また上でも紹介した研究によると慢性・急性の痛みにジクロフェナク(ボルタレンの成分)を投与した結果、NNTと言う「1人が効果を実感できるまでに必要な人数を示す指標」があり、平たく言えばこの数字が少ない方が効きを感じる人が多いものになりますが、7日間の投与の結果ジクロフェナクは1. 8となって、同様に鎮痛効果の高いケトプロフェン(医療用湿布のモーラスと同成分)は2. 5となり、ジクロフェナクはかなり高い効き目を実感できるでしょう。 市販の塗るボルタレンは医療用と同じ 病院で使用されるボルタレンローションと市販で購入できるボルタレンEXローションは 全く同じ成分でできています。 ゲルも同じです。 添加物まで同じなのでジェネリックなどの扱いでもありません。 同じです。 ですから医療用のボルタレンローション・ゲルを使った事がある人ならば安心して使用できるのではないでしょうか。 ボルタレンローションとゲルと湿布の使い分け 市販のボルタレンにはローション以外にも ゲルタイプ、貼るタイプの ボルタレンテープも発売されています。 ではボルタレンのテープとゲルとローションはどの様に使い分けるのが良いのか紹介していきます。 まずポイントとしては鎮痛効果としては大きく違いはありませんので使用感で選ぶようにしましょう。 まず ボルタレンのローションタイプやゲルタイプは有毛部、スネや腕などの毛が生えている部分に適しています。 これがテープタイプであるならば剥がす時に大変ですが、ローションやゲルならば気兼ねなく塗る事が可能です。 また首や肩などに片手で塗る事が可能となりますので、湿布やテープを貼る事が困難な人にも適しています。 一方の ボルタレンのテープタイプは1日1回貼る事で効果を発揮します。 ですから何回も塗るのが嫌だと言う人はテープタイプの方が利便性が良いでしょう。 かたやゲルやローションタイプは薬の持続時間が短いため3~4回塗る必要が出てきます。 ゲルとローションの違いですが、ローションは最もサラサラしています。 ただし汗や水で洗い流されやすいです。 ゲルはローションよりもサラサラ度は落ちますが、軟膏ほどべたつくこともありません。 ただ塗りやすさで言えば断然ローションの方が塗りやすいです。 ボルタレンローションのACとEXの違い 市販の塗るボルタレンにはACとEXの2種類が発売されています。 ACの方は普通のボルタレンとなりますが、 EXの方はメントールを配合した市販薬オリジナルタイプとなっています。 ちなみに鎮痛効果は変わりませんので、爽快感が欲しい人はEXを選ぶようにしましょう。 塗るタイプのボルタレンの値段は高いがおすすめ! 塗るタイプのボルタレンは50gで2000円近くします。 この値段はどうなの?と思われるでしょうが、ボルタレンの鎮痛効果がありつつこの値段と言うのは手ごろな値段になります。 もし痛みがそこまで強くないのであれば、他の安めのローションを使用しても良いかもしれませんが、痛みが強い場合は塗るボルタレンを使用してみましょう。 若干高い感じもしますが、下手に他の1000円以上する痛み止めローションを使用するより効果はお墨付きです。 また市販のボルタレンローション・ゲルを使用してみても症状の改善が見られない場合に他の市販薬を使っても多少効果を実感できる可能性はあるかもしれません。 しかし他の薬に代えて劇的に改善する事はほぼ見込めませんので 病院を受診する目安として使用するのもアリでしょう。 それに下手に違う種類をいくつも試すよりもトータルでは安く済みます。 市販のボルタレンローションと同じ成分で価格の安い薬 ボルタレンローションと同成分のラクペタンDX液 そうは言っても 「1本1000円以上するのを買うのは気が引ける」 と言う人も多いかと思います。 そんな時におすすめなのが ラクペタンDX液となります。 こちらは定価こそボルタレンローションとそこまで変わりませんが、実際の販売価格はかなり値下げされています。 ラクペタンDX液の成分はボルタレンローションと同じになりますので効果としては同程度を得られます。 ですから値段を少しでも抑えたい人はラクペタンDX液を選んでみましょう。 こちらはあの有名な鎮痛剤のロキソニンのローション・ゲルタイプの薬となります。 鎮痛効果はかなり高く、市販の鎮痛剤の中ではボルタレンにも劣らない強さとなっています。 塗るタイプのボルタレンを使う際の注意点 ボルタレンローション・ゲルは15歳未満の小児や妊婦は使用しないでください。 また喘息のある人も避ける様にしましょう。 その他傷口になっている部位やかぶれている部位、粘膜の周囲には塗らないようにしてください。 他の湿布やテープ、ローションやゲルを使用している際も併用は避けましょう。
次の今回は痛み止めについて書きたいと思います。 市販薬でもたくさんの商品が発売されていますが、処方箋でも歯科や整形外科だけでなくいろいろなところから処方されてきますね。 ここのカテゴリーについては一般でも浸透していることが多いため簡単にまとめていきます。 まず分類ですが、「ロキソニン」「セレコックス」「ボルタレン」は非ステロイド性抗炎症薬、通称NSAIDsと言われるものですね。 「カロナール」は非ピリン系解熱鎮痛薬となります。 NSAIDsはCOX シクロオキシゲナーゼ 阻害により抗炎症作用を表します。 COXにはCOX-1、COX-2と2つのアイソザイムがありますが「ロキソニン」や「ボルタレン」は両方阻害します。 一方「セレコックス」はCOX-2のみを選択的に阻害します。 COXについては調べましょうね。 NSAIDsの中でも「ボルタレン」は最も強い鎮痛効果があるとされていますが、その分消化器系の副作用も起こしやすい傾向があります。 そのため「ボルタレン」には坐剤もあり、内服薬よりも速く効き、消化器系の副作用も少なく1歳からでも使用できるメリットがあります。 「ロキソニン」は速効性に優れた薬とされていて、15分〜60分で効果が出ます。 ボルタレンのTmaxと比べると一目瞭然です。 「セレコックス」の鎮痛効果はロキソニンと同等とされていますが、効き始める時間はボルタレンと同じくらいで効果の持続時間がロキソニンに比べて長いです。 さらには消化器系の副作用が圧倒的に少ないです。 「ロキソニン」「ボルタレン」「セレコックス」は妊婦や小児、インフルエンザ時の解熱に対しては制限があります。 そういった時に活躍するのが「カロナール」 NSAIDsのようなCOX阻害ではなく中枢に作用することで痛みや熱に効果を発揮すると考えられています。 一般的には効き目は優しいと思われていますが、体重に合わせて小児にも使用できたり、妊娠中の解熱薬としても安全性が保証されています。 しかし使用しすぎると肝機能障害が出てくることがあるので、いくら安全だからと言っても用法用量は必ず守らなければなりませんね。 また、空腹時に服用することはなるべく避けるようにもお伝えしておきたいところですね。 たかが痛み止めですが、処方箋を見て、どんな症状なのか、患者様の生活背景はどうなのかなどを予想しつつ、服薬指導で答え合わせなんてことができれば良いですね。 ネットで調べれば何でも出てくる時代なのでこのような記事の需要はないかと思いますが僕自身頭の中を整理する意味でも残しておきたいと思います。 ではでは.
次のすぐに患部を冷やすのがコツ! ぎっくり腰になったときは無理に動かず、横になって安静にしているというイメージがありますが、昨今の治療法はちょっと事情が違ってきているようです。 レントゲン検査で骨に異常がみられなかったら、まずは患部を冷やしましょう。 直後の48時間は患部を冷やしてください。 腰を痛めてから48時間は「ブラジキニン」という炎症物質が体から出るといわれているからです。 ブラジキニンは末端の神経から脳へ運ばれ、脳が痛みを認識します。 それが48時間続くのです。 湯船には入らないで ですが、この炎症物質は冷やすことで炎症が治まっていきます。 ぎっくり腰になって48時間以内であれば、患部を冷やして炎症をとっていきましょう。 その後、激しい痛みが軽減したら患部を冷やすのはやめてもいいでしょう。 湯船につかってはいけません。 炎症物質のブラジキニンは熱に反応しやすいので、体を冷やすと衰弱していきますが、逆に体を温めると反応してしまうので、ぬるま湯でも患部が温まると痛みが続いてしまうからです。 シャワーで汚れをさっと落とすくらいにしておきましょう。 3日以上「安静」にしていると治りが遅い 安静にしているのは、長くても2日を目安にします。 一般的に、糖尿病や骨粗しょう症、免疫低下などの持病がなければ、多少の痛みがあっても安静にするのは2日です。 3日以上「安静」にしていると治りが遅くなる、というのが近年の考えになっています。 なので、痛みが和らいできたら、安静にしているのではなく、無理のない範囲で身体を動かすようにします。 我慢できないくらいの痛みが走ったら無理に体を動かす必要はありません。 前屈や体をひねる動きをして、「ちょっと痛いかも」と思うくらいであれば動かしても問題はありません。 痛み止めは使用してもかまいません。 身体を動かしていくうちに、ぎっくり腰の痛みも治まっていきます。 でも、 無理だけはしないでください。 子供だってぎっくり腰になる! ぎっくり腰は大人だけがなるものだと思っていませんか? そんなことはありません。 小学生くらいの子供でもぎっくり腰になることがあるのです。 大人に比べて筋肉量の少ない子供が急に重い物を持ったり、運動で無理な姿勢をしたりと腰に思わぬ力がかかったり、背骨が成長過程で成熟しきっていなかったりと、ぎっくり腰の原因はさまざまです。 ぎっくり腰は大人だけがなるものと思い込まずに、お子さんが腰が痛いと言い出したときは病院を受診しましょう。 夜間や早朝など、まだ病院が開いていない時間にぎっくり腰になったら、あわてずに患部を冷やし、病院が開くのを待ちましょう。 薬局が開いていれば、痛み止めのボルタレンやロキソニンがあります。 薬剤師に相談しましょう。 ぎっくり腰は、日頃体を動かしている方でも突然おこることがあります。 日常生活で腰に負担がかからないよう注意しましょう。
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