ネー ザル ハイフロー と は。 【ネーザルハイフロー】誰でもわかる基礎知識~Ⅱ型呼吸不全の看護~

ネーザルハイフローは実際にどのように使われているか?:日経メディカル

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亀田総合病院、呼吸器内科でも、昨年度よりネーザルハイフローを導入しました。 当科では、特に間質性肺炎などのI型呼吸不全患者で用いることが多いです。 Inc. に基づいた内容を書かせて頂きます。 Inc. を使用。 近年、本邦においても臨床で広く使われるようになった。 高流量だが加湿が十分になされているため鼻が痛くなることはなく、精度の高いFiO 2を維持できる。 経鼻カニュラなので装着した状態で食事や会話、口腔ケアが可能である。 (ネーザルハイフロー装着中の写真。 ) 原理:構成要素• 少し重いのでネックストラップを装着する。 加温加湿器、蛇管 加温加湿器と鼻カニュラを接続する蛇管に結露を防ぐために加温装置が存在する。 ブレンダー(酸素と空気を混合)と酸素濃度計 病室に配管した圧縮空気と高圧酸素の両方を混合する専用のブレンダーを用いる。 鼻咽頭の解剖学的死腔内にたまった呼気を洗い流す。 死腔換気率を減少させ、酸素化を改善する。 (Australian Critical Care 2010;23:53-70)• 精度の高いFiO 2 高流量の高濃度酸素投与および死腔の洗い流しにより、精度の高いFiO 2を実現できる。 (Respir Med 2009;103 10 :1400-5)• 25 cmH 2O、2. 54 cmH 2O、3. 05 cmH 2Oと上昇し、流量が多いほど気道内圧は上昇する。 (Respir Care 2011; 56: 1151-5)• QOLの維持 経鼻カニュラなので高濃度酸素投与しながら食事が可能である。 粘膜繊毛クリアランスの最適化 適応(第一選択を意味するわけではない)COPD および COPD の急性増悪 肺炎 肺水腫 気管支喘息 急性肺損傷 肺挫傷 胸部外傷 胸郭動揺を含む ARDS 気管内挿管の抜管後 気管支鏡実施中の酸素吸入 急性心不全 終末期の低酸素血症 緩和を目的 (日本呼吸器学会誌 2014;3:771-776) 禁忌• 顔面の外傷で鼻カニュラを使えない状態。 気胸、あるいは気胸を疑うとき (日本呼吸器学会誌 2014;3:771-776) *高流量の酸素を使用するため酸素費用が高額になり、ICUなど十分な加算が取れる病床でないと、費用的に使用が困難である。 そのため、当院ではICU以外の病床では、HCUのみに限定し、さらに症例を絞って用いている。 *当院でもまだ適応は手探りの状態であるが、 基本的にはI型呼吸不全に使用している。 死腔を減らすことで換気補助となりPaCO 2を低下させるという報告もあるが、高度の高CO 2血症を伴い明らかに換気補助が必要なケースでは、非侵襲的陽圧換気もしくは挿管人工呼吸管理を考慮すべきである。 当科における使用例• 間質性肺炎急性増悪 間質性肺炎急性増悪は、その多くがI型呼吸不全を呈するため、呼吸管理においては、換気のサポートよりも、酸素化の改善が主体となる。 ネーザルハイフローを用いれば、高流量の高濃度酸素により安定した酸素化改善が実現できる。 また間質性肺炎急性増悪は、酸素化が不良でも、循環を含む他の臓器機能は保たれていることが多く、ネーザルハイフローで高流用の高濃度酸素を投与中でも、食事摂取が可能となる。 急性呼吸不全における気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage: BAL) 通常、BALは、経鼻2-3Lを超えてくると施行が困難となってくるが、ネーザルハイフローを用いれば経鼻カニュラで高濃度酸素を投与可能なので、BALが比較的安全に施行可能である。 間質性肺炎増悪を疑うような患者の場合、BAL後もそのままネーザルハイフローを装着することで、酸素化の安定を図ることが可能である。 (Crit Care Res Pract. 2012;2012:506382. ) 使用上の注意酸素濃度を正確に供給するためには、患者の吸気流量を上回る必要がある。 患者の口・鼻の周り手を当てて、吸気時に外気の吸い込みがあれば、流量が不足している。 吸気時にも鼻孔周囲からガスが漏れるように流量を設定する。 このサイトの監修者 亀田総合病院 呼吸器内科部長 中島 啓 【専門分野】 呼吸器疾患•

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人工呼吸器 MONNAL T60 ベンチレータ 「酸素療法機能を使ってみよう」|医療従事者向けWEBマガジン int イント

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 第3234号 2017年7月31日 【FAQ】 患者や医療者のFAQ(Frequently Asked Questions;頻繁に尋ねられる質問)に,その領域のエキスパートが答えます。 今回のテーマ ハイフローセラピーの正しい理解と適応 【今回の回答者】 (神戸市立医療センター中央市民病院 呼吸器内科部長) ハイフローセラピーは簡便さと機器の安価さから近年ICUや救急外来などの現場を中心に使用が増えてきましたが,2016年度診療報酬改定で1日160点の加算の算定ができるようになりさらに急速に広がっています。 従来の酸素療法にはない優れた生理学的効果があり,対象によってはNPPVに匹敵もしくは上回る呼吸管理が行えます。 また患者の不快感が少なくQOL維持の上でも有用です。 しかし適応や中止判断を誤ると予後を悪くする危険性もあり,大量に消費する酸素や水によるコスト高も懸念されています。 そのため本療法を商品名である「ネーザルハイフロー」と呼ぶことが多かったのですが,NPPVを商品名の「バイパップ」で呼ぶことを改めたように,これも一般的名称に改める必要があります。 診療報酬算定要件の名称としてはより広い意味の「ハイフローセラピー」が用いられていて本稿でも便宜上これを用いますが,この呼称をもとに本療法の内容を把握することは困難です。 今般改訂する日本呼吸ケア・リハビリテーション学会『酸素療法マニュアル』(旧・酸素療法ガイドライン)では,「High-flow nasal cannula;HFNC」が学術誌で最も多く使用されていることから,器具名称として「高流量鼻カニュラ」,治療法として「高流量鼻カニュラ酸素療法」とする予定です。 本療法のシステムは汎用性があり,その必要条件としては口元で相対湿度100%のガス提供可能な加温加湿器と加温回路,酸素と空気の混合ガスを高流量で提供できるフロージェネレーター,比較的太くて柔らかい専用鼻カニュラの3つと考えられます( 図)。 図 高流量鼻カニュラ酸素療法の原理 フロージェネレーターが酸素と空気の混合ガスを高流量で提供し,口元で相対湿度100%のガス提供可能な加温加湿器と加温回路を介して,比較的太くて柔らかい専用鼻カニュラに送達される。 ( CC BY,オリジナルより一部改変・翻訳) Answer…ハイフローセラピーは診療報酬上の名称であり,内容を把握できる一般的用語としては「高流量鼻カニュラ」が適切。 CPAP・NPPVは回路,マスク,気道,肺を含めた閉鎖系で一定の圧力をかけ呼気のみリークを許容しているのに対して,ハイフローセラピーは常時リークが続く開放系であるという違いがあります。 CPAP・NPPVは閉鎖系の中で吸気のために必要な流量を自発呼吸に同期させて提供する一種の人工呼吸器ですが,ハイフローセラピーは一定比率の酸素と空気の混合ガスを常時高流量で提供するだけのもので,体外への持続リークによる気道乾燥を防ぐための加湿機能を付属させています。 CPAP・NPPVは吸気に必要な高流量フロージェネレーターを備えているので,CPAPモードで開放系の鼻カニュラをつなぐと一定の圧設定に応じて一定の流量が持続して出ます。 ただし酸素と空気のブレンダーがないCPAP・NPPV機では,回路内に酸素を別途流入させる必要があり,FiO 2は実測するか換算式で計算しなければなりません。 また流量設定のない機械では発生する流量を圧設定から換算する必要もあります。 Answer…CPAP・NPPV機を用いてハイフローセラピーを実施することは可能であるが,総流量や酸素濃度の設定は換算式を用いる必要があり,機器も高価となる。 最近ではCPAP・NPPVとハイフローセラピー両方のモードで使用できる機種もある。 器具の装着や設定が簡便なため,ほぼ全てのI型呼吸不全の初期対応としてハイフローセラピーを行うことが可能です。 ただしより高いPEEPを提供できるNPPVや挿管人工呼吸にどのタイミングで切り替えるかの判断は容易ではありません。 また開始後に呼吸数低下が見られない場合もハイリスクです。 ちゅうちょなく切り替えを行うためにはそれができる体制のもとでハイフローセラピーを行うこと,切り替えの是非をハイフローセラピー開始と同時にあらかじめ本人,家族と十分に話し合っておくことが重要です。 DNIではあるがNPPVまで行う場合でも,もしNPPV切り替え後の苦痛が強ければ緩和的にハイフローセラピーに戻すことも検討すべきです。 在宅使用も可能なハイフローセラピー専用機種がすでに発売されていますが,現時点では保険診療としての在宅使用は認められていません。 またCPAP・NPPV機による代用も本来の使用方法や適応と異なるため,CPAP・NPPVとして算定して使用することは保険診療の範囲から逸脱します。 今後もし在宅使用が可能となった場合に最も有用と考えられるのは慢性II型呼吸不全への適応です。 一定のFiO 2提供によるCO 2ナルコーシス予防,ウォッシュアウト効果によるPaCO 2改善,加湿による気道衛生改善,それらに基づくQOL改善や増悪予防などが期待されます。 一方,慢性I型呼吸不全では酸素供給量に一定の限界があり,おそらくFiO 2 40~50%以上が必要な場合は実施困難と考えられます。 また在宅使用に際しては加湿用水の確保も問題となり,精製水の購入や配達方法の検討,水道水使用の安全性についての確認などが必要です。 原理と効果を理解して適応や目的を明らかにし,簡便さゆえの過剰医療とならない配慮が求められる。 参考文献 1)Nishimura M. High-flow nasal cannula oxygen therapy in adults. J Intensive Care. 2015;3(1):15. [PMID:25866645] 2)Chest. 2017[PMID:28089816] 3)COPD. 2017[PMID:28459282] 富井 啓介 1983年京大医学部卒。 天理よろづ相談所病院,神戸逓信病院内科部長などを経て,2009年より現職。 神戸市立医療センター中央市民病院医療安全管理室長,京大医学部臨床教授兼任。 日本呼吸器学会代議員,日本呼吸ケア・リハビリテーション学会評議員など。

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第4回 古くて新しい酸素療法の基礎知識、その酸素流して大丈夫?

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目次(クリックすると移動します)• 酸素療法による吸入酸素濃度の目安は? 酸素吸入療法には、鼻カニューラ、簡易酸素マスクなどによる 低流量システムによる酸素投与とベンチュリマスクやネーザルハイフローなどのように多量の酸素を流す、 高流量システムに分類されます。 それぞれの、方法により設定可能なFiO 2(吸入酸素濃度)が異なります。 今回は、それぞれの酸素療法の特徴と吸入酸素濃度の目安について簡単に紹介します。 低流量システム 鼻カニューラ 鼻カニューラは、両側の鼻腔にカニューラを装着して、鼻腔より酸素を供給する方法です。 カニューラが安価であり、簡便に実施できるのが最大の長所です。 欠点としては、高流量の酸素を鼻腔に流すと、鼻の粘膜に酸素が直接ぶつかり痛みが出ます。 そのため、流量をあまり高くすることができません。 吸入酸素濃度は、呼吸回数や1回換気量により変化しますが、流量と吸入酸素の目安は、以下のようになります。 簡易酸素マスク 簡易酸素マスクは、口と鼻を覆って酸素を吸入するためのマスクです。 その為、40%以下の低濃度酸素の吸入をすることができないといった欠点があります。 患者の呼吸方法により、吸入酸素濃度も変化するため、細かな吸入酸素濃度を設定することもできません。 酸素流量と吸入酸素濃度の目安を以下に紹介します。 鼻カニューラのように粘膜の刺激が少ないなどの長所があります。 ただ、それほど広まっておらず、個人的には見たことがありません。 オキシアームでの吸入酸素濃度の目安は以下のようになります。 この袋の中に、酸素ガスをためることができる為、吸入できる酸素ガスの量が増えるため、高濃度の吸入酸素濃度を得ることができます。 このような、大量の酸素ガスを流して、一定の吸入酸素濃度を保つ酸素療法を高流量システムといいます。 ベンチュリマスク ベンチュリマスクは、ベルヌーイの原理に基づくヴェンチュリ効果を利用して高流量の酸素ガスを流す器具です。 ヴェンチュリ効果とは、下の図のように管の途中を細くすることにより、細い部分の流速が高くなります。 流速が上がると外気が引き込まれて、酸素と外気が合わさった高流量の酸素ガスを流すことができます。 このように、配管の酸素と、外気の空気を取り込む量により、吸入気酸素濃度を一定に設定することができます。 空気の取り込む量を上記のカラフルな器具を差し込むことにより調整します。 したがって、高流量のガスを取り込むためには、空気を混ぜます。 その為、ベンチュリマスクでは、高濃度の酸素を供給することはできません。 細かな濃度の設定は、器具により、空気を取り込む量を調整して設定します。 ベンチュリマスクにより供給できる吸入気酸素濃度は、24~50%程度の範囲となります。 ネーザルハイフローでは、酸素ガスを加温加湿器により加湿・加温することで高流量の酸素ガスを流しても鼻腔に負担がかからないようにしています。 ネーザルハイフローでは、高流量の酸素ガスを流すため、一定のFiO2を保つことができます。 また、酸素ブレンダにより20~100%まで細かな酸素濃度の設定が可能です。 ネーザルハイフローについての詳細は別の項にまとめているので参照してください。

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