こんにちは。 イギリス在住ライター、ボッティング大田朋子です。 日本語でも文の終わりには句点(。 )をつけますし、文章を読みやすくするために読点(、)をうちますよね。 同じように英文でも句点にはピリオド(. )読点にはカンマ( , )を使います。 ただ英語の句読点にはカンマ( , )以外にもコロン( : )やセミコロン( ; )など英語独特のものがあります。 ざっくり言うと 「区切り」や「つけたし(挿入や同格)」のために使われます。 文章を読みやすくするために日本語では読点(、)をつけて区切りますよね。 その読点とよく似た働きをして文章の区切りにつけるのが英文ではカンマ( , )です。 日本語の読点の打ち方と同じようにカンマも感覚的に使われることもあるのですが、基本的なルールがあります。 今日はそちらをおさえていきましょう。 接続副詞の後につけるカンマ ルールとして、まず、2つの独立した節や文をつなぐ接続副詞の後にカンマを置きます。 接続副詞には、以下のようなものがあります。 She is one of the smartest students in the class. However, she failed the exams. 「彼女はクラスのなかでもとても優秀な生徒の一人だけど、それでも試験に落ちた」• Things went very well. Still, he was not happy. 「物事はすごくうまくいったのに、それでも彼は満足しなかった」• I absolutely understand what you said. However, I can't agree with your opinion. 「あなたが言ったことはよくわかったよ。 けれどもあなたの意見には賛成できないな」 2. 3つ以上の言葉を並べるときに使うカンマ 2つのものを並べる時は「A and B」、 3つのモノを並列するときには「A, B and C」(「A, B, and, C」とカンマを入れる場合も多い)、4つの時は「A, B, C, and D」とこれはパターンを覚えてしまいましょう。 We bought apples, oranges and kiwis this morning. 「私たちは今朝りんごとオレンジ、そしてキウイを買った」 4. 「導入節」がくるときにつけるカンマ• If it rains, the day trip will be cancelled. 「雨が降れば、遠足は中止になります」• Having arrived in town, we went shopping. 「街に到着したあと、私たちは買い物に出かけた」 このパターンは、前半の文を区切るという点で日本語の句点(、)と同じですよね。 Tell me the truth, and things will get better for sure. 本当のことを教えて、そうすれば状況は(きっと)もっとよくなるから」• Stop playing your game, or you will miss the bus. 「ゲームをするのをやめなさい、さもないとバスに乗り遅れるわよ」 6. 名詞を説明したいときのカンマ カンマの中は主語【名詞】の説明、おまけ、つけたし• Barack Obama, the 44th President of the United States from 2009 to 2017, was the first African American to have served as the president of USA. 「バラクオバマ氏は、2009年から2017年までアメリカ合衆国の44代目の大統領だったが、初めてアメリカでアフリカンアメリカ人で大統領になった人です」 コロン( : )colon 大雑把に言うとコロンは 「イコール」。 英語で言い換えると"that is to say(つまり)"や"here's what I mean. 代表的なコロンの役割は以下2つ、見ていきましょう。 説明や定義、列記のコロン 学生時代に「コロンは同格」と覚えた方もいるかもしれません。 確かに、コロンの基本的な機能はコロンの後ろに続くものと同格、つまり同じことを表しますが、それが説明だったり定義だったり列記だったり強調だったりと、状況によって微妙に意味合いが変わります。 I have very little time to go to the gym: my new job starts in two weeks. 「ジムに行く時間がほとんどない。 2週間後には新しい仕事が始まるからね」 これは、コロンの後に続く文が、コロン前の文(の理由)を説明していますね。 I have three kinds of pets at home: a dog, birds, and hamsters. 「家では3種類のペットを飼っています。 それは犬と鳥とハムスターです」 これは、コロンの後で、前述した内容の例をいくつか挙げている列記ですね。 Remember: think before you speak. 「覚えておきなさい。 話す前に一度考えるということを」 これは、コロンの後に強調したいことを持ってきている例ですね。 引用文の前のコロン カンマでもいいのでは?と思われた方もいるかもしれませんね。 そう、別にカンマでもいいのですが、引用文が複数続くときはカンマよりもコロンが使われることが多いんです。 Wash your hands. Do your homework. 手を洗いなさい。 宿題をしなさい」 セミコロン( ; )semicolon セミコロン( ; )は形を見るとピリオドとカンマから成り立っています。 形の通り役割もピリオドとカンマの間、 ピリオドほど完全に文を終わらせたくはないけど、カンマよりは文章の流れを強く区切りたいときに使います。 2つの文章を関係させてつなぐ• Be careful of what you say; your message could be misunderstand. 「発言には気を付けて。 意図したことは誤解されることもあるから」 二文はピリオドで区切って2つの独立した文章にすることもできますが、セミコロンを使うことで二文の関係性を強く表しています。 I think; therefore I am. 「我思う、ゆえに我あり」 有名なデカルトの言葉ですが、これも文法的には二文に分けてもいいですが、ピリオドで分離せずにセミコロンを使うことで前後のつながりの強さを表しています。 接続副詞の後につけるカンマ」で出てきた接続副詞を使うとき、それらの接続副詞で始まる文章が後に続く場合は関連性をわかりやすくするために、セミコロンを使うこともあります。 二文をつなぐ役割を強調したいからです。 カンマのルール1)「接続副詞の後につけるカンマ」で出てきた例文と比較してみましょう!• She is one of the smartest students in the class. However, she failed the exams. 「彼女はクラスのなかでもとても優秀な生徒の一人だけど、それでも試験に落ちた」 これは、ピリオドで一度文を終え、接続副詞(Nevertheless)でつなぎ、カンマのルール1)に従って接続副詞のあとにカンマを入れています。 そして新しい文が続いています。 一方でセミコロンを使う場合は、• She is one of the smartest students in the class: however, she failed the exams. セミコロンを入れてその後に関連した文を続けています。 ピリオドを打っていない、つまり文は終わっていないので接続副詞は小文字で始めることをお忘れなく! 2. すでにカンマを使用した後に続けて区切りたいときに使われる• Our board members are the following: Mr. Surgent, president; Ms. Moore, vice-president; Mr. Garcia, secretary. 「取締役は以下の通りです。 社長 サージェント氏、副社長 モーア氏、参事 ガルシア氏」 ただ、実際は以下の言い方のほうが自然な感じです。 Our board members are the following: Mr. Surgent President , Ms. Moore Vice- President and Mr. Garcia Secretary クイズ カンマ、コロン、セミコロンのどれが入るでしょう?• Bring whatever you want for the camp( )yet( )be aware that the screen time is strictly limited. screen timeとは何でしょうか?• She bought seedless( )small grapes( )big( )ripe mangos( )and juicy lemons. 「会社のパーティーではドレスコードがないから好きな服を着てよい。 however(接続副詞)で始まる文が後に続くのでセミコロンを置きます。 続いて、カンマのルール1)に従って接続副詞の後にカンマを置きます。 Bring whatever you want or the camp; yet, be aware that the screen time is strictly limited. 「キャンプには何を持って来てもよい。 しかしスクリーンタイムは厳しく制限していることを心得ておくように」 二つの文章を関係させてつなぎたいのでセミコロンでつなぎます。 カンマのルール1)に従って接続副詞yetの後にカンマを置きます。 She bought seedless, small grapes; big, ripe mangos; and juicy lemons. 「彼女は種無しの小さなぶどう、大きくて熟れたマンゴ、そしてジューシーなレモンを買った」 彼女が買ったものはgrapes(ぶどう)と mangos(マンゴ)と lemons(レモン)ですよね。 さらに詳しく言うと、買ったものはseedless, small grapes(種無しの小さなぶどう)とbig, ripe mangos(大きくて熟れたマンゴ)とjuicy lemons(ジューシーなレモン)です。 各果物つまり名詞を修飾する形容詞が二つ以上使われているのでそれらはカンマで区切られています。 その上で果物までカンマで区切ると見づらいので、名詞はセミコロンで区切っています。 まとめ イギリス人に句読点の使い分けを質問しても、英語ネイティブの彼らでもコロンとセミコロンの使い分けが明確にできているかというとそうでもないなんてことも…。 だからこそ、コロンやセミコロンを正しく使えると一層英文が洗練されてくるし、英語を書き慣れた印象を与えるんですよね。 論文を書くのではない限り細かすぎるルールはさておき、代表的な使い方だけでも覚えておくと英語のフリーライティングが整然とまとめて書けるようになるのではないでしょうか。 それに、英文の句読点を正しく使えるようになると、英語のライティングスキルがアップするのに加えて、整理した文を作る頭の筋肉が鍛えられるのでスピーキング力アップにもつながりますよ! 【やっかいな英文法を攻略!】•
次のこんにちは! 英文校正ワードバイスです。 本日は英語エッセイや英語論文を作成するときに間違いやすい コロンとセミコロンの使用法に関する情報をご紹介します。 効果的な英語論文・英語エッセイを作成するためには、ColonとSemi Colonの使用法をきちんと区別し、二つの用法を混同したり、自分の勝手なルールで使用したりしないように注意することが必要です。 セミコロン ; の使い方 セミコロンは基本的にコンマ , よりも強く、しかしピリオド. よりは弱い効果で文章を分離する役割をします。 用法1. 表現しようとする単語や句節が既にcommas コンマ を使っている場合、この単語や句節のまとまりを分けるために使用 【例】 I bought shiny, ripe apples ; small, sweet, juicy grapes ; and firm pears. 用法2. 二つの文章を一つに繋げる時に使用 独立した節はそのままの状態で文になることができますが、セミコロンはこのような独立した二つの節を一つの文章として繋げる際に使用できます。 二つの文章の間にセミコロンを使用することで、二つの文章の関連性を示すことができます。 【例】 I went to the grocery store today. I bought a ton of fruit. Apples, grapes, and pears were on sale. Apples, grapes, and pears were all on sale. I bought a ton of fruit ; apples, grapes, and pears were all on sale. ここでセミコロンを使用する理由は、一行目の文章のスタイルに理由があります。 一行目の文章のように、3つの短い文章を並べてしまうと文章全体が読みにくくなってしまいます。 さらに重要な理由は、セミコロンを使用することで2つの文章の関係をより強調することができるからです。 用法3. コロン : の使い方 コロンは、一つの文章として独立させられる節の後ろに使う句読点であり、説明を加えるとき・どこか一部に関心を集中させるとき・アイデアを羅列するときに使用されます。 用法1. 何らかのリストや名詞・名詞句・引用句・例示を述べるときに使用 【例】• 項目を羅列するとき We covered many of the fundamentals in our writing class : grammar, punctuation, style, and voice. 名詞や名詞句を使うとき My roommate gave me the things I needed most : companionship and quiet. 例示や説明をするとき Many graduate students discover that there is a dark side to academia : late nights, high stress, and a crippling addiction to caffeinated beverages. 文章を一つにするとき使用 二つ目の文章が一つ目の文章を要約・説明している場合には、コロンの使用が適しています。 ただし、使用しすぎると文章の流れを妨げてしまうことがあるので注意しましょう。 【例】 Life is like a puzzle : half the fun is in trying to work it out. 用法3. 時間・タイトルや単位内で使用 コロンは時間や比率などの単位を表したり、聖書の節とページを分けたりするときに慣例的に使用されます。 【例】 Hours and Minutes : Mary ate dinner at 9:12. Bible verses and chapters Matthew 2 :24. 参考文献表記にて使用されます。 【例】 Kurlansky, M. 2002. Salt : A world history. New York, NY: Walker and Co. タイトルとサブタイトルを分けるときコロンが使用されます。 【例】 Everest : The Last Frontier 公式的なビジネスレターで、コロンは宛名のすぐ後ろに使用されます。 手紙など非公式的な場合にはコンマを使用。 【例】 Dear Editor : コロン : の後ろに来る単語の頭文字は大文字・小文字? colonを使う前の単語の大文字小文字の区別はありませんが、二つ目の文章が続くときは 小文字で書かなくてはなりません。 当社の英文校正サービスをご利用いただく英語論文や留学用エッセイ、SOP、Personal Statement などの文書でも、コロン・セミコロンを含む記号や句読点の使用法についてネイティブから指摘を受けているものが多く見られます。 同じ記号でも、日本で使用されている意味とは異なる用法を持つ場合あるため、注意しましょう。 関連記事• ワードバイスの英文校正サービス 英文校正ワードバイスでは英作文のトレーニングから英語論文まで、様々なライティングに対する英語添削サービスを提供しています。 料金や納期は下のリンクからすぐに自動計算されます。
次のContents• ピリオド ピリオド period(. ) 終止符。 日本語での句点「。 」に相当する。 イギリス英語ではFull stopと呼ぶ。 カンマ カンマ comma( ,) 日本語での読点「 、」に相当する。 コロン コロン colon( :) 前後の文をイコール(Equal)で結ぶ役割を持つ。 コロンの前後には単語が来ることもあれば、文章が来ることもある。 用語の定義や説明の直前にコロンを置くなどの使い方もする。 例えば(dog: 犬)など、日本語の文でも見られる使い方と同じである。 他にも、引用文や台詞の直前にコロンを置く場合もある。 踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々! Dancing fool+watching fool = all fools (踊る阿呆+見る阿呆 = 全員阿呆である)という文。 えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ、踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々と唄われる よしこのリズムに乗せて歌われる徳島県の阿波踊りの掛け声を英語で表現したもの。 セミコロン セミコロン semicolon( ;) 前後の分を柔らかく繋ぐ役割を持つ。 なので セミコロンの後は小文字で始まる文が来る。 (ただの単語ではない) この前後には、筆者がその文で最も伝えたい事や、最も大事なことが書かれている。 前後の文の内容が全く異なっていても良い。 セミコロンの直後に「接続副詞(so, however, therefore, otherwise 等)+カンマ」を入れる場合もあるが、次の例文のように省略しても良い。 「 ~ ; so, ~. 」=「 ~ ; ~. 「 ~ ; however, ~. 」=「 ~ ; ~. 「 ~ ; therefore, ~. 」=「 ~ ; ~. 」 次のように「カンマ+soやandやbut」に置き換える事が出来る。 「 ~ ; ~. 」=「 ~, so ~. 「 ~ ; ~. 」=「 ~, and ~. 「 ~ ; ~. 」=「 ~, but ~. 」 TOEFLのライティングなどでセミコロンを使うと、文章が学術的に見えるためか点数が高くなることがある。 フランスの写実主義の画家 の言葉。 この文章にはコロンとセミコロンの両方が使われている。 だから私の人生をこのまま自由にさせてくれ。 ジェームズは、ジョンが"had"を使ったのに対し、"had had" を使った。
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