昭和な昔、よく店先などで『イラッシャーイ』なんてお店番してた九官鳥、でも最近はあまり見かけなくなりましたね。 それには訳があるのです。 今、九官鳥はワシントン条約付属書2に基づき、商業取引が全面規制されています。 九官鳥は、もともと品種改良して人工繁殖させて販売されているペット用の鳥(C. (Captive Bred)といいます)ではありません。 野生の個体を捕獲して輸入し「ペット」としている『野鳥の雛』でした。 (Wild Caught)といいます) 九官鳥はブリーディング 人工繁殖 が非常に難しい鳥なので、遠い『原産国』の森の中から、雛のうちに巣から誘拐されて、輸入されていたのです。 『原産国』の開発による生息地の破壊・乱獲などにより生息数は激減してしまい、ワシントン条約付属書2に基づき、商業取引が全面規制になりました。 最近になって、九官鳥の研究をしているフィリピンで、九官鳥の人工繁殖に成功したそうです。 年によっては、年に数羽ほど、フィリピンなどから足輪を付けたブリード個体(C. )が輸入されるようになってきています。 人工繁殖が成功したとはいっても、安定した流通にのせられるようなものではなく、ペットになるための品種改良などにはまだ至っていません。 野鳥を捕獲しなくても一部の需要に応えられる かも しれないという非常に未熟な状態です。 ほんの数年前までは、販売される個体数がとても少なく、新規で九官鳥を飼い始めるのは難しかったです。 しかし、これから人工繁殖がうまくいくようになれば、飼い始めるチャンスに巡り会える人も居るかも知れません。 なので、少しだけアドバイスを書いておきます。 まず……九官鳥は、まだまだ野生の鳥に近く『野鳥の雛』も同然。 非常に神経質で、インコのようにあまり人には慣れません。 どちらかというと人に触られるのを嫌がります。 ブリード個体(C. )は人工繁殖・人工飼育の環境の九官鳥ですので、野生の雛(W. に比べると よりニンゲンに慣れているようです。 しかし、九官鳥は神経質で気難しい鳥であることは変わりありません。 ペットとして飼っていくには、いろいろ配慮することがたくさんあります。 『手乗り文鳥』のような『手乗り九官鳥』には、なかなかなりません。 せいぜいがんばって肩乗りくらいで、それも人のことをただの止まり木としか思わないかもしれません。 そのくせ、ひとりぼっちにされるのはとても嫌います。 元々群れで生活する鳥だからです。 頭が良いので、気を引くために飼い主の嫌がる事をワザとすることもしばしばあります。 また、性質的に沢山の運動が必要な鳥なので、広いケージが必要です。 できるだけ大きなケージを用意してあげてください。 (オオノの家のあべちゃんのケージは、幅70cm・奥行き40cm・高さ70cmでした) そして、寒いのはとても苦手です。 元々、温暖な地域に生息する鳥だからです。 一般的に鳥の体温は42度前後、飼育環境の温度を26度から30度に保てるようにしてください。 急激な温度の変化が起きたり、湿度が低下しないよう気をつけなければなりません。 5度以上の急激な温度変化は鳥にとってはかなり体にストレスがかかります。 体が冷えるとすぐに下痢をしてしまい、餌を消化できなくなって、最悪なケースでは短時間で死に至ります。 餌も、鉄分を調整された九官鳥専用の餌を与えてください。 九官鳥は鉄分を体に貯めやすく、それが原因で肝機能障害を起こすと言われています。 果物なども食べますが、与えてよいもの・与えてはいけないものがあります。 また、頭が良くて口も足も大きいので、興味を持ったモノをすぐに咥えて振り回します。 口が大きく喉も太いので、あっという間に飲み込んでしまいます。 異物誤飲には要注意ですので、カゴの外に九官鳥を出すときは、ほったらかしにせず側で見ていてあげてください。 小さなプラスチックの小物だけではありません、薬やティッシュ、消しゴムのカス、カシャカシャするビニール、長い毛糸にリボンに輪ゴム…咥えて持ち上げられるもので、九官鳥が面白いと感じた物は危険です。 九官鳥の死因の多くは異物誤飲なので、九官鳥の周辺には常に細心の注意を払ってください。 そしてなにより、声が非常に大きいです。 それに飼い主が覚えてほしい言葉はなかなか覚えません、本人が気に入った「音」しか覚えません。 九官鳥にも個性がありますから、モノマネが上手なコ・苦手なコ・へたくそなコ、いろいろ居ます。 九官鳥だからといって、みんながモノマネ上手ではないのです。 あべちゃんはとても声真似が上手でしたね、テレビの音や電子音は興味なかったみたいです。 すがちゃんは飼い主の声なんか興味なくて、電子音のほうが面白いみたいですね。 どうか、飼われる場合は、いろいろなことを よく よく よく よく 考えてから飼ってください。 人によく慣れ体も丈夫に品種改良された『ペット用の小鳥』ではありません。 相変わらず、絶滅しそうな野鳥でもあります。 すぐに死なせてしまったり、すぐに飼うのが嫌になったり、飼っているのに困ってしまったり……そんなことがないように、よく よく よく 考えてから九官鳥を飼うことを考えてください。 お願いします。
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次の鳥界におけるモノマネスーパースター 「九官鳥」。 九官鳥が人の言葉を真似して話しているのは、テレビで何度か見たことがあると思うが、これほど可愛い会話をする九官鳥は見たことがあるだろうか? つぶらな瞳が特徴の九官鳥・ あべちゃんは、それはもうキュートな会話をご主人様と繰り広げていく。 というタイトルのYouTube動画には、次のようなほのぼの会話が収められており、多くの人がそれを見て心癒されている。 【あべちゃんと飼い主の会話】 あべちゃん「おはよう!」 飼い主「うん、おはよう!」 あべちゃん「いい子だなろ(?)」 飼い主「うん、いい子だね。 あべちゃん、今度お留守番だよ。 できる?」 あべちゃん「はい」 飼い主「できる? えらいね、あべちゃん。 いい子さんしてて下さいよ」 あべちゃん「あっ、分かりました」 うん、きっと中に人が入っているに違いない。 そう疑ってしまいたくなるほど、あべちゃんの会話能力には驚かされるものがある。 ちなみにあべちゃんは、先日NHKでも紹介されており、徐々にファンを増やしていっているようだ。 やはりこの可愛さには、みんな逆らえないのである。
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