楽しみすぎて公開日に映画館に駆け込みましたよ・・・。 正直、久しぶりのスイーツ映画に感激しすぎて、1本の映画としてはまともに評価しづらいのですが、個人的にはかなり良くできた作品だったと思っています。 その理由については後程詳しく語っていくとして、当ブログ管理人が驚いたのは、 橋本環奈さんの演じたキャラクター 日奈々の設定です。 お腹が出ている• ずんぐりむっくりな松ぼっくり体型 最近、太ったんじゃないかと巷で噂の橋本環奈さんですが、ここに来て「役作り」だった説が浮上してませんか?(笑) もしくは彼女が太ってしまったからこその「後付け」的な設定なのもかしれません。 ただ、華奢でスマートなモデル体型の女優が上記の2つの設定のキャラクターを演じていても説得力がないんですが、 橋本環奈さんが演じると不思議と腑に落ちてしまうんです。 『午前0時、キスしに来てよ』 あらすじ 優等生の 花澤日奈々は、まじめすぎる性格であり、趣味も得意なことも「勉強」という少女だった。 それでも洋食屋で働く両親を助けるために妹の送り迎えや家事全般を担当しており、忙しい毎日を過ごしていた。 しかし、そんな生活の中でも「シンデレラ」のようなおとぎ話に憧れており、いつか王子様が迎えに来てくれるという夢を見ている。 ある日、彼女の通う学校がドラマのロケ地に選ばれ、 日奈々は友人と共にエキストラとして参加することになった。 撮影のためにやって来たのは、国民的人気スターの 綾瀬楓だった。 2人は撮影現場でお互いを認識し合うものの、それ以上何かあったというわけでもなかったが、後日必然か偶然か2人は再会する。 国民的スターと普通の女子高生という関係ながら、お互いに惹かれ合うようになる。 2人は誰にも知られてはいけない秘密の恋という状況の中で、ささやかな幸せを享受するが、ライバルの女優の存在、 楓が音楽グループを脱退した理由、そして世間の目など大きな障害が立ちはだかる。 そんな数々の困難を乗り越えて、 日奈々と 楓は結ばれるのか? スタッフ・キャスト その一方で、 『四月は君の嘘』の実写版なんかはもうその年のワースト候補筆頭格みたいな映画でした。 その点で、どちらに振れるのかという怖さはありましたが、今作 『午前0時、キスしに来てよ』は意外と良かったです。 脚本には、テレビドラマでラブストーリーを中心にいくつか脚本を手掛けてきた 大北はるかさんが起用されました。 長編映画の脚本は今回が初だったということで、未知数な部分はありましたね。 撮影には、近年のスイーツ映画はとりあえずこの人に感が出てきた 小宮山充さんが起用されています。 彼は 『ういらぶ。 』や 『青夏』そして 新城監督の過去作でもある 『ひるなかの流星』も担当しました。 編集は、 実写『ちはやふる』シリーズで圧巻の編集を披露した 穂垣順之助さんでした。 片寄涼太さんはこれまで姿を見たことがなかったのですが、まさかここまでイケメンだとは・・・。 片寄涼太さんは 『きみと、波にのれたら』で声優を担当していたイメージがあり、その時のボイスアクトが見事だったので、名前だけは覚えていたんですが、その姿を見たことはなかったんです。 身長高いですし、あの少し 「いたずらっ気のある笑顔」がたまりませんね。 男ですがキュンキュンしてしまいましたよ。 そしてヒロインには 橋本環奈さんが起用されました。 近年、コメディエンヌとしてその才能を開花させつつあった彼女が、王道スイーツに駆り出されました。 基本的に彼女に対しては演技は比較的で切る方だという印象を持っていたんですが、今回の 『午前0時、キスしに来てよ』ではどこか野暮ったさを感じましたね・・・。 ただそれでも当ブログ管理人はこの映画を推したいんです! その理由として挙げたいのが、必然なのか?それとも偶然なのか?は分からないのですが、様々な作品内の要素が見事なメタ構造を生み出していた点です。 本作は、映画やテレビの向こうで活躍するスターである 綾瀬楓と普通の女子高生である 花澤日奈々の恋愛を描いています。 その設定を落とし込むための演出的な工夫が本作には多く施されているのです。 まず、2人が出会った時の場面を思い出してほしいのですが、これが 映画の撮影現場なんですね。 綾瀬楓の活躍している世界に 花澤日奈々という普通の少女がエキストラとして足を踏み入れたというのが、そもそもの始まりなのです。 その後、再会した2人が最初に訪れるのは、鎌倉の人気のない名画座でした。 つまり、この2つのシーンの対比によって、本作は 楓というスクリーンの向こう側の世界の住人が、観客席という私たちのいる空間ないし 日奈々がいる空間にやって来るのです。 こうして2人は、 楓が 日奈々のいる世界に入って来るという構造をベースにして物語を展開していきます。 だからこそ、彼が突然彼女の学校にやって来て靴を手渡したり、彼女の幼馴染の誕生日パーティーに現れたりというベクトルが目立つわけですね。 しかし、ここで少しプロットの転換がありまして、 日奈々が 楓の世界に足を踏み入れるというシーンがあるんです。 橋本環奈さんが明らかにモデル体型ではない感じなのも、ここで良い方向に左右していましたね! さらに言うと、 楓を演じている 片寄涼太さんも映画内映画の撮影シーンでは見事な表情や演技を見せているのに、なぜか他のシーンだと少し粗削りな演技を見せているんです。 これも実は、その後のシーンの何気ないセリフでその理由が説明されています。 2人が夜の境内を歩いているシーンで、 楓は 「俺は君のことだと割と余裕ないんで。 」と告げているんですね。 つまり、映画では見事な演技を披露し、キスシーンもさらっと撮影してしまう彼が、スクリーンのこちら側の世界にいる日奈々と一緒にいると、そういったクールな振る舞いができなくなるという対比構造を演出しているわけです。 このように、偶発的要素らしきものと必然的要素にも見えるものが奇跡的な融合を果たし、本作にある種のメタ的な構造を作り出しているんですよ。 一時は、 柊に 楓を奪われそうになりますが、それでも必死に彼のことを愛そうとし、 楓もその思いに応えようとします。 そして2人が仲直りをするシーンが、 日奈々の家の玄関を舞台にして描かれましたが、このシーンも実はひと工夫されていました。 というのも、 日奈々と 楓が和解をしようと、お互いの思いを伝えあう場面で、 玄関の段差を利用して2人の目線が同じ高さになるようにして撮影しているんですよ。 これまでは、どちらかと言うと国民的スターである 楓が「上」で普通の女子高生である 日奈々が「下」というような構造が見え透いていたのですが、ここで初めて2人は同じ目線の高さで思いを伝えあうのです。 ちょっとした演出なんですが、こういった部分も非常に見事だと思います。 2人の関係に入った亀裂から感動のフィナーレへ C 2019映画「午前0時、キスしに来てよ」製作委員会 本作の物語の大きな転調は、 日奈々と 楓の関係が週刊誌にスクープされるところから始まります。 面白いのは、 日奈々という普通の女子高生が、週刊誌に撮られたことによりスクリーンやモニターの向こう側の存在になってしまったということではないでしょうか。 つまり、 楓が彼女のいる「普通」の世界に入り込んでくるというアプローチで進んできた物語が、いつの間にか 日奈々が 楓のいる異世界に迷い込んでしまっていたのだという点をここで明らかにしたわけです。 そうして彼は、彼女のことを巻き込むことはできないのだと思い至り、彼女とは思う逢わない決断をするわけですが、その決別のシーンの舞台となったのは、奇しくも冒頭にも登場した名画座です。 この映画館という舞台装置は、ある種のスクリーンの向こう側の世界と我々の住む世界の「境界線」とも言えるのではないでしょうか。 だからこそ、冒頭に 楓が 日奈々の世界にやって来るという物語の表象として用いられたこの映画館という場所が、逆に彼女が自分のいた「普通」の生活に戻る選択をする場所としても用いられることに納得がいきます。 そうして、 楓はスクリーンの向こう側の世界に戻り、国民的俳優の1人になるまで成長していき、一方の 日奈々は普通の生活に戻り、そしてピアノを始めました。 また、もう1つ面白かったのが、「涙」というモチーフのリンクです。 冒頭に 楓は撮影の中で、女性との別れのシーンを演じ、その際に「涙」を流していました。 もちろんこれはお芝居の中の「涙」ですから、本心からのものではありません。 一方の、 日奈々は名画座で、映画を見ながら号泣していましたよね。 この冒頭での2人の「涙」は役者と観客という関係を非常に強調するものであることは自明です。 楓は役者として「涙」を流していたのであり、一方の 日奈々は観客として「涙」を流していました。 しかし、終盤に2人の関係が週刊誌に出た際に、2人はお互いのことを思って「涙」を流します。 全くの別世界の住人だったわけですが、ここで2人の「涙」の重さが確かに一致するんですよね。 こういう2つの別世界にいた 日奈々と 楓の強い結びつきを感じさせるシーンや、お互いの道へと戻っていくシーンの演出も実に見事で、その点では称賛に値する演出が多かったように感じます。 そうして2人の物語は感動のフィナーレを迎えるわけですが、再会のシーンで映画館のスクリーンの前という場所を選ばなかったのは、英断だと思っています。 というのも、2人はもう映画の中のスターと普通の音大生という関係ではなく、1人の人間として向かい合わなければならないからです。 日奈々の現実の延長線上には確かに 楓がいますし、 楓の世界の延長線上にも 日奈々がいます。 2人は同じ世界に生きる1組の男女として、純粋に惹かれ合い、そして結ばれます。 3年前、2人が描こうとした 「シンデレラストーリー」は世間から許されず、バッシングを浴びた後に途絶えてしまいました。 それでも2人は自分たちだけの午前0時になっても終わらない新たな「シンデレラストーリー」う作り出し、前に進もうと誓うわけです。 おわりに いかがだったでしょうか。 今回は映画 『午前0時、キスしに来てよ』についてお話してきました。 もちろん映画として至らないなぁと思う点も多くありますが、それ以上に映画館という舞台装置の使い方や映画内映画を用いたメタ的な構造の生み出し方が見事だったので、個人的には称賛に値する映画だと思っています。 また、高校生と成人男性の恋愛を描く物語ということで、近年話題に挙がるようになった芸能人の未成年との交際問題についても思いを馳せてしまう内容でした。 東京との条例には 『何人も、青少年(18歳未満の未成年)とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない』という文言があります。 つまり、未成年との交際問題とは言っても、相手と結婚を視野に入れた真剣な交際ないし婚約関係、結婚関係に至ってしまえば、罪に問われないと考えられているわけです。 だからこそ、本作 『午前0時、キスしに来てよ』において、 楓が彼女と交際するために 「誰にも文句を言われない男」になろうと決めたのは、まさにこういった背景があるからだと思うんです。 というのも、彼は自分が音楽グループ上がりの俳優で、遊んでいそうなイメージを世間に持たせていたからこそ 日奈々との関係も 「真剣ではなく遊びなんでしょ?」というイメージを持たせてしまったのではないかと考えたのではないでしょうか。 役者という夢に真剣に向き合う姿勢を世間に見せることで、そのままの姿勢で1人の女性と向き合っているんだということを彼は認めてもらおうとしたんですね。 そう考えると、空白の3年間は映画では描かれませんが、その間の彼の努力を推し量り、涙がこぼれます。 2019年最後のスイーツ映画、ぜひ多くの人に見て欲しいですね。 今回も読んでくださった方、ありがとうございました。 関連記事.
次の『午前0時、キスしに来てよ』前話 42 話のあらすじは・・・ 楓のマネージャー高橋茂雄はとある問題を抱えていました。 楓が日奈々といずれ結婚するということだけでも大問題でしたが、トップ女優・内田柊と身体を重ねていたのです。 柊に彼氏がいると勘違いした茂雄は身を引くことにします。 楓はそんな茂雄の背中を押します。 無事に思いが通じあった二人。 めでたく交際を始めたのでした。 無料ポイントと無料期間で今すぐ読みたい方はこちらから。 ふった相手に励まされる彰 いつかきっとと夢に見てしまうんだ 僕のそばで花に囲まれた君と甘くて優しい時間。 何度もすり抜けていく君だけどそれでも懲りずに夢みてしまうんだ 浜田彰は告白され、好きな子がいるので付き合えませんと頭を下げていました。 告白した子は噂は本当なんだ、日奈々に全然振り向いてもらえない、いつもそばにいるのにかわいそうだよねと周りが言っていたと言います。 頑張ってねと振られた相手に励まされてしまった彰。 俺ってかわいそうなのか?とあらためて疑問に思うのでした。 一方で日奈々は楓と電話をしていました。 柊と茂雄が付き合うことになったことを知らされる日奈々。 今度柊さんに何か贈り物をしようと日奈々は決めました。 花言葉に込められた想い 日奈々は彰からもらったペチュニアの花言葉を調べます。 「あなたといると心が和む」という花言葉に納得する日奈々。 しかし、色によって花言葉は違いました。 彰がくれた赤いペチュニアの花言葉は「絶対諦めない」。 それを見た日奈々は彰に明日の放課後に話があると彰にメッセージを送ります。 大事なことだから2人で話したい、そのメッセージに彰は勘づきます。 ああ、そういうことか、楓が日奈々をさらった時からそんな気はしていた。 タイムリミットはすぐそこなのだと切なそうな顔をする彰。 彰と会うと聞いてすずは自分も行きたいとワガママを言います。 けれど、今日だけはダメなんだと言う日奈々。 動物園でのデート そして放課後に2人がやって来たのは上野動物園でした。 フラミンゴが可愛いという日奈々。 なんで動物園にいるの?と疑問に思う日奈々でしたが、彰は久々に来てみたくて。 話はできるだろ、と言います。 そんな彰に思うところがある日奈々でしたが、動物園にはワクワクしていました。 せっかくだから回ろうと楽しむ日奈々。 彰は思います。 知ってるよ、今日フラれるということは。 だからその前に制服デートみたいなことしたいって、小さな望みだけ叶えさせてよ、と。 いろいろな動物を見て、パンダまんを食べて楽しむ2人。 日奈々はパンダが一番可愛かったと話します。 ベンチで落ち着いたところを見計らって、彰はそろそろ、話聞くよと切り出します。 日奈々は、うん、あのね、二つあるんだけど、と切り出しました。 彰の恋の結末はどうなってしまうのでしょうか。 最終回まで残り2話です。 無料ポイントと無料期間で今すぐ読みたい方はこちらから。 をお送りしました。 漫画を読むならeBookJapan【背表紙が見やすい!】 まるで本屋で本を捜すように背表紙で本を探せますよ。 やっぱりビジュアルって大事! 登録無料で月額料金不要。 しかも登録するだけで半額クーポンが貰える。 詳しくは上記から公式をご確認ください。
次の『午前0時、キスしに来てよ』第37話のネタバレ デート中に仕事の依頼? 楓と理想のデートを楽しんでいた日奈々。 ドレスアップし、素敵なレストランで食事をしたあと、辿り着いた場所はなんとライブ会場だった。 「茂ちゃん、なんでいるの?」 「充希からの仕事の依頼だから、一応な」 ライブ会場で楓と日奈々を待っていたのは、茂ちゃんだった。 茂ちゃんに案内されたのは、楽屋ではなく舞台裏だった。 楓がFunny boneのライブに出演!? 楓が舞台裏に登場すると、スタッフたちは騒めきたった。 皆、楓のことを待っていたようだ。 「!綾瀬さん、入られました!!準備入ります」 到着して早々、楓はスタッフに着替えを促される。 その場にぽつんと取り残され、突然の事態に状況が飲み込めない日奈々。 日奈々に対し、茂ちゃんがこう言った。 「オレからも礼を言うよ。 今日は、日本中がもう一度見たかったものが見られる」 その時、着替えを終えた楓が現れた。 楓は、Funny boneのライブTシャツを着て、ピンマイクを付けている。 もしかして。 「あのモニター見ろ」 茂ちゃんの指示で、ライブ中の舞台が映し出されたモニターを見る、楓と日奈々。 ライブは終盤のようで、観客たちも大盛り上がり。 舞台には、Funny boneの4人が並んでいた。 そして、充希がマイクを手に取って、ゆっくりと話し出す。 「今日は、実はシークレットゲストを呼んでいます。 Funny boneは、知ってのとおり昔いろいろあって、週刊誌にウソのことも本当のこともいろいろたくさん書かれました。 けど、いろんな感情を経て、残った気持ちは今は一つです。 オレたちは、離れていても仲間だ。 来いよ」 舞台の4人は、モニター越しの楓に向かって、腕時計を示した。 充希は、楓の分の時計も持っている。 4人を見つめる楓の目には、涙が浮かんでいた。 「茂ちゃん、日奈々、行ってくる」 「行ってらっしゃい!」 日奈々は、笑顔で楓を送り出す。 そして、舞台に上がる階段を登った楓は、くるりと振り返り、 「あ、忘れもの。 理想とちょっとちがうけど」 と言って、日奈々に口づけをした。 周りの目を気にしない楓に、茂ちゃんは、 「いやー、踊りたくなるね」 と、不自然な動きで、周囲の人にバレないように2人をかばっていた。 楓は、 「日奈々、気づいてる?まだデート中だよ。 じゃあ、行ってくる」 と、日奈々と茂ちゃんに手を振って、Funny boneのメンバーと並んで舞台に上がった。 その日、日本中がFunny boneの話題でもちきりだった。 パソコンの画面に映し出されていたのは、楓と日奈々のデート中のスクープ写真だった。 『午前0時、キスしに来てよ』第38話のネタバレ ComingSoon 無料ポイントと無料期間で今すぐ読みたい方はこちらから。 やっぱりビジュアルって大事! 登録無料で月額料金不要。 しかも登録するだけで300P貰える。 詳しくは上記から公式をご確認ください。
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