病室の老人:加藤剛 「今夜、ロマンス劇場で」あらすじとネタバレ 映画「お転婆姫と三獣士」。 モノクロ映画のお姫様・美雪は毎日パーティー三昧の暮らしにうんざりし、夜中にこっそりと城を抜け出した。 美雪は獣の森で遭遇した陽気な三獣士・狸吉、虎右衛門、鳩三郎をお供にし、外の世界に出かけることになる。 ・現代。 老人の牧野は病院で入院生活を送っていた。 牧野の孫は毎日お見舞いにはやってくるが、牧野が転んでも手すら貸さない「冷たい孫」だと看護師たちの間で噂になっていた。 そんなある日、検診にやってきた看護師の吉川は、 牧野が昔に書いた 『映画の脚本』を発見する。 牧野は若かりし頃映画の助監督として働いており、脚本の内容を知りたいという吉川に牧野は静かに読み始めた…。 ・昭和35年。 映画会社の京映で助監督をしている牧野健司は、いつか監督としてデビューすることを夢見て仕事に励んでいた。 健司はその日も忙しく走り回っていたが、「ハンサムガイ」シリーズがヒットしていた大スター・俊藤龍之介にペンキをかけてしまう。 俊藤のピンクのスーツは一瞬で台無しになってしまったが、健司が土下座をして謝ると俊藤は許してくれた。 その後、健司の友でライバル・伸太郎が落ち込んでいる健司を飲みに誘うが、健司は誘いを断って馴染みの映画館・ロマンス劇場に向かった。 健司はお金にがめつい劇場の館主・本多に毎回お金を払い、閉館後の劇場で廃棄予定のモノクロ映画をこっそり観させてもらっていた。 健司はお気に入りのB級映画「お転婆姫と三獣士」を毎日のようにくり返し見ており、主人公のお姫様・美雪に密かに思いを寄せていた。 しかし、映画を観ていた健司の前に本多が現れ、「これ明日売るからな」と告げられて健司はショックを受ける。 やがて健司が見納めとなる映画を噛みしめるように観ていると、突然雷による停電が起きて劇場は真っ暗になった。 そして停電が復旧すると映画の中の存在だった『モノクロの美雪』が健司の前に現れ、驚いた健司が近づこうとすると床に落ちていた空き瓶で殴られてしまった。 スポンサーリンク 美雪は牢獄のような薄気味悪い健司の家を見て驚いていたが、やがて健司が「どうしてこっちの世界に?」と質問すると、美雪は「あっちの世界は退屈でな」と答えた。 そして健司に『今日からお前はわたしのしもべだ』と言い始め、映画と自分の存在を理解している美雪は「明日はお前の仕事場を案内しろ」と言った。 わたしたちは作られた存在で、人を楽しませるために生まれてきた。 そうだろ? よくご存じで。 映画が作られているところを見てみたい。 翌日、不思議な同居生活が始まった健司はリヤカーに美雪を乗せ、上から毛布をかけて撮影所まで連れて行った。 健司たちは途中で京映の社長令嬢・塔子に毛布をめくられそうになるが、健司はとっさに「これは猛獣なんです」と言ってごまかした。 やがて美雪はメイク室で撮影用の衣装と化粧品を健司から渡され、化粧をした美雪を見た健司はその美しさに心を奪われた。 その後、美雪は健司が徹夜して作ったセットをペンキまみれにしたり、そこに現れたハンサムガイな大スター・俊藤を傘で殴ったりした。 さらに、美雪は慌てふためく健司をよそに本番中に乱入して撮影を止め、そこにいた伸太郎が『健司の女っす』と言うと健司は仲間たちからボコボコにされた。 その後も美雪は健司が殴られている間に本物の「ダイナマイト」を手に取り、適当に投げると「俊藤の撮影用のスモーク」の中にダイナマイトが紛れ込んでしまった。 何も知らない健司はスモークを抱えて俊藤に謝りに行ったが、本番が始まると 踊っていた俊藤は 爆発で吹き飛び、健司は警察に連行されて「爆弾魔」扱いされた。 やがて健司は行く先々で騒動ばかり巻き起こす美雪にうんざりし、『もうこれ以上、僕に付きまとわないでください!』と言い放った。 その後、美雪は撮影所に来る途中でなくした「お守り」を1人で探しに行ったが、突然大雨が降ってきた。 すると、ふてくされていた健司は美雪が心配になり、傘を持って美雪を追いかけて行った。 そして健司は美雪が探していたお守り(オカリナ)を発見し、言い過ぎてしまったことを美雪に謝った。 やがて健司がお守りを渡すとぴたりと雨がやみ、空に大きな虹がかかった。 健司は虹を初めて見た美雪に説明し、「また一緒に見たい」と美雪に言った。 虹は幸運の象徴で、空に2本架かったら願い事が叶うって言われているんですよ。 それは見てみたいものだな。 じゃあいつか…そんな時が来たら、この場所で一緒に見ましょうね。 考えといてやる。 そんな中、京映の社長・成瀬は若手にチャンスを与えるため、健司や伸太郎たちは脚本を書くことになった。 採用されれば映画監督デビューとなる話だったが、「若手に機会を与えたい」と言い出したのは社長令嬢の塔子だった。 塔子は助監督として働く健司をいつも応援しており、密かに恋心を抱いていた。 監督になれる機会が巡って来た健司だったが、いざという時に何も思いつかなかった。 すると、健司はロマンス劇場の館主で健司の良き理解者・本多に相談し、健司は本多のおかげで何を書くべきか分かった。 (ちゃっかりお金は取られた) 浮浪者、紳士、詩人、夢想家、孤独な人。 皆いつでもロマンスと冒険にあこがれているんだ。 もし本当のロマンスに巡り逢えたら… きっとこの世界も、映画みたいに輝いて見えるんだろうな。 そして健司は出逢うはずのなかった美雪とのロマンスを書き始め、2人はシナリオハンティング(書く前に舞台となる場所を訪れてイメージを膨らませる)に出かけていろんな体験をした。 健司はかき氷を「あーん」したが「あーん」してもらえず、王子様のようにひざまずいてバラを渡すが受け取ってもらえず、キスシーンでは電話ボックスのガラス越しのキスもかわされ、結局手をつなぐことすら出来なかった。 その後、どんな話を書いているのか聞かれた健司は、美雪に『僕はあなたのことを映画にしたいんです』と言った。 まだ決められなくて…」と答えた。 そんな中、健司と美雪の関係を気にしていた塔子は、直接美雪に会いに行った。 やがて塔子の気持ちに気がついた美雪が「健司とは遠い親戚だ」と伝えると、恋愛に奥手な塔子は少し安心した。 翌日、健司は社長に脚本が気にいられて撮影の準備を進めることになり、「結末だけ考え直す」との条件付きで監督デビューが決まった。 その夜、健司はお気に入りの場所に美雪を連れ出し、2人はその川で幻想的な光を放つたくさんのホタルを見た。 すると健司は「ずっと僕の隣にいてくれますか?」とプロポーズのような告白をしたが、黙り込んだ美雪は大きな秘密を抱えていた。 わたしは…お前に触れることができない。 この世界に来る代償だ。 わたしは、人のぬくもりに触れたら消えてしまう。 そういうことだから、お前の隣にずっといることはできないと思う。 どうして、そんな危険を冒してまでこの世界に? 逢いたかったんだ…お前に。 やがて「お転婆姫と三獣士」は誰からも必要とされなくなって廃棄予定となるが、健司はそんな時に映画と美雪を見つけて毎日のようにくり返し見始めた。 しかし映画は突然「売られる」ことになり、美雪は健司に逢えなくなると知ってひと目逢いたくなった。 逢って最後に言いたかった。 見つけてくれて、ありがとうって。 いりません、そんな言葉。 僕はこれからも… 無理だ。 だってわたしたちは触れ合うことができない。 それに、わたしには色がないんだ。 だからお前と生きることなんてできやしない。 そして美雪は「さあ、そろそろ帰るぞしもべ」と言って立ち上がったが、健司は呆然としてしばらくその場から動くことができなかった。 その後、美雪の秘密を知った健司が落ち込んでいると、健司に思いを寄せている塔子が健司に告白した。 同じ頃、美雪は健司の 服のポケットから 『指輪』を見つけ、美雪は健司の言葉(ずっと僕の隣にいてくれますか?)を思い出しながら撮影所に向かった。 美雪が撮影所で健司を見つけると、健司は美雪のことや塔子に告白されたことを伸太郎に相談していた。 塔子さん振ったら一生監督になんかなれねぇぞ。 お前の脚本だって絶対ボツだし。 うちの会社じゃ生きていけねぇよ。 伸太郎…好きな人にさ、触れずに生きていけるとおもうか? は?そんなん無理に決まってんだろ。 やがて2人の会話を聞いていた美雪はその場から立ち去り、健司のためを思って家を出て行った。 雨の中、行く当てがない美雪は電話ボックスで雨宿りしていたが、そこに偶然ロマンス劇場の館主・本多が現れて美雪を劇場に連れていった。 そして本多は何も言わずに劇場の空き部屋を提供し、困っていた美雪に「自由に使っていいよ」と言った。 本多が美雪を受け入れた理由は『自身にも同じ経験』があり、本多はその女性との写真を劇場の壁に飾っていた。 男の視線は常に未来。 好きな女との未来を見つめて生きるものさ。 下を向いてたら今しか見えないぜ。 その帰り道、健司と美雪は別々の場所で空に 2本架かった 『大きな虹』を見た。 すると、健司は美雪と初めて虹を見た場所に走ったが、すでに美雪は去ったあとだった。 やがて健司は劇場に向かったが、本多は「お前にはもう会わないって言ってるよ」と言った。 その後、健司の脚本を読んだ塔子は、健司は美雪のことが大好きなことを理解した。 すると塔子は健司を呼び出し、『わたしが入り込む隙間なんてどこにもない』と言って健司の背中を押した。 そして健司は塔子に深々と頭を下げ、部屋を飛び出してロマンス劇場へ走った。 健司が劇場にたどり着くと、健司の覚悟を感じた本多は劇場を「貸し切り」にして客を帰らせた。 帰りましょう。 無理だ。 わたしはお前に何もしてやれない。 苦しんでる時、お前に触れてやることすらできない。 皆が当たり前にしていることを、わたしは何もしてやれない。 お前はもっと、普通の恋をするべきだ。 その方がいいに決まってる。 でも僕は…あなたじゃなきゃダメなんです。 他の人じゃ、意味がないんです。 どんな映画より、誰よりも、あなたのことが大好きなんです。 すると、美雪は初めて「健司」と呼び、 『最後に一度だけ抱きしめて…』と言った。 スポンサーリンク 「今夜、ロマンス劇場で」結末 ・現代 看護師の吉川は涙を流しながら「彼女は消えちゃったの?」と牧野(牧野健司)に聞いたが、牧野は『ここまでなんだ』と静かに答えた。 結局この話が映画になることはなく、結末がないことを聞かされた吉川は「続き書いてよ」と健司にお願いした。 左手の薬指に指輪をした美雪は消えることも年を取ることもなく、ずっと健司の隣にいた。 そして残された時間が少ない健司が「結末」を書くことを美雪に告げると、美雪は「幸せな結末がいいな」と言った。 もう決めたんです。 たとえこの世界の人じゃなくても、 白黒でも、触れられなくても、僕はやっぱりあなたといたいんです。 でも… でもじゃありません。 たまには僕のわがままも聞いてくださいよ。 僕が幸せにします。 だからもう、そんな顔しないでください。 じゃあ、ずっと一緒にいてやるか。 それから月日は流れ、健司が働いていた京映が倒産して健司の映画が撮影されることはなかった。 やがて健司は「ロマンス劇場」の館主・本多の後を継ぐことになり、大好きなロマンス劇場で働き始めた。 美雪は劇場にお弁当を届け、2人は手を繋げない代わりにハンカチの両端を持って一緒に歩いた。 さらに時が過ぎ、健司はどんどん年を取るが美雪はずっと変わらなかった。 そしてロマンス劇場は閉館を余儀なくされ、体を壊した健司は入院生活を送ることになった。 その後、病院から連絡を受けた美雪は、すぐに健司のもとに駆けつけた。 健司は薄れゆく意識の中、美雪に「泣かないで…」とつぶやくと返事をしなくなった。 健司…見つけてくれてありがとう。 たくさんわがまま聞いてくれて、ずっと隣にいてくれてありがとう。 最後にもうひとつだけ、わがまま言っていい? 触れたい。 お前のぬくもりを感じてみたい。 いいよね? そして美雪は健司の手を握り、 胸に顔を寄せて 『こんなに温かいんだな…』と言った。 すると、健司は美雪の手を握り返して天国へ旅立ち、美雪もゆっくりとその姿を消した。 翌朝、看護師の吉川は健司が書き上げた原稿・「今夜、ロマンス劇場で」を見つけて結末を読んだ。 そこは美雪がかつていたモノクロ映画の世界。 若かりし頃の健司が仲間たちに見守られる中、健司はお姫様の美雪にひざまずいて一輪のバラを渡した。 するとその世界に 『色』が現れ、健司と美雪がキスをすると観客たちは祝福の拍手を送った。 スポンサーリンク.
次の目次はこちら• 映画【今夜、ロマンス劇場で】の作品情報 映画『今夜、ロマンス劇場で』の作品情報は以下の通りです。 作品名 今夜、ロマンス劇場で 配給会社 ワーナー・ブラザース映画 公開日 2018年2月10日 上映時間 108分 音楽 住友紀人 監督 武内英樹 脚本 宇山佳佑 映画の中からモノクロの姿で現れた美しいヒロインと、若き助監督が恋に落ちるという、ファンタスティックなラブストーリー。 モノクロの映画の世界から、色彩ある現実の世界に飛び出して来たヒロインには、誰にも言えない悲しい秘密が・・・! 昭和35年と現在を行き来するロマンティックで切ない物語に、あなたも虜になること間違いなしです! 映画【今夜、ロマンス劇場で】の主なキャスト 映画『今夜、ロマンス劇場で』の主な出演者をご紹介します。 役名 キャスト 美雪 綾瀬はるか 牧野健司 坂口健太郎 成瀬塔子 本田翼 本多正 柄本明 俊藤龍之介 北村一輝 山中伸太郎 中尾明慶 吉川天音 石橋杏奈 病室の老人 加藤剛 成瀬撮影所長 西岡德馬 スポンサーリンク 映画【今夜、ロマンス劇場で】のあらすじ 映画『今夜、ロマンス劇場で』のあらすじをご紹介します。 若い助監督・牧野健司は、モノクロの古い映画に出てくるヒロインを気に入って夢中になっていました。 その映画が最後の上映をむかえる日、突然劇場に雷が落ち、映画の中のヒロイン・美雪が現実の健司の前に現れます。 こちらの世界に興味津々なモノクロの美雪は現代の服に着替え、メイクで姿をごまかしながら健司との生活を始めます。 二人の男女は次第に惹かれ合いますが、映画の中から出てきた美雪には重大な秘密がありました。 健司は映画のヒロインである美雪と一緒にいるため、ある決断を下すのですが・・・。 映画【今夜、ロマンス劇場で】のネタバレ 映画『今夜、ロマンス劇場で』のネタバレはこちら! モノクロ映画『お転婆姫と三獣士』。 第二次世界大戦より前につくられたその映画は、時代の流れとともに廃墟処分になりかけたまま、『ロマンス劇場』のロッカーに放置されていました・・・。 〜昭和35年・1960年〜 映画の助監督・牧野健司が見つけ出し、誇りをかぶったそのフィルムの上映を始めます。 『お転婆姫と三獣士』に出てくるヒロイン・美雪の美しさに魅了された健司は、何度もその映画を鑑賞していました・・・。 〜現代〜 長期入院中の老人には、いつも見舞いにくる可愛らしい孫らしき女性がいました。 しかしこの孫は老人が転倒しても、手を貸すこともしないのです。 病院内では「財産目当てなんじゃないの?」と、影で噂になっていました。 老人が以前は映画に携わる仕事をしていると聞いていた看護師の天音は、老人に話を聞かせて欲しいとせがみます。 すると老人は、ある物語を語り始めました・・・。 〜昭和35年・1960年〜 駆け出しの助監督・牧野健司は、日々雑用に追われる日々を送っていました。 当時、スター俳優の俊藤龍之介が出演する『ハンサムガイ』シリーズが大人気。 俊藤龍之介は発言力を持っており、ミュージカルで美しいヒロインと共演したいと監督に言っていました。 雑用を押し付けられる日々を送る健司の楽しみは、月曜の深夜に『ロマンス劇場』でお気に入りの映画を観ることでした。 劇場のオーナーの本多にお願いし、月曜深夜だけは健司の好きな映画を上映させてもらっていたのです。 健司はロマンス劇場のロッカーでくすぶっていた『お転婆姫と三獣士』を見つけ出しました。 その映画のヒロイン、美雪の美しさに魅了された健司はそればかり観ていたのです。 しかし、ある夜、健司は本多からショッキングなことを聞かされます。 『お転婆姫と三獣士』はもともと廃棄処分になる予定だった映画なので、一本しかない貴重なものでした。 それを高価な値段で買い取ってくれる人が決まり、今夜が見納めになるのです。 健司が残念に思いながらも『お転婆姫と三獣士』を見納めしている中、嵐がやってきて劇場に落雷が・・・。 停電になった劇場が再び明るくなった時、健司の目の前に映画の中のヒロインの美雪が、モノクロのままの姿で現れたのです。 健司は慌てふためきますが、モノクロの美雪をここに置いて帰るわけにはいきません。 なんとか美雪を説得し、健司は自宅に連れて帰ることに。 しかし、映画の美雪はお姫様なので、健司を無礼者呼ばわりします。 帰り道の道中で遭遇した警官にまで、美雪は持っていた棒で殴りにかかるありさまです。 さらに、健司の粗末なアパートを牢獄呼ばわりし、健司を「お前は私のしもべだ!」と言い放ちます。 スポンサーリンク 翌日、健司は美雪を置いて出かけるわけにもいかず、リヤカーにモノクロの美雪を乗せ、その上から毛布をかぶせて撮影所まで連れて行きました。 そして、控え室に美雪を入れ、メイク道具と衣装を渡します。 美雪はメイクで自分に色をつけ、現代の服に着替えて、普通の人のような姿になりました。 変装できた美雪は、撮影現場で好き放題してしまいます。 周囲からは健司の恋人と見なされ、美雪の行動に健司は叱られます。 現場にいた人気俳優の俊藤は美雪を気に入り、ヒロインに抜擢するよう言いますが、健司はなんとかその場をしのぎます。 その後、騒動のどさくさの中、スモークにまぎれたダイナマイトが爆発し、俊藤が巻き込まれる事態に・・・。 俊藤は無事でしたが、そのショックで人柄が変わってしまいます。 健司は映画の中の美雪に憧れていましたが、現実で問題ばかり引き起こす美雪に腹を立てていました。 そして美雪に「もう、うんざりだ」と言ってしまいます。 美雪はショックを受けて雨の中、飛び出して行ってしまいました。 健司は自分が言ってしまったことを後悔し、美雪を追いかけ、引き戻しました。 美雪が探していたお守りのオカリナの笛を探し出すと、二人の頭上には二本の虹が架かりました。 「二本虹が架かると、願い事が叶う・・・。 」 健司は美雪に、そう教えてやりました。 〜現代〜 老人のここまでの話に、わくわくしながら聞き入っていた看護師の天音は、話の続きを聞かせて欲しいと頼みます。 老人は話の続きを始めます・・・。 〜昭和35年・1960年〜 健司が勤める撮影所の所長の娘・成瀬塔子は、健司に恋心を抱いていました。 大好きな健司が活躍できるよう、健司のことを父に助言したりしていました。 その頃、健司は美雪との話を脚本に書き始めていました。 健司が机にばかり向かうので美雪は退屈していましたが、「シナリオハンティング」と称し、美雪をあちこちへ連れて行って撮影もしました。 脚本を書いてはいるものの、まだ結末を決めていないと健司は美雪に話します。 塔子の後押しもあり、健司の脚本が採用されることになりましたが、結末はハッピーエンドにするよう指示が出されていました。 健司と美雪はお互いに惹かれ合っていました。 健司は、いよいよ監督になれる日が近いとふみ、美雪にプロポーズらしきことをするのですが・・・。 映画から出てきた美雪には、重大な秘密があったのです。 こちら 現実 の世界の人に触れてしまうと、美雪は消えてしまうのでした。 ショックを受けた健司は「なんでこちらの世界に出てきたのか」と、思わず美雪を責めてしまいました。 すると美雪は「うずもれた作品から見つけ出し、観てくれたお前に会いたかったからだ」とついに本当の気持ちを吐き出しました。 化粧をぬぐった手を健司に見せ、色がない自分は、健司とは生きられないと告げるのです。 そして、美雪は健司の家から出て行きました。 しかし行く当てもなく、公衆電話ボックスで雨宿りしているところに、ロマンス劇場のオーナーである本多が現れました。 本多は美雪を劇場に連れて行き、部屋を与えます。 本多も以前、映画から出てきた女性と恋に落ちた過去があったのでした。 美雪が去った後落ち込んでいる健司に、俳優の俊藤が声をかけ励まします。 その言葉に健司は勇気をもらいます。 そのころ空には二本の虹が架かっていて、二人は別々の場所でそれを見ていました。 健司は美雪に会いたい一心で劇場へ向かいました。 美雪は健司に会うのをためらいます。 しかし健司の想いを知った美雪は、最後に一度だけ抱きしめて欲しいと頼みます。 スポンサーリンク 映画【今夜、ロマンス劇場で】の結末ラストは? 〜現代〜 老人からそこまでの話を聞き終えた看護師の天音は、二人は結局どうなったのかと老人に問います。 結局、その脚本は映画にならなかったと老人は言い、だから結末も書いていないと天音に告げます。 幸せな結末がいいと天音が言ったところで、老人の孫らしき女性が現れました。 老人が起き上がろうとしても、孫はやはり手をかそうとしませんでした。 この女性は老人の孫ではなく美雪で、老人は健司だったのです。 美雪は健司に、幸せな結末がいいと言い、健司は執筆を再開します。 〜昭和35年・1960年〜 健司は美雪を抱きしめませんでした。 そして、一生美雪に触れられなくても、美雪と一緒にいることを誓うのです。 健司が勤めていた映画会社は倒産し、健司は『ロマンス劇場』の本多の跡を継ぎました。 美雪には触れることなく、それでも二人は仲良く過ごしていました。 手を繋ぐ変わりに、ネクタイや手ぬぐいの両端を持ち合って歩きました。 やがて時代の流れで、ロマンス劇場も閉鎖しました。 〜現代〜 アルバムを見ていた美雪の元に、健司が危篤状態だと病院から電話がありました。 健司の元に駆けつけた美雪は、健司に最後のお願いをします。 はじめて健司の手を握り、胸に顔を押し寄せました。 健司も美雪の手を握り返しました。 美雪は消え去り、健司は他界しました。 看護師の天音は、書き上がった原稿を見つけます。 〜ラストシーン〜 健司はモノクロ映画の中で、お転婆姫の美雪とダンスシーンで踊っていました。 映画の中には健司の知り合いも沢山登場します。 みんなに見守られる中、健司は美雪に赤いバラを差し出します。 美雪がそれを受け取ると、一瞬にして世界に色がつきました。 健司と美雪がキスをし、みんなから拍手喝采を受けるのでした。 映画【今夜、ロマンス劇場で】のまとめ 今回は、映画『今夜、ロマンス劇場で』のあらすじやネタバレ、結末ラストなどについてまとめました。 綾瀬はるかと、坂口健太郎がダブル主演を果たしたファンスティックなラブストーリーに、あなたも感動すること間違いなしです! 最後までお読みいただきありがとうございました!.
次の映画のスクリーンから飛びだしたヒロインと、 映画好きの少年の恋・・・ 正直、大衆映画の一つで大したことないと思ってました。 期待値はそれほど高くはないですよね。 「ま、よくあるラブストーリーだよね~」 くらいの気持ちで観たのですが、 良い意味で期待を大きく裏切ってくれた映画です。 何なんでしょう。 ラストの感動。 涙! いまの奥さんとデートで見た作品ですが、 デートが盛り上がる素晴らしい作品です!! Amazonプライムビデオで月額500円見放題で観ることができますよ! 月に映画1・2本くらいかなって人でも、プライムならおトクです!• そして人生の最後に、初めてハグをして、 2人は幸せに包まれながら息を引き取った。 という物語。 絵に書いたような美しいラストシーンに、 涙が止まらないんです。 しかも、設定として美雪は歳を取りません。 健司だけが一方的に老いていく中で、 2人は1度も抱きしめることもキスすることもなく人生を共にします。 これの何がいいのかと言うと、 心で結ばれ続けた二人の ハッピーエンドが非常に美しく、 もう心が洗われるわけです。 涙でデトックスしてる感ハンパないわけです。 さらに、2人が亡くなった翌朝、 病院で看護師が健司の脚本を発見します。 タイトルは『今夜、ロマンス劇場で』 脚本の結末は、モノクロの映画を飛び出したお転婆姫の美雪が、 健司の渡した一凛のバラによって色を手に入れ、 幸せなキスをするというものなんです。 愛し合う二人の世界が色鮮やかに、スクリーンを染めていく。 ベッタベタ。 わかってます。 何が起こるか、わかっているのに、 王道すぎる堂々とした脚本 演出に気持ちが高まるのです。 2018年6月18日、80歳で他界されました。 本作が役者人生で最後の作品です。 30年以上『大岡越前』と言う時代劇で主役を務めていた方で、 私は見たことがありませんでした。 祖父がチャンバラ大好きだったので、恐らく見たことはあるのでしょうが、 記憶にはうっすら・・・ 一つ分かっているのは、 この作品の役は最高に素敵な役だということ。 本作の鑑賞後に調べてみると、 本当に病と闘いながら撮影し、 クランクアップしたという記事が多く出てきます。 そう思うと、あのラストシーン、 一層素敵なシーンに見えます。 感動を、ありがとうございました。 今夜ロマンス劇場での概要 『今夜、ロマンス劇場で』は2018年2月10日公開。 綾瀬はるか&坂口健太郎のダブル主演のロマンチックなラブストーリー。 脇役にも本田翼、北村一輝、中尾明慶、石橋杏奈、柄本明など多彩な役者陣がそろっています。 オマージュされているであろう作品 ウディ・アレン監督『カイロの紫のバラ』に酷似していると言われています。 映画のスクリーンから女優が飛び出してきて恋に落ちるというストーリー。 『ニュー・シネマ・パラダイス』やオードリー・ヘプバーンの『ローマの休日』なども インスパイアされていて、映画の随所で名作のオマージュが見て取れます。 オマージュはパクリなのか? ここの線引きってとても難しいと思います。 でも、ひとつだけ言えるのは、 今の30歳以下で『不朽の名作』と呼ばれる数々の作品をすべて見ている。 そんな方は少ないと思います。 オマージュでもパクリでも、 「こんな設定素敵だな」「こんなシーン好きだな」 と感じれば、ぜひ元ネタの映画も観てほしいです。 そうやって多くの映画との出会いが生まれることが、 イチ映画ファンとしては嬉しいなと感じます。 個人的に。 個人的には超えました。 『君に読む物語』を。 だから強く悲しみになる。 愛し合って、ケンカして、いろんな壁2人で乗り越えたのに。 本作もその線に乗っているのですが、 結ばれる2人が触れ合うことなく、心が寄り添い続けたことが 最も感動かつ、かなりいい意味で期待を裏切ったポイントになります。 ここで、「人のぬくもりに触れると消えてしまう」ことを伝えます。 でも、それを知ってて美雪はスクリーンを飛び出すのです。 健司に会いたかったからだと。 最初は多くの人が見てくれた美雪も 時間が経ち誰も観れくれなくなった。 それでも、最後まで観てくれたのが健司だったというもの。 身体は触れることなく、長い間両想いだった二人が、 心で結ばれるシーンにほっこり。 涙が出てきます。 最近で一番有名なのは 『』でしょうか。 ギャグ系の映画が多いのかなと見てみると、 『のだめカンタービレ 最終楽章』とか 『テルマエ・ロマエ』 という期待を裏切らないラインナップ。 でもドラマだと 『神様、もう少しだけ』(深キョンの名作!!) 『デート〜恋とはどんなものかしら〜』(杏ちゃんの名作! )と笑いを入れながら感動を奪う作品が多いのです。 脚本は宇山佳佑。 小説家でもあり、有名な映画では『信長協奏曲』を書いています。 どういった背景でこの本が出来上がったのは不明ですが、 わかっていることが一つだけあります。 『今夜、ロマンス劇場で』の製作チームは、 絶対に映画好きが多い。 ということです。 映画へのリスペクトが随所に感じられますよね。 昔の古き良き映画の風景や、映画人の想い、 また「映画のような人生を生きてみたい」といった、 鑑賞者の夢もファンタジックに見せてくれます。 お見事でした。 隠れMVPは本田翼と北村一輝 脇役の感じがまたいいんですよ。 ザ・ご令嬢&お嬢様感バッチシなんですが。 (笑) 『』でもそうですが、本田翼は主役ではなく、 名脇役としての存在感が大変輝いているように感じます。 そして、北村一輝ですよ。 最高のハンサムガイ!! めちゃくちゃ引き立ててますよね。 本作の魅力を。 こんな嬉しいことはないですね。 隠れた良作とはこの作品ではないでしょうか。 ファンタジックであり、ノスタルジック。 ベタなんだけど、つい見てしまう。 それはどこからこうゆう風になってほしい、 が映画の中で叶っている。 夢がある映画ですよね。 私はとても好きな1本です。 『今夜、ロマンス劇場で』を無料で観る方法 U-NEXTなら31日間の無料キャンペーンを使えば無料でfull視聴できます!.
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