ナプキンのかぶれが起きる原因 ナプキンによりかぶれた経験を持つ女性はたくさんいらっしゃいます。 では、ナプキンのかぶれは何が原因で引き起こされるのでしょうか。 蒸れと摩擦 ナプキンかぶれの原因として、大きな要素となるのが蒸れと摩擦です。 女性の性器はほとんどが身体の中に入っているため、湿度が高く蒸れやすくなります。 また、性器周辺の皮膚は非常にデリケートで、少しの摩擦でも小さな傷ができてしまいます。 そのため、雑菌などが繁殖しやすくなりかぶれが引き起こされてしまうのです。 ナプキンの交換時間 生理が始まると、ナプキンをどれくらいの間隔で交換すればいいのか悩んでしまうことってありませんか?最近のナプキンは機能が優れているため、長時間つけていても蒸れにくく漏れも生じにくい構造となっています。 ただ、経血がナプキンに付着すると雑菌が近寄ってくるのは事実です。 経血は排出された時は無臭の状態ですが、時間が経過するにつれて雑菌が繁殖しニオイを発するようになってきます。 また、色も変色して赤から茶色っぽい色へと酸化していくので、ナプキンは2時間~3時間おきには交換するようにしましょう。 生理の時に排出される経血の量は、初日~3日目が多くなる傾向があります。 その期間中は、さらに短い間隔でナプキンを交換しておけば、雑菌の繁殖を防ぐことができ、かぶれも防止することができるでしょう。 石油系素材に反応 ナプキンでかぶれてしまうのは、石油系の素材に反応しているからかもしれません。 ナプキンは、ポリエステルやナイロン素材でできていることが多く、漏れを防ぐ高分子吸水剤に反応している可能性もあります。 肌が弱い体質の方は、ナプキンの石油系素材に反応してしまうため、こまめにナプキンを交換してもかぶれてしまうことがあるのです。 コットン素材のナプキンや、天然素材100%で作られた布ナプキンなどを試し、自分の肌質に合ったナプキンを探してみるのも良いでしょう。 同じ姿勢や締め付け下着の影響 ナプキンでかぶれてしまうのは、同じ姿勢が多かったり、締め付けの強い下着を着用していたりするからかもしれません。 同じ姿勢を続けることで、ナプキンとデリケートゾーンが密着した状態が続き、蒸れやすくなってしまいます。 デスクワークなどで座ったままの姿勢が多い方は、ナプキンにより蒸れが生じやすいのでこまめに姿勢を変えたり、時々立ち上がって移動したりするようにしましょう。 また、締め付けの強い下着は、密着率が高いため、蒸れやすくなります。 ガードルなどは控え、通気性の良い下着を選ぶようにしましょう。 また、下着に注意していても、ピッタリと密着したジーンズなどを着用していると蒸れてしまうことがあります。 生理の時にかぶれやすい方は、蒸れにくいスカートを着用するのがオススメです。 かぶれの対処方法について ナプキンでかぶれてしまったら、どのように対処すべきなのでしょうか。 まず、かぶれは掻きむしらないようにすることが重要です。 掻きむしることでデリケートゾーンに傷がつき、感染症にかかりやすくなってしまいます。 かぶれたと感じたときは、シャワーを浴び、ウォシュレットのビデ機能を利用し、経血や汚れを洗い流すようにしましょう。 ただ、洗い流した後はしっかり乾燥するのがポイントです。 水分が残ったままの状態でナプキンを着用してしまうと、その水分が原因で蒸れが生じやすくなるからです。 ティッシュで押さえたり、風を利用したりして、できるだけ乾燥した状態でナプキンをつけるようにしてください。 かぶれた時の洗い方について ナプキンでかぶれてしまったら、デリケートゾーンはできるだけ優しく洗うようにしてください。 かぶれが軽い状態なら、低刺激の石鹸で優しく洗うだけで十分です。 かぶれがひどい状態なら、ぬるま湯を丁寧にかけて汚れを落とすようにしましょう。 また、経血量が少なくなっている時期なら、布ナプキンなど肌に優しい素材のナプキンに切り替えてみるのもオススメです。 布ナプキンなら、通気性も良く肌に触れても刺激が少ないので、かぶれていても安心して使用することができるでしょう。 お尻までかぶれてしまった時は 夜用のナプキンなどは、漏れを防ぐためにお尻部分まで大きく広がっています。 ただ、吸収性が高いからと夜だけでなく日中も使い続けていると、お尻までかぶれてしまうことがあります。 そのままにすると色素沈着で黒っぽくなってしまうので、早めの対処を行いましょう。 まずはナプキンの種類を見直すことと、朝起きたら夜用ナプキンをすぐ取り替えるのが大事です。 また、ウォシュレットを使いすぎるのも、肛門周辺の常在菌バランスを崩して炎症を起こす雑菌が繁殖しやすくなります。 どうしても気になるならば、病院で薬を処方してもらっても良いでしょう。 多くの方が悩んでいることですから、恥ずかしがらずに相談してみてください。 かぶれ予防方法 セルフケア かぶれてから対処に悩むよりも、かぶれないように予防する方が効率的です。 かぶれ予防におススメなのがワセリンと馬油で、どちらも保湿効果が高く安価で副作用の心配がないので安心して使えるでしょう。 生理中は蒸れることが多いため保湿は必要ないと思われるかもしれませんが、実は生理中歩いたり動いた時にデリケートゾーンとナプキンが擦れてかぶれてしまうことがあります。 このような摩擦によるかぶれを抑えるためには、肌を十分保湿する必要が出てきます。 つけるのは入浴後がベストで、しっかり体を乾かしたら顔のスキンケア同様にワセリンや馬油をデリケートゾーンに塗ってください。 さらさらするからとでビーパウダーを使う方もいますが、毛穴に詰まってかぶれ悪化の原因となりますので、デリケートゾーンへの使用は止めた方が良いでしょう。 ムダ毛処理の重要性 こまめにナプキンを交換していても、洗い流して清潔にしていてもかぶれてしまう場合、ムダ毛処理をしてみてはいかがでしょうか。 デリケートゾーンのムダ毛が多い状態だと、乾燥させても蒸れやすくなりますし雑菌も繁殖しやすくなります。 自分でデリケートゾーンのムダ毛を処理する場合は、長いムダ毛をはさみでカットする程度にしておきましょう。 カミソリで剃ってしまうと薄い皮膚を傷つけてしまう恐れがあるからです。 ムダ毛が多いと感じていたり、できるだけキレイに減らしたいと思ったりしている方は、デリケートゾーンを脱毛してみるのも良いでしょう。 実際、ムダ毛の脱毛を行ったことがきっかけで、ナプキンのかぶれから解放されたという人は大勢いらっしゃいます。 脱毛に興味があるという方は、かぶれ解消のためにもデリケートゾーンの脱毛を検討してみると良いでしょう。 感染症の可能性について ナプキンのかぶれが起きている方は、もしかしたら感染症にかかっているのかもしれません。 生理前後は体調も不安定で免疫力も下がりやすいので、いつもなら平気な雑菌にも負けてしまうことがあるからです。 生理前後や体調不良時などに発症しやすいのが、カンジダ膣炎です。 カンジダ膣炎は、カンジダ菌に感染することから発症するもので、カッテージチーズのようなおりものや、デリケートゾーンにかぶれやかゆみが生じます。 カンジダ菌は皮膚に常在している菌のひとつですが、免疫力が下がっていたり、ホルモンバランスが崩れたりしてしまうと増殖して悪さをしてしまうことがあります。 性行為により感染することもありますが、仕事が忙しいと感じている時や、疲労が蓄積されている時、ストレスが溜まっている時ほど発症しやすいので、注意するようにしましょう。 カンジダ膣炎の再発予防方法 完治しても、ちょっとした事が原因ですぐにカンジダ膣炎が再発してしまいますが、きちんと予防すればカンジダ膣炎の再発を抑える事が出来ます。 まずは性器周辺が蒸れないように下着や服・ナプキンは通気性の良いコットンを選ぶようにしましょう。 特にナプキンは一定時間膣の入り口と密着するため、まめに取り替えるか布製ナプキンに代えるなど注意してください。 また、入浴後や水泳後に、拭いた後すぐ服を着るようだと性器周辺が蒸れてしまうので、なるべく乾燥させてから服を着るようにしましょう。 それから、疲労やストレスは免疫力を低下させる原因ですから、しっかり休息をとりリラックスするのも大事です。 その他の感染症について ナプキンによるかぶれだと思っていたら、生理が終わってからもかぶれが続く場合もあります。 かぶれの原因となる感染症には、他にもトリコモナス膣炎、毛ジラミ、かいせん、子宮体がんなどがあります。 かぶれがひどくなると、歩行することで傷口がすれて痛みが生じたり、眠れないほどの強烈な痒みを引き起こしたりすることがあります。 症状が悪化すると、不妊の原因となることもあるので、かゆみの原因がわからない時は病院で診察を受け、適切に治療を行うようにしましょう。 かぶれの治療方法について ナプキンによりかぶれが生じたら、患部を清潔な状態にする必要があります。 市販薬としてかぶれ用の塗り薬がありますが、必ず清潔な状態にしてから塗るようにしましょう。 トイレの後はビデ機能を使って水分を拭き取ったり、ノンアルコールのウエットティッシュでキレイに拭き取ったりするのも良いでしょう。 かぶれの原因によっては飲み薬が必要になる場合もあります。 ナプキン以外の原因でかぶれが起きていると感じたときは、すぐに病院で診てもらい適切な薬を処方してもらうようにしましょう。 免疫力を上げよう ナプキンによるかぶれは、毎月のように起きる方もいれば、時々起る人もいます。 かぶれ症状は、ナプキンにより雑菌が繁殖することから引き起こされるものです。 女性のデリケートゾーンは、膣分泌液の作用により守られており、雑菌の侵入や繁殖が行いにくい状況となっています。 しかし、免疫力が下がってしまうと膣分泌液の質が変わったり、量が減ったりしてしまうため、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。 ストレスや体調不良、疲労などは免疫力を下げてしまいますので、できるだけ溜め込まないようにしましょう。 食生活に気をつけよう ナプキンによるかぶれが気になるという方は、食生活も見直してみてはいかがでしょうか。 外食が多く、栄養バランスが偏っているとホルモンの分泌量やバランスも崩れやすくなるため、結果的にデリケートゾーンが無防備になり、ナプキンでかぶれやすくなるからです。 野菜を中心とした薄味の料理を心掛けることで、ホルモンバランスは安定し、かぶれも生じにくくなってくるでしょう。 また、ホルモンバランスが安定することで、経血の量が異常に多くなることも減ってきます。 経血の量が減れば、ナプキンでかぶれる心配も減っていくので、食生活からかぶれを見直していくようにしましょう。 月経カップでかぶれ知らずに 月経カップをご存知でしょうか。 ナプキン・タンポンに続く第3の生理用品といわれて、非常に注目されているアイテムです。 膣内にシリコンカップを挿入して経血を受け止める仕組みになっていて、ナプキンのように常時デリケートゾーンと接しているわけではないため、かぶれに悩まされることがありません。 その他にも繰り返し使える・気になる生理の匂いが全くない・温泉やプールに入れるといったメリットがあります。 反対に、サイズが合わないと痛かったり取り出す時に経血が手につくなどのデメリットがあり、月経カップは手のひらサイズのため、入れるのが怖いと感じる方も多いようです。 しかし、コツがつかめればすぐ出来るようになりますし、なにより今までの悩みだったかぶれが改善するのが大きなポイントでしょう。 どのナプキンを試してもダメだった方は月経カップを検討してみては。 まとめ ナプキンのかぶれについて詳しくご紹介しました。 ナプキンを変えるタイミングや、ナプキンの種類を選ぶ重要性、そして清潔さを心掛けることが何よりも大切です。 使い捨てのナプキンは便利ですが、肌の負担や蒸れの心配を考えると天然素材の布ナプキンがオススメです。 インターネットでたくさんの種類が販売されていますので、試してみると良いでしょう。 また、かぶれの原因がナプキンによるものではなく感染症が関係していることもあるので、かぶれがなかなか治らないという方は、一度病院で診てもらうようにしてください。 生理はこの先何回も訪れるものですから、ナプキンのかぶれをもう一度見直し、これから生理の時に悩まないようにしていきましょう。
次のシャワー時に丁寧に洗う• トイレでデリケートゾーン用のウェットシートで綺麗にする といったことがおすすめ。 界面活性剤が含まれるボディーソープは刺激があるから、炎症を起こしやすいです。 なので、普通のせっけんでゴシゴシ洗わず、表面をお湯で優しく洗うと良いですよ。 あとはデリケートゾーン用のせっけんを使って洗うのも良し^^ 洗いすぎは常在菌まで流しちゃうので、適度に使うようにしましょう。 もおすすめです。 免疫力を高める 肌って身体の状態がとっても表に出てきやすくて。 免疫力が落ちていると、皮膚にも異常を来たしやすくなりませんか? つまり、免疫力が落ちていると「かぶれやすくなる」っていうこと。 生理中にデリケートゾーンのかぶれに悩まされないためにも においやかぶれ、生理痛にも?ナチュラムーンの魅力 先程から、何度かブログ内にちらほら出ている「ナチュラムーン」。 可愛らしいクマのパッケージが特徴的です。 続いては、ナチュラムーンを愛用している私が…ナチュラムーンを使った感想についてご紹介していきます。 私の一押しナプキンですよー! 公式ホームページは ナチュラムーンとは? ナチュラムーンは布ナプキンに近い使用感のある、コットンナプキン。 現在、敏感肌、冷え性、エコ志向の方に注目されている「布ナプキン」。 コットンの温かみがあり肌あたりがよく、かぶれにくい特徴がありますが、洗ったりと手間も多く、外出先では使用しにくくハードルが高いのが現状です。 そこで、布ナプキンに限りなく近い使用感で、使い捨ての利便性も兼ね備えた『ナチュラムーン』を開発しました。 布ナプキン派、使い捨て派どちらにも手軽に使っていただけるお肌にやさしい生理用ナプキンです。 通気性がいいのでかぶれにくい• 生理中のこもった臭いにおいが減った• 厚みがふかっとしていてつけたときの肌が気持ちいい• ナプキンつけてるのを忘れるつけ心地• 冷えにくいので、生理痛が少しマシになった• サイズの展開が多い 羽ありなし、長さも選べる• コットンナプキンの中では価格がお手頃 という点でした。 \ナチュラムーンはこんな感じ/ 表面を触ると、高分子吸収剤を使っているナプキンと違う肌触り。 ナプキンのごわごわ感がないし、生理痛も普通のナプキンを使っていたときより軽減して…従来のナプキンはもう使えないくらいです。 従来のものよりこもりにくいので、ナプキンのにおいは軽減されました。 ナ チュラムーンより200円くらいお高めです。 最近雑貨屋やコスメコーナーで目にするシシフィーユのナプキン。 オーガニックコットンで出来ているのでムレやかぶれなどの悩みが解消されます。 漂白してるのは仕方がないとはいえ…お肌への影響が気になる!という人は「ナトラケア」という商品もあります。 日本製品とは違って無漂白なので、漂白の件が気になるのであればこちらが良いかな、と。 ナチュラムーンやシシフィーユよりもややお値段が高くなります。 わたし今、持病のため月々3000円の薬を飲んで生理止めてるけど、お金かかってるなぁって思ってたけど、 毎月、ナチュラムーンを2つ3つ買うと結構な額だったよな、、 高いけど、よかったのよ。 生理用品は、色々試したよ、ナトラケアもよかった。 — ひーこら heacola 生理用ナプキンのにおいとかぶれを防いで快適に過ごそう! 女性にとって、ただでさえ生理は気分が落ち込みやすいものです。 そして生理の悩みは人それぞれなので、こうしたら確実に快適になるとは言い切れません。 でも、だからこそ、生理のいや~なにおいやかぶれなど、自分で対策できそうなことはしてみてほしいなって思います。 私も自分の身体と向き合ってみて、あ…!これが私に合ってる…!っていうのを見つけたら、憂鬱すぎた生理期間が少しだけ前向きになったんですよね。 私のお話が、少しでも誰かのお役に立てればとても嬉しいです。
次の生理中に、ナプキンに触れる部分がかぶれてしまう、かゆくなってしまうという人は、約半数ぐらいいるようなのですが、原因はなんですか? 高尾先生: 一番の原因はムレですね。 生理中はデリケートゾーンが湿った環境になりやすく、かぶれが起きやすい状態になっています。 ナプキン表面の素材は、肌に優しいものでできていても、ナプキン自体が漏れないような設計になっているので、どうしても通気性が悪くなります。 おりものシートを常に貼っている人も、かぶれやすくなりますね。 それ以外の原因としては、ナプキンやショーツが擦れて起こる摩擦によるものなどが考えられます。 たとえば、布ナプキンに変えたら、かぶれませんか? 高尾先生:布ナプキンを試してみて、快適なら切り替えるのも手ですよね。 ただ、布ナプキンにしてもすぐに取り替えられないと、経血を吸った濡れた状態で肌にしばらく密着するわけなので、肌への負担はないとはいえません。 働く女性は、ピターッとした生理ショーツの上にストッキングを履いて、デスクワーク中心の生活という人もいるでしょうから、それもムレの原因になっていると思います。 仕事中は仕方がないにしても、帰宅したら生理ショーツを脱いで、普通のコットンショーツに着替えて過ごしてみたらどうでしょうか。 家なら下着を汚してしまっても、こまめに取り替えることができますよね。 できる範囲でいいので、通気性をよくする工夫を取り入れましょう。 下着の素材や、生理ナプキンが肌に合っているかどうかも、もう一度見直してみるといいかもしれません。 高尾先生:そうですね。 タンポンは腟内で経血を吸収してくれるので、ナプキンに比べるとムレは気になりにくいです。 かぶれも少ないと思います。 ただし、タンポンも正しい使い方を守って使ってほしいですね。 1回の使用は8時間を超えないこと。 経血量に合わせてこまめに取り替えること。 それから、製品の注意書きには「タンポンは連続使用せず、ナプキンと交互に使用してください」と書いてあるんです。 知っていましたか? 非常に稀ではありますが、連続で長時間使用するとTSS(トキシックショック症候群。 突然の高熱とともにめまいや吐き気などさまざまな症状が出る。 発症したら直ちに治療が必要。 タンポンの不適切な使用以外に、切り傷ややけどなどによってもかかることがある)が起こることがあるとされています。 その予防のためにも、添付の説明書きに従って使用するようにしてくださいね。 気をつけます。 ところで、かぶれ、かゆみがあるときには、市販のかゆみ止めを使ってもよいでしょうか? 高尾先生:かゆくてなんとかしたいときには、ひとまず市販のデリケートゾーン用のかゆみ止めやステロイドクリームで様子を見てもよいかもしれません(使用する際は、説明書をよく読みましょう。 なお、陰部の中のほうの粘膜部分にはこれらの薬は使用できません)。 ただ、数日間使用しても症状がよくならない場合は、医療機関を受診しましょう。 かゆみ止めといっても、かゆみを抑えるもの、保湿するもの、感染症の治療薬など、いろいろな種類があります。 よくあるのが、以前病院にかかったときにもらった薬を、再利用してしまうケース。 以前と似たような症状でも、同じ原因・病気とは限らないので、注意してくださいね。 今回のお悩み 「なぜか小腹が空いてしまいついついお菓子に手が伸びてしまう。 そう思った翌日〜数日後に生理がはじまり、あぁだからかと思ってしまう。 食欲を抑えたい」(27歳/食品・飲料/その他) お話を伺ったのは……高尾美穂先生 イーク表参道 副院長/産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター。 東京慈恵会医科大学大学院修了後、同大病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て現職。 大学病院では婦人科がん(特に卵巣がん)専門。 西洋医学をベースに、ヨガ、アンチエイジング医学、漢方、栄養学、スポーツ医学を多角的に用い、女性の心身をさまざまな角度からサポートすることをライフワークとしている。 そのうち、毎回症状がある人は約2割、ときどきある人はおよそ4割でした。 具体的な症状としては、 ・「甘いもの・揚げ物・しょっぱいものが止まらない。 普段からよく食べるが、さらに食欲が増す」(39歳/医療・福祉/専門職) ・「夜に炭水化物が食べたくなる」(30歳/その他/その他) ・「チョコレートを一箱食べてしまう」(37歳/団体・公益法人・官公庁/専門職) ・「1食に食べる量が普段よりも多くなってしまう」(29歳/運輸・倉庫/その他) といった声が目立ちました。 また、「気づいたら食べすぎていて太る」(36歳/情報・IT/販売職・サービス系)など、体重が増えてしまう悩みや、「いくら食べても満腹感が得られないような症状がある。 そのときどきで食べたいものは変わるけれど、同じものを食べ続けたくなることが多い」(39歳/情報・IT/技術職)などの声も上がりました。 女性の体は、毎月繰り返される生理があって、ホルモンバランスが波のように変動する。 それが、PMSが起こる原因のひとつということでしたね。 PMSの症状は人によりさまざまですが、「過食」もそのひとつ。 生理前は食欲が抑えられず、ダイエットがうまくいかない、といった悩みもよく聞きます。 高尾先生:そうですね。 食欲が止まらなくなる人もいれば、同じものばかり食べたくなるなど、生理前だけ味覚が変わる人もいます。 排卵後、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の両方が分泌されます。 実はこれらのホルモンには、水分を蓄えようとする働きがあるんです。 だから、生理前は、体がむくみやすく、便秘にもなりやすい。 生理がはじまった途端、便秘が治ったり、異常な食欲もピタッとおさまったりしますよね。 こうした嫌だなあと思う体の変化も、ちゃんとホルモンが分泌されているから起こること。 女性として健康である証拠でもありますね。 PMS(月経前症候群)とは? 月経前、3~10日の黄体期に出現する症状で、生理(月経)開始とともによくなったりなくなったりするもの。 高尾先生、生理前の時期に起こる異常な食欲をうまく抑える方法ってないでしょうか? 高尾先生:まず、生理前の時期は、食欲のコントロールが効きにくいものだと自覚すること。 そのうえで、対策をとっていくことが大切でしょうね。 ところで、太る原因として、最近よく言われる「食後過血糖(血糖値スパイク)」について知っていますか? 生理前は、プロゲステロンの影響からインスリン(血糖値を下げるホルモン)の効きが悪くなるともいわれていて、食後過血糖(血糖値スパイク)が起こりやすいと考えられるんです。 高尾先生:そうです。 血糖値が急上昇・急降下するような食生活を続けていると、太りやすくなることがわかっています。 生理前には、甘いものがほしくなる方が多いですよね。 だから、血糖値について知っておいて損はないですよ。 仕組みはこうです。 通常、食事をとると血糖値は上昇しますが、体の中ではインスリンが分泌され、その働きにより、血糖値はゆっくりと下がっていきます。 問題は、食後の血糖値が急激に上昇してしまうような場合。 空腹時に大量の糖質をとったりすると、短時間で血糖値が急上昇。 体は慌ててたくさんのインスリンを分泌するため、今度は血糖値が急降下します。 こうした状態を「血糖値スパイク」と呼んでいます。 生理と血糖値との関係でいうと、個人差はありますが、生理前にはインスリンの効きが悪くなり、血糖値を下げるために大量のインスリンが必要になるともいわれています。 血糖値が上がると分泌されるインスリンは、体中の細胞に血糖(ブドウ糖)を取り込ませ、エネルギーとして利用できるようにしてくれるホルモンですが、そのとき余った糖を脂肪として体に溜め込む働きもあります。 また、血糖値が急上昇・急降下すると、食事をしてもすぐにお腹が空いて、甘いもの(糖分)がほしくなったりします。 ですから、普段から血糖値を急上昇させないような食べ方を習慣にしていきましょう。 ますます、過食にどう対処したらいいのかわからなくなってきました。 高尾先生:大丈夫ですよ。 食べはじめたら止まらなくなる人は、糖質の多いもの・甘いものから食べはじめないこと。 なおかつ適度に間食をとることで、食べ過ぎを防ぐ方法がオススメです。 食べていいのですか? 高尾先生:ええ、むしろ間食にはストレス防止や血糖値の安定などのメリットがあって、上手に取り入れると、健康的でやせやすい食習慣に変わります。 ポイントはいくつかありますよ。 血糖値の急上昇を避けるという意味では、空腹時の一気食い・ドカ食いは、最も避けたい食べ方。 特に昼食から夕食までは時間が長いので、昼食後3〜4時間したら間食を取り入れて、空腹すぎる状態を作らないようにしましょう。 間食に何を食べるかも大事です。 タンパク質や食物繊維が多く含まれる食べ物は血糖値を上げにくくするうえに、腹持ちもいい。 たとえば、玄米のおにぎり、高タンパクのヨーグルトなどはオススメです。 流行のタピオカミルクティーも豆乳で無糖にするなどすれば、間食として取り入れてもいいと思います。 血糖値は、その人の体格、体質、治療法、体調やテスト前の食事など、さまざまな影響が反映されるので、個人により異なります。 出典:糖尿病ネットワーク「間食指導情報ファイル」より改変引用 高尾先生:食事+間食で1日の摂取カロリーを大きく超えないようにすれば、太ることはありません。 生理前だけでも、1日5食、6食にしてちょこちょこ食べて乗り切るのもアリだと思います。 間食で、血糖値を安定させることもできるんですね。 それに、間食=お菓子でなくていいんですね。 早速取り入れてみようと思います。 ありがとうございました。 高尾先生:はい、これを機に、ぜひ健康的な食生活を手に入れてください。 いろいろ試してみたけれど、過食をはじめPMSの症状がよくならない、生理前の症状がとてもつらいというときには、漢方薬などで体質改善を目指す方法もあります。 かかりつけの婦人科に相談してみてください。
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