この記事の目次• にんにくの効能の歴史 にんにくの効果や効能は実に六千年前より知られており、エジプトをはじめギリシャ、ローマ、インド、中国などの古代文明ではにんにくが食用・薬用として重宝されていたことが分かっています。 日本でも「古事記」に登場しています。 これらの時代には成分を分析する技術などありませんから、体感的にニンニクが体に良いということを実感していたのでしょう。 このことはにんにくの効能の本質を表しています。 にんにくと言えば「元気が出る食べ物」といったイメージがあると思いますが、にんにくの効果や効能はそれだけではありません。 にんにくの効果や効能は非常に幅広く、そのため様々な民間療法に利用されています。 効能・効果の素となる成分 にんにくにの効果・効能の中心となるのは アリシンを中心とする イオウ化合物です。 これらはあのにんにくの強烈なニオイの素でもあります。 ただし、元々のにんにくにはアリシン等は含まれていません。 にんにくに含まれているのはアリインという成分で、にんにくを切ったりすりおろしたりするとこのアリインにアリナーゼという酵素が反応し、アリシンに変化するのです。 更にこのアリシンは不安定な物質なため、空気や熱、その他の物質の影響によって更に変化します。 それがジアリルジスルフィド、アホエンといったイオウ化合物で、その数は数十種類に及ぶと言われます。 これらのイオウ化合物はそれぞれアリシンとは若干異なる性質を持っています。 それがニンニクの多様な効果・効能を生み出していると言えます。 では、具体的ににんにくにはどんな効果や効能があるのでしょうか? にんにくに期待できる基本的な4つの効能 にんにくには基本的な4つの強力な効能があり、それらが様々な間接的な効果に繋がっています。 にんにくの基本的な効能とは次のものです。 抗菌、殺菌および解毒を行う効能 にんにくには強力な抗菌・殺菌、解毒作用があります。 これはにんにくのニオイの元であるアリシンという成分によるものです。 にんにくの殺菌作用がどのくらい強力かと言うと、にんにくの精油を12万倍に薄めてもチフス菌やコレラ菌を殺すと言われる程です。 この抗菌・殺菌作用が様々な病気から体を守ります。 アリシンは調理過程において他の成分に変化してしまうのですが、変化してできるイオウ化合物にも抗菌・殺菌力はあります。 ただし、アリシンの抗菌・殺菌力が一番強力ですので、強力な抗菌・殺菌力を求めるのであれば生ニンニクをすりおろしたものを使うのがお勧めです。 ビタミンB1の吸収を高める効能 にんにくが疲労回復や滋養強壮に効果的なのは、にんにくにビタミンB1の吸収率を高めたり、ビタミンB1を貯蔵できる形に変える効能があることと大きな関係があります。 ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に欠かせない補酵素で、言わば元気促進ビタミンなのです。 しかし、ビタミンB1は吸収率が低く、大量に摂取しても一度に5~10mg程度しか吸収されません。 あとは排出されてしまうのです。 にんにくから生成されるアリシンはビタミンB1と結びつくことによって アリチアミンという物質に変化します。 アリチアミンはビタミンB1の吸収率を高めるだけでなく、余分なビタミンを体内に貯蔵する働きがあります。 この性質を利用したのが栄養剤で有名な「 アリナミン」なのです。 血栓を作りにくくする効能 にんにくにを食べると心臓病のリスクが減ると言われることがありますが、それはにんにくの持つ血栓を作りにくくする効能が大きく関係しています。 血栓は止血などに欠かせない要素ですが、過剰になると血管を詰まらせ心筋梗塞や脳梗塞などに繋がる血管系疾患の原因となります。 血栓は主に血小板が集まってできますが、これを血小板凝集作用と言います。 にんにくに含まれるチルアリルトリスルフィド、アホエンといった数種類のイオウ化合物にはこの血小板凝集作用を抑制する働きがあることが分かっています。 この血栓を作りにくくする効能はにんにくにおける血流促進、高血圧抑制、血管系疾患予防などの効果のベースとなっています。 活性酸素を除去する効能 にんにくには活性酸素を除去する抗酸化作用があることもよく知られています。 活性酸素とは様々な病気や老化の原因とされる一種の有害物質です。 抗酸化作用を持つ物質としてはビタミンCやビタミンE、ポリフェノール類が有名です。 それらの相乗効果によって生み出されるにんにくの強力な抗酸化作用はガン予防、動脈硬化予防、疲労回復、アンチエイジングなど色々なにんにくの効果の要素になっていると考えられます。 にんにくに期待できる17の効果 にんにくには前述した基本的な4つの効能に加えその他にも複数の効能があり、それらにより期待できる効果が数多くあります。 ここではその中から代表的なものを以下の<17>にまとめてご紹介します。 ここで紹介するものはにんにくの品質、調理方法、他の成分との兼ね合い、そしてその人の体質などに大きく左右されるため必ずしも効果が得られるものではありません。 しかし、論理的もしくは過去の研究報告などから比較的効果が期待できるものを選んでいます。 それぞれの効果を詳しくご説明します。 疲労回復効果 にんにくと言えば疲労回復や滋養強壮といった「元気が出る!」というイメージがあるのではないでしょうか?事実、にんにくには疲労回復の要素が沢山あります。 疲労回復の中心となる効能は前述したビタミンB1の吸収を高める効能です。 この効能によって疲労回復ビタミンと言われるビタミンB1の吸収を促すだけでなく、血液中に貯蔵できるようにすることで疲労回復に必要なエネルギーを効率よく、そして持続的に生産することができるようになります。 また、にんにくの抗酸化作用、抗菌・殺菌作用は外部の有害物質を排除する効能があり、これらも疲労回復に大きく役立ちます。 有害物質は私達が思っている以上に疲労の原因となっているのです。 さらに、にんにくに含まれるアリシンの抗血栓作用とスコルジニンによる末梢血管拡張作用などにより血流が良くなることも疲労回復効果を促進します。 風邪・インフルエンザ予防効果 にんにくを食べると風邪をひかないと言われます。 これはニンニクの抗ウイルス作用によるものです。 にんにくに含まれる有効成分のアリシンには殺菌、抗菌作用がありますが、それと同様に抗ウイルス作用もあるとされます。 この抗ウイルス作用は風邪だけでなくインフルエンザにも効果があるとされ、そのことは数々の研究報告により実証されています。 この風邪やインフルエンザに対する効果は人間だけでなく動物にも有効で、牛の餌には風邪予防のためにニンニクが含まれていることがあります。 また、風邪やインフルエンザに対する効果は治療よりも予防効果の方が優れています。 風邪の季節は継続的ににんにくを摂れば風邪やインフルエンザを防げるかもしれません。 コレステロール低下・抑制効果 コレステロールは生活習慣病の大きな要因とも言えますが、にんにくにはこのコレステロール(特にLDLコレステロール)を減らす効果があるとされます。 にんにくがコレステロールを減らす研究報告はいくつかありますが、そこで示唆される仕組みは主に次に2つにまとめられます。 二つ目は「胆汁へのコレステロール排出を促進することで血中のコレステロールを減らす」というものです。 いずれの作用もにんにくの有効成分であるイオウ化合物によるものとされ、特に前者はS-アリルシステイン、アホエン、ビニルジチインなどで後者はジアリルジスルフィドやジアリルトリスルフィドなどによるものと考えられています。 血液サラサラ(血流促進)効果 にんにくの大きな薬効に血液サラサラ効果というものがあります。 現代人は食の欧米化や生活習慣病の乱れ、ストレスなどから血液がドロドロになりやすくなっており、それは高血圧や動脈硬化などの原因とされています。 にんにくの有効成分であるアリシン等には血液ドロドロの原因となる過酸化脂質や血栓をできにくくし、血液をサラサラにする効果があります。 また、同じくにんにくの有効成分であるスコルジニンには末梢血管拡張作用があり、これも血液サラサラ効果を促進する要素となります。 高血圧予防・改善効果 にんにくを食べると「興奮する(?)イメージ」もあることから血圧が高くなる感じもしますが、実際は血圧を低下させる作用があり、高血圧の予防・改善効果が期待できます。 血圧を下げる主な要因はにんにくの持つ血液サラサラ効果によるものです。 血流が良ければ血圧は上がりにくいからです。 また、にんにくに含まれるイオウ化合物やアデノシンといった成分には血管の平滑筋を弛緩させる(つまり血管を拡張する)効能があり、これも血圧を下げる要因となっていると考えられられています。 その他にも、にんにくに含まれるカリウムやカルシウム、マグネシウムなども血圧を下げる作用があり、それらの相乗効果により高血圧の予防・改善効果が期待できるとされます。 動脈硬化予防・改善効果 にんにくの動脈硬化に対する効果はドイツの政府機関であるコミッションE(薬用植物を医薬品として承認する国営の評価組織)で認められており、実際の治療に利用されています。 また、同様にハーブにおけるヨーロッパEU統一指標の機関であるESCOP(ヨーロッパ植物療法科学協力機構 )も動脈硬化に対するにんにくの効果を認めています。 にんにくの動脈硬化予防・改善効果はにんにくの持つ悪玉コレステロールや血栓、活性酸素を抑制する効能によるものと考えられています。 これらの効能によって動脈硬化の原因となる過酸化脂質ができにくくなるからです。 にんにくは動脈硬化の中でも 生活習慣病と関わりが深いとされるアテローム性動脈硬化に効果が期待できると考えられています。 冷え性改善効果 にんにくは冷え性に効く食材として紹介されることが多くありますが、実は研究論文等でにんにくの冷え性改善効果に言及しているものはあまり多くありません。 そもそも「冷え」とは東洋医学な概念であるため、科学的な見地から効果性を証明するのは難しいのかもしれません。 しかし、にんにくが冷え性に効くと感じている人も多くおり、また、にんにくが冷え性に効果的と言える根拠がいくつかあります。 例えば、にんにくには血液サラサラ効果があるため冷え性の原因の一つとされる血行不良を改善します。 そして、末梢血管を拡張する効能もあるため、特に冷えを感じやすい「手足」の血行を良くすると言えます。 にんにくにおける冷え性改善効果は科学的な背景が薄いので信用性が高いとは言えませんが、論理的には効果を期待できるレベルにあると思われます。 食欲増進・食欲不振改善効果 にんにくは中華料理からイタリア料理、フランス料理に至るまで様々な料理に利用される非常に人気のあるスパイスです。 この効果は健康とはあまり関係の無いように思われますが 、 栄養価が高くてもあまり美味しいと思わない食物を食べれるようになったり、食欲が無い時にも栄養を摂ることができるようになる可能性がある と言うことは健康にとって最大の効果と言えます。 消化促進・消化不良改善効果 にんにくには食欲増進だけでなく、消化不良を改善し消化を良くする効果があります。 にんにくの有効成分であるアリシンは胃の粘膜を刺激し、胃の働きを活発にしたり胃液の分泌を促進するなど消化活動を活発にする効果があります。 またアリシンにはタンパク質を分解し、消化吸収を促進する効果もあります。 さらに、アリシンが持つ殺菌作用も腸内の悪玉菌を減らし腸の調子を良くするという意味で、消化促進・消化不良改善効果につながると言えます。 しかしながら、空腹時のにんにく摂取や生にんにくの食べ過ぎは、胃を刺激しすぎたり、腸内の善玉菌も殺してしまうため胃痛や消化不良などを招き、逆効果となるので注意が必要です。 便秘・下痢予防・改善効果 にんにくに含まれるアリシンには腸内の悪玉菌を殺す整腸作用が期待できます。 また、アリシンは胃腸を刺激し、蠕動運動を活発にする効能もあるため、便秘や下痢を改善する効果が期待できます。 更に、にんにくには水溶性食物繊維が多く含まれているので、直腸性便秘やけいれん性便秘にも効果的です。 蠕動運動を活発にする働きを考慮すると弛緩性便秘にも効果的と考えられ、殆どの常習性便秘に効果が期待できると思われます。 しかしながら、消化促進・消化不良改善の場合同様、空腹時のにんにく摂取や生にんにくの食べ過ぎは胃を刺激しすぎたり腸内の善玉菌を殺してしまうため、逆に便秘や下痢が悪化する可能性があるので注意が必要です。 胃潰瘍・十二指腸潰瘍予防効果 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の主な原因は、胃腸に感染し生息するピロリ菌という細菌ということが分かっています。 ピロリ菌は胃酸の中でも生存できるほど生存力が強く、排除するためには基本的に専門の治療が必要となりますが、ブロッコリースプラウトなど一部の食品にはピロリ菌を抑制する効果があることが分かっています。 にんにくもピロリ菌を抑制する食品の一つと言われています。 にんにくに含まれるアリシンの抗菌・殺菌作用やS-アリルシステイン(SAC)によるピロリ菌の毒素を中和・抑制する作用が胃潰瘍や十二指腸潰瘍の抑制効果に役立っていると考えられています。 しかし、一方で経口摂取によるにんにく摂取はピロリ菌感染に効果が無いという報告も少なからずあります。 にんにくの胃潰瘍に対する効果性はまだ研究段階と考えた方がよいかもしれません。 食中毒予防効果 にんにくには強力な食中毒予防効果があるとされます。 これはにんにくが持つ抗菌・殺菌作用によるものです。 にんにくの抗菌・殺菌作用は食中毒の原因となるカンピロバクターなどの細菌に対しても効果的と言われます。 この効果は大腸菌O-157に対しても有効と言われる程強力です。 この抗菌・殺菌作用は主ににんにくに含まれるアリシンによるものですが、アリシンが変化したジアリルジスルフィドやアホエンなどのイオウ化合物にも抗菌・殺菌力があります。 ですので、どのような形であれ、生ものを食べる時はにんにくを添えると食中毒予防の効果が期待できます。 肝機能強化・肝臓障害改善効果 肝臓は消化や栄養素の代謝、解毒など様々な働きを持つ臓器です。 にんにくの肝臓に対する効果は昔から知られていました。 にんにくの肝臓に対する効果の背景には肝臓の負担を軽くすること及び肝臓を保護する働きがあります。 その結果、肝機能強化や肝臓障害の改善効果が期待できるのです。 例えば、肝臓における糖質の代謝にはビタミンB1が欠かせませんが、にんにくに含まれるアリシンにはビタミンB1の補給し糖質の代謝を促進させる働きがあります。 また、アリシンやアリシンが変化したジアリルスルフィドなどには殺菌・抗菌作用及び解毒作用があり、肝臓の解毒処理の負担を軽減します。 更に、にんにくの抗酸化作用は肝臓の酸化ストレスから細胞を守ったり、肝炎や肝硬変の一因となる過酸化脂質の発生を軽減する働きがあります。 二日酔い予防・改善効果 二日酔いには「にんにく注射」が効果的と言うのを聞いたことがあるかもしれません。 実際にはにんにく注射にニンニクは入っていませんが、ニンニクと似た成分(ビタミンB1誘導体等)が含まれておりニンニクのような効果が得られるようにしています。 つまり、にんにく注射が二日酔いに効くということはニンニク自体も二日酔いに効果的と考えられているわけです。 その仕組みはこうです。 アルコールが体内に入るとそれを代謝するために大量のビタミンB1が必要となり、ビタミンB1が不足すると体内にアルコールが残り二日酔いの原因となります。 にんにくに含まれるアリシンはビタミンB1の供給や持続性を高めるため、アルコール代謝を促進させる効果があります。 また、にんにくの持つ解毒作用や抗酸化作用などは肝機能を補助するため、更にアルコールの代謝機能を向上させ、二日酔いの予防や改善を促すのです。 尚、にんにくにもビタミンB1は含まれていますが、一緒に豚肉などビタミンB1を多く含む食品を食べるとより効果的になります。 癌(ガン)予防・抑制効果 にんにくの効果・効能で最も注目されているのは癌(ガン)に対する作用かもしれません。 にんにくの癌(ガン)に対する効果・効能が広く知られるようになったのは、アメリカ国立癌研究所 NCI によるデザイナーフーズプロジェクトでにんにくが「癌(ガン)に効果のある野菜」としてトップランクにあげられてからです。 実際に にんにくの癌(ガン)に対する効果性を報告する研究発表は多々あり、 特に胃がんと大腸がんに関するものが多くあります。 逆に肺がんや乳がんに対してはあまり効果が無いという見解があります。 癌(ガン)に対する効能の多くはアリシンが変化したイオウ化合物によるものです。 その中のジアリルジスルフィドやジアリルトリスルフィドには、癌細胞の増殖を抑制し、癌細胞を正常化に導く働きが確認されています。 同様にS-アリルシステインには癌細胞を攻撃するNK細胞を活性化する作用があり、アホエンには腫瘍の増殖を抑える効果があるとされています。 更に、にんにくの抗酸化作用も癌(ガン)の予防に大きく作用すると考えられます。 しかしながら、現段階でにんにくの効能は研究段階であり、効果があったとしても癌(ガン)を予防・抑制するに留まり、治療できる程ではないようです。 アンチエイジング(老化防止)効果 にんにくのアンチエイジング(老化防止)効果は主に2つあります。 一つはにんにくに含まれるイオウ化合物やビタミンEなどによる抗酸化作用です。 シワやシミ、白髪や白内障など老化に関わる症状には活性酸素が大きく関わっています。 これを除去する働きが抗酸化作用です。 もう一つは血管の健康を保ち血流を良くする作用です。 血管の衰えは動脈硬化等の原因となるだけでなく、血流を悪くして老化の原因となります。 にんにくに含まれるアリシンなどの成分は、コレステロールを抑制したり血栓や過酸化脂質をできにくくして血管が衰える原因を低減します。 血管が健康を保ち血流が良くなることは、体中への栄養供給と老廃物の回収が促進されるということです。 これは新陳代謝を活発にすることでもあるので、ある意味最強のアンチエイジングと言えるかもしれません。 糖尿病予防・改善効果 にんにくの糖尿病への効能は主に糖代謝促進を根拠とする場合が多いようです。 糖尿病は摂取した糖質を代謝しきれず、血液中の糖濃度が高くなる病気です。 通常、糖質は代謝されてエネルギーに変換されるのですが、この時に欠かせないのがビタミンB1です。 ビタミンB1が不足すると糖質を代謝できなくなります。 にんにくの有効成分であるアリシンはビタミンB1と結合してアリチアミンに変化し、ビタミンB1の吸収と持続性を高めます。 その結果、糖質の代謝を促進し糖尿病の予防・改善に役立つというわけです。 その他、にんにくは糖尿病改善に最も有効なインスリンの分泌を促進するという報告もあるようですが、その一方、経口摂取では糖尿病に対する効果は無いという研究報告もあります。 いずれにせよ、糖尿病に対するにんにくの効果は間接的かつ限定的なものという意見が多いので過剰な期待は禁物です。
次のニンニクの育方はコツさえ分かれば簡単です! ニンニクは露地やプランターで簡単に育つ人気の家庭菜園のおすすめの根野菜。 ベランダ菜園でも栽培管理が比較的らくで、病害虫に強く収穫後の球の保存性も高く初心者向け。 ニンニクには日本で一般的な白皮ニンニクの他、味が濃厚で特有の香りがある赤皮ニンニク・ほんのりとした甘味がある紫ニンニクなどがあります。 ニンニクは球以外にも若い葉や花茎(ニンニクの芽)も料理に使えて季節を問わず収穫を楽しむことが出来ます。 ニンニクには疲労回復の効果・殺菌効果があり、風邪などのウイルスにも効力がある健康野菜。 消化機能を高め血液をサラサラにする働きがあります。 ニンニク栽培に適したプランターサイズは? ニンニク栽培に適したプランターサイズですが、標準サイズ(60㎝)以上のものを利用しましょう。 深さは15㎝もあれば十分です。 ニンニクは品種にもよりますが収穫前の株の大きさは幅が20~30㎝で草丈は50㎝です。 標準サイズのプランターなら最大で6株ほどの栽培が可能です。 栽培するニンニクの株数が少ないときは、大きめの植木鉢(10号程度)や小型のプランターで育ててもよいでしょう。 ニンニク栽培に使う用土の種類は? ニンニク栽培に使う用土ですが、市販の培養土を利用すればすぐに植え付けできて便利です。 自分で用土を作る時は、赤玉土7:腐葉土2. 5:バーミキュライト1. ニンニクは土壌の種類をあまり選びませんが、肥沃で保水性の良い土壌が適しています。 酸性土壌では生育が悪くなるのでpH5. 5~6. 5の範囲になるよう酸度調整しましょう。 ニンニクは種球を植えつけたあとにまし土(用土を足す作業)をします。 プランターでニンニクを育てるときの培養土量ですが、全体の6分目までにしておきましょう。 最終的にはプランターの淵からウォータースペースを2~3㎝残すところまで用土が増えることになります。 ニンニクの土作り(露地栽培) 露地栽培でニンニクを育てる時は、植え付けの2週間前に苦土石灰を150gを散布して良く耕しておきます。 ニンニク栽培に適した畝ですが、幅40㎝以上で高さ10㎝の平畝で栽培します。 ニンニクは種から育てるのではなく種球から育てる野菜です。 9月頃になると園芸店などでさまざまな品種の種球が販売され始めます。 ニンニクの品種には暖地系と寒地系があるので、栽培する地域や環境に合った品種を購入するようにしましょう。 ニンニクの種球はなるべく大きくて(7g以上)首締まりのよいものを選びます。 小球はウイルスに感染している可能性があるので植え付けないようにしましょう。 りん片の芽(尖っている方)を傷付けたり折ったりすると発芽しないことがあるので注意してください。 また、植え付け時期が遅すぎると春先に生育期間が不足して球が肥大しないので、ニンニクは適期に植えつけることが上手に育てるポイント。 通常なら植えつけてから約2週間ほどで発芽します。 ニンニクの新球は植えつける前に外皮をはがして小片に分けておきます。 小片を包んでいる皮は剥がさずにそのままにしておきましょう。 小片に分ける時に、腐っているものや病斑が付いたもの、ウイルス病に掛かっている種球はこの時に取り除いておきます。 ニンニクの露地栽培では株間が15~20㎝、種球の尖ったほうを上に向けて、あらかじめ空けておいた植え穴に押し込むようにして先端が深さ1~2㎝になるよう植えつけます。 その後用土を被せて手のひらで上から軽く押さえて落ち着かせ、植え付けた後は水をたっぷりと与えてやりましょう。 ニンニクをプランターに植えつける時はプランターに用土を6分目まで入れて、種球の尖ったほうを上に向けて10~15㎝間隔で並べます。 その後、種球の上に用土を5~6㎝ほど被せて上から軽く手で押さえて水をたっぷりと与えましょう。 発芽までは半日日陰の場所にプランターを置いて温度管理します。 日当たりが良く気温が高くなりすぎると発芽が遅れるので注意が必要です。 ニンニクは深く植えすぎると、生育が遅れたり上手く発芽しなかったりするので深植えしすぎないよう十分に注意しましょう。 ニンニクの追肥のタイミングと1回で与える量は? ニンニクの追肥のタイミングですが、植え付けた年の秋と翌年春の合計2回与えます。 2回目の追肥のタイミングは2月上旬~3月中旬頃。 ニンニクをプランターで育てる時は、水やりを兼ねて春先に芽が伸び始める頃から、薄めの液肥を週に1回与えても構いません。 ニンニクは追肥の時期が遅れると病害が発生しやすくなるので適期に追肥を行うようにしましょう。 ニンニクの芽かきのタイミングと摘蕾(花芽摘み)のタイミングは? ニンニクは分球して芽が2本以上伸びることがあります。 そのまま育てると球が大きくならないので、芽が10㎝くらい伸びる頃に芽かきをします。 生育の良い芽を1本だけ残して、育ちの悪い他の芽を全て抜き取ってしまいましょう。 また、春先になって生育最盛期になるとトウ立ちしますが、そのまま放っておくと球が大きくなりません。 トウ立ちしたした時は葉の先端より長くなった花蕾を全て摘み取ってしまいましょう。 ちなみに摘み取った花蕾は炒め物にして美味しく食べることが出来ます。 トウ立ちはトウが葉の先端より伸びた時に摘み取りましょう。 早すぎても遅すぎてもいけません。 早すぎると球が分かれてしまい遅すぎるとトウが固くなってしまうからです。 ニンニクの収穫のタイミングと収穫時期の見極め方は? ニンニクは5月中旬~6月下旬頃が収穫適期です。 植えた株の30~50%の葉先が枯れ始めた頃(黄変した頃)が収穫のベストタイミング。 ニンニクを収穫する時は晴天の日を選ぶのもポイント。 ニンニクは雨の日や雨が続いた後に収穫すると極端に品質が落ちていまいます。 葉先が枯れても球の成長は続いているため収穫時期が遅れて梅雨時期に入ると、土中で球が腐ったり片鱗がバラバラになって品質が落ちたりするので収穫適期を逃さないようにしましょう。 収穫の仕方ですが、球の近くの茎を持って傷をつけないように一気に引き抜いて収穫しましょう。 ニンニクは収穫前(3月~4月頃)の草丈が30~40㎝で本葉が6~7枚になった頃の柔らかい茎葉を収穫すれば、葉ニンニクとして炒め物や鍋の具などに利用することが出来ます。 ただし葉ニンニクとして利用した場合は普通のニンニクが収穫できなくなるので注意が必要です。 葉ニンニク専用の品種もあるのでより柔らかい葉を味わいたい方はそちらを利用すると良いでしょう。 ニンニクは植え付ける時期と収穫する時期の見極めが品質の良いの球を収穫するためのポイントです。 球の肥大に気温と日照時間が影響するので地域によって育ちやすい品種を選ぶことも大切です。 ニンニクは寒さに弱いので冬越しさせる時は北風の当たらない日当たりの良い場所にプランターを移動させて用土が乾燥しすぎないように水やりをしましょう。 ニンニクは丈夫な野菜で病害の心配はほとんどありませんが、多湿など土壌環境が悪いとやはり病害が発生します。 ニンニクに発生しやすい病害は、「葉枯病」「モザイク病」「菌核病」「さび病」「立枯病」「軟腐病」などです。 ニンニクが病害に掛かるときは、土壌が酸性に傾いている・窒素成分の多い肥料を利用し過ぎている・深植えし過ぎて生育不良になっている・多湿の土壌環境になっているなどが主な原因です。 土壌環境を整えて病害の発生を予防しましょう。 春先に乾燥しやすい土壌では葉枯れなどの生理障害が出やすくなります。 敷き藁やマルチングなどを行う、完熟たい肥を利用して保水性を高めるなどして土壌の乾燥を予防しましょう。 (参考:) タマネギに発生しやすい害虫は、ネギアブラムシ・ネギアザミウマ・ロビンネダニ・ヨトウムシ・ネギハモグリバエなどです。 害虫は被害を最小限に食い止めるため早めに薬剤などで対処することが大切です。 アブラムシ類は土壌中の窒素成分が多いと発生しやすくなるので窒素肥料を過剰に使用しないようにしましょう。 (参考:).
次のにんにくとは? ユリ科ネギ属の多年草。 主としてその球根が香辛料として用いられる。 中華料理などでは球根だけでなく葉や茎(にんにくの芽)も食材として利用される。 日本では餃子の具や焼き肉のタレに利用される事が多い。 にんにくの歴史は古く、 紀元前3200年頃には古代エジプトで栽培・利用されていたとされ、 現存する最古の医学書には薬として記載されている。 世界に流通するにんにくの約8割は中国産が占め、 日本国内においてはその約8割は青森県産である。 米国国立癌研究所は、 にんにくには癌の原因となる『活性酸素を最も強く抑制する作用』があると発表している。 実際に体内に侵入してきたバイキンや病原菌などを倒す為に迎撃に出る白血球はこの『活性酸素』を放出して戦う。 活性酸素にはバイキンや病原菌などを殺菌・消毒するという効果もあるという一面も持っている。 この様に全ての活性酸素が人間に害を与えるわけではないが、 活性酸素が何らかの原因で体内に増えすぎると、 体内の細胞やDNAなどにダメージを与え、癌を誘発させる事は非常に有名である。 通常、人体にはこの増えすぎると有害極まりない活性酸素を抑えるために 抗酸化酵素と言うものが機能しているのだが、 喫煙やストレス、食品添加物の摂取などでこの抗酸化酵素が不足してくると、 活性酸素の異常増殖を誘発させる一因となる。 現在、日本における死亡原因の一位はこの癌であり、全死亡者数に占める割合は3割を超える。 実に日本人の約3人に1人はこの癌で死亡しているという計算になる。 活性酸素を抑制し、癌に最も効果があるとされる健康食品 米国国立癌研究所による国家プロジェクト「デザイナーフーズ計画」によれば、 癌になる危険性を最も抑えるのに有効な食物は 『にんにく』であると発表している。 (次いで2位が『キャベツ』、3位が納豆や冷奴などの『大豆食品』) にんにくに含まれる『ジアリルトリスルフィド』は、 癌細胞を消滅させる作用があるとされ、目下にんにくが癌を予防するのに最も効果のある食材とされている。 また、「アリシン」は「アリチアミン」という物質にも変化し、 このアリチアミンは消化吸収されにくいとされるビタミンB1と体内においては同じ働きをする。 これは代謝機能を活発化させ、血行を促進させる効果がある。 さらにアリシンが脂質と結合する事によって発生する「脂質アリシン」には、 体内においてビタミンEと同等の働きをする。 ビタミンEには血管内の老廃物を排除し、細胞の老化を防止する効果があり、 美容と美肌に高い効果を期待することができる。 (他にも、睡眠不足やストレスなどでも肝臓は疲弊する。 ) にんにくに含まれるアリシンやアイリンには 肝臓に蓄積した化学物質と結合して体外に排出させる作用があり、 同じく にんにくに含まれるメチオニンには 肝機能を助け、代謝を高める働きもあり、 にんにくには肝臓の活性化においても強い効果があるとされている。 にんにくにはこの「鎮静効果」や、血行をよくする様々な効果が相乗し、 特に安眠に大きく作用して、 不眠解消と疲労回復を促進させる大きな効果があるとされている。 にんにくの副作用 にんにくとは滋養強壮の他に、 美容効果や育毛効果まで幅広い効果をを多々兼ね備えた優れた健康食材であり、 適量を守っている限り特に副作用は発生しない。 但し、過剰摂取は胃の痛みや下痢などを誘発させることもあるので注意が必要である。 因みに、成人1日あたりの適量については、 概ね生のにんにくで1個以内、加熱調理したにんにくで2個以内、 サプリメントなどでパウダー状のものであれば350mg以内、 未成年者や高齢者などはこの半分程度までとされている。 にんにくの臭い消し にんにくに含まれる「アリシン」には上記で挙げてきた通り、 健康面において非常に有用な作用がある反面、強い にんにく臭を発生させる事でも有名である。 このアリシンが発生させる臭いを消す最も効果のある方法として、 カテキンと呼ばれる物質と結合させる事が挙げられる。 アリシンはカテキンと結合する事により、その強烈な にんにく臭を消し去ってしまうという性質がある。 カテキンを多く含有するであろう食べ物飲み物を にんにくを摂取した後、 概ね1時間以内に摂る事ができれば、 にんにく臭を大幅に抑えることができる。 1.青汁 緑茶のおよそ5倍〜6倍ものカテキンを含有する。 2.緑茶 青汁ほどではないにしろ、これもまた多くのカテキンを含有する事で有名である。 また、カテキン自身にも強い抗酸化作用があり、癌の予防に効果がある他、 高血圧や糖尿病などの予防や症状改善などの効果もあり、 脂肪の吸収を抑え、体脂肪の低下を促すことから健康やダイエットにも効果を発揮するとされている。 3.りんご りんごの皮にはりんごの果肉に比して約4倍ものカテキンを含んでいるとされており、 リンゴジュースよりもりんごを皮付きで摂取するのがよい。 分量においては概ねりんご1個分の1/4以上摂取すれば十分であるとされている。 ステーキや肉類などの料理に、 にんにくを用いた場合、 肉の生臭さを消してうまみを増すのには、 この肉のタンパク質と にんにくのアリシンとが上手く結びついているからなのである。 カテキンと同じポリフェノールと呼ばれる植物成分の一つ。 それ単体で強力な消臭作用があるとされており、 お茶が にんにく臭を消すのはこのタンニンの効果であると言う説もある。 1.柿(まるごと1個) 2.コーヒー 関連サイト>>.
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