「君の目的はボクを殺すこと3」，アップデートで新章が追加
「渚、久しぶり」 「茅野！」 「その名前、懐かしいね」 「すっかり有名だもんね、磨瀬榛名さん？」 「茅野でいいよ。 渚にそう呼ばれるの、なれないから」 「そっか」 今日は同窓会だ。 久しぶりに全員が揃う……いや、 全員が何故か招集された、同窓会モドキだ。 「話は聞いた？」 「緊急ってことだけ。 烏間先生、話しにくそうだった」 「そう……」 「でも、もしも十年前のことなら、僕らでケジメをつけたい」 「私も同じだよ」 「茅野……」 「さぁ、行こう」 会場と言われた場所にいけば、会議室に通される。 防衛省の人たちが用意したみたいで、人払いもされていた。 「よく、全員集まってくれた」 そして、呼び出された理由が告げられた 「君たちを呼び出した理由はほかでもない。 防衛省で管理していた奴のデータに、何者かが入り込んだ。 そして先日、何者かにコピーされ、持ち出されたことが判明した。 現在コピーデータの場所は日本にあるようだが……凶悪な組織だ。 本来であれば我々だけで動くところだが、今その組織だけに大人数を割くことができない。 だから、強制ではない、防衛省に一暗殺者として、協力してもらえないだろうか」 「そのデータの破壊もしくは奪還が、俺たちの任務ってことですね」 「すまない。 武器などはこちらで用意するし、サポートも行う。 君たちにはまた訓練も受けてもらうことになるだろう……」 「訓練ならあの山でいいよね？」 「片岡さん」 「皆わかってます、そして多分全員が、自分達でケジメをつけたい」 「君たちを危険にさらすことになる。 しかも、命を落とす可能性があってもか」 「十年前のあの時に私たちは全部かけたよ、烏間先生。 私たち、あのときだって死ぬか、殺すかの２択しかなかったんだから」 「倉橋さん」 「そーだよな、何かあれば俺も頼ってくださいよ。 今は警察ですし」 「木村くん」 「で、誰か協力しない奴はいるか？」 「いるわけないじゃん、磯貝」 「だな」 「ああ」 「たりめーだろ」 「当然」 「烏間先生、俺たちはあの時より体力も落ちているし、動きも鈍くなっています。 それでもいいのなら、もう一度ご指導よろしくお願いします！」 「ああ…ここに、特別対策組織3Eを結成する！目的は、黒づくめの組織からのデータの奪取もしくは破壊。 バックアップごとすべてだ。 君たちは社会人で、全員が同時に動くのは難しいかもしれない。 協力できる範囲でかまわない。 必要な費用、装備はすべて、防衛省がもつ！」 「「「「「はい！」」」」」 「それでは、私から皆さんにデータをお渡しします」 そうして律から渡されたデータには複数のファイル 「組織のわかる限りのデータを送りました。 規模もかなり大きいですが」 「ねぇ、これって」 「あぁ」 「FBIに、公安だけじゃない、世界各国の諜報機関が、こんなに」 「コードネームはお酒の名前か」 「麻薬に拳銃、なんでもありだな」 「防衛省も、動いているんですよね？」 「あぁ。 だが、防衛省も中々手を出せない状態だ」 「なるほどね」 「ビッチ先生が潜入するのは？」 「無理よ。 黒の組織と仮称を持つ奴ら、殺し屋だった私を知らないはずがないわ」 「なるほど」 「潜入に優れていれば、警戒されているか」 「ねぇ、これ」 「なっ！？」 「……俺のところにも来てる。 高校生探偵、工藤新一が行方を眩ました。 あれから一度も表舞台に立っていない」 「そんな！」 「じゃあまさか、本当に」 「皆さんの予想通りです」 律からもたらされた衝撃の情報 高校生が、小学生まで身体が退行している可能性。 工藤新一が飲んだとされる劇薬 "APTX4869 アポトキシン " 「まじかよ」 「どうりで工藤新一が見つからないわけだな。 俺、事件ファイル確認してみるわ」 「所属課は大丈夫なのか？」 「平気」 「んじゃ、各自トレーニングして体をならすか」 「それと、君たちに受け取ってもらいたいものがある」 「まさか」 「今度は本当に、人を殺すことができる武器だ。 君たちならその危険性はわかっているだろう」 「はい」 「一度撃ったことがあるから」 「同じく」 「僕も、本当のナイフを使った」 「俺は常に持ってる」 「そりゃ、あんたはそうでしょ」 「基本的に、君たちに殺すことは許してはいない。 万が一組織の構成員を殺してしまうことがあった場合、上層部が全責任を負う。 カタログを渡すから、銃に関しては各自選んでほしい」 「わかりました」 「それと、超体育着を改良した服も用意した。 各自サイズを確認して、受け取ってくれ」 「なにか機能、追加されてるんですか？」 「ライフル狙撃にも耐えられるよう、防弾性を以前より強化している。 重さは少しだけ重くなったが、それほど影響はないだろう」 「この組織の存在は？」 「国家機密だ。 公安すらおそらく知らないだろう。 防衛省はもちろん、各国の上層部も今回の失態を各々隠したいようだからな」 「まじかよ」 「だから、私たちに」 「君たちなら国家機密を知っている。 実力もある。 だから、君たちに託そうとしているわけだろう。 すまない」 「烏間先生は悪くないよ」 「私たちも自分達でケジメをつけたかったしね」 「そうね」 「３年E組、最後の刃だ。 全員引き締めていくぞ！！」 「「「「「おお！」」」」」 僕らは殺し屋 ターゲットは、殺せんせーのデータを盗んだ組織 授業再開の音が鳴り響いた 「あぁ、渚くんには帝丹高校の英語教師になってほしい」 「はい！？」 [newpage] 高校の英語教師は、帝丹ほどの規模の高校であれば大体二人以上いるものだ。 だけど、急に英語教師が辞めてしまい、空きができてしまったらしい 「今日から１学年の英語を担当します、潮田渚です。 わからないことがあれば質問に来てくれれば答えるからそのままにしないでね」 「潮田先生、先生に見えないー！」 「かわいいですね！！」 「先生彼女いるのー？」 「はいはい、授業を始めます。 質問は英語でね」 「「「えー！！！」」」 質問は英語で、というととたんに顔に不満が見える 僕らも英語が全くできなかった頃はこんな感じだったなぁと、懐かしくなる。 「僕が教える英語は、受験やテストのためのもの、それとは別に相手にコミュニケーションをとるためのもの。 簡単に英語を覚えるコツを教えるなら、英語しか話せない人とお互いを知ろうとすると、吸収がはやくなる。 だから、僕はこの授業や皆からの質問のときはすべて英語で対応します」 「マジかよせんせい」 「えー！！」 「大丈夫、ちゃんと解説もいれるよ」 アイスブレイクはもういらないだろうと思い、授業を開始する。 以前の場所よりも全然授業も進めやすい 「 前の高校が前の高校だったからなぁ…… 」 この高校に、工藤新一がいた。 そして、今は休学しているとなるとここでの接触は厳しいだろう。 「〜Ok. 今日はここまで。 わからないことがあればいつでも聞いていいよ。 スカウトされたのは警察学校のとき、暗殺で磨かれたその身体能力が上層部の目に留まったらしい。 そんな俺が、3Eとして活動しているとバレれば大目玉もいいところだろう。 責任は防衛省がもつだろうが、お説教は免れられない。 個人プレーの強い公安、国家機密を知っている以上口を割らせに来る人間は少ないだろうが。 とりあえず、防衛省への諜報員として3Eに紛れ込んだことにすればいいか 若干一名、暴走車が突っ込んできそうな気もするが。 すごい危ないと思うよ。 でも、俺たちは引けない。 幸いスナイパーコンビは自営業で、腕も鈍ってなさそうだったし、精密射撃も得意分野だからいいけど」 「問題は白兵か」 「そ。 簡単に動ける奴らで、白兵が圧倒的に少ない」 「かもな」 「それに、木村はなーんか隠してる気がするんだよねぇ」 「木村が？」 「そうそう」 あのときの違和感はなんだ、 管轄も問題なく事件ファイルを確認できる立場？ どこの課に所属してるかも言っていない 「なるほど、そういうことか」 「はぁ？」 「木村を白兵にしよう」 「どういうことだ」 「二重スパイに近いよ」 「まさか、」 「木村は俺の推測だとゼロだ。 あっちの情報をこっちに振りつつ、こっちの情報は塞き止めるつもりじゃない？」 「逆の可能性は？」 「あるけど、木村がやるとは思えないんだよね。 ま、勘だけど」 結論はすべて、ただの勘だ 「ま、なるようになるでしょ」 [newpage] 結婚、か 「すみませーん！」 「はい、ただいま」 バイト先をやめてもうしばらくたつ。 けれど今日は たまたまヘルプとして系列店にいけないかと声がかかったのだ。 副業を禁止されてるわけでもないから、何気なくうなずいたけど 「 こんなところで、要注目人物に接触するなんて、思ってなかった 」 「お姉さん、ジュースおかわり！」 「オレンジジュースであってる？」 「うん！」 毛利小五郎の元同級生の結婚祝いのパーティーらしい 江戸川コナンと名乗る少年は、一見は子供らしい、ふと目を離すと大人びた顔をしてるから、律のデータに間違いは無さそうだ 「 裏付け、とれればいいけど 」 「お姉さんこっちも！」 「はい、ただいま」 「速水さん、料理追加分できたわ！」 「今行きます！」 ドジなバイトが一人いて、あまりにもわざとらしさが目立つ。 だから多分彼は何かあるだろう。 「雨、酷いですし裏口閉めてきますね」 「よろしく！」 そうして、すぐに 悲劇は起こる ドジなバイトは探偵だったみたいだ 「お姉さん、裏口の鍵は持ってるの？」 「ここに」 「あなた以外に、裏口の鍵は？」 「もってないです。 私も、ずっとホールにいたし、裏に向かった人もいなかったと思います」 「そ、そうか」 「じゃあ、やはり」 なんで自殺なんてしたんだか、双子として生きれたかもしれないのに 禁断の恋でも、よかっただろうに すべての答えが告げられたとき、私は確かに見た テーブルの下に隠れた、江戸川コナンを 「ねぇねぇ、お姉さん」 仕事を再開しようとして、声をかけられた 「何？」 「お姉さん、やけに冷静だったけどもしかして最初から自殺ってわかってた？」 「顔」 「え？」 「二人の顔、パーツの配置、鼻の高さ、耳の形、指の長さ、双子じゃなきゃ説明つかないと思うし、そこから考察すればすぐにわかるよ」 「な、なるほど」 「なにも、死ぬことないのにね。 それだけ？」 「う、うん！」 「そう。 またね」 また、いずれ 今度は3Eの人間としてかもしれないけれど 「もしもし、裏付けとれたからデータ送ったよ」 彼に関われば、きっと出てくるはず 黒の組織が [newpage] 僕らは殺し屋 ターゲットは、黒の組織 闇がうごめく裏社会で 命を懸けた最後の授業が始まった.
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