決勝戦が終わるまで、安心・安全な大会運営を 続いて県高野連の中森俊朗理事長に電話した。 各所の対応に追われていて一息ついたころだったようだが「いろいろあると思いますが、ひとまずは3年生のためにこういう大会を作れたことがよかったと思います」が第一声だった。 高校球児の気持ちを汲んだ宮下監督を中心とした監督会の意向に沿えなかったことに対する申し訳なさは十分に感じながらも「コロナが完全に終息したわけではない」ことへの不安が拭い去れない以上は通常開催が困難であるというのが役員・理事会の判断だった。 それ以上に心配なのは「練習不足、準備不足による熱中症」などへの対策が不十分であることも大きな懸念材料だった。 「7月28日に決勝戦が終わるまで、安心・安全な大会運営ができるように全力を尽くしたい」 中森理事長はあらゆる批判を受けるのも承知の上で、覚悟を決めているように思えた。 通常開催を主張する監督会、運営する側の高野連、双方の気持ちが分かるだけに伝え手として何を発するべきか、大いに悩むところだった。 ちょうど電話取材を終えて、グラウンドに戻った頃、の小薗健一監督がマウンドの付近に全部員を座らせてミーティングをしている頃だった。 「マックスの力を出し切ってないじゃないか!」 厳しい口調で部員たちに語り掛けていた。 「これまでゲームがなかった分、ここが勝負を分けるという緊張感のある練習ができていない」と感じた。 昨秋以降公式戦がなく、練習試合はおろか、練習さえも不十分だったことは分かる。 しかし、どんな形であれ、頂点を目指す舞台が決まった以上は、全力を尽くしてそこに向かっていかなければならないのに、その気概が練習中の部員たちから伝わってこなかったことへの戒めだった。 「地区大会だけで終わらせず、決勝トーナメントを作ったところが中森さんの愛情だったと思いますよ」 代替大会への感想を小薗監督は話す。 同時に「監督会が必死になって動いてくれたからこそ、決勝トーナメントが実現した」と感謝する。 監督会の頑張りがなかったら、地区大会で終わっていた可能性が高かったのではないかと推察する。 6月の鹿児島県議会開催にあたって三反園訓知事は高校野球の県大会に関して「5月29日に県高野連会長と地方大会の代替大会の開催について、意見交換した」と述べている。 「これまで懸命に練習してきた生徒の思いに応え、大会が無事に終えられるよう感染症対策に要する経費など何らかの支援を行う」という。 高体連の代替大会については言及がない中で、野球に関しては元高校球児の知事が直々に高野連会長と意見交換したという事実が重い。 いずれにしても、様々な想いが交錯する中で、鹿児島の代替大会は地区大会、決勝トーナメント方式の「2020鹿児島県夏季高校野球大会」として開催することが決まった。 の3年生17人全員にこの大会にかける意気込みを聞いた。 後で本音の部分を聞けば「鴨池でやりたかった」気持ちは正直あったが「この舞台を作ってくれたことに感謝して全力を尽くしたい」と大半の3年生が語っていた。 「『野球だけが』(特別扱い)ではなく『野球から』何かを変えていけるものを作っていきたい」 監督会理事でもあるの谷口裕司監督は、この方式の決定がある前に話していた。 どんなかたちであれ、真剣勝負の舞台が今示されたことで、この数カ月様々な不安を抱えながら日々を過ごした3年生たちが「高校野球」に区切りをつけられる大会にするために、まずは関係者一同が全力を尽くすことを期待する。
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次の夏の高校野球代替大会の地区予選日程が決まりました。 鹿児島県内7地区で行われます。 出場校が最も多い鹿児島地区は出場25校・19チー ムで7月11日に開幕し、代表4チームを選出。 南薩地区は出場14校・14チームで12日に開幕し 、代表3チーム。 北薩地区は出場8校・8チームで9日に開幕し、代表 2チーム。 始良伊佐地区は出場10校・8チームで10日に開幕 し、代表2チーム。 大隅地区は出場7校・7チームで13日に開幕し、代 表2チーム。 熊毛地区は出場3校・3チームで10日に開幕し、代 表1チーム。 大島地区は出場7校・6チー 6チームで8日に開幕し代表2 チームを、それぞれ地区代表として選出します。 決勝トーナメントは地区代表16チームで7月22日 に開幕し、決勝は28日の予定です。 なお、軟式野球の代替大会は県内7校・6チームで1 7日に開幕し、20日に決勝の予定です。 KKBより.
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