北欧暮らしの道具店 佐藤。 『時間を、整える』特集④ 「北欧、暮らしの道具店」店長 佐藤友子さん

育休で得た「あきらめる覚悟」──北欧、暮らしの道具店 店長佐藤 × サイボウズ 中根弓佳

北欧暮らしの道具店 佐藤

何もしない 時間をつくる 週末は、アクティブに外出するより 家でじっとしている方を選びます。 「何もしない」ことは、私にとって 「何かをする」ために欠かせない時間です。 大人気のネットショップ「北欧、暮らしの道具店」で、 実務的な作業を統括しているのが佐藤さんです。 スタッフとのコミュニケーションが大切なので、 1日の打ち合わせが6〜7本という日もザラなのだとか。 でも、忙しいのは会社でだけではありません。 帰宅して夕飯、入浴を終えた、 8時半から10時半までの2時間でやりたいこと、 やらなくてはいけないことを、すべてこなします。 「朝がとにかく苦手なので、お弁当作りも、掃除や洗濯も夜なんです」。 そして、一日の最後に部屋中の電気を消して、 キャンドルに火を灯し、15分ほどボ〜っとするのだとか。 「ふだん、全速力で走り続けているからこそ、 『私ってこういう人だったよな』と 自分を取り戻す時間が必要なのかもしれません」と佐藤さん。 実は子供の頃から体が弱く、今でも出張で体調を壊してしまうことも。 「いつも金曜日の夜にはヘトヘト。 だから、週末に外出しても2時までには必ず帰ります。 暮らしのおへそ実用シリーズ 好評発売中!•

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『時間を、整える』特集④ 「北欧、暮らしの道具店」店長 佐藤友子さん

北欧暮らしの道具店 佐藤

PROFILE 青木耕平(あおき・こうへい) 1972年、東京都生まれ。 株式会社クラシコム代表取締役。 2006年、実妹である佐藤友子氏と株式会社クラシコム共同創業。 単独、共同創業通算で、同社で3社目。 07年、賃貸不動産のためのインターネットオークションサイトをリリースするが、1年ほどで撤退。 07年秋より北欧雑貨専門のECサイト『』を開業。 現在は北欧雑貨のEC事業のみならず、オリジナル商品開発販売、広告、出版(リトルプレス発行)事業など、多岐にわたるライフスタイル事業を展開中。 佐藤友子(さとう・ともこ) 1975年、神奈川県生まれ。 株式会社クラシコム取締役。 北欧雑貨をはじめとするライフスタイル提案ECサイト『』店長。 オリジナル商品開発やブランド展開も手掛けるブランドマネージャーも兼務。 サイト内では、暮らしにまつわるコラムも連載中。 実兄である青木氏とともに事業展開を行っている。 青木さん 2006年頃に行った、北欧への旅行がきっかけでした。 当時の僕は不動産関係の事業を立ち上げ、佐藤にも手伝ってもらっていたのですが、それが全然うまくいかなかったんですね。 今の時代ならもしかしたらうまくいったかもしれませんが、当時はまったくでした(笑)。 佐藤はそれ以前に一度、北欧へ旅したことがあり、かねてから「北欧は良かった」「もう一回行きたい」と話していたんです。 それで、兄の起業の夢に付き合わせたことへのお詫びのつもりで北欧への旅行を企画しました。 でも僕も商売人なので、ただお金を使うだけの旅になるのは嫌だった。 そうしたら佐藤が、北欧のビンテージ食器が日本で人気があると言うんですね。 それだ!と思って、現地で食器を買い付けて国内で売ることを思い立ち、会社の口座に残っていた100万円ほどのお金と僕のクレジットカード全てを持って、北欧へ行ってきました。 佐藤さん でも、当時のほぼ全財産を費やして買ってきた食器たちは、日本に届いたら半分以上が割れていて…。 買い付けたはいいものの、輸送のための梱包の仕方をよくわかっていなかったんですね。 あの時は立ち直れないほど落ち込みました。 青木さん 割れずに残ったものをすべて売っても元が取れるかはわからない。 でもせっかく買ってきたのだから、ちゃんと自分たちの財産になるような形で生かすことはできないかと考えました。 さまざまなビジネスを研究していた僕は通信販売にも興味があったので、ネットショップを立ち上げて、そこで販売することにしたんです。 佐藤さん そうしたら、思いがけず反響があったんです。 ショップのプレオープン段階からたくさんの問い合わせを頂いて、慌ててメールマガジンへの登録をご案内しました。 そして後日、ショップの正式オープンをメールマガジンで通知したら、その日のうちにほとんどの商品が売れてしまったんです。 青木さん 「北欧で買ってきた食器たちを売る」と決めた時点では何も考えていなかったんですが、当時は映画『かもめ食堂』が公開された頃で、北欧のものやライフスタイルへの国内の興味が高まってきていた頃。 たまたまですが、タイミングがとても良かったんですね。 クラシコムの代表取締役である青木耕平さん(右)と取締役であり『』の店長も務める佐藤友子さん(左)。 彼らは、まだ薄暗い朝の8時くらいから出勤して、17時には帰宅するんです。 現地でできた友人の家に招かれた時には、夫婦で料理を作って振舞ってくれたり、食後はキャンドルを灯して一緒にお酒を飲んだり。 浴室やトイレにまでキャンドルが灯っているんですよ。 日本に居たら帰るどころかまだまだ会社にいる時間を、そんな風に過ごしているんです。 日本だったら「オシャレ」として肩肘張ってやるような日常の演出や過ごし方を、北欧ではみんなが普通に、自然体でやっている。 家具もほとんどIKEAだったりするんですね。 暮らしのディテールに気を配って、日常を少しでも豊かに暮らそうという姿勢が、当たり前のものなんですね。 それまでの自分の価値観がひっくり返るような経験でした。 同時に、彼らが当たり前にできることが日本ではできていないということに、悔しさも覚えました。 我が家には、最初の北欧旅行の際に買ったカップ&ソーサーがあるのですが、このカップ&ソーサーがこれからの暮らしをきっと変えてくれるだろう、と感じたんですね。 北欧で感じたことを日常で思い出すためのシンボルになるだろうなと思って買ってきたんです。 北欧のものを売るということは、私に起こったことと同じようなことが、お客様のもとでも起きていくんじゃないかと思ったんですね。 ただものを売るのではなく、私たちがお届けするものを通じて、北欧のライフスタイルへの共感を呼び起こすことができたら。 彼らの日常をそのまま真似することはできないかもしれないけど、北欧のライフスタイルのエッセンスを日常に取り入れることはできるんじゃないか。 そんな思いをお客様と共有したいという思いを抱きながら、『』を始めました。

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『時間を、整える』特集④ 「北欧、暮らしの道具店」店長 佐藤友子さん

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何もしない 時間をつくる 週末は、アクティブに外出するより 家でじっとしている方を選びます。 「何もしない」ことは、私にとって 「何かをする」ために欠かせない時間です。 大人気のネットショップ「北欧、暮らしの道具店」で、 実務的な作業を統括しているのが佐藤さんです。 スタッフとのコミュニケーションが大切なので、 1日の打ち合わせが6〜7本という日もザラなのだとか。 でも、忙しいのは会社でだけではありません。 帰宅して夕飯、入浴を終えた、 8時半から10時半までの2時間でやりたいこと、 やらなくてはいけないことを、すべてこなします。 「朝がとにかく苦手なので、お弁当作りも、掃除や洗濯も夜なんです」。 そして、一日の最後に部屋中の電気を消して、 キャンドルに火を灯し、15分ほどボ〜っとするのだとか。 「ふだん、全速力で走り続けているからこそ、 『私ってこういう人だったよな』と 自分を取り戻す時間が必要なのかもしれません」と佐藤さん。 実は子供の頃から体が弱く、今でも出張で体調を壊してしまうことも。 「いつも金曜日の夜にはヘトヘト。 だから、週末に外出しても2時までには必ず帰ります。 暮らしのおへそ実用シリーズ 好評発売中!•

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