IQOS アイコス は有害なのか? まず先に抑えておきたい点ですが、アイコスは健康リスクが0というわけではありません。 そこは分かりつつも、こう感じる人も多いのではないでしょうか? 「それでも紙巻タバコに比べると煙も少ないし、健康被害も少ないのでは?」 しかし、2017年7月にある一つの記事がアメリカで公開され議論を巻き起こします。 「アイコスは紙巻きタバコに比べて10倍の発ガン性物質を含んでいる」 アイコス有害説の事の顛末 上記の文章だけを切り取るなら 「え?アイコスって健康リスク高いの?」 って不安になりますよね。 発ガン性物質が10倍って・・・ 海外のメディアで取り上げられた内容を要約すると、• アイコスはガンに関連する化学物質を放出していた• スイスのベルン大学が調べたところによると、 従来よりも高いレベルの有害物質が確認された 元記事: この最後の部分が国内メディアでも大きく取り上げられ 「実はアイコスって健康被害が大きいらしいよ」 という世論を形成していくことになります。 アイコス公式が大きく反論 これに対してIQOSの販売元であるフィリップモリス社が猛反論。 そもそも博士達が行った実験は前提が間違っているとも指摘。 フィリップモリス社の反論を要約すると、• 研究は目的に合った有効な方法を用いて実施すべきである• 調査結果は、適切かつ誤解を招くことなく解釈されるべきである と記事で反論しています。 つまり、 研究者達が用意した実験装置に関する詳細な説明がなければ、研究結果の妥当性を確認するのは困難であると反論しました。 「アイコスは有害でしたと結果だけ説明をするのではなく、 その結果に至った研究過程や実験装置の詳細を明らかに説明しなさいよ」 ということですね。 アイコス側の言い分もごもっともです。 元記事: 付け加えると、アイコスが有害であると研究結果を公表した記事でも、もっと精査する必要があると科学者自身も記載しています。 そこから、海外の大手ニュースメディアに転載されセンセーショナルな部分だけが大々的に切り取られたことがアイコスって実は有害みたいよ、という論調になったと推測されます。 2018年になってまた新しい研究結果がアメリカで報告される 上記の騒動は2017年のものでしたが、年が明けて2018年に今度は 好意的な研究結果が公表されます。 記事を要約すると、 アイコスから発生するエアゾールは健康被害を及ぼす物質だが、通常の製品よりも 全体的に深刻度は低い ちなみに、この研究結果は米食品医薬品局 FDA によるものです。 一方でこうした意見もあります。 健康への影響がわかるデータがそろうまで20~30年かかった。 アイコスの健康リスク云々を論じるにはまだ研究が足りない」 米国ではアイコス解禁の動きも 様々な意見があるアイコスですがアメリカでは発売されていませんでした。 実は世界でアイコスユーザーが多い国は日本で、次いで韓国です。 アメリカは日本よりも人口が多いわけですが、アメリカ市場には進出していなかったわけですね。 正確に言うと、許可が下りずに進出出来ていませんでした。 アイコスはヨーロッパでも販売されているんですけどね。 しかし、2019年になってアイコスのアメリカ販売の許可が降りたので、アイコスはアメリカでも販売される運びとなりました。 新型コロナとアイコスの関係 2020年は新型コロナウイルスが猛威をふるう年になりましたが、タバコとコロナウイルスの関係も注目したいところです。 アイコスを含む加熱式タバコ、そして紙巻タバコの喫煙者がコロナウイルスに罹患した場合、重症化しやすい傾向にあると海外の論文が指摘しています。 米国ハーバード大の研究では喫煙者のコロナウイルスの重症化リスクは1. 4倍、ICU 集中治療室 に入るリスクが2. 4倍とも。 コロナウイルスに関してはまだ明らかになっていない部分も多いですが、喫煙が肺にもたらすリスクは周知の通りなので特にこの時期は気をつけたいところですね。 加熱式タバコはまだ十分な調査データがない 結論から言うと、アイコスを含む加熱式タバコは比較的日の浅い製品であり、まだ十分なデータがないというのが実用です。 ただ、忘れてはいけないのがアイコスはタバコであること。 健康を害する製品であることは明白でパッケージにもしっかり注意事項が記載されています。 紙巻タバコ、アイコスどちらが健康被害が大きいか?という点が論点になっていますが、大なり小なりどちらも健康に害を及ぼすものに変わりはありません。 アイコスの健康リスクが気になる人は アイコスの健康リスクが心配な人には、2つのオプションをおすすめします。 1つはニコレスというニコチンなしのお茶っぱで作ったヒートスティックに変えること。 茶葉を使った加熱式タバコ専用スティックでニコチン0の喫煙を楽しむことができます。 茶葉といえど喫味はタバコに近いものがあるので、十分吸えますよ。 そして、もう1つはニコチン0・タール0の電子タバコ VAPE に変えること。 国内ではドクターベイプという製品が人気で、ニコチンゼロ・タールゼロで楽しむことができます。
次のアイコスユーザー500万人到達を記念して3,000円値下げ フィリップモリスジャパンは、アイコスの愛用者が500万人に到達した記念として、メーカー希望小売価格の値下げを発表。 これまでの10,980円(税込、以下同)から3,000円安い7,980円となる。 煙のない社会を目指すフィリップ・モリスによれば、価格を下げることで紙タバコユーザーがアイコスに移行しやすくなるとのことだ。 価格改定は2018年6月1日から開始なので、現在アイコスを購入しようとしている人は、少し待ったほうがいい。 加熱式タバコ市場で1位のアイコス。 喫煙所で目にする機会も多くなった ユーザー数500万人到達を記念して、6月1日から本体のメーカー希望小売価格が7,980円に また、IQOSストア限定でアクセサリーが最大50%オフになるキャンペーンも実施される。 期間限定で6月11日から7月15日まで実施予定 新フレーバーは爽やかなシトラスが特徴の「イエローメンソール」 発表会では、ヒートスティックの新フレーバーとして「イエローメンソール」もお披露目された。 このフレーバーは、シトラスの香りと強いメンソールが特徴になっている。 香りは、「パープルメンソール」からフルーツの香りを削ぎ落としたような感じだ。 ビニールを剥がしたパッケージから漏れて香るほど、シトラスは強い。 試しに吸ってみると、メンソールはきつめなのだが、パッケージから漏れ出る香りから想像していたほどシトラスは強くない。 「パープルメンソール」と比べてアロマ感は強くなく、ほんのりと香るだけ。 爽やかな口当たりで、夏にピッタリな吸いごこちだ。 普段は「メンソール」を愛用している筆者だが、しばらくは「イエローメンソール」に移行してもいいかなと感じた。 「イエローメンソール」という製品名とは違い、グリーン一色のパッケージ 味は、「パープルメンソール」を吸ったときにするフルーツの香りを抑えたような感じ。 シトラスの香りが爽やかで、スッキリとした味わいになっている。 メンソールが強いので「レギュラー」を吸う人には向かないだろうが、「ミント」や「メンソール」を吸っている人なら気に入りそうだ 「イエローメンソール」は1箱460円。 5月25日よりIQOSオンラインストアで先行予約を開始。 IQOSストア、IQOSショップで6月1日から、全国たばこ販売店で6月29日より発売開始となっている。 モータースポーツをイメージした限定版アイコスも登場 発売後すぐに売り切れることがあるほど人気のアイコス数量限定モデルに「Motor Editon」が加わった。 レーシングをイメージしたデザインで、グラファイトグレーの本体に鮮やかなレッドが際立つ。 メーカー希望小売価格は11,980円。 レーシングをイメージした特別デザインの「Motor Editon」 光沢のあるグラファイトグレーは高級感があり、スーツなどフォーマルなファッションに合いそうだ 「Motor Editon」特別デザインの純正アクセサリーも登場。 アイコスとヒートスティックを一緒に持ち歩ける「レザークリップ」と、使用後のヒートスティックを入れる「カートレイ」の2種類が用意される。 レザークリップのメーカー希望小売価格は2,980円 アイコスとヒートスティックを挟み込むようにして使用する 使用時は分厚くなるので、ポケットに入れて持ち運ぶのには向いていない 「カートレイ」のメーカー小売希望価格は3,980円 金属製でしっかりとした重さがあり、底面にシリコンがあしらわれていることもあって安定性は高め。 自動車のドリンクホルダーに設置するのもいいが、テーブル上などでも十分使えるだろう.
次の加熱式タバコを製造販売しているタバコ各社の間で商戦が激化している。 そんな中、アイコス(IQOS)に関する新研究が出た。 アイコスの呼吸器への毒性は、電子タバコや紙巻きタバコなど他のタバコ製品とそう変わらないというのだ。 アイコスで劇症の肺炎に コンビニエンスストアへ行けば、子どもを含む多くの客が目にする場所に各社のパンフレット棚が林立し、レジの背後には紙巻きタバコを含むタバコ製品がずらりと並ぶ。 日本で新型タバコといえば加熱式タバコとなるが、現在、最もシェアが大きいのはフィリップ・モリス・インターナショナル(以下、PMI、日本ではPMJ)が製造販売するアイコスだ。 最新の調査によれば、日本におけるマーケット・シェアはアイコス71. 8%、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)のグロー(glo)が20. 1%、日本たばこ産業(JT)のプルーム・テック(Ploom TECH)が8. アイコスのシェアが少し下がりつつあるようだが、やはり加熱式タバコで7割以上のシェアとなる。 ちなみに、まだオーストラリアでアイコスは販売されていない。 呼吸器の細胞をひどく傷つける タスマニア大学の研究グループは、ヒトの気道の上皮細胞と平滑筋細胞を用い、アイコス(ニコチン1. 4mgのヒートスティック)、紙巻きタバコのマールボロ、Bluという電子タバコからそれぞれ煙やエアロゾルを発生させ、細胞を入れたフラスコへ吹き込んだという。 それぞれ濃度(0. 1%、1. 0%、5. 0%、10. 0%)を変化させ、MTTとLDHという細胞毒性を評価する試験を行い、細胞の周囲(細胞外マトリックス)の分析、細胞のエネルギー代謝経路(解糖、ミトコンドリアの好気呼吸)を分析するSeahorse Bioscience社製アナライザー(細胞に影響を与えずに計測できる分析機器)にかけて評価した。 前述した症例報告にある通り、アイコスには健康懸念の危険性があるが、実際の喫煙者でこのような実験をすることは再現性の点でも倫理面でも不可能だ。 疫学調査には時間がかかるため、喫煙者が吸い始めてせいぜい数年しか経っていないアイコスの呼吸器への悪影響を評価できるようにはまだなっていない。 そのため、研究グループはヒトの呼吸器の細胞を使って実験したというわけだ。 その結果、アイコスと紙巻きタバコの1. 0%、5. 0%、10. 0%で細胞がひどく傷つくことが確認され、電子タバコの5. 0%、10. 0%でも同じ現象がみられた。 アイコスの煙にさらされた細胞では、酸化ストレス(フリーラジカル)によってミトコンドリアの機能不全が起き、細胞の周囲に細胞が硬くなる(繊維化)現象が起きていたことがわかったという。 こうした現象は、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの原因になる。 特にニコチンの量は、依存性を継続させるために低減できないというジレンマがある。 タバコ会社は、新型の加熱式タバコを続々と市場へ投入している。 製品群が増えれば、それだけ分析研究が複雑になり、結果が出るまでに時間がかかる。 それまでの製品と同じ害の低減が新製品で実現されているかどうかも疑問だ。 実際、プルーム・テックの新製品は従来品よりも有害性が高い。 アイコスにしても同じアイコス・ブランドとして、現在の加熱システムではない新製品を用意しているようだ。 紙巻きタバコはもちろんだが、有害性物質をゼロにできない以上、そもそもこうした製品を売ってはいけないのではないだろうか。 Tye, et al. , "Tobacco Advertising and Consumption: Evidence of a Causal Relationship. " Journal of Public Health Policy, Vol. 8, No. これらの記事で数字の出所として「Nomura」となっているが、確認したところこれは野村総合研究所のことではないとのことだった。 , "IQOS exposure impairs human airway cell homeostasis: direct comparison with traditional cigarette and e-cigarette. " ERJ, Vol. " Respirology Case Reports, Vol. , "Heat-not-burn cigarettes induce fulminant acute eosinophilic pneumonia requiring extracorporeal membrane oxygenation. " Respiratory Medicine Case Reports, Vol. , "Acute Eosinophilic Pneumonia: Correlation of Clinical Characteristics With Underlying Cause. " Chest, Vol. , "Cigarette smoke and platelet-activating factor receptor dependent adhesion of Streptococcus pneumoniae to lower airway cells. " BMJ Thorax, Vol. , "Heat-not-burn tobacco products: a systematic literature review. " Tobacco Control, doi.
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