ブラフマー ストラ。 『D×2 真・女神転生 リベレーション』ブラフマーストラがデュエルで脅威!★5英雄ラーマ(異能、荒神)運用レビュー【D2メガテン攻略】 [ファミ通App]

インド神話の核兵器(?) その5

ブラフマー ストラ

サイババの御言葉:目を開きなさい 日付:1962年11月23日・場所:プラシャーンティ ニラヤム 御降誕祭(37歳)午前の御講話より 目を開きなさい ウッパルッリ ガナパティ シャーストリは、ほんのわずかな学者しか持っていない称号を持っています。 ガナパティ シャーストリは、「アームナーヤールタ ヴァーチャスパティ」、すなわち、「ヴェーダの意味の解説の大家」と呼ばれています。 私は彼に、好きなだけ長く話をしてよいと許可しました。 実際、私は彼に長いスピーチをしなさいと促しました。 なぜなら、スピーチの直後に、彼が「ヴェーダシャーストラ パータシャーラ」(ヴェーダ経典学校)を発足させることになっていたからです。 どこでこの機関が設立されても、彼のハートはそれを愛しく思うでしょうが、ここ、プラシャーンティ ニラヤムに設立されたのですから、愛しさはさらに深いものとなりました。 実際、ガナパティ シャーストリは、その中に「ヴェーダの復興」という私の計画の重要な一歩を見ています。 ところが、彼は、あまりの至福(アーナンダ)に圧倒されてしまい、何分もスピーチを進めることができませんでした。 彼が言ったように、その短い言葉も、彼自らがヴェーダに負っている恩義を表すためのものでした。 それは彼の恩義のみならず、全人類の恩義です。 ヴェーダはインドを形作っていますが、インドはインド以外の世界を形作りました。 そして、今も、形作っており、これからも形作っていくのです。 ヴェーダには始まりも終わりもありません。 ヴェーダは、発達した意識が瞑想の静けさの中でとらえた永遠のメッセージです。 過去においても、しばしばヴェーダへの忠誠が薄れたことはありましたが、ガナパティ シャーストリが嘆いていた現在の「衰退」も、一時的な局面にすぎません。 ドゥルヴァーサ(怒りっぽいことで有名な聖者)は名高いヴェーダ学者でした。 ドゥルヴァーサは、サーマヴェーダの美しい調べを舌に乗せ、怒りの燃えかすを目の中に抱いていました。 実に奇妙な組み合わせです。 その滑稽なさまを見て、学問と解脱の女神であるサラスワティーが、嘲って笑いました。 それは骨の髄までドゥルヴァーサに突き刺さりました。 ドルヴァーサはサラスワティー女神に呪いの言葉を吐き、その結果、サラスワティー女神はアートレーヤ(アトリ仙を祖とするバラモンの家系)の娘として地上に生まれてきました。 娘には弟が一人いましたが、頭が弱く、知能を欠いていたため、いくら優秀なグル(師)たちが努力を傾けても、ヴェーダをきちんと発音することもできませんでした。 棒で打たれても、弟はただ、どうしようもなく泣くだけでした。 サラスワティーはそれをたいへん不憫に思い、両者の間に入って弟を体罰から救いました。 サラスワティーは弟に4つのヴェーダと6つのシャーストラを教え、弟はそれらの大家となりました。 ヴェーダは再び復興する必要がある その一方で、ヴェーダは人間の記憶の中から消えてゆき、その結果、この国を飢饉が覆い始めました。 聖仙たちは骸骨のように痩せ細りました。 聖仙たちはヴェーダを切望しました。 というのは、ヴェーダは聖仙たちの命をつなぐ支えだったからです。 サラスワティーの弟、サーラスワタは、月の女神チャンドラに祈り、チャンドラは食べられる植物(シャークハー)を地上に芽吹かせました。 聖仙たちはそれを頼りに生きることにしました。 サーラスワタは聖仙たちにヴェーダの60の部門を教えましたが、ヴェーダに垂れ込めていた霧があまりにも濃かったために、サーラスワタからヴェーダを習った聖仙たちは、皮肉屋の批評家たちから反論を浴びました。 ナーラダ仙は、聖仙たちが習ったのは正真正銘のヴェーダであることを批評家たちに保証しましたが、ナーラダでさえ、染みついた疑念を取り除くことはできませんでした。 彼らは連れ立ってブラフマー神のもとを訪れました。 ブラフマー神は言いました。 「そなたらが揃って私の姿を見ることができたのは、ヴェーダを学んだゆえのこと。 自らが学んだことを実践すれば、そなたら自身がブラフマーとなることもできる」 このようにして、過去に一度、サーラスワタ大聖仙(マハリシ)がヴェーダを復興させたのです。 現在の悲しみと苦しみの原因 今、ヴェーダは再び復興を必要としています。 振興を必要としています。 その根に斧が届くのを、その芽を山羊が食べてしまうのを、誰かが防がなければなりません。 思い上がって、アヴァター(神の化身)は特別に自分のために降臨してくれたのだ、などと思ってはなりません。 私はダルマのために来たのです。 では、アヴァターはどうやってダルマを守るのでしょうか? ヴェードーキロー ダルマ モーラム ヴェーダはダルマの根なり ヴェーダが傷害を受けずにいるなら、言い換えれば、ヴェーダ学者が傷害を受けずにいるなら、ヴェーダは人のハートの中で、ずっと緑豊かに茂っているでしょう。 これが本当の「ダルマ スターパナ」、すなわち「ダルマの復興」です。 皆さんは尋ねるかもしれません。 「主が化身したのに、なぜ世界は対立によって分裂し、悲しみに打ちひしがれているのですか?」と。 主クリシュナが地上にいたときも、戦争、悪、対立、悲しみは存在しました。 外側の殻は取り除かれなければなりません。 純粋なものは、常に、純粋さを失うことから救わねばなりません。 現在の苦しみは、主に専門にヴェーダの道に従う者たちの間で規律が失われたこと、彼らがシャーストラの定めている道徳をなおざりにしていること、古代の聖典への信仰を欠いていることにあります。 どれほど明るいランプがあろうとも、目の見えない人にそれを役立てることができますか? 皆さんは尋ねるかもしれません。 「なぜパンディト(学僧)とシャーストリ(ヴェーダ学者)たちは、今、困難な時期を経ているのか?」と。 彼らのほとんどは、空腹で、ボロを着ていて、家もありません。 誰もヴェーダの学校に入ろうとしないのはそれが理由ですか? ヴェーダの学校は消滅しつつあります。 しかし、私が皆さんに言いたいのは、パンディト(学僧)とシャーストリ(学者)たちはこれを通らなければならないということです。 なぜなら、彼ら自身がヴェーダへの信仰を失っているからです。 彼らは、諺に出てくる、2つの家に忠実で、どちらの家からも餌と安楽を拒む猫のようです。 パンディト(学僧)たちは、片方の目を世俗の事柄、世俗の学問に向け、もう片方の目を霊性に向けています。 パンディト(学僧)たちが信仰に目を向けるようにさせなさい。 ヴェーダを信じるようにさせなさい。 そうすれば、ヴェーダはパンディト(学僧)たちの幸せを保ち続けてくれるでしょう。 なぜなら、もしヴェーダが人を幸せにできないなら、他の何が人を幸せにできますか? 頭が痛くなると薬屋へ薬を買いに行くホテルの支配人と、頭が痛くなるとホテルにコーヒーを飲みに行く薬屋のように、西洋人は心の安らぎを求めて東洋にやって来て、東洋人は心の安らぎに必要だと考えられているものを求めて西洋に夢中になっています! ある帰依者の揺るぎない信仰心の話 シルディで以前の体にいたときに起こった、ある出来事の話をしましょう。 パハルガーオン(カシミールの山にある町)出身の、文盲で純朴な女性の帰依者がいました。 彼女は、ピカピカに磨いた3つの清潔な真鍮の水がめに、別の3つの井戸から汲んできた水を入れて台所に蓄え、それぞれガンガー(ガンジス)、ヤムナー、サラスワティー(三女神の化身とされるインドの三聖河)と名づけていました。 彼女はいつもその名前で水がめを呼んでいました。 喉の渇いた旅人が家の戸口に来ると、いつも彼女は3つの水がめの水を混ぜ、三聖河の水(トリヴェーニー ティールタ)として旅人に恵んでいました。 近所の人たちは彼女の信心を笑っていましたが、3つの井戸は、プラヤーガ(ガンジス川上流の巡礼地)で合流する3つの聖河と地下でつながっている、という彼女の信念は揺るぎないものでした。 そんな彼女の夫がカーシー(ガンジス川の聖地)へ巡礼に行くことになり、義理の母は旅立ちを祝福する際、息子の指に自分の金の指輪をはめ、お守りとして大事に持っているようにと言いました。 夫がマニカルニカー ガート(死者をガンジス川に浸した後に火葬する場所)で沐浴の儀式をしていたとき、指輪が指から抜け落ちて、見つからなくなってしまいました。 巡礼から戻ってこの話をしていたとき、夫は母親をなぐさめようとして言いました。 「ガンガーはあの指輪が欲しかったんだ。 だから取っていったんだよ」 それを聞くと、妻は言いました。 「いいえ、違います! 母なるガンガーが年老いた貧しい女性の財産を欲しがるわけがありません。 ガンガーは愛で捧げたものだけをお受け取りになるのです。 ガンガーは必ず私たちに指輪を返してくださいます。 私がガンガーにお願いしてきます。 ガンガーはうちの台所にいらっしゃいますから」 そう言うと、彼女は台所に行って手を合わせ、ガンガーと名づけた水がめの前で祈りました。 そして、水がめの中に手を入れて底を探ると、思ったとおり指輪は返されていたのでした! 彼女は夫と姑といっしょにドワーラカマーイー(シルディ ババのモスク)に来たことがありました。 要は信心なのです。 付けた名前や姿形は問題ではありません。 なぜなら、すべての名前は神のものであり、すべての姿形は神のものだからです。 4つの要素から成るサイの使命 信仰心は、下層にヴェーダという肥沃な土が横たわる、ダルマという土壌の上でのみ育ちます。 だからこそ、このパータシャーラ(ヴェーダ学校)は、今日ここで始まったのです。 私がこのことを公言したのは10月で、パータシャーラが始まったのは11月です。 私の場合、決意と実現は同時に起こります。 時間差はありません。 皆さんは、今は20人の青年しかいないじゃないかと言うかもしれません。 巨大な国が12人の閣僚で統治されているのですから、私が思い描いている仕事には、この数の学生で十分です。 私の務めは、あなた方の目をヴェーダの栄光へと開かせることであり、ヴェーダが命じていることを実践すれば、約束されている果報がもたらされるということを、あなた方に確信させることです。 私の務めは、あなた方に自分の過ちと、自分が招いている損失を自覚させることです。 あなた方というのは、今ここにいる人だけでなく、インド中の人、さらには世界中の人のことです。 このパータシャーラは大学へと成長し、どこであれ他の種類の大学が今あるところには、その分校を置くことでしょう。 それは万人に緑の茂る涼しい日陰を提供するでしょう。 ヴェーダに傾けている私の愛(プレーマ)は、実に、人類に傾けている私の愛(プレーマ)と同等です。 覚えておきなさい、私の使命は、ちょうど4つの要素から成っています。 それは、「ヴェーダ ポーシャナ(ヴェーダの復興)」、「ヴィッドワト ポーシャナ(ヴェーダ学者の復興)」、「ダルマ ラクシャナ(ダルマの守護)」、「バクタ ラクシャナ(帰依者の守護)」です。 私の恩寵と私の力をこれら4つの方向に沿って拡げながら、私はその中心に我が身を置いています。 この青年たちは、「サナータナ ダルマ」、すなわち「古代の英知」、「永遠の道」の、強い真っ直ぐな柱へと成長するでしょう。 この青年たちは、今後、この国のリーダーと案内人になるでしょう。 青年たちをこのパータシャーラに送った両親たちには、喜ぶべきあらゆる理由があります。 なぜなら、この青年たちは宝石となって、あらゆる所にヴェーダの輝きをまき散らし、あらゆる所にシャーストラの学習を普及させることになるからです。 私はこの青年たちを、どんな母親よりも、自分の瞳のごとく、大切にします。 彼らには、いつも私の祝福があるでしょう。 翻訳:サティヤ・サイ出版協会 出典:Sathya Sai Speaks Vol. 2 C48 初出:サイ ラム ニュース153号(2013年11・12月号)p. 8〜13 C Sathya Sai Organization Japan 2020 C Sathya Sai Publications 2020.

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ダルマ・シャーストラ

ブラフマー ストラ

そのため進化・神化の点数を削除。 5 属性キラー&耐性を持つものの、強力なモンスターの増加に伴い適正クエストでの優先度が低下。 友情火力も他の9. 0に比べるとやや物足りないため、点数を8. 5に変更。 0 キラーと耐性を持ち、攻守ともに優れたモンスター。 ワープメインの木属性クエストでは、他を寄せつけない強さを発揮。 SSの瞬間火力の高さも考慮して点数を9. 0とした。 対木属性戦では被ダメージを軽減しながら、有利にダメージを稼ぐことができる。 更にAWも併せ持つため、木属性が出現する多くのクエストで活躍が期待できる。 瞬間火力のあるSS 爆発系SSを持ち、瞬間火力でフィニッシャーとして活躍できる。 爆発のみのダメージは、木属性の敵に弱点ヒットで1段階目が約120万ダメージ。 2段階目で約180万ダメージ与えることができる。 2段階目は爆発の範囲も広く、友情の誘発やボス付近の雑魚へのダメージソースとしても使える。 ブラフマー 獣神化 の弱い点 他属性には連れて行きにくい性能 ブラフマーが持つアビリティは対木属性に特化している。 木属性が出現しないクエストでは、実質AWのみの単アビになるため汎用性は低い。 特化した性能なため、活躍できる場面が限られてしまう。 ブラフマー 獣神化 の総合評価と使い道 ブラフマーは獣神化することによって、更に木属性に特化した性能に変化した。 ギミックが少ないクエストや、ワープメインの木属性クエストではアタッカーとして活躍できるため、手持ちにいる場合は獣神化のために育てておこう。 60 タス後限界値 25147 25597 340. 67 ゲージショット 成功時 - 30716 - キラー発動時 - 46074 - Lv120時ステータス ステータス HP 攻撃力 スピード Lv120 21712 24347 327. 10 タス後Lv120 26612 26597 357. 60 タス後限界値 22512 25414 331. 45 タス後限界値 25365 28909 343. 75 タス後限界値 14038 17370 276.

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インド神話の核兵器(?) その3

ブラフマー ストラ

30日…うん、まだクリスマスだな!!(迫真) いやお待たせしてスミマセン(汗) 年末という事もあり、会社の忘年会や最後の追い込み、あとは書き直しとか書き直しとかどこで区切るかとかで時間がかなりかかりました。 恐らくこれが、今年最後の更新となると思います。 なので少しお時間をもらいまして、少々お付き合いください。 自分は初め、何となくの思い付きでこの『施しの英雄』を書き始めました。 ですが皆様からの予想以上の評価、『面白い』『続きが読みたい』との励ましや、『ここは少し変えたほうが良いのでは?』『インド神話、カルナさん関係の逸話はこんなのがあるよ』との意見や誤字報告もたくさん(毎回すごい見直してるんですが…(汗)いただき、自分はこの作品を作者一人ではなく、読んでいただいている読者の皆様と一緒になって作り上げていっているものだと思ってます。 (無論、『もっと愉悦を!』『ワインの味が変わらねぇぞ!!』な愉悦部も、じゃんじゃん募集しています) 更新速度もそこまで早くなく、物語の進みも遅い作者ではありますが、一歩一歩ちゃんと踏みしめて、止まらず歩み続けようと思っていますので来年もどうか、このカルナさんを主役とした、原作hsdd『施しの英雄』をよろしくお願いします。 その建物の上を、須佐が起こす神風の如きにて疾走するカルナ。 「…ここにもいないか」 この地に引きずり込まれた際、背後にいたはずの弥々の気配はすでになく、急ぎカルナは彼女を探し出そうとしたのだが…空さえ飛び、弓兵でもあった彼の眼を持ってすれば、人探しなど容易く出来る。 しかしすでにこの異界に入り込んで、30分程が経過していた。 急にカルナは見渡していた建物から飛び降りる。 直後、爆発音と共に先程までいた家屋が倒壊したではないか。 身軽な曲芸師のように、ふわりと地面に降り立つカルナを待っていたのは、手を前に掲げるかのようにする男…だけではない。 大勢の様々な国籍の者が、彼を取り囲んでいた。 「へへ、追いかけっこは終わりか使者サマ?チョロチョロ逃げ回りやがってよぉ!!」 先程家屋を倒壊させたリーダー格と思える男が吠え立て、周囲もその声に釣られ、思い思いにカルナを罵倒する。 それは聞く者によっては激昂し、中にはこの暴力的ともいえる人の数に、委縮する者もいるだろう。 「逃げたわけではない、探していただけだ。 何よりお前達の相手など、時間の無駄だ」 だがこの男に、『貧者の見識』を携えたこのカルナに、まるで中身のない言葉など無意味。 『クシャトリヤとして、オレは戦う意志の無いお前達と矛を交えるわけにはいかない』と、いつものように言葉少なく返すカルナ。 そう、彼らにはそもそも戦う意志など、はなから存在しないのだ。 彼らは殺し合いをしに来たのではない。 ただ一方的に、曹操から言われた通りに、嬲りに来ただけだ。 カルナの自覚の無い煽りに、彼は顔を真っ赤にさせ頭上に手を掲げ合図する。 それはこのリーダー格と見える男もまた同じ。 これが選ばれた俺達の力だと、彼は再び吼える。 ニタニタと下卑た笑みを浮かべ近づく彼らに、カルナは待てと告げる。 その眼には疑問が浮かんでいた。 「そもそも何故、お前達はオレを攻撃する?オレにはその理由が、皆目見当がつかないのだが」 「んだよ、そんなの決まってんだろ?俺達は 英雄 ・・ だぞ?」 人外である妖狐と仲睦まじくしていた。 だから殺す。 英雄である自分達に恥を掻かせた。 だから殺す。 イケメンが気に食わない。 だから殺す。 誰かを虐めるのが気持ちいい。 だから…殺す。 すでに勝った気でいるのか、彼らはどこか和気あいあいとした雰囲気すら見せ、そうカルナに告げる。 他者を貶める悦楽はどうやら、つい最近までただの一般人であったはずの彼らをここまで堕落させるのに、そう時間を与えなかったらしい。 その様子を黙って聞いていたカルナの手にはいつの間にか、黄金に輝く日輪をモチーフにしたと見れる装飾が施され、長身の彼すら超える長さの槍が握られていた。 「…もう一つ、問わせてもらおう。 お前達は自らを英雄と称したな?では何を持って、その誉れを掲げんとする」 「ハァ?馬鹿かお前、これを見ろ!!」 手を前に突きだし大きく振るう。 するとカルナの後ろで爆発音が響き、彼が羽織るコートが大きくたなびく。 そんなの振るえるワケもねぇし、何の力も感じねぇ。 へっ!逃げるしかねぇお前に相応しいな!ソレ!!」 「…そうか、確かにこの槍は、神々の王であるインドラが授けた物に相違ない。 しかし今のオレは、あの男の名代として赴いている。 「そしてオレは 英雄 ・・ だ。 「ここから先、一人でも越えようものならその瞬間、お前達を殺し尽くす。 英雄と自らを称したのならば、その真偽をこのオレに見せるがいい」 片目を閉じ、もう片方の揺れぬ水面のような瞳が彼らを捉えて離さない。 誰かがタラリと冷や汗を流し、それはいつしか全員に伝播した。 魂が、心が理解してしまったのだ。 「~~ッ!こ、虚仮脅しだ!!数はこっちの方が上なんだ!!ビビッてんじゃねぇ!!」 男が今まで間違った方法で積み上げた自信。 それが彼らの心に浸透し、理解した思いを上書きする。 「かかれ!!」という声と共に、誰もがその線を越える。 普通ならば遠距離からでも攻撃すればと思うだろう。 しかしまともな司令官もいない、更にカルナが解き放った英雄としての威圧にやられた彼らはすでに、まともな思考などできようもない。 そもそも今まで誰かに流され、熱に浮かされたまま悪魔や堕天使など、人とそう変わらぬ姿の命を絶つという重さも理解せずに殺して来た彼らだ。 後ろにいた者達は何が起きたか理解できず、ピチャリと頬に跳ねた血を見てようやく今、自分が命の取り合いをしようとしていたと理解し、瞬間反転。 そのまま逃げようとするが…時すでに遅し。 「言ったはずだぞ。 一人でも線を越えれば殺し尽くすと」 再び一閃すれば、彼らの身体だけでなく、視界に入る全ての建物すら二つに別たれる。 すでにリーダー格として振る舞っていた男は、カルナの初撃により、無様にその骸を晒して横たわっていた。 そのままカルナは魔力放出などの特殊な攻撃方法を使わず、己が重ねた技量のみを持って、五分もかからぬ内に、その場にいた50人程を宣言通り殺し尽した。 彼が羽織るコートは肩から落ちるどころか、血の一滴すら着いていない。 血の海と成り果てた光景を一瞥し、カルナは再び移動を開始する。 そのスピードは先程の比ではない。 もとよりカルナは目的すら分からない、こちらを追って来る彼らの正体が分からず、問うために速度を合わせていたのだ。 だがその目的が分かった今、わざわざ遅く移動する道理もなく、何より先程彼らは同じ人間である己ですら躊躇いなく攻撃してきた。 ならば妖狐である弥々こそが最も危ういと、カルナは先程からこの異界で感じる数多の闘争の気配から、彼女の存在を探ろうとする。 「……そこか」 集中する為に閉じていた眼を開き、更に速度を上げる為に魔力を纏い、目の前に存在する建物を幾つも倒壊させつつ彼女のもとへ向かうカルナ。 凄まじい爆発音を鳴り響かせ、ついに到着したカルナを待っていた弥々。 その姿は…。 「…弥々……?」 先程のカルナと同じように、大勢の刺客に囲まれ、着ていた着物は酷く損壊。 美しい肌にはワザとらしく切り傷が無数に付けられ、嬲られた後と見られる姿がそこにあった。 「弥々、しっかりしろ。 お前程の女が何故このような…」 生きた者がこの場にいないと確認し、カルナは彼女を抱きかかえ、名を呼ぶ。 だが彼女は気絶しているらしく、更に顔色は優れぬまま滂沱の汗を玉のように浮かべ、呼吸も酷く浅い。 名を【 火食い蜥蜴 サラマンダー 】と言い、その名の通り、炎を取り込み己が力とする、まさに弥々との戦いの為に曹操達が送り込んだものだった。 更にこの【 火食い蜥蜴 サラマンダー 】は、大型の蜥蜴に見られる特徴…つまりは毒すら保有しており、弥々は今まさにその毒に犯されていた。 無論、彼女もやられるばかりではなかった。 もし…もしカルナが間に合わなければ…彼女は八坂に代わり、死よりも辛い、女としての辱めを受けていただろう。 【敗者は辱めろ】と、曹操が 大儀を与えた ・・・・・・ 者達の手によって…。 「…っぁ……し…しゃどの…?」 ようやく目を覚ました弥々だが…やはり、酷く苦しそうに息を吐く。 「出口を探す」とカルナが彼女を、今は己が纏う穢れすら気にしていられないといわんばかりに抱きかかえようとするが…弥々はそんな彼を引き留めるように、力なく袖を引き。 「置いて…くだ…まし。 だが…全てを是と捉えるこの男でも、それだけは看過できない。 「それはできない。 お前には、この地を案内し素晴らしき景色を見せてくれた恩がある。 なるべく彼女に負荷の掛らぬよう、だが速度を落とさず広い視野をと屋根を 伝 つた い、カルナは飛ぶように駆ける。 徐々に人化も解け、狐耳と尻尾が現れ霞む視界の中弥々は、抱きかかえられたカルナの腕の中で身を委ね、その 抱 いだ かれた胸へと耳を当てる。 聴こえてくるのは静かでありながら、当てた耳が火傷しそうな程の熱き血潮を全身へと送る鼓動の音。 寄せては返すさざ波のように、一定のリズムを刻むカルナの心音。 そこには突如連れ去られ、敵の攻撃に晒されたにも関わらず、微塵の恐怖や不安も抱いていないと分かる、彼の心情が有り有りと映し出されていた。 無意識に顔をシャツに擦りつけるような仕草を弥々は見せ、ようやく彼女はこの不動の大木が如き安心感を与えてくれる、施しの英雄の名を心中にて呟く。 (…カルナ様……) 今も身命が削られているこの最中、弥々には恐怖などなく、まるで暖かな日差しに包まれたような気すらしていた。 それもそうだろう。 なにせこの男は、常にこの星をあまねく照らす太陽の御子なのだから。 男を時に誑かす、妖狐としての生を受けて以来、人から向けられるのは欲情の視線。 女だから…それだけで京都守護を任せられぬと侮辱され、それは拾ってくれた八坂と鞍馬天狗が推薦してくれるまで続き、ようやく持てた誇りは先程、人の手によって地に堕ちた。 しかし…それでもこの男だけは、己を素晴らしき戦士だと褒め讃え、暖かく包んでくれた。 しかし弥々はそれでいいと力無く、カルナには分からぬよう笑う。 理解した。 理解してしまった。 神々の王インドラとその格を同じくして、この日の本の主神天照大御神とまた同じ太陽神であるスーリヤ。 その息子に自分は知らなかったとはいえ、一度矛を向けたのだ。 まさしく万死に値する蛮行だろう。 更に…その身分はあまりにも違いすぎるのだ。 主神とほぼ同じ格を有した大英雄と、神々の眷属の一員とはいえその末端…更には妖狐にまで格落ちした自分。 くたりと力無く彼に抱かれる今の自分のどこに、少しでもこの英雄に相応しいと誇れる箇所があるというのだろうか。 それに…それに自分は今でも、この京都を守りたいという思いがある。 つまりはほんの刹那とはいえ、この素晴らしい英雄とこの地を天秤にかけ、更には思いをしかと告げればこの英雄は、応えてくれるやもと酷い愚妄が頭を 過 よ ぎった。 何と…何と自分は、卑しい女なのだろうか…っ。 叶わぬ初恋、揺れる心。 焦がれる程の恋慕は涙となって、彼女の頬を伝う。 その複雑に過ぎる心境は、この『貧者の慧眼』を持つカルナでも、分からぬものだ。 だから少しでも、苦痛をほんの僅かばかりでも忘れられるようにと、彼は語り掛ける。 「弥々、お前が何故泣くのかは、オレには分からない。 だが母は言っていた。 辛い時は、とにかく涙を流すものだと」 叫びたい、愛しているのだと。 今にでもこの唇を重ね、貴方に思いを告げたい。 でも…。 「はい…はい…っ、少しだけ…胸を借りとうございます……っ」 「構わない。 それくらいの器量はあるつもりだ。 辛いだろうが…もう少しだ」 顔を隠すように、ギュっとスーツを握る弥々。 カルナは更に、出口を探さんと速度を上げる。 (…おかしい、これだけ駆けまわろうと、その綻びすら無いとは…もしやここは、閉じられた空間か…?) 10分ほど後、カルナは弥々を伴い、京都タワーから辺りを俯瞰していた。 そこから見えるのは薄暗い空と、陰鬱とした表情を見せる京都の街並み…そして数か所から昇る闘争の気配。 だがどうやらそれは終わったらしく、今は遠くに見える二条城へと何らかの力が集まっていることが伺える。 そこに恐らくは、今回の首謀者がいるだろう。 しかしカルナは敢えてそこへは向かわず、更には焦りすら見せていた。 「ハァっ、ハァ…ッ!ア゛ぐ…ッ!!」 弥々を蝕む毒が更に彼女の全身へと回り、今や抱きかかえる事すら難しい程に、苦しみもがいていたからだ。 どうにかせねば…このままでは間に合わない。 (…なりふり構ってはいられぬか) 覚悟を決め、弥々の肩をそっと抱きかかえる。 「弥々。 オレはこれから、お前を連れて敵の首魁へと乗り込む。 …危険に晒してしまうが……」 置いて行くという選択は出来ない。 ここへ来る道中も彼らは追撃に見舞われ、その全てをカルナは弥々を抱いたまま、突破してきたのだ。 もしかしたらと、置いてゆけば今度こそと不安が彼を襲う。 しかしまるで死人のような土気を見せる顔色でありながら、弥々はカルナを安心させるかのように微笑みを浮かべながら、彼の頬を撫で。 「し…じます……あなたに…身を…委ね…から」 掠れる声で囁き、再び気絶したのか…添えられた手が地面に落ちようとする。 が、その手を落としてなるものかと握りしめる、 肉刺 まめ だらけの手がそこにはあった。 「その覚悟、しかと受け止めた。 ならばオレも応えるとしよう」 宣言するかのような声音で、カルナは弥々を横たわらせ、父スーリヤから今生でも再び授けられた耳飾り…その上に取り付けられた、虹色に輝くトヴァシュトリ神が作りしカフスへと手を伸ばし、僅かばかり外す。 瞬間、カルナの足下に具足が出現。 拷問に等しき痛みがカルナを襲うが…その表情を僅かばかり顰めただけで、足から流れる血すら気にせず弥々にその具足の一部を持たせる。 すると死人のような顔色が、軽くではあるが回復したではないか。 その様子に安堵した表情を見せ、いざ向かわんと二条城へと視線を向けると。 「っ!この気配…斉天大聖殿か」 かつて相対し、いつか再び相まみえんと約定を交わしたあの老猿の気配があるではないか。 確か彼は、『氣』や『仙術』という回復術を使えた覚えがある。 逸る気持ちで魔力を放出。 『グルォォォオオ!!』 『グルルァァアア!!』 猛々しい獣の咆哮が響く。 そちらに目を向け、カルナが見たのは美しい金毛を靡かせる巨大な九本の尾を持つ狐、おそらくあれが八坂なのだろう。 その証拠に、金色に輝く巨体からは、弥々とよく似た 神気 ・・ を微かに感じる。 それと相対するかのような位置取りで、威嚇するは二匹のドラゴン。 カルナはその姿を視界に捉え、驚愕の表情を浮かべる。 片方はまだあの老猿がいるから分かる。 あの時見逃した、確か 玉龍 ウーロン だっただろうか……だがもう一匹、その姿を見てカルナは、心に抱いた思いを口にする。 「ヴリトラか、何と…… 憐れな ・・・ 」 古代インドに生まれた者ならば、誰もが知る偉大なる蛇(アヒ)。 その巨体は天地を覆い、生命を営む上で大切な、水を覆い隠す者として恐れられ、最後は壮絶な死闘の上、インドラの手により殺された。 しかしヴリトラの死後暫くは、インドラはこの大いなる蛇(アヒ)を退治したにも関わらず恐れ、我が名声を高める素晴らしき者であったと彼は『ヴリトラハン』(ヴリトラを退治せし者)の名を掲げ、至上の誉れとした。 だが…あの姿は何だ…? あの程度であれば、クシャトリヤであれば誰でも殴殺できるほどに弱く、更には己であっても殺しきる事が難しいと断言できるその不死性は、今や微塵も感知できない。 何より…。 「大いなる蛇(アヒ)よ、何故お前が現世に存在している。 …これでは誇り高きあの死闘の全てが、無意味な泡へと消えてしまう」 何より目の前に存在するこの邪龍は、完全に一度 死んだのだ ・・・・・。 それがこうして目の前に存在し、まるでかつての誇り高き姿を忘れたかのように、無意味に黒炎を撒き散らし、 八坂程度の実力者 ・・・・・・・・ を相手に苦戦している。 インドラの実力、その権能である槍を持つがゆえに…偉大なる武神が恐れた、かつてのヴリトラの実力を理解できるがゆえに…カルナにはまるで、無理やり生きる真似を強要されているかのような、今のヴリトラの姿があまりにも憐れで仕方なかった。 だが今は、ヴリトラに憐憫を感じている場合ではない。 カフスの影響で、初代がカルナに気づけぬまま仙術で目覚めさせたイッセーの全力。 しかし この程度 ・・・・ では彼の鎧、【 日輪よ、具足となれ カヴァーチャ&クンダーラ 】に掠り傷一つ付ける事など不可能。 だが…今カルナの腕の中には、弥々がいる。 しばらくし、これで安心して降りられるとカルナはパチパチと全てが燃え堕ちる地獄のような光景の中、弥々を抱きかかえ。 「この場でお前に会えた幸福に感謝しよう。 斉天大聖よ、どうか彼女を助けてほしい」 初代の前に降り立つカルナ。 そこには初代だけでなく、突然の事に唖然となり、身動き一つ取ることも出来ず、ただ見ているだけしかできなかったイッセー達の姿もあった。

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