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次の商業都市『イエル』のはずれ。 そこには傭兵達が群れを成して生活をする一角が存在する。 その家々の中、とある一軒を覗いてみると、キッチンに立つ小さな娘の姿があった。 「んっと……まずは実を割って豆を取り出す……か。 よぉ〜し!」 少女の名はエミル。 傭兵である父バスタと二人でここに暮らす少女。 三日後にバレンタインデーを控えた今日、彼女の母がいつも使っていたレシピノートを真剣な眼差しで読みながら、父のために一人で頑張ってチョコレートを作るその姿は何とも愛らしい。 しかも、それを豆から行うともなれば尚更である。 読み方さえもわからないそれらの意味を前後の文章から予想しながら作業を続けていたが、工程を経るごとにその手が止まることが多くなってきた。 「……どうしよ……わかんないよぉ……」 目の前に揃えていた材料たちは彼女の知るチョコレートの形とは程遠い姿へと変わっていき、失敗したという事実に本人が気づいたとき、彼女の心は涙となって悲鳴を上げた。 彼女とて確信があったわけではないだろう。 心のこもった手作りチョコレートを大好きなパパへ。 そう考えた時から根拠ない自信が彼女を突き動かした。 材料を自分の足で探しに行き、道中で遭遇する魔物にも負けずにそれを入手した瞬間、今の自分には何でもできるんだと錯覚するほどの悦に浸ったことだろう。 「ママ……」 滲む涙で歪んでいく視界の中、すでに亡き母のレシピを見て、その笑顔を思い出す。 また一から材料を揃えている時間はない。 幼い心が挫けようとした時、母のノートの端っこに彼女の目が止まる。 彼女は涙をグイッと拭うと、なけなしのお小遣いの詰まった瓶を握り締めて家を飛び出した。 それから少しして、ノンストップで駆け続けたエミルの足が、商業通りの菓子店の前で止まった。 エミルはショーウインドウにベッタリと貼り付くと、そこに並ぶお菓子たちを吟味した。 手作りを諦めた彼女が次の手段にと考えたのは、既製品のチョコを贈る方法だ。 そこに愛情さえあれば、気持ちさえあれば、きっと喜んでもらえる。 母の言葉をそう汲み取っての行動だった。 「これだぁ!!」 棚の上段に置かれた一際大きなチョコレート。 小奇麗に、そして豪華に飾り付けられたそれは、まさにエミルが想像していた百点満点のチョコレートだった。 「すみません!あのおっきいチョコが欲しいんですけど!」 「いらっしゃい。 棚の一番上のものかい?けっこう値段の張るものだけど、お遣いかな?」 「ううん!パパにあげるチョコを買いに来たの!お金も、ちゃんと持ってきました!!」 店員はエミルから元気よく差し出された瓶を一目見ると、その表情を曇らせた。 「えっと……お嬢ちゃん。 申し訳ないんだけど、それじゃちょっと足りないかなぁ……」 「え……あ、あといくらもってきたら買えますか?」 エミルが選んだ商品は、この店でもそこそこ値の張る部類に入る一品で、気合を入れたレディをターゲットにしたちょっとお洒落で大胆なチョコレート。 とてもじゃないが子供のお小遣いで買えるような代物ではなかった。 「チョコって……そんなに高かったんだ……」 「ご、ごめんね!でも、お嬢ちゃんが用意したお金でも買えるものもたくさんあるよ!?例えば……ほら!これなんかどうだい!?」 あからさまに落ち込むエミルを前にして、店員も慌ただしく他の商品を薦めるが、そのどれもが彼女のお眼鏡に適う事はない様子。 せっかくなら自分が本当に良いと思った物をプレゼントしたい。 その気持ちに踏ん切りをつけることが出来ないのだろう。 「え、えっと……弱ったなぁ…………」 最終的には俯いたまま無言になってしまったエミルと、困り果てた店員が向き合って立ち尽くすだけの絵となった。 「エミルじゃねぇか!珍しいなこんなとこで!」 自分の名を呼ばれたことで顔を上げて店の入り口を見るエミル。 そこには彼女にとってはよく見知った顔があった。 「おじちゃん!」 男はバスタの傭兵仲間だった。 その付き合いはエミルが生まれる前からのものらしく、いわゆる親友というやつのようだ。 バスタの後ろをトコトコ付いて歩くエミルを担ぎ上げてよくからかっており、エミルの信用を勝ち得ている数少ない大人の一人でもある。 「おう!店の前を通った時にお前を見かけてな。 困ってたように見えたんだが、どうかしたのか?」 「困ってる……けど…………」 事情を尋ねられるが、エミルの口は重い。 父に内緒でチョコを用意しようとしている彼女にとって、父の友人である彼もまた秘密を打ち明けにくい相手なのだ。 立ち話からうっかり、なんてことも十分あり得ると考えているのだろう。 「あ!そうだ!!」 「うん?」 しかしエミルはここで閃く。 「おじちゃん!傭兵のお仕事に連れて行って!」 「どうした急に!?」 「えっと……欲しい物があるの!それを買うのにお金がいるの!」 エミルの思い付きは非常に単純なものだった。 仕事をこなし、その報酬として金を得る。 傭兵である父と共に戦場に立っている彼女が知る唯一かつ確実な金を稼ぐ方法だった。 しかし、彼女の思惑は簡単に覆される。 「そいつは無理ってもんだ。 戦の話なんてそう都合よく転がってるもんでもねぇしな」 「でも……」 「それに、バスタのヤツに黙ってお前を戦に参加させたことが知れたら、俺がこっぴどく叱られちまうよ……」 「でもぉ……ぐすっ……ひっぐ…………」 これではチョコを用意することが出来ない。 いよいよ手詰まりになったエミル。 ここまでなんとか堪えてきた涙が、とうとう溢れてきてしまう。 小銭がたくさん入った瓶。 レジカウンターに並べられた小さなチョコたち。 様子を見守っている店員の困り果てた顔。 男がそれで粗方の事情を察したようだった。 「……なるほどね」 ぼそりと呟いた男に対し、何かを肯定するかの様に店員が激しく首を縦に振っている。 「エミル!仕事は傭兵業だけじゃねぇぞ?俺がお前にあるクエストを出す。 それを無事にやり遂げる事が出来たなら報酬をやるぜ?」 「ぐすっ……くえすと……?」 男の言葉に反応し、エミルの涙が止まる。 「仕事のことさ!もともと俺がやろうと思ってたのがいくつかあってな、それをお前に分けてやる。 もちろん成功報酬は全部お前のものだ。 悪くねぇだろ?」 「仕事!?ホント!?やる!頑張る!!」 言わずもがな、男の粋な計らいだった。 緊急クエストの発行である。 「よし!じゃあ詳細を伝えるぞ!」 「はいっ!!」 「隣の診療所の先生が病室に飾る花を欲しがっている。 それに見合う美しい花をたんまり摘んできてくれ。 まだ金銭の価値が曖昧なエミルにとって、あのチョコレートはそれはそれは高価なものだったのだ。 「う……う〜ん…………」 二つ返事で引き受けてもらえるものと思っていた男は頭を悩ませる。 エミルにとってとても重要だと確信できる仕事。 少なくとも日没までには片付ける事が出来て、危険の無い仕事。 そんな条件に合う仕事を必死に考え、一つの回答を導き出す。 「……わかった。 とても重要なクエストだ。 俺だけじゃねぇ。 俺の家族の命運までかかってる。 どうだ?」 「や、やる!」 「責任感のある、本当に信用できる人間にしか頼めない難しいクエストだ。 それでもやるか?」 「やるっ!!」 「よし、ちょいと待ってな……」 そうエミルに告げると、静かに店を出て、何処へともなく去っていった男。 「どんなすごいクエストなんだろうねぇ?」 「頑張るもんっ!あっ……でも、お仕事の間にチョコが売れちゃったらどうしよぅ……!」 「心配しなくても大丈夫だよ。 あのチョコはお嬢ちゃんの為に取っておくよ。 約束だ!だからクエスト頑張るんだよ?」 「ありがとう!」 男が戻るまでの暫しの間、エミルを気にかけていた店員が彼女のお相手を務める。 様々な妄想に胸を膨らませながら意気込む健気な少女は、店員の彼に限らず、見る者皆がその背を押してあげたくなることだろう。 「おう!待たせたな」 「お帰りなさい!くえすとは!?」 「お?気合十分じゃねぇか。 ちゃんと用意してきたぜ?」 そう言いながら、男は一つの筒をエミルに差し出した。 「なぁに?これ……」 巻かれた羊皮紙に何かの紋の浮かぶ封蝋。 それは、エミルにとっては初めて目にする物ではあったが、とても重要な物の様だという印象だけは確実に受け取ったようだった。 「手紙みたいなもんさ。 内容は極秘事項だけどな」 「……ごくひ?」 「内緒ってことだよ。 それだけ大事な事が書かれてるんだ」 「……う、うん!」 それを聞き、エミルはゴクリと息を呑んだ。 先ほど断ったクエストとは格が違う。 少し躊躇しつつも自分を奮い立たせ、覚悟に燃える眼差しを男へと向けている。 「こいつを隣村の村長の元へ届けてくれ。 さっきも言ったが、本当にとてもとても大事な物だ。 失敗は許されないぞ?報酬は見合った分だけ用意してやる」 「うん!!」 「隣村まではそう遠くないが、道は大丈夫か?」 「大丈夫!パパと何回も行ったことあるから平気!」 「良し。 あぁ、そうだ。 魔物が出る事なんてまずないだろうが、用心のために剣は持って行けよ?」 「わかってるよ!ママのお守りだもん!」 「そうだったな!じゃあ、今日の日没までには帰ってくるように。 俺は家で待ってるから、戻ったら報告してくれ。 イエルから北へ里二つほど行ったところで隣村が見えてきた。 「あ!見えてきた!!」 街の店を飛び出してから走りっぱなしだったエミルだが、さほど疲れはない様子。 それどころか、笑みさえ浮かべながら一層その脚を速める。 「到っ着〜!!」 彼女にとって既に見知った村ではあったが、一人で来ると見え方も少し変わったものとなるのだろう。 村の敷地の境界線を踏み超える瞬間、彼女の表情にはどこか緊張のようなものが感じられた。 そのまま真っ直ぐ村長の家へと向かった彼女は、深く深呼吸をしてから戸をノックした。 「おや?お嬢ちゃんは確か……あ〜……バ……バ……バストさんのとこの娘さん!」 「バスタだよ!」 「おぉ!そうじゃった、そうじゃった!パスタさんじゃったな」 「『バ』だよ!『バ』!!バ・ス・タ!!」 「そうか、そうか……いや、最近物忘れが激しくてのぉ……ひょっひょっひょっひょっ!」 大丈夫なのだろうか。 そんな文字がエミルの顔に書いてある。 しかし、このやり取りもあってか、先ほどまでと比べ、彼女の表情は柔らかい。 「あの……これ……届けて欲しいって言われてきました」 「んん?何だねこれは?」 本題へと入ったエミル。 書簡を手渡された村長は、首をかしげながら封蝋を外してその内容を検める。 「どれどれ……ん?」 それはある報酬の請求書だった。 今回の件とは関係無い。 エミルにクエストを発行した男が先日こなしたであろう仕事についてのものである。 普段は商業組合を通して送付していた書簡だが、それを今回はエミルに届けてもらったという訳だった。 そして、更に添え書きが続く。 そこには今回の件の事情説明がしたためられており、村長にもその目的と意図がハッキリと伝わったようだ。 「ほほぅ……おやおや……なるほどなるほど……」 「…………」 反応が気になるのか、エミルがウズウズしているのが伝わってくる。 「コホン……此度の重要なクエスト、大いにご苦労であった!」 「は、はい!ありがとうございます!!」 中身を読み終えた村長が、改まった様子でエミルを称える。 「これは確かに受けとったよ。 依頼主とお父上によろしく伝えておくれ」 村長はそう述べながら、エミルに向かってニッコリと笑ってみせた。 エミルがイエルに帰り着いたのは、丁度クエストの報告期限とされていた日没間近のことだった。 「いっそげ〜!いっそげ〜!いっそっげ〜!」 期限が近いことは察しているようだが、お気楽そうに見えてしまうのはクエストをやり遂げた達成感からだろうか。 足取りも急いでいると言う割にはスキップに近いような軽いものだ。 しかし彼女のクエストはまだ終わってはいない。 これからその報告と報酬の受け取りが待っている。 「おじちゃん!ただいま!!」 「おぉ!帰ったか!!なかなか戻らないから心配したぞ、ちくしょう!!危うく探しに行っちまうとこだったじゃねぇか!」 報告に顔を出したエミルを見た途端、男は彼女を抱き上げて喜びと安堵の叫びをあげる。 「ごめんなさい……でも、クエストはちゃんとできたよ?村長さんが、おじちゃんとパパによろしくだって!」 「そうか、そうか!じゃあ報酬をやらねぇとな!」 「うん!」 エミルを下ろした男は、少しもったいぶったようなニヤケ顔をエミルに向けた後、報酬を差し出した。 「あ……これ!」 それはあの店のチョコレート。 エミルが一目惚れしたあのチョコレート。 「いいの!?」 「あぁ!これはお前の成功に対する正当な報酬だ。 傭兵なら、こなしたクエストの報酬は自信を持って受け取ることだ!」 「はい!ありがとう!おじちゃん!!」 エミルが人生で初めて、一人の力でクエストを完了した瞬間だった。 その手には手紙の添えられたチョコレート。 食卓の椅子に座り、足をプラプラとさせながらそのチョコを眺めて笑っている。 父はどんな顔をするだろうか。 驚くかな? 笑うかな? どんな顔をするにしろ、きっと喜んでくれるだろう。 間も無く訪れるであろう幸せの時間に心躍らせながら、エミルは今か今かと父の帰りを待っていた。 「ただいま〜!」 帰ってきた。 エミルは瞬時に反応し、玄関の父の元へと駆け寄る。 「遅くなってすまない。 「うぉお!?どうしたんだ、エミル……?これは……チョコレートか?」 「今日はバレンタインだよ!」 「エミルが用意してくれたのか?」 「うん!」 喜んでくれる。 そう思っていた。 しかし、その淡い期待は叶わない。 一人でも頑張ったのに。 喜んでもらえるどころか悲しませた。 褒めてもらえるどころか怒られた。 二人で笑顔になれるはずだったのに。 どうしてこうなってしまったのか。 エミルの心をギュと締め付ける。 その顔は怒りと悲しみの入り混じる涙でボロボロになっていた。 「エミル……」 バスタもまた、トボトボと自室へと向かい、引きこもった。 少しすると、食卓に声が聞こえてきた。 既に泣き疲れているであろうエミルの声ではない。 低い声で苦しむような、呻くような、そんなくぐもった声。 声を辿ると、それはバスタの部屋から聞こえてきていた。 「……ぐぅ……ふぐぅ……ふぶぅう……ぶぉおおおお……」 バスタはむせび泣いていた。 その手にはエミルから殴り渡されたチョコレートと、開かれた手紙。 彼とて嬉しかったはずだ。 本気で怒るほど心配し、愛している娘からの贈り物。 伝える気持ちの順番を少し間違えただけ。 きっと明日には、感謝と喜びに満ちた笑顔の彼と、同じく笑う娘が家を駆け回っていることだろう。 涙で濡れた手紙は、そんな予感を抱かせてくれた。 いつもママのかわりにおいしいごはんありがとう。 あたしもすぐに大きくなって、もっとおしごと手伝えるようにがんばるね。 チョコ作りはしっぱいしちゃったけど、ごはんも作れるようになるね。 今年はお店で買ったやつだけど、次はきっと平気だから、楽しみにしててね。 いつもしんぱいかけてごめんなさい。 でも、あたしもつよくなったよ。 パパのことを見て、いっぱいれんしゅうしたよ。 もう、あたしだけでもクエストに行けるくらいつよくなったよ。 もっともっとつよくなって、パパを守ってあげられるようになるね。 今までいっぱい守ってくれたパパにお礼がしたいです。 これからもずっと元気でいてね。 2019-03-09• by Yrhaelceasy• 2019-03-03• by さねす• 2017-12-01• by ふなむし• 2017-11-28• by JeffCakjargo• 2017-09-29• by !、り!?る• by !、り!?る• 2017-09-26• by ソクリベ大好き• by ルティアが大好きでした• by 通りすがり3• by にゅうさんきん• 2017-09-11• by そっくりべ• 2017-09-05• by 通りすがり3• 2017-09-01• by アンスコ• 2017-08-30• by 名無しの馬鳥• 2017-08-19• 2017-08-13• by 名無しの冒険者だけど・・・• by うさぎ• 2017-08-04• by エム• by 五條.
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