「モナ・リザ」 「大塚国際美術館」は徳島県鳴門市にある。 西洋の絵画約1000点を陶板で原寸大に再現していて、日本にいながらにして世界の絵画を鑑賞できる美術館だ。 取材したのはMBSの関岡香アナウンサーと上田悦子アナウンサー。 早速、美術館スタッフの畑中真弓さんから「モナ・リザの絵を描いてください」と指示があった。 「絵心がない」と言っていた2人が描くのは"突拍子もない"モナ・リザかと期待したが、出来上がりは「もしかしたらモナ・リザかな・・・?」という感じだった。 ここで、畑中さんが問題を出してきた。 「『モナ・リザ』とはどういう意味でしょうか?」。 分かるだろうか。 正解は、「モナ」が名前(ファーストネーム)で、「リザ」が苗字... ではなく、『モナ』は、夫人の敬称のこと。 つまり、「リザ夫人」という意味。 実在の人物を描いたと言われている(諸説あり)。 モナ・リザを描いた画家・レオナルド・ダ・ヴィンチが活躍した時代に起こった革新的な文化運動のことを「ルネサンス」といって、フランス語で「再生・復活」を意味する。 そして、その時代に描かれた「モナ・リザ」には、「スフマート」という遠近法が使われている。 「ダ・ヴィンチは、現実にないものを描きたくないという人で、ほとんど輪郭線を描かず、ぼやかして遠くのものを描いています」と畑中さん。 ルネサンス以前の中世の絵画は平面だったのに対して、14世紀~16世紀の革新的な文化運動・ルネサンスでは遠近法が一般的になったという。 ミケランジェロの作品から生まれた言葉とは? 次に案内されたのは、「大塚国際美術館」で一番大きな部屋「システィーナ礼拝堂」。 バチカンにある礼拝堂の天井画と壁画を原寸大で再現している。 テレビ画面で見ても圧倒されたが、関岡アナと上田アナも「すごい~」とため息が。 この絵画はルネサンスの巨匠の一人・ミケランジェロが描いたもの。 ここでも畑中さんから出題された。 「新鮮味がないという意味の〇〇〇〇」は、ミケランジェロの作品が由来の言葉。 〇〇に入る言葉、分かるだろうか。 正解は「マンネリ」。 イタリア語の「マニエラ」には「手法」という意味があり、その手法を用いた芸術を「マニエリズム」というのだとか。 そして称賛された「マニエリズム」をみんながこぞって真似したため、やがて「マニエリズム=新鮮味がない」から「マンネリ」という言葉が生まれた。 この絵画には400人もの人物が描かれており、その中に「ミケランジェロ」自身も描かれている。 それは、真ん中に描かれた「イエス・キリスト」の右下の人物が持っている「人間が脱皮したような皮」。 これが、ミケランジェロだという。 一見、ギョッとするが、畑中さんの「この大作を描いて『精も魂も尽きたぞ』という感じでしょうか」という説明に納得した。 「フェルメール」 次は、17世紀~18世紀に起こった「バロック」。 貴族以外の日常の自然な人間像が描かれるようになった時代。 「バロックの語源は、元々はポルトガル語で、歪んだ真珠、不規則な真珠という意味があります」と畑中さん。 ここでは、バロック期の代表画家「フェルメール」について。 「フェルメールって?」となっている人でも青色のターバンをした金髪の少女が描かれた「真珠の耳飾りの少女」の作品は、1度は目にしたことがあるのではないだろうか。 フェルメールには「光の魔術師」という異名がある。 代表作「真珠の... 」の少女の瞳や大粒の真珠の中にも光がしっかりと描かれている。 「ゴッホのヒマワリ」全7点 「大塚国際美術館」では、陶板で忠実に再現されたゴッホの代表作「花瓶のヒマワリ」全7点を鑑賞できる。 中でも、元々兵庫県芦屋市にあったが、第二次世界大戦で焼失してしまった背景が青色の「ヒマワリ」はここでしか見ることができない。 ゴッホは、浮世絵など日本画の影響を受けていたため作品にも輪郭線がはっきりと描かれており、この時代の絵には着物や提灯が描かれるなど、多くの画家が日本画の影響を受けている。 また、ゴッホは激しい筆使いが情熱的だったことから「炎の画家」という異名がつけられていた。 ゴッホの「花瓶のヒマワリ」を7点揃って見ることができる「大塚国際美術館」。 この美術館の最大の特徴は「作品に触ることができる」ということだ。 フェルメールの「真珠の耳飾り... 」では、関岡アナらも実際に絵の具の質感、ひび割れなども触って作品を「感じて」いた。 来館予定の人は、名画を見るだけでなく、触って作品を「感じて」みてほしい。 「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。 "コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。 MBS動画イズムで無料見逃し配信中!.
次のはじめに 今回はルーブル美術館所蔵、レオナルドダ・ヴィンチの『モナ・リザ』について解説していきます。 レオナルド・ダ・ヴィンチとは? レオナルド・ダ・ヴィンチとは? レオナルド・ダ・ヴィンチ 1452~1519 は、イタリアのルネサンス期を代表する芸術家です。 フルネームはレオナルド・ディ・セル・ピエーロ・ダ・ヴィンチ。 音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学、動植物学、天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、光学、力学、土木工学など様々な分野に顕著な業績と手稿を残したため、 万能人と呼ばれています。 人体解剖 万能人ダ・ヴィンチの興味はつまるところ自然を観察することで、人間とは何か、そして、神とは何かを知ろうとすることでした。 ダ・ヴィンチが知ろうとした神は、いわゆるキリスト教的な神ではなく、森羅万象を司る宇宙法則のようなものでした。 その背景にはそれまで絶対的なものであった教会の権威が、十字軍遠征の失敗やペストの流行などで揺らぎ始めたところがあります。 ダ・ヴィンチは宗教を超えて人体研究のための解剖学にものめり込むなど、様々なタブーに挑みます。 極めて科学的人物だったと言うことが出来るでしょう。 『ウィトルウィウス的人体図』 1487年頃、ヴェネチアアカデミア美術館所蔵 作品 ダ・ヴィンチの代表作を紹介していきます。 モナ・リザ 西洋絵画において、背景をイメージとして描く手法や、やや斜に構えたポーズなど、肖像画の基本はすべて『モナ・リザ』から始まったと述べています。 さらに、 点描をぼかして描くことで輪郭線を使わずに人物を描くスフマートと呼ばれる技術も、後世に受け継がれているそうで、その影響力の大きさが窺われます。 誘いこむような微笑みに柔らかく腕を組んだ佇まい。 そこに筆跡や輪郭線を残さず陰影と明暗によって遠近感をつけるスフマート効果も相まって、これまで多くの人を魅了してきました。 モデルは諸説ありましたが、 フィレンツェの商人、フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニだとされています。 ルネサンスとは? ルネサンスとは「再生」を意味するフランス語で、 キリスト教が普及する以前の古代ギリシャやローマの文芸を再生しようとする14世紀のイタリアを中心に起こった試みです。 代表的な人物はレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロです。 それまでの神を中心とした、絵画が「見る聖書」だった時代から人間中心の世界観が生じたこと、遠近感を生む技術など、現代的な絵画技術が誕生したことなどが特徴です。 東京藝術大学 秋元雄史 『武器になる知的教養 西洋美術鑑賞』 秋元雄史 西洋美術の知識が少ない人はまずこの本から読みましょう。 東京藝術大学 布施英利 『パリの美術館で美を学ぶ ルーブルから南仏まで』 布施英利 パリの美術館に所蔵してある作品を基にフランス美術を解説。 パリに行く人は読んでおきましょう。 ルーブル美術館基本情報 チケット 公式サイトから購入が可能です 英・仏・スペイン 外国語が苦手だよ、という人は現地で購入が可能です。 待ち時間は30分前後です もちろん時と場合によります。 一般も毎月第一日曜日と7月14日 フランス革命記念日 は無料になります。 毎週金曜日18時以降は、国籍問わず26歳未満の方の常設展示室が入場無料になります 要パスポート。 おみやげ チュイルリー公園の書店 コンコルド広場側の入口近くに位置。 約4千冊の庭園に関する書籍が販売されています。 青少年向けの書籍やマルチメディアのコーナー、オリジナルなポストカードやオブジェも。 ルーブル美術館の書店・ブティック ピラミッド下に位置。 1階部分では、フランスと国外の美術館のコレクションや展覧会に関連した書籍(ガイドブック、作品目録、学術書、展覧会カタログ、写真集など)数千冊が販売されています。 また、専門雑誌、CD-ROMやビデオなども扱っており、ルーヴル美術館とその歴史、コレクション、展覧会に関する書籍も多数。 2階部分ではミュージアムグッズを販売しており、フランス国内外の主要美術館の所蔵作品に関連したアクセサリーや陶器、ムラージュなど、様々なオブジェが取り揃えられています。 カルコグラフィーのコーナーでは、17世紀から今日までに制作された銅版彫刻の原版からの版画が集められています。 版画のモチーフは、美しい建築や風景、海 景、植物、肖像、宗教美術、装飾美術、現代美術まで様々。 手作業で凹版印刷された版画には、ルーヴルのカルコグラフィーの焼印が入っています。 ミュージアム・ショップ ピラミッドと逆さピラミッドを結ぶギャラリー内にあります。 ミュージアム・ショップでは、ポストカード、ポスター、額絵、カレンダー、マグネット、しおり、Tシャツ、マグカップなど、ルーヴルや国立美術館のコレクションのグッズが販売されています。 ルーヴルのコレクションを紹介するガイドブックも多言語でご用意されており、見学の手引きとしたり、見学後、作品に関する知識をさらに深めることが可能です。 レ・ザンファン・デュ・ミュゼ ピラミッド下、グラン・ルーブル通路に位置。 子供向けの美術書の唯一の専門店です。 美術が子供の遊びになるような書籍やゲームなどを数多く取り揃えています。 販売カウンター 美術館内に、美術館のガイドやグッズを販売するカウンターが7箇所あります。 ガイドブックやポストカードなどのグッズを販売されています。 所要時間 名作の宝庫なため、全作品をじっくり鑑賞しようとすると1カ月かかるとも言われています。 美術マニアでなくともその圧倒的な広さから、最低限でも2時間はとっておきましょう。 事前に見たい作品を決めておいて、その作品を最初に観てからはプラプラ館内を散歩するのが個人的にはおすすめです。 きっと新たな画家や絵との出会いがあるはずです。 検索: 検索 最近の投稿• アーカイブ• カテゴリー• 20 プロフィール.
次のモナリザのモデルは誰? モナ・リザのモデルが誰であったのかはわかっていない。 初めこの絵は「ヴェールをかぶったフィレンツェの娼婦」と呼ばれていた。 ヴァザーリは、モナリザのモデルは、フィレンツェの富豪フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻であると記している。 この他にも、ナポリ公妃コスタンツァ・ダヴァロス、ミラノ公妃イサベラ・ダラゴーナ、侯爵夫人イザベラ・デステなどの人物が、モナリザのモデルの可能性を指摘されることがあるが、いずれも確証はないようだ。 元々は男性の絵?ダヴィンチ本人? モナ・リザのモデルを巡る憶測は止まる所を知らない。 この絵はフランチェスコ・デル・ジョコンドという男性の肖像画であるという議論や、「モナ・リザはダ・ヴィンチの自画像である」と発表する研究者まで登場する混乱振りだ。 結局、現在まで500年以上モデルが確定していないこと自体が一つのミステリーでもあり、その神秘性がモナ・リザの魅力を高めている大きな要素の一つなのだろう。 追記 2008年1月 モナリザのモデルは商人の妻だった?! 2008年1月中旬、名画「モナリザ」のモデルについて、ドイツのハイデルベルク大学図書館から重要な発表がなされた。 発表によれば、「モナリザ」のモデルは、フィレンツェの富豪フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻リザ・デル・ジョコンドであるとのこと。 この発見により、諸説入り乱れてきたモデル論争に終止符が打たれるのかどうか、今後の動向を見守りたい。 関連ページ 『最後の晩餐』、『モナ・リザ』などの絵画のみならず、彫刻、建築、数学天文学など様々な分野で研究を残した万能の天才。 ゴッホ、ピカソ、ルーベンス、フェルメールなど、世界的に有名な画家による絵画・美術作品の解説.
次の