日本産婦人科専門医。 2008年東北大学医学部卒。 初期臨床研修を終了後は、東北地方の中核病院で産婦人科専門研修を積み、専門医の取得後は大学病院で婦人科腫瘍部門での臨床試験に参加した経験もあります。 現在は... アフターピルは、産婦人科で処方される緊急避妊薬です。 服用後、生理がなかなかこないと、「妊娠していたらどうしよう」と気が気でない女性も多いと思います。 また、いつもの生理よりも量が少ないと、「もしかして妊娠した?」と不安を覚える人もいるかもしれません。 今回は、アフターピル服用後に生理が来るタイミングや、出血の状態などについてご説明します。 アフターピルを飲んだあと、生理があれば「妊娠しなかった」と考えられます。 生理は、受精卵が着床するはずの子宮内膜が剥がれ落ちたことを示すものなので、「出血があった=受精卵が着床できなかった=妊娠していない」といえます。 ただし、妊娠しているか・していないかを確実に判断するのであれば、生理開始予定日を1週間過ぎてから妊娠検査薬を使うしかありません。 なお、ピル服用後に見られる性器出血を、通常の生理と区別して「消退出血」と呼ぶこともあります。 普段の生理周期より遅れる人も、逆に早く来る人もいるようです。 関連記事 アフターピル服用後の生理は量が少ない? アフターピルを飲んだあとに生理が来たものの、量が少ないと心配になる人もいると思います。 なかには、「これは妊娠したあとの着床出血では?」と考える女性もいるようです。 一般的に、ピルを飲んだあとの生理(消退出血)は経血量が少量になりやすいといわれていますが、経血の状態だけでは妊娠したかどうか見極めるのは難しいといえます。 確実に「妊娠していない」と判断したい場合は、繰り返しになりますが、生理開始予定日を1週間過ぎるのを待って、妊娠検査薬を使ってみてください。 なお、生理が少量であっても、妊娠検査薬が陰性を示すのであれば妊娠していないということなので、「着床出血ではないか」と心配する必要はないと考えられます。
次のアフターピルの効能については、かなり疑問があります。 何度も同じ回答をしています。 以下、 厚生労働省が、女性の性周期(卵胞期、排卵期、黄体期)の何時にノルレボ錠を服用したかで、消退出血が何時頃起きるかを調査した資料があります。 参考URL(緊急避妊の作用機序解明に関する研究より) 前提として、全症例を主席卵胞(排卵する卵胞)の有る無しと、卵胞の大きさから4つの時期に分類されています。 各群の症例数は()内のとおりです。 1、卵胞期前期(n=20):主席卵胞径が16mm未満かつP4<1.Ong/m1 2、卵胞期後期(n=9):主席卵胞径が16mm以上 3、黄体期前期(n=21):発育卵胞は認めず、P4>1.Ong/m1かつ性交日から予定月経日まで10日間以上 4、黄体期後期(n=18):発育卵胞は認めず、P4>1.Ong/m1かつ性交日から予定月経日まで10日間未満 以上の前提から、 1、卵胞期前期に服用すると、5~6日後に消退出血が起きます。 2、卵胞期後期に服用すると、次の予定月経頃に消退出血が起きます。 その差は2日以内 3、黄体期前期に服用すると、次の予定月経頃に消退出血が起きます。 その差は3日~5日以内 4、黄体期後期に服用すると、次の予定月経日に消消退出血が起きます。 その差は1. 黄体期前期の21例中1例だけで、避妊できずに失敗しています。 妊娠症例は以下の通りで、黄体期前期に分類されています。 21歳、月経周期32日、月経周期22日目に性交、12時間後に来院。 性交日は予定月経日の13目前。 投与時の超音波検査にて発育卵胞はなく、子宮内膜厚は10mm、Douglas窩に貯留液を認め、排卵直後の時期と考えられた。 投与時のホルモン値は、L且:16.5mIU/m1,FSH:9.4mIU/m1,E2:144.4pg/m1,P4:2.45ng/m1。 上記の例を見れば、まさに排卵直前のタイミングでセックスしたと言えるでしょう。 排卵時期にセックスすれば、膣内に射精された精子は15分で卵子と出会う卵管膨大部まで泳ぎ着いてしまいます。 ノルレボ錠の避妊効果は72%と記述されていますが、排卵時期に失敗した場合は薬を飲んでも間に合わないという事です。
次の日本産婦人科専門医。 2008年東北大学医学部卒。 初期臨床研修を終了後は、東北地方の中核病院で産婦人科専門研修を積み、専門医の取得後は大学病院で婦人科腫瘍部門での臨床試験に参加した経験もあります。 現在は... アフターピルは、産婦人科で処方される緊急避妊薬です。 服用後、生理がなかなかこないと、「妊娠していたらどうしよう」と気が気でない女性も多いと思います。 また、いつもの生理よりも量が少ないと、「もしかして妊娠した?」と不安を覚える人もいるかもしれません。 今回は、アフターピル服用後に生理が来るタイミングや、出血の状態などについてご説明します。 アフターピルを飲んだあと、生理があれば「妊娠しなかった」と考えられます。 生理は、受精卵が着床するはずの子宮内膜が剥がれ落ちたことを示すものなので、「出血があった=受精卵が着床できなかった=妊娠していない」といえます。 ただし、妊娠しているか・していないかを確実に判断するのであれば、生理開始予定日を1週間過ぎてから妊娠検査薬を使うしかありません。 なお、ピル服用後に見られる性器出血を、通常の生理と区別して「消退出血」と呼ぶこともあります。 普段の生理周期より遅れる人も、逆に早く来る人もいるようです。 関連記事 アフターピル服用後の生理は量が少ない? アフターピルを飲んだあとに生理が来たものの、量が少ないと心配になる人もいると思います。 なかには、「これは妊娠したあとの着床出血では?」と考える女性もいるようです。 一般的に、ピルを飲んだあとの生理(消退出血)は経血量が少量になりやすいといわれていますが、経血の状態だけでは妊娠したかどうか見極めるのは難しいといえます。 確実に「妊娠していない」と判断したい場合は、繰り返しになりますが、生理開始予定日を1週間過ぎるのを待って、妊娠検査薬を使ってみてください。 なお、生理が少量であっても、妊娠検査薬が陰性を示すのであれば妊娠していないということなので、「着床出血ではないか」と心配する必要はないと考えられます。
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