食後に眠気が起きる原因 食後に眠気が起こるのは、人間であれば当たり前のように感じますが、我慢できないほどの眠気が襲ってくる場合には次の3つが眠気の原因だと考えられます。 低血糖 低血糖と聞くとなんとなく大病のようなイメージがありますが、実は誰にでも起こる可能性がある症状です。 特に食後の眠気を強く感じる場合には、食事によって低血糖が引き起こされている可能性があります。 食後は血糖値が上昇するのでは?と疑問を感じる部分ですが、実際には食事後、血糖値が一度上昇した後に急激に血糖値が下がることがあります。 これは、上昇した血糖値を下げようとインスリンが分泌されることで、血糖値が急に下がることが原因です。 この低血糖は、持病が無くても食事方法で簡単に引き起こされてしまう症状です。 糖尿病 糖尿病の症状として、糖分を摂取すると眠気が襲うというのは聞いたことがある人も多いと思います。 この糖分とは何も甘いものばかりではなく、食事中の炭水化物にも多く含まれているものです。 特に気を付けたいのは、「隠れ糖尿病」の症状としての食後の眠気です。 そうすると、体内のエネルギーが不足し、食事したばかりなのに空腹感と眠気が襲ってくるのです。 肝臓疲労 肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、少々の不調では体感できるほどの症状は見られません。 もし、あなたが一日中強い眠気を感じ、特に昼食後からずっと眠気に悩まされているのなら、それは肝臓の疲労からきている眠気である可能性もあります。 肝臓は体内の毒素を分解・排出する作業を担っている、とても重要な臓器です。 肝臓が疲労してしまう原因としては、アルコールの過剰摂取が一番に考えられます。 アルコールを分解する際に排出される毒素を分解しきれず、肝臓は常に動いている状態となることでどんどん疲労を蓄積してしまうのです。 日中の眠気の他に、肌や白目が黄色くなる黄疸が見られる場合には、肝臓疲労を疑ってみてください。 食後の眠気と血糖値とは深い関係が このように、食後の眠気と血糖値は切っても切り離せない関係です。 特に、血糖値が一日の間で乱高下を繰り返すことを「グルコーススパイク」と呼び、これが食後の眠気の原因に深くかかわっていることが解っています。 グルコーススパイクを起こしてしまう要因には、高GI食品の摂取が挙げられます。 グルコーススパイクは健康な人にも起こるもので、高GI食品を過剰に摂取することで血糖値が急激に上昇し、インスリンが多く分泌されることで次は急激に血糖値が下降します。 グルコーススパイクによる眠気は、インスリンが分泌される地点、血糖値の頂点から下降し始めるころに起こります。 特に炭水化物や甘いものには注意 ではグルコーススパイクを起こす「高GI食品」とはどのようなものなのでしょうか? これは私たちにとっても身近な食品である、白米やパン製品も当てはまるものなのです。 特にもち米が含まれるおこわや赤飯、クロワッサンをはじめとする菓子パンなどは高GI食品の代表と言えるでしょう。 また、クラッカーやインスタントラーメン、コーンフレークといった気軽に食べられるものも高GI食品です。 甘いものは勿論その分糖類が多く含まれていますので、お菓子だけではなく果物の缶詰や清涼飲料水などにも注意してください。 低血糖を防ぐ対策 意外にも多くの人が陥りやすい低血糖は、毎日の食生活の中で以下のことに注意するだけで予防することが可能です。 炭水化物を減らす 血糖値の乱高下による低血糖を予防するために、最も手軽で効果がある対策としては、炭水化物の摂取を減らしてしまうという方法が挙げられます。 炭水化物の量を極端に減らすのは全く逆効果になってしまうので、ご飯を炊くときに少しおからを混ぜたり細かく切った白滝やこんにゃくを混ぜる等工夫をしてみましょう。 この二つはお米に混ぜてもお米の味を変えることなく満腹感もありますから、低血糖対策だけではなく肥満予防にも役立ちます。 精製した白米や食パンから玄米などに変える 玄米や雑穀を好んで食べることができるのであれば、お米に雑穀や玄米を混ぜてみてください。 パンであれば、白いパンではなく全粒粉やライ麦、ふすまなどが混ざっているものを選びましょう。 白くないご飯やパンに最初は違和感を感じるかもしれませんが、噛むごとに雑穀や玄米、全粒粉独特の味わいを楽しむことが出来るので様々な雑穀を試してみるのもおすすめです。 甘いスイーツを控える 甘いものが好きな人にとっては少し難しいことですが、砂糖をたっぷり使ったスイーツは控えるようにしましょう。 甘いものが食べたくなったら、フルーツを入れたヨーグルトや、干しイモといった自然の甘みのあるものを食べるようにしましょう。 最初は辛いかもしれませんが、徐々にそれらのものでも満足できるようになりますよ。 食物繊維を先に食べるようにする 食事の前に、食物繊維を摂るのもおすすめです。 食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果がありますし、食物繊維を先に摂ることで少量の食事で満腹感を得られる効果も期待できます。 毎食サラダを用意するのも食べるのも大変、という方は食物繊維入りのお茶を食前に飲むのも良いでしょう。 最近では、手軽に飲み物に溶かして使える難消化性食物繊維のデキストリンも販売されていますので、通販で買って毎食時お水に溶かして飲むといった方法もあります。 腹八分目にとどめる こちらも慣れるまでは大変ですが、なるべく満腹になりすぎないよう腹八分目を心掛けるようにして下さい。 もうちょっと何か食べたい、と思ったところでストップできるように自制してみましょう。 どうしても何かまだ食べたい時には、無糖のコーヒーなどを飲むと気が逸れますよ。 ゆっくり時間をかけて食事をする 人間は、食べ物を食べてから満腹感を得られるまでに15分ほどのタイムラグがあります。 この満腹を感じられるまでの間にドカ食いをしてしまうと、血糖値が急上昇し、そのあと急降下し低血糖になってしまいます。 血糖値を緩やかに上昇させるためにも、ゆっくりとよく噛んで食事を楽しむようにしてください。 噛む回数を増やすだけで、食事自体の量を減らすこともできます。 なるべく低GI食品を食べるようにする 食事をする際には、低GI食品を選ぶという習慣をつけることも大切です。 例えばお好み焼きにライス、うどんに天ぷらといった組み合わせだったランチを、雑穀ランチプレートや和定食にするだけでも大変効果的です。 和食は日本人の健康の理にかなった食事ですので、出来るだけジャンクフードや洋食ではなく、魚中心の和食に切り替えると自然に低GIの食事になりますよ。 まとめ 糖尿病は自分には関係ない!と簡単に思い込みがちですが、実際には現代人の4人に一人は糖尿病であると言われています。 手軽に甘いジュースやお菓子を食べられるようになった今では、糖尿病はとても身近な病気です。 食後の強い眠気が気になるのであれば、今一度生活習慣や食習慣を見直してみるようにしましょう。
次の食後に眠気が起きる原因 食後に眠気が起こるのは、人間であれば当たり前のように感じますが、我慢できないほどの眠気が襲ってくる場合には次の3つが眠気の原因だと考えられます。 低血糖 低血糖と聞くとなんとなく大病のようなイメージがありますが、実は誰にでも起こる可能性がある症状です。 特に食後の眠気を強く感じる場合には、食事によって低血糖が引き起こされている可能性があります。 食後は血糖値が上昇するのでは?と疑問を感じる部分ですが、実際には食事後、血糖値が一度上昇した後に急激に血糖値が下がることがあります。 これは、上昇した血糖値を下げようとインスリンが分泌されることで、血糖値が急に下がることが原因です。 この低血糖は、持病が無くても食事方法で簡単に引き起こされてしまう症状です。 糖尿病 糖尿病の症状として、糖分を摂取すると眠気が襲うというのは聞いたことがある人も多いと思います。 この糖分とは何も甘いものばかりではなく、食事中の炭水化物にも多く含まれているものです。 特に気を付けたいのは、「隠れ糖尿病」の症状としての食後の眠気です。 そうすると、体内のエネルギーが不足し、食事したばかりなのに空腹感と眠気が襲ってくるのです。 肝臓疲労 肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、少々の不調では体感できるほどの症状は見られません。 もし、あなたが一日中強い眠気を感じ、特に昼食後からずっと眠気に悩まされているのなら、それは肝臓の疲労からきている眠気である可能性もあります。 肝臓は体内の毒素を分解・排出する作業を担っている、とても重要な臓器です。 肝臓が疲労してしまう原因としては、アルコールの過剰摂取が一番に考えられます。 アルコールを分解する際に排出される毒素を分解しきれず、肝臓は常に動いている状態となることでどんどん疲労を蓄積してしまうのです。 日中の眠気の他に、肌や白目が黄色くなる黄疸が見られる場合には、肝臓疲労を疑ってみてください。 食後の眠気と血糖値とは深い関係が このように、食後の眠気と血糖値は切っても切り離せない関係です。 特に、血糖値が一日の間で乱高下を繰り返すことを「グルコーススパイク」と呼び、これが食後の眠気の原因に深くかかわっていることが解っています。 グルコーススパイクを起こしてしまう要因には、高GI食品の摂取が挙げられます。 グルコーススパイクは健康な人にも起こるもので、高GI食品を過剰に摂取することで血糖値が急激に上昇し、インスリンが多く分泌されることで次は急激に血糖値が下降します。 グルコーススパイクによる眠気は、インスリンが分泌される地点、血糖値の頂点から下降し始めるころに起こります。 特に炭水化物や甘いものには注意 ではグルコーススパイクを起こす「高GI食品」とはどのようなものなのでしょうか? これは私たちにとっても身近な食品である、白米やパン製品も当てはまるものなのです。 特にもち米が含まれるおこわや赤飯、クロワッサンをはじめとする菓子パンなどは高GI食品の代表と言えるでしょう。 また、クラッカーやインスタントラーメン、コーンフレークといった気軽に食べられるものも高GI食品です。 甘いものは勿論その分糖類が多く含まれていますので、お菓子だけではなく果物の缶詰や清涼飲料水などにも注意してください。 低血糖を防ぐ対策 意外にも多くの人が陥りやすい低血糖は、毎日の食生活の中で以下のことに注意するだけで予防することが可能です。 炭水化物を減らす 血糖値の乱高下による低血糖を予防するために、最も手軽で効果がある対策としては、炭水化物の摂取を減らしてしまうという方法が挙げられます。 炭水化物の量を極端に減らすのは全く逆効果になってしまうので、ご飯を炊くときに少しおからを混ぜたり細かく切った白滝やこんにゃくを混ぜる等工夫をしてみましょう。 この二つはお米に混ぜてもお米の味を変えることなく満腹感もありますから、低血糖対策だけではなく肥満予防にも役立ちます。 精製した白米や食パンから玄米などに変える 玄米や雑穀を好んで食べることができるのであれば、お米に雑穀や玄米を混ぜてみてください。 パンであれば、白いパンではなく全粒粉やライ麦、ふすまなどが混ざっているものを選びましょう。 白くないご飯やパンに最初は違和感を感じるかもしれませんが、噛むごとに雑穀や玄米、全粒粉独特の味わいを楽しむことが出来るので様々な雑穀を試してみるのもおすすめです。 甘いスイーツを控える 甘いものが好きな人にとっては少し難しいことですが、砂糖をたっぷり使ったスイーツは控えるようにしましょう。 甘いものが食べたくなったら、フルーツを入れたヨーグルトや、干しイモといった自然の甘みのあるものを食べるようにしましょう。 最初は辛いかもしれませんが、徐々にそれらのものでも満足できるようになりますよ。 食物繊維を先に食べるようにする 食事の前に、食物繊維を摂るのもおすすめです。 食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果がありますし、食物繊維を先に摂ることで少量の食事で満腹感を得られる効果も期待できます。 毎食サラダを用意するのも食べるのも大変、という方は食物繊維入りのお茶を食前に飲むのも良いでしょう。 最近では、手軽に飲み物に溶かして使える難消化性食物繊維のデキストリンも販売されていますので、通販で買って毎食時お水に溶かして飲むといった方法もあります。 腹八分目にとどめる こちらも慣れるまでは大変ですが、なるべく満腹になりすぎないよう腹八分目を心掛けるようにして下さい。 もうちょっと何か食べたい、と思ったところでストップできるように自制してみましょう。 どうしても何かまだ食べたい時には、無糖のコーヒーなどを飲むと気が逸れますよ。 ゆっくり時間をかけて食事をする 人間は、食べ物を食べてから満腹感を得られるまでに15分ほどのタイムラグがあります。 この満腹を感じられるまでの間にドカ食いをしてしまうと、血糖値が急上昇し、そのあと急降下し低血糖になってしまいます。 血糖値を緩やかに上昇させるためにも、ゆっくりとよく噛んで食事を楽しむようにしてください。 噛む回数を増やすだけで、食事自体の量を減らすこともできます。 なるべく低GI食品を食べるようにする 食事をする際には、低GI食品を選ぶという習慣をつけることも大切です。 例えばお好み焼きにライス、うどんに天ぷらといった組み合わせだったランチを、雑穀ランチプレートや和定食にするだけでも大変効果的です。 和食は日本人の健康の理にかなった食事ですので、出来るだけジャンクフードや洋食ではなく、魚中心の和食に切り替えると自然に低GIの食事になりますよ。 まとめ 糖尿病は自分には関係ない!と簡単に思い込みがちですが、実際には現代人の4人に一人は糖尿病であると言われています。 手軽に甘いジュースやお菓子を食べられるようになった今では、糖尿病はとても身近な病気です。 食後の強い眠気が気になるのであれば、今一度生活習慣や食習慣を見直してみるようにしましょう。
次の副交感神経が優位になる• オレキシンの分泌量の減少• 血糖値の変化 それぞれ私たちの体の中では、どのような変化が起き、どのように体のだるさや眠気につながってしまうのでしょうか。 3つの原因について、その メカニズムを分かりやすく解説させていただきます。 副交感神経が優位になるメカニズム 私たちが意識しなくても、食べ物を消化できたり、暑い時に汗をかいたり、呼吸をしたりできるのはなぜでしょうか? それは 自律神経という機能を私たちが持っているからです。 自律神経とは、私たちの行動や、周囲の環境に応じて、 私たちの健康をコントロールしてくれる、なくてはならない神経です。 自律神経には次の図のように、 交感神経と 副交換神経に分かれており、この2つが1日のうちに入れ替わる(優位になる)ことによって私たちは健康に生活することができているのです。 [st-kaiwa1] 交換神経は私たちが日中活動する時に働く神経で人間が活動しやすい状態にしてくれる働きがある。 一方で副交感神経は私たちが体を休める時に働く神経で、人間の体のメンテナンスをしてくれる働きがある、と考えると分かりやすいよ。 たとえば、睡眠時には副交感神経が優位になって体をメンテナンスして、朝起きてからは交感神経が優位になって、私たちが活動しやすい状態に体を変化させてくれる。 だから私たちは日中元気に活動できるんだね。 その中の一つが「食事」です。 食事中は活動している状態なので、交感神経が優位になっていますが、 食後には一転、副交換神経が優位な状態に変化します。 実は、 胃や腸などの内蔵は副交感神経が優位な状態の時に活発に働くようになっています。 そのため食後は副交感神経が優位になります。 副交感神経が優位になることで、体は睡眠時と同じような リラックス状態に陥り、眠気やだるさを感じやすくなるのです。 食後のだるい眠気を少しでも和らげるためには? 食事中から食後にかけて 交感神経と副交感神経が入れ替わるスピードが急であればあるほど、眠気やだるさを感じやすくなります。 主に早食いや食べ過ぎによって、このスピードは早くなります。 そのため、ご飯をゆっくり食べることや、食べる量を腹八分目に抑えることで、 食後のだるい眠気を和らげる効果が期待できます。 オレキシンの分泌量の減少 私たちの健康が維持できるのは、先ほどご紹介した自律神経だけのおかげではありません。 ホルモンという化学物質も私たちの体の健康をコントロールしてくれています。 ホルモンは、 私たちの体を常に一定の状態、つまり健康な状態を保つ働きをしてくれる化学物質です。 体のいたるところで作られており、それぞれ役割が違います。 たとえば、私たちが空腹感や満腹感を感じるのは、私たちの体の中で、それぞれ食欲を向上させる オレキシン(別名:空腹ホルモン)、満腹感を感じさせる レプチン(別名:満腹ホルモン)というホルモンが体内で分泌されるためです。 体を健康に保つためには栄養をしっかりと取る必要があるので、 お腹がすくとオレキシンが分泌され「栄養が足りないよ〜」と教えてくれます。 一方、栄養の取り過ぎも体に悪いので、 満腹になったタイミングで「もう十分だよ〜」とレプチンが分泌されます。 このようにホルモンは私たちの体を健康に保つ働きをしてくれているのです。 実は、 オレキシンには覚醒効果があり、血液中にすでに溶け込んでいる糖分をエネルギーに変えてくれます。 体を活動状態しやすい状態、つまり食欲旺盛な状態にしてくれるのです。 よく「空腹時には頭が働く」と言われるのはこのオレキシンの働きが関係しています。 しかし、 食後にレプチンが分泌されるとともに、オレキシンの分泌量は減少していきます。 オレキシンの覚醒効果は弱まり、糖分をエネルギーに変えられなくなってきます。 そのため、体は休息しやすい状態になり、眠気やだるさを感じるのです。 このオレキシンとレプチンの分泌量の変化は、 交感神経や副交感神経の変化とも大きな関わりがあるため、自律神経とホルモンの変化によって食後に眠気やだるさを感じやすくなると言えます。 しかし、自律神経とホルモンの変化による眠気やだるさはあくまで一時的なものであり、徐々に回復していきます。 血糖値の変化 自律神経やホルモンの変化だけではなく、食事によって 血糖値が変化することも、眠気やだるさをもよおす原因の一つです。 [st-kaiwa1] 炭水化物を食べると、それが体の中で消化吸収されて、ブドウ糖として血液中に送られるんだ。 そのブドウ糖が血液を通って体中の細胞にエネルギーとして届けられるから私たちは日々活動できているんだよ。 この時、血液中に含まれるブドウ糖の量を血糖値と言うんだ。 通常であれば、 上がった血糖値を抑えるためにインスリンがが体内から分泌され、血液中のブドウ糖を中性脂肪に変え、体内に吸収するサポートをしてくれます。 実は ブドウ糖が体中の細胞にエネルギー(中性脂肪)として取り込むためにはインスリンが必要不可欠です。 もしインスリンがなかったら、いくら血液中にブドウ糖があったとしても、エネルギーとして細胞に送ることができなくなってしまうのです。 この血糖値が上がって、インスリンが働くまでの2時間は、 細胞にエネルギーを送れていない状態になるので、眠気や体のだるさにつながってきます。 人によっては、 食後に血糖値が通常よりも急上昇してしまうことから、食後に異常なほど高血糖状態になり、その分急激な眠気や体のだるさを感じてしまう方もいらっしゃいます。 また、食後高血糖状態になってしまうと、それを抑えるべくインスリンが大量に分泌されます。 結果的に血糖値が急激に下がり、 逆に血糖値が普通よりも低くなってしまう低血糖状態になってしまうと、逆に体のだるさや眠気を感じやすくなります。 このように、食事によって 血糖値が上昇した状態、逆にインスリンによって 血糖値が低くなりすぎてしまった場合に、眠気やだるさを感じてしまうのです。 糖尿病の場合 食後に眠気やだるさを感じる場合、最も注意すべき病気が 糖尿病です。 糖尿病は一言で言えば、血糖値を下げる働きをする インスリンが上手く働かず、血糖値が下がりづらいという病気です。 よく糖尿病の人が「インスリン注射」というものを打っている光景をテレビなどで見たことがあると思います。 これは、 インスリンを外部から取り入れ、少しでも血糖値を下げるべく行われている治療です。 糖尿病の方は、食後に血糖値が異常に上がりやすく、さらにその血糖値を下げるインスリンが上手く働きません。 そのため、 食後も高血糖の状態が長く続きます。 その為一般の方に比べて、食後に眠気や体のだるさを感じる時間が長かったり、 耐え難い強烈な眠気やだるさを感じるというのが糖尿病の初期症状の特徴です。 また、インスリンが上手く働かないということは、上手くブドウ糖をエネルギーとして体内に吸収出来ていない証拠であるため、 エネルギー不足によっても眠気や体がだるいと感じてしまいます。 食後の眠気やだるさは誰にでもあることなので、それだけでは糖尿病かどうかはわかりづらいと思います。 そのため、食後の眠気やだるさだけではなく、 次のような症状が出ている場合には、糖尿病の可能性を疑う必要があります。 喉が乾きやすい• 食べても体重が減少する• 常にを体がだるい 食後のだるさや眠気は病気が原因の可能性も!? 食後にだるいと感じたり、眠たくなってしまうのは、人間であればだれでも起きることです。 しかし中には先ほどご紹介した糖尿病のように、 重大な病気のサインである可能性もあります。 ここでは、食後にだるさや眠気を感じてしまう原因となりうる 病気の症状やその初期症状の特徴などをご紹介いたします。 ぜひ医療機関を受診する前の参考として見ていただければと思います。 低血糖症 低血糖症とは、 血糖値を上手くコントロールできずに正常値を維持できない病気です。 原因は、主に 食生活の乱れにあります。 炭水化物を取りすぎたり、食後の急激な高血糖を招く食生活を続けていると低血糖症を招きやすいと言われています。 低血糖症になると、主に次のような症状が見られます。 空腹の時に手が震えてしまう• 食後に強烈な体のだるさや眠気を感じてしまう• 急に力が抜けることがある これらの症状を放っておくと、 自分自身で対処できなくなる可能性もあります。 このような症状が見られるという方は自分で判断しようとせず、一度医療機関を受診するのがいいかもしれません。 食後低血圧 食後に眠気やだるさではなく、 ふらつきやめまい、立ちくらみなどの症状が出る場合には、この食後低血圧の可能性があります。 だいたい 食後30分後程度から症状が出始めることが多く、その症状は時間の経過とともに徐々におさまっていきます。 ひどい場合には失神してしまったりすることもあります。 食後低血圧の主な原因は、 自律神経の機能低下です。 人間の体は食事をすると消化のために胃や腸に血液が集中するようにできています。 そのため、食後には体中の血圧が下がります。 普通であれば、自律神経の働きによって、下がった血圧は元に戻ります。 しかし、更年期障害や何かしらの影響により自律神経の機能が低下してしまうと、 食後に血圧が低下しやすくなってしまいます。 ほとんどの場合、時間と共に症状は良くなっていくため、血圧検査などでもわかりづらいのが特徴です。 そのため、 自分自身で少しずつ対処していくのが良いと言われています。 主に、消化に多くの血液を必要とする炭水化物の摂取を控えたり、またカフェインの摂取により改善が期待できます。 また、食後はあまり激しい運動はせずに、しばらく横になっているなど安静にすることで 食後のふらつきやたちくらみなど食後低血圧の症状を和らげる効果が期待できます。 症状が気になる場合や、命の危険を感じた場合には、「食後に立ちくらみやめまいがする」などはっきりとした 症状を医師に伝え、指示を仰ぐようにするといいかもしれません。 食後の眠気、体がだるい時の対処法とは? まず、先ほどご紹介した病気の症状が見られる場合には、自分で無理に判断しようとせず、医療機関を受診することが最大の対処法となります。 ここでは、 自律神経やホルモン、食後の血糖値の変化によってもよおされる眠気やだるさを少しでも和らげる方法についてご紹介いたします。 基本的には食後の眠気やだるさは食生活の乱れが原因であることが多いため、 食生活の改善や血糖値を上げにくい食事方法などが主な対処法となります。 次のような対策により食後の眠気やだるさを解消することが期待できますので、ぜひ食後の眠気が気になる方が試してみてはいかがでしょうか。 仮眠(パワーナップ) 食後15〜20分程度の仮眠を取ることで、睡魔を飛ばします。 睡魔を飛ばす働きをするのがレム睡眠であるため、基本的に深い眠り(ノンレム睡眠)になってしまっては逆効果です。 そのため、横になるのではなく椅子などに座って寝るようにしましょう。 また時間は20分以下に抑えましょう。 寝る前にカフェインを取ると、すっきりと起床しやすくなります。 食物繊維から先に食べる(血糖値を上げにくい食事) 食後に眠くなったりだるくなりやすいという方は、食物繊維を含む野菜や根菜などから先に食べることで食事による血糖値の急上昇を緩やかにすることが期待できます。 食後に運動などを行い眠気を回避する 食後は自律神経が副交感神経に変化したり、オキシトシンの分泌が低下したり、体は休息しやすい状態に陥ります。 このような状態で運動などを行うことで、自律神経を交換神経に戻したり、血圧や体温が上がることで活動しやすい状態にする効果が期待できます。 つまり眠気やだるさを回避する効果が期待でるのです。 よく噛んで食べる 噛むことによってより食べ物は消化、分解、吸収されやすい状態になります。 そのため消化に血液をあまり使う必要がなくなるため、食後の眠気やだるさを感じにくくする効果が期待できます。 腹八分目に留める 食べ過ぎは、血糖値の急上昇の原因となります。 そのため腹八分目に留める食事を心がけましょう。 そうすることで、満腹中枢への刺激が弱まり、オキシトシンの分泌量の減少が抑えられるとともに、血糖値の急上昇を防いだり、消化へ使う血液量をへらす効果が期待できます。 人間は、食後に眠気やだるいと感じるように出来ています。 そのため、全く眠気やだるさを感じることがないようにすることは出来ません。 しかし完全には解消できずとも、眠気やだるさを和らげることはできます。 今回ご紹介いたしました原因や対処法が、みなさまにとって上手く食後の眠気やだるさをコントロールしていただけるきっかけになっていただければ幸いです。 また、同時に眠気やだるさがきにくくなるように、規則正しい食生活も一緒に心がけていただければと思います。
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