スバル・レオーネ
1Lモデル DL 、商用車のエステートバン（スタンダード・DL・スバル初の4WD）が追加され、ff-1からの世代交代を完了した。 またCMには当時のヒット歌手であったをイメージキャラクター及びCMソング で起用するなど、それまでのスバルからは大きくイメージの異なる広告手法を採用した。 一方、レオーネの進歩的な部分としては、窓枠のないをバン を含む全車に採用したことが挙げられる。 サッシュレスドアは富士重工業にとってはの試作車「A-5」以来追求されてきたテーマで、近年まで採用を続けていたが、やではのフルモデルチェンジとともに一般的なサッシュドアに移行し、最後までサッシュレスドアを採用していたもの5代目へのモデルチェンジによりラインナップから一旦姿を消した。 1972年8月1日、エステートバンに4WDを設定。 前年にの要請に応じて数台が注文生産された「1300Gバン4輪駆動車」から得た経験をつぎ込んだ「ジープタイプではない量産4WD」が世界で初めて世に送り出された。 それまで四輪駆動といえば、ジープに代表されるクロスカントリータイプの車を意味し、乗用車タイプの四輪駆動車は存在しなかったが、これ以降、他社の乗用車にも四輪駆動車が設定されるようになった。 さらに同年12月1日には、専用ハード、専用クロスレシオ5速を装備したホットモデル・「RX」 が追加された。 基本的な構成は「1400GSR」と共通だが、大衆向けの量産車としては日本初となる総輪を装備していたことが特筆される。 ちなみにレオーネは、パーキングブレーキが前輪に効くようになっているので、いわゆるは出来ない。 6月には、ピラーレスの2ドアハードトップが追加された。 後席ヘッドクリアランス確保のためにリヤウィンドウ傾斜角がクーペから若干立てられ、15mm全高が高められている。 4灯式フロントグリルとランドウトップ風の太いCピラーによる、元々アクの強い初代レオーネ中でも最も複雑なスタイリングを特徴とした。 続いて1973年10月のマイナーチェンジではセダン・クーペ・エステートバンのフロントグリルが変更され、インパネが先に発売されたハードトップと統一デザインとなった。 またこの際、セダン1100は1200にスケールアップされ、エステートバンにはFFのトップグレードとして1400GLを新設定。 当時の商用車としては珍しく、前輪ディスクブレーキ（マスターバック付）を標準装備していた。 1月20日にはエステートバン4WDに続いて世界初の量産4WD乗用車「4ドアセダン4WD」が、同じく日本の前輪駆動車では初のフルオートマチック車（セダン・カスタムとハードトップGFに設定）と同時に発売された。 同時にマイナーチェンジが行われ、セダン1200GLの追加、ホイールカバーの変更、セダン1400シリーズのフロントマスクはハードトップと同じ丸型4灯ライトとなった。 同年10月には、SEEC-Tと名付けられた排気ガス浄化方式により（ツインキャブのスポーツ系も含めて50年規制を飛び越え一気に）全車51年排出ガス規制適合を果たした。 パワーダウンを補うために、車種構成全体で1. 4L、1. 6Lへと排気量アップが行われた。 CMキャラクターは。 4月には、日本初の全車53年度適合を達成、スポーツカーが軒並み淘汰された他社を尻目にツインキャブのスポーツモデルも引き続き生き残り、スバルファンのみならず当時の車好きたちに喝采された。 同時に大幅なマイナーチェンジが実施され、ボディサイズを拡幅、リヤトレッドも50mmのサイズアップとなった。 どことなくを思わせるシンプルな造形のフロントマスクやキャラクターラインの整理、リアデザインの変更によって、初期型に比べるとかなりクリーンな外観となった。 インテリアにはがで流行させたアッパートレイ付きのダッシュボードが備わる。 この機会にセダン・カスタムは新設定の最上級モデル・スーパーカスタムに取って代わられた。 CM出演者は。 同年11月にはセダン・2ドアハードトップにから拝借した「グランダム」 GrandAm なる車種を追加した。 同車は北米仕様と共通の大型衝撃吸収バンパーや派手な色調の内外装を特徴とした。 グランダムでのCM出演者は。 同年10月、北米のモデルに合わせるタイミングで、輸出専用のが発売された。 8L4WD 生産終了前月までの新車登録台数の累計 20万7862台 2代目（ザ・ニューレオーネ、エンジンEA81他）が6月1日に発売される。 スバルとしては3代目以来6年ぶりの新型車で、ボディサイズは拡大され、フロントサスペンションには日本製のFF車としては初となるゼロスクラブとハイキャスター寄りにセッティングされたマクファーソンストラットコイルが採用され、更に1. 8Lエンジンが設定されるなど、中型を強く意識した設計となった。 1979年秋から末までが、秋から末までがそれぞれ、CM出演者となった。 ボディタイプは、2代目に良く似た6ライト の4ドアセダン、やや流行遅れのオペラウインドウを持つ2ドア、エステートバンに加え、「スイングバック」と呼ばれる、リア270mm、80mmを短縮し、全長を4m以下に抑えた3ドアが用意された。 スイングバックには1. 3L 4輪の廉価版や、ツインのスポーツモデル1600SRXも存在した。 また、好評の4WDモデルもセダン、エステートバン（）、スイングバックに用意された。 さらにセダン最上級の1800GTSにはいずれもスバル車初の・・が装備可能であった。 また、悪路走行のために1. 8Lの4WD車にはと呼ばれるが搭載され、4速MTを前進8段、後進2段の超として使用できるようになった。 このように二代目レオーネは広範囲な客層・価格帯をカバーするラインナップとなっていた。 ただ、2代目レオーネのエンジンは依然、古典的なのままで、3速や手動式、4WDのMT車に5速が設定されていない など、時代遅れな面が隠せなくなってきていた。 同月25日には、スバル初の5ナンバーとなる「ツーリングワゴン」を追加。 ツーリングワゴンの名は後のに引き継がれ、より一層昇華される結果となった。 同年10月、ブラットが2代目ベースにモデルチェンジされた。 11月には日本初の4WDでを持つ「レオーネ1800cc4WDオートマチック」をセダンとツーリングワゴンに追加、用のに、世界初となる「湿式油圧多板クラッチ MP-T」を採用し、富士重工伝統の技術重視の姿勢が、4WDシステムを中心に再び復活の兆しを見せ始めた。 このMP-Tはオートマチックトランスミッションのライン油圧を利用するため、車には装備されなかった。 8L、グロス120PS、）をセダンとツーリングワゴンに追加（オートマチックトランスミッション車のみ）、翌1983年7月には4ドアセダンに1800FFターボと1600 4WDを追加した。 同時に、ハードトップを新設定の4WD 1. 8Lツインキャブのスポーツモデル「RX」（グロス110PS）に一本化し、FF車を廃止した。 なお、他社の1. 8Lターボ車がグロス135PSの時代に、グロス120PS止まりであったのは、先述の通りエンジンの弁機構が古典的なOHVだったため、最高許容回転数が5,500rpmに過ぎなかったためである。 そのため、1980年代に起こったパワー競争で遅れをとっているのは否めなかった。 10月には、4WDターボに油圧式車高調整機能の「ハイトコントロール」を追加し、ATにロックアップ機構を付けた。 こうした4WD車種の積極的な拡充の結果、レオーネのユーザーは4WDに価値を求める層が大半となり、他社の廉価なライバル車が数多く存在したFFモデルはその影に隠れる地味な存在となっていった。 3代目へのモデルチェンジ後も海外向けの3ドアハッチバック（日本名・スイングバック）とブラットは2代目ベースのまましばらく生産された。 ボディサイズは一回り大型化されて当時流行の直線的なものになり 、フラッシュサーフェス化されて「＝0. 35」という良好な空力特性が大きくアピールされた。 その一方で従来型にあった個性的な武骨さは薄れたため、スバルファンの中には「スバルらしさが無い」という意見もあった。 伝統の水平対向4気筒「」エンジンは、1. 8 Lのみ「EA81型」のバルブ作動方式を以来のギア駆動のカムシャフトによるから駆動のカムシャフトによるに改めた「EA82型」に進化し、わずかながらも高回転化が可能となって高出力化（ターボの場合、グロス135 PS、ネット120 PS）された。 変速機は5速MTが採用されたが、先代以来の装備である「デュアルレンジ」副変速機も引き続き採用され、走行中の実質変速段数は10段にまで達していた。 最上級グレードのGTにはが採用され、車高調整機能の「ハイトコントロール」もついていた。 （昭和60年）11月 - を、フロントドアガラス前方に追加されたガセットに固定するタイプに変更し、下級グレードのハーフホイールキャップの意匠を変え、GT・GRにサンルーフ装着車を設定する小変更を行い、新たに「3ドアクーペ」シリーズを発売した。 デビュー当初の車の4WDシステムは依然パートタイム方式で、以来のフルタイム化の流れに取り残されていたが、国内初のマニュアルトランスミッションのフルタイム4WD乗用車の4WD（1. 6 Lターボ）に僅かに遅れて、（昭和61年）4月発売の「3ドアクーペRX-II」（1. （昭和62年）10月 - 電子制御式4速AT「E-4AT」採用とあわせ、それまでのMP-T4WDから専用のコントロールユニットによる制御によって前後トルク配分を予測制御する「ACT-4 」（電子制御MP-T）と呼ばれる、高度な制御方式を持つフルタイム4WDへ発展させ、ようやくフルタイム化の時流に追い着いた。 （昭和63年）9月 - エステートバンをへとして開始。 （元年）2月 - 後継車種であるの発売により、クーペ、ツーリングワゴン、セダン1. 8 L車が販売終了し、販売車種がセダン1. 6 Lのとエステートバン1600LCのみに縮小された。 （平成4年）10月 実質的後継車種であるの発売によりセダンが販売終了。 廉価版は警察のとしても多数導入されていた。 （平成5年）7月 - へOEMしていたジェミネットIIの供給終了。 （平成6年）3月 - からのOEM供給が開始され、エステートバンの販売終了。 自社生産としてのレオーネは23年の歴史に幕を閉じた。 販売終了前月までの国内新車登録台数の累計は20万2734台。 本車がの主力車種だった後半には、好調なレオーネのアメリカ向けの輸出に依存をしていた中で起こったによる円高や、デザインこそ流行に合わせたものであったが、と、3速しか無い、手動式など、設計の旧態化が進んだことなどにより販売台数が伸び悩んだことでの業績悪化を招いてしまった。 このため、打開策として開発されたのが、初代である。 エステートバン 4代目レオーネバン OEMモデル （1994年-1999年） [ ] 1994年4月 - 当時の業務資本提携先であったからの供給で、Y10型を「レオーネバン」として販売開始。 1994年10月 - 1. 5L 2WD車と1. 7Lディーゼル 4WD車を追加。 5月 - マイナーチェンジ（1. 5Lガソリンエンジンをキャブレターから電子制御化など）。 5代目レオーネバン OEMモデル （1999年-2001年） [ ] 6月 - ADバンのモデルチェンジにあわせてY11型の販売開始。 3月 - 軽自動車の規格変更に伴うサイズアップでサンバーバンと競合するようになったことから、税金や検査の点で不利になっているレオーネバンの販売を終了。 「レオーネ」の車名は名実共に30年の歴史に幕を閉じた。 同時に小型貨物車市場から撤退した。 幻の4代目 [ ] 1991年ごろ、自動車専門誌等で、長く不在だったレガシィとの中間車種が開発中であると報道された。 この時点では正式な車名が決定しておらず、自動車専門誌編集部などでは「おそらく『レオーネ』になるのではないか」と推測していた。 しかし、この車種が正式に発売された際には『』と名づけられ、『レオーネ』の復活は幻に終わった。 なお、によりイスラエルにおいて長らく国民的人気を獲得していたレオーネであったが、インプレッサの発売にあたり現地代理店は知名度にあやかってインプレッサに対し『グランドレオーネ』の名を冠し、この措置は1996年まで続けられた。 「」も参照 4WD乗用車のパイオニア [ ] 前述の通りレオーネは一般的な乗用車としては初めて4WD車をラインナップした車種である。 当初は業務用がメインで販売台数も極めて少なかったが、ラリーでの活躍などを通して独自のスポーツ性を築き、現在まで続く「スバル＝4WD（AWD）」のイメージを作り上げた。 外観は普通のサルーンでありながら高い悪路走破性を持つことから、山間部や降雪地域の一般ユーザーに重宝された。 また、などを楽しむ層にも支持され、日本で初めて4WDのステーションワゴンを発売した。 レオーネの4WD車は、時にはをも含む悪路や、雪国での実用面が考慮されているため、乗用車としてはがやや高めである。 また、対地障害角も大きくとられており、短めの前後や地面に干渉しにくいバンパーデザインも特徴である。 このように合理的かつ良心的な設計であったが、同時にレガシィ以前のスバル車共通の「雪国向け・田舎くさい・垢抜けない」というイメージを作ってしまったことは否めない。 1983年（昭和58年）からは路面状況に応じて車高を上下できるハイトコントロール機能を搭載したグレードが用意された。 車名の由来 [ ] 「レオーネ LEONE 」とはで雄ライオンの意味で転じて「勇者」を表す。 脚注 [ ]• デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第7号17ページより。 でを採用することは世界的にも珍しく、にとしてOEM供給が開始されるまでの間と、ジェミネットIIとしてのOEM供給が終了してからの間、日本国内で発売されるとしては、唯一サッシュレスドアを採用していた。 その後、スバルのサッシュレスドア車はに発売された（のを含む）で復活している。 『絶版日本車カタログ』三推社・講談社75頁• 「RX」は、「Rally - X」＝「競技での可能性、未知なるもの」に由来する。 RXの名は後のインプレッサWRX（現・）に引き継がれる。 エステートバンは、日本の自動車法制度上では4ナンバーの」で、乗用車版はなかった。 ただし、リアシートを固定式にする等の小改造で5ナンバー登録も可能で、広く行われていた。 「Grand America」からの造語。 「大いなるアメリカ、偉大なるアメリカ」の意。 デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第8号13ページより。 シックスライトとは、6つの窓という意味で、リアドアガラスにつながる、オペラウインドウより天地寸法の大きな窓をCに持つのこと。 スイングバックの事実上の後継車はである。 通常、ギヤを収めるスペースを4WDギヤにあてたためである。 当時の日本では混同されがちであったバンとワゴンの差別化のために採用された。 このスタイルは4代目レガシィまで受け継がれた。 ツーリングワゴン発売の9年前、1972年の東京モーターショーに「4WDスポーツアバウト」と称するワゴンに近いショーモデルが出品されていた。 これは初代のエステートバンをドレスアップしたものであった。 後席の可倒機構が備わっていないなど、現実的なモデルではなかった。 既に販売上大きな比率を示していたツーリングワゴンの発売が3か月遅れたのは、（現：）の新型車型式認定の際、発売の遅れた2車種について、事前に提出していた書類上のより実際の型式認定検査車両が軽量だったため、前後バンパーに重量調整用の鉛を詰め、再検査を故意に逃れようとしたことが発覚したためであった。 Active Torque split-4WD• デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第11号21ページより。 現在のいわゆるに近い車高である。 ただし、それらとは異なり外観意匠は普通の乗用車である• これらの特徴もモデルチェンジ毎に薄れて行くが、3代目レオーネがベースとなったは、としては例外的に、レオーネと同じような最低地上高とバンパー形状を有し、独特の佇まいを見せる。 レガシィ 初代～3代目 とインプレッサ 初代 にもレオーネのように車高調整可能なエアサス車が存在した• 「レオーネ（LEONE）」の商品名は日本国内向けであり、海外では「SUBARU」にボディ形状、グレード名を続けた表記となっていた。 アメリカでは1974年、1975年に限り、スバルの「星」にちなんだ「スター Star 」が使われ、1991年、北米市場へのレガシィ投入後は、便宜的に三代目レオーネに「」という名称が与えられた。 関連項目 [ ]• - 3代目ベースのスペシャリティクーペ• - 精神的後継車種• - 実質的後継車種• - 子孫的車種• - 初代、2代目ベースの輸出専用ピックアップトラック• - 子孫的車種。 車名はレオーネのスポーツグレードである「RX」に由来• - 3代目バンのOEMモデル• - 4・5代目バンのOEM元• - 4・5代目バンの姉妹車• - レオーネが搭載していたスバルEA71型エンジンを使用した• -初代の広告キャラクター• - 富士重工がスポンサー の賞品として獲得した3代目レオーネを移動車として使用していた。 - 1995年に石川県に落下した隕石。 衝突した乗用車は3代目レオーネ。 - 3代目をベースにしたオープンカーが場内車両として使用されている。 外部リンク [ ] ウィキメディア・コモンズには、 に関連するカテゴリがあります。
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