雲南市立病院。 雲南市立病院 松井 譲 病院事業管理者|九州医事新報・中四国医事新報・東海医事新報・関西医事新報

「雲南市立病院」(雲南市

雲南市立病院

旧病院が建てられたのは、およそ半世紀前の1967年です。 2013年の基本設計に始まり、2014年の実施設計、2016年の起工を経て、当初の予定通り、今年の年初に完成しました。 これまでは病室も廊下も狭く、ベッドの出し入れにも不都合を感じていました。 また、増築を重ねたことから院内には段差も多くありました。 耐震基準も満たしておらず、色々な面で時代にそぐわなくなっていましたので、これらを一斉に解消できたことをうれしく思っています。 新本館棟は5階建てで病床数は281床。 建築面積は8076㎡、延床面積は2万5792㎡です。 1階には救急・外来、総合受付などを配置。 2〜4階を病棟とし、5階に機械室を置いています。 「外来」「病棟・病室」「外構」「環境」の充実です。 「外来」で最も配慮したのは動線。 北側にある玄関から、受付や診療スペースが集中する南側へのアクセスが重要だと考え、南北を貫通する通路を設けました。 また、外来に関するさまざまなスペースを可能な限り1階に集約することで、来院者が迷わず、移動距離も短くてすむシンプルな造りを目指しました。 「病棟・病室」では、スタッフステーションをぐるりと囲むように病室を配置したことが大きいですね。 看護職の動線短縮だけでなく、どの病室に入院していてもスタッフステーションが近くにあると感じられることが患者さんの安心感にもつながると思います。 さらに、個室を希望する声が増えてきたことを鑑みて個室を増床しました。 1床当たりの面積も8㎡以上に設定。 ゆとりある設計は開放感が得られるだけではなく、インフルエンザなどの院内感染を防止する上でも意味があることだと考えています。 「外構」面では旧本館跡地に新たに157台分の駐車スペースを設け、全体で323台分の駐車場を確保する計画です。 身体障害者用も20台を確保。 建物までの通路にはひさしを設置して雨よけ対策も施したほか、段差の解消を徹底し、敷地全体をフラット化しました。 最後の「環境」ですが、木材が由来の再生可能な資源「木質バイオマス」を採用していることが特徴として挙げられると思います。 雲南市は市の80%に及ぶ森林資源を有効活用するため、木材をエネルギーに変換する森林バイオマスエネルギー事業に取り組んでいます。 そこで当院も自然エネルギー設備を取り入れることにしました。 木質バイオマスチップを使うボイラーなどを設置しています。 トップダウンではなく、ボトムアップ方式で作ったのが特徴だと言えると思います。 病院を使うのは現場の職員ですから、できるだけ彼らの声を反映させたいと考えました。 重要視した動線の改善も職員の声から始まっています。 ベッドの位置や各種スイッチ類の高さに至るまで、細かい点も話し合って決めています。 本当にさまざまな意見が出てきましたので集約するのは大変でしたが、一つひとつじっくり吟味して妥協のない設計ができたと自負しています。 設計段階から多くの職員が関わっていますので、新本館棟に対する期待は高まっています。 私としても新しい職場で、彼らが気持ちよく仕事をしてくれるのを期待しているところです。 高齢者は遠方の病院まで通うのが難しいこともあり、当院は高齢者特有の疾患すべてに幅広く対応する必要があります。 3次医療は難しいとしても、1次2次まではここで完結させたいと思っています。 高齢化率はまだまだ高まっていくでしょう。 人口自体は緩やかに減っていくかもしれませんが、医療ニーズは現在と同じように続くのではないかと考えています。 そこで重要になってくるのが医師の確保です。 保健師の矢田明子さんが代表理事を務めている地域づくり団体「特定非営利活動法人 おっちラボ」の縁で、沖縄県の南大東島と西表島から2人の総合医が当院に赴任してくれたのは望外の喜びでした。 地域医療を担う人材育成を目的に設けられた医学部地域枠推薦制度を通して、島根大学の学生たちにも、いつかはここで活躍してほしいという思いがあります。 今後も、あらゆる手を尽くして医師の確保に努めていくつもりです。 小学生の病院見学から、研修医の教育まで、独自のプログラムで取り組んでいます。 その事業の一環として、現在、地域医療実習では、さまざまな病院の初期研修医を短期間ですが受け入れています。 姫路赤十字病院など遠方からの初期研修医もいます。 中山間地の医療を実体験できると好評です。 実習では研修医たちに患者さんと交流し、生活の場を見てもらうようにしています。 実際に患者の自宅を訪問したり、家族と話したり。 暮らしを見つめることで得られることは実にたくさんあります。 病気だけをみるのではなく、その患者さんが抱えている背景に目を向けるところから医療を考えてほしいという思いが私たちにはあります。 例えば、患者さんのお宅におじゃまするだけで「こんな遠くからわざわざ病院に来ていたのだ」と知ることになります。 すると、自然に対応も変わると思うのです。 われわれが目指しているのは、生活を支える医療。 その実現のために、地域医療人育成センターが果たす役割は大きなものになっています。 あらゆる面でトラブルが起きないよう準備を整えています。 私たちは患者さんに喜んでもらうことが一番うれしいわけです。 ですから、究極的なところを言えば、一人でも多くの患者さんに喜んでもらえる病院を目指していきます。 私たちの病院で治療できず、転院された患者さんがこちらに「早く帰ってきたい」とおっしゃられたことがありました。 「ここの病院は温かいね」と言われることもあります。 新本館棟ができたことで、「建物がきれいになって近寄りがたい」という印象を地域の方に与えるようでは、意味がありません。 これまで通りの近い距離で、患者さんと向き合える病院であり続けたいと思っています。 雲南市立病院 島根県雲南市大東町飯田96-1 TEL:0854-43-2390(代表) 関連記事 関連キーワード•

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雲南市立病院 松井 譲 病院事業管理者|九州医事新報・中四国医事新報・東海医事新報・関西医事新報

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雲南市立病院 求人番号 15162 求人区分 常勤(転職) 勤務地 島根県雲南市大東町飯田96-1 JR木次線「出雲大東」駅から徒歩3分 ・JR松江駅からJR出雲大東駅まで約40分 ・出雲空港から自動車で約20分 ・中国横断自動車道 尾道~松江線(中国やまなみ街道) 三刀屋木次ICから約15分 募集科目• 消化器内科• 呼吸器内科• 循環器内科• 糖尿病内科• 内分泌内科• 神経内科• 脳神経外科• 整形外科• 精神科• 泌尿器科• リハビリテーション科• 放射線科• 介護事業でも介護療養型病棟をはじめ、訪問看護及び訪問リハビリを実施し、医療から介護までを一貫した提供をし、地域医療を実践している病院です。 雲南医療圏における中核病院として、人口約6. 5万人の皆様に急性期(救急)医療・保健及び介護の分野においてサービスを提供する、重要な役割を担っています。 二次救急指定病院として、救急患者も多く、症例も変化に富んで豊富です。 そのためプライマリ・ケアを経験するには適した病院であります。 医局の行事としては、花見・ビアガーデン・忘年会等のほか 野球、バレーボールなどの大会参加をしており、リフレッシュもできます。 また最近は音楽活動も盛んに行っております。 医師や看護師、技師等、院内のスタッフが集まって演奏会を開催し、患者さま方に好評を得ております 宿舎(単身用・世帯用)や院内保育所(24時間保育)、女性医師専用の当直室があります。 地域医療に「熱意」を持っておられる、やる気のある先生方の応募をお待ちしております! ご希望に合う医師求人が見つかりませんでしたか? 医師登録をするとより多くの医師求人を得ることができます。 医師を募集している求人病院・クリニック・老健・企業等は、Webサイト等で公開されている他にも多数ございます。 当ホームページに掲載されていない医師求人は求人病院・クリニック・老健・企業等の意向によりご登録いただいた医師の方に限り提供しています。 医師登録をしていただくと、掲載されていない非公開の医師求人( 39,000件以上)についても相談・紹介を行うことができますので、希望の条件にマッチする医師求人を見つけることができます。 希望にピッタリの求人が見つからない、好条件・高待遇の非公開求人を知りたい、1年後・2年後の転職のために相談をしたい、という方もぜひご登録ください。 島根県雲南市の医師求人・医師転職探しはドクターキャスト 島根県雲南市の医師求人募集・医師転職お仕事探しならドクターキャストで!雲南市立病院(島根県雲南市)の医師求人募集転職情報を掲載中です。 応募もカンタン、豊富な医師募集・医師転職求人を掲載するドクターキャストが、医師のみなさまの転職お仕事探しをサポートします!お気に入りの医師転職求人募集が見つかったら、問い合わせボタンから確認してみましょう。

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雲南市立病院(島根県)(常勤医師求人募集No.15162)|【ドクターキャスト】医師の転職・求人

雲南市立病院

旧病院が建てられたのは、およそ半世紀前の1967年です。 2013年の基本設計に始まり、2014年の実施設計、2016年の起工を経て、当初の予定通り、今年の年初に完成しました。 これまでは病室も廊下も狭く、ベッドの出し入れにも不都合を感じていました。 また、増築を重ねたことから院内には段差も多くありました。 耐震基準も満たしておらず、色々な面で時代にそぐわなくなっていましたので、これらを一斉に解消できたことをうれしく思っています。 新本館棟は5階建てで病床数は281床。 建築面積は8076㎡、延床面積は2万5792㎡です。 1階には救急・外来、総合受付などを配置。 2〜4階を病棟とし、5階に機械室を置いています。 「外来」「病棟・病室」「外構」「環境」の充実です。 「外来」で最も配慮したのは動線。 北側にある玄関から、受付や診療スペースが集中する南側へのアクセスが重要だと考え、南北を貫通する通路を設けました。 また、外来に関するさまざまなスペースを可能な限り1階に集約することで、来院者が迷わず、移動距離も短くてすむシンプルな造りを目指しました。 「病棟・病室」では、スタッフステーションをぐるりと囲むように病室を配置したことが大きいですね。 看護職の動線短縮だけでなく、どの病室に入院していてもスタッフステーションが近くにあると感じられることが患者さんの安心感にもつながると思います。 さらに、個室を希望する声が増えてきたことを鑑みて個室を増床しました。 1床当たりの面積も8㎡以上に設定。 ゆとりある設計は開放感が得られるだけではなく、インフルエンザなどの院内感染を防止する上でも意味があることだと考えています。 「外構」面では旧本館跡地に新たに157台分の駐車スペースを設け、全体で323台分の駐車場を確保する計画です。 身体障害者用も20台を確保。 建物までの通路にはひさしを設置して雨よけ対策も施したほか、段差の解消を徹底し、敷地全体をフラット化しました。 最後の「環境」ですが、木材が由来の再生可能な資源「木質バイオマス」を採用していることが特徴として挙げられると思います。 雲南市は市の80%に及ぶ森林資源を有効活用するため、木材をエネルギーに変換する森林バイオマスエネルギー事業に取り組んでいます。 そこで当院も自然エネルギー設備を取り入れることにしました。 木質バイオマスチップを使うボイラーなどを設置しています。 トップダウンではなく、ボトムアップ方式で作ったのが特徴だと言えると思います。 病院を使うのは現場の職員ですから、できるだけ彼らの声を反映させたいと考えました。 重要視した動線の改善も職員の声から始まっています。 ベッドの位置や各種スイッチ類の高さに至るまで、細かい点も話し合って決めています。 本当にさまざまな意見が出てきましたので集約するのは大変でしたが、一つひとつじっくり吟味して妥協のない設計ができたと自負しています。 設計段階から多くの職員が関わっていますので、新本館棟に対する期待は高まっています。 私としても新しい職場で、彼らが気持ちよく仕事をしてくれるのを期待しているところです。 高齢者は遠方の病院まで通うのが難しいこともあり、当院は高齢者特有の疾患すべてに幅広く対応する必要があります。 3次医療は難しいとしても、1次2次まではここで完結させたいと思っています。 高齢化率はまだまだ高まっていくでしょう。 人口自体は緩やかに減っていくかもしれませんが、医療ニーズは現在と同じように続くのではないかと考えています。 そこで重要になってくるのが医師の確保です。 保健師の矢田明子さんが代表理事を務めている地域づくり団体「特定非営利活動法人 おっちラボ」の縁で、沖縄県の南大東島と西表島から2人の総合医が当院に赴任してくれたのは望外の喜びでした。 地域医療を担う人材育成を目的に設けられた医学部地域枠推薦制度を通して、島根大学の学生たちにも、いつかはここで活躍してほしいという思いがあります。 今後も、あらゆる手を尽くして医師の確保に努めていくつもりです。 小学生の病院見学から、研修医の教育まで、独自のプログラムで取り組んでいます。 その事業の一環として、現在、地域医療実習では、さまざまな病院の初期研修医を短期間ですが受け入れています。 姫路赤十字病院など遠方からの初期研修医もいます。 中山間地の医療を実体験できると好評です。 実習では研修医たちに患者さんと交流し、生活の場を見てもらうようにしています。 実際に患者の自宅を訪問したり、家族と話したり。 暮らしを見つめることで得られることは実にたくさんあります。 病気だけをみるのではなく、その患者さんが抱えている背景に目を向けるところから医療を考えてほしいという思いが私たちにはあります。 例えば、患者さんのお宅におじゃまするだけで「こんな遠くからわざわざ病院に来ていたのだ」と知ることになります。 すると、自然に対応も変わると思うのです。 われわれが目指しているのは、生活を支える医療。 その実現のために、地域医療人育成センターが果たす役割は大きなものになっています。 あらゆる面でトラブルが起きないよう準備を整えています。 私たちは患者さんに喜んでもらうことが一番うれしいわけです。 ですから、究極的なところを言えば、一人でも多くの患者さんに喜んでもらえる病院を目指していきます。 私たちの病院で治療できず、転院された患者さんがこちらに「早く帰ってきたい」とおっしゃられたことがありました。 「ここの病院は温かいね」と言われることもあります。 新本館棟ができたことで、「建物がきれいになって近寄りがたい」という印象を地域の方に与えるようでは、意味がありません。 これまで通りの近い距離で、患者さんと向き合える病院であり続けたいと思っています。 雲南市立病院 島根県雲南市大東町飯田96-1 TEL:0854-43-2390(代表) 関連記事 関連キーワード•

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