アライ lgbt。 LGBTアライって何??

アライ(Ally)=セクマイ理解者になろう!

アライ lgbt

ゲイライツ(同性愛者の権利)に賛同する「ありきたりのストレート」だよ、と書かれたプラカード。 カッコいいですね! 今回は、最近「LGBT」と並んで広く知られるようになってきた「アライ」について、お届けしたいと思います。 ちなみに、「アライ」のアクセントは「ラ」にあります(人によっては「ア」)。 トランスジェンダーではない方のことはシスジェンダーと言います。 したがって、SOGI(性的指向および性自認)的にマイノリティではない、LGBT当事者ではない方を正確に言うならば「ストレート・シスジェンダー」ということになるのですが、ここでは字数の関係で「ストレート」と表記させていただきます。 ご了承ください。 「アライ」と「フレンドリー」 「アライ(Ally)」を辞書で引くと、盟友、味方、同盟者といった意味が載っています。 英語として一般的な言葉です。 日本語でひとことで言うなら「支援者」だと思います。 LGBTを支援するストレートという意味では、「ストレート・アライ」と言うのが本筋ですが、日本では、まずLGBTの文脈でしか使われないので、この記事でも単に「アライ」と記述することにします。 アライという言葉が輸入される以前は、専ら「フレンドリー」と言ってました。 LGBTフレンドリーな人、フレンドリー企業、といった使い方です。 「フレンドリー」は、「差別しません、友達です」くらいのニュアンスですよね。 レインボーフラッグを掲げてくれたりとか、そういうイメージです。 「アライ」は「フレンドリー」よりさらに一歩進んで、より積極的に支援してくれる人、もっと言うと、LGBTの社会的地位向上や権利擁護、平等の達成、ホモフォビア(同性愛嫌悪)やトランスフォビアをなくする運動に協働してくれる人、という意味になります。 ……と言葉で言っても、きっとピンとこないですよね。 そこで、ゴトウの周囲にいた人たちの中で、「アライだなあ」と思う人たちのことをちょっと紹介してみます。 うちの近所にゲイの方がやってる居酒屋さんがあるのですが、そこで知り合い、仲良くなったノンケの男女の友人たちにのエピソードです。 ある時、ゴトウのダンナがたまたま他の客に絡まれて、「ゲイが増えたら少子化が進む」とかなんとかイチャモンをつけられた……という話をしたら、そのノンケの友人たちがとても憤りを感じて、大きな白い布を買ってきて、みんなで寄せ書きをして、世界に一つだけの旗を作り、一緒にパレードを歩いてくれたのです。 そのなかの一人の男の子は、テレビにインタビューされてました(笑)。 ただ慰めてくれるだけじゃなく、サプライズ的に行動を起こしてくれたところが本当にうれしかったし、勇気づけられました。 感謝!です。 それから、ポット出版の沢辺社長とライターの松沢呉一さんのエピソードも紹介します。 2000年から東京のパレード(旧「東京レズビアン&ゲイパレード」、2007年に「東京プライドパレード」に名称変更)がものすごい盛り上がりを見せたのですが、それを続けるのがあまりにもしんどく、2003年以降、しばらく開催されなくなったことがありました(ゴトウも2001年に実行委員をやりましたが、1回で燃え尽きてしまいました)。 その時に、前述の彼らが、「俺たちが実行委員長に給料を出す、賛同して出してくれる人は手を挙げてくれ」と呼びかけてくれるという「男気」に触れ、感動しました。 実はこのお二人は、2007年の「尾辻選挙」(レズビアンの候補を国会に! という一大ムーブメント)でも、身を粉にして動いてくださっていました。 いわば、「元祖スーパー・アライ」です。 今でもお二人を敬愛してますし、こう言っていいのかどうかわかりませんが、「名誉ゲイ」みたいな、仲間だという気持ちで接しています。 また、あまり表に出ないけれども、例えばHIV予防啓発や陽性者支援の現場で、ものすごくあたたかく力強く支援してこられたアライの方たちもたくさんいらっしゃいました。 近年、ヘイトスピーチに対するカウンターの人たちが、アライとして東京レインボープライドにもフロート(飾りつけをしたパレード用の車や台車)を出してくださったりしているのも、本当に勇気づけられます。 「アライ」を誕生させた立役者 正直、今の40代の方たち以前の世代だと、世間の人たちを信用してないというか、カミングアウトもしたくないし、まさか支援してくれるなんて思ってない、という方が多かったと思います。 ゴトウも初めはそうでした。 でも、アライの方たちの熱さや優しさに触れて、考え方が変わっていきました。 「まさか会社の上司や同僚が、LGBTを支援するようになる日が来るとは……」と感慨を覚えている方もいらっしゃるかと思います。 欧米でも日本でも、運動の黎明期においては、ストレートは自分たちを差別し、抑圧する敵であり、ゲイはそんな連中に抗議し、権利を勝ち取っていかなければいけないんだ! という感じがありました。 (実際、アメリカでは、ゲイバーにいやがらせのように手入れに来た警官たちに抗議する暴動という形でゲイ解放運動が始まりました。 ) しかし、日本ではすぐに「抗議というのは、違うんじゃないか。 平和的に話し合いで進めていく方がいいよね」という流れに変わって、2003年にはレインボーマーチ札幌に市長さんが来てスピーチするという感動的な瞬間を迎えたりしました。 2013年に初めてLGBTフレンドリー宣言を発したをはじめ、企業でも次第にアライになってくれるところが現れてきました。 その立役者が、約5年前から活動しているです。 東京レインボーウィークや「OUT IN JAPAN」、「work with Pride」を成功させているや、渋谷区の同性パートナーシップ条例にも一役買っているFTMトランスジェンダーの活動家・たちの力も大きいと思います。 このように、長年のたくさんの方たちの血のにじむような尽力の上に、キラ星のように現れた方たちの魔法がふりかけられて、今のLGBTブームが生まれたのだと思います。 ゴトウもブームに便乗して今年から、企業向けLGBTセミナーの講師をやるようになりました。 そうして企業の方といろいろお話をさせていただく機会も増えて、そんな中で気づいたことや学んだこともいろいろあるので、皆さんに還元したいと思います。 なぜ、アライになる必要があるのか? 企業のLGBT施策 今、企業の人事部の方などで、「ウチもそろそろLGBT施策やらなきゃいけないんじゃない?」と感じている方も少なくないと思います。 2014年7月に施行された男女雇用機会均等法の改訂版「セクハラ指針」では、「職場におけるセクシュアルハラスメントには、同性に対するものも含まれるものである」と明示されています。 以前は、セクハラといえば男女間のものと思われがちでしたが、同性間の性的なからかい(「お前、こっち系じゃねーの?」といったものも含む)や性的な噂(「あいつ、オネエ系らしいよ」など)も職場のセクハラに該当することが明記されました。 同時に、セクハラについての政府の会議(労働政策審議会雇用均等分科会)において、厚労省の雇用均等政策課長が「性的マイノリティに対する差別もセクハラとみなす」と明言しました。 そしてつい先日(6月27日)、厚労省は、LGBTへの偏見や差別をなくし、働きやすい環境をつくるため、セクハラ指針に「性的指向や性自認にかかわらず」という文言を入れることを決めました。 つまり、LGBTなど性的マイノリティへの性差別的言動もセクハラに当たると明記されます。 これは、来年2017年1月から施行されます。 現在のセクハラ指針においてもすでに、LGBTに対する性差別的な言動はセクハラの対象に含まれ、事業主には研修を通じて防止に努めたり、加害従業員が処分の対象となることを就業規則に定めたりする義務がある、ということになっています。 今回の改訂では、これを周知させるねらいもあるそうです。 LGBTへの「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」 ご存じの方も多いと思いますが、改めてセクハラについて簡単にお伝えすると、大きく分けて「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」があります。 前者「対価型セクハラ」は「労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応により、当該労働者が解雇、降格、減給等の不利益を受けること」。 いやがる部下を無理やり風俗に連れて行くというケースや、宴会の席で下ネタを強要したり、裸踊りをさせたりということも含まれます。 後者「環境型セクハラ」は「労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等、当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じること」です。 「あいつ、ホモなんだってよ」といった噂やからかい、男性に対して「まだ彼女できないの? 結婚しないの?」としつこく聞くようなことも含まれます。 従業員が男性ばかりだったり、いわゆる「男社会」になっている職場ではありがちだと思うのですが、 「男は全員女好きだから」という前提で、下ネタで盛り上がったり、女性が接客するようなお店に連れて行ったりすることがあると思います。 それが従業員どうしのコミュニケーションだ、と。 しかし、そういう職場環境を苦痛に感じるLGBTはとても多いのです。 なかにはそれが原因でうつになったり、会社を辞める人もいます。 国の指針として、事業主はそれらがセクハラに該当するということを研修などで周知させ、防止に努める義務がある、ということを再認識していただければと思います。 企業の「LGBTフレンドリー指数」が日本にも それから、CSR(企業の社会的責任)という観点もあります。 CSRというと環境問題というイメージですが、日本でも近年、LGBTのことをCSRの1テーマとみなすようになってきています。 東洋経済新報社が、上場企業を中心とする約1100社のCSRの取り組みをまとめた「CSR企業総覧」および、そのデジタル版「CSRデータ」には、すでに「LGBTに対する基本方針の有無」と「LGBTに関する何らかの取り組みの実績」という項目が設けられています。 一昨年は、114社がLGBTに対する基本方針があると回答、80社がLGBTに関する何らかの取り組みを行っていると回答しています。 アメリカのLGBTフレンドリー指数「Corporate Equality Index」100点のマーク。 トヨタなどもこれを広告に載せてアピールしています。 CSRからさらに一歩進んで、 欧米では、主要な企業のLGBTフレンドリー度を採点した指標がよく参照されています。 アメリカでは、人権団体・HRC(ヒューマン・ライツ・キャンペーン)が毎年フォーチュン1000に該当する企業に対して行っている「CORPORATE EQUALITY INDEX(CEI)」が有名で、「性的指向で差別しないという社内規定がある」「性自認で差別しないという規定がある」「同性パートナーへの福利厚生」「トランスジェンダーの医療保険」「社内にLGBTの従業員のグループがある」「地域のLGBTコミュニティをサポートしている」「同性婚などに反対する団体をサポートしない」といった項目が設けられており、 日系企業でもトヨタなどは100点を取っています(LGBT向け広告に「CEI100点」のマークを載せてアピールしています)。 実はこの指標が、日本でも設けられることになりました。 企業などの団体においてLGBTに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援する任意団体work with Prideが、日本で初めてとなるLGBTに対する企業等の取り組みの評価指標「PRIDE指標」を策定することになったのです(詳しくは)。 初年度は、すでに取り組みをやってるよ、と応募してきた企業を表彰する形なのですが、今後、アメリカのようにスクリーニング調査へと移行し、本格的に調査と採点が行われる可能性もあります。 初めはリーマンやゴールドマンサックス、IBMなどの外資系企業が中心でしたが、こうした流れで、 ソニーやパナソニックなど、日系企業でも続々とLGBT施策に着手し、アライ宣言する会社が増えてきています。 もはや知らないでは済まされない、何もしていないのは時代遅れ、といった認識が広まっているのではないでしょうか。 さて、ここまで読んでいただき、「やらなきゃいけないのはわかったけど、具体的に、アライになるにはどうしたらいいんだろう? どういうことをしていったらいいんだろう?」と思っている方も多いと思います。 アライになるためにはどうすればよいのか? これはゴトウの私見ですが、アライになることは、語学留学に似ていると思います。 学校でいくら文法を教わって知識が増えても英語がしゃべれない人って結構いますよね? 実際にネイティブの人と接する機会がないと、会話はなかなか上達しませんし、そういう意味で海外留学が推奨されるわけです。 そもそもアライの中には、LGBTが当たり前にたくさんいるような海外の街で暮らした経験がある方が多いと思うのですが、周りにアライの人がたくさんいると、「LGBTにどう接するのがよいのか、LGBTは何を求めているのか、どういうところで手助けしたらよいのか」といったことが自然と身につくんですよね。 そういう方は、日本に帰ってきてギャップ(遅れ)を感じ、積極的にアライとして活動しはじめたりするんだと思います。 日本には、「身近にLGBTの友達がいるし、全然偏見はないよ!」と言っていても、特に何もしない方も多いと思うのですが、それは、アライとはちょっと違います。 さらに言えば、「LGBTの友人はそっとしておいてほしいと思っている」などと言って、LGBT施策に反対するような人もいますが、とてもじゃないけどアライとは言えないですよね。 (参考:) 「二丁目のゲイバーによく飲みに行くよ」「トランスジェンダーの友達がいるよ」という方は、日頃から当事者と接しているという意味ではとてもいいのですが、もしかしたらLGBT全般に関すること、つまり、LGBTが直面しがちな困難とか、制度面での課題とか、LGBTが暮らしやすい社会のありようなどには疎い部分があるかもしれません。 逆に、ニュースで見聞きしてそういうことはよく知ってるけど、周りにはいないからどう接していいかわからない、という方もいらっしゃると思います。 (本当はいるけど、見えていないのかもしれないですよね) 「アライになるためにはどうしたらいいんだろう?」と思って、この記事を読んでくださっている方の中には、もしかしたら「これさえやればあなたもアライに!」みたいなアンチョコを期待している方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、残念ながら、一朝一夕にアライになるのは無理な話です(突然英語がしゃべれるようになったりしないように)。 でも、少なくともこれくらいのことをやりましょう、という目安をお伝えしたいと思います。 数字で見る、LGBTに関する職場環境 前述のNPO法人「虹色ダイバーシティ」が国際基督教大学ジェンダー研究センターと共同で毎年行っている「LGBTに関する職場環境アンケート」の最新の調査結果(2016年版)を見てみましょう。 就職や転職において困難を感じていると回答した人は、LGBで44%、Tでは70%にも上ります。 職場で差別的言動がたくさん見受けられると回答したLGBTは58%(なかには、MTFトランスジェンダーだと公表したら降格して給料が減ったという方も。 これ、労基法違反ですよね……!)、職場にアライがいない(またはわからない)と回答した人がLGBで60%、Tで約半数、今の職場で働き続ける意欲が低い人はLGBで24%、Tで27%という結果でした。 c Nijiiro Diversity, Center for Gender Studies at ICU 2016 一部しか紹介できないのですが、アンケート結果および分析・考察を見ると、職場での差別的言動やハラスメントがLGBT従業員の勤続意欲を削ぎ、離職につながっていることがよくわかります。 (最新の調査結果はまだWeb上にないので、) まずは、職場での差別的言動やハラスメントをなくすべく、社内規程でLGBT差別禁止を謳ったり、社内研修を行ったり、差別的言動があった時にすぐに対処できる体制にしましょう。 福利厚生においても同性パートナーを男女の夫婦と平等に扱うようにしたり、トランスジェンダーの従業員が望む「性」で働ける(服装の自由化、更衣室やトイレの配慮など)ようにしたり、LGBTイベントに協賛したりといったことも内外の評価につながります。 たとえ社内でカミングアウトするLGBTが1人もいなくても、「うちにはいないよね」ではなく、職場環境改善を進めていってほしいと思います(何年か辛抱強くやっていく中で、きっとカミングアウトする方が現れると思います)。 また、LGBT支援をしていく中で、女性の従業員をはじめ、他の従業員も働きやすさを感じられるようになるはずです(アンケート調査でもそういう回答がなされています)。 それから、手前味噌で恐縮なのですが、LGBTに関する基礎知識や上記の調査結果、海外の事情、日本の企業の先行事例などを総合的に知りたいという方はぜひ、拙著『職場のLGBT読本』をお読みください。 パームロイヤルNAHAの大レインボーフラッグ。 間近で見ると本当に感動します。 良いアライの代表としてゴトウが思いつくのは、ホテルグランヴィア京都営業推進室の池内志帆さんや、などです。 LGBTセミナーの講師を務めるくらいの知識もあり、積極的にプライドイベントに協賛し、LGBTコミュニティとの交流も深め、当事者もビックリするようなことをやってくれます。 グランヴィアの池内さんは春光院というお寺の方と一緒に仏式の同性結婚式のプランを作り、海外で評判を呼びました(池内さんは今、IGLTA=国際ゲイ&レズビアン旅行協会でも活躍しています)。 パームロイヤルの高倉さんは、ホテルに高さ数十メートルもの巨大なレインボーフラッグを掲げたり、レインボープランというLGBT向けのサービスを謳ったゲイテイストなうちわを配ったりして、素敵! と評判を呼んでいます。 良いアライの方は、上から目線(かわいそうとか、してあげてるとか)ではなく、共感の気持ちを持って同じ目線で行動してくれています。 こまめに情報収集に努め(僕よりもLGBT事情に詳しかったりします)、それでいて、LGBTとたくさん接して学ぶ姿勢を崩さず、常にアライであろうとしていますし、そのことを堂々と(プライドを持って)謳い、周りにも広めようとしています。 そして、時には僕らの予想を超えるような素敵なサプライズをくれるのです。 「スーパー・アライ」と言い換えてもいいでしょう。 そこまでいかなくても、前の章で述べたような職場でのLGBT施策に取り組んでくださっているような方は、十分に(普通の)アライです。 自信を持ってアライマーク(レインボーのステッカーなど)を掲げてください。 悪いアライというのはどういうことかというと、例えば、「LGBTマーケットってスゴいらしいじゃん、ウチも参入しようよ」といった動機で、アライの顔をして近づいてきて、LGBTが求めていることに寄り添うのでなく、自分に都合のいいところだけ持って行こうとする、結局LGBTを食い物にしようとするにすぎない、そういう「ニセのアライ」のことです。 あまり具体的には申し上げませんが、そういう人たちは昔から結構いました(二丁目ではずっとノンケ資本を警戒する傾向がありましたが、そういうことが多々あったからです)。 こういう話もあります。 とある企業の方がセミナーの後で「結局(会社でLGBT施策に取り組むのは)リスクヘッジですよね」とおっしゃっていて……確かにある面ではその通りなのですが、「別にLGBTへの共感とか全くないけど仕方なくやっとくか!」みたいなニュアンスを感じてしまい……正直、凹みました(傷つきやすい私です)。 入り口は新聞記事やニュースでもいいのです。 会社としてやらないとまずいから、という動機でもいいと思うのです。 でも、最低限の「共感」はあってほしいなあ、と思います。 ゴトウは企業向けのLGBTセミナーなどで、「13人に1人はLGBTなのですから、みなさんのお子さんや親戚の方、学生時代の同級生がそうだったりということもあると思います。 もしカミングアウトを受けたらどうしますか? 縁を切りますか?」と問いかけています。 その理由は、LGBTを身近に、リアルに感じられる方、共感の気持ちを持てる方こそ、真のアライになれると思いますし、本当はそれがないと支援者とは言えないんじゃないかと思っているからです。 悪気はないけれど……「惜しいアライ」のケース もう1つ、「惜しい」と思うケースを挙げてみます。 とある立派なアライの方が「ゲイパレードで肌を露出して歩くのはやめさせた方がいい」と発言したのです。 海外のパレードの写真を検索するとすぐわかりますが、そもそもパレードって、そういうものなんですよ。 ドラァグクィーンやGOGO BOY(マッチョな肉体をアピールするパフォーマー)はゲイカルチャーの代表。 そういう方たちが出演できないパレードなんて、考えられません! もし、「日本はそういう国じゃない」「裸で歩くなんて破廉恥だ」とおっしゃるのであれば、ゴールデンタイムのテレビ番組に「パンツ一丁の芸人」が登場していること、全国各地で裸祭りが開催されていることはどうなんでしょう? 結局、僕らの「ありのまま」を抑圧して世間の「道徳」に押し込めようとしてるのでは? 自主規制の名の下の「ホモフォビア」なのでは?と思うわけです。 最初の章で、「ホモフォビア(同性愛嫌悪)やトランスフォビアをなくする運動に協働してくれる人」と書きました。 アムステルダムやサンフランシスコで生まれ育って「英才教育」を受けた(フォビアのかけらもない!)ような人じゃない限り、世間のそれを反映し、心にホモフォビアやトランスフォビアを抱えています。 アライを標榜している人でも、どこかにフォビアがにじみ出ていたりするものなので、自分自身の考え方とかスタンスとか立場とかは微塵も変えずにLGBTのことをやろうとしても、無理があるのです。 難しいかもしれませんが、LGBTのことをやる中で、自分自身が抱えていた差別意識や偏見に気づき、自分自身がとらわれていた性にまつわる「常識」を見直し、自分を変えていきながら、LGBT(性的マイノリティ、クィア)に寄り添う必要があり、結果、「ありのままでいいよ」と思える気持ちを涵養していっていただければ幸いです。 「アライは一日にしてならず」。 不断の努力と熱意で、ぜひLGBTコミュニティから愛され、表彰されるようなアライを目指してください! 【今月のトピック】映画祭が開幕! 、いろんなことがありました。 6月1日には、兵庫県宝塚市が同性パートナーシップ証明制度をスタートさせました。 渋谷区、世田谷区、伊賀市に続き、全国4例目となります(詳しくは) 同じ6月1日、博報堂DYグループのLGBT総合研究所がLGBTを含む性的マイノリティの割合が全人口の8%にのぼると発表しました。 アセクシュアルなどLGBT以外の性的マイノリティも含まれているため、昨年の電通調査の7. 6%よりも少し多くなっているようです(詳しくは) 6月11日にはソウルでプライドパレードが開催され、約5万人が参加しました。 一昨年はキリスト教保守団体らによる妨害に遭い、昨年は一旦警察から中止を言い渡されながらも起死回生の盛り上がりを見せたソウルのパレードですが、今年は2000人余りの警察官が警備に当たり、アンチの人たちと衝突することもなく、無事に開催できた模様です。 東京レインボープライドもフロートを走らせ、盛り上げに貢献したそうです(詳しくは) 翌12日の未明、LGBT史上最悪と言っても過言ではない、衝撃的な事件が起こりました。 フロリダ州オーランドのゲイクラブ『パルス』で銃乱射事件が起こり、49名が死亡し、50名超が負傷するという大惨事となったのです。 亡くなった方の多くはヒスパニック系のゲイの方で、中にはゲイフレンドリーな女性客などもいました。 14日には二丁目で追悼イベントが行われ、数百名の方が集まり、犠牲者を追悼しました(詳しくは) ニューヨーク・プライドで、オーランドの犠牲者を追悼する人たち 6月最終週は、アメリカだけでなく世界各地でプライドパレードが開催され、オーランドの犠牲者を追悼する方たちも多数、参加しました。 ニューヨークプライドでは、銃に反対するゲイのグループがダイ・イン(道路に横たわるパフォーマンス)を行いながら、「あと何人、死ねばいいのか!」と声を上げていたそうです(詳しくは)。 たくさんのゲイ・バイセクシュアル男性が次々に亡くなっていったエイズ禍の時代だって悲しかったし、ハーヴェイ・ミルクが暗殺された時もそうでしたし、今でもヘイトクライムで毎年何人もが命を落としています。 世界に目を向けると、未だに同性愛者が死刑になる国もありますし、LGBTの活動家が殺されるような事件も起きています。 たまたまセクシュアルマイノリティに生まれたというだけで、どうして命を奪われなければならないのか……ぜひアライの方たちにも考えていただきたいと思います。 さて、7月には、記念すべき第25回を迎える東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が開幕します。 今回は「レインボー・リール東京」と名称を変えてリニューアルされ、7月9日(土)~15日(金)にシネマート新宿、15日(金)~18日(月祝)に青山スパイラルホールという2会場で開催されます。 を参考にしていただいて、必ず投票に行きましょう!.

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ストレート・アライ

アライ lgbt

全ての資料を無料でダウンロードいただき、授業でそのままお使いいただけます。 小学校の先生には、映像DVDやハンドブック・配付資料などをまとめた製品パッケージを無料で送付させていただきます。 小学校の先生以外の方も製品パッケージをご購入いただいたり、小学校にご寄付いただいたりすることができます。 ぜひ、ご活用ください。 また、特に自殺念慮を抱くのは思春期である小学校高学年~高校の頃とされています。 心と体に著しく変化が訪れる思春期という自己形成の時期だからこそ、セクシュアルマイノリティの子どもも、セクシュアルマジョリティの子どもも、あらためて自分自身について見つめ直し、生涯を通じて自らの心身の健康について考えられる一人ひとりであれたらと願います。 小学校低学年の頃、一人称に「私」や「あたし」を使用していたが、周囲からからかわれていた。 「僕」や「俺」を使用するのには抵抗があった。 (さち子・20代・トランスジェンダー女性)• 「男性が好き」という自分の気づきよりも先に、「オカマ」と言われていた。 小3から学校行かなくなって、小6から復帰。 でも節々で「女の子っぽいよね」って言われたりした。 G・20代・ゲイ)• 髪を坊主ぐらいに短くして学校に行ったら、先生に「なんだその髪は。 もっと女らしくしろ」と言われ、冷たい水が入ったバケツの中に頭をつっこまれた。 (K・20代・トランスジェンダー男性)• いじめや暴力を 受けたことがある LGBT メール:info rebitlgbt. 児童用アンケート> 多様な性の授業に関する教育効果を調べるために、授業の前後で5分ずつアンケートの実施にご協力をお願いいたします。 *留意点• 児童用ワークシート兼アンケートは、1人の児童に対して授業前後で同じ質問をし、その児童の個々の変化を調査しています。 必ず両面に収まるように印刷していただき、1人に1枚ずつお配りください。 回答するタイミングが「授業前」「授業中」「授業後」の3回ありますので、必ずその順番で答えるようご指導をお願いいたします。 授業開始後に「授業前」アンケートの書き直しをしないよう、お声がけをお願いいたします。 児童用ワークシート兼アンケートを回収する際、回収ボックスに児童自身が入れる等、記入内容が他の児童にわからないよう留意して回収をお願いいたします。 アンケートは左右で切り離さないでください。 送付方法:着払いでご郵送ください.

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