目次 必要な場所から読んでください• フスタゾールとは? 咳は体に入ってきた異物を出す防御反応ですが、長引く咳は睡眠不足や体力の消耗をもたらすため咳止めの薬が必要になります。 咳はのどや鼻、気道に入った異物の刺激を受けた神経の信号が脳の一番下にある延髄の咳中枢へと伝えられた後に、今度は咳中枢から咳をするための信号がのどや横隔膜に伝わって起こる反射反応です。 咳止めの薬(鎮咳薬/ちんがいやく)には延髄に向かう神経の信号を弱める中枢性鎮咳薬と、異物の刺激を受けた神経の反応を抑える末梢性鎮咳薬があります。 中枢性鎮咳薬は麻薬性と非麻薬性に分類されます。 強力に咳を止める麻薬性の中枢性鎮咳薬には呼吸を抑えたり便秘を起こしたりする副作用もあり、さらに麻薬の性質として使い続けることを止められない習慣性があります。 そこで非麻薬性の強力な中枢性鎮咳薬が研究されてきました。 フスタゾールは 非麻薬性で強力な中枢性鎮咳作用を示すクロペラスチンという化合物を主成分とする薬です。 5mg、フスタゾールシロップ0. フスタゾールシロップ0. 今後、他のメーカーで再生産される可能性もあるのでフスタゾールシロップ0. 5mgは 感冒(かぜ)、急性気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、肺癌の患者の咳を止める時に服用します。 フスタゾールシロップ0. 5mg、フスタゾールシロップ0. 5mg フスタゾールシロップ0. 7mm 厚さ 3. 7mm 18号/0. 85mmメッシュに全通 直径 6. 0mm 厚さ 3. 8mm (懸濁液) 容器の材質 PTP包装 バラ包装 アルミニウム袋 PTP包装 褐色ガラス瓶 Sponsored Link フスタゾールの効果・効能 フスタゾールは 咳中枢に直接作用して咳を止める作用があります。 異物が侵入した刺激を脳に伝える神経や、咳中枢から咳の反応をうながす神経の信号には影響しないと考えられています。 また 気管支を弛緩する作用やアレルギー症状を引き起こす生体内の物質であるヒスタミンの作用を抑える作用が報告されています。 感冒への効果 鼻やのど、気道から多量の粘膜が分泌され咳、痰、発熱を症状とする炎症反応を感冒(かぜ)と呼びます。 フスタゾールは 咳中枢に作用して咳を止めることで、炎症も緩和しかぜの症状を和らげます。 急性気管支炎への効果 気道から2本に分岐して肺につながる空気の通り道である気管支の炎症が気管支炎です。 かぜは鼻から気道までの症状ですが、さらに奥の気管支まで炎症が起こり、痰が多い咳や首や背中の関節の痛みまで出てきます。 これらの症状が90日以内の場合を急性気管支炎と呼びます。 フスタゾールは咳を止めることで急性気管支炎の症状の多くを和らげますが、 痰が多い場合には痰を出しやすくする去痰薬の服用が必要になります。 慢性気管支炎への効果 慢性気管支炎は咳や痰が3カ月以上持続的に起こり痰の粘り気が強くなり喘鳴や呼吸困難などを症状とする気管支炎です。 危険因子として老化、喫煙、気道感染、大気汚染などがあります。 フスタゾールは咳の原因であるこれらリスク因子の刺激を受けて 咳を起こす咳中枢に直接作用することで咳を止めます。 気管支拡張症への効果 気管支は弾力があり異物が入ってきても押し戻しますが、気管支の一部が何らかの原因で壊れることで気管支が持続的に拡がった状態を気管支拡張症と呼び、膿や血の混じった痰が出ます。 フスタゾールで ひどい咳を止めることが治療法の1つです。 肺結核への効果 肺結核は結核菌という細菌が肺の中で増える感染症で、微熱、咳、痰、発汗、体重減少などが症状として出ます。 フスタゾールは 結核の咳の症状を緩和する効果があります。 肺癌への効果 肺にできる癌である肺癌は部位によって分類されます。 総じて初期は自覚症状がない場合が多く、その後に咳、痰、血の混じった痰が出てきますが肺癌が見つかった場合にはかなり進行していることも多い病気です。 フスタゾールは 肺癌患者の咳を和らげる薬です。 Sponsored Link フスタゾールの副作用 フスタゾールは服用に関して禁じるべきこと、警告するべきこと、慎重に服用するべきことは定まっていません。 フスタゾールの副作用一覧 フスタゾールに 重大な副作用は知られていません。 その他の副作用を下表にまとめていますが副作用の起こる頻度は分かっていません。 その他の副作用 精神神経系 眠気 消化器 食欲不振、悪心、口渇 頭痛の症状とその対処法 頭や頸の痛みの自覚症状が頭痛です。 フスタゾールの副作用として頭痛の報告はありません。 病気そのものの症状か他の薬を併用している場合はその薬の影響の可能性があります。 医師に症状を報告してください。 ねむけの症状とその対処法 フスタゾールの副作用として、ねむけがあります。 日中のねむけで自動車の運転や作業の支障になる場合は服用を指示した医師に報告して薬の減量などの適切な処置を受けてください。 医師の処置が納得できない場合は薬を受け取る際に薬剤師にねむけについて報告してください。 めまいの症状とその対処法 平衡感覚に異変を感じ姿勢が保てなくなる自覚症状がめまいです。 フスタゾールにはめまいの副作用の報告がありません。 病気の症状の1つか他の原因が考えられますので医師に報告してください。 不眠とその対処法 不眠にはなかなか寝つけない、夜中に目が覚める、朝早くに目が覚める、十分に眠った感じがしないなどの症状があります。 不眠はフスタゾールの副作用として報告がないので原因が他にある可能性があります。 医師に報告してください。 食欲不振の症状とその対処法 食べたいという生理的欲求が低下したり無くなったりする症状です。 食欲不振はフスタゾールの副作用としても知られていますので、服用を指示した医師に報告し薬の減量などの適切な処置を受けてください。 さらに医師の処方に不安を感じる場合は薬を調剤する薬剤師に食欲不振について相談してください。 吐き気・嘔吐(おうと)とその対処法 吐き気や嘔吐に先立つむかつきを悪心と言います。 悪心はフスタゾールの副作用の1つですので処方した医師に報告し、薬の減量や悪心を和らげるなど必要な処置を受けてください。 医師の対応に不安を感じる場合は薬を調剤する薬剤師に相談してください。 便秘の症状とその対処法 便の回数や量が減った便秘はフスタゾールの副作用としての報告はありません。 他の原因が考えられますので医師に報告してください。 腹痛の症状とその対処法 腹部の内臓、腹膜、横隔膜、皮膚の痛みを腹痛と呼びます。 フスタゾールの副作用に腹痛は報告されていません。 他の原因が考えられますので医師に報告してください。 のどの渇きの症状とその対処法 口の中やのどがひどく渇き水分が欲しくなる 口渇という症状はフスタゾールの副作用の1つです。 服用を指示した医師に報告し薬の減量や口渇を和らげる処置を受けてください。 医師の説明に不安がある場合は薬剤師に相談してください。 1日3回の服用ですが服用する量は症状や年齢で異なります。 成人ではフスタゾール糖衣錠とフスタゾール散をクロペラスチン塩酸塩として30-60mgを1回に服用します。 高齢者は薬を分解するなどの生理機能が低下している可能性があるため成人の服用量よりは減量されることがあります。 また小児に関しては下表のように年齢によって服用する量が変わります。 年齢 服用量(クロペラスチン塩酸塩として) フスタゾール糖衣錠、フスタゾール散 、フスタゾール錠小児用 フスタゾールシロップ 7歳以上15歳未満 30 — 60mg 10 — 20mg 4歳以上7歳未満 15 — 30mg 6 — 10mg 2歳以上4歳未満 7. 5 — 15mg 4mg 2歳未満 7. 5mg 2mg 服用量はクロペラスチン塩酸塩としての量です。 クロペラスチンフェンジゾ酸塩の服用量との関係は以下の式で求められます。 またフスタゾールは咳中枢に作用して咳を治める薬ですが去痰作用はありません。 痰がともなう咳や痰が苦痛になる場合は去痰薬を服用しなければなりません。 主な去痰薬を下表にまとめています。 分類 一般名 商品名 喀痰溶解薬 アセチルシステイン ムコフィリン L-メチルシステイン塩酸塩 ベクタイト ゼオチン L-エチルシステイン塩酸塩 チスタニン ブロムヘキシン塩酸塩 ビソルボン ドルナーゼ アルファ プルモザイム 気道粘膜修復薬 L-カルボシステイン ムコダイン 気道潤滑薬 アンプロキソール塩酸塩 ムコソルバン 小児用ムコソルバン プルスマリンA ムコサール アンプロキソール塩酸塩徐放剤 ムコソルバンL ムコサールL フスタゾールの服用がおすすめできない人 フスタゾールの服用を禁じられている患者や症状について報告はありません。 フスタゾールの妊娠中・授乳中の服用 フスタゾールには妊娠中・授乳中の患者の服用で特に禁じられていることや注意するべきことはありません。 服用する量や回数は医師の指示に従ってください。 フスタゾールの胃腸、血液、肝臓・腎臓、心臓の病気がある人の服用 フスタゾールには胃腸、血液、肝臓・腎臓、心臓の病気のある患者への服用で特に禁じられていることや注意するべきことはありません。 症状や他の薬との飲み合わせを考えて処方されている医師の指導に従って服用してください。 Sponsored Link フスタゾールとフスコデ、メジコン、アスペリンを比較 フスタゾール、メジコン、アスペリンは同じ中枢性非麻薬性鎮咳薬に分類されます。 フスコデは中枢性麻薬性鎮咳薬、気管支拡張薬、抗アレルギー薬を配合した薬です。 薬の主成分と薬理作用を下表に示しています。 薬 主成分(一般名) 薬理作用 フスタゾール クロペラスチン塩酸塩 咳中枢に作用し咳を止める 緩和な気管支弛緩作用 緩和な抗ヒスタミン作用 アスペリン チペビジンヒベンズ酸塩 咳中枢に作用し咳を止める 気管支粘液の分泌と排出をうながす去痰 メジコン デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 咳中枢に作用して咳を止める クレゾールスルホン酸カリウム 気道粘液を分泌させ去痰 フスコデ ジヒドロコデインリン酸塩 咳中枢に作用し咳を止める dl-メチルエフェドリン塩酸塩 交感神経に作用し気管を拡張 dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン作用 フスタゾールとフスコデ、メジコン、アスペリンの違い フスタゾール、フスコデ、メジコン、アスペリンの効果のある病気と副作用の違いを下表にまとめています。 フスタゾールには上気道炎や肺炎患者への適用が無い事、フスコデには気管支拡張症患者への適用が無い事も異なります。 副作用面ではフスタゾールのみが重大な副作用について報告が無い事、一方でフスコデには多くの副作用報告があることが分かります。 フスタゾールとフスコデ、メジコン、アスペリンの併用について フスタゾール、フスコデ、メジコン、アスペリンの咳を止める効果は同じ咳中枢を抑える作用ですので、これら 鎮咳薬同士で併用する有用性は少ないと考えられます。 痰を伴う咳の場合は去痰薬(喀痰溶解薬、気道粘膜修復薬、気道潤滑薬)との併用が効果的な治療です。 Sponsored Link フスタゾールの飲み合わせに注意! フスタゾールに飲み合わせが禁じられている、または注意を要する薬は報告されていません。 他の薬を併用する場合は、その薬の方に注意するべき点があるかもしれませんので医師に報告をしてください。 フスタゾールは市販で手に入る? フスタゾールは医療用医薬品になり、病院で医師に処方してもらわないと服用できない薬ですのでドラッグストアや薬店では購入できません。 フスタゾールと同じ成分の市販薬 フスタゾールに関しては病院で処方しないと服用できないジェネリック医薬品も、ドラッグストアや薬店で購入できる同じ成分の市販薬もありません。 ホクナリンテープは交感神経を刺激して気管支を拡張するツロブテロールを主成分とした貼り付け製剤で皮膚から長時間かけて吸収される気管支拡張剤です。 ツロブテロール特有の副作用や注意するべき点はありますが、一般的に外用薬の使用時の注意点はアトピー性患者の場合は貼り付けた部位で発赤などのアレルギー症状が現れることや、ホクナリンテープのように使用を継続するとアレルギー反応が出現して重大な副作用であるアレルギー性のショックに注意が必要です。 そのため外用薬の貼り付け部位でアレルギー症状(発赤、発疹、湿疹、じん麻疹など)を十分に観察する必要があります。 薬剤師 まとめ 今回の内容は医薬品の添付文書、インタビューフォーム、今日の治療薬2017を参考としました。 フスタゾールについて下表にまとめています。 5mg、フスタゾールシロップ0. 緩和な気管支弛緩作用と抗ヒスタミン作用で呼吸器疾患の症状を和らげる。
次の記事の内容• 回答:去痰作用がある『アスベリン』、気管支弛緩と抗ヒスタミン作用がある『フスタゾール』 『アスベリン(一般名:チピペジン)』と『フスタゾール(一般名:クロペラスチン)』は、どちらも小児から使える優しめの咳止め薬です。 『アスベリン』には咳止めの他に、があります。 『フスタゾール』は咳止めの他に、気管支を広げる作用と、アレルギーを抑える抗ヒスタミン作用があります。 どちらの薬も効果は優しめなため、大人で咳がひどい場合には「リン酸コデイン」やを選ぶ必要があります。 ただし、こうした咳止め薬では、喘息や、副鼻腔炎などが原因の咳は治りません。 咳が長く続く場合には咳止め薬を飲み続けたり、量を増やしたりするのではなく、原因を正しく特定し、根本治療をする必要があります。 しかし、1 で、『メジコン』も年少者での濫用リスクもある2 ため、小さな子どもの咳止めには適していません。 1 厚生労働省 薬生安発 0704 第2号「コデインリン酸塩水和物又はジヒドロコデインリン酸塩を含む医薬品の「使用上の注意」改訂の周知について」 2 国立医薬品食品衛生研究所 「医薬品安全性情報」Vol. 13 No. 26, 2015) その点、『アスベリン』や『フスタゾール』は乳幼児や小児に対する用量設定もあり、小さな子どもでも安心して使える咳止め薬として、小児科や耳鼻科で広く使われています。 5mg,2歳以上4歳未満7. 5~15mg,4歳以上7歳未満15~30mg 3 アスベリン錠 添付文書 4 フスタゾール錠小児用 添付文書。 乳幼児や小児では使えない薬がたくさんあります。 絶対に自己判断で大人の薬を子どもに飲ませたりしないでください。 そのため、痰が絡むような咳に効果的です。 『フスタゾール』は、緩和な「気管支弛緩作用」と「抗ヒスタミン作用」を持っています4。 そのため、アレルギーの傾向にある咳に効果的です。 ただし、これらの付随する作用は緩和で、あくまで補助的です。 去痰を目的にする場合にはを、 呼吸を楽にすることを目的にする場合にはを、 アレルギー治療を目的にする場合にはを、それぞれ使う必要があります。 薬剤師としてのアドバイス:長く続く咳は、原因の特定を優先させる 慢性的な咳に対する咳止め薬の効果は、あくまで限定的です。 そのため、咳の原因を特定することが必要です。 喘息による咳には、咳止め薬は効果がありません。 特に、れがあります。 吸入ステロイド薬やを使う必要があります。 や副鼻腔炎(蓄膿症)でも咳が続くことがあります。 この場合も咳止め薬を使うのではなく、原疾患の根本的な治療が必要です。 咳止めは、あくまで咳が辛いときの「対症療法」です。 咳止めをしばらく服用しても良くならない場合は、その原因を正しく突きとめるために、一度病院を受診するようにしてください。 しかし、尿が赤くなるという現象は、もあります。 そのため、尿が赤くなった原因が薬が出て行っているだけのものなのか、体調の異変によるものなのか、は正しく見極める必要があります。 ほか 利益相反 COI 特定の製薬企業との利害関係、開示すべき利益相反関係にある製薬企業は一切ありません。
次の目次 必要な場所から読んでください• フスタゾールとは? 咳は体に入ってきた異物を出す防御反応ですが、長引く咳は睡眠不足や体力の消耗をもたらすため咳止めの薬が必要になります。 咳はのどや鼻、気道に入った異物の刺激を受けた神経の信号が脳の一番下にある延髄の咳中枢へと伝えられた後に、今度は咳中枢から咳をするための信号がのどや横隔膜に伝わって起こる反射反応です。 咳止めの薬(鎮咳薬/ちんがいやく)には延髄に向かう神経の信号を弱める中枢性鎮咳薬と、異物の刺激を受けた神経の反応を抑える末梢性鎮咳薬があります。 中枢性鎮咳薬は麻薬性と非麻薬性に分類されます。 強力に咳を止める麻薬性の中枢性鎮咳薬には呼吸を抑えたり便秘を起こしたりする副作用もあり、さらに麻薬の性質として使い続けることを止められない習慣性があります。 そこで非麻薬性の強力な中枢性鎮咳薬が研究されてきました。 フスタゾールは 非麻薬性で強力な中枢性鎮咳作用を示すクロペラスチンという化合物を主成分とする薬です。 5mg、フスタゾールシロップ0. フスタゾールシロップ0. 今後、他のメーカーで再生産される可能性もあるのでフスタゾールシロップ0. 5mgは 感冒(かぜ)、急性気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、肺癌の患者の咳を止める時に服用します。 フスタゾールシロップ0. 5mg、フスタゾールシロップ0. 5mg フスタゾールシロップ0. 7mm 厚さ 3. 7mm 18号/0. 85mmメッシュに全通 直径 6. 0mm 厚さ 3. 8mm (懸濁液) 容器の材質 PTP包装 バラ包装 アルミニウム袋 PTP包装 褐色ガラス瓶 Sponsored Link フスタゾールの効果・効能 フスタゾールは 咳中枢に直接作用して咳を止める作用があります。 異物が侵入した刺激を脳に伝える神経や、咳中枢から咳の反応をうながす神経の信号には影響しないと考えられています。 また 気管支を弛緩する作用やアレルギー症状を引き起こす生体内の物質であるヒスタミンの作用を抑える作用が報告されています。 感冒への効果 鼻やのど、気道から多量の粘膜が分泌され咳、痰、発熱を症状とする炎症反応を感冒(かぜ)と呼びます。 フスタゾールは 咳中枢に作用して咳を止めることで、炎症も緩和しかぜの症状を和らげます。 急性気管支炎への効果 気道から2本に分岐して肺につながる空気の通り道である気管支の炎症が気管支炎です。 かぜは鼻から気道までの症状ですが、さらに奥の気管支まで炎症が起こり、痰が多い咳や首や背中の関節の痛みまで出てきます。 これらの症状が90日以内の場合を急性気管支炎と呼びます。 フスタゾールは咳を止めることで急性気管支炎の症状の多くを和らげますが、 痰が多い場合には痰を出しやすくする去痰薬の服用が必要になります。 慢性気管支炎への効果 慢性気管支炎は咳や痰が3カ月以上持続的に起こり痰の粘り気が強くなり喘鳴や呼吸困難などを症状とする気管支炎です。 危険因子として老化、喫煙、気道感染、大気汚染などがあります。 フスタゾールは咳の原因であるこれらリスク因子の刺激を受けて 咳を起こす咳中枢に直接作用することで咳を止めます。 気管支拡張症への効果 気管支は弾力があり異物が入ってきても押し戻しますが、気管支の一部が何らかの原因で壊れることで気管支が持続的に拡がった状態を気管支拡張症と呼び、膿や血の混じった痰が出ます。 フスタゾールで ひどい咳を止めることが治療法の1つです。 肺結核への効果 肺結核は結核菌という細菌が肺の中で増える感染症で、微熱、咳、痰、発汗、体重減少などが症状として出ます。 フスタゾールは 結核の咳の症状を緩和する効果があります。 肺癌への効果 肺にできる癌である肺癌は部位によって分類されます。 総じて初期は自覚症状がない場合が多く、その後に咳、痰、血の混じった痰が出てきますが肺癌が見つかった場合にはかなり進行していることも多い病気です。 フスタゾールは 肺癌患者の咳を和らげる薬です。 Sponsored Link フスタゾールの副作用 フスタゾールは服用に関して禁じるべきこと、警告するべきこと、慎重に服用するべきことは定まっていません。 フスタゾールの副作用一覧 フスタゾールに 重大な副作用は知られていません。 その他の副作用を下表にまとめていますが副作用の起こる頻度は分かっていません。 その他の副作用 精神神経系 眠気 消化器 食欲不振、悪心、口渇 頭痛の症状とその対処法 頭や頸の痛みの自覚症状が頭痛です。 フスタゾールの副作用として頭痛の報告はありません。 病気そのものの症状か他の薬を併用している場合はその薬の影響の可能性があります。 医師に症状を報告してください。 ねむけの症状とその対処法 フスタゾールの副作用として、ねむけがあります。 日中のねむけで自動車の運転や作業の支障になる場合は服用を指示した医師に報告して薬の減量などの適切な処置を受けてください。 医師の処置が納得できない場合は薬を受け取る際に薬剤師にねむけについて報告してください。 めまいの症状とその対処法 平衡感覚に異変を感じ姿勢が保てなくなる自覚症状がめまいです。 フスタゾールにはめまいの副作用の報告がありません。 病気の症状の1つか他の原因が考えられますので医師に報告してください。 不眠とその対処法 不眠にはなかなか寝つけない、夜中に目が覚める、朝早くに目が覚める、十分に眠った感じがしないなどの症状があります。 不眠はフスタゾールの副作用として報告がないので原因が他にある可能性があります。 医師に報告してください。 食欲不振の症状とその対処法 食べたいという生理的欲求が低下したり無くなったりする症状です。 食欲不振はフスタゾールの副作用としても知られていますので、服用を指示した医師に報告し薬の減量などの適切な処置を受けてください。 さらに医師の処方に不安を感じる場合は薬を調剤する薬剤師に食欲不振について相談してください。 吐き気・嘔吐(おうと)とその対処法 吐き気や嘔吐に先立つむかつきを悪心と言います。 悪心はフスタゾールの副作用の1つですので処方した医師に報告し、薬の減量や悪心を和らげるなど必要な処置を受けてください。 医師の対応に不安を感じる場合は薬を調剤する薬剤師に相談してください。 便秘の症状とその対処法 便の回数や量が減った便秘はフスタゾールの副作用としての報告はありません。 他の原因が考えられますので医師に報告してください。 腹痛の症状とその対処法 腹部の内臓、腹膜、横隔膜、皮膚の痛みを腹痛と呼びます。 フスタゾールの副作用に腹痛は報告されていません。 他の原因が考えられますので医師に報告してください。 のどの渇きの症状とその対処法 口の中やのどがひどく渇き水分が欲しくなる 口渇という症状はフスタゾールの副作用の1つです。 服用を指示した医師に報告し薬の減量や口渇を和らげる処置を受けてください。 医師の説明に不安がある場合は薬剤師に相談してください。 1日3回の服用ですが服用する量は症状や年齢で異なります。 成人ではフスタゾール糖衣錠とフスタゾール散をクロペラスチン塩酸塩として30-60mgを1回に服用します。 高齢者は薬を分解するなどの生理機能が低下している可能性があるため成人の服用量よりは減量されることがあります。 また小児に関しては下表のように年齢によって服用する量が変わります。 年齢 服用量(クロペラスチン塩酸塩として) フスタゾール糖衣錠、フスタゾール散 、フスタゾール錠小児用 フスタゾールシロップ 7歳以上15歳未満 30 — 60mg 10 — 20mg 4歳以上7歳未満 15 — 30mg 6 — 10mg 2歳以上4歳未満 7. 5 — 15mg 4mg 2歳未満 7. 5mg 2mg 服用量はクロペラスチン塩酸塩としての量です。 クロペラスチンフェンジゾ酸塩の服用量との関係は以下の式で求められます。 またフスタゾールは咳中枢に作用して咳を治める薬ですが去痰作用はありません。 痰がともなう咳や痰が苦痛になる場合は去痰薬を服用しなければなりません。 主な去痰薬を下表にまとめています。 分類 一般名 商品名 喀痰溶解薬 アセチルシステイン ムコフィリン L-メチルシステイン塩酸塩 ベクタイト ゼオチン L-エチルシステイン塩酸塩 チスタニン ブロムヘキシン塩酸塩 ビソルボン ドルナーゼ アルファ プルモザイム 気道粘膜修復薬 L-カルボシステイン ムコダイン 気道潤滑薬 アンプロキソール塩酸塩 ムコソルバン 小児用ムコソルバン プルスマリンA ムコサール アンプロキソール塩酸塩徐放剤 ムコソルバンL ムコサールL フスタゾールの服用がおすすめできない人 フスタゾールの服用を禁じられている患者や症状について報告はありません。 フスタゾールの妊娠中・授乳中の服用 フスタゾールには妊娠中・授乳中の患者の服用で特に禁じられていることや注意するべきことはありません。 服用する量や回数は医師の指示に従ってください。 フスタゾールの胃腸、血液、肝臓・腎臓、心臓の病気がある人の服用 フスタゾールには胃腸、血液、肝臓・腎臓、心臓の病気のある患者への服用で特に禁じられていることや注意するべきことはありません。 症状や他の薬との飲み合わせを考えて処方されている医師の指導に従って服用してください。 Sponsored Link フスタゾールとフスコデ、メジコン、アスペリンを比較 フスタゾール、メジコン、アスペリンは同じ中枢性非麻薬性鎮咳薬に分類されます。 フスコデは中枢性麻薬性鎮咳薬、気管支拡張薬、抗アレルギー薬を配合した薬です。 薬の主成分と薬理作用を下表に示しています。 薬 主成分(一般名) 薬理作用 フスタゾール クロペラスチン塩酸塩 咳中枢に作用し咳を止める 緩和な気管支弛緩作用 緩和な抗ヒスタミン作用 アスペリン チペビジンヒベンズ酸塩 咳中枢に作用し咳を止める 気管支粘液の分泌と排出をうながす去痰 メジコン デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 咳中枢に作用して咳を止める クレゾールスルホン酸カリウム 気道粘液を分泌させ去痰 フスコデ ジヒドロコデインリン酸塩 咳中枢に作用し咳を止める dl-メチルエフェドリン塩酸塩 交感神経に作用し気管を拡張 dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン作用 フスタゾールとフスコデ、メジコン、アスペリンの違い フスタゾール、フスコデ、メジコン、アスペリンの効果のある病気と副作用の違いを下表にまとめています。 フスタゾールには上気道炎や肺炎患者への適用が無い事、フスコデには気管支拡張症患者への適用が無い事も異なります。 副作用面ではフスタゾールのみが重大な副作用について報告が無い事、一方でフスコデには多くの副作用報告があることが分かります。 フスタゾールとフスコデ、メジコン、アスペリンの併用について フスタゾール、フスコデ、メジコン、アスペリンの咳を止める効果は同じ咳中枢を抑える作用ですので、これら 鎮咳薬同士で併用する有用性は少ないと考えられます。 痰を伴う咳の場合は去痰薬(喀痰溶解薬、気道粘膜修復薬、気道潤滑薬)との併用が効果的な治療です。 Sponsored Link フスタゾールの飲み合わせに注意! フスタゾールに飲み合わせが禁じられている、または注意を要する薬は報告されていません。 他の薬を併用する場合は、その薬の方に注意するべき点があるかもしれませんので医師に報告をしてください。 フスタゾールは市販で手に入る? フスタゾールは医療用医薬品になり、病院で医師に処方してもらわないと服用できない薬ですのでドラッグストアや薬店では購入できません。 フスタゾールと同じ成分の市販薬 フスタゾールに関しては病院で処方しないと服用できないジェネリック医薬品も、ドラッグストアや薬店で購入できる同じ成分の市販薬もありません。 ホクナリンテープは交感神経を刺激して気管支を拡張するツロブテロールを主成分とした貼り付け製剤で皮膚から長時間かけて吸収される気管支拡張剤です。 ツロブテロール特有の副作用や注意するべき点はありますが、一般的に外用薬の使用時の注意点はアトピー性患者の場合は貼り付けた部位で発赤などのアレルギー症状が現れることや、ホクナリンテープのように使用を継続するとアレルギー反応が出現して重大な副作用であるアレルギー性のショックに注意が必要です。 そのため外用薬の貼り付け部位でアレルギー症状(発赤、発疹、湿疹、じん麻疹など)を十分に観察する必要があります。 薬剤師 まとめ 今回の内容は医薬品の添付文書、インタビューフォーム、今日の治療薬2017を参考としました。 フスタゾールについて下表にまとめています。 5mg、フスタゾールシロップ0. 緩和な気管支弛緩作用と抗ヒスタミン作用で呼吸器疾患の症状を和らげる。
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