脂肪豊胸。 脂肪注入法

脂肪注入による豊胸・バストアップ|神戸大学医学部附属病院 美容外科~Kobe Univercity Hospital Aethetic Surgery~

脂肪豊胸

脂肪が定着するメカニズム 脂肪注入豊胸で定着する脂肪は、注入されたものがそのまま定着していると思われがちですが、実は違います。 注入脂肪でそのまま生き残ることができるのは、血流から十分な酸素や栄養を得られる表層のみ。 それも厚さわずか0. 3mmの部分までです。 その他の脂肪は一度壊死してしまいます。 この壊死した脂肪が白血球の一種であるマクロファージに分解されると、注入脂肪に含まれる幹細胞が、脂肪細胞や血液を供給する血管細胞に分化して定着するのです。 幹細胞が分化するのは表層から1. 2mmまでの部分。 表層から1. 2mm以上の部分は壊死した後に吸収されるのみで分化しません。 壊死した脂肪が10mmを超えると吸収しきれずにしこりになってしまいます。 しこりになるとその分の脂肪が無駄になるので定着率が低下します。 定着率が高いのはどんな人? 脂肪注入豊胸においてバストの皮膚に余裕があるかどうかは大事な要素です。 脂肪を注入しすぎるとバストの内圧が高まるので、血流が阻害されて脂肪が酸欠状態になり壊死してしまいます。 一方、バストの皮膚に余裕があれば、内部の圧力が高まることなく十分なスペースが確保されます。 よって、バストの皮膚が伸びている授乳後の人やシリコンバッグ抜去後の人は脂肪の定着率が比較的高いことが多いです。 脂肪注入豊胸で定着率を上げるために出来ること1:施術編 脂肪注入豊胸を受けるにあたって、定着率を高めるためにはいくつかの押さえるべきポイントがあります。 それらを押さえた施術を紹介します。 質の高い脂肪を使う 定着率を上げるには、脂肪が無駄になるしこりを避けることと、脂肪細胞や血管細胞に分化する幹細胞の数を増やすことが重要です。 そのため、質の高い脂肪を使います。 質の高い脂肪とは、しこりの原因となる脂肪中の死活細胞や血液などの不純物を含まず、幹細胞を豊富に含む脂肪です。 以下の3つの施術なら不純物を除いて幹細胞を多く含んだ脂肪を注入することができます。 コンデンスリッチ豊胸 採取した脂肪を遠心分離機で濃縮して不純物を分離し、バストに注入する施術です。 ウェイトフィルターという重りを取り付けて遠心分離機にかけることによって老化細胞や死活細胞が圧力によって破壊されます。 破壊された細胞や血液などの不純物を取り除いたあとに残るのは強い健全な脂肪細胞と脂肪幹細胞です。 濃縮することで脂肪に含まれる幹細胞の割合も高まっています。 コンデンスリッチ豊胸の手順 ピュアグラフト豊胸 採取した脂肪を、密閉された袋状の専用フィルターに入れて洗浄液を注入。 その後、ろ過することで血液や死活細胞などを分離します。 この分離作業を3度繰り返して、不純物のないクリアな状態の脂肪をバストに注入する施術です。 ピュアグラフト豊胸の脂肪は、洗浄した綺麗な脂肪ですが、少量の洗浄液が残ってしまいます。 ピュアグラフト豊胸の手順 脂肪幹細胞注入豊胸 採取後に不純物を取り除いた脂肪を2つに分けて、片方の脂肪から脂肪幹細胞を抽出。 もう一方の脂肪に添加してバストに注入する施術です。 脂肪から不純物を取り除く段階でピュアグラフトを使用する場合もあります。 幹細胞を添付するため注入脂肪に多く含まれますが、抽出する工程によって施術時間が長時間に及ぶため、体にかかる負担は他の施術に比べて大きいです。 脂肪から幹細胞を抽出するため、比較的多くの脂肪が必要になります。 そのため、あまり脂肪が採取できない痩せ型の人には向かない施術です。 脂肪幹細胞注入豊胸の手順 適切な方法で注入する バストに脂肪を注入する際、注入の仕方を誤るとしこりになってしまい、定着率が下がってしまいます。 例えば一か所に塊で注入してしまうと脂肪が壊死してしこりに。 それを避けるためには適切な注入方法での施術が重要です。 あらゆる層に少量ずつ脂肪を注入する、マルチプルインジェクションなら塊で注入してしこりになるような失敗は起こらないでしょう。 4mmヌードルインジェクションがあります。 この方法は、脂肪が生き残る、または幹細胞が分化するのは表層から1. 2mmまでという定着のメカニズムを利用したものです。 直径2. 4mmで細長く注入することで脂肪を無駄にすることなく、定着率を高めます。 BRAVAの使用(術前) バストの皮膚に余裕があると定着率は高まりますが、誰もが授乳後やシリコンバッグ抜去後なわけではありません。 そこでBRAVAの登場です。 BRAVAはドーム型のカップをバストに吸着させて陰圧をかけ、皮膚や組織を伸ばす道具。 本来はバストアップのための道具ですが、これを脂肪注入前に使用して皮膚を伸ばし、脂肪を注入するスペースを広げます。 バストの内圧が高まって脂肪が壊死することがないので定着率が高まります。 難点は術前2週間程度着用を続けなければならず、睡眠中を含めて1日10時間の着用が必要なことです。 脂肪注入豊胸で定着率を上げるために出来ること2:術後編 定着率を高めるために質の高い施術を受けたとしても油断は禁物です。 術後の行動によっても定着率は左右されます。 術後は以下のものに気を配りましょう。 BRAVAの使用(術後) 術前の着用ではバストの皮膚を伸ばし、脂肪注入のスペースを広げましたが、術後はもう一つの作用で定着率を高めてくれます。 それは、バストの血管を増やす効果。 陰圧の刺激によりバストの血管が新生され、乳房内の血流が増加します。 定着に必要な栄養をより多くの脂肪に行き届かせることができるようになり、定着率アップにつながるのです。 着用期間は1週間ですが、術後も術前の時と同じように、睡眠中を含めて1日10時間の着用していただく必要があります。 たばこ たばこを吸うと、ニコチンによって血管が締め付けられ、血行が悪化。 脂肪の定着には酸素や栄養を供給する血流が不可欠ですから、十分な血流を得られずに定着率が低下してしまいます。 脂肪が定着するまでの間、最低でも3か月は禁煙、少なくとも減煙を心掛けるようにしましょう。 ダイエット 術後3か月間は痩せないように注意してください。 その3か月間は脂肪幹細胞が脂肪細胞に分化する大事な時期なので、十分な栄養を送り込む必要があります。 栄養が不十分な場合は、脳や心臓などの生命に関わる臓器のほうを優先するため、脂肪にまで必要な栄養が行き届かなくなってしまうのです。 毎日、栄養の高いおやつを食べたり、炭水化物をしっかり摂ったり、脂肪をつけるような行動を心がけましょう。 1~2kg体重が増えるような状態が理想です。 圧迫 過度にバストを圧迫すると血流が悪くなり、定着率の低下につながります。 以下のようなバストを圧迫するものは避けたほうが良いでしょう。 ワイヤー入りブラジャー ワイヤー入りのブラジャーはバストを圧迫するため、脂肪が完全に定着する3ヶ月後までは控えたほうが賢明です。 ただし、カップ付きのキャミソールやスポーツブラのようなソフトタイプのブラジャーなら、1週間後から着用できます。 バストのマッサージ 血流が悪くなるような圧迫を伴うマッサージは避けましょう。 マッサージの影響で脂肪が集まって塊になると脂肪が壊死し、しこりや定着率低下の原因になってしまいます。 脂肪注入後3か月間は、マッサージを控えるようにしましょう。 まとめ 定着率を高めるためには、適切な施術を選ぶことと、術後に定着率を下げるような行動をとらないことが大事です。 質の高い脂肪を注入する豊胸としてはコンデンスリッチ豊胸、ピュアグラフト豊胸、脂肪幹細胞注入豊胸が一般的でしょう。 4mmヌードルインジェクションがあります。 授乳後やシリコンバッグ抜去後ではない人はバストの皮膚を伸ばすBRAVAの使用もおすすめです。 術後も、バストの血管を新生するためのBRAVAを使用し、定着率を下げるたばこ、ダイエット、圧迫を避けるといいでしょう。 せっかく受ける脂肪注入豊胸ですから、効果を高めて満足のいく結果にするため、このコラムを活用いただけたら幸いです。

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コンデンスリッチ豊胸の術後経過:THE CLINIC 脂肪豊胸のブロマガ

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脂肪注入法 脂肪注入法は、サイズダウンをしたい部分の脂肪を吸引し、バストに注入することで、バランスの取れた理想的なプロポーション作りを実現いたします。 痩身効果とバストアップの効果を同時に得られる施術です。 ご自身の脂肪を使用する為、アレルギーなどの拒絶反応が起きる事もなく、安全性も確かです。 手術は通常の脂肪吸引と同様に極細の管(カニューレ)を使用し、注入に使用する脂肪を確保することから始めます。 吸引した脂肪を生理食塩水で洗浄し、状態の良い、注入に適した脂肪のみを選別した後、注射器に移し替え、バストの筋肉層・乳腺層・脂肪層などに少しずつ丁寧に注入して形を整えていきます。 注入された脂肪は毛細血管に取り込まれて、その部位の組織として生着(脂肪が注入された場所でそのまま残る)します。 毛細血管に取り込まれなかった脂肪は、自然に吸収され、個人差もありますが状態は1ヶ月ほどで安定します。 脂肪注入法は大きくバストアップをする事は難しく、バストを一回り大きくしたい、という方におすすめです。 また、吸引した脂肪を少しでも有効活用したい方や、人工乳腺(バック)などの異物を挿入することに抵抗を感じる方、腹部や下半身が太っているわりにバストが小さいと悩んでいる方などに適した豊胸術です。 CONSULTATION 脂肪の生着について 脂肪細胞には、その一つ一つに毛細血管が入り込み、酸素と栄養分が送られています。 注入にあたり、いったん切り離されて移植された脂肪に再度血管が結ばれなければなりません。 血管と注入された脂肪が連結すると、その脂肪に栄養がいきわたり、体内にずっと残ります。 生着率には個人差があり、脂肪が生着するかどうかは、注入した脂肪が生き残る条件と、注入に適した脂肪の厳選や注入の技術によって変わります。 通常、注入した約半分の脂肪に毛細血管が造成され、残りは吸収されるといわれています。 そのため、出血量も非常に少なく、浮腫み、痛みも小さく抑えることができます。 痩身効果とバストアップの効果を同時に得られる施術です。 考えられるリスク、 副作用 むくみ、腫れ、内出血がありますが、時間とともに治ります。 注入部一ヶ所に脂肪を注入しすぎた場合、嚢腫形成、石灰化などが起こる可能性があります。 そのため、出血量も非常に少なく、浮腫み、痛みも小さく抑えることができます。 痩身効果とバストアップの効果を同時に得られる施術です。 考えられるリスク、 副作用 むくみ、腫れ、内出血がありますが、時間とともに治ります。 注入部一ヶ所に脂肪を注入しすぎた場合、嚢腫形成、石灰化などが起こる可能性があります。 そのため、出血量も非常に少なく、浮腫み、痛みも小さく抑えることができます。 痩身効果とバストアップの効果を同時に得られる施術です。 考えられるリスク、 副作用 むくみ、腫れ、内出血がありますが、時間とともに治ります。 注入部一ヶ所に脂肪を注入しすぎた場合、嚢腫形成、石灰化などが起こる可能性があります。 SIDE EFFECT 主なリスク、副作用など 脂肪吸引部、注入部に腫れが発生します。 内出血となるケースがありますが、時間の経過とともに治ることがほとんどです。 手術直後は切開部分の赤みができ、目立たなくなるまでに時間がかかることもあります。 手術部位およびその周辺の感覚が一時的に鈍くなることがあります。 ほとんどの場合、時間の経過と共に回復します。

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銀座3丁目・BANNAI美容クリニック

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ご自身のお腹や太ももから採取した脂肪を、バストに注入する豊胸手術のことです。 大橋ドクターの解説 脂肪注入豊胸の基礎知識 メリットやデメリット、料金などについて分かりやすくまとめました。 特徴 自身のお腹や太ももから採取した、 自己組織を使用する。 大橋ドクターの解説 温かく柔らかい、バストに仕上がる 脂肪注入豊胸は自己組織を注入するので、見た目や触感はもちろん、寝たときのバストの流れ方も自然です。 人工物を使って行うシリコンバッグ豊胸やヒアルロン酸豊胸、アクアフィリング豊胸とは一線を画す仕上がりが期待できるでしょう。 定着後すれば、効果が長期的 シリコンバッグやヒアルロン酸などを使った豊胸術の場合、経年劣化に伴う入替えや、吸収による再手術が必要となりますが、脂肪注入豊胸は長期的な効果が見込めるのが特徴です。 注入した脂肪は、術後6ヵ月で完全に定着します。 通常この期間で定着した脂肪は、それ以降、吸収されることはありません。 太もも痩せやお腹痩せが、同時に叶う 脂肪吸引が必須となる脂肪注入豊胸は、バストだけでなく、ボディラインまでも美しくします。 痩せている人は受けられない場合があります。 大橋ドクターの解説 ただし、153㎝で32㎏の方でも受けられた例がある 当然ですが、注入する脂肪がなければバストアップは叶いません。 痩せ型の方はクリニックから施術を断られてしまうこともあります。 なお、ベイザー脂肪吸引は認定医のみが行える施術です。 担当ドクターの名前がに掲載済みであることを確認の上、施術を受けましょう。 専門的な知識と高度な技術力がなければ、ベイザー脂肪吸引(VASER Lipo)を正しく操作し効果を引き出すことはできません。 技術にはもちろん経験が必要ですが、その基礎を習得するためのトレーニングセミナーを開催。 これを修了したドクターのみにサービスを提供することを許可し、その証となる公式の認定証を発行しています。 出典元:「」 注入した脂肪は、術後6ヵ月後には完全に定着します。 この時点でバストに残っている脂肪は、その後失われることはありません。 大橋ドクターの解説 術後6ヵ月の脂肪量はその後も維持される 脂肪注入豊胸を受けてから6ヵ月経過した時点のバストの脂肪量は、その後も半永久的に維持されます。 もしバストサイズが小さくなってしまうとしたら、それは極端にやせてしまったときや、加齢に伴って乳腺が縮小したことの影響です。 とはいえ、こうした変化は豊胸手術を受けたかどうかにかかわらず、誰にでも起こりうる自然な変化と言えます。 脂肪注入豊胸のメリットのひとつである「自然さ」とは、肉体の変化にも順できるという自然さでもあるのです。 脂肪注入後に「小さくなった」と感じる方は少なくない ただ、ご質問のように「徐々に小さくなっているのでは? 」と誤解してしまうのも理解できなくはありません。 というのも、脂肪注入豊胸の場合、最終的に落ち着くバストサイズは、手術直後の半分程度の大きさだからです。 手術直後は、腫れなどの影響で注入した脂肪量以上にバストが大きくなります。 しかし、やがて腫れは落ち着き、注入した脂肪の何割かは定着せずに脱落。 その結果残ったバストが、手術によって得たバストです。 それでも術前よりは確実に大きくなっているのですが、ご本人としては、手術直後に一度大きくなった状態を経験しているだけに、半年後の段階ではかなり小さくなったと感じるのだと思います。 術前後の写真を見比べていただけば、その点はご納得いただけるのではないでしょうか。 採取した脂肪の加工方法によって、いくつかの種類に分かれています。 メジャーな7種類を紹介しましょう。 大橋ドクターの解説 通常の脂肪注入豊胸 医療用のこし器(茶こしのようなもの)を使って、採取した脂肪に含まれる麻酔液や血液を洗浄してバストに注入する方法です。 古くから行われていて一番シンプルな方法ですが、しこりの原因となる死活細胞や老化細胞を完全に取り出すことはできないということから、注入後に脂肪が壊死したり、しこりになったりするリスクが高くなるというデメリットがあります。 また、脂肪を加工する際、脂肪が空気に触れるので感染症のリスクも高くなることが懸念されています。 単に「脂肪注入豊胸」という施術名でサービスを展開している場合は、ほとんどこの方法が取られているようです。 ピュアグラフト豊胸 採取した脂肪から、フィルターと水(ラクトリンゲル液)を介して不純物(オイルや赤血球)を排除する方法です。 この方法の場合、ほぼ空気に触れない状態で脂肪を洗浄することができます。 非培養幹細胞(SVF)豊胸 「幹細胞脂肪注入」とも呼ばれる、採取した脂肪の半分から脂肪幹細胞 正確にはSVF:Stromal Vascular Fraction を抽出し、その脂肪幹細胞を残りの脂肪に混ぜ合わせて注入する方法です。 脂肪幹細胞は脂肪の定着に役立つと言われており、非培養幹細胞豊胸ではその脂肪幹細胞が、200ml中130万個も含まれています。 ただし、この施術には多くの脂肪を必要とするので、脂肪量が豊富な方でなければ受けられません。 コンデンスリッチ豊胸 採取した脂肪を特殊な加重遠心分離器にかけて、水分や血液、死活細胞など不純物はもちろん、肥大化してしまった老化細胞までを除去します。 濃縮された脂肪は若くて元気な脂肪細胞と幹細胞の密度が非常に高く、高い定着が期待できます。 コンデンスビブラ豊胸 乳房拡張機器「BEbra(ビブラ)」を併用するコンデンスリッチ豊胸のことをコンデンスビブラ豊胸といいます。 施術前の着用で皮膚を伸ばして脂肪の注入スペースを広げ、施術後の装着で血行を促進して脂肪の定着率を高めます。 痩せ型の方や、授乳経験のない方に適しています。 200mlの脂肪で約130万個の幹細胞を抽出する非培養幹細胞豊胸とは異なり、わずか20mlの脂肪で幹細胞を増殖させることができます。 そのため、バストへの注入に十分な量の脂肪を活用できるので、痩せている人にも適しています。 なお、この施術は「第二種再生医療等提供許可施設」として国から許可を得た施設だけが提供可能です。 大学病院などで乳房再建に活用するべく、臨床実験が行われています。 今、最先端の脂肪注入法では、脂肪中の幹細胞を再生医療の技術で人工培養し、それを付加した脂肪(培養幹細胞付加脂肪)が試験的に用いられています(2019年1月時点)。 出典元:「」公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター形成外科 部長 准教授 佐武利彦 コンデンスリッチ豊胸もしくはセルチャー豊胸だと思います。 大橋ドクターの解説 効果を左右するのは「脂肪幹細胞」 コンデンスリッチ豊胸とセルチャー豊胸に共通するのは、どちらも脂肪幹細胞を豊富に含んでいることです。 脂肪幹細胞こそが、脂肪定着の鍵を握るキーファクターだと私は考えています(このことは学術的にも証明されています)。 結果は非遠心脂肪を用いたものより、遠心脂肪を用いたものが良く、SVFをcell suspensionとして別に注入するのではなく、cell pelletとして脂肪に接着させて移植したものが良い。 患者の満足度は高く、組織増大効果は全例において認められた。 出典元:「」吉村浩太郎、松本大輔、佐藤克二郎 コンデンスリッチ豊胸は、採取した脂肪に混ぜ物をすることなく不純物を排除していきます。 脂肪の総量こそ減りますが、注入脂肪に含まれる幹細胞の密度は、濃縮されることで確実に高くなります。 一方セルチャー豊胸は、ごく少量の脂肪細胞から幹細胞だけを取り出し、これを人工培養で増殖させてから注入脂肪に加えます。 当然従来法に比べて、注入脂肪に含まれる幹細胞が多くなるわけです。 セルチャー豊胸に関しては、最近学会発表も行なっていますので、そのの一部をお見せしましょう。 脂肪の定着において、幹細胞の働きがいかに大きいかがお分りいただけることと思います。 片胸250cc程度です。 大橋ドクターの解説 医学的に許容範囲がある 「大きくなりたいからできるだけたくさん入れてください」という方もいらっしゃるのですが、しこりのリスクを考慮すると、片胸に250ccくらいまでの注入が妥当と考えます。 250cc以上の脂肪でも入れようと思えば入れられますが、あまり多くの脂肪を入れ過ぎると、注入した脂肪が窒息状態に陥り、壊死して結局無駄になってしまいます。 脂肪注入豊胸で失敗しないためには、生きた細部をバストの中でどう生かすかという発想が大切です。 乳房への大容量(250mlレンジ)自家脂肪移植における著者の成功の背後にある理論と原理について説明します。 大量が狭い空間に移植されると、間質液圧が上昇して毛細血管の血流が損なわれ、密集した移植片の液滴が合体して湖と融合し、移植片とレシピエントの間の接触が悪くなる。 出典元:「」Khouri RK、Rigotti G、Biggs TM、他 それ以上の注入は数回に分けて カップ数に関しては、1度の手術で平均1〜1. 5カップアップするとお考えください。 もし、1. 5カップ以上のバストアップを希望される場合は、手術を複数回受けることをおすすめします。 太ももと下腹部、腰から採取した脂肪です。 大橋ドクターの解説 幹細胞が豊富な脂肪は定着しやすい 太もも、お腹、腰(ウエスト)から採取した脂肪には、脂肪幹細胞が豊富に含まれており高い定着率が見込めるのです。 下腹部と太ももの内側の方が脂肪吸引細胞の処理濃度が高い場合があります。 これらの部位は成体間葉系幹細胞のより良い供給源であることが判明するかもしれません。 出典元:「」Padoin AV 1、Braga-Silva J、Martins P、Rezende K、Rezende AR、Grechi B、Gehlen D、Machado DC これらの部位はダウンタイムも最小限 太もも、お腹、ウエストといった部位の脂肪には線維質が少なく、脂肪吸引をおこなう際に出血を最小限に抑えることができます。 そうした点からも、これらの部位の脂肪は、脂肪注入豊胸の素材として適性が高いと言えます。 注入スペースを十分に確保できる人は、より高い定着率が見込めます。 この許容量に関与するのが、「バストの皮膚の伸展」と「元々のバストの脂肪量 皮下脂肪や乳腺下脂肪の厚さ 」です。 例えば授乳経験がある方はバストの皮膚が伸びていることも多く、注入スペースに余裕があります。 バストの皮膚に伸展があると、脂肪全体に栄養が行き渡りやすく、脂肪が生き残りやすい 脂肪が壊死しにくい 、言わば定着しやすい環境なのです。 また、元のバストがある程度大きい方は、単純に注入できるスペースが広いため、注入脂肪が定着しやすいと言えます。 バストのキャパシティがない人は、定着しづらい 逆に定着しにくい人は、脂肪を注入するスペースがあまりありません。 つまり、元のサイズが小さい人はこれに該当します。 たとえ脂肪を注入できても、脂肪がぎゅうぎゅう詰めになってしこりになりやすいのです。 また、意外かもしれませんが、乳頭と乳房下縁 乳房下の膨らみ の距離が短い人も、思うように注入スペースがとれません。 そのため、脂肪を注入しても定着しにくい傾向にあります。 たとえ元のバストサイズが大きくても同様。 乳頭から乳房下縁の距離は最低6センチ以上ないと、脂肪の多くが生き残りません。 脂肪の定着が見込めそうにない方は、乳房拡張機器「BRAVA」などを仕様すると良い結果が得られます。 乳房拡張機器はドーム型のカップで、バストに吸着させ、その陰圧でバストの皮膚を伸ばします。 ブラバ外部容量拡張装置は、術前にレシピエント部位の容量および血管性を増大させる。 2019年現在、それに変わるものとして「BEbra」や「ヌーグルベリー」などが用いられています。 注入した脂肪が死んでしまうと、そのかたまりがしこりになります。 大橋ドクターの解説 不純物が多いと脂肪は死んでしまう しこりは、注入した脂肪に十分な酸素や栄養が行き渡らず、体内で生き残ることができなかったときに生じます。 元々の脂肪(吸引した脂肪)に含まれる「死活細胞」や「老化細胞」はしこりの原因と言われています。 こうした不純物は栄養分の配給を妨げるため、脂肪が壊死し、しこりになってしまうのです。 大量に注入すると脂肪は死んでしまう 1度の手術で注入できる脂肪量の目安は、片胸およそ250ccまでです。 これ以上注入すると、たとえ質の高い脂肪だったとしても、しこりを生じるリスクが高まってしまいます。 注入時は元気だった良質な脂肪も、バストという限られたスペースの中に無理やり押し込められ、窒息してしまうのです。 かたまりで注入すると脂肪は死んでしまう どれだけ良質な脂肪を適量注入しても、塊で注入すれば意味がありません。 脂肪の真ん中に栄養素が行き渡らず、壊死し、しこりになってしまうからです。 より多くの脂肪に栄養を行き届かせるには、脂肪を細長く注入する必要があります。 質の良い脂肪を用い、許容量と注入法に気をつけさえすれば、しこりになることはほとんどありません。 大橋ドクターの解説 脂肪幹細胞が多く含まれる脂肪を使う 不純物は、注入された脂肪が体内でエネルギーを得る際の妨げになるので、できる限り排除しておく必要があります。 その一方で、脂肪幹細胞 脂肪細胞になる前段階の脂肪 は豊富に存在することが望まれます。 脂肪幹細胞の密度を高くすることで注入脂肪の定着が有利になることは、いまや定説です。 このページの冒頭にあげた脂肪注入豊胸の種類で言うと、通常の脂肪注入豊胸以外は、良質な脂肪の類に入るでしょう。 特に幹細胞の密度が高いのが、セルチャー豊胸・非培養幹細胞豊胸・コンデンスリッチ豊胸です。 注入量は片胸250ccまでとする 1度の手術における脂肪の注入量は、片胸250cc程度までです。 たとえ良質な脂肪を注入しても、これ以上注入すればしこりリスクが高まってしまいます。 注入時は元気だった良質な脂肪も、バストという限られたスペースの中に無理やり押し込められ、窒息してしまうのです。 乳房への大容量(250mlレンジ)自家脂肪移植における著者の成功の背後にある理論と原理について説明します。 大量が狭い空間に移植されると、間質液圧が上昇して毛細血管の血流が損なわれ、密集した移植片の液滴が合体して湖と融合し、移植片とレシピエントの間の接触が悪くなる。 出典元:「」Khouri RK、Rigotti G、Biggs TM、他 バストへは細かい粒状で注入する 脂肪注入豊胸のしこりを回避するためには、脂肪が塊にならないように注入する必要があります。 具体的には、1㏄の脂肪を直径2. 4mm未満、長さは20~30cmまで細長く伸ばして、各層に注入することです 各層:皮下、乳腺下、大胸筋内、大胸筋下。 これは「直径2. 組織の生着のためには移植床における血管新生が必須で、移植組織の大きさは小さいほど良い(3mm以下が望ましい1))。 すなわち、一塊でなく、少量ずつ場所をずらして注入することにより、トータルでの組織の生着率を高めることが可能である。 出典元:「」東京大学医学部形成外科 吉村浩太郎 極端なダイエット、喫煙、バストを冷やし過ぎる行為、マッサージは定着に悪影響です。 脂肪が定着する術後3ヵ月まではこれらの行為を控えましょう。 大橋ドクターの解説 ダイエットをしてはいけない理由 人間は食事や睡眠がエネルギー源ですよね。 それは脂肪にも共通する部分があり、定着させる(生き残る)ためには酸素や血液などの「栄養」を与えないといけないのです。 そうなると、極端なダイエットは、脂肪が生き延びるのに相応しい環境ではないことがご理解いただけると思います。 喫煙・バストを冷やしすぎる行為がいけない理由 喫煙やバストを冷やし過ぎる行為は、血流が悪くなると言われています。 バストを冷やす行為は術後の腫れを落ち着かせるだけでなく、定着率を高めるメリットがあると言われており、脂肪注入豊胸に関する多くの学術書でも冷却ケアを推奨していますが、冷やし過ぎは禁物です。 もし冷やす場合は、熱冷まし用の冷却シートくらいにとどめた方が良いでしょう。 マッサージをしてはいけない理由 「マッサージは血流も良くなりそうだし、柔らかくなりそう」と思った方もいらっしゃるのではありませんか? しかし残念ながら、定着していない期間(術後3ヵ月以内)にマッサージをすると、脂肪を移動させてしまう可能性があります。 せっかく分散して注入された脂肪も、移動し、塊になってしまうのです。 結果脂肪が壊死し、しこりの原因になってしまうのです。 もちろん定着も見込めません。 しこりになっていなければ、受けることが可能です。 大橋ドクターの解説 しこりができている場合は注意を 脂肪注入豊胸は人工物を注入しないため、マンモグラフィーとエコー共に検査が可能です。 脂肪注入豊胸は自己脂肪を注入するため、シリコンバッグのような乳がん検診時のリスク(バッグが破損する等)が低いのは間違いありません。 ただ、しこりがあると、マンモグラフィー検査で潰してしまう可能性があるので注意してください。 しこりが潰れると炎症を起こし、大掛かりな摘出手術が必要になります。 結論としては、正しく行われた脂肪注入豊胸であれば乳がん検査は問題なく受けられます。 ただしあらゆる可能性を考慮して、豊胸の事実は医師へ事前に伝えておくことが望ましいと考えます。 そのようなことはありません。 この事実は海外の論文でも明らかになっています。 大橋ドクターの解説 乳がんのしこりと脂肪注入豊胸のしこりは別物 脂肪注入豊胸のしこりは、まだ内部が液状だったり硬くなっていたりと種類は様々ですが、悪化して「癌化」することは医学的に考えられません。 海外の論文でもきちんと証明されています。 そもそも、乳がんは乳腺組織である乳管や小葉から発生します(出典:)。 ですから、脂肪注入豊胸のしこりと乳がんのしこりは別物であると言えます。 たとえ乳腺内に脂肪が注入されても、がん細胞に変化することはありません。 脂肪移植を受けた患者では、局所的(0. 95%対1. 33)、局所的(0. 16)、および遠隔再発(3. 32)に関して有意な過剰な腫瘍学的事象は観察されなかった。 出典元:「」Gale KL 1、Rakha EA、Ball G、Tan VK、McCulley SJ、Macmillan RD 乳房再建にも用いられるなど、今後も広く展開されることが期待できます。 大橋ドクターの解説 脂肪注入豊胸は海外でも注目されている施術です 脂肪に含まれる「脂肪幹細胞」の可能性はもちろん、乳房再建として脂肪注入が用いられるようになった昨今、脂肪注入豊胸の将来性は極めて明るいでしょう。 海外でも注目する学者が増えています。 すべての女性が術後に乳房の大きさおよび/または形状に有意な改善を示し、すべての女性の乳房の外観および感触が柔らかくて自然であった。 出典元:「」コールマン、シドニーRMD; サボエイロ、アレジアPMD 脚注 Padoin AV, Braga-Silva J, Martins P「Sources of processed lipoaspirate cells: influence of donor site on cell concentration. 」 脂肪豊胸における定着率向上の新たな戦略:培養脂肪幹細胞添加やBrava併用 術前皮膚伸展 の重要性 加重遠心分離した自家脂肪を用いた豊胸術 コンデンスリッチ豊胸 642例の短期成績:特に注入術後のバストサイズの変化に関して 乳がんの発生と進行/乳房再建ナビ ベイザーリポ認定ドクター紹介/VASER LIPO.

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