何卒 ご 了承。 「何卒」の意味とは?「何卒よろしくお願いします」の使い方も解説

「何卒よろしくお願い申し上げます」の意味とは? 由来と使い方

何卒 ご 了承

・「飼ひける犬の、暗けれど主(ぬし)を知りて、飛び付きたりけるとぞ」(『徒然草』) 意味は、飼っている犬が暗い中でも飼い主を見つけて飛びついてきた。 「ぞ」(すごい勢いで)は、ここで強調する役割を担っています。 「何事も入り立たぬさましたるぞよき」(『徒然草』) 意味は、何事も我関せずといった様子で深く立ち入ってこないこと「ぞ」がいい。 ここでも「ぞ」は強調を意味しています。 「何卒」の「卒:とぞ」は「何」を強調する役割を持ちます。 「何」(なんとなれば)(いずくんぞ)、「卒」(とぞ)、二つをあわせると「なんとなれば・とぞ」となり「なんとしても強く」という意味になります。 「何卒よろしくお願い申し上げます」の正しい使い方 「何卒」の語源と意味がわかったところで、次に「何卒よろしくお願い申し上げます」の正しい使い方について解説していきます。 メールで何かをお願いする場合の「何卒よろしくお願い申し上げます」の使い方 ビジネスメールのあいさつでは文末に「よろしくお願い申し上げます」としめくくるだけで十分です。 しかし、お願いをする場合や、相手に注意喚起をうながすような場合には「お願いする」ことを強調する意味合いで「何卒」を前に付けます。 また、目上の方やクライアントなど上にある立場の人に向けて丁寧にあいさつする場合には文頭に「何卒」をつけて「何卒よろしくお願い申し上げます」を使用します。 「今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」の使い方 メールの文末に社交辞令として付けるあいさつの言葉です。 継続して仕事の依頼を行う場合や、仕事を引き受ける場合に、「今後とも」を付けるとより丁寧なあいさつ文になります。 「ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」は、検討を強くお願いする意味合いを持ちます。 「ご査収のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」の場合は、送信したデータなどの中身をよく確認してくださいという意味です。 「ご了承のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」であれば、「どうか了承してください」という気持ちを強くお願いする意味合いを持ちます。 また「ご理解のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」は「どうかご理解ください」を強くお願いする文面です。 例えば、 「ご検討いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」 「ご配慮いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」 「お取り計らいいただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」 などの使い方があります。 「何卒よろしくお願い申し上げます」と「何卒よろしくお願いいたします」違い 「申し上げます」は「言う」の謙譲語であるのに対して、「いたします」は「する」の謙譲語になります。 意味としての違いはないので、どちらを使用してもかまいません。 しかし、「何卒よろしくお願い申し上げます」の方がより丁寧な印象になります。 まとめ 今回は、メールなどでよく使う「何卒よろしくお願い申し上げます」について詳しく解説してきました。 ちなみに、「何卒よろしくお願い申し上げます」はメールの文章ではよく使用しますが、会話をする際に使用すると不自然になります。 おそらく古文に由来していることが原因だと思われます。 対面してあいさつする場合には「どうぞ、よろしくお願いいたします」の方が自然です。 ・執筆:ヤマダ ユキマル 広告代理店を経て、求人サイトのコンテンツライター、ビジネス関連サイトのライターとして活動中。

次の

間違う人も多い「何卒」の正しい意味・使い方・例文

何卒 ご 了承

社会人になるとさまざまな謝罪の言葉を覚えることになります。 これは語彙力の向上に一役買っていますが、謝罪の場面が増えるというのはちょっと寂しい気持ちもする部分です。 こうなってしまうのは「何卒ご理解」のように、使い勝手がよく文章を急いで考えるとテンプレートのように出てきてしまう言葉が原因と考えられます。 何卒ご理解ご協力 シンプルな謝り方として使われることが多い「何卒ご理解」という言葉ですが、ご協力とセットにすると多少言葉が柔らかくなります。 具体的な例文は「何卒ご理解、ご協力くださいますようお願いいたします」となるでしょう。 多少言葉が前後することがありますが、「何卒ご理解」とセット運用した場合はこれが定型文となります。 意味のとらえ方について 「何卒ご理解、ご協力くださいますようお願いいたします」といった例文を紹介しましたが、この言葉はどのような意味で捉えられるのかを考えましょう。 人によって解釈の仕方は多少変わることもありますが、おおむね「相手に何らかの事柄に対してお願いするときに使う」というイメージがあり、「相手に強制的に了承を求める言葉ではない」という認識になります。 つまり、「ご了承下さい」という言葉とセット運用ができないと言うことです。 一つ一つの言葉遣いは間違っていない状態でも、他の言葉と組み合わせることで文章がおかしくなることは多々ありますので、その実例として覚えておくといいでしょう。 何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします 多少硬い言葉であっても断定的な表現を使わないことで柔らかい印象を持たせるものもあります。 それが「~のほど」という表現です。 それを「何卒ご理解」という言葉とセットにすると以下のような例文になります。 「何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします」や「何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願いします」や「何卒ご理解ご了承のほどよろしくお願いいたします」といった表現です。 意味のとらえ方について 日本語における「~のほど」という表現は使い勝手がよく、意識しないでついつい多用している方もいますが、これは表現を柔らかくする効果があります。 断定的な表現を避ける使い方ができるため「何卒ご理解」とセットにすれば表現が柔らかくなり、「理解を求めることよりも、理解してもらいたいというお願いがこもっている」という意味になります。 何か頼み事をしたいけど命令口調を使いたくないし、なんとか言葉のニュアンスを柔らかくして角が立たないように立ち回りたいという人にとって頼りになる言葉です。 何卒ご理解賜りますよう 「賜る」という表現は難しいので使ったことがないという人も多いでしょう。 この「賜る」という表現と「何卒ご理解」をセットにして使うこともできるので、「何卒ご理解」の違った運用方法の一つとして覚えておくと役立ちます。 具体的な使い方は「何卒ご理解賜りますようお願いいたします」とか「何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」となります。 多少難しい表現ではありますが、「弊社の置かれている状況を何卒ご理解賜りますよう~」といった表現になると自分たちの苦労している様子も見せることができるでしょう。 意味のとらえ方について 「何卒ご理解」と「賜る」のセット運用で躓くのが「賜る」です。 この「賜る」という表現は「もらう」の謙譲語なので、商品や品物をもらう時に使う言葉でもあります。 しかし、「指導してもらう」といった表現の「もらう」の敬語表現として「ご指導を賜る」という使い方もできると言うことです。 「何卒ご理解」の意味は「理解して下さい」や「察して下さい」となりますので一つ一つ解説すれば意味も見えてくるでしょう。 答えは「なんとか理解してもらいたいです、どうかよろしくお願いします」となります。 「賜る」は使い過ぎないこと 謙譲語の一つである「賜る」という表現を多用するのはNGです。 「賜る」の多様がNGというよりは、謙譲語を大量に使うことが間違っていると考えて下さい。 「賜る」は自分を下げる意味がある謙譲語の一つなので謙譲語を重ねて使いすぎると、「へりくだりすぎて堅苦しい」というイメージを与える恐れがありますし、人によっては「この人は本当に言葉を理解して使っているのか」と疑問を抱かれてしまいます。 難しい表現の使い回しを覚えるとついつい使いたくなるものですが、謙譲語のように自分を下げる言葉を使いすぎると、逆に印象を悪くする恐れがありますのでバリエーションを豊富にして偏らないようにすることが大切になります。 何卒ご理解ご了承 いくつか具体例を用いて紹介してきましたが、同じような意味を持つ言葉を重ねて使うことで意味を深める言葉もあります。 それが「何卒ご理解ご了承」といった表現です。 「ご了承」には「理解して承諾する」という意味や「これから起こることに対して納得してもらう」という意味があります。 具体的な使い方は「何卒ご理解ご了承のほどよろしくお願いいたします」とか「何卒ご理解ご了承いただければと存じます」とか「何卒ご理解ご了承いただければ幸いです」となります。 「何卒ご理解」の使い方 それでは具体的な使い方をシーンごとにまとめてみましょう。 ある程度謝るときに使う定型文となっているので使う場面も限られてきますが、先に紹介したように他の言葉との組み合わせによってニュアンスが異なってきますので、状況次第では使い分けすることができます。 口頭で「何卒ご理解ください」といった表現をする人は現代社会では少ないでしょうが、メール文章では頻繁に登場しますので書き方に注意しましょう。 ビジネスシーンでは やはり謝る必要があるシーンで使うことが非常に多いです。 先の例文で紹介した「何卒ご理解賜りますようお願いいたします」とか「何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」といった表現は謝る必要が無い場面では使わないでしょう。 自社の商品や担当者が何らかのトラブルを起こして、お客に対して何らかの不都合が発生している場面で「お客様には大変ご迷惑をおかけいたしまが、何卒ご理解賜りますようお願いいたします」といった表現をします。 場内アナウンスや連絡案内といった仕事をしている方々ならば使う表現の一つと言えるので、先輩から教わったという人も多い表現です。 何らかのマニュアルや説明文 商品において絶対に必要なのが使い方や保存方法などをまとめたマニュアルです。 このマニュアルにしっかりと使い方が解説していないとトラブルに繋がり後に面倒なことになります。 しかし、最初から書いてあればトラブルにはなりにくいです。 たとえば、「この禁止事項に該当する使い方をしてトラブルが発生しても一切の責任を負いかねますがご理解賜りますようお願いいたします」といった使い方ができるということです。 メールでの使い方 メール文章になるとテンプレートや特定の言い回しを使い回すことが可能になりますので、「何卒ご理解」といった表現も使いやすくなります。 こちらも何らかのトラブルが発生したときに謝るメール文章として「何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします」とか「何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます」といった例文を使います。 それ以外には不合格の通知をするときに理解してもらいたいという言葉を柔らかくするために、「今回は不合格とさせていただきます。 何卒ご理解ご了承のほどお願いいたします」といった使い方をすることもあります。 「何卒ご理解」と「ご容赦」の違い 「ご容赦」の意味とニュアンスを理解する ここでポイントとなるのは「ご容赦」の意味です。 似たような言葉として使われることが多い「ご理解」と「ご了承」と「ご容赦」ですが、意味は一緒でもニュアンスは違います。 「何卒ご理解」の意味は「どうかわかって下さい」ですがニュアンス的には伝えることが最優先であり、「ご了承」とは「理解して下さい」という意味ですが「納得してもらいたい」というニュアンスです。 「ご容赦」は「理解して下さい」よりは「許して下さい」という懺悔のニュアンスが強いです。 ニュアンス的には「ご容赦」のほうが「何卒ご理解」よりも丁寧な表現と感じられることが多く「ご容赦下さいますようお願い申し上げます」という表現のほうがすんなりと受け入れられることがあります。 ニュアンスを大切にしよう.

次の

「何卒よろしくお願いいたします」の意味や使い方、返信、「申し上げます」との違い

何卒 ご 了承

「ご理解していただきますよう」と「ご理解してくださいますよう」の正しい使い方 「〜していただきますよう」の「いただく」とは「もらう」の謙譲語です。 謙譲語とは自分を低めて相手への敬意を示す言葉であり、自分の動作について用いる言葉です。 これに対して「〜してくださいますよう」の「くださる」は「くれる」の尊敬語です。 尊敬語とは自分より立場が上の人に対して、その人がする動作を高めて使う言葉です。 つまり、相手の動作について用いる言葉となります。 これをふまえると、「ご理解していただきますよう」とは相手の動作に対して「いただく」つまり自分の動作を表す「もらう」という謙譲語を使っていることになります。 したがって、正しくは「ご理解くださいますよう」となります。 「ご理解のほど〜」の「ほど」の意味とは ビジネスシーンでよく使われる言葉に「〜のほど」という言葉があります。 「ほど」という言葉には「断定を避け、表現を柔らかくするときに用いる用法」という定義があります。 ビジネスシーンにおいて、取引先や上司などに何かお願いごとをしなくてはいけない場面は多々あります。 そういった場合に、ただ「ご理解ください」「ご確認ください」と伝えてしまうと、強制している印象を持たれてしまいます。 そのような時に、「ご理解のほど」「ご確認のほど」といいかえるだけで、相手にこちらの要求がソフトに伝わります。 「ご理解」「ご了承」「ご容赦」の意味の違いと使い方 この3つの言葉は同じ意味として使われることがありますが、それぞれシーン別に用途があります。

次の