【目次】• 1 咳はなぜ出るの? 咳は肺内の細気管支内や、気管支内の異物や「たん」を外に出すための生理的な反射です。 咳をコントロ-ルしているのが脳にある咳中枢で、気管支に異物や菌が入ったときに指令を出して、咳がでます。 2 咳止め薬の種類 咳止め薬には大きく分けて2種類あります。 【中枢性鎮咳剤】 脳の咳中枢に直接働いて咳を止めます。 乾いた咳や普通のかぜからくる咳を止めるときに処方される薬です。 「たん」がつまる症状の肺炎などには処方されません。 【末梢性鎮咳剤】 これは気管支などに作用して、咳を止める薬です。 薬の作用で気管を広げ、過敏な反応を鎮めて咳を止めると考えられています。 末梢性咳止めは湿った咳や気管支炎に処方されます。 咳止めで咳を抑えると「たん」がたまり、さらに気管支が狭くなり、苦しくなってしまいます。 このケ-スでは気管支拡張剤や去痰剤が処方されます。 この咳中枢の機能が低下すると、咳反射も低下し、咳が出にくくなります。 6 咳 反射が低下している人になぜ咳止めが良くないの? 咳反射が低下して咳が出にくくなっている人が、咳中枢に働く咳止めを飲むと、さらに咳が出なくなります。 そうなると肺の気管支に入った菌や異物を排出することができなくなり、 肺炎になる危険性が増します。 スポンサーリンク 7 咳 反射の低下を調べる方法 咳反射の低下を自分で直接調べる方法はありませんが、飲み込み機能の低下を調べる下記の試験で推測できます。 <反復唾液嚥下試験(はんぷくだえきえんげしけん)> まず口の中に何もないことを確認しましょう。 最初に唾液で口の中を湿らせます。 30秒間に唾液を何回飲み込めるかを数えましょう。 年配者の平均回数は6回です。 3回以下の場合、異常と判断されます。 このテスト以外にも 食後に声がかすれる、 食事中のむせ込みが多い、などの場合も咳反射が低下している可能性があります。 <最後に> 咳が出る原因はいくつかあります。 夜中に出る咳とたんには 心臓が原因 の 危険な症状もあります。 でご紹介していますので、あわせてご覧下さい。 自己判断で市販の咳止めを飲むと、かえって体に良くないこともあります。 やはり信頼できるよいお医者さんを探して、診てもらうことが大切です。 最後までご覧いただき、ありがとうございました。 (記事内容の実施に当たりましては、読者様の自己責任により、安全性・有用性を考慮いただいた上で、ご活用お願い申し上げます。 ) -.
次の咳止め薬にも色々なものがありますが、その中の1つである フスコデ錠と呼ばれるお薬をご存知でしょうか? このフスコデ錠は、アレルギー反応や感染症など、様々な原因による咳の症状に高い効果を発揮する薬であり、咳の症状を訴える患者にはしばしば処方される錠剤のお薬です。 スポンサードリンク このフスコデ錠には、 ジヒドロコデインリン酸塩、 dl-メチルエフェドリン塩酸塩、 クロルフェニラミンマレイン酸塩、という3つの有効成分が含まれており、これらがそれぞれ違った角度から咳止め効果を発揮することによって、空咳や痰が絡む咳など様々な咳の症状に効いてくれるのです。 フスコデ錠に含まれるこれらの成分にはいったいどのような効果があるのか、ということは記事の中で詳しくご説明していきたいと思います。 また、フスコデ錠のような咳止め薬を使用するときには、その効果と同じくらい 副作用も気になりますよね。 そこで、今回の記事では、このフスコデ錠にはどのような副作用があるのかということも詳しくまとめていきたいと思います。 【空咳や痰が絡む咳に効く!】フスコデ錠に期待される効果について詳しく解説します。 それではまずはじめに、フスコデ錠に期待される効果などについて、詳しく説明していきたいと思います。 フスコデ錠は、ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩という3つの有効成分を主成分とする咳止めであり、咳の症状を訴える感染症の患者に葉しばしば処方される薬です。 添付文書によると、 急性気管支炎、慢性気管支炎、感冒・上気道炎、肺炎、肺結核の症状に伴い表れる咳の症状に効果があるとされています。 上気道炎、とはいわゆる「風邪」のことです。 それでは、この3つの有効成分にはそれぞれどのような効果が期待されるのか、詳しく説明していきたいと思います。 ジヒドロコデインリン酸塩 ジヒドロコデインリン酸塩は、人間の咳中枢と呼ばれる場所の興奮を抑えることによって、咳の症状を鎮めてくれる成分です。 この咳中枢とは、脳幹の延髄部分にある、咳の誘発と深い関係のある神経であり、喉や気管支からの刺激を受けて咳を誘発します。 ジヒドロコデインリン酸塩は空咳に高い効果を発揮する成分です。 dl-メチルエフェドリン塩酸塩 dl-メチルエフェドリン塩酸塩は、交感神経、副交感神経、という2つの 自律神経のうち、交感神経を刺激することによって気管支を拡張させ、呼吸を楽にしてくれる成分です。 このdl-メチルエフェドリン塩酸塩はその優れた効果から、非常に多くの咳止め薬に配合されています。 クロルフェニラミンマレイン酸塩 クロルフェニラミンマレイン酸塩は、抗ヒスタミン作用によって、アレルギーによる咳などの症状を抑えてくれる成分になります。 私たちは、アレルギー反応を起こした時、肥満細胞と呼ばれる場所から、 ロイコトリエンや ヒスタミンといった化学物質を放出し、まさにこれらがアレルギー症状のおける咳や鼻水、痰などの原因となるのですが、クロルフェニラミンマレイン酸塩は、このヒスタミンが受容体と結合してその作用を発揮するのを防ぐことによって、アレルギー症状が表れるのを防いでくれる効果があるのです。 以上がフスコデ錠に含まれている3つの有効成分の主な作用になります。 フスコデ錠はこのように違った角度から咳の抑制に効果を発揮する3つの成分によって、 空咳や、痰が絡むような咳など様々な咳に高い効果を発揮する薬なのです。 フスコデ錠の副作用とは?フスコデ錠を飲んだ後は車の運転は控えた方が良いかもしれません… それでは次に、このフスコデ錠にはどのような 副作用があるのか説明します。 フスコデ錠を服用した際、しばしば表れるといわる副作用が 眠気の症状です。 これは主に先ほど挙げた3つの有効成分のうち、 ジヒドロコデインリン酸塩とクロルフェニラミンマレイン酸塩によるものであるといわれています。 そのため、このフスコデ錠は、飲んだ後の車の運転は控えた方が良いでしょう。 この他、フスコデ錠を飲んだ際に比較的よく表れる副作用としては、 めまい、頭痛、口の渇き、食欲不振、吐き気、便秘、動悸などが挙げられるようです。 また、重篤な副作用としては、 無顆粒球症、 再生不良性貧血などもごく稀に表れることがあるといわれています。 再生不良性貧血については、以下の記事で解説しています。 もし、フスコデ錠を服用するとあまりにも眠気や食欲不振などの副作用が良く表れてしまうという場合には、医師に相談をして薬を変えてもらうようにしてもらいましょう。 このフスコデ錠は、1967年に販売されてから、約半世紀にわかって咳止めとして用いられてきた非常に歴史のある咳止め薬になります。 これはつまり、それだけ信頼のあり、安全性のある薬であるということを意味しています。 どんな薬にも副作用はありますので、副作用を必要以上に心配する必要はありません。 しかし、現在はフスコデ錠以外にも、咳止めにはいろいろな種類がありますので、その中から自分に合った薬を見つけて使ってみるのも大切ですね。 そして、現在では薬局で販売されている 市販の咳止めの中にも、空咳や痰が絡む咳に優れた効果を発揮するものはいくつもあります。 そこで次に、市販で販売されている咳止めの中で特に高い効果が期待できるといわれている薬についていくつかご紹介したいと思います。 スポンサードリンク 市販の咳止めの中で高い効果を期待できる薬はこれ!市販だからと言って侮ってはいけません! 市販の薬と病院で処方される薬、この2つを比べるとどうしても病院で処方される薬の方が良く効くんじゃないかと思ってしまいますが、実は この2つは必ずしもその効能に大きな違いがあるというわけではないということをご存知でしょうか? 実は、処方薬と市販薬の主な違いは、主成分と、その主成分による副作用をカバーする成分が一緒に含まれているのか、そうでないのか、ということなのです。 例えば、病院で処方された咳止めに胃を痛めてしまう作用がある場合、病院ではその咳止めとは別に胃を保護する薬も処方されます。 しかし、市販薬では、最初から咳止めと一緒に胃を保護する成分が配合されているのです。 また、市販の薬は様々な咳の症状に対応できるように、いくつかの成分が比較的少なめに入っているのですが、人によっては市販薬の方が効くという方もいらっしゃるかもしれません。 咳がひどい時には1番は医者に診てもらって適切な処置を受けることが大切ですが、急に咳がひどくなってしまったときなどのために、市販の薬の中でよく効くと思われるものを知っておくことも大切です。 そこでここからは、優れた効果が期待できるお勧めの市販の咳止めをいくつかご紹介したいと思います。 お勧めの市販の咳止め1:ミコルデ錠A 市販の咳止めの中で、まずお勧めなのが ミコルデ錠Aです。 このミコルデ錠Aには、フスコデ錠にも含まれている dl-メチルエフェドリン塩酸塩に加え、気管支の炎症を鎮め、気管支を拡張させる作用のある テオフィリンと呼ばれる有効成分が含まれています。 また、ミコルデ錠Aには、 キキョウ、セネガ、カンゾウといった生薬も含まれており、これらが去痰作用を示すことによって空咳だけではなく、痰が絡むような咳の症状にも高い効果が期待されます。 お勧めの市販の咳止め2:アストフィリンS 空咳や痰が絡むような咳に効くお勧めの市販薬の咳止め、2つ目はエーザイから販売されている アストフィリンSです。 このアストフィリンSには、気管支を拡張させる ジプロフィリンに加えて、咳中枢に作用して咳を鎮める ノスカピン、アレルギーの症状を鎮める ジフェンドラミン塩酸塩などが配合されています。 アレルギー性の咳が出てしまう方にはお勧めの咳止めです。 お勧めの市販の咳止め3:アスクロン お勧めの市販の咳止めとして、 アスクロンも挙げられます。 これはわしのワシのマークでおなじみの大正製薬から販売されている薬です。 このアスクロンには、交感神経を刺激して咳を鎮める メトキシフェナミン塩酸塩に加えて、アストフィリンにも含まれていた ノスカピン、去痰効果のある カンゾウ粗エキス、痰の粘土を和らげ、これもまた去痰効果のある グアヤコールスルホン酸カリウム、そして抗アレルギー作用のある マレイン酸カルビノキサミンと、これらの成分の働きを助ける作用のある 無水カフェインなど、計6つもの有効成分が含まれています。 もし急に咳の症状が表れ、すぐに咳止めがほしいという時にはお勧めの市販薬です。 また、咳、痰、鼻水に優れた効果が期待される市販の薬は、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。 もし、ぼーっとしているときにいつの間にか 口呼吸をしてしまっている自分に気が付いたら、風邪をひきやすいのは、その口呼吸による影響によって免疫力が低下してしまっているからかもしれません。 実は近年、慢性的な口呼吸の症状は非常に様々な問題の原因になることが分かってきており、多くの医師の方がその改善を呼びかけています。 なんと、慢性的な口呼吸の症状はある 腎臓病や リウマチの発症の原因になる可能性があるとまで指摘されているのです。 また、それに加えて市販の咳止めの中で高い効果が期待されるお薬についてご紹介しました。 最近では市販の医療用の咳止め薬の中にも、空咳や痰が絡む咳に効く薬はいくつもあります。 もし急に咳止めが必要になってしまった場合まずはこれらの薬を活用して様子を見てみるのもいいですが、咳がひどい場合は病院へ行き医師の診察を受けることが1番大切だということは忘れないでください。 もし咳の原因がただの風邪ではなく、 肺炎や 結核だった場合は重症化につながってしまう可能性もあります。 また、最近自分の免疫力の低下が気になるという方は是非こちらの記事もご覧になってみてください。 こちらの記事では、最近よく広告でも見かける免疫力の機能をサポートしてくれる ブロリコというサプリメントについて、これがどんなものなのか詳しくまとめました。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 スポンサードリンク.
次の主要成分 [ ] 中枢性鎮咳薬 [ ]• - 、• - 、アロクラミド、など アドレナリン作動薬 [ ]• - を興奮させることにより、を拡張させて咳を鎮める。 、トリメトキノール、メトキシフェナミンなどが配合される。 キサンチン誘導体 [ ]• - を弛緩させることにより、を拡張させて咳を鎮める。 、、ジプロフィリン、プロキシフィリンなどが配合される。 鎮咳去痰薬 [ ]• - 、クレゾールスルホン酸カリウム、、、、など 消炎酵素薬 [ ]• - 気道粘液溶解薬 [ ]• - 、 抗ヒスタミン薬 [ ]• - 、、など、が中心。 中枢興奮薬 [ ]• 中枢興奮薬 - 無水、 殺菌消毒薬 [ ]• - 塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、 制酸薬 [ ]• - 、、合成など 生薬 [ ]• - 、、など 注意点 [ ]• 中枢性鎮咳薬はのを持つものがあるため、疾患を持つ者の服用は慎重を要する。 リン酸ジヒドロコデインは気管の分泌抑制作用があり、気管粘膜が乾燥し分泌物の粘度が増して痰の喀出が困難となるため、気管支喘息には不向きである。 アドレナリン作動薬では、、、上昇が生じる場合がある。 キサンチン誘導体では消化器症状や、長期間の服用で中枢興奮作用が現れる。 剤、、との併用やによりキサンチン誘導体の効果の減弱、やとの併用でキサンチン誘導体の作用増強による中毒症状が生じることがある。 抗ヒスタミン薬では眠気や注意力の低下を生じるため、自動車の運転などを避ける。 また、薬やの薬にも抗ヒスタミン薬が配合されていることがあるため、過剰摂取に注意する。 また、をはじめとするとの併用により、抗コリン薬の効果を増強する。 一般に、による、痰を伴わない咳には中枢性鎮咳薬が、性の咳には抗ヒスタミン薬配合のものが適する。 痰を伴う咳は、鎮咳薬で止めてしまうと痰の喀出を妨げてしまうおそれがあるため、可能な限り去痰薬と併用する。 鎮咳薬 [ ] 主に中枢性鎮咳薬に関して述べる。 末梢性鎮咳薬は去痰薬の節で述べる。 適応 [ ] に関しては原因診断を行い、疾患特異的な治療が最も優先される。 日本呼吸器学会の咳嗽に関するガイドライン第2版の中では「中枢性咳嗽薬は咳嗽の特異的治療になり得ないため、合併症を伴い患者のQOLを著しく低下させる咳嗽の場合に限って使用するのが原則である」と記載されている。 鎮咳薬の分類 [ ] 中枢性麻薬性鎮咳薬 [ ] リン酸 コデインリン酸塩が代表薬である。 コデインリン酸塩を1日60mgほど投与することが多い。 鎮痛・鎮静作用ではリン酸コデイン1日120mgで塩酸モルヒネ1日20mgと同等の効果と考えられている。 塩酸に比べて鎮痛・鎮静作用は弱く、便秘、悪心、嘔吐といった副作用は少なく、依存性も少ないという特徴がある。 やと異なり多くの臨床研究が存在する。 副作用としてはや発作に注意が必要である。 リン酸コデインの約2倍の強い鎮咳作用がある。 配合薬の成分として重要である。 例えばセキコデはととの配合薬である。 フスコデはジヒドロコデインとおよびの配合薬である。 リン酸コデインの5~14倍の強い鎮咳作用がある。 中枢性非麻薬性鎮咳薬 [ ] メジコンが代表的な薬物である。 はに類似する構造があるが麻薬としての鎮静・鎮痛作用を持たないことから麻薬に指定されていない。 デキストロメトルファンはNMDA受容体拮抗薬である。 孤束核の求心性興奮シナプスにおいてNMDA受容体を阻害することが強い鎮咳作用を示すと考えられている。 デキストロメトルファンを1日45mg投与されることが多いが90mg投与でより強い鎮咳効果が期待できるという意見もある。 一方、NMDA受容体への拮抗作用のため過量投与により症状を来たすことから、幻覚剤として乱用されることが問題となっている。 アストミンが代表的な薬物である。 効果はデキストロメトルファンと同等と考えられている。 デキストロメトルファンとは異なり、NMDA受容体への拮抗作用がほとんどなく解離症状を示さないので乱用の恐れが少なくなっている。 アスベリンが代表的な薬物である。 他の中枢性非麻薬性鎮咳薬と同様に延髄の咳中枢を抑制する以外に気管支腺の分泌を亢進し、気道粘膜線毛上皮運動を亢進することで去痰作用をもたらす。 販売名はレスプレンである。 他の中枢性非麻薬性鎮咳薬と同様に延髄の咳中枢を抑制する以外に去痰作用もある。 トクレスが代表的な薬物である。 他の中枢性非麻薬性鎮咳薬と同様に延髄の咳中枢を抑制する以外に抗コリン作用や局所麻酔作用なども持ち合わせている。 で禁忌であるが咳嗽反射抑制作用は強い。 販売名はフスタゾールである。 東京大学の高木らが抗ヒスタミン薬の(レスタミン)に強い鎮咳作用があることを見出し、その同族化合物からを見出した。 フラベリックとして上市されている。 コルドリンとして上市されている。 、メチルエフェドリン、メトキシフェナミンが鎮咳薬として知られている。 エフェドリンはの主成分として1885年にによって発見された。 アドレナリン作動性の気管支拡張作用と中枢性鎮咳作用を示す。 メチルエフェドリンは市販の風邪薬にしばしば含まれている。 アヘンアルカロイドでコデインと同様の鎮咳作用があるといわれている。 去痰薬 [ ] 去痰薬(expectorant)はの排出を促進させる薬物であり反射による症状を緩和する目的で用いられる。 作用機序からは喀痰の分泌物の量を調節する薬物として気道分泌促進薬、気道粘膜潤滑薬、分泌細胞正常化薬が知られる。 また分泌物の性質を調節する薬物として気道粘膜修復薬や気道粘液溶解薬が知られている。 末梢性鎮咳薬のひとつである。 去痰薬の分類 [ ] 気道分泌促進薬 [ ] 気道分泌促進薬としては(ビソルボン)が代表薬として知られている。 酸性糖蛋白の線維網を溶解して低分子化する作用がある。 また運動を亢進させる作用がある。 痰がとれた気がしないキレの悪い喀痰に対して効果的である。 吸入液にはが含まれるため吸入薬はアスピリンの患者では禁忌である。 吸入液は(ベネトリン)と併用でベネトリン吸入液0. 3~0. 5mlとビソルボン吸入液0. 内服薬ではビソルボンを1日12mg投与する。 気道粘膜潤滑薬 [ ] 気道粘膜潤滑薬としては(ムコソルバン)が代表薬として知られている。 肺のの分泌を促すことで排痰を促進する。 ムコソルバンLという徐放剤があり、夕食後や就寝前に服用することで早朝の排痰をスムーズにする効果が期待できる。 気道粘膜潤滑薬も痰がとれた気がしないキレの悪い喀痰に対して効果的である。 ムコソルバンは1日45mg投与する。 分泌細胞正常化薬、気道粘膜修復薬 [ ] (ムコダイン)と(スペリアまたはクリアナール)は分泌細胞正常化薬かつ気道粘液修復薬である。 分泌細胞正常化薬はの過形成を抑制し、粘液が過剰産出されるを抑える。 気道粘液修復薬はとの構成比を正常化することで去痰作用を示す。 ムコダインは1日1500mg、スペリアは1日1200mg使用する。 サラサラで量が多い痰の排痰に有効である。 フドステインは消化器症状など副作用が7. 7%でみられるが気管支肺胞洗浄液中の炎症細胞数を減少させることも知られている。 気道粘液溶解薬 [ ] 気道粘液溶解薬は化学結合を分解して喀痰粘度を低下させる薬物である。 ムコ蛋白のを分解するもの、蛋白質を分解するもの、多糖類を分解するものの3種類が存在する。 ジスルフィド結合を分解するのがシステイン系去痰薬であり、(ムコフィリン)、(チスタニン)、(ペクタイト、ゼオチン)が知られている。 蛋白質を分解するものが(エンピナース・P)であり多糖類を分解するのが(ノイチーム、レフトーゼなど)である。 プロナーゼとリゾチームは再評価の結果、去痰効果が認められなかった。 システイン系去痰薬 [ ] (ムコフィリン)、エチルシステイン(チスタニン)、メチルシステイン(ペクタイト、ゼオチン)がムコ蛋白のジスルフィド結合を分解するシステイン系去痰薬に分類される。 (ムコダイン)はシステイン系去痰薬に分類されない。 システイン系去痰薬は硬い痰をサラサラにして排痰を促す効果がある。 アセチルシステイン(ムコフィリン)が最もよく使われるがこれは吸入薬である。 吸入液は(ベネトリン)と併用でベネトリン吸入液0. 3~0. アセチルシステイン(ムコフィリン)は硫黄臭がすること、ビソルボンと混ぜると白濁すること、との混合で不活化するといった注意点がある。 エチルシステイン(チスタニン)、メチルシステイン(ペクタイト、ゼオチン)は内服薬でどちらも1日300mg投与する。 界面活性剤 [ ] (アレベール)が喀痰の多い閉塞性肺疾患の増悪に対して用いられることがある。 吸入薬であり、吸入液はサルブタモール(ベネトリン)と併用でベネトリン吸入液0. 3~0. 5mlとアレベール吸入溶液を2~3mlと生理食塩水5~8mlを混合してネブライザーで吸入する。 植物成分 [ ] 植物成分で作用機序は不明だが、(セネガ)、エキス末(フスタギン)、桜皮(おうひ)エキス(ブロチン、サリパラ)、エキス(キョウニン)が用いられることがある。 去痰薬の使い分け [ ] 去痰薬の使い分けに関しては国立病院機構近畿中央胸部疾患センター内科の倉林優氏の見解では症状に合わせて下記のように使い分けるとしている。 また同氏は重要な去痰薬として慢性的にキレが悪い喀痰にムコソルバン、量の多い喀痰にムコダイン、急性期のキレが悪い喀痰にムコフィリンをあげている。 喀痰の症状 推奨される去痰薬 一般的な喀痰 アンブロキソール(ムコソルバン) COPD患者の喀痰(急性増悪予防) カルボシステイン(ムコダイン) サラサラの喀痰 カルボシステイン(ムコダイン)、フドステイン(スペリア) 粘度の高い喀痰 エチルシステイン(チスタニン)、メチルシステイン(ペクタイト) COPD急性増悪に伴う粘度の高い喀痰 アセチルシステイン(ムコフィリン) 痰のキレが悪い ブロムヘキシン(ビソルボン)、アンブロキソール(ムコソルバン) 寝起きに痰がからむ アンブロキソール徐放剤(ムコソルバンL) 緩和医療における去痰 [ ] 悪性疾患の終末期の死前喘鳴では去痰薬ではなく(ハイスコ)や(ブスコパン)が用いられる。 漢方薬 [ ] の症状緩和のためにを用いることがある。 (まきょうかんせきとう、ツムラ55番)が咳の症状緩和でよく用いられる。 剤であるための場合は使用できない。 を訴えることもある。 数日様子をみても改善が不十分な場合は麻杏甘石湯に(しょうさいことう、ツムラ9番)を併用する。 小柴胡湯はの副作用でよく知られている。 や乾性咳嗽に対しては(ばくもんどうとう、ツムラ29番)を用いることがある。 こちらも数日様子をみても改善が不十分な場合は麦門冬湯に(しょうさいことう、ツムラ9番)を併用する。 空咳や乾性咳嗽にを使用することもある。 の症状緩和には(まきょうかんせきとう、ツムラ55番)も有効であるが(さいぼくとう、ツムラ96番)も有効である。 脚注 [ ].
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