解説 大学文芸員が選ぶ第8回大学読書人大賞や、「読書メーター」 読みたい本ランキング第1位などを獲得した河野裕の同名ミステリー小説を横浜流星、飯豊まりえ主演で映画化。 七草は人口2000人程度の階段島にやって来た。 階段島は捨てられた人たちの島で、島の人たちは誰もが自分がなぜこの島に来たかを知らない。 特に疑問を抱くことがなかった七草の島での高校生活は平穏な時間だったが、幼なじみの真辺由宇との再会により状況は一変する。 「納得できない」と憤慨し、島から出るために島にまつわる謎を解き明かそうとする真辺。 七草と周囲の人々は真辺に巻き込まれていく。 七草役を横浜、真辺役を飯豊がそれぞれ演じる。 監督はアメリカの高校在学中にバッカイフィルムフェスティバルのオハイオ州優秀賞を受賞した柳明菜。 2019年製作/105分/G/日本 配給:KADOKAWA、エイベックス・ピクチャーズ スタッフ・キャスト ネタバレ! クリックして本文を読む 私は原作シリーズが大好きで、全6巻何度も読み返しています。 なので、正直実写版の予告を見た時から絶対見に行かないと思っていました。 原作を知っている分、比較してしまってガッカリしてしまうと感じたので。 けれどDVDが発売されて、レンタルショップで見つけて、もしかして映画もものすごく面白かったりしたら嬉しいなと、食わず嫌いせずに見てみる事にしました。 映画自体は映像も綺麗で、ただの恋愛映画として見たとしたら登場人物全てに物語を感じる良い作品だと思います。 でも原作と違う点があまりに多くて、やっぱり比べて見てしまいました。 キャストの皆さんの演技もすごく上手いのが分かるし、感情も伝わってくるのですが、配役がしっくりこない… 個人的には真辺はもっと目力があるというか、芯が揺らがず、凛としたイメージだったので、どこか柔らかい雰囲気を感じる飯豊まりえさんよりも、堀役の矢作さんの方が合っている気がしました。 あと、原作でもトクメ先生が大好きなので実写版で仮面を着けていないのにガッカリしました。 なのにエンドロールを見ていたらやっぱり役名はトクメ先生、となっていて仮面を着けているということが、この物語において大切な部分じゃないの?と思いました。 ナドくんに関しても、名前に関しては真辺から「ナドさん」という言葉が1度出たキリで、七草も100万回生きた猫と呼んでおらず、これでは原作を読んでいる人ならともかく映画を初めて見た人からはあまりに分かりにくすぎると感じました。 他にもハルさんのキャラが全然違う、など小説と違うものとは思いつつもあまりにも原作と違いすぎて、やっぱり残念でした。 私が細かいところを気にして見すぎたんだろうとも思うのですが、映像綺麗なのに横顔のシーンで髪が顔に引っかかっていたり、こだわっていないように感じてしまって、最後まであまり映画に入りこめず… 世界観、雰囲気は原作と同じく不思議で透き通った感じがあるのですが、そもそも原作自体、理論的で集中して読まないと理解が難しいところがあるのに、そこが映像じゃなく語りになっていたり、分かりにくかったり、全体的に雰囲気だけで、肝心の内容が曖昧になっていると思いました。 これだったらわざわざ実写にしないでもいいんじゃない?と正直感じます。 大好きな作品だったからこそ、もっともっと丁寧に映像化して欲しかったし、小説がもつ言葉や雰囲気を映像で全部表現出来ていたらとても凄い映画だったと思うので、残念です。 「デスカムトゥルー」 C IZANAGIGAMES, Inc. All rights reserved. 「ソニック・ザ・ムービー」 C 2020 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 「エジソンズ・ゲーム」 C 2018 Lantern Entertainment LLC. All Rights Reserved. 」 C 2019 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios Inc. All Rights Reserved. 「ドクター・ドリトル」 C 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.
次のCONTENTS• 映画『いなくなれ、群青』の作品情報 C 河野裕/新潮社 C 2019 映画「いなくなれ、群青」製作委員会 【公開】 2019年(日本映画) 【原作】 河野裕 【監督】 柳明菜 【脚本】 高野水登 【キャスト】 横浜流星、飯豊まりえ、矢作穂香、松岡広大、松本妃代、中村里帆、黒羽麻璃央 【作品概要】 河野裕のベストセラー「階段島」シリーズの第1作にあたる同名小説の初の映画化作品。 ヒロインには、モデル・女優として活躍し、今後も多くの出演作の公開が控える飯豊まりえ。 キャスト・スタッフ共に若手が揃ったファンタジックな青春ミステリー映画です。 映画『いなくなれ、群青』のあらすじとネタバレ C 河野裕/新潮社 C 2019 映画「いなくなれ、群青」製作委員会 階段島。 魔女が支配し、何かをなくした者がそれを見つけるまで生活をし続ける島。 高校生の七草はある日突然、この島の住人となります。 なぜ、どうして、いつこの島にやってきたのかは七草本人もわかりません。 階段島では最低限の生活が保障されています。 学校もあり、学生寮もあります。 七草はそこで高校生活を開始します。 クラスには口数の少ない女子の掘、ゲームマニアの佐々岡、クラス委員長の水谷などがいます。 そんな七草の前にかつての同級生・真辺由宇が転校生としてやってきます。 ストレートな物言いをするタイプの真辺は、自分の置かれている状況に不満を隠しません。 そして、自分のなくしたもの、魔女の正体、島の秘密などを解き明かしていくと宣言して見せます。 しかし、真辺のストレートな行動は島で浮いてしまいます。 彼女の性格を昔から知っていいた七草は、彼女と島の人々の間に入ってフォローし続けます。 それまで、どこか受け身的であったもののそれなりに調和のとれていた島の生活を、真辺の存在が掻き乱しています。 そんな中で、島の壁に魔女へのメッセージを込めた落書きが書かれる事件が起きます。 音楽祭がすすむ中で真辺は落書き事件、魔女の正体探しを独り進めていきます。 C 河野裕/新潮社 C 2019 映画「いなくなれ、群青」製作委員会 七草は魔女のいるという拾得物係のある灯台に向かいます。 七草には実は島の秘密・自分のなくしたものが何なのかわかっていました。 落書きで魔女へのメッセージを残したのも七草でした。 島の秘密・島にあるというそれぞれがなくしたものとは、その人々が捨てたものでした。 島の人たちはその人が捨てたものが人格化したものだったのです。 現実の世界の七草は「悲観的な自分」を捨てた。 そして捨てられた人格が魔女の力によって人間の形になり、島の住人になったのでした。 真辺もまた、強ければ強いほどその副産物としての脆さを併せ持っていて、その脆さを含んだ強さの部分を捨てたのでした。 その部分が人格化したことで、より一層理想家肌の真辺として島に姿を現しました。 それでもその強い部分を真辺には持っていて欲しいと考えた七草は、魔女に島の秘密を守るという条件で真辺を島から外の世界へ出そうとします。 そして、七草と真辺は島の階段を登り始めます。 真辺は七草にまた会おうと約束して、外の世界へと帰っていきます。 真辺がいなくなった島に元の日々が戻ります。 しかし、そこに真辺が姿を現しました。 真辺は七草との約束を守ったのです。 真辺は七草に「戻ってこない方が良かったか?」と問いかけます。 七草は困った顔を浮かべながらも、真辺を改めて迎え入れるのでした。 本作を鑑賞するまでは、「これを実写映画化するのは無理だろう」と感じてしまいました。 横浜流星のその存在感は、 飯豊まりえが演じるストレートで一見強力に感じられるキャラクター性とも良い対比になっています。 原作からの脚色・換骨奪胎ぶりも効果的で、世界観を壊さない一方で、映像化すると少々浮いてしまうような部分をうまく削られています。 柳明菜監督は全国公開規模の作品制作を手がけるのは本作が初。 脚本の 高野水登も『3D彼女リアルガール』『賭ケグルイ』などで近年注目され始めた才能ですが、主演俳優・横浜流星の勢いに乗って、難しい設定の映画をしっかりと仕上げてきました。 まとめ C 河野裕/新潮社 C 2019 映画「いなくなれ、群青」製作委員会 『 列車戦隊トッキュウジャー』から約五年、 いよいよ大ブレイクを果たした横浜流星。 ちなみに『トッキュウジャー』からは、同じく映画・ドラマで活躍中の 志尊淳もブレイクしています。 若手俳優育成の場でもある特撮ヒーロー作品のスタッフ陣の眼の鋭さ、その育成の手腕には感服させられます。 過去にも単独主演の映画はありましたが、大ブレイクしたこのタイミングでの主演作ということもあり、これまでの作品とは明らかに違った観られ方をする作品になることは間違いありません。 本人もその思いはあるのか、作品を引っ張るような座長としての頼もしい発言も聞こえてきます。
次の素敵な合唱曲紹介シリーズ こんにちは!合唱作曲家の弓削田です。 この記事は3人のために書きました。 素敵な合唱曲を、探している人• 合唱曲の秘密を、知りたい人• これからこの歌を、歌う人 福島県で生まれた感動の合唱曲「群青」をご紹介します! まずは聴いてみましょう~ 群青(歌詞) ああ あの街で生まれて君と出会い たくさんの想い抱いて 一緒に時を過ごしたね 今旅立つ日 見える景色は違っても 遠い場所で 君も同じ空 きっと見上げてるはず 「またね」と手を振るけど 明日も会えるのかな 遠ざかる 君の笑顔今でも忘れない あの日見た夕日 あの日見た花火 いつでも君がいたね 当たり前が幸せと知った 自転車をこいで 君と行った海 鮮やかな記憶が 目を閉じれば 群青に染まる あれから二年の日が 僕らの中を過ぎて 三月の風に吹かれ 君を今でも想う 響けこの歌声 響け遠くまでも あの空の彼方へも 大切な全てに届け 涙のあとにも 見上げた夜空に 希望が光ってるよ 僕らを待つ群青の街で ああー きっとまた会おう あの街で会おう 僕らの約束は 消えはしない 群青の絆 また 会おう 群青の街で 作詞 福島県南相馬市立小高中学校 平成24年度卒業生 作曲 小田美樹 福島県南相馬市立小高中学校 教諭 (許諾番号9020135001Y38029) この曲について この曲が生まれたのは、福島第一原子力発電所から半径20km圏内に位置する福島県南相馬市。 南相馬の子どもたちが東日本大震災によって離ればなれになってしまった仲間を思って、つぶやいたり、 書き留めた言葉を、小高中学校の小田美樹先生がまとめて、曲をつけた作品だそうです。 震災後、全国に避難していった友だちが原発事故で小高に戻れないなど、たくさんの不安が生徒たちにのしかかり、わずか6、7名の2年生も、心を痛め、音楽の授業では歌が歌えなくなっていたそうです。 音楽の小田美樹先生も・・・。 ある日、小高中を離れた生徒がどこにいるのか、大きな日本地図に生徒の顔写真を貼り付けながら、子どもたちが「遠いね」「でも、この地図の上の空はつながってるね」など話しながら、詩づくりが始まったそうです。 子どもたちの思いを綴った日記や作文、他愛もないおしゃべりから、小田先生は子どもたちの想いを書き留めていき、それをつなぎあわせて、「群青」ができあがったそうです。 震災が起きたあの日 あの日僕は、仙台空港に向かう飛行機に乗るために北海道の千歳空港で搭乗するのを待っていました。 突然の大きな揺れ。 空港でのアナウンスは「仙台空港の道路にひびなどの異常があるかどうか確認中です」というもので、まさかあのあと、仙台空港にも津波が押し寄せてきて、飛行機に乗れないなんて想像もできず・・・。 さらにあのような大きな被害があるなんて夢にも思わず。 ホテルのテレビをつけた時、はじめて、大変なことが起きた・・・と呆然としたのを覚えています。 一緒に居た、仙台イングリッシュセンターの校長先生夫妻は、学校が心配だから、と福島行きの飛行機をとりなおし、僕たちは福岡に戻るように。 とチケットを取り直してくれました。 あの時の、先生たちの落ち着いた行動と優しいまなざし、そして勇敢な姿は、忘れられません。 2ヶ月経ち、初めて足を運んだ東北 「歌で元気を出させてほしい」と声をかけてくれたのは、山形県酒田市の薬局さん。 直接的な被害はなかったけど、避難してきている人がいるから・・・ということで、コンサートをさせていただくことに。 そのまま3日間で5件の演奏をしながら、酒田市、天童市、山形市、米沢市と山形をまわり、そして、そのあと仙台や岩手にも回っていきました。 「東北から東北へのメッセージコンサート」と題して、ハンカチにメッセージを書いてもらい、それらをリレーしながら回りました。 「東北は夢から復興していくんだよ」 そう言ってくれたのは、コンサートで出会ったお客さんで、「心配してくれてありがとう、だけど心配しすぎなくていい。 」「東北は夢から復興していく。 心配しすぎずに、あなたも自分の夢にむかってがんばりなさい」と声をかけてくれました。 その言葉がとても力強く、心に残りました。 子どもたちの歌声を通じて、みんなで元気になれるように・・・。 そんな願いを込めました。 「群青」とはだいぶ違う雰囲気の曲ですが・・・自分なりに、東北で教えていただいたことを歌にしました。 聴いていただけたら嬉しいです。 始めようもう一度 そのままの自分 信じることから Believe in Dream 夢を信じて そう一緒に Believe in Dream どんな明日を描こう So…負けないで どんな時も一人じゃない lalala… 作詞・作曲:弓削田健介.
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