霧の呼吸 漆ノ型 朧』を繰り出す。 『霧の呼吸 漆ノ型 朧』は動きに緩急をつけて敵を撹乱する技である。 玉壺は時透を捉えられず、まさに霞に巻かれたようだった。 時透は「ねえ君は、君はさ、なんで自分だけが本気じゃないと思ったの?」と言って玉壺の頸を斬り落とした。 玉壺は頸が落ちて時透を見上げるまで、頸を斬られたことに気づいていなかった。 時透は転がった玉壺の頭に「お終いだね。 さようなら。 お前はもう二度と生まれて来なくていいからね。 」と告げた。 その後、半天狗をあと一歩の所まで追い詰めていた炭治郎の元へ現れ、鋼鐵塚が研いでいた日輪刀を炭治郎へ投げて渡す。 炭治郎はその刀で半天狗の頸を落とした。 腕を斬られる時透 鬼舞辻無惨が鬼殺隊の長である産屋敷耀哉の元を襲撃する。 炭治郎や柱たちは産屋敷の元へ集うが、異空間・無限城に落とされてしまう。 時透は岩柱である悲鳴嶼行冥と行動していたが、無限城内部は半天狗の代わりに上弦の肆となった鳴女の血鬼術により部屋が動いており、悲鳴嶼とはぐれてしまう。 時透はその先で上弦の壱である黒死牟と遭遇する。 黒死牟と対峙した時透は、怖気から身体の震えが止まらなかった。 時透を見た黒死牟は、時透に名を訪ねる。 時透が名を名乗ると、黒死牟は「成る程…そうか…絶えたのだな。 」と呟いた。 時透が何のことかを問うと、黒死牟は「私が…人間であった時代の名は継国厳勝…。 お前は…私が…継国家に残して来た…子供の…末裔…。 つまりは…私の子孫だ…。 」と明かした。 時透の先祖は『始まりの呼吸』を使う剣士とされており、その人物を眼の前にして動揺する時透だったが、自分を律して一瞬で平常心を取り戻す。 時透は『霞の呼吸 弐ノ型 八重霞』『霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海』を繰り出すが、黒死牟は難なくその攻撃を躱す。 時透は痣を出して『霞の呼吸 漆ノ型 朧』を繰り出す。 その技を見た黒死牟は「実に良き技。 流麗で美しい。 」と評した。 そして「此方も抜かねば…無作法というもの…」と呟き、『月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮』を繰り出す。 時透はその一刀で左腕を斬り飛ばされる。 時透はすぐさま止血して『霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り』を繰り出すが、刀を奪われ、その刀で柱に串刺しにされる。 黒死牟は「我が末裔よ。 あの方にお前を鬼として使って戴こう。 」と発言する。 その後、他の柱が戦っている間に自力で刀を引き抜く。 そして胴を分断されていた不死川玄弥に黒死牟の髪を喰わせて助ける。 そして負傷して絶体絶命だった不死川実弥も助けた。 そして自身が戦えなくなる前に黒死牟を倒そうとする。 『透き通る世界』に入ることが可能となり、黒死牟の攻撃を掻い潜って日輪刀を体に突き刺すことに成功する。 しかし、その時、時透も左脚を切断されている。
次のによれば、 刀を握って二ヶ月で柱まで昇格した天才剣士。 がとの戦いによって破損してしまった刀の修復のため刀鍛冶の里に訪れた時に、時期を同じくして剣術の特訓の為に里に来ていた無一郎と居合わせる。 人物 茫洋とした性格で、炭治郎が斬首されるかどうかという「柱合裁判」の緊迫した場においてさえ、 「あの雲の形、何て言うんだっけ」などと関係ないことばかり考えており、「すぐに忘れるから」という理由で炭治郎の処遇については興味のなさそうな様子であった。 そんな彼もお館様であるの前では、他の「柱」同様に礼節を尽くしており、と一悶着起こして退席しようとしない炭治郎には、「お館様のお話を遮ったら駄目」と指弾術らしき技で玉砂利を浴びせて追い払った。 行動基準は自身の考える優先事項に基づいており、それを邪魔する者に対しては相手が何者だろうと容赦のない言動を取り、場合によっては実力行使も辞さない。 「一人を守って時間を浪費するよりも、数十人の命を守る方が先」・「責任の重い柱とそれ以外の人間との時間の重さは平等ではない」と言った冷静で合理的な思考をする反面、物言いに遠慮や気遣いが無く、人との接し方に難がある。 炭治郎曰く 「正論だけど配慮に欠けていて残酷」。 ただ、これらの言動はあくまで「の魔の手から人命を守る」という鬼殺隊の理念に則ったうえでのものであり、自己中心的・利己的な性格というわけではなく、匂いで感情を読み取る炭治郎も悪意を一切感じることはなかった。 いささか過激な一面こそあるものの、無辜の民を守る鬼殺隊としての使命感・正義感は強く、 鬼の攻撃から非戦闘員を庇う際には躊躇いなく自身を盾にするなど、幼いながらも鬼殺隊の柱として相応しい人物。 また、お供の鎹鴉によると、 の使い手の末裔であるらしく、その実力は未だに未知数。 一方で、過去に何らかの理由によって となっており、さらに頭に霞がかかったように物事をすぐに忘れてしまう後遺症を負っている。 柱合会議での炭治郎の処遇についての態度も、どうでもいいからというよりは本当に忘れてしまうためだったと思われる。 そのため 「失った記憶は必ず戻る 心配いらない」と励ましてくれた産屋敷の存在を心の支えにしており、彼が認めてくれた柱としてその責務を果たすという意思がとても強い。 炭治郎との会話のとあるやり取りで一瞬年相応のリアクションを見せ動揺したこともあり、彼の一見すれば冷たい性格は、記憶を失ったことによる副作用かもしれない。 また、これも記憶喪失の影響か一人称が 「僕」と 「俺」で安定せず、時折急に口調が荒々しくなる場面も見受けられる。 能力 華奢な見た目とは裏腹に、柱の称号に相応しく身体は極限まで鍛えぬかれ引き締まっている。 「刀を手にしてから二ヶ月で柱となった」の言葉通り生来の天才肌ではあるが、その才能を十全に活かすための鍛錬は欠かさない秀才。 本人の気性からか無駄を嫌い、鍛錬にしても剣筋にしても効率よく最適な動作で無駄のない行動を好む。 鎹烏の中では珍しいメスの烏。 名前は 「銀子」(19巻のおまけページにて)。 マツゲが長い。 主人である無一郎に対して のような愛情を向けており「 アノ子ハ天才ナノヨ!!アンタ達トハ次元ガ違ウノヨ ホホホホ!!」と ウチの子自慢を繰り広げ、無一郎が日の呼吸の子孫であることを炭治郎に明かした。 記憶の遺伝について語る炭治郎を「非現実的ィ」と真っ向から否定したが、 正直言葉を話す烏の方がよっぽど非現実的である。 匂いで感情を読み取れる炭治郎からは「(無一郎と比較した上で) あの烏は全力で悪意あるな…すごい下にみてる俺を」と語られていた。 炭治郎の烏とはすこぶる仲が悪く、 「したっぱ」と罵るのに対し 「まつ毛ブス」と言い返されていた。 過去 希代の天才剣士である無一郎だが、生まれは剣士でも何でもなく、で生計を立てていた。 人里離れた山の中に住むごく平凡な家庭だった。 しかし、無一郎が10歳の時に母が具合が悪い中無理を通して肺炎となってしまい、それを治すために父が嵐の中薬草を取りに行った最中、崖から落ちて死んでしまう。 母もその後すぐに病が悪化し後を追ってしまった。 11歳にして両親を失ってしまった無一郎は、その後唯一残った肉親である 双子の兄・とともに暮らすことになった。 兄は無一郎と瓜二つの外見をしていたが性格は正反対で、言葉がきつく冷酷だった。 「情けは人のためならず 誰かのために何かしてもろくなことにならない」と両親の行動を批判した有一郎に対し、無一郎は 「人のためにすることは巡り巡って自分のためになるって意味だよ」とかつて父が言っていた言葉を返していた。 この言葉は106話での炭治郎とのやりとりと酷似しており、無一郎が動揺していたのはこの過去のやりとりが一瞬甦ったためと思われる(その後、結果的にこの言葉がきっかけで小鉄を救うこととなり、記憶が甦る道筋を作った)。 春、産屋敷の御内儀・が双子の家を訪ねる。 自身の家系を 「始まりの呼吸の子孫」であると伝え鬼殺隊に誘うあまねだが、有一郎が「なにか企んでるに決まってる」と追い返してしまう。 無一郎は鬼殺隊に有一郎を誘うも、有一郎は激高。 自分の忠告を聞かず無理を通して死んだ両親と無一郎がそっくりだと言い「人を助けるなんてのは選ばれた人間にしかできない」「俺達にできることは犬死にと無駄死に」と反対する。 有一郎と無一郎は次第にすれ違い、まったく口を聞かなくなってしまう。 あまねはその後も足繁く通っていたが、有一郎が追い返し続けたため双子が鬼殺隊の誘いに乗ることは無かった。 皮肉なことにある時あまねに水を浴びせて追い返した時に喧嘩したのが時透兄弟の最後の会話である。 (余談だが、他の隊士達は基本的に自ら志願して鬼殺隊に入隊しており、産屋敷自らが勧誘にくるのは異例) 季節は変わり夏の深夜、熱帯夜のため戸を開けて寝ていたところ家に鬼が襲撃し双子を襲った。 兄に致命傷を負わせた鬼の 「いてもいなくても変わらないようなつまらない命なんだからよ」の言葉に未だかつて感じたことのない激しい怒りを覚えた無一郎は、その後我を忘れ恐るべき力で鬼を返り討ちにする。 日が明けるまで丸太や杙や大鋏、大岩などあらゆる道具を使い鬼を滅多打ちにし、結果的に日光により鬼は消滅。 有一郎は今わの際で 「どうか弟だけは助けてください 弟は俺と違う心の優しい子です 人の役に立ちたいというのを俺が邪魔した」と弟の無事と安寧を神仏に祈り、 「無一郎の無は無限の無」という言葉を残し逝った。 そして無一郎はその日訪ねてきたあまねと産屋敷の令嬢達に救護されるまで、 目の前で最愛の兄に蛆が湧き腐っていく様を自分の体にも蛆が湧きながら死の淵で見続けた。 この出来事で心身ともに深いショックを受けた無一郎は記憶喪失となり、更に新しいことを覚えていることもままならない状態となってしまった。 その後は産屋敷家に保護され、上述したように鬼殺隊に入って僅か二ヶ月という驚異的なスピードで柱となった。 それは天賦の才能に加え記憶を失っても体が覚えている煮えたぎる怒りによって、 包帯も取れない重傷にあってなお血反吐を吐く程自分を鍛えて叩き上げたからである。 記憶を取り戻した無一郎はかつて記憶喪失だった頃の自分を 有一郎に似ていた気がすると語っている。 過去回想の際に初め自分は一人っ子であったと思い込んでいた節があるため、有一郎と自分を同一視していた可能性がある。 本来の彼は、他人のために無限の力を引き出すことができる優しい性格をしており、そういう意味では炭治郎と似た性格であると言える(118話ではそんな彼の過去や本来の性格が明らかになり、覚醒して炭治郎と似たような痣を発現させたため、 まるで主人公のようだという感想が多く散見された)。 記憶を取り戻した後でも無一郎の一人称は「俺」と「僕」で混在しているが、以前のような不安定さは見られず、双子どちらの要素も併せ持つ性格となった。 また、記憶を取り戻した後は瞳にハイライトが描かれるようになっている。 無一郎の父親は炭治郎と同じ 「赤い眼」をしており、外見も似ているため、時透家とには何らかの繋がりがあるのではないかと言われている(ただ、炭治郎の瞳が日輪のような形なのに対して、時透父はのような形をしている)。 ネタバレA 無限城内部での対「」戦。 ネタバレB。 ネタバレA 第165話にて"上弦の壱"・と対峙。 その際、 彼の末裔であることが明かされた。 また、黒死牟()とその弟・(竈門家に神楽と耳飾りの継承を約束させた)は時透兄弟と同じ 双子の兄弟であったことが明らかとなった。 縁壱は子孫を残していないため、 無一郎が日の呼吸の剣士の血を引く最後の一人ということになる。 柱の中で一番才覚に恵まれているであろう無一郎でも黒死牟には歯が立たず、 左手首を斬り落とされた上に磔にさせられるが、駆け付けた、、により何とか危機を脱する。 しかし、宇髄の様に体格に恵まれていない無一郎ではこのままいくと失血死は確実だったため、玄弥に 「俺が上弦の壱の動きを止めたら俺ごと撃っていい」と頼み捨て身の特攻に臨む。 無一郎が刀を突き刺し、更に玄弥が発現させたにより黒死牟は動きを封じられ形勢逆転かと思われたその時、黒死牟の全身から刃を出し全方向へ斬撃を飛ばすというまさかの反撃を喰らい、無一郎は 上半身と下半身を切断されてしまう。 本来なら即死でもおかしくなかったが、勝利への執念を燃やす無一郎は意地でも刀から手を離さず、死に瀕した際に発揮される万力によって 赫灼の刃を発現。 黒死牟に致命傷を与える事に成功する。 何とか戦いには勝利したが、その時にはもう無一郎は事切れていた。 そして彼は、兄の有一郎と再会を果たす。 「こっちに来るな 戻れ!!」 「こんな所で死んでどうするんだ?無駄死にだ こんなんじゃ何の為にお前が生まれたのかわからないじゃないか」 と泣きながら訴える有一郎に対し、無一郎は 「僕は 幸せになる為に生まれてきたんだ」 「一人ぼっちになって つらいことや苦しいことがたくさんあったけど 仲間ができて 僕は楽しかった また笑顔になれた 幸せだと思う瞬間が数えきれない程あったよ」 と返し、「それでも駄目なの?」と問いかける。 有一郎は「 わかってるよ だけど俺は 無一郎に死なないで欲しかったんだ・・・・・・無一郎だけは・・・・・・」と更に泣き崩れ、弟と抱擁を交わしたのだった。 ネタバレB 最終回では有一郎と共に再び双子に転生したらしく、ベビーカーの中で眠る2人の赤子の姿が確認できる。 19巻にてキメツ学園の設定が兄の有一郎共々明かされた。 中等部2年の銀杏組(有一郎)と里芋組(無一郎)。 将棋部所属(プロ棋士間近としてTVにも出演済み)。 女性人気が飛ぶ鳥を落とす勢い。 2人共自分達の運動神経が良い事には気付いていない様子。 有一郎は頭の回転が速く何でもそつなくこなせるが、驚くと固まるタイプなので突発的に何か起こった時に反応するのは、一見おっとりしている無一郎の方だったりする。 先日もに踵落としを、電車に出たにパンチを喰らわせたとの事。 余談 公式ファンブックの初版では出身地がと同じ大岳山とされていたが、公式Twitterにて、間違いであったことが作者の先生によって謝罪のイラストと共に語られた。 その際に掲載されたは、未だかつて無い程の陽気なノリで絡む2人と「ズンビッパ」という謎の擬音。 誤植よりもそちらの方がインパクトが強く、一部の読者を騒然とさせた。 この擬音から、無一郎と伊之助のコンビをと呼ぶファンが増えた。 関連イラスト.
次の使用する呼吸:霞の呼吸 日輪刀の色:白 誕生日:8月8日 年齢:14歳 身長:160cm 体重:56kg 出身地:東京府 奥多摩郡 大岳山(現:奥多摩 大岳山) 趣味:紙切り、折り紙(死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる) 好きな物:ふろふき 霞の呼吸の使い手で、霞柱。 長髪の黒髪で、起伏のない表情が特徴。 いつもぼーっとしている。 炭治郎が鬼である禰豆子を連れていたことが議題となった柱合会議ではほとんど話を聞いていなかった。 しかし、鬼殺隊の長である産屋敷耀哉の言葉を炭治郎が遮ったときは、表情を変えて炭治郎を制した。 この事から、産屋敷耀哉に忠誠を誓っていることがわかる。 時透がいつも上の空なのは、幼少期の記憶を喪失していることに原因がある。 この記憶は炭治郎の言葉をきっかけに取り戻した。 記憶を取り戻す前は、自分中心な性格で、刀鍛冶の里の人間に暴言や暴力を振るっていた。 それにより炭治郎からは反感を抱かれた。 他人に全く興味を抱かなかったが、記憶を取り戻してからは少し変化が現れている。 特に顕著なのは炭治郎への対応であり、柱稽古で時透の元を訪れた炭治郎にはこれまで見せたことがないような笑顔を見せた。 しかし、他の人間には辛辣だった。 刀を握って2ヶ月で柱まで登りつめた天才児。 その実力は相当なもので、柱数人分の力があるとされている上弦の鬼を一人で倒した。 『日の呼吸(全ての呼吸の大元となった呼吸)』を使ったとされる『始まりの剣士』の血族である。 上弦の壱・黒死牟との戦いで、元『始まりの剣士』だった黒死牟(人間だった時はの名は継国厳勝)の子孫だということが明らかになる。 黒死牟との戦いの中で『透き通る世界』に入ることが可能となった。 また、その戦いで日輪刀を赫刀に変化させた。 黒死牟はその日輪刀から灼けるような痛みを感じていた。 刀鍛冶の里で、上弦の伍である玉壺を撃破した。 異空間・無限城では上弦の壱である黒死牟と戦闘を行う。 岩柱の悲鳴嶼行冥、風柱の不死川実弥、実弥の弟である不死川玄弥と共に黒死牟を倒すことに成功するが、その戦いで命を落とした。 時透無一郎の来歴・活躍 有一郎と無一郎 無一郎が10歳の時、母親は肺炎で、父親は薬草を取りに行って崖から足を滑らせて死亡している。 それ以降、双子の兄である有一郎と共に育った。 有一郎は「情けは人の為ならず。 誰かのために何かしても、ろくなことにならない。 」と言う。 無一郎が「違うよ。 人のためにすることは巡り巡って自分のためになるって意味だよ。 父さんが言ってた。 (後に炭治郎が同じセリフを発言し、それがきっかけで時透が記憶を取り戻すことになる)」と反論するが、有一郎は「人のために何かしようとして死んだ人間の言うことなんてあてにならない」と言い切った。 」といって無一郎を愚弄した。 無一郎を叱咤する有一郎 ある日、二人の元に産屋敷耀哉の妻である産屋敷あまねが訪ねて来た。 あまねは二人が凄腕の剣士の子孫だといい、鬼殺隊に入るよう勧誘しに来たのだった。 無一郎は「剣士になろうよ。 鬼に苦しめられている人たちを助けてあげようよ。 」と言うが、有一郎は鬼気迫る表情で「お前に何ができるって言うんだよ!米も一人で炊けないような奴が剣士になる?馬鹿も休み休み言えよ!本当にお前は父さんと母さんそっくりだな!楽観的すぎるんだよ!どういう頭してるんだ!具合が悪いのを言わないで働いて体を壊した母さんも、嵐の中薬草なんか取りに行った父さんも!あんなに止めたのに…!母さんにも休んでって何度も言ったのに!人を助けるなんてことはな、選ばれた人間にしかできないんだ!先祖が剣士だったからって子供の俺たちに何ができる?教えてやろうか?俺たちにできること。 犬死にと無駄死にだよ!父さんと母さんの子供だからな!」と言い、無一郎の意見を突っぱねた。 それから二人は口を利かなくなった。 無一郎と有一郎 夏のある晩、鬼が二人の家に現れる。 鬼は有一郎に致命傷を与え「どうせお前らみたいな貧乏な木こりはなんの役にも立たねぇだろ。 いてもいなくても変わらないようなつまらねぇ命なんだからよ」と言った。 その時、無一郎はこれまでに一度も感じたことない怒りを感じ、我を忘れて鬼と戦った。 気がつくと鬼は頭を潰され、朝日に溶けていった。 傷を負った無一郎が這いつくばりながら家へ戻ると、意識朦朧となった有一郎がいた。 有一郎は「…神様…仏…様…。 どうか…どうか…弟だけは…助けてください…。 弟は…俺と…違う…心の優しい…子です…。 人の…役に…立ちたいと…いうのを…俺が…邪魔した…。 悪いのは…俺だけ…です。 バチを当てるなら…俺だけに…してください…。 わかって…いたんだ…。 本当は…。 」と話した。 有一郎が無一郎に冷たく当たっていたのは、有一郎がなんとしても無一郎を守ろうとしたためであった。 小鉄から鍵を取り上げようとする時透 炭治郎が刀鍛冶の里を訪れた時、時透無一郎も里に来ていた。 炭治郎が刀鍛冶の鋼鐵塚を探していた時、『始まりの剣士』の動きを再現したという『縁壱零式』と訓練を行うため、縁壱零式を起動させるための鍵を持っている小鉄という少年に迫っていた。 小鉄が鍵を渡そうとしないのを見ると、問答無用で暴力を振るい、それを看過出来ない炭治郎が割って入る。 しかし、その炭治郎の腹部にも一撃を放つ。 小鉄が縁壱零式が壊れそうなことを説明するが、時透は「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う。 少し考えればわかるよね?刀鍛冶は戦えない。 人の命を救えない。 武器を作るしか能がないから。 」と言い放ち、鍵を要求した。 それを聞いた炭治郎が時透に反論するが、時透は炭治郎を気絶させ、鍵を奪っていってしまう。 その後、自身の担当の刀鍛冶である鉄穴森を探しに炭治郎の元を訪れる。 炭治郎が「一緒に探そうか?」と申し出ると、時透は「なんでそんなに人を構うの?」と問う。 すると炭治郎は「人のためにすることは結局、巡り巡って自分のためにもなっているものだし、俺も行こうと思ってたからちょうどいいんだよ。 」と言って笑った。 それを聞いた時透は呆気にとられたような顔で「えっ?何?今何て言ったの?今…今…」と言った。 その時、上弦の肆である半天狗が襖を開けて部屋に入って来て、戦闘となる。 時透の攻撃は一度は避けられるものの、二撃目で半天狗の頸を斬り落とした。 しかし、半天狗は追い詰められれば追い詰められるほど強くなる鬼で、斬り離した頭と胴体が『積怒』と『可楽』という二匹の鬼に変化した。 時透は可楽が持っていた天狗の団扇により突風を起こされ、遥か彼方へ飛ばされてしまう。 小鉄を守った時透 時透は一刻も早く炭治郎の元へ戻ろうとするが、そこで魚のような化物に襲われている小鉄を目にする。 時透は小鉄を助けるより、半天狗を討つ事の方を優先しようとするが、その時「人のためにすることは巡り巡って自分のために」という炭治郎の言葉を思い出し、小鉄を救った。 小鉄は他の刀鍛冶を救うように懇願し、時透はそれを拒否しようとする。 しかし、時透は脳裏に「失った記憶は必ず戻る。 心配いらない。 きっかけを見落とさないことだ。 ささいな事柄が始まりとなり君の頭の中の霞を鮮やかに晴らしてくれるよ。 」と話す産屋敷耀哉の姿を見る。 そして刀鍛冶を救いに向かった先で上弦の伍である玉壺と遭遇する。 玉壺は芸術家を気取っており、刀鍛冶職人に刀を突き刺して壺に活けた作品を時透に見せた。 それを見た時透は「いい加減にしろよクソ野郎が。 」と言って斬りかかる。 それを躱した玉壺は壺から金魚を生み出す。 金魚は麻痺毒の塗られた針を吐き出した。 時透は刀鍛冶職人をかばって攻撃を受ける。 それを見た玉壺は「本当に滑稽だ。 つまらない命を救って、つまらない場所で命を落とす。 」と言う。 それを聞いた時透は、以前にも同じようなことを言われたような気がした。 時透は一瞬で移動して玉壺の頸に日輪刀を振り下ろすが、玉壺は敵を水の壺の中へ閉じ込める血鬼術『水獄鉢』を繰り出した。 玉壺は刀鍛冶職人を殺害するためにどこかへ行ってしまう。 時透は肺に残った空気を使って『霞の呼吸 壱ノ型 垂天遠霞』を使うが、水獄鉢を破ることはできなかった。 時透は諦めようとするが、小鉄が時透を助けようとする。 小鉄は玉壺が生み出した化物に傷つけられながらも、時透を封じ込める壺に空気を吹き込んだ。 時透はその空気を利用して『霞の呼吸 弐ノ型 八重霞』を繰り出して水獄鉢を脱する。 水獄鉢の中で時透は忘れていた記憶を思い出していた。 時透には両親と双子の兄がいた。 しかし、両親は十歳の時に死んでしまい、それからは兄と二人で育った。 「人のためにすることは巡り巡って自分のためになる。 そして人は自分でない誰かのために信じられないような力を出せる生き物なんだよ、無一郎。 」と無一郎に話したのは父親だった。 しかし兄の有一郎はそんな父の言葉を信じず、無一郎のことを無能だと罵った。 ある日、産屋敷耀哉の妻である産屋敷あまねが訪ねて来た。 あまねは二人が凄腕の剣士の子孫だといい、鬼殺隊に入るよう勧誘しに来たのだった。 無一郎はその要求を受けようとするが、有一郎は顔色を変えて無一郎を叱咤した。 それから兄弟は話さなくなった。 ある夏の晩、二人の家に鬼が到来する。 鬼は有一郎に致命傷を与える。 激昂した無一郎は怒りで我を忘れて戦った。 鬼は頭を潰され、朝日に焼かれた。 傷を負って這いつくばって家に帰った無一郎は、意識朦朧とする有一郎を目にする。 有一郎は「…神様…仏…様…。 どうか…どうか…弟だけは…助けてください…。 」と話した。 有一郎が無一郎に冷たく当たっていたのは、何としても無一郎を守ろうとしていたからだった。 玉壺の頸を落とした時透 玉壺が炭治郎の刀鍛冶である鋼鐵塚を殺そうとしているところに、時透が現れる。 時透は痣を発現していた。 玉壺は壺から蛸の足を無数に出し、時透を一度は拘束するが、刀鍛冶から自身の刀をもらった時透は『霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海』で蛸足を斬り捨てて玉壺に迫る。 玉壺は壺から壺へ瞬間移動できる能力を持っていたが、時透の素早い攻撃は玉壺の頸に傷を負わせた。 玉壺は一万匹もの肉を喰らう魚を壺から吐き出す血鬼術『一万滑空粘魚』を繰り出すが、時透は『霞の呼吸 陸ノ型 月の霞消』で全ての魚を斬り落とした。 すると玉壺は脱皮をし、真の姿を見せる。 脱皮した玉壺の体は金剛石よりも硬い鱗で覆われていた。 さらに玉壺の拳は触れたものを魚に変える能力を持っていた。 玉壺は鱗を打ち付けて縦横無尽に動き回る血鬼術『陣殺魚鱗』で攻撃しようとするが、時透は『霧の呼吸 漆ノ型 朧』を繰り出す。 『霧の呼吸 漆ノ型 朧』は動きに緩急をつけて敵を撹乱する技である。 玉壺は時透を捉えられず、まさに霞に巻かれたようだった。 時透は「ねえ君は、君はさ、なんで自分だけが本気じゃないと思ったの?」と言って玉壺の頸を斬り落とした。 玉壺は頸が落ちて時透を見上げるまで、頸を斬られたことに気づいていなかった。 時透は転がった玉壺の頭に「お終いだね。 さようなら。 お前はもう二度と生まれて来なくていいからね。 」と告げた。 その後、半天狗をあと一歩の所まで追い詰めていた炭治郎の元へ現れ、鋼鐵塚が研いでいた日輪刀を炭治郎へ投げて渡す。 炭治郎はその刀で半天狗の頸を落とした。 腕を斬られる時透 鬼舞辻無惨が鬼殺隊の長である産屋敷耀哉の元を襲撃する。 炭治郎や柱たちは産屋敷の元へ集うが、異空間・無限城に落とされてしまう。 時透は岩柱である悲鳴嶼行冥と行動していたが、無限城内部は半天狗の代わりに上弦の肆となった鳴女の血鬼術により部屋が動いており、悲鳴嶼とはぐれてしまう。 時透はその先で上弦の壱である黒死牟と遭遇する。 黒死牟と対峙した時透は、怖気から身体の震えが止まらなかった。 時透を見た黒死牟は、時透に名を訪ねる。 時透が名を名乗ると、黒死牟は「成る程…そうか…絶えたのだな。 」と呟いた。 時透が何のことかを問うと、黒死牟は「私が…人間であった時代の名は継国厳勝…。 お前は…私が…継国家に残して来た…子供の…末裔…。 つまりは…私の子孫だ…。 」と明かした。 時透の先祖は『始まりの呼吸』を使う剣士とされており、その人物を眼の前にして動揺する時透だったが、自分を律して一瞬で平常心を取り戻す。 時透は『霞の呼吸 弐ノ型 八重霞』『霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海』を繰り出すが、黒死牟は難なくその攻撃を躱す。 時透は痣を出して『霞の呼吸 漆ノ型 朧』を繰り出す。 その技を見た黒死牟は「実に良き技。 流麗で美しい。 」と評した。 そして「此方も抜かねば…無作法というもの…」と呟き、『月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮』を繰り出す。 時透はその一刀で左腕を斬り飛ばされる。 時透はすぐさま止血して『霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り』を繰り出すが、刀を奪われ、その刀で柱に串刺しにされる。 黒死牟は「我が末裔よ。 あの方にお前を鬼として使って戴こう。 」と発言する。 その後、他の柱が戦っている間に自力で刀を引き抜く。 そして胴を分断されていた不死川玄弥に黒死牟の髪を喰わせて助ける。 そして負傷して絶体絶命だった不死川実弥も助けた。 そして自身が戦えなくなる前に黒死牟を倒そうとする。 『透き通る世界』に入ることが可能となり、黒死牟の攻撃を掻い潜って日輪刀を体に突き刺すことに成功する。 しかし、その時、時透も左脚を切断されている。
次の