つまり、他の生き物に食べられないように、 ピーマンは、毒を出して自分を守っているのです。 この苦みは、人間であれば、「ちょっと苦くて嫌だな」くらいにしか感じませんよね。 でも、 動物にとっては、逃げ出したいくらいの苦さに感じることがあるようなのです。 又、ピーマンの苦みの原因は、アルカロイド以外に、もう1つあるようです。 それは、「クエルシトリン」というポリフェノールで、ピーマンの香り成分でもあります。 つまり、 ピーマンは、アルカロイドとクエルシトリンという2つの成分によって、苦みを出していたということです。 ピーマンの苦みは炒めると抜けるって本当? 理由は? ピーマンの苦みは、炒めて調理してしまうと、ある程度は抜けてしまうのです。 なぜかと言うと、 苦みの原因の1つであるクエルシトリンは、油に溶けてしまう性質があるからです。 そのため、油で軽く炒めると、ピーマンの苦みの半分が消える効果が期待できます。 例えば、チンジャオロースに入っているピーマンは、あまり苦みを感じません。 それは、油で炒めて調理することで、クエルシトリンが溶けてしまったからです。 でも、油で炒めるだけでは、ピーマンの全ての苦みを消すことができません。 クエルシトリンは溶けてしまっても、もう1つの苦み成分・アルカロイドが残っているからです。 そこで、 炒める前に、ピーマンを繊維に沿って縦に細く切ってみてください。 そのように切ることで、アルカロイドの苦みが半分以下になる効果が期待できるようです。 確かに、横に輪切りにしたピーマンよりは、細く千切りにしたピーマンの方が、苦みが少ない気もします。 ピーマンの苦みは水にさらすと抜けるの? ピーマンの苦みは、調理前に水にさらすことでも、ある程度は抜くことができます。 水にさらすことで、苦み成分が水に溶けて、流れ出てしまう効果が期待できるからです。 でも実は、「水にさらす」という方法は、 あまりオススメできる方法ではありません。 確かに、何度か水にさらすことで、苦み成分を流しだす効果は期待できます。 でも、 苦み成分と一緒に、ピーマンが持っている貴重な栄養素まで流れ出てしまうからです。 特に、ピーマンに含まれる豊富なビタミン類が、たくさん流れ出てしまいます。 又、ピーマンは水に強くない野菜なので、水にさらすことは不向きです。 水にさらした後、十分に水分を拭き取っておかないと、傷みやすくなってしまいことがあります。 これらの点から見ると、苦みを抜くために水にさらすのは、あまりしない方が良いかもしれません。 やはり、 ピーマンの苦みを取り除くには「細く千切りにして油で炒める」という方法がベストなのかもしれませんね。 まとめ ピーマンの苦みの原因は2つあり、1つはアルカロイドという毒、もう1つはクエルシトリンというポリフェノールです。 この苦みは、ピーマンを縦に細く千切りにして、油で炒めることで大分抜けてきます。 どうしてもピーマンの苦みが嫌な場合は、このような調理方法を試してみてください。 ピーマンを水にさらすことでも、多少は苦みが抜けますが、オススメではありません。 ピーマンに含まれている大切な栄養素まで、水に溶けて流れてしまうからです。
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