ジクロフェナクナトリウム。 ジクロフェナク(内):ボルタレン

ジクロフェナクNa錠25mg「サワイ」の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

ジクロフェナクナトリウム

ジクロフェナクナトリウム錠・カプセルは、1974年に発売された解熱鎮痛剤であるボルタレン錠のジェネリック医薬品です。 ジクロフェナクナトリウム錠は、非ステロイド抗炎症薬( NSAIDS:エヌセイド)の中の「アニール酢酸系」に含まれます。 ジクロフェナクナトリウム錠の特徴は、NSAIDsの中で効果が最強クラスという点です。 ただし注意が必要なのは、解熱・鎮痛薬は症状を一時的に抑えるお薬であり、病気自体を治す治療薬ではないということです。 またジクロフェナクナトリウム錠は効果が強い分、副作用も強くなるという点があります。 ここでは、ジクロフェナクナトリウム錠の効果の特徴を詳しくお伝えし、どのような疾患・症状に使われるのか、説明していきたいと思います。 1.ジクロフェナクナトリウム錠のメリット・デメリット <メリット>• 効果が非常に強い <デメリット>• 痛みや発熱の原因を解決するわけではない• 胃潰瘍や十二指腸潰瘍を悪化させるため腹痛には使えない• 妊娠後期には使用できない• 小児には使用できない ジクロフェナクナトリウム錠が属するNSAIDsとは、ステロイド作用を持たない炎症を抑えるお薬の事です。 ステロイドは熱や痛みの原因となる炎症や免疫を抑えますが、それ以外にも様々な作用を与えてしまいます。 ステロイドについて詳しく知りたい方は、「」について一読してみてください。 ジクロフェナクナトリウム錠は、アラキドン酸カスケードをブロックすることで炎症を抑え、その効果を発揮します。 炎症が抑えられると痛みを抑えるだけではなく、熱を下げる効果も期待できます。 NSAIDSは現在、20~30種類以上発売されています。 NSAIDsの中でジクロフェナクナトリウム錠の解熱鎮痛作用は、最強クラスです。 そのため痛み止めという点においては、非常に優秀な薬だと思います。 ただしジクロフェナクナトリウム錠などのNSAIDsは、病気を治しているわけではないということを念頭においてください。 そのためジクロフェナクナトリウム錠を飲んで熱が下がっても一時的なことが多いです。 ジクロフェナクナトリウム錠を処方する注意点として、胃の粘膜を荒らす特徴があります。 特にジクロフェナクナトリウム錠は効果が強い分、副作用も強いです。 そのため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍でお腹が痛い人にジクロフェナクナトリウム錠を処方すると、むしろ逆効果になるため注意が必要です。 さらに妊娠中もジクロフェナクナトリウム錠はお腹の赤ちゃんに影響を与えるため、禁忌となっています。 そしてジクロフェナクナトリウム錠は強力な薬のため、小児では使用できません。 ジクロフェナクナトリウム錠は熱や痛みを抑えるといった効果の反面、すべての人に使えるわけではないので注意が必要です。 2.ジクロフェナクナトリウム錠の適応と投与量は? ジクロフェナクナトリウム錠は、鎮痛剤や解熱剤として多くの病気に適応があります。 ジクロフェナクナトリウムは内服薬としては、• ジクロフェナクナトリウム錠25mg• ジクロフェナクナトリウムSRカプセル37. 5mg と錠剤とカプセルがあります。 また先発品のボルタレンと同様に、• ジクロフェナクナトリウム坐薬 坐薬• ジクロフェナクナトリウムテープ 貼り薬• ジクロフェナクナトリウムゲル 塗り薬 など、内服以外にも様々な剤型があります。 ジクロフェナクナトリウム錠やカプセルの適応ですが、• 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎• 手術後、外傷後及び抜歯後の消炎・鎮痛• 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛 となっています。 ジクロフェナクナトリウム錠は効果が強いお薬ですが、病気を治すお薬ではありません。 そのため、診断がしっかりつけられた病気に対してのみ飲むことが推奨されています。 投与量ですが、通常成人にはジクロフェナクナトリウム錠を1日3回、食後に1錠内服します。 また定期的ではなく、手術後の疼痛や発熱などの頓服として使用する場合は、1回1錠を頓用します。 ただし、ジクロフェナクナトリウムは強力な薬なため、1日投与量は3~4回までにするのが望ましいです。 ジクロフェナクナトリウム錠は、空腹時に内服することを避けてください。 ジクロフェナクナトリウム錠の効果には食事の影響はないとされていますが、副作用を防ぐため、食後に飲むようにするとよいでしょう。 頓服で飲むときでも、牛乳を飲んだりクッキーを先に食べておき、胃壁を守るようにしましょう。 また、水なしで服用してはいけません。 きちんと胃に落とし込むために、コップ1杯の水とともに内服するようにしてください。 ジクロフェナクナトリウム錠は、最高血中濃度に達するのが0. 8時間です。 NSAIDsは1時間~2時間で最高血中濃度に達するのが多いことから、ジクロフェナクナトリウム錠は効果を発揮する速さは平均的と言えます。 さらに即効性を求めるのであればボルタレンサポなど坐薬で対応するようにしましょう。 その一方でジクロフェナクナトリウム錠は、内服してから1. 5時間後に半減期を迎えるため、キレの良いお薬ともいえます。 3.ジクロフェナクナトリウム錠の薬価は? ジクロフェナクナトリウム錠は、ボルタレン錠のジェネリック医薬品です。 次にジクロフェナクナトリウム錠の薬価です。 ジクロフェナクナトリウム錠はボルタレン錠のジェネリック医薬品です。 そのためまずボルタレン錠の薬価ですが、 剤型 薬価 3割負担 ボルタレン錠 25mg 12. 1円 3. 6円 ボルタレンSRカプセル 37. 5mg 21. 1円 6. となっています。 なおジクロフェナクナトリウム錠の薬価ですが、 剤型 薬価 3割負担 ジクロフェナクナトリウム錠 25mg 5. 6円 1. 7円 ジクロフェナクナトリウム カプセル 37. 5mg 7. 0円 2. このように、先発品のボルタレン錠よりジェネリック医薬品のジクロフェナクナトリウムの方が非常に安くなっています。 ただしジェネリック医薬品であるジクロフェナクナトリウムの錠剤は、複数の製薬会社が発売しています。 そのため、薬価が微妙に違う可能性があるため注意しましょう。 4.ジクロフェナクナトリウム錠の副作用の特徴 ジクロフェナクナトリウム錠の副作用として気を付けるべきものとして、胃腸障害と腎障害があります。 ジクロフェナクナトリウム錠の添付文章では、詳細な副作用をみたデータがないとなっています。 そのため先発品のボルタレン錠を参考にしてみましょう。 ボルタレン錠では、総症例1,474例中160例(10. 症状としては、• 胃部不快感等の消 化器症状139例(9. 浮腫14例(0. 発疹等の皮膚症状23例(1. 一番多いのは、消化器症状などの胃腸障害です。 これは、ボルタレン錠がアラキドン酸カスケードのCOXという物質を阻害するためです。 COXは、1と2に分けられます。 COX-1は胃粘膜、血小板などを含め多くの細胞に常に発現しており、痛みの症状とは無関係です。 逆にCOX-1を邪魔することで胃が荒らされて胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる副作用が出現します。 COX-2は、体が炎症など種々の刺激を受けると、関連細胞で発現が増します。 これが阻害されると、痛みや炎症を引き起こすサイトカインの産生が抑えられます。 つまりNSAIDsは、COX-2に結合することで鎮痛作用を発揮するのです。 ボルタレン錠は痛みの原因となるCOX-2を抑えると同時に、胃の粘膜を保護するCOX-1も阻害してしまうため胃があれてしまうのです。 このことが結果として、腹痛や嘔気につながります。 この副作用はボルタレン錠に特徴的というよりは、ボルタレン錠含めてNSAIDsに特徴的な副作用です。 そのためジクロフェナクナトリウム錠も同様の副作用が出現することが予想されます。 副作用の対策について詳しく知りたい方は、「」を一読してみてください。 ロキソニンとジクロフェナクナトリウム錠は同じNSAIDsなので、ほぼ対策は同じです。 ただしジクロフェナクナトリウム錠は、効果が強いかわりに副作用も頻度が高いため、注意が必要です。 5.ジクロフェナクナトリウム錠が使用できない疾患は? ジクロフェナクナトリウム錠は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある人には使用できません。 また、アスピリン喘息の方は使用できません。 ジクロフェナクナトリウム錠の添付文章では禁忌の方は、• 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍が悪化することがある。 重篤な血液の異常のある患者[血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。 重篤な肝障害のある患者[副作用として肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。 重篤な腎障害のある患者[急性腎不全、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。 重篤な心機能不全のある患者[心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させるおそれがある。 重篤な高血圧症のある患者[血圧を更に上昇させるおそれがある。 本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者• アスピリン喘息[喘息発作を誘発することがある。 妊娠後期の婦人• ] となっています。 この中で注意が必要なのは、• 胃腸障害• アスピリン喘息 の2つです。 基本的にどの疾患にしろ重篤な状態であれば、入院で加療することがほとんどです。 特に上記にあげられる病態は、命に関わることが多いです。 インフルエンザ脳症も同様に診断時の時点で入院します。 なお脳症に限らずインフルエンザの時点で、ジクロフェナクナトリウムは使用しない方が無難です。 そのため患者さんにとって気を付けるとするならば、消化性潰瘍とアスピリン喘息の2つになります。 ジクロフェナクナトリウム錠は副作用で説明したように、痛みの原因となるCOX-2を抑えると同時に、胃の粘膜を保護する物質も阻害してしまうため胃があれてしまうのです。 ここで大切なことは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍と知らずにジクロフェナクナトリウム錠を連用してしまうことです。 ジクロフェナクナトリウム錠=万能薬と考えている人は、お腹の痛みに対してもジクロフェナクナトリウム錠を飲んでしまう人が多いです。 しかしそのお腹の痛みの原因が胃潰瘍や十二指腸潰瘍であれば、逆にジクロフェナクナトリウム錠を飲んだせいで病状が悪化してしてしまいます。 そのため腹痛の人は、絶対にジクロフェナクナトリウム錠を安易に飲まないようにしましょう。 またアスピリン喘息は、喘息の中でもかなり特殊な病態です。 喘息は、もともとは気道の慢性炎症によって気管支が狭くなる病気です。 しかし最近、アレルギー以外が原因となる喘息があることが分かってきました。 実はこの非アレルギー性の喘息の方が、対策もしづらく難治性といわれています。 アレルギーではないということは分かっているのですが、細かい機序までは解明できていないためです。 アスピリン喘息は、この非アレルギー性の喘息のひとつになります。 アスピリン喘息について詳しく知りたい方は、「」を一読してみてください。 アスピリン喘息の人にジクロフェナクナトリウム錠を使用し続けると重篤な喘息発作が出現するため、必ず避ける必要があります。 6.ジクロフェナクナトリウム錠は、高齢者・小児・妊婦には使用できるの? ジクロフェナクナトリウム錠は、高齢者には慎重に投与するように記載されています。 ジクロフェナクナトリウム錠は小児は使用できません。 妊娠後期の妊婦の方は使用できないので、注意が必要です。 まずご高齢の方ですが、ジクロフェナクナトリウム錠は高齢者に対しては慎重に投与するように記載されています。 理由としては副作用が出やすいためとあります。 特に上の文章をもう一度見て欲しいのですが、• 心臓 と記載されています。 高齢者の方は今まで指摘されてなくても上記のどこかしら悪いことが多いです。 またジクロフェナクナトリウム錠は、熱を出してる原因を治療するものではありません。 どうしても若年者よりも免疫機能も落ちているため、ジクロフェナクナトリウム錠で様子を見ていたらあっという間に状態が悪くなったということが多々あります。 また小児に関しては、安全性が確立されていないため推奨されていません。 ジクロフェナクナトリウム錠は効果が強い分副作用も強い薬です。 そのため基本的には使用しない方が良いと思います。 小児にNSAIDsを希望される方は、など小児に適応があるお薬を選択しましょう。 妊婦の方は、ジクロフェナクナトリウム錠はかなり注意が必要です。 ジクロフェナクナトリウム錠はお腹の赤ちゃんへ血液を介して移行するため、「動脈管閉塞」が生じることが報告されています。 お腹の中にいる赤ちゃんは羊水の中にいるために、自分自身で息を吸ったり吐いたりすることができません。 そのため赤ちゃんは、お母さんが吸った酸素をもらって体に酸素行き渡らせます。 その酸素を運ぶ血液の経路ですが、心臓から出た血液の大半は動脈管を介して大動脈に流入して全身に行きます。 つまり心臓と体を結ぶ大切な血管が動脈管なのです。 そこが閉塞すると、心臓から流出する血液が体に行き渡らなくなってしまい、非常に重篤な状態になります。 ジクロフェナクナトリウム錠はこの動脈管を塞いでしまいます。 動脈管の働きが重要になるのが妊娠後期です。 そのため妊娠後半には、絶対にジクロフェナクナトリウム錠を飲まないでください。 また添付文章には、産後にお母さんがジクロフェナクナトリウム錠を飲んだ際は、授乳は避けるようにと書かれています。 赤ちゃんにジクロフェナクナトリウム錠の成分が移行するからです。 しかしこれも医師の考え方によってまちまちで、一定の見解は得られていません。 もしジクロフェナクナトリウム錠が心配な人は、などNSAIDs以外の痛み止めを処方してもらうと良いかもしれません。 7.ボルタレン錠とジクロフェナクナトリウム錠の効果と副作用の比較 先発品・ジェネリックの効果と副作用は、大きな違いはないと考えられます。 多くの方が気になるのは、先発品のボルタレン錠とジェネリック医薬品のジクロフェナクナトリウム錠で、効果と副作用が同じかどうかだと思います。 ジェネリック医薬品では、有効成分は先発品とまったく同じものを使っています。 ですから、効果や副作用の大まかな特徴は同じになります。 先発品とジェネリック医薬品の違いは、薬を作るときの製造技術です。 ジェネリック医薬品を作る時に求められるのは、薬の吸収・排泄と安定性の2つが先発品と同等であることです。 実際に先発品のボルタレン錠とジクロフェナクナトリウム錠は主成分は全く同じです。 ジェネリック医薬品について詳しく知りたい方は、「」をお読みください。 8.ジクロフェナクナトリウム錠が向いてる人は? <向いてる人>• 関節リウマチの方• 手術後の方 NSAIDsは現在、20~30種類以上登場しています。 ジクロフェナクナトリウム錠自体の薬の特徴としては、効果が最も強いお薬の一つです。 これだけ読めば、NSAIDsの中でもジクロフェナクナトリウム錠を選択したくなる人は多いかもしれません。 しかし大切なことは、ジクロフェナクナトリウム錠は効果が強いかわりに副作用も強いお薬です。 そしてジクロフェナクナトリウム錠自体が病気を治すわけではなく、悪くいってしまうと、症状を一時的に誤魔化すお薬です。 そのため重症な病気であった場合、一時的に症状をよくして病気を隠してしまうこともあります。 病気によっては命に関わりますし、重症であると後遺症が残ることもあります。 そのためジクロフェナクナトリウム錠とうまく付き合うために、• 痛みや熱の原因が診断されている。 もしくは推察できる。 痛みや熱がジクロフェナクナトリウム錠で様子見ていていたら徐々に良くなっている。 の両方が当てはまる人は、ジクロフェナクナトリウム錠は良い適応だと思います。 反対に原因がよくわからないけど熱が出ているから使ってみようというのは、かなりリスクが高いです。 これらを踏まえて向いてる方は、一つ目は関節リウマチです。 関節リウマチは、関節などを中心に炎症が起きる自己免疫疾患です。 つまり、自分の細胞が自分自身を攻撃してしまって起こる病気です。 重篤な方は骨が破壊されて変形してしまうほどの病気です。 基本的には、炎症を抑えるステロイドや抗リウマチ薬を使用するのですが、これらは疼痛効果は弱いです。 そのため、炎症が抑えられるまでジクロフェナクナトリウム錠などの強力なお薬で対応することがあります。 また、術後の疼痛も良い適応です。 一般的には、手術後から疼痛は徐々に良くなってくるため、術後3日間をジクロフェナクナトリウム錠で抑えるというのは良いことだと思います。 ジクロフェナクナトリウム錠の添付文章の適応疾患には腰痛症や関節症などが含まれていますが、痛みが強い時に一時的に飲むのなら良いですが、長期間ジクロフェナクナトリウム錠に頼ると副作用の出現頻度が高くなるため注意が必要です。 このようにジクロフェナクナトリウム錠は、• 効果が強い• 即効性がある の2点にばかり注目が行きますが、医師からすると、• 効果が強い分診断が遅れる• 効果が強い分副作用が怖い となるお薬です。 安易に「痛みが強いから、とりあえずジクロフェナクナトリウム錠で様子をみてみよう」なんてことがないように注意しましょう。 またジクロフェナクナトリウムなどを主成分とするジクロフェナクは、錠剤よりも坐薬の方が使用される頻度が高い薬です。 坐薬の方が即効性が高いですし、ボルタレンサポ50mgと錠剤の倍の量が投与できます。 さらに副作用も、胃を通過しないために胃潰瘍の頻度が少ないです。 全身を回るため胃腸障害の副作用がないわけではないです。 そのため尿管結石など、激しい痛みで一刻も早く痛みを取りたい場合は、錠剤ではなく坐薬が優先されます。 9.ジクロフェナクナトリウム錠の作用機序は? ジクロフェナクナトリウム錠は、プロスタグランジンを産生するアラキドン酸カスケードのCOXを阻害して痛みや発熱を抑えます。 痛み、すなわち疼痛は、人それぞれです。 一般的に、• 侵害受容性疼痛• 神経障害性疼痛• 心因性疼痛 に分けられますが、人によっては混在するケースもあります。 腕に火傷をおった• 風邪をひいて喉にばい菌がついた• 足に切り傷を負った など必ず原因があります。 その原因を脳に知らせるために神経が刺激されて感じる痛みです。 じりじりと痺れるなどの特徴的な痛みが多いです。 帯状疱疹など神経がウィルスにやられる場合や、手術で神経を傷つけた時に起こります。 体は問題ないのにストレスなどから痛いと感じる疼痛です。 一般的にジクロフェナクナトリウム錠を含むNSAIDsは鎮痛作用だけでなく、抗炎症・解熱作用を有しますが、とくにジクロフェナクナトリウム錠は鎮痛作用が強いのです。 その作用機序を説明します。 侵害受容性疼痛には、過剰なプロスタグランジン(以下、PG)が関係しています。 ジクロフェナクナトリウム錠を含むNSAIDsは、PGを生産する経路であるアラキドン酸カスケードをブロックすることでその効果を発揮します。 その作用点は、シクロオキシゲナーゼ(以下COX)です。 COXには、2つあることが分かっています。 COX-1は、胃粘膜や血小板などを含め、多くの細胞に常に発現しており、痛みの症状とは無関係です。 逆にCOX-1を邪魔することで胃が荒らされて、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる副作用が出現します。 COX-2は、体が炎症など種々の刺激を受けると、関連細胞で発現が増します。 これが阻害されると、痛みや炎症を引き起こすサイトカインの産生が抑えられます。 つまりNSAIDsは、COX-2に結合することで鎮痛作用を発揮するのです。 この作用機序は、NSAIDsの共通の作用です。 ただし中には、COX-2のみ選択して阻害するNSAIDsもあります。 ジクロフェナクナトリウム錠はCOX-1も一緒に阻害してしまうため、胃腸障害が出現します。 まとめ <メリット>• 効果が非常に強い <デメリット>• 痛みや発熱の原因を解決するわけではない• 胃潰瘍や十二指腸潰瘍を悪化させるため腹痛には使えない• 妊娠後期には使用できない• 小児には使用できない <向いてる人>• 関節リウマチの方• 術後の方 2017年3月22日 カテゴリー• 1,162• 月別アーカイブ•

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ジクロフェナク(内):ボルタレン

ジクロフェナクナトリウム

効能・効果• 急性上気道炎の解熱• 急性上気道炎の鎮痛• 頚肩腕症候群の消炎• 頚肩腕症候群の鎮痛• 月経困難症の消炎• 月経困難症の鎮痛• 腱鞘炎の消炎• 腱鞘炎の鎮痛• 後陣痛の消炎• 後陣痛の鎮痛• 骨盤内炎症の消炎• 骨盤内炎症の鎮痛• 手術後の消炎• 手術後の鎮痛• 神経痛の消炎• 神経痛の鎮痛• 前眼部炎症の消炎• 前眼部炎症の鎮痛• 歯痛の消炎• 歯痛の鎮痛• 抜歯後の消炎• 抜歯後の鎮痛• 変形性関節症の消炎• 変形性関節症の鎮痛• 変形性脊椎症の消炎• 変形性脊椎症の鎮痛• 膀胱炎の消炎• 膀胱炎の鎮痛• 腰痛症の消炎• 腰痛症の鎮痛• 関節リウマチの消炎• 関節リウマチの鎮痛• 急性気管支炎を伴う急性上気道炎の解熱• 急性気管支炎を伴う急性上気道炎の鎮痛 用法・用量 (主なもの)• 1.関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頚肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛、手術ならびに抜歯後の鎮痛・消炎の場合:ジクロフェナクナトリウムとして1日量75〜100mgとし原則として3回に分け経口投与する• また、頓用する場合には25〜50mgとする• なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい• 2.急性上気道炎の解熱・鎮痛の場合:ジクロフェナクナトリウムとして1回量25〜50mgを頓用する• なお、年齢、症状により適宜増減する• 但し、原則として1日2回までとし、1日最大100mgを限度とする• また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい 禁忌・原則禁忌• 病気や症状に応じた注意事項• アスピリン喘息• 過敏症• 重篤な肝障害• 重篤な高血圧症• 重篤な心機能不全• 重篤な腎障害• 消化性潰瘍• 重篤な血液異常• 非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作• トリアムテレン投与中• インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症• 小児のウイルス性疾患• インフルエンザの小児• ウイルス性疾患の小児• 水痘の小児• 患者の属性に応じた注意事項• 妊婦・産婦• 幼児・小児• 年齢や性別に応じた注意事項• ウイルス性疾患の小児 0歳〜14歳• 水痘の小児 0歳〜14歳• インフルエンザの小児 0歳〜14歳• 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• 病気や症状に応じた注意事項• アスピリン喘息• 過敏症• 重篤な肝障害• 重篤な高血圧症• 重篤な心機能不全• 重篤な腎障害• 消化性潰瘍• 重篤な血液異常• 非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作• トリアムテレン投与中• インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症• 原則禁止• 小児のウイルス性疾患• インフルエンザの小児• ウイルス性疾患の小児• 水痘の小児• 慎重投与• SLE• 潰瘍性大腸炎• 過敏症• 肝障害• 気管支喘息• クローン病• 血液異常• 高血圧症• 腎血流量低下• 出血傾向• 消化性潰瘍• 腹水を伴う肝硬変• 食道通過障害• 心機能障害• 腎障害• 全身性エリテマトーデス• 大手術後• 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍• 利尿剤投与中• 腎機能に著しい影響を与える薬剤投与中• MCTD• SLE• 肝性ポルフィリン症• 消耗性疾患• インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症• 小児のウイルス性疾患• インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した小児• 投与に際する指示• 小児のウイルス性疾患• インフルエンザの小児• ウイルス性疾患の小児• 水痘の小児 年齢や性別に応じた注意事項• 原則禁止• ウイルス性疾患の小児 0歳〜14歳• 水痘の小児 0歳〜14歳• インフルエンザの小児 0歳〜14歳• 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• 慎重投与• 小児 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• 長期間投与されている女性• 高熱を伴う小児 0歳〜14歳• 高熱を伴う高齢者 65歳〜• 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した小児 0歳〜14歳• 投与に際する指示• ウイルス性疾患の小児 0歳〜14歳• 水痘の小児 0歳〜14歳• インフルエンザの小児 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• 用法・用量 (添付文書全文) 1.関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頚肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛、手術ならびに抜歯後の鎮痛・消炎の場合:ジクロフェナクナトリウムとして1日量75〜100mgとし原則として3回に分け経口投与する。 また、頓用する場合には25〜50mgとする。 なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 2.急性上気道炎の解熱・鎮痛の場合:ジクロフェナクナトリウムとして1回量25〜50mgを頓用する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 但し、原則として1日2回までとし、1日最大100mgを限度とする。 また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 副作用 (添付文書全文) 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。 1.重大な副作用(頻度不明):次のような副作用が現れることがある。 このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 1).ショック(胸内苦悶、冷汗、呼吸困難、四肢冷却、血圧低下、意識障害等)、アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)。 2).出血性ショック又は穿孔を伴う消化管潰瘍。 3).消化管の狭窄・閉塞(消化管潰瘍に伴い、消化管狭窄・消化管閉塞が現れることがある)。 4).再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少。 6).急性腎不全(間質性腎炎、腎乳頭壊死等)(症状・検査所見:乏尿、血尿、尿蛋白、BUN上昇・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等)、ネフローゼ症候群。 7).重症喘息発作(アスピリン喘息)。 8).間質性肺炎。 9).うっ血性心不全、心筋梗塞。 10).無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等)[特にSLE又はMCTD等のある患者では注意する]。 11).重篤な肝障害(劇症肝炎、広範な肝壊死等)。 12).急性脳症(特に、かぜ様症状に引き続き、激しい嘔吐、意識障害、痙攣等の異常が認められた場合には、ライ症候群の可能性を考慮する)。 13).横紋筋融解症(急激な腎機能悪化を伴うことがある)(症状:筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等)。 14).脳血管障害。 2.その他の副作用(頻度不明) 1).消化器:小腸潰瘍・大腸潰瘍、出血性大腸炎、クローン病悪化又は潰瘍性大腸炎悪化、膵炎、食道障害、胃炎、食欲不振、悪心・嘔吐、胃痛、腹痛、下痢、口内炎、消化性潰瘍、胃腸出血、口渇、便秘、吐血、下血。 2).血液:血小板機能低下(出血時間延長)、貧血、出血傾向。 3).肝臓:黄疸、肝障害、AST上昇(GOT上昇)・ALT上昇(GPT上昇)。 4).皮膚:光線過敏症、多形紅斑、紫斑、皮膚そう痒症。 5).過敏症:喘息発作、アレルギー性紫斑、血管浮腫、発疹、蕁麻疹、顔面浮腫。 6).精神神経系:神経過敏、振戦、錯乱、幻覚、痙攣、抑うつ、不安、記憶障害、頭痛、眠気、眩暈、不眠、しびれ。 7).感覚器:聴覚障害、視覚異常(霧視等)、耳鳴、味覚障害。 8).循環器:頻脈、血圧上昇、血圧低下、動悸。 9).その他:脱毛、発熱、胸痛、血管炎、浮腫、全身倦怠感、発汗。 使用上の注意 (添付文書全文) (禁忌) 1.消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させる]。 2.重篤な血液異常のある患者[副作用として血液障害が報告されているため血液の異常を悪化させる恐れがある]。 3.重篤な肝障害のある患者[副作用として肝障害が報告されているため肝障害を悪化させることがある]。 4.重篤な腎障害のある患者[腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化させることがある]。 5.重篤な高血圧症のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧を更に上昇させる恐れがある]。 6.重篤な心機能不全のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させる恐れがある]。 7.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。 8.アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発する]。 9.インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症の患者。 10.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。 11.トリアムテレン投与中の患者。 (慎重投与) 1.消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させることがある]。 2.血液異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させる恐れがある]。 3.出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため出血傾向を助長する恐れがある]。 4.肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させることがある]。 5.腎障害又はその既往歴のある患者[腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化又は誘発することがある]。 6.腎血流量低下しやすい患者[心機能障害のある患者、利尿剤投与中や腎機能に著しい影響を与える薬剤投与中の患者、腹水を伴う肝硬変のある患者、大手術後、高齢者等では有効循環血液量が低下傾向にあり、腎血流量が低下しやすいので、腎不全を誘発する恐れがある]。 7.高血圧症のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧を更に上昇させる恐れがある]。 8.心機能障害のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させる恐れがある]。 9.SLE(全身性エリテマトーデス)の患者[SLE症状(腎障害等)を悪化させる恐れがある]。 10.過敏症の既往歴のある患者。 11.気管支喘息のある患者[気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では重症喘息発作を誘発する]。 12.潰瘍性大腸炎の患者[症状が悪化したとの報告がある]。 13.クローン病の患者[症状が悪化したとの報告がある]。 14.食道通過障害のある患者[食道に停留し食道潰瘍を起こす恐れがある]。 15.高齢者及び小児[副作用、特に過度の体温下降・血圧低下によるショック症状が現れやすい]。 16.非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者[ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与する]。 (重要な基本的注意) 1.ジクロフェナクナトリウム製剤を投与後にライ症候群を発症したとの報告があり、また、同効類薬(サリチル酸系医薬品)とライ症候群との関連性を示す海外の疫学調査報告があるので、本剤を小児のウイルス性疾患の患者に投与しないことを原則とするが、投与する場合には慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する[ライ症候群:水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、CK(CPK)の急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である]。 2.消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意する。 3.患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に留意する。 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等が現れることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意する。 4.重篤な肝障害が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。 特に連用する場合は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。 また、肝障害に先行して、あるいは同時に急激な意識障害が現れることがある。 5.慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮する。 1).慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を長期投与する場合には、定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行い、また、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講ずる。 2).慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮する。 6.急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮する。 1).急性疾患に対し本剤を用いる場合には、急性炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し、投与する。 2).急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原則として同一の薬剤の長期投与を避ける。 3).急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原因療法があればこれを行い、本剤を漫然と投与しない。 7.感染症を不顕性化する恐れがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に投与する。 8.他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。 9.本剤投与中に眠気、眩暈、霧視を訴える患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意する。 (相互作用) 本剤は主に代謝酵素CYP2C9で代謝される。 1.併用禁忌:トリアムテレン<トリテレン>[急性腎不全が現れたとの報告がある(本剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、トリアムテレンの腎障害を増大すると考えられる)]。 2.併用注意: 1).CYP2C9を阻害する薬剤(ボリコナゾール等)[本剤のCmaxとAUCが増加することがある(これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるCYP2C9を阻害する)]。 2).ニューキノロン系抗菌剤(エノキサシン等)[痙攣を起こす恐れがあるので、痙攣が発現した場合には、気道を確保し、ジアゼパムの静注等を行う(ニューキノロン系抗菌剤が脳内の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体結合を濃度依存的に阻害し、ある種の非ステロイド性抗炎症剤との共存下ではその阻害作用が増強されることが動物で報告されている)]。 3).リチウム、強心配糖体(ジゴキシン等)、メトトレキサート[これらの薬剤の血中濃度を高めその作用を増強することがあるので、必要に応じて、これらの薬剤の用量を調節する(本剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、これらの薬剤の腎クリアランスが低下するためと考えられる)]。 4).アスピリン: (1).アスピリン[相互に作用が減弱されることがある(アスピリンは本剤の血漿蛋白結合を減少させ、血漿クリアランスを増加させることにより、その血中濃度を減少させ、逆に、本剤により、アスピリンの尿中排泄量が増加するとの報告がある)]。 (2).アスピリン[消化器系の副作用を増強させる恐れがある(両剤とも消化管の障害作用を持つため、併用した場合その影響が大きくなる恐れがある)]。 5).非ステロイド性消炎鎮痛剤[相互に胃腸障害等が増強されることがある(両剤とも消化管の障害作用を持つため、併用した場合その影響が大きくなる恐れがある)]。 6).副腎皮質ステロイド剤(プレドニゾロン等)[相互に副作用<特に胃腸障害等>が増強されることがある(両剤とも消化管の障害作用を持つため、併用した場合その影響が大きくなる)]。 8).利尿剤(ヒドロクロロチアジド、フロセミド等)[これらの薬剤の作用を減弱させることがあるので、血圧、利尿効果を観察し、必要に応じてこれらの薬剤の増量を考慮する(本剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、これらの薬剤の利尿効果を減弱する恐れがある)]。 9).カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、カンレノ酸)[これらの薬剤の作用を減弱させることがあり、また、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現する恐れがある(プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる<危険因子>腎機能障害)]。 10).抗アルドステロン剤(エプレレノン)[これらの薬剤の作用を減弱させることがあり、また、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現する恐れがある(プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる<危険因子>腎機能障害)]。 11).抗凝血剤及び抗血小板薬(ワルファリン、レビパリン、クロピドグレル、エノキサパリン等)[出血の危険性が増大するとの報告があるので、血液凝固能検査等出血管理を十分に行う(本剤の血小板機能阻害作用とこれらの薬剤の作用により、出血の危険性が増大する)]。 12).シクロスポリン: (1).シクロスポリン[シクロスポリンによる腎障害を増強するとの報告があるので、腎機能を定期的にモニターしながら慎重に投与する(機序は十分解明されていないが、本剤はシクロスポリンによる腎障害に対して保護的な作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害し、腎障害を増大すると考えられる)]。 (2).シクロスポリン[高カリウム血症が現れる恐れがあるので、血清カリウム値に注意する(高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる)]。 13).ドロスピレノン・エチニルエストラジオール[高カリウム血症が現れる恐れがあるので、血清カリウム値に注意する(高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる)]。 14).コレスチラミン<経口>[本剤の血中濃度が低下する恐れがあるので、コレスチラミンによる吸収阻害を避けるため、コレスチラミン投与前4時間若しくは投与後4〜6時間以上、又は可能な限り間隔をあけて慎重に投与する(コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる)]。 15).選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>(フルボキサミン、パロキセチン)[消化管出血が現れることがあるので、注意して投与する(これらの薬剤の投与により血小板凝集が阻害され、併用により出血傾向が増強すると考えられる)]。 (高齢者への投与) 高齢者では、副作用が現れやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。 (妊婦・産婦・授乳婦等への投与) 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[妊娠中の投与で、胎児に動脈管収縮・動脈管閉鎖、徐脈、羊水過少が起きたとの報告があり、胎児死亡例も報告されている。 また、分娩に近い時期での投与で、胎児循環持続症(PFC)、動脈管開存、新生児肺高血圧、乏尿が起きたとの報告があり、新生児死亡例も報告されている]。 2.子宮収縮を抑制することがある。 3.本剤投与中は授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。 (小児等への投与) 1.ウイルス性疾患の小児(水痘の小児、インフルエンザの小児等)の患者に投与しないことを原則とするが、投与する場合には慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する。 2.小児では、副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与する。 (過量投与) 1.徴候、症状:過量投与に関する情報は少なく、典型的な臨床症状は確立していない。 2.処置:非ステロイド性消炎鎮痛剤による過量投与時には、通常次のような処置が行われる;1)催吐、胃内容物の吸引、胃洗浄、活性炭及び必要に応じ塩類下剤の投与、2)過量投与による低血圧、腎不全、痙攣、胃腸障害、呼吸抑制等に対しては支持療法及び対症療法を行う。 蛋白結合率が高いため、過量投与時、強制利尿、血液透析等は、ジクロフェナクの除去にはそれほど有用ではないと考えられる。 (適用上の注意) 1.服用時:食道に停留し崩壊すると、食道潰瘍を起こす恐れがあるので、多めの水で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意する。 2.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。 (その他の注意) 1.インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した患者(主としてインフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した小児)のうち、ジクロフェナクナトリウムを投与された例で予後不良例が多いとする報告がある。 2.インフルエンザ脳炎・脳症例の病理学的検討において脳血管の損傷が認められるとの報告があり、また、ジクロフェナクナトリウムは血管内皮修復に関与するシクロオキシゲナーゼ活性の抑制作用が強いとの報告がある。 3.外国において、肝性ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発する恐れがあるとの報告がある。 4.非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。 (取扱い上の注意) 安定性試験:PTP包装したものを用いた長期保存試験(室温、3年間)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。 (保管上の注意) 防湿。 処方薬事典は医療・医薬関係者向けのコンテンツです。

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ジクロフェナクNaの効果と副作用【痛み止め・鎮痛剤】

ジクロフェナクナトリウム

人により副作用の発生傾向は異なります。 記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。 主な副作用 浮腫、貧血、喘息発作、肝障害、胃痛、小腸潰瘍、大腸潰瘍、出血性大腸炎、クローン病悪化、潰瘍性大腸炎悪化、膵炎 起こる可能性のある重大な副作用 ショック、胸内苦悶、冷汗、呼吸困難、四肢冷却、血圧低下、意識障害、アナフィラキシー、蕁麻疹、血管浮腫、出血性ショック、穿孔、消化管潰瘍、消化管狭窄、消化管閉塞、再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、紅皮症、剥脱性皮膚炎、急性腎不全、間質性腎炎、腎乳頭壊死、乏尿、血尿、尿蛋白、BUN上昇、血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症、ネフローゼ症候群、重症喘息発作、アスピリン喘息、間質性肺炎、うっ血性心不全、心筋梗塞、無菌性髄膜炎、項部硬直、発熱、頭痛、悪心、嘔吐、意識混濁、重篤な肝障害、劇症肝炎、広範な肝壊死、急性脳症、かぜ様症状、激しい嘔吐、痙攣、ライ症候群、横紋筋融解症、急激な腎機能悪化、筋肉痛、脱力感、CK上昇、CPK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、脳血管障害 上記以外の副作用 食道障害、腹痛、下痢、軟便、直腸粘膜刺激、消化性潰瘍、胃腸出血、便秘、食欲不振、口内炎、胃炎、吐血、下血、出血傾向、血小板機能低下、出血時間延長、黄疸、AST上昇、ALT上昇、多形紅斑、光線過敏症、過敏症、紫斑、皮膚そう痒症、アレルギー性紫斑、発疹、顔面浮腫、不眠、神経過敏、しびれ、振戦、錯乱、幻覚、抑うつ、不安、記憶障害、眠気、眩暈、視覚異常、霧視、味覚障害、聴覚障害、耳鳴、頻脈、血圧上昇、動悸、発汗、脱毛、血管炎、胸痛、全身倦怠感 ジクロフェナクナトリウム坐剤50mg「JG」の用法・用量• 1.成人:ジクロフェナクナトリウムとして1回25~50mgを1日1~2回、直腸内に挿入するが、年齢、症状に応じ低用量投与が望ましい• 低体温によるショックを起こすことがあるので、高齢者に投与する場合には少量から投与を開始する• 2.小児:ジクロフェナクナトリウムとして1回の投与に体重1kgあたり0. 5~1. 0mgを1日1~2回、直腸内に挿入する• なお、年齢、症状に応じ低用量投与が望ましい• 低体温によるショックを起こすことがあるので、少量から投与を開始する• 年齢別投与量の目安は1回量として次記のとおりである• 1歳以上3歳未満:6. 25mg• 3歳以上6歳未満:6. 25~12. 5mg• 6歳以上9歳未満:12. 5mg• 9歳以上12歳未満:12. 5~25mg ジクロフェナクナトリウム坐剤50mg「JG」の使用上の注意 病気や症状に応じた注意喚起• 以下の病気・症状がみられる方は、• アスピリン喘息• 過敏症• 重篤な肝障害• 重篤な高血圧症• 重篤な心機能不全• 重篤な腎障害• 消化性潰瘍• 直腸炎• 直腸出血• 重篤な血液異常• 非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作• トリアムテレン投与中• インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症• 小児のウイルス性疾患• インフルエンザの小児• ウイルス性疾患の小児• 水痘の小児• SLE• 潰瘍性大腸炎• 肝障害• 気管支喘息• クローン病• 血液異常• 高血圧症• 腎血流量低下• 出血傾向• 腹水を伴う肝硬変• 消耗性疾患• 心機能障害• 腎障害• 全身性エリテマトーデス• 大手術後• 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍• 利尿剤投与中• 腎機能に著しい影響を与える薬剤投与中• MCTD• 肝性ポルフィリン症• インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症• インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した小児 患者の属性に応じた注意喚起• 以下にあてはまる方は、• 妊婦・産婦• 幼児・小児• 新生児 低出生体重児を含む• 高齢者 年齢や性別に応じた注意喚起• 以下にあてはまる方は、服用・利用の際に慎重な判断が必要です。 幼小児 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• 以下にあてはまる方は、服用・使用が原則として禁止されていますが、特に必要とする場合には医師等に相談して下さい。 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• ウイルス性疾患の小児 0歳〜14歳• 水痘の小児 0歳〜14歳• インフルエンザの小児 0歳〜14歳• 以下にあてはまる方は、有益性が危険性を上回る場合にのみ、服用・利用して下さい。 新生児 0日〜27日• 乳児 0日〜364日• 以下にあてはまる方は、服用・利用の際に慎重な判断が必要です。 幼小児 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• 小児 0歳〜14歳• 以下にあてはまる方は、服用・利用の際、十分に注意して下さい。 長期間投与されている女性• インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した小児 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• 高熱を伴う幼小児 0歳〜14歳• 高熱を伴う高齢者 65歳〜• 小児 0歳〜14歳• 以下にあてはまる方は、服用・利用に際する指示があります。 小児のウイルス性疾患 0歳〜14歳• 高齢者 65歳〜• ウイルス性疾患の小児 0歳〜14歳• 水痘の小児 0歳〜14歳• インフルエンザの小児 0歳〜14歳• 以下にあてはまる方は、• 高齢者 65歳〜• 小児 0歳〜14歳 ジクロフェナクナトリウム坐剤50mg「JG」の注意が必要な飲み合わせ.

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