あした の ジョー 最後。 あしたのジョー2最終回ストーリー『燃えたよ、燃え尽きた、真っ白にな』

私的漫画世界|ちばてつや|あしたのジョー

あした の ジョー 最後

2011年映画版にて使用されているタイトルロゴ ジャンル 、、 漫画 原作・原案など 作画 出版社 掲載誌 レーベル 発表号 1968年1月1日号 - 1973年5月13日号 発表期間 - 1973年 巻数 全20巻 アニメ 総監督 音楽 アニメーション制作 製作 虫プロダクション、 放送局 放送期間 - 話数 全79話 アニメ:あしたのジョー2 総監督 シリーズディレクター 、、 音楽 アニメーション制作 製作 東京ムービー新社 放送局 放送期間 - 話数 全47話 - 『 あしたのジョー』 は(梶原一騎)、画によるの作品。 をテーマにしたである。 の『』に、1968年(昭和43年)1月1日号(発売日は(昭和42年))から1973年(昭和48年)5月13日号にかけて連載された。 概要 [ ] 『』連載中から社会的反響は大きく、ジョーのライバルである力石徹が作中で死んだ時には、架空の人物であるにも関わらず、の提案でのメンバーにより演出によるが行われた(、講談社講堂にて )。 また1970年に発生したでは、ハイジャック犯が「われわれは明日のジョーである」(原文ママ)と声明を残している。 さらに、をはじめ現実のボクシング界にも大きな影響を与えた。 これら社会的反響の大きさから、「戦後最大のヒットマンガ」の1つに数えられ、劇画路線にシフトした昭和40年代の『』を「」とともに支えた。 本作以降のボクシング漫画は、全て本作の影響下にあると言われている。 タイトルは原作者がの「あした来る人」を読んでいて、そこから閃いたものである。 累計発行部数は2000万部。 背景 [ ] 連載開始までのきっかけは、が『』を描くための過程で取材したに感銘を受け、後継作品として構想していたことが原点になっている。 ちょうど同時期に、ボクシング作品の提供先を模索中だった原作者のと、の編集部が両者を引き合わせて、共作合意したのが始まりである。 ちばは当初、梶原と共作する考えまで至っておらず、「これから描くボクシング漫画の参考になればいい」と、編集部との付き合い程度の気持ちで梶原と面会したら、既に決定事項の雰囲気になっていたことを明かしている。 あらすじ [ ] ・のに、ふらりと一人の少年が現われた。 ( ジョー)と名乗るその少年に一方的に叩きのめされたの元ボクサー・ は、ジョーと地元暴力団・鬼姫会の連中との乱闘から天性のボクシングセンスを見いだし、一流のボクサーに仕立て上げようと口説き始める。 しかしジョーは、自分に向けられる段平の情熱を利用し、小遣いをもらってはドヤ街の子供たちを引き連れて乱行を繰り広げた揚げ句、犯罪にも手を染め、警察に逮捕されて鑑別所へと送られてしまった。 そんなジョー宛てに段平から「 あしたのために」の書き出しで始まるハガキが届いた。 その内容は、左の打ち方から始まるボクシング技術の講義であった。 時間と体力を持て余していたジョーは、そのアドバイスに従ってボクシングの練習に身を入れるようになり、やがて自分のパンチの切れが、今までと比べものにならないほど向上していくのを実感する。 鑑別所から西と共に野菊島の東光特等少年院へ移されたジョーは、豚小屋掃除の際に、西の提案で豚たちを暴れさせ脱走を試みた。 しかし、ライバル・ にそのジャマをされてコテンパンに叩きのめされた。 その後、小馬鹿にしていた青山とのボクシング対戦で防御法を身に着けたものの、宿命の対決が再戦されないまま力石は先に院を出た。 遅れてジョーはなんとかライセンスを取り、強引な手腕で との対戦を実現させて、からへ転向した力石との対戦をも実現する。 減量による力石の変わりようは見られたものではなかったが、しかしそれでもジョーは敗れてしまった。 そして、その対戦直後、力石は死んでしまう。 そのショックで対戦相手の顔面を打てなくなり満足な試合を行えなくなってしまったジョーは、それでもボクシングを捨て去ることなく、のボクサーに身を落とし罵声を浴びながらも試合を続けるのだった。 ボクシングに対する苦悩の末、強敵 とので顔面を打てないという後遺症を乗り越えて復帰を果たし、本格的にボクシングの道へと足を踏み入れることとなったジョーは、 や との対戦を経て遂に、世界チャンピオンの座を賭け最強のボクサー・ との闘いに挑んだ。 しかし、に冒されていたジョーは、善戦むなしく判定負けを喫し敗れ去る。 試合後、ジョーはをに渡した。 灰のように真っ白に燃え尽きたジョー。 しかし、その顔には満足げな微笑みがあった。 登場人物 [ ] 大泉アニメゲートに設置されている「ねりまアニメ年表」の一コマ。 (昭和45年) - (昭和46年)、毎週水曜19時 - 19時30分、系放映(全79話)。 放映中にちばてつやが病気で連載を休載したこと、また遅筆であったこともあり、ストーリーが原作に追いついてしまった。 そのため、矢吹丈VSカーロス・リベラ戦で終了している。 原作の魅力に加え、初めて監督格となった出﨑統の先鋭的な演出によりその名を高めた。 また、矢吹丈と丹下段平の声を(元来アニメ声優ではない)とが担当し、そのハマリ具合の絶妙さから、続編や劇場版において他の人物の声の配役が大幅に変更される中でも、この両名だけは常に不動とされた。 なお、続編『2』ほどではないにせよ、本作にも原作にないオリジナルキャラクターやオリジナルストーリーが随所に挿入されている。 原作最後の対戦者である「ホセ・メンドーサ」は第77話で名前が登場する。 スタッフ(第1作) [ ]• チーフ・ディレクター -• プロデューサー - 富岡厚司、池内辰夫、渡辺忠美、()• 制作担当 - おおだ靖夫• 設定 -• 美術監督 - 明石貞一• 美術 - 渡辺毅• タイトル特殊効果 - 橋爪朋二• 撮影監督 - 熊谷幌史• 編集 -• 音楽 - A・R・A• 効果 - (石田秀憲、太田正一)• 製作 - 、フジテレビ 出演(第1作) [ ]• 矢吹 丈 - あおい輝彦• 丹下 段平 - 藤岡重慶• 2番の歌詞中に現在ではになる言葉が含まれているため、2005年にヒデ夕樹のベスト・アルバムに収録される際はに注意書きが付された。 各話リスト(第1作) [ ] 話数 放送日 サブタイトル 脚本 作画監督 絵コンテ 演出 視聴率 第1話 1970年 4月1日 あれが野獣の眼だ! (不明) 14. 杉野昭夫 17. 雪室俊一 14. -その1- 金山明博 17. 左ジャブ! 山崎忠昭 荒木伸吾 斎藤博 16. 雪室俊一 杉野昭夫 西牧秀雄 15. 雪室俊一 荒木伸吾 斎藤博 14. 山崎忠昭 金山明博 石黒昇 19. 雪室俊一 杉野昭夫 西牧秀雄 17. 山崎忠昭 杉野昭夫 波多正美 19. 西 山崎忠昭 金山明博 富野喜幸 15. 力石徹 小林幸 吉川惣司 23. 力石へのスェイバック 北島教夫 20. カーロス対矢吹丈 小林幸 崎枕 15. ( 2019年5月)• :水曜 19:00 - 19:30• :火曜 18:00 - 18:30• :水曜 19:00 - 19:30• :水曜 19:00 - 19:30• :火曜 18:00 - 18:30• :水曜 19:00 - 19:30• :水曜 19:00 - 19:30• :水曜 19:00 - 19:30 最高視聴率(第1作) [ ]• 日本テレビ系アニメとして初めて全話された作品である。 前作の続編だが、下記の再編集劇場版の続きという位置付けのため、ストーリーは力石との対戦後から始まり、カーロス戦までは事実上のリメイクとなっている。 ただし、原作やアニメ前作にあった矢吹丈がドサ回りのボクサーになり、そこから這い上がるストーリーは省略されている。 また原作にないオリジナルストーリーがふんだんに盛り込まれ、オリジナルキャラクター(須賀清など)も多数登場させている。 原作が完結して何年も経ってから整理された制作なので、矛盾点もクリアされており、登場人物の心理表現も丁寧に描かれている。 特に終盤のテレビ関東による世界1位のレオン・スマイリーとのや、王者カロルド・ゴメスと王者ホセによる王座統一戦のくだりなどは、よりリアルにプロボクシングの世界を描きたいという意図 からの追加で、オリジナルの部分からは主に監督であるが「「あしたのジョー」という作品世界をどのように解釈しているか」がうかがえる。 ほとんどの話数で絵コンテを担当しているさきまくらは出崎統の別名義である。 なおサブタイトルには第4話と第33話を除く残りすべてに「 …」が挿入されている。 白木葉子役の声優は一般公募された。 1,380人の応募者の中から、梶原一騎や出崎統を含む8人の審査員による公開オーディションの結果、田中エミと森脇恵が同点となり、田中が白木葉子役に、森脇が林紀子役に選ばれた。 スタッフ(2) [ ]• 原作 - 高森朝雄、ちばてつや• 企画 - 吉川斌(日本テレビ)、川野泰彦• 音楽 -• 作画監督 - 杉野昭夫• 美術監督 -• 撮影監督 - 高橋宏固• 録音監督 -• 選曲 -• 監修 - 梶原一騎、ちばてつや• 文芸担当 -• 制作担当 - 青野史郎• 演出 -• プロデューサー - 高橋靖二(日本テレビ)、• ディレクター - 、、• 編集 - 鶴渕允寿、高橋和子• タイトル - 高具秀雄• 特殊効果 - 橋爪朋二• 色指定 - 伊藤純子• デスク - 岩瀬安輝• 制作進行 - 横溝隆久、福田尚紀、尾崎穏通、斉藤昭一郎、柳内一彦、家野喜世史• テクニカルアドバイザー -• 録音 -• 現像 -• 協力 -• 制作 - 出演 2 [ ]• 矢吹丈 - あおい輝彦• 丹下段平 - 藤岡重慶• 力石徹 - 仲村秀生• 白木葉子 - 田中エミ• 西寛一 - だるま二郎• 林紀子 - 森脇恵• サチ - 白石冬美• キノコ - 堀絢子• ゴロマキ権藤 - 渡部猛• 青山 - 千葉繁• カーロス・リベラ - 中尾隆聖• 篠崎好 6 11月17日 吠えろ…かませ犬 7 11月24日 さまよえる…野獣のように 山崎晴哉 8 12月1日 あいつが…燃える男カーロス 9 12月8日 そして…野獣は甦った 篠崎好 10 12月15日 クリスマスイブ…その贈り物は 11 12月22日 死闘の始まり…カーロスVSジョー 山崎晴哉 12 12月29日 吹雪の夜…その果しなき戦い 13 1981年 1月5日 丹下ジムは…不滅です 篠崎好 14 1月12日 どこにある…ジョーの青春 15 1月19日 誰のために…必殺ラッシュ 16 1月26日 遠い照準か…世界への道 篠崎好 17 2月2日 姿を見せた…大いなる標的 18 2月9日 あのナックルが…烙印のメッセージ 19 2月16日 戦うコンピューター…金竜飛 20 2月23日 俺のバンタム…減量への挑戦 高屋敷英夫 21 3月2日 力石の…唄が聞こえる 22 3月9日 そして…計量の朝 篠崎好 23 3月16日 燃える野獣と…氷 24 3月23日 ゴングが鳴った…悪魔のリング 大和屋竺 25 3月30日 第6ラウンド…奇跡が起った 26 4月6日 チャンピオン…そして、敗者の栄光 善福次郎 27 4月13日 ボクシング…その鎮魂歌 28 4月20日 ホセがいる…ハワイへ 篠崎好 29 4月27日 初防衛なるか…矢吹丈 30 5月4日 偉大なるチャンピオン…ホセ 高屋敷英夫 31 5月11日 Vサイン…その意味するものは 32 5月18日 さらば…古き愛しきものたち 篠崎好 33 5月25日 アメリカから来た13人目のキング!? 34 6月1日 カードと共に散った…あいつ 35 6月8日 チャンピオンは…ひとり 高屋敷英夫 36 6月15日 葉子…新たなる企て 37 6月22日 野性児その名は…ハリマオ 篠崎好 さきまくら 38 6月29日 意外な訪問者…ゴロマキ権藤 39 7月6日 ジャングルに…野獣が二匹 さきまくら 40 7月13日 燃えろジョー…標的が近い 高屋敷英夫 41 7月20日 ホセ来日…闘いの日はせまった! 竹内啓雄 42 7月27日 衝撃…葉子の予感 さきまくら 43 8月3日 ジョー・段平…二人の日々 篠崎好 44 8月10日 葉子…その愛 45 8月17日 ホセ対ジョー…闘いのゴングが鳴った 高屋敷英夫 46 8月24日 凄絶…果てしなき死闘 47 8月31日 青春はいま…燃えつきた 放送局(第2作) [ ] 詳細は「」を参照 4月から放送開始したテレビアニメーション作品。 『あしたのジョー』の連載開始50周年を記念して製作された。 劇場版アニメ [ ] あしたのジョー(1980年) [ ] あしたのジョー 監督 脚本 福田陽一郎 原作 製作 川野泰彦 増田久雄 製作総指揮 出演者 音楽 主題歌 おぼたけし 製作会社 三協映画=富士映画=ヘラルドエンタープライズ 配給 富士映画=日本ヘラルド映画 公開 上映時間 153分 製作国 言語 配給収入 5億円 次作 あしたのジョー2• (昭和55年)3月8日公開• 1970年のテレビアニメを力石戦まで再編集した劇場版。 力石や葉子など一部のキャストを変更している(を起用 )。 スタッフ(1980年) [ ]• 総指揮 -• 監修 -• 製作 - 川野泰彦• チーフ・ディレクター -• 音楽 -• 監督 -• 製作 - 三協映画、富士映画、ヘラルドエンタープライズ• (昭和56年)7月4日公開• 前作映画の続編で、前半はテレビシリーズ『あしたのジョー2』の再編集。 終盤は放映中だったテレビシリーズに先行して制作・公開され、のちにテレビシリーズに流用されている。 また、声優も一部変更されている。 スタッフ(1981年) [ ]• 製作総指揮 - 梶原一騎• 監修 - ちばてつや• 製作 - 川野泰彦• 音楽監督 - 荒木一郎• 作画監督 - 杉野昭夫• 脚本・監督 - 出崎統• 製作 - 三協映画、ヘラルドエンタープライズ、富士映画、ちば企画• 製作協力 - 東京ムービー新社• 配給 - 日本ヘラルド 主題歌(1981年) [ ] 「あしたのジョー2のテーマ〜明日への叫び〜」 作詞・作曲・歌 - ジョー山中 「青春の終章(ピリオド)〜JOE…FOREVER〜」(挿入歌) 作詞・作曲・歌 - ジョー山中 実写映画 [ ] 1970年映画版 [ ] あしたのジョー 監督 脚本 製作 出演者 音楽 主題歌 「あしたの俺は」 撮影 上田宗男 製作会社 ・新国劇映画 配給 ダイニチ映配 公開 上映時間 84分 製作国 言語 『 あしたのジョー』7月22日公開。 同年6月に新国劇で舞台化されていた同名作品の映画化。 出演(1970年) [ ]• 矢吹丈 -• 力石徹 -• 白木葉子 -• 丹下段平 -• 西寛一(マンモス西) -• ウルフ金串 -• サチ -• 若山 -• 大鷹 -• 青山正 -• 不良少年のリーダー -• 不良少年 - 、、、• 看守 - 、• 白木幹之介 -• 記者 - 、• 男姫会組員 -• 精神科医 -• 飯場のおばさん -• 少女 -• ドヤ街の住人 -• アナウンサー -• 特別少年院所長 -• 男姫会兄貴分 -• その他 - 、、、、、、、、、、、、• リングアナウンサー - ノンクレジット スタッフ(1970年) [ ]• 製作 - 望月利雄、守田康司• 脚本 - 馬場当• 撮影 - 上田宗男• 照明 - 森年男• 美術 - 佐谷晃能• 編集 -• 録音 - 片桐登司美• 記録 - 浮石晴• 音楽 -• 技斗 - 渡井嘉久雄• 監督 - 主題歌(1970年) [ ] 「あしたの俺は」 唄 - 石橋正次 2011年映画版 [ ] あしたのジョー 監督 脚本 製作総指揮 出演者 音楽 北里玲二 主題歌 「」 撮影 橋本桂二 製作会社 「あしたのジョー」製作委員会 配給 公開 上映時間 131分 製作国 言語 興行収入 11億円 2011年2月11日より東宝系で公開の実写映画。 昭和40年代を舞台に原作の少年院での丈と力石との出会いから宿命の対決までが描かれる。 出演はアイドルグループ『』(当時)の。 力石役のも実生活での減量を実施、水を求めるシーンでは数日前からほとんど飲まず食わずで撮影に臨んでいる。 2011年2月5日以降にで映画公開記念特別番組『ジョーのあしたはどっちだ!? 映画公開記念徹底解剖スペシャル』が放送。 また、公開に先立ち、各地域を代表するアスリートが「応援団支部長」に就任し、特別番組やイベントにも登場した。 就任したアスリートは、ボクシング界より(公開当日にWBC世界ミニマム級王座獲得)、(大阪:当時WBC世界フェザー級王者)、(福岡:後のWBC女子世界ミニフライ級王者)、ボクシング以外から(札幌:陸上短距離選手)、(名古屋:プロサッカー選手)の計5名。 キャッチコピーは「日本中が熱狂した、魂の傑作漫画完全映画化」。 『この時代の若者に,ジョーはいるか?』 全国277スクリーンで公開され、2011年2月12,13日土日2日間で興収は1億9,449万4,250円、動員は15万6,877人(初日からの3日間では興収は3億232万1,700円、動員は24万3,955人)になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第3位となった。 また、初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)では第2位と幅広い世代に高評価されている。 3月には台湾でも公開され、各国での配給が決定されている。 2011年8月19日発売のDVD『あしたのジョー プレミアム・エディション』が初週1万1,000本売り上げ、8月29日付オリコン週間DVDランキングで首位となった。 またBlu-rayも初週7,000本を売り上げBlu-rayランキング総合2位となっている。 にはTBS系列の21:00 - 23:08()で放送された()。 出演(2011年) [ ]• 矢吹丈 -• 力石徹 -• 白木葉子 -• 丹下段平 -• 西 寛一(マンモス西) -• ウルフ金串 -• サチ -• 食堂の親父 -• 食堂の女将 -• 安藤洋司 -• 花村マリ -• 白木幹之介 - 出演その他 ()、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 ほか スタッフ(2011年) [ ]• 監督 -• エグゼクティブプロデューサー -• アソシエイトプロデューサー - 大原真人、、葭原弓子• 企画・プロデュース -• 原作 - 、• 脚本 -• 撮影 - 橋本桂二• 美術 - 佐々木尚• 音楽 - 、北里玲二• VFX - 松野忠雄• サウンドデザイン - 笠松広司• 照明 -• 製作担当 - 坪内一、竹岡実• 録音 - 中村淳• 編集 - 洲﨑千恵子• 助監督 - 副島宏司• 特殊メイク -• スタントコーディネイト - 、出口正義、舟山弘一• 監修協力 - 高森篤子、• 協力 - 、東日本ボクシング協会 ほか• 製作協力プロダクション -• 制作プロダクション -• 製作 - 「あしたのジョー」製作委員会(、、東宝、、、、、OXYBOT、、、)• 配給 - 主題歌(2011年) [ ] 「」 歌 - () 「あしたのジョー」 (挿入歌) 原作との違い [ ]• 葉子はドヤ街の出身で、過去の経験からドヤ街に対して憎しみを抱いている。 力石が少年院に収監された経緯が異なる。 西はヤクザの子分のチンピラとして登場し、ジョーとは少年院に送られる前に一度出会っており、ジョーとは対立することはなく少年院にいる頃から協力的である。 ウルフ金串がアジア拳ジム所属ではなく、白木ジム所属となっている。 そのため、対戦する経緯が原作と異なっている。 原作ではジョーは詐欺をして少年院に入る決め手となったが、実写では喧嘩に加えて過去の犯罪も加算されて入ることになった。 西もプロテストに合格した設定だが、試合をするシーンはなく、ジョーのトレーナーやセコンドに最初から専念している。 葉子は子供時代の経験からドヤ街を潰そうと画策している。 原作ではジョーを応援しているのは乾物屋の夫婦と娘だったが、実写では食堂の夫婦に変更し、娘は出てこない。 力石が階級を落とすのは原作では二階級だが、実写では一階級である。 ドヤ街の子供たちとの出会いや親しくなった経緯が異なる。 ジョーの性格は原作では口を開けば暴言や女性軽視な発言が多かったが、実写では暴言も極力少なくなっており、女性軽視発言もしないなど、原作と比べると口数が少なめである。 映画での最後の対戦相手は力石になっている。 力石との出会いの場面は、原作では丈が豚に起こさせた暴動に便乗して少年院から脱走を図るところを、力石が食い止めた。 しかし映画では、丈がいきなり暴れ始めたところを力石が止めている。 「あしたのために」のハガキについては、原作では「その1」のジャブと、「その2」の右ストレートだけが送られて、それ以降は、段平が葉子の慰問団に加わって少年院を訪れ、直接指導したという描写であるが、映画では「あしたのためにその3 手首」までハガキで教えている。 これにより、少年院での青びょうたんこと青山との試合も省略することになってしまった。 丈vs青山の試合とそれまでの一連の展開は、段平が丈にディフェンス技術やフットワークを間接的に指導する大切なシーンであるが、映画ではカットされている。 など ソフト化 [ ] 2011年8月19日発売。 あしたのジョー スタンダード・エディション(1枚組、ブルーレイとDVDでリリース)• 映像特典• 特報・劇場予告編・TVスポット集• 音声特典• あしたのジョー プレミアム・エディション(2枚組、ブルーレイとDVDでリリース)• ディスク1:本編ディスク(スタンダード・エディションと同様)• ディスク2:特典DVD• メイキング• 山下・伊勢谷・香川による映画公開記念座談会• イベント集• トップアスリートVS「あしたのジョー」• インタビュー集• 原作者インタビュー• クランクアップ集• エンドタイトルバック・ノークレジット• 「あしたのジョー」VFXの世界• 初回限定特典• オリジナルポストカード(5枚組)• 「あしたのジョー」特製ミニサンドバッグ風ボクシンググローブ• 特製アウターケース付き• 5日 ()• 12日 (アニメーション)• 19日 ()• 26日 ()• 舞台 [ ] 初演 [ ]• 1970年6月3日〜26日、東横ホール上演 出演(舞台・初演) [ ]• 矢吹丈 - 石橋正次• 丹下段平 - 郡司良• 力石徹 - 亀石征一郎 劇団め組公演 [ ] 2016年5月25日から29日まで、として、すみだパークスタジオ倉にて上演。 脚本は、演出はが担当。 キャスト(舞台・め組) [ ]• 矢吹丈 -• 力石徹 -• 丹下段平 -• 白木葉子 - ラジオ [ ] ラジオ劇画傑作シリーズ あしたのジョー [ ]• -(全20回) 声 [ ]• 矢吹丈 - 安原義人• 力石徹 - 清水紘治• マンガやアニメには描かれていない時間帯も含め再構成しており、監修はとの妻である高森篤子が務めている。 実況 -• 解説 -• 丹下段平 - 佐橋大輔() 展示会 [ ] 連載開始50周年記念として、2018年4月28日-5月6日に「」(会場:)の開催が告知されている。 関連番組 [ ] 放送日 放送局 番組名 サブタイトル 出演者 「あしたのジョー」伝説 50周年 1999年 フジテレビTWO ドラマ・アニメ あしたのジョーを丹下段平よりも詳しくなるスペシャル あしたのジョー NHK BS2 あしたのジョー あしたのジョーの、あの時代 2007年 NHK BS2 BSアニメ夜話 とことん! あしたのジョー オープニングスペシャル 開始のゴングを打ち鳴らせ! 2007年 NHK BS2 BSアニメ夜話 とことん! あしたのジョー 証言ドキュメント アニメ「あしたのジョー」ができるまで 2007年 NHK BS2 BSアニメ夜話 とことん! あしたのジョー 37年目のスペシャル対談 監督・ VS 漫画家・ちばてつや 出崎統 ちばてつや 2007年 NHK BS2 BSアニメ夜話 とことん! あしたのジョー BSアニメ夜話 中川翔子 岡田斗司夫 香山リカ 2007年 NHK BS2 BSアニメ夜話 とことん! あしたのジョー(1989年 /WAVE 作品)• あしたのジョー伝説(1991年 /WAVE 作品)• あしたのジョー(1992年 ケイ・アミューズメントリース 作品)• ボクシングマニア あしたのジョー(2001年 AC作品)• ジ・アニメ スーパーリミックス あしたのジョー2(2002年 カプコン 作品)• あしたのジョー 〜まっ白に燃え尽きろ! 〜(2003年 コナミ PS2作品)• あしたのジョー 〜まっ赤に燃え上がれ〜(2003年 コナミ 作品) モバイルゲーム [ ]• あしたのジョー 拳闘伝説(2002年 )• あしたのジョー White Ashes(2002年 )• あしたのジョー~あしたのために~(2011年 ニジボックス ) PCゲーム [ ] PCソフト• あしたのジョー闘打 〜タイピング泪橋〜(2000年 SSI tristar 作品) ブラウザゲーム• あしたのジョー~あしたのために~(2012年 ニジボックス )• あしたのジョー~あしたのために~(2013年 ニジボックス ) パチンコ・パチスロ [ ] パチンコ• CRあしたのジョー(2001年、)• (2010年、)• ぱちんこCRあしたのジョー(2015年、) パチスロ• パチスロあしたのジョー(2010年、サミー)• パチスロあしたのジョー2(2013年、) CM・イメージキャラクター [ ]• (1980年)• ライフセイバープラン(1994年)• (2002年)• アスパラ(2005年)• 梅クエン酸2000(2007年)• マルちゃんクロスカウンター焼そば 醤油トンコツ味(2010年2月8日発売)• キリンMetsコーラ(2012年4月24日)• (2013年)• インクジェットプリンタ「PRIVIO」(2013年)「あしたの常(ジョー)識」編 (10月~)「あしたの年賀ジョー」編(11月~)ちなみに、丹下役は。 エピソード [ ] 漫画 [ ]• 本作において、梶原一騎は「高森朝雄」名義で原作を手がけている。 これは梶原一騎の名前を用いると『』のような熱血もの作品であるという先入観を持たれかねない、と危惧したためであることと、当時連載中であった『巨人の星』と同一誌に掲載するにあたり、同一原作者による作品を併載している事実を隠すためであったという。 このため、高森朝雄=梶原一騎という事実は、連載開始後もしばらく公表されなかった。 高森朝雄というペンネームは、梶原の本名・高森朝樹に由来しており、本作品以前にも使用されたことがある。 当時の梶原は、原作の改変を激しく嫌うことで有名だった。 しかし、ちばてつやは本作の作画を引き受けるにあたり、「時と場合に応じて、こちらの方で原作に手を加えさせてくれ」と注文をつけた。 担当編集者が恐る恐る梶原にその旨を伝えたところ、「とちばてつやは別格だ、いいでしょう」と快諾した。 だが連載1回目、ちばはいきなり「話の導入部がわかりづらい」と梶原の用意した原稿を丸々ボツにし、自ら新たに第1話のストーリーを作り上げた。 「好きに手を加えてくれ」と言った梶原もさすがにこれには「こんな馬鹿くせえことやってられるか! 」と憤慨し、連載を止めるとまで言い出した。 ちばは「新鮮な素晴らしい材料を揃えてもらうのが原作、その原作を料理して美味しく食べやすく味付けをするのが僕の仕事」というスタンスを持っており、ちばはそうした作法を梶原と話し合うことで梶原はこれを納得することとなった。 梶原は後年「あしたのジョーはちばてつやの作品であり、社会現象も彼のおかげだ」とに語っているが、ちばは「ジョーはね、私の物でなければ原作者の物でもありません。 もうジョーは読んで下さった読者のみなさまの物ですから」との著書『西原理恵子の人生画力対決』にて語っており、近年流行っている漫画のリメイクなども「オファーはあるが自分の一存では決められない」という。 観戦好きで、自身も1年間ほどジムに通った経験のあった作家・は、雑誌「」に連載されていた『あしたのジョー』を愛読していたという。 夏のある日の深夜、のマガジン編集部に三島が突然現れ、今日発売されたばかりのマガジンを売ってもらいたいと頼みに来たという。 理由を聞くと、三島は毎週マガジンを買うのを楽しみにしていたが、その日に限って映画の撮影(『』)で、帰りが夜中になり買うところもなくなったため、編集部で売ってもらおうとやって来たという。 三島は、「『あしたのジョー』を読むために、毎週水曜日に買っている」と答えた。 財布を出した三島に対して、編集部ではお金のやりとりができないから、1冊どうぞと差し出すと嬉しそうに持ち帰ったという。 当時は24時間営業のコンビニなどはなかったため、夜になって書店が閉店してしまうと、もう雑誌を買うことができなかった。 三島は『あしたのジョー』が読みたくて翌日まで待てなかった。 連載最終回付近では、「ジョーが死亡するかもしれない」といった特集記事も組まれ、完結間際のジョーの世界タイトルマッチに入ってからも、その社会的人気は衰える事はなく、最終回は増ページで掲載、表紙は原作者梶原と作画のちばの双方がリングに立ち、本作の登場人物が観客として二人を労い、表紙全体を「どうどう完結」としてジャックするという破格の扱いであった。 力石の死 [ ] 力石徹の減量と死のエピソードは、ちばと梶原の設定確認の行き違いによって生まれたものである。 ジョーと力石の初対面シーン、渡された原稿の一文を自分なりに解釈したちばは、力石の身長をジョーより頭一つ分高く描いてしまった。 発行された誌面を見てそれを知った梶原は、この身長差では二人が同じ階級で戦えないということに気付き、後に話の辻褄を合わせるため「これで死ななきゃ嘘だ」とまで思わせるほどに人間の限界を超える過度の減量を力石に強いねばならなかった。 力石をどうするかで、梶原は力石を殺したいが、ちばは生かしておきたいということになり、口論になった。 ここで梶原が「力石は、絶対殺す! 」と発言。 口論の場となった新宿のバーのバーテンダーが梶原の発言を聞いて、警察に通報した。 最終的には編集次長のがちばを説得、力石は試合後に死ぬという方向に決まった。 もっとも、ちばは斎藤貴男の後年のインタビューに対しては「力石には、もう死相が出ていた」と話し、ここで殺さなければ「その後の力石に何をやらせても、それは堕落にしかなりはしないとも考えた」という。 『週刊少年マガジン』の1970年第9号(2月22日号)にて力石が試合後に死亡したのを受け、1970年3月24日にはの呼びかけで、により文京区の講談社講堂にて力石の葬儀が行われた(構成、演出)。 現在は実在しない漫画キャラクターの葬儀として語られることが多いが、葬儀自体はアニメ版(1970年4月1日に放送開始)の主題歌を歌っていたがライブ形式で歌いだすなど、力石戦で人気が最高潮に達していたことをきっかけとした、ファンイベント的な要素が強かったようである。 当時のこの作品に対する注目度がいかに高かったかを示すエピソードになっている。 『』で「力石徹は作者のつじつま合わせで死んだ」というトリビアが紹介され、ちばがVTRで『彼(力石)には申し訳なく思っている』とコメントしている。 ラスト [ ] ちばの後年の回想によると、梶原から伝えられたラストの内容は「ホセ・メンドーサに判定で敗れたジョーに、段平が『お前は試合では負けたが、ケンカには勝ったんだ』と労いの言葉をかける。 ラストシーン、白木邸で静かに余生を送るジョーと、それを見守る葉子の姿」というものだった。 これに対してちばは「ここまでやってきて、『ケンカに勝った』はないじゃないか」と考えて、電話で「ラスト、変えますよ」と梶原に伝え、梶原も「ああ、任せるよ」とこれを承諾した。 その結果出来上がったのが「真っ白に燃え尽きた」ラストシーンであった。 幻のラストシーンともいえる「白木邸で静かに余生を送るジョーと、それを見守る葉子の姿」は民放バラエティ番組と、放送の『』()においてちばの直筆色紙で紹介されている。 梶原が書いた原稿をちばに渡す前に見ていたというも最終回について、ちばとほぼ同様のことを述べているが、ラストシーンがパンチドランカーとなったカーロス・リベラと共に療養所のような所で笑顔で戯れている姿で終わっていたと書いている。 上述の経緯でちば自身がラストシーンを作ることが決まり、アシスタントとともに締めくくりをどうすべきか考え、20通りのアイデアが出るもどれもちばの納得のできる内容ではなく、締め切り時間が刻々と迫る中、悩んでいたところ、本編を最初から読み返していた当時の担当編集者が、ジョーが紀子に「 ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。 そしてあとにはまっ白な灰だけが残る。 燃えかすなんか残りやしない。 まっ白な灰だけだ」と語るシーンを発見し、「 これこそあしたのジョーのテーマではないか!」とちばに差し出した。 ちばはこの意見に同意し、これを基にラストシーンを描き上げた。 その後、5日間は何もできず、「ご飯もおかゆしか食べられなくて、家族も心配していた」と週刊誌の取材に述べている。 連載終了後しばらく、ちばはジョーの絵が全く描けなくなったという。 また後年「今でもたまにジョーや力石のイラストを描くが、あの頃の迫力には全く及ばない」とも語っている。 現在でも特に、ラストシーンについて、「ラストシーンの再現は無理。 あの時のテンションには戻れない」とテレビ番組『』の「100人の絵で作るカンボジア学校健設プロジェクト」でジョーの絵を依頼された際に述べている。 ジョーが燃え尽きるラストに関して、ちばてつや自身の発言には変遷が見られる。 執筆当時のちばは、生死について全く考えていなかった。 後のインタビューで「子供向けには「今日のリングに負けても、また明日も勝利を目指して戦い続けるジョー」」「大人向けには「文字通り真っ白な灰になるまで、燃え尽きるまで戦った男・ジョー」」という双方の生き方を読者それぞれが感じたまま受け止めてくれればいい、と語った。 しかしながら続けて「 自分の中ではこの終わりは(ジョーが死んだか否か)確実に決まっている」と発言した。 さらに後年では、『タイトルに「あした」と付くくらいだからジョーは死んではおらず、明日も太陽に向かって白木葉子と共に歩き出していると思う』というジョー死亡説を否定するような発言もした。 またにのでの「あしたのジョー」原画展に合わせて、町農村環境改善センターで行われたトークショーにおいて、「丈は死んでいない」との発言をした。 医学的な観点から論じると、疲労で死亡した場合、微笑むなどの顔の筋肉の運動や椅子に座った姿勢を保つようなことは不可能であるため、疲れて休んでいるだけに過ぎないと結論付けられるが、ちばはそういった医学考証の裏付けで作画した訳ではない。 にちばが、CS番組『漫道コバヤシ』に出演した最新のコメントによると「矢吹ジョーの生死に関しては、原作者の考えもあり既に故人である為、もう確実なことは言えない。 自分が描いたのは、ジョーの燃え尽きた抜け殻がそこにあるという最後が全てであって、生死についてはどうでもよかった」と述べている。 また、ジョーは生きているかもしれないという過去の発言は「心情的にジョーが生きていてくれた方がホッとするから、そう言ったのかもしれない」と弁明している。 そして、いずれにせよ原作者が亡くなっている以上、想像の域を出ないことを示唆している。 梶原の実弟であるは、「死んだとは描いてない、白い灰はあくまで比喩」と語っている。 漫画評論家のも、「ジョーの身体が次のページ方向を向いており、リングの線も同じように途切れずに向かっていることから明日があることを意味している」と解説した。 中日新聞のインタビューでちばは、「死んでいませんよ。 全ての力を出し切って、白い灰になるというイメージ。 ただただ燃え尽きた」と答えている。 アニメ [ ]• テレビアニメ版の制作は、に所属していたとが原作を気に入り、原作の絵を拡大コピーして個人的にパイロットフィルムを制作したことに端を発しており、これがフジテレビプロデューサーであるの目にとまり、正式な企画として立ち上げられることとなった。 虫プロダクションでの制作であったが、社長のは本作品をライバル視していたため、アニメ版の制作にも関知しなかった。 制作当初は作画が手塚の絵に似てしまっていたため、作画スタッフはを中心に虫プロ本体から外れたメンバーで構成された。 その多くは後に出崎・丸山らとともにの設立メンバーとなった。 テレビアニメ版のオープニングテーマの「ルルル〜ルルルル〜」の部分は尾藤イサオのアドリブから生まれたものである。 長年、レコーディング中に歌詞を忘れてしまったため、それをごまかすためにとっさに口ずさんだところ、それを聞いた寺山修司が気に入り、採用されたといわれていたが、2013年に出版されたムック本「あしたのジョー大解剖」のインタビューでは尾藤自身がその説を否定、リハーサルの最中、歌詞を読みながら歌っていたところ、プロデューサーと作曲者の八木正生の会話に気を取られ歌詞を見落としたため、とっさにアドリブをいれたところ八木がそれを気に入り、採用となったと証言している。 テレビアニメ版『あしたのジョー』の予告編は、本編と別のスタッフにより独自に制作されていたため、本編の内容と異なる部分が多い。 例として、第22話のサブタイトルは、予告編では「さらば少年院」であったが、本編では「まぼろしの力石徹」となっていた。 また、第51話放送後の次回予告「さらば力石徹」は、本来第52話にあたるところを、第42話と誤植されていた。 死に番号を付けられたこの52話は、偶然にも力石の死に関するエピソードの回である。 なおこの『ジョー』予告編は、2018年3月に生誕50周年を記念してトムス・エンタテインメントがよりネット配信されている。 テレビアニメ版『あしたのジョー2』の実制作は、本作品のためにマッドハウスから独立した出崎や杉野らによるが担当した。 マッドハウスの丸山は続編の制作には反対であったが、原作サイドは東京ムービー新社での続編制作を決定したため、『ジョー』を他人にやらせたくないと考えていた出崎は独立を選んだという。 テレビアニメ版『あしたのジョー2』で力石戦のトラウマにより矢吹がリング上で嘔吐するシーンは光るゲロとして話題になり、後に(チーフ・ディレクター出﨑自身のセルフパロディも含め)いろいろなアニメ作品でパロディ化された。 テレビアニメ版『あしたのジョー』『あしたのジョー2』は、でも放映された。 その際、ジョーを初めとする日本人の登場人物は皆韓国人という設定になり、原作で韓国人だった金竜飛や玄曹達はベトナム人に、金竜飛のに関するエピソードは下のものに変えられていた。 またちばてつやが韓国の漫画フォーラムに出向いた際に入手した漫画における金竜飛は日本人という設定だったとのこと。 、がテレビに『あしたのジョー』を起用した。 これは余命6か月と判断された時点で被保険者が死亡保険金を受け取れる商品が対象で、ジョー・段平・力石のバージョンがあった。 ジョーのバージョンでは「タオルは投げるな、最後まで完全燃焼したい」というメッセージが添えられ、日本生命によるとこのコマーシャルは「業界筋の高い評価を得、広告としても上々の成果を上げた」という。 しかし、嫌悪感や反発を示した者もあり、当時1994年6月24日夕刊文化欄に掲載された匿名コラムでは「安定を求めず破滅を恐れなかったジョーには自分たちの人生にはない潔さがあった。 その名作に敬意も払わず、イメージと知名度だけを利用するようなCMにはあざとい商魂がにおうというと言い過ぎだろうか(要約)」という意見が記された。 他のCMでは、のジェットラ王やの梅クエン酸2000のCM、1980年にはののCMにもと対決という形で登場している(このCMの制作は、実際に試合に近い形のスパーリングを撮影し、その映像にジョーのアニメを被せる形が採られていたが、具志堅の対戦相手を務めたのは、当時よくスパーリングパートナーを務めていたである)。 が力石の声を演じたのは劇場版のみだが、ネームバリューとインパクトのある声から「力石=細川」の印象は根強い。 2001年に放映されたのCMは、駅のベンチで「あしたのジョー」の漫画を読んでいるサラリーマン(演:)の両脇に座った細川とが力石とジョーのセリフを勝手にアフレコしだすというものだった。 セリフは放送禁止用語が多く、ジョーが力石の死によって、一時的に相手の(頭の側面)を打てなくなった際、段平が「やつ(矢吹丈)は だ」と言ったセリフは現在自粛されている。 漫画版では「ボクサーとして欠陥品だ」に差し替えられ、アニメ「あしたのジョー2」の東京MXテレビでの再放送では当該カットが削除されていた。 『』ので佐橋大輔が「現在ではあり得ない表現のため、を入れている段平のセリフ」のモノマネを披露。 その後のがその発言を発するが、ピー声で処理されている。 佐橋はこれが縁で『メッツコーラ』のCMに丹下段平の声として出演している。 テレビアニメ版の全79話のDVDは、2009年12月にコロムビアミュージックエンタテインメントから発売された。 2019年4月23日にトムス・エンタテインメントがYouTubeに開設した「TMSアニメ55周年公式チャンネル」から、『ジョー』の第1・9・46・50話を「ヤツの名は"力石徹"セレクション」名義、『ジョー2』の第1・12・24・39・最終話を「伝説の"ベストバウト"セレクション」名義で、それぞれネット配信している(『2』最終話は2019年7月31日まで)。 その他 [ ]• タイトルの最終候補は「左のジョー」と「一発屋ジョー」であった。 元プロボクシング世界王者・の名前は、元ボクサーの父が、矢吹丈にちなんで命名したものである。 奇しくも辰吉もまたジョーと同じくバンタム級を代表する選手であった。 の発売した『あしたのジョー』、の発売した用ゲーム『あしたのジョー伝説』は、ともにWAVE社の開発した作品である。 両方ともホセ・メンドーサを倒すとエンディングを迎えるが、タイトー版は白木葉子との結婚式、SNK版は夕陽をバックにしたジョーのランニングシーンという、原作とは異なる結末となっている。 「」放送分(最終回)では、矢吹丈がレギュラー最後の影ナレも務めた。 2008年は『』『』が創刊50周年、『あしたのジョー』が連載40周年を迎え、カレンダーやタオル、など記念モデルが続々登場している。 『』(2009年1月21日O. )のテレフォンショッキングのコーナーでゲストの女優・が、最近『あしたのジョー』に嵌まっていることを告白し、のようなおシャレ(に)をして街に出かけることがあること、また最終回にも感動したことを披露している。 PC用のブラウザゲーム『あしたのジョー〜あしたのために〜』と同じくPC用のブラウザゲーム『』がコラボキャンペーンを行い(2013年11月18日 - 12月5日)、双方の登場人物がイベントボスとして登場した。 2014年7月20日 - 同年9月21日、において『あしたのジョー、の時代展』開催。 ちばの作品が美術館で展示されるのは初めてだという。 展示は100点以上の原画をもとに構成し、当時のレコードやアニメなど関連資料を絡めて、ジョーが生きた時代背景を考察する趣きになっている。 また、、、など本作品とゆかりのある芸術家らの軌跡とジョーの世界観の広がりを紹介している。 2015年4月4日、大泉学園駅北口に直結する歩行者道路「」に練馬区にゆかりのある漫画作品のブロンズ像を設置。 ちば作品からはあしたのジョーが選ばれ、リングコスチュームを身につけた矢吹丈のブロンズ像が展示されている。 ・著『』では、漫画家を志す主人公・真城最高(サイコー)が好きな漫画のひとつに『あしたのジョー』を挙げており、第15巻130ページ(話)「熱と灰」では、同窓会の帰りに人並みの楽しい生活を送っているクラスメイトと漫画一筋に打ち込んできた自分があまりにも違うことに疑念を持ったサイコーに相方である高木秋人(シュージン)が、『あしたのジョー』のジョーと紀ちゃんの会話「 ほんのしゅんかんにせよ、まぶしいほどまっかに燃えあがるんだ」を引き出して答える場面がある。 著『』では、第1話のサブタイトルが『 あしたのジョー』でジョーのラストシーンの見開きから始まっており、最終回を読んで涙する少年・桃井環八 主人公 が「 ジョーになる」と宣言してプロボクサーとなるもにより引退するところからスタートする。 幼なじみで出版社勤務である青梅広道にこれまでプロボクサー以外何も知らずに過ごしてきた環八が引退を宣告されて他の人と同じような生活を送ることに対して「 そんな世界でよ…あしたのジョーになれんのかよ!?」と涙を流しながら不安をぶつけるシーンで終了する。 第2話『明日なき暴走』では、それに対して青梅が「 ガキの頃、あしたのジョーの最終回を読んだあの日から…おめえはジョーを追いかけてピーターパンになっちまったのよ。 けどよ…おめえの人生は全20巻じゃねえ…。 例えば…あの最終回からジョーがまた生きて行くとしたら…?真っ白な灰から生まれ変わるとしたらよ…?そうよ…今度はそいつを追いかけりゃいいんだ。 カンパチ、おめえにゃあ、あさってもしあさっても来るんだからな」と答える。 その後、青梅の勧めにより出版社見習いとして勤務する環八が物事に行き詰った時に必ず『あしたのジョー』を指標にして行動する場面が見られる。 また、第35話『家にかえろう』では冒頭から世界タイトルマッチを控えた控室で白木葉子がジョーに告白するシーンのパロディが描かれており、先輩の女性編集者である目白道代が環八に「 好きなのよ。 桃井くん、あなたが」と告白するシーンが描かれている。 評論、研究本 [ ]• 『巨人の星』に関する評論では『あしたのジョー』が比較として出されることが多く、『巨人の星』の文庫版のあとがきでも、『あしたのジョー』に触れた評論が多い。 文庫にあとがきを寄せた1人は、これを『少年マガジン』連載中にリアルタイムでこの2作を読んだ世代の「悪い癖」と見なしており、あとで原作者が同一人物だと知ったショックによるものだと評論している。 豊福きこうが『水原勇気0勝3敗11S』(1992年、情報センター出版局 )で矢吹丈の対戦試合、勝敗数、パンチ数などを分析。 路上での殴りあいも含めた矢吹の全対戦リストも掲載。 矢吹丈が長期戦や判定になると勝てないことをデータから分析。 また、『』の伊達直人との比較論、矢吹丈が鑑別所の心理テストで答えた「両親=、無責任」、「植木等に憧れる」という矢吹丈のことばと、それでも「両親を責める気持は希薄」である点に着目。 さらに、映画の植木等が本当は悪い意味での無責任でないことなどから、そこから考察する矢吹丈の「力石死後の戦い」の意味についての論説もある。 気鋭の若手、、、らが知の技法を縦横に適用、「真っ白に燃え尽きた」ボクサー・矢吹丈の人間的内面に迫る。 柳田理科雄が『』シリーズで「矢吹丈の長い前髪」やホセ・メンドーサの「一瞬の白髪」を検証。 『漫画読本』シリーズでクロスカウンターの「2倍、4倍…」の理論を検証し、また、ハリマオの空中でスピンする技を科学的に解説している。 上記『水原…』と同様、も『「巨人の星」の謎』(1993年、JICC出版局=現・宝島社 )で矢吹丈の「俺は植木等のファンでね」のセリフを引用し、『巨人の星』と『あしたのジョー』の根底に植木等の行動力、敢闘精神があったと分析。 また、アニメの『巨人の星』にも「」が登場することを紹介。 「マンモス西と紀子の結婚」などから梶原作品における、ある法則を導き出している。 講談社 2001・9・6 あしたのジョー大百科 映画版 勁文社 2002・4・30 僕たちの好きなあしたのジョー 宝島社 2003 あしたのジョーの方程式 太田出版 2006・9・16 「あしたのジョー」を創った男 梶原一騎 高森朝雄 回想記 非売品 2009・9・25 ちばてつやとジョーの 闘いと青春の 1954日 講談社 2010・1・7 あしたのジョー コンプリートブック 1週間編集部 講談社 2010・2・10 あしたのジョー大解剖 【限定特装版】 三栄書房 2013・10・31 あしたのジョー大解剖 SAN-EI MOOK 三栄書房 2013・10・31 「あしたのジョー、の時代」 求龍堂 2014・7・26 『あしたのジョー』とその時代 北辰堂出版 2016・10・1 あしたのジョーCOMPLETE DVD BOOK vol. 「あしたのジョー」が題名および歌詞に出てくる楽曲• 『あしたのジョーなんかきらいだ』()• 『夢は夜ひらく』(三上寛)• 『明日のジョーは帰らない』()• 「あしたのジョー」主題歌をサンプリングしている楽曲• 『打つべし〜明日のために〜』()• 『明日のジョー』()• その他• 『パンチドランカー』()• 『』()• 『』()• 『』()• 『あしたのジョーネツ』() 脚注 [ ] []• なお、1970年4月からアニメの放送開始予定であり、葬儀の中ではアニメの主題歌が流れた。 『週刊現代』2009年3月14日号、p. ED映像では「ヒデ夕木」としてクレジットされていたが、音盤によっては「ヒデ夕樹」名義になっている。 「力石徹のテーマ」のテレビ使用音源には、ヒデ夕木による叫びが入っていたが、1978年により発売されたサウンドトラックLP(SKD H 2002)に収録されたステレオ版フルサイズは叫びなしヴァージョンだった。 翌年には同LPからのシングルカットという形で3曲入りシングル(TV H -56)も発売されたが、叫びは入っていなかった。 その後に発売されたCD(「あしたのジョー ソングファイル」「梶原一騎の世界」など)には、ステレオ版フルサイズの叫び入りヴァージョンが収録されている(両ヴァージョンやテレビサイズが併録されているサウンドトラックCDもある)。 『河北新報』1971年8月3日 - 10月5日付朝刊、テレビ欄。 『河北新報』1971年11月2日 - 11月30日付朝刊、テレビ欄。 『福島民報』1970年4月1日 - 1971年9月29日付朝刊、テレビ欄。 『福島民報』1970年4月18日 - 1971年11月7日付朝刊、テレビ欄。 前述の「ドサ回り」ストーリー削除も、この観点による。 仮にがそのような興行に出場した場合、ライセンスは剥奪され、復帰はほぼ不可能• 『』1980年10月号、、p. 「善福次郎」は実在の脚本家ではなく、脚本家が書いたシナリオがさきまくら(出崎統)の絵コンテの段階で大幅に変化してしまったため、「善福次郎」という架空の名前を出すようになった。 『』1981年4月22日付朝刊、テレビ欄。 『』1980年10月13日 - 1981年8月31日付朝刊、テレビ欄。 『福島民報』1980年12月19日 - 1981年11月13日付朝刊、テレビ欄。 『』1981年4月20日付朝刊、テレビ欄。 『日刊スポーツ』1980年10月13日付朝刊、テレビ欄。 『』1981年6月4日付朝刊、テレビ欄。 『』1981年6月2日付朝刊、テレビ欄。 「邦画フリーブッキング配収ベスト10作品」『』(56年)2月下旬号、、1981年、 117頁。 最終配収ではありません。 TV版から演じている丈と段平のキャストの本業は俳優• シネマトゥディ 2011年2月16日• 毎日新聞 2011年8月24日• ノンボーカルバージョン• コミックナタリー 2015年11月30日. 2015年11月30日閲覧。 2010年1月15日• 4日後の10月12日より『あしたのジョー』〈1970~71〉全話を放送するにあたっての記念番組。 一般のジョーファンがトーナメント形式で互いに自分が作った問題を出題しあい、5名がトップを目指して、7回戦ずつで戦う番組。 この対戦中、皆で作ったかるた、ちば先生と出崎監督への質問、恵比寿にあるジョー版画ギャラリーなどの詳細なVTRも流れた。 2007年3月2日放送の『』で、紛失されていた『あしたのジョー』の直筆原稿の一部発見が第一報として取り上げられ、大きな話題を呼んだ時期で当番組でも直筆原稿が紹介された。 - 日清食品ニュースリリース• - ダイハツ工業ウェブサイト• - ブラザー工業ウェブサイト• 『梶原一騎伝』、2001年、p202。 この結果、本作は梶原原作の作品では異例ともいえる「漫画家が原作を相当程度手を加えることを許された唯一の作品」となったと斎藤は記している。 大野茂『と 創刊と死闘の15年』(、2009年)• 「第五章 多様化するテレビアニメの世界 異質な個性のぶつかりあい」」『 日本 ( ジャパニーズ )ヒーローは世界を制す』、1995年11月24日、、120頁。 『梶原一騎伝』p205• 、2005年11月6日、。 、、2002年5月9日。 ちばによると、内容は正確には記憶しておらず、原稿だったのかそれ以前に梶原から聞いたものだったかははっきりしないという。 『梶原一騎伝』p216。 なお、この紀子とジョーの会話シーンは、ちばが創造したキャラクターである紀子に一度ジョーとデートさせてやりたいという理由で、梶原の原作とは別に独自に作ったものだった(同書p209)。 後年、テレビで監察医のがラストの絵を見て「こういう微笑みや、肘で身体を支える姿勢は、死んでいたらできないから、この人は生きている」と断言するのを聞き、ちば自身が「ああ、そうだったのか。 やっぱり生きているのか」と安心したという。 月刊『新潮45』2013年10月号、ちばてつや「あしたのジョーは生きている」(インタビュー)、聞き手・里中高志、p. 149-p. 150• 、特別講義での本人による解説より• 2011年8月14日閲覧。 デイリースポーツ 10月21日 木 12時57分配信• 『 あしたのジョー』より• 中日新聞朝刊「ジョーは生きている 伝説ラスト、ちばてつやさん回想」• 93-97。 このほか、の映画『』を使ったCMも別に存在した。 練馬アニメーションサイト 2015年4月4日. 2015年7月7日閲覧。 関連項目 [ ]• - ・の発売元で、サントラ曲や大半の楽曲を音源保有。 外部リンク [ ]• - (2012年6月13日アーカイブ分) - 講談社による関連コミック情報サイト• - (実写版)• - (アニメ映画版)• - (英語)• - (英語)• - (2010年12月6日アーカイブ分)• - (2010年9月17日アーカイブ分) - 2008年12月、ジョー40周年を記念して開設されたサイト。 原作・ゲーム・アニメ再放送情報などが掲載されていた。 - プレイリスト 水曜19:00枠(当番組より) 前番組 番組名 次番組.

次の

あしたのジョーの登場人物

あした の ジョー 最後

ちばてつやの講演の一番前の席に座り、一心にメモをとりながら聞いている客がいる。 『はじめの一歩』の作者、森川ジョージである。 森川は人気作家であるから、編集者にひとこと言えば講演のチケットなど簡単に入手できるだろう。 舞台袖で見ることも可能だろうし、望めば楽屋に入ることだってできる。 だが、それじゃダメなんだ、と森川は語ったという。 あくまで一般の客として講演を聞かねばならない。 聞けば、森川は一番前の席をとるために、数時間並んで入場したという。 なんていい話だろうと思った。 『あしたのジョー』は、マンガ作品の最高傑作のひとつである。 これを知らない人生は不幸だと断言できる。 だから読みなさい。 しのごの言わずに読みなさい。 女房を質に入れても読みなさい。 質草にする女房がないなら親を入れなさい。 仕事が忙しくて読む暇がないなら……そんな仕事やめちまえ! これは、そういう作品である。 『あしたのジョー』には、すべてがある。 闘いも、友情も、信頼も、正義も、貧困も、嘘も、悪事も、成長も、敵も、次代も、よろこびも、かなしみも、恋愛も。 すべてが表現されている。 おまえの人生なんかより、たくさんのことが描かれているんだよ。 以上、『あしたのジョー』のレビュー終わり。 ……と、これだけですませたいし、これ以上何を言っても屋上屋を架すことにしかならないのだが、それでは役割を果たしたことにならぬので、駄文をつらねることにしよう。 たぶんまだ誰もふれてない話だ。 今回、何度めかに本作を手に取ったのは、ライバル・力石を失った後の、ジョーの迷走を読みたいと思ったからである。 力石の命を奪ったのは、ジョーがテンプルに放った一撃だった。 すなわち、ジョーは力石を殺してしまったのだ。 作中でも語られているが、少年院出身で家族もおらず、ドヤ街にさえ住むところのないジョーにとって、唯一の理解者は力石だけだった。 拳をまじえたことしかないが、力石は友だちだった。 そう呼べるのは彼だけだった。 そんな人間を、みずからの手で殺してしまったのである。 以降、ジョーはボクサーとして欠陥品になってしまう。 力石の命を奪った顔面攻撃は一切できず、できるのはボディ打ちのみ。 したがってボディさえしっかりブロックしていれば負けることはない。 敵に勝つためには顔面に向かって強いパンチを打たなければならないが、それをすればジョーはゲロをはいてしまう。 顔面打ちを身体が忌避してしまうのだ。 ジョーは格下の相手にも敗れ続け、ついにドサ回りの草拳闘にまで身を落とす。 舞台はライトに照らされた後楽園ホールではなく、神社の境内とかである。 スポーツですらないから、八百長だって普通にある。 にもかかわらず、彼はボクシングをやり続けるのだ。 ボクサーとしては終わってるのに。 浮かぶ瀬なんかあるはずないのに。 このくだり、異様に長い。 新書版のコミックスでまるまる3冊、ジョーは苦しみ続けるのである。 これは読者だって相当に苦しい。 現代のマンガであれば、こんなことはあり得ない。 主人公が苦しむのは同じである。 当然だ、苦しんだ上で勝たなければ、勝利の栄光は誰にも了解されないだろう。 しかし、苦しみは絶対に長く続くことはない。 なぜって、読者のほとんどは主人公が苦しむさまなど見たくないからだ。 みんな、勝つところが見たいのであって、苦しみはあくまでその前提としてちょっとあればいいのである。 読者の多くが求めていないもの。 そんなものを長く描き続けることは、連載マンガにはできない。 それをやると如実に人気が落ちてしまうからだ。 人気作が人気を失うことは、雑誌の売り上げにも影響を与えるたいへん大きな問題である。 誰もがやめろというだろう。 『あしたのジョー』がジョーの苦しみをこれほど長きにわたって描くことができたのは、上記のような作品の人気と雑誌の売上との関係が、作り手にハッキリと了解されていなかったためだ。 さらに、マンガがメディアとして新しかったことも、大いに関係している。 少年マンガ誌のマーケットは今よりずっと小さかった。 ために、掲載誌の売上下落はそれほど深刻なものではなかったのだ。 言いかえれば、現代のマンガでは決して得ることのできない位置が、「おちぶれたジョー」を描くことを可能にしたのである。 しかし、これはふれておかねばならない。 『あしたのジョー』がマンガの最高傑作であるのは、主人公ジョーの迷走と彷徨さえ、きちんと表現することができているからだ。 ほかのどんな作品が、友の命を奪ってしまった男の苦しみを描くことができただろう。 ここには拳闘というスポーツの本質とともに、人間という存在の本質も表現されている。 おそらく、これがなかったとしたら、『あしたのジョー』は凡百の作品で終わってしまったにちがいない。 森川ジョージが、ちばてつやの講演のいい席を得るために一般入場者の列に並んだりすることは、たぶんなかっただろう。

次の

私的漫画世界|ちばてつや|あしたのジョー

あした の ジョー 最後

さらに2011年に山下智久、香川照之、伊勢谷友介などで実写化されて、大きな話題を呼びました。 2018年には「メガロボクス」というSFアニメとしてリメイクされていることから、今なお根強い人気を持つボクシング漫画といえるのです。 作品で登場するモデルになった、南千住のいろは商店街や泪橋、玉姫公園などは2011年に実写映画化されたことから町おこしとして聖地化され、巡礼ビジネスに乗り出しています。 アニメで矢吹丈の声優を担当したあおい輝彦、丹下段平を演じた藤岡重慶は生粋のアニメ声優ではありませんが、すさまじいはまり具合でした。 劇場版やアニメ2作品目でも他のキャストの交代はあったにもかかわらず、彼らは続投したそうです。 そんな原作以外でもとことん愛される本作の名言を、ランキング形式で見てみましょう。 第3位 「もう一度……もう一度、力石の顔を…… いいだろうおじょうさん……」 (『あしたのジョー』9巻より引用) 力石が死んだときに彼の控室にて、ショックを受けている葉子に向かって言ったセリフです。 彼女のことを「おじょうさん」と呼ぶ時は、今まで大抵からかうように言っていました。 ですが、この時は驚くほど厳かで、丁寧な振るまいと言葉づかいだったのです。 なぜ彼は、このような言い方をしたのでしょうか。 おそらくは死んだ力石に対する、彼なりの敬意を表したかったのでしょう。 彼は粗野に見えて、ここぞというときはしっかりした振る舞いをします。 たとえば力石が少年院を退院したとき、全員の前であいさつをしようとすると、案の定ヤジを入れる輩が現れました。 それを見た彼は「くだらねえやじをいれてんじゃねえよ」とたしなめるのです。 敬意を払うときは敬意を払う。 それが矢吹丈なのです。 第2位 「まがりなりにも拳闘の世界で血を流しっこして生きてきたからには… いまさら中途半端なかたちでつかれただの拳闘をやめたいだのと ぜいたくは言えねえ気がするんだよ」 (『あしたのジョー』14巻より引用) 紀子と珍しくデートしたとき、彼女からボクシングをやめた方いいと言われ、返したセリフ。 ジョーは負けた人間や弱者に、情をよせてしまう一面があります、力石の死から立ち直れることができず街中をさまよっていたある日、入った喫茶店でウルフ金串を見かけました。 彼は、ヤクザの用心棒に成り下がっていました、そんな時、彼と敵対していたヤクザも用心棒を連れてきました。 それが、ゴロマキ権藤です。 ウルフ金串は、ゴロマキ権藤と決闘をしてこてんぱんにやられてしまいますが、ジョーは彼を助けるために思わず止めに入ってしまいます。 ウルフ金串はドヤ街のチビ達を痛めつけた憎き敵のはずなのに、なぜか彼は助けてしまうのです。 こんなエピソードもあります。 カーロス・リベラとの4回戦エキジビジョンマッチの際、場外に倒れたジョーがリングに上がろうとすると、うっかり段平が彼を押してしまい、失格になって試合が無効になってしまいます。 観客から凄まじいブーイングが起きましたが、その際も彼は段平をかばったのです。 ジョーがバンダム級にこだわり続け、燃え尽きるまで拳闘の世界で生き続けた理由。 それは、今まで彼が戦い、傷ついていった者たちへの思いがあったからかもしれません。 第1位 「燃えたよ……真っ白に……燃え尽きた」 (『あしたのジョー』20巻より引用) 第1位は、やはりこれ。 本作の最終回は、梶原一騎ではなく、ちばてつやが考えたのだそう。 20通りくらいのパターンを考えて、かなり迷ったのだとか。 結局担当の人が、紀子とのデートの時のセリフを思い出し、己の好きなことで真っ白な灰になって燃え尽きる、これが1番ふさわしいのではないのか、ということで決定したのだそうです。 彼の最後は、未だにファンの間で議論となっています。 死亡説もささやかれていますが、筆者はボクシングに一区切りつけて、パンチドランカーのリハビリを終え、そして日常生活に困らない程度に回復をして穏やかな暮らしをしているのではないか、と思いを巡らせています。 『あしたのジョー』登場人物の魅力を紹介!実は論理的な男だった矢吹丈 第3位 「ジョー立てえ! この力石徹と決着をつけんうちにこのまま消え去る気かあ~!」 (『あしたのジョー』7巻より引用) ウルフ金串にダウンさせられた際に、ジョーにかけた言葉です。 彼らは、不思議な因縁で結ばれています。 力石がいなければ、彼はあそこまでボクシングにのめりこまなかったでしょう。 力石は元々優秀なボクサーでしたが、初期のころは彼の挑発に乗ってしまうなど、まだ未熟な一面もあります。 けんかの天才であるジョーは、プロボクサーの技術を学習し、そして対抗策を考えて敵を挑発します。 「けんか」という己の領域に敵を引き込んで、プロボクサーを次々に倒していくのです。 そんな彼を倒すには、純粋で完璧なボクサーにならなければなりません。 彼が最後に勝てたのはけんかではなく、最後まで完璧に「ボクシング」をやっていたからだったのです。 第2位 「この痩せさらばえたカサカサのからだで りっぱに矢吹と打ち合って見せます」 (『あしたのジョー』8巻より引用) 力石は過酷な減量のために、試合前にとうとう限界がきて、水を求めてジムをさまよっていました。 その時、葉子が白湯を差し出して「ほんの少しでも人間らしい弱さがあったことの方がうれしいの」と涙ながらに言います。 しかしそこで彼は差し出された白湯を捨てて、「もう少しでくじけるところでした」と言ったあとにこう続けるのです。 2人は、どこか騎士と姫のような間柄にも見えます。 実際彼が魅力的に見えるのは、彼女への騎士的な振る舞いをしているとき。 だから、力石は女性人気が高いのです。 第1位 「おわった……なにもかも……」 (『あしたのジョー』8巻より引用) ジョーを倒したとき、カウントを取る前に言ったセリフ。 浮ついた自信ではなく、確信を感じとったからこそのセリフです。 はっきりいってこの試合は、力石にとってなんのプラスにもなりません。 名誉も栄誉もなく、ただ男の意地だけで試合を望みました。 まさに悲壮的なまでのストイシズム。 けれど力石にとっての最高の名誉は、ライバルからの称賛と、己が忠誠を誓った姫である葉子の熱いまなざしのみ。 それだけがあれば十分なのです。 彼を大男に描いたのは、ちばてつやの独自の判断によるもの。 ちばてつやは当時ボクシングのことを何も知らなかったため、階級差を考えずあのようなキャラクターにつくってしまったそうです。 そのために力石は、過酷な減量で階級を下げねばならない羽目となりました。 結末は担当者とちばてつや、梶原一騎と散々話し合ったそうですが、結局死ぬ方針になってしまったそう。 しかし編集部は、力石が人気キャラクターだったので猛反対しました。 その結果、彼が死んだとき、ファンの間で葬儀を執りおこなうという前代未聞の騒動となったのです。 主催者は、劇作家の寺山修司。 彼の劇団員の1人が力石の死にショックを受けたため、彼の葬儀を劇団でおこなおうとしたのです。 それを聞いたちばてつやは、「じょうだんはやめて」と思ったのだそう。 力石は初登場時、あまり感じがよくありません。 ジョーに手紙を配ったときわざと落として、拾おうとした彼の手を自転車のタイヤで引くような男でした。 彼が魅力的になるのは、葉子が登場してからです。 前述しましたが、彼は彼女の近くにいるときは、姫に遣える高潔な騎士のようにふるまっています。 だからこそ彼女を公然と侮辱したジョーを、彼は許せなかったのです。 しかし、いざ戦えば彼女を侮辱したこの無法者は、血の出るような修練により短期間でクロスカウンターを身につけてしまうような化け物だったのです。 このけんかの天才に勝つには、純粋なパーフェクトボクサーになるしかない、と彼は考えます。 ジョーがボクシングにのめりこんだのは力石がきっかけですが、彼をパーフェクトボクサーにしたのはジョーといえるでしょう。 ちなみに梶原一騎自身は元々、彼をどんなキャラクターとしてイメージしていたか気になるところです。 ジョーとプロの世界で戦わせるという構想は初期のころからあったようなので、体格は彼と同じくらいと思われます。 もしかしたら美男子だったかもしれません。 丹下段平の名言ランキングベスト3!(声優:藤岡重慶) 第3位 「そうか…そんなにみんなこのジョーをたすけたいのか、 それならこいつを警察に引き渡すのを手伝うんだな、 ジョーは今鑑別所へおくられるのが一番幸せなんだ」 (『あしたのジョー』1巻より引用) ジョーがドヤ街のチビ達を利用して詐欺を働いたとき、段平は涙ながらに彼を殴り飛ばした。 このとき、彼に加勢をしようとしたチビ達に言ったセリフです。 この時のジョーは、段平を本気で殴ることができませんでした。 彼は段平をうっとおしい拳闘キチガイ(ケンキチ)とさえ思っていて、訓練を受けるふりをして小遣いまでせびっていました。 しかし彼は、この男を心から憎むことができなかったのです。 前述したようにジョーは本来、弱者に情をよせてしまう優しい心の持ち主。 彼をだまして金をせびることはできても、かつての夢を諦めきれず、ケンキチと蔑まれているこの男に、どこか情を寄せてしまったのです。 そして涙を流しながら上記のセリフを言って、悪さをした彼を殴る段平。 それはまさに、父親そのものでした。 第2位 「人間は絶望的なピンチよりもたちの悪いピンチがある… そいつはなまじにせものの希望のあるピンチってやつだ…」 (『あしたのジョー』10巻より引用) 力石が死んだあと、一時的にジョーが復活したときのセリフです。 段平が言うと重みが違います。 結局ジョーは、力石を殺してしまったトラウマから抜けきることができず、頭部を殴れないという弱点ができてしまいます。 第1位 「理屈に弱いむかしの拳闘家なればこそ かえって本能にひらめく直観なんだ!」 (『あしたのジョー』12巻より引用) 白木ジムでカーロスとジョーがスパーリンクをやっていた時に、乱入してカーロスの危険性を説いたときのセリフです。 この時カーロスはわざとふざけた陽気な男になって、へたくそなボクサーを演じていました。 しかし段平は、彼の底知れない危険性を直感だけで見抜いたのです。 『あしたのジョー』登場人物の魅力を紹介!丹下段平という男 残念ながら段平は、よいセコンドとはいえません、すぐ感情的になるし、観客ともけんかするし、悪酔いして醜態さらすし、いらんことをしてジョーの足を引っ張ることもあります。 (ジョーの方が冷静だったりします) しかし上記のセリフのとおり、直感は鋭いです。 カーロスの底力をすぐに見抜いたり、ジョーがパンチドランカーであることも見抜きました、しかしその直感を生かすだけの思考力や実現力がなく、結局損ばかりしています。 ジョーと会うまで彼は、明日の見えない男でした。 彼のボクシングテクニックを教える際の前口上「明日のために」は、自分に希望の光を見せてくれたジョーのことを意味していたのではないか思います。 「明日のために」とは「ジョーのために」という見方もできるのです。 しかしそんな彼ですが、ジョーが暴れたり危険なことをすると血相を変えて止めようとしたり、紀子を気遣ったりするなど、大人としての分別はちゃんと持っています。 結果的に飲んだくれのケンキチではなく、どこか愛嬌があって憎めないおやっさんとして落ち着くことができました。 明日のために生きようとしたのはジョーだけでなく、彼もだったのです。 稲葉 粂太郎の名言ランキングベスト3!(声優:小林清志) 第3位 「奴の目をさましていいのかい」 (『あしたのジョー』11巻より引用) ジョーがドサまわりのボクサー達を次々倒してしまったので、業を煮やしたドサ回り専門のプロモーターが、リーダー格の稲葉に彼を懲らしめてくれるように頼んだ際のセリフです。 彼は元日本フェザー級タイトルの挑戦者で、そこそこの実力を持った男ですが、落ちぶれてドサに身を落としてしまった男。 しかし生来人柄がいいのか、ドサ回りのボクサー達のまとめ役として周囲から慕われています。 しかし彼もまた、ドサに身を落としながらも拳闘屋としての誇りを持っていました。 そんな彼だからこそ、ジョーの胸の内に眠るくすぶりを見抜いたのでしょう。 第2位 「さっさと…東京へけえちまえ いねむりやろう…」 (『あしたのジョー』11巻より引用) ドサの試合をしながら、ジョーにはっぱをかけるセリフ。 ジョーは旅館のテレビでカーロスの試合を食い入るように見ているうちに、彼が誰にもわらないように肘打ちを混ぜたパンチをくり出していることに気づきます。 そんな高等反則技を見抜いた様子から、噂以上のボクサーだと見抜き、こう言ったのでしょう。 第1位 「いまひとりの人間があたらしい門出に立とうとしているんじゃねえか みんなで祝ってくれよ」 (『あしたのジョー』11巻より引用) ジョーがドサの試合をほうりだして東京へ戻っていったときの、稲葉の激励のセリフです。 彼はドサに身をやつしながらも、小粋で誇り高いボクサーでした。 もしかしたらジョーに、自分の果たせなかった夢を託したかったのかもしれません。 そんな彼に出会うことができたのが、ジョーにとって密やかな救いになったのではないでしょうか。 登場したのはわずかでしたが、味のあるいいキャラクターです。 白木葉子の名言ランキングベスト3!(声優:西沢和子) 第3位 「矢吹、矢吹って…… 彼が何だっていうの、みんなくるっているわ!! 」 (『あしたのジョー』4巻より引用) 力石もマスメディアもジョーに夢中になっているのを見て、呆れたように出てきたセリフです。 しかしどう考えても初期のころからジョーにぞっこんだったのは、このおじょうさんの方。 まさに元祖ツンデレ女といっても過言ではありません。 第2位 「すきなのよ矢吹くん、あなたが!! ……すきだったのよ 最近まで気がつかなかったけど」 (『あしたのジョー』19巻より引用) 最後のホセ・メンドーサ戦での、ジョーの控室での告白シーン。 最近まで気がつかなかった、などというあたりに葉子の意地っ張りな一面が表わされています。 彼女らしい不器用な愛の告白シーン。 ジョーを廃人にしたくない一心で、控室の扉を立ちふさいでしまいます。 しかしジョーは彼女を優しく横にどけて、「ありがとう」と言って試合に行ってしまうのです。 第1位 「力石くん… わたしはあなたがかわきに耐えかねて 減量をあきらめたことをかなしんだりしていません、 それよりもあなたが少しでも、ほんの少しでも 人間らしい弱さをもっていてくれたということがとてもうれしいの」 (『あしたのジョー』8巻より引用) 原作屈指の名場面です、力石の項で前述しましたが、この場面では彼が減量に耐えかねて水を求めてジムをさまよっていました。 そんなときに、白湯を差し出して言った葉子のセリフです。 紀子と比べると、いまいち母性的でない彼女ですが、力石にだけはどこか母性的な愛情を注いでいるような気がします。 しかし、そんな彼女の思いさえも、彼はやんわり払いのけて戦いに行ってしまうのです。 心のどこかで愛に飢えているのに、女たちの差し出す手をはねのけてでも好敵手との戦いを望んでしまいます。 本作は愛情や平穏な暮らしを払いのけてリングに上がり、消えゆく前の蝋燭のように激しく燃える、男の悲壮的な生きざまを語る物語でもあるのです。 白木葉子はなぜジョーに惚れたのか? 葉子といえば、初期のころはやや高慢なおじょうさん。 そして成長すると、白木ジムの会長におさまり冷静沈着で海千山千の拳闘屋が戦慄をおぼえるほどの、やり手のプロモーターへと成長します。 そんな彼女がどうしてジョーに惚れてしまったのか。 その理由はきっと、ただ1つ。 彼女は「アウトロー萌え」の女の子だったからではないでしょうか。 その証拠にカーロスのエキジビションマッチの後、彼がドヤ街に現れて橋の下のジムでジョーがスパークリンクをすることになったとき、彼女は徐々に荒々しくなるジョーを見て普段の冷静さをかなぐり捨ててこう叫びました。 「ああ矢吹くんが野獣に戻っていく、野生にかえっていく、 あんなに全身けもののようになった矢吹くんを見るのは何年ぶりかしら!! 」 (『あしたのジョー』13巻より引用) こう言いながら、ミーハー少女のようにはしゃぎまくっている場面があります。 (隣にいるカーロスのマネージャーのロバートがドン引きしていました。 ) そもそもカーロスをベネズエラから呼び出したのは、力石の死によって腑抜けてしまったジョーの野生を取り戻させるためでもありました。 さらに彼が東洋チャンプとなった後、タレントのようになった彼に我慢がならず、本物の野生児ハリマオをどこから連れてきて戦わせようとしていたほど。 金と人脈を使ってここまでするとは、もはや業の深い女と言わざるを得ません。 そんな葉子がホセ戦前に彼に言った愛の告白で、「最近まで気がつかなかったけれども」というセリフは彼女がケダモノのような彼ではなく、1人の人間としての彼を好きになった、という意味かもしれません。 だいたい力石がいるとはいえ、学生時代から慰問団を設立して少年院に出入りしているような女の子です。 もしかしたらあれも猛獣のようなアウトローたちに会いたいという目的があったかも。 こんな彼女ですが、最終的にはジョーと結婚したのでしょうか。 それとも諸事情で別の人と一緒になったのでしょうか。 世界バンダム級!ホセの名言ランキングベスト3!(声優:宮村義人) 第3位 「富ト栄光ヲヒキカエニリングデ殴ラレスギテ廃人二ナル… 多クノ仲間ヤ先輩ノタドッタ悲惨ナ末路ヲワタシハタドリタクハナイ 愛スル私ノ家族ノタメニモネ!」 (『あしたのジョー』16巻より引用) ホセが海水浴場で家族と団らんした後、主治医のキニスキー博士の元へ健康診断に行こうとしたときのセリフです。 実はジョーも海水浴場でランニングをしていたのですが、穏やかな家族の団欒の風景を見て、どこかショックを受けてしまいます。 破滅に向かっていく自分と、家族のために生きようとする彼。 双方の対照的な生き方を暗示している場面です。 ホセはパーフェクトボクサーです。 ジョーを判定で負かしています。 彼とは、始めから相性が悪かったといえるでしょう。 第2位 「グッドラック イエローシープ」 (『あしたのジョー』17巻より引用) ジョーがハワイでの、東洋チャンピオン初の防衛戦で、観客席にいたホセに向かって拳を突き入れてきたときに、簡単に受け止めて言った時のセリフ。 挑発にも無礼にも顔色一つ変えずに対処するその姿は、まさに王者の貫禄です。 第1位 「イッタイ…ジョーヤブキハ… 廃人二ナッタリ…死ンダリスルノガ恐ロシクナイノカ? 彼二悲シム人間ガヒトリモイナイトイウノカ…」 (『あしたのジョー』20巻より引用) 最後の対決の際、自分のコークスクリューパンチを受けてもジョーが自分に立ち向かってくるのに、驚いた時のホセのセリフです。 家族のために生きようとする自分とは違い、ただくすぶった己の命を燃え尽きようとしてボクシングに打ち込むジョー。 その姿は、彼にとって理解不能の存在であります。 試合終了後は白髪となるまで彼に戦慄を覚えた、パーフェクトボクサーが崩れていく瞬間でもあります。 『あしたのジョー』登場人物の魅力を紹介!世界チャンピオン、ホセ・メンドーサ 初登場は、テレビ局がジョーのために主催した祝賀パーティ。 ホセは急に現れると彼の肩をつかんで「グッドラック!!」と言って立ち去っていきました。 その後ジョーが上着を脱ぐと手のひら型のあざが肩についていたのです。 彼は、痛くはなかったけれどもすげえ力と思っていたと言っており、どこかトリックスターのような男として登場しました。 意外ことに、最後の戦いで彼は打たれ弱いという弱点を露呈してしまいます。 ここで少年院時代にジョーが戦った、青山というキャラクターを思い出してみましょう。 虚弱体質の彼は、段平からフットワークと上体そらしの技術をつかった「コンニャク戦法」を教わります。 この後、ジョーは彼の戦術を模倣して、フットワークと防御の重要性を学びます。 いってみれば「明日のために」のその4なのですが、段平によると鼻っ柱の強い奴に教えるのは難しいが、青山のように臆病だが向上心は強い者にはうってつけなのだそう。 もしかしたらホセは若いころは、青山のような人物だったのかもしれません、臆病で打たれ弱いからこそ、パーフェクトなボクサーになったともいえます。 コンニャク戦法はなんとメンドーサ戦でも出てきており、この戦術がいかに有効的かがわかります。 ゴロマキ権藤の名言もご紹介!(声優:大塚周夫) 「ジョーが一つ一つおそろしいパンチを覚えていくたびに ジョー自身も一つ一つふしあわせにのめりこんでいくことや」 (『あしたのジョー』3巻より引用) 少年院でジョーのクロスカウンターの練習台になった後に、ベットで倒れこんだ時のセリフ。 2人は少年鑑別所で出会い、最初は殴り合いをしていましたが、その後は親友となります。 少年院退院後に丹下ジムに入会し、「マンモス西」というリング名でボクサーになりました。 しかし残念ながら、ボクサーとしては今一つ。 減量中にうどんを食ってしまい、後にジョーから「うどん野郎」と言われて殴られる羽目となります。 しかし商才は高く、勤めていた林屋を繁盛させ、従業員を何人も抱えて車を購入できるほどの豪商になるのです。 彼のことを小物扱いする人が多いようですが、実は気立てがよく、頭の切れる男。 上記のセリフも、ジョーが後に打たせて戦うファイティングスタイルのために廃人になっていくことを暗示しているようです。 林紀子の名言もご紹介!(声優:小沢かおる) 「矢吹くんが 矢吹くんが リングのゆめをすてきれないでいることはよくわかるけれど なにもボクシングばかりが人生じゃないわ」 (『あしたのジョー』11巻より引用) 力石戦後、ジョーが頭部を打てないという致命的な欠点が露呈。 その影響で、段平はジムをたたみ、ジョーと西は林屋の正式な従業員として雇われることに。 その際の、紀子のセリフです。 周囲から「のりちゃん」の愛称で慕われている、健気でやさしい彼女。 ジョーに思いを寄せており、時折彼をデートに誘いますが、ボクシングにのめりこんでいる彼は聞く耳をもちません。 彼女が彼をボクシングから引き離したかったのは、彼の身を案じているだけでなく、自分に振り向いてほしかったからかもしれません。 一方ジョーは、彼女にデートに誘われた時「西と行って来いよ」と言っています。 西も彼女に思いを寄せていたのです。 しかし2人に気を使って、そうした感情をおくびにも出そうとはしませんでした。 彼は自分より西の方が、紀子を幸せにしてくれると思ったのかもしれません。 やがて西と紀子がつき合うようになると、彼は2人の仲を邪魔しないように距離を置くようになります。 そして2人の結婚式の日、彼はパンチドランカーへの不安に悩まされながらも祝福するのです。 そのくらい彼にとって、彼らは大事な友人でした。 しかし紀子は、最後に冷たいまなざしを向けています。 彼女はまだ、彼に未練があったのでしょうか。 いかがでしたか?本作が名作であるゆえんが、名言をとおして少しでもわかっていただけたら幸いです。

次の