コロナ 学校 再開。 コロナあけの学校再開 子どもの心、注意点は? いじめや不登校増のリスクも

特設サイト 新型コロナ 文部科学省 学校再開はどうなる?|NHK

コロナ 学校 再開

新型コロナウイルスの感染者数が全国的に増加している中での学校再開は危険だとして、一部の養護教諭らが休校の延長を求める署名活動をインターネット上で展開し、4月20日午後5時時点で1400人を超える賛同が集まっている。 学校再開にはどんなリスクが伴うのか。 署名活動を展開している「養護教諭有志の会」メンバーの1人である、公立小学校の養護教諭にインタビューした。 ネット署名サイト「Change. org」で行われている養護教諭らによる休校延長を求める署名活動 3月末に文科省から示された「学校再開ガイドライン」を読んだときに、「これでは子供を守るなんてとても無理だ」と感じました。 その後、国が緊急事態宣言を出すなどして、休校を延長する自治体が増えたことで、正直ほっとしています。 感染拡大が続いている状況で学校を再開するのは、あまりにも危険すぎます。 学校現場は3月から続く休校で先も見通せず、どの教員も学習の遅れや子供たちの様子を心配しています。 しかし、日々状況が変わる中で一体何から始めればいいのか、不安ばかりが先行して、思考停止に陥っている面もあります。 学校の感染防止対策は養護教諭が中心に進めなければなりませんが、多くの学校では、養護教諭は1人だけで、相談相手が近くにおらず、情報が不足していると感じました。 そこでSNSで養護教諭のグループをつくり、情報交換するようにしたのです。 最初は少人数で始めたのですが、次第に大きくなり、現在は200人くらいのメンバーがいます。 SNSでつながった全国の養護教諭同士で議論しているうちに、やはり「学校再開ガイドライン」で示されている対応策は、学校が集団生活の場であることや子供の特性を考えると、実施はとても不可能であるという結論に至りました。 学校再開を何とかして止めるしかない。 そう考えて、署名活動を始めることにしたのです。 学校によっては、マスクやアルコール、非接触型体温計の備品が十分にない状態です。 それらを学校に優先的に配備してくれるかどうかも分からない状態では、感染防止対策を徹底できるわけがありません。 考えるまでもなく、学校は密閉、密集、密接の3密がいろんなところで発生します。 学校が再開すれば、子供はうれしくて友達とハイタッチしたり、ハグしたりするでしょう。 そういう行為を止めることができるのか。 やめるように厳しく指導したとして、ただでさえストレスをため込んでいる子供に追い打ちをかけることにならないか。 懸念は尽きません。 教室だけでなく、休み時間の遊び場所や登下校中も、子供は集団になります。 もし子供に感染が確認されたら、学校内での濃厚接触者は同じ教室にいた子供だけとは限らない。 そうなれば感染経路を特定することも、クラスター化も防げないと思います。 発熱などの症状が見られる子供が保健室で休養する場合も、新型コロナウイルスへの感染を念頭に対応すると、他の子供への感染を防ぐためには、風邪症状の子供と他の子供とで部屋を分けるなどしないといけません。 さらに、養護教諭自身にも感染する危険があります。 養護教諭の多くは女性で、子育て中だったり妊娠していたりする場合だってあります。 感染リスクが高い環境で、子供や教職員だけでなくその家族も守れるのか。 医療崩壊を起こさせないようにしなければいけない状況の中で、学校を再開することは矛盾しているとしか言いようがありません。 一方で、私たちは休校中の教育機会や安全の確保も重要だと考えています。 ウェブをはじめとする、自宅でもできるさまざまな学習を充実させ、学校が再開しても、保護者や本人が安心できるまで自宅で学習を続けるという選択も認めるべきだと思います。 また、保護者もストレスを抱え、虐待リスクが高まっています。 これらへの対応は学校に丸投げするのではなく、行政が責任を持って取り組むべきです。 例えば、子供に健康観察カードを提出させるとき、ふざけながら隣の子供のカードを見て「ウイルスに感染しているんじゃないの?」などとからかうようなことが起きないようにしないと、いじめや差別のきっかけになりかねません。 そうした子供の言動に対して、アンテナを高くして注意深くみていく必要があります。 ただでさえ、子供たちはストレスや不安で安心して学べる状況ではありません。 学校が再開したとたんに学級崩壊が起こらないかと危惧しています。 教員が感染する例も各地で起こっています。 少しでも体調が悪ければ無理せず休み、周りがフォローし合えるような、職場の協働意識を高めていくことが、結果的に感染リスクを下げることになります。 養護教諭の仕事に関して言えば、健康診断が安全に実施できるのか心配です。 特に学校医や学校歯科医と対面で行う内科、眼科、耳鼻科、歯科の健康診断では、問診と共に口腔(こうくう)や眼、顔、耳鼻咽頭などの健診があり、子供たちに触れるのを避けて通れません。 1人の健診が終わるたびに消毒をしていますが、完全に感染を防ぐのも難しければ、子供を黙ったまま待たせることも難しいでしょう。 定期健康診断は例年、6月30日までに実施しなければならないことになっているのですが、文科省は新型コロナウイルスの影響でやむを得ない事情があれば、年度末までに実施すればよいことをすでに通知しています。 しかし、健康診断の結果を踏まえ、1年間の教育活動に子供が安全で安心して参加できるよう配慮するという養護教諭の役割を十分に果たせるのかという懸念もあり、非常に悩ましいです。 きっと、今、全国各地の学校で養護教諭はこうした悩みを1人で抱えているのだと思います。 養護教諭同士のつながりを広げつつ、同僚の教員も一緒に考えてもらえるようなつながりもつくる必要があります。 どうか、学校の先生方には、養護教諭の考えや悩みに耳を傾けてほしいと思います。

次の

新型コロナウイルス感染症関連情報(教育関係)

コロナ 学校 再開

マニュアルでは専門家会議の提言を踏まえ、地域の感染状況に応じて、最も低い「レベル1」から「特定警戒都道府県」にあたる「レベル3」までの3段階に分けて対応を示しています。 このうち、「レベル1」の地域では身体的距離を1メートルを目安に最大限離すよう求めたうえで、換気などの対策をとって通常の教育活動を行うとしています。 レベル2では校内での距離をできるだけ2メートルとるよう求めていて、感染リスクの低いものから徐々に実施するとしています。 レベル3では合唱や子どもが密集する運動など感染リスクの高い授業は行わないとしています。 マニュアルの詳しい内容です。 衛生管理マニュアル「学校の新しい生活様式」 「レベル3」 生活圏内の状況が、「特定 警戒 都道府県」に相当する感染状況である地域。 「レベル2」 生活圏内の状況が、• 「感染拡大注意都道府県」に相当する感染状況である地域(特定 警戒 都道府県の指定基準等を踏まえつつ、その半分程度などの新規報告者等で判断することが考えられる。 感染状況をモニタリングしながら、「新しい生活様式」を徹底するとともに、必要に応じ、知事が特措法第24条第9項に基づく協力要請を実施する地域)• 「感染観察都道府県」に相当する感染状況である地域のうち、感染経路が不明な感染者が過去に一定程度存在していたことなどにより当面の間、注意を要する地域。 「レベル1」 生活圏内の状況が、感染観察都道府県に相当する感染状況である地域のうち、レベル2にあたらないもの(新規感染者が一定程度確認されるものの、感染拡大注意都道府県の基準には達していない。 引き続き感染状況をモニタリングしながら「新しい生活様式」を徹底する地域) 児童・生徒への指導 学校生活における一番の感染リスクは、休み時間や登下校など教職員の目が届かない所での児童生徒等の行動。 学校生活を始めるに当たり、まずは児童生徒等が感染症を正しく理解し、感染のリスクを自ら判断し、これを避ける行動をとることができるよう感染症対策に関する指導を行うことが必要。 (感染症対策用に必要な持ち物)• 清潔なハンカチ・ティッシュ• マスク• マスクを置く際の清潔なビニールや布等 基本的な感染症対策の実施 感染症対策の3つのポイントを踏まえ、取組を行います。 感染源を絶つこと• 感染経路を絶つこと• 抵抗力を高めること (1)感染源を絶つこと 1 発熱等の風邪の症状がある場合等には登校しないことの徹底 発熱等の風邪の症状がある場合には、児童生徒等も教職員も、自宅で休養することを徹底する。 2 登校時の健康状態の把握 登校時、児童生徒等の検温結果及び健康状態を把握する。 家庭で体温や健康状態を確認できなかった児童生徒などについては、登校時、教職員が検温及び健康観察などを行う。 3 登校時に発熱等の風邪の症状が見られた場合 発熱等の風邪の症状がみられる場合には、当該児童生徒等を安全に帰宅させ、症状がなくなるまでは自宅で休養するよう指導する。 (2)感染経路を絶つこと 1 手洗い 接触感染の仕組みについて児童生徒に理解させ、手指で目、鼻、口をできるだけ触らないよう指導するとともに、接触感染を避ける方法として、手洗いを徹底する。 様々な場所にウイルスが付着している可能性があるので、外から教室などに入る時やトイレの後、給食(昼食)の前後など、こまめに手を洗うことが重要。 手洗いは30秒程度かけて、水と石けんで丁寧に洗う。 また、手を拭くタオルやハンカチ等は個人持ちとして、共用はしないように指導する。 2 咳エチケット 感染症を他者に感染させないために、咳・くしゃみをする際、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖、肘の内側などを使って、口や鼻をおさえる。 3 消毒 教室やトイレなど児童生徒等が利用する場所のうち、特に多くの児童生徒が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチなど)は、1日1回以上消毒液(消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム等)を使用して清拭する。 消毒用エタノールが入手困難な状態が続いているため、学校の施設の消毒にあたっては、次亜塩素酸ナトリウムを積極的に利用。 (3)抵抗力を高めること 免疫力を高めるため、「十分な睡眠」「適度な運動」及び「バランスの取れた食事」を心がけるよう指導。 集団感染のリスクへの対応 1 「密閉」の回避(換気の徹底) 換気は、気候上可能な限り常時、困難な場合はこまめに(30 分に1回以上、数分間程度、窓を全開する)、2方向の窓を同時に開けて行う。 授業中は必ずしも窓を広く開ける必要はないが、気候、天候や教室の配置などにより異なることから、必要に応じて換気方法について学校薬剤師と相談する。 1 窓のない部屋 常時入り口を開けておいたり、換気扇を用いたりするなどして十分に換気に努める。 また、使用時は、人の密度が高くならないように配慮する。 2 体育館のような広く天井の高い部屋 換気は感染防止の観点から重要であり、広く天井の高い部屋であっても換気に努める。 3 エアコンを使用している部屋 エアコンは室内の空気を循環しているのみで、室内の空気と外気の入れ替えを行っていないことから、エアコン使用時においても換気は必要。 2 「密集」の回避(身体的距離の確保) 人との間隔は、できるだけ2メートル(最低1メートル)空けることを推奨。 感染が一旦収束した地域にあっても、学校は「3つの密」となりやすい場所であることには変わりなく、可能な限り身体的距離を確保することが重要。 レベル3とレベル2の地域の座席配置の一例 学級の規模に応じ施設の制約がある場合には、学級を2つのグループに分けるなど分散登校や時差登校を適宜組み合わせて、異なる教室や時間で指導を行う等の対応が必要。 3 「密接」の場面への対応(マスクの着用) 1 マスクの着用について 学校教育活動においては、近距離での会話や発声等が必要な場面も生じうることから、飛沫を飛ばさないよう、児童生徒等及び教職員は、基本的には常時マスクを着用することが望ましいと考えられる。 ただし、気候の状況等により、熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合は、マスクを外す。 また、体育の授業におけるマスクの着用は必要ない。 2 マスクの取扱いについて マスクを外す際には、ゴムやひもをつまんで外し、手指にウイルス等が付着しないよう、なるべくマスクの表面には触れず、内側を折りたたんで清潔なビニールや布等に置くなどして清潔に保つ。 マスクを廃棄する際も、マスクの表面には触れずにビニール袋等に入れて、袋の口を縛って密閉してから廃棄する。 教職員の感染症対策 教職員は児童生徒等と同様に感染症対策に取り組むほか、飛沫を飛ばさないよう、マスクを着用する。 また、毎朝の検温や風邪症状の確認などの健康管理に取り組むとともに、風邪症状が見られる場合は、自宅で休養する。 職員室等の勤務については、可能な限り他者との間隔を確保(おおむね1~2メートル)し、会話の際は、できるだけ真正面を避けるようにする。 職員室内で十分なスペースを確保できない場合は、空き教室を活用して職員が学校内で分散勤務をすることも考えられる。 感染リスクの高い学習の例• 各教科等に共通する活動として「児童生徒が長時間、近距離で対面形式となるグループワーク等」及び「近距離で一斉に大きな声で話す活動」• 理科における「児童生徒同士が近距離で活動する実験や観察」• 音楽における「室内で児童生徒が近距離で行う合唱及びリコーダーや鍵盤ハーモニカ等の管楽器演奏」• 図画工作、美術、工芸における「児童生徒同士が近距離で活動する共同制作等の表現や鑑賞の活動」• 家庭、技術・家庭における「児童生徒同士が近距離で活動する調理実習」• 体育、保健体育における「児童生徒が密集する運動」や「近距離で組み合ったり接触したりする運動」 (対応)• できるだけ個人の教材教具を使用し、児童生徒同士の貸し借りはしない。 器具や用具を共用で使用する場合は、使用前後の適切な消毒や手洗いを行う。 体育の授業に関し、医療的ケア児及び基礎疾患児の場合や、保護者から感染の不安により授業への参加を控えたいなどの相談があった場合は、授業への参加を強制せずに、児童生徒や保護者の意向を尊重する。 体育の授業は、当面の間、地域の感染状況にもよるが、可能な限り屋外で実施する。 ただし気温が高い日などは、熱中症に注意する。 体育館など屋内で実施する必要がある場合は、特に呼気が激しくなるような運動は避ける。 給食 給食の配食を行う児童生徒及び教職員は、下痢、発熱、腹痛、嘔吐等の症状の有無、衛生的な服装をしているか、手指は確実に洗浄したかなど、給食当番活動が可能であるかを毎日点検し、適切でないと認められる場合は給食当番を代えるなどの対応をとる。 また、児童生徒全員の食事の前後の手洗いを徹底。 会食は飛沫を飛ばさないよう、例えば、机を向かい合わせにしない、または会話を控えるなどの対応が必要。 清掃活動 清掃活動は、学校内の環境衛生を保つ上で重要である一方で、共同作業を行うことが多く、また共用の用具などを用いるため、換気のよい状況で、マスクをしたうえで行うようする。 掃除が終わった後は、必ず石けんを使用して手洗いを行うようにする。 登下校• 登下校中は、校門や玄関口等での密集が起こらないよう登下校時間帯を分散させる。 集団登下校を行う場合には密接とならないよう指導する。 公共交通機関をやむを得ず利用する場合には、マスクを着用する、降車後は速やかに手を洗う、顔をできるだけ触らない、触った場合は顔を洗うなどして、接触感染対策などの基本的対策を行うほか、できるだけ乗客が少ない時間帯に利用できるようにするなどの配慮を検討する。 これらの地域の中には、休校を続けている小中学校などもあります。 これらの中には分散登校などを行っているところもあります。 ただし、これらの地域でも、岡山県は小中学校については月内に再開させるなど、学校によって対応が分かれているところもあります。 また緊急事態宣言の解除や感染状況の変化によっても、再開のスケジュールが変わったり、地域の中で対応が分かれたりする可能性もあります。 文部科学省が、5月11日の時点でまとめたところ、全国の国公私立の幼稚園と小中学校、そして高校や特別支援学校などのうち、全体の86%で、休校が続いていました。 今後、各自治体は、感染拡大を防止しながら、学ぶ権利の保障をどうするか、難しい判断を迫られることになります。 大型連休明けから高校などを再開させた地域もありますが、長いところは休校が3か月間に及ぶことになります。 NHKが8日午後5時までの状況を各地の放送局などを通じてまとめたところ、5月末まで市区町村が設置する小中学校を除き、公立の高校や中高一貫校、特別支援学校などを休校措置とする都道府県は、全国で29に上りました。 内訳は、重点的な感染拡大防止が必要な「特定警戒都道府県」に指定されている北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県の13都道府県と、宮城県、栃木県、群馬県、新潟県、富山県、静岡県、三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、香川県、熊本県となっています。 これらの地域では、長いところで休校が3か月間におよび、学習の遅れなどが懸念されています。 このため、静岡県や香川県、徳島県などは、状況を見極めて授業の再開を検討しているということです。 一方で、感染が確認されていない岩手県や感染者が少ない青森県や鳥取県は予防対策を講じたうえで、7日から高校などを再開させているほか、鹿児島県や大分県も、週明けの11日から再開させる方針です。 それ以外のところでは5月中の再開を予定しています。 このように同じ公立高校などでも地域によって大きく対応が分かれる結果となり、教育格差の広がりをどうするか大きな課題となります。 新型コロナウイルスの感染拡大で休校が長期化するなか、文部科学省は今後、段階的な学校の再開に向けたガイドラインを全国の教育委員会などに通知しました。 ガイドラインでは、時間帯などによって登校する学年やクラスをわけて卒業を控えた小学6年生と中学3年生や教師のサポートが必要な小学1年生を優先して登校させる案を示しています。 また、クラスを複数のグループに分けて、空き教室を活用して児童・生徒の距離を確保することや、音楽の授業で密閉された狭い部屋で歌の指導を行うことや、家庭科の調理実習など感染の可能性が高い学習は行わないことなどを盛り込んでいます。 萩生田文部科学大臣は、記者会見で「長期間、感染症と付き合っていかなければならないという認識に立ち、子どもの学びの保障との両立をはかることが大切だ。 可能なかぎり感染リスクを低減させながら、段階的に実現可能な学校教育活動を実施していくことが重要だ」と述べました。 5月1日の通知の詳しい内容です。 (1)分散登校日の設定 感染症対策を徹底したうえで、分散登校(児童生徒を複数のグループに分けた上でそれぞれが限られた時間、日において登校する方法)を行う日を設けることで、段階的に学校教育活動を再開し、全ての児童生徒が学校において教育を受けられるようにしていくことが重要。 最終学年以外の指導においては、教師による対面での学習支援が特に求められる小学1年生の児童にも配慮する。 (2)各教科の指導における感染症対策 各教科等の指導については、以下に掲げるものなど、感染症対策を講じてもなお感染の可能性が高い学習活動については行わない。 (4)学校給食(昼食提供)の工夫 配膳の過程での感染防止のため、可能なかぎり品数の少ない献立(例えば、主菜と具沢山の汁物等)で適切な栄養摂取ができるようにすること、可能な場合には給食調理場において弁当容器等に盛り付けて提供することなどの工夫が考えられる。 それらが困難な場合、少なくとも配膳を伴わない簡易な給食(パン、牛乳等)を提供することも考えられる。 学校給食は衛生管理上の観点から持ち帰りは想定されていないが、児童生徒の食事支援の一つとして、保護者の希望及び衛生管理上の必要事項に係る同意がある場合に、例外的に持ち帰りを実施することも考えられる。 (5)学校図書館の活用 感染症対策を徹底したうえで、貸出等を行うことが望ましいことのほか、特に時間帯により休業の対象となる児童生徒が変わる場合、学校図書館を児童生徒の自習スペースとして活用することも考えられる。 (6)登下校の工夫 校門や玄関口等での密集が起こらないよう登下校時間帯を分散させることや、集団登下校を行う場合には密接とならないよう指導することなどの工夫が考えられる。 その際、特に通学に不慣れな小学1年生の安全に十分注意する。 その際、任意の登校日における学習活動について、学習評価に反映することができる。 週休日である土曜日に登校日を設ける場合には、教職員の勤務日及び勤務時間について、各地方公共団体の条例等に則り、適切に振替を行うことが必要。 (9)教職員の出勤 基本的な感染症対策を徹底するとともに、体調の悪い教職員が休みやすいような環境づくりを行いつつ、可能な範囲内で、在宅勤務や時差出勤のほか、管理職を含む学校の教職員がローテーションで出勤するなどの勤務形態の工夫を行う。 文部科学省によりますと4月22日の時点で、全国の公立学校のうち、休校措置がとられているところは合わせて93%に上りました。 内訳は、幼稚園が73%、小学校が95%、中学校が95%、高校が97%となっています。 4月10日の時点で休校となっている公立学校は、全国で64%でしたが、緊急事態宣言の対象が4月16日に、全国に拡大されたことを受けて、休校措置としたところが増えたということです。 これにより岩手県や鳥取県、鹿児島県など一部の地域を除く、全国のほとんどの公立学校が再び休校となっています。 文部科学省は、これまで臨時休校のガイドラインで、緊急事態宣言の対象地域では、都道府県知事から学校などの施設の使用制限の要請があった場合、学校の設置者は、臨時休校の措置をとることや、運動の機会を確保するため、校庭や体育館の開放を検討するなどとしていました。 緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されたことを受けて、文部科学省は、ガイドラインを見直しました。 それによりますと、都道府県知事が学校施設の使用制限ではなく、協力要請の形で休校を求めた場合、学校の設置者は地域や児童・生徒の通学範囲での感染状況などを踏まえて、休校の必要性を判断するとしています。 また休校する場合は子どもの学びや心身の健康の保持・増進などに十分留意するよう求めています。 萩生田文部科学大臣は記者会見で、「ガイドラインと知事要請の中で、設置者の市町村に柔軟な対応をしてもらうことがいちばん望ましい。 できるだけ人と人の接触を避けることが大前提で、学校の閉鎖が目的ではないのでしっかり寄り添って自治体をサポートしていきたい」と述べました。 4月7日のガイドライン改定で新たに盛り込まれた項目の詳しい内容です。 緊急事態宣言の対象地域での臨時休校の考え方 (1)法に基づく措置について 緊急事態措置を実施すべき区域とされた都道府県の知事は、学校などの施設の使用制限や停止を要請することができる。 また、正当な理由がないのに学校の設置者が要請に応じないときは、措置を講ずるよう指示することができる。 市町村長も教育委員会に対し、必要な措置を講ずるよう求めることができる。 上記の要請があった場合には、学校の設置者は、その内容に応じて法に基づく「臨時休校」などを行う。 (2)学校の使用制限要請があった場合の対応 要請に基づく臨時休校を行う場合、児童生徒などの登校日の設定は、必要最小限度にとどめ、 都道府県の知事部局と十分相談して行う。 登校日を設ける場合には、手洗いや咳エチケットなどの基本的な感染症対策を徹底するとともに、3つの密(「密閉,密集,密接」)を避けるため、分散登校や換気の徹底、近距離での会話、マスクの使用などを行う。 教職員の勤務は、児童生徒等の学習保障のため必要な業務を継続し、その際には教職員自身の健康にも配慮しつつ、在宅勤務や時差出勤などの工夫に努める。 その場合、基本的な感染症対策を徹底し、「3つの密」を避ける。 居場所の確保にあたっては、昼食の提供も工夫の1つと考えられるため、地域の実情やニーズに応じて対応を検討する。 児童生徒などの健康を保つ観点から,地域での感染拡大の状況を踏まえ、「3つの密」を避けつつ,学校の校庭や体育館などの施設の開放についても検討する。 感染者がいない学校も含めた地域一斉の臨時休校の考え方が盛り込まれました。 文部科学省は、自治体が新学期以降の対応を判断しやすいようガイドラインの内容をより具体化して見直しを行いました。 そして、感染者がいない学校も含めた地域一斉の臨時休校の考え方が新たに盛り込まれました。 4月1日に見直されたガイドラインの詳しい内容です。 1臨時休校 (1)児童生徒等 教職員の感染が判明した場合の考え方 児童生徒等または教職員の感染が判明した場合には、学校での活動、接触者がどのくらいいるか、地域の感染拡大の状況、感染経路が分かっているかどうかを確認して、都道府県などと相談しながら総合的に休校の必要性について判断する。 感染の事実や感染者の人数のみで休校を判断するのではなく、校内に既に感染が拡大している可能性や今後拡大する可能性について個別の事情をみながら判断する。 具体的には、 感染者の校内での活動は? 接触者は? 感染者が学校内でどのような活動を行っていたかを確認。 屋外で主に活動していた場合と狭い室内で特定の少人数で過ごしていた場合、不特定多数との接触があり得た場合など活動の態様によって感染を広めているおそれは違ってくることから感染者の校内での活動状況を確認する。 地域の感染状況は? 地域で感染者が出ていない場合や地域の感染経路がすべてわかっていて学校関係者とは接点が少ない場合は休校の必要性は低い。 感染経路は? 学校内で感染者が複数出た場合、学校内で感染した可能性もあり休校にする必要性は高まる。 一方、感染経路が分かっていて学校外で感染したことが明らかでほかの児童生徒等に感染を広めているおそれが低い場合には休校にする必要性は低い。 新型コロナウイルスはまだ解明されていないことが多いうえ、感染者の状況によっても感染拡大の可能性が違うため感染者数などによる一律の休校の基準を定めることは難しい。 感染者が出た場合には上記の点に留意して、個々の事例ごとに休校の必要性,休校した場合の規模や期間について検討する。 (2)感染者がいない学校も含めた地域一斉の臨時休校の考え方 現在、地域によっては新しい感染者数や感染経路が明らかでない感染者が急激に増加している。 4月1日の専門家会議の提言で出された「感染拡大警戒地域」では、市町村から外出自粛要請や集会・イベント・会食などの行動制限メッセージが出されることが考えられるが、その際には、学校の運営についても以下のとおり検討する必要がある。 学校運営上の工夫 通学に電車等の公共交通機関を利用している場合には、通学中に児童生徒等が感染したり、児童生徒等から感染が拡大したりする可能性が高まる。 このため、時差通学や分散登校等の工夫を検討することも考えられる。 同じように教職員が通勤に公共交通機関を利用している場合も時差出勤等の工夫を検討する。 休校する場合の考え方 4月1日の専門家会議の提言では「感染拡大警戒地域」では「その地域内の学校の一斉臨時休業も選択肢として検討すべきである」とされている。 市町村が地域全体の活動自粛を強化する一環として学校の設置者に休校を要請することも考えら、この場合は、ほかの社会・経済活動の一律自粛と合わせて休校することによりその効果が発現されるようすることが必要。 今後、日本のどこかの地域で「オーバーシュート」(爆発的患者急増)が生じた場合には、 一定期間、学校を休校にすることも一つの選択肢と考えられる。 2学習指導 (1)家庭学習 休校中に児童生徒が授業を十分に受けることができないことで、学習に著しい遅れがでないよう出来るだけ家庭学習を課すなど必要な配慮する。 特に休校が長期にわたり年度の教育課程の実施に支障が生じる場合には、教科書に基づく 家庭学習を休校中に課すよう工夫が求められる。 その際、家庭学習が円滑に進むよう学教科書と併用できる適切な教材を提供していくことが重要。 文部科学省も家庭学習を支援する「子供の学び応援サイト」を随時掲載しているので、これを活用することも考えられる。 (2)登校日の設定 学習状況の確認や補習などの学習指導を行うとともに、生徒指導、児童生徒の健康観察を適切に行う観点から登校日を設定することも考えられる。 その際には、例えば児童生徒を分散させて登校させ、人が密集しない環境を確保するなど最大限の感染拡大防止のための措置を講じる。 (3)そのほかの工夫 登校日以外の日でも、家庭訪問を行ったり、特に配慮を要するなど一部の児童生徒については登校させたりするなどきめ細かな対応のための工夫を行うことも考えられる。 ただし、教職員の勤務負担が過重にならないようにすることも必要。 3教科書 児童生徒や学校の状況に応じて、例えば保護者のみを対象とした学校説明会などで渡すなど教科書が遅れることなく児童生徒に渡されるよう対応する。 4学校給食休止への対応 休校に伴い学校給食を休止する際には関係事業者と十分協議を行うなど関係者の理解と協力を得られるようする。 5非常勤職員等の業務体制確保 休校する場合、地域や学校の実情に応じ非常勤職員を含む職員全体の働く場の確保を図るとともに、組織全体としての業務体制の確保に万全を期す。 具体的には授業がない場合であっても、非常勤講師の場合は授業準備や児童生徒の家庭学習の支援、学校用務員の場合は学校施設の修繕、給食調理員の場合は給食調理場の清掃・消毒、寄宿舎の職員の場合は寄宿舎の清掃や消毒・寄宿舎運営に係る検討等の業務、特別支援教育支援員の場合は教材準備の補助の業務などを行うことが考えられる。 6子どもの居場所確保 休校した場合、子どもの居場所確保に向けた取組を行うかどうかについては休校とした趣旨を踏まえ、児童生徒の間での感染拡大リスクを考慮して慎重に判断する必要がある。 (1)教室の活用 休校に伴って放課後児童クラブ、放課後等デイサービスにおいてふだんより児童のニーズが高まると考えられるため、密集性を回避し感染防止のため一定のスペースを確保することが必要。 このため、教室、図書館、体育館、校庭などを積極的に活用する。 (2)給食提供機能の活用 子どもの居場所確保のため、児童生徒などに対して、学校給食の調理場や調理員を活 用して昼食を提供することも工夫の一つと考えられる。 7幼稚園を休園する場合の預かり保育などの提供 幼稚園の休園を行う場合には、園児はひとりで家にいることができないため、感染拡大防止のための万全の対策を講じたうえで、預かり保育の提供などを検討する。 新学期からの学校再開に向けて文部科学省は政府の専門家会議の提言を踏まえてガイドラインを作成しました。 その詳しい内容です。 出席停止や差別防止も そして、感染者や濃厚接触者に特定された児童・生徒、基礎疾患などにより重篤化のおそれがある者は出席停止の措置をとるほか、医療的ケアが日常的に必要な児童・生徒などへの配慮、児童・生徒などの心のケア、感染者や濃厚接触者などに対する偏見や差別の防止を盛り込んでいます。 また、今後、どこかの地域でオーバーシュート=爆発的患者急増が生じた場合には今月19日の政府の専門家会議による状況分析・提言で示された見解に基づき対応することになるとしています。

次の

コロナ学校再開!大丈夫??

コロナ 学校 再開

長期休校後の再開に向けて学校現場が踏まえておかなければならない新型コロナウイルス感染症の衛生管理について、考え方や具体的な対応策を一冊にしたマニュアル「学校の新しい生活様式」がまとまり、文科省は5月22日、都道府県の教育委員会などに通知した。 地域別の感染状況を3段階のレベルに分け、教室内で確保するべき児童生徒間の身体的距離を明示したほか、各教科や部活動で留意すべき内容をレベル別に示している。 最も感染レベルの低いレベル1では、感染症対策を十分行った上で、従来の40人学級による授業が可能とし、部活動も通常の活動を行うよう求めた。 衛生管理マニュアルについて説明する平山直子・文科省初等中等教育局健康教育・食育課長 この衛生管理マニュアルは、政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が国民に求めた「新しい生活様式」を基に、「感染リスクはゼロにすることはできないという事実を前提として」学校現場に必要な内容をまとめたもので、「学校の新しい生活様式」との副題がつけられている。 文科省初等中等教育局の平山直子・健康教育・食育課長は「学校再開にあたり、衛生管理について、学校や教育委員会の担当者がこれを見れば分かるというものをまとめた」と位置付けを説明した。 同マニュアルでは、まず、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が緊急事態宣言の対象地域を都道府県単位で判断しているのに対し、専門家会議に参加する感染症専門家の助言を踏まえ、学校の教育活動については、児童生徒や教職員の「生活圏における感染症のまん延状況に応じて判断することが重要」だと明記した。 地域の感染レベルを3つの段階にわけ、それぞれに「新しい生活様式」を踏まえた学校の行動基準を示した=図1参照。 最も高いレベル3は、生活圏の状況が、専門家会議が示した特定警戒都道府県に相当する感染状況の地域。 図1=「新しい生活様式」を踏まえた学校の行動基準 中間のレベル2は、感染拡大注意都道府県に相当する感染状況で、特定警戒都道府県の半分程度の新規感染報告者がいる場合や、感染経路が不明な感染者が過去に一定程度存在していて、当面の間、注意が必要な地域を指す。 最も低いレベル1は感染観察都道府県に相当し、新規感染者が一定程度確認されるものの、感染状況をモニタリングしながら、「新しい生活様式」を徹底する地域とした。 それぞれの学校現場がどの感染レベルに相当するかの判断は、学校設置者が行う。 重要な判断になるので、平山課長は「実質的には、教育委員会などの学校設置者が、自治体の首長や衛生主管部局と話し合って決定することになるだろう」とした上で、5月14日に緊急事態宣言が解除された39県にある学校はレベル1に相当するとみていると説明した。 また、レベル2の例として、5月21日に緊急事態宣言を解除された兵庫県を挙げた。 マニュアルでは、こうした3つの地域別感染レベルを前提に、さまざまな学校活動の指針を示している。 教室については、「3密」(密閉、密集、密接)を回避するために、実際に確保すべき児童生徒間の身体的距離をレベル別に明示した。 この目安は、学校現場から最も問い合わせが多い内容だという=図2参照。 図2=学級内の身体的距離の参考例 レベル3とレベル2の地域では、児童生徒の間隔について「可能な限り2m(最低1m)確保するように座席配置」をするよう求めた。 このため、多くの学校では、学級を2つのグループに分け、分散登校や時差登校を行うといった対応が必要になる。 一方、レベル1地域では、児童生徒の間隔を「1mを目安に学級内で最大限の間隔をとるように座席配置」するとした。 この場合、標準的な広さ70㎡の教室では、座席の間隔を広げることによって、40人学級での授業が可能になる。 このマニュアルに従えば、5月14日に緊急事態宣言が解除された39県はレベル1に相当すると考えられるため、40人学級による学校再開が可能となる。 こうした学校再開とレベル区分の関係について、平山課長は「第2波、第3波の感染が起きるリスクを考えれば、児童生徒の人数や教室などの施設環境によって、分散登校が可能な学校は、レベル1であっても、分散登校や時差登校で学校を再開した方が安心だ。 しかし、分散登校がなかなか難しい環境にある学校では、当面40人学級で再開し、感染が再び拡大した場合には、別の対応をとるのが現実的な選択になると考えられる」と説明した。 次に、各教科の授業では、全ての授業に共通して「特に感染リスクが高いもの」として、「児童生徒が長時間、近距離で対面形式となるグループワークなど」「近距離で一斉に大きな声で話す活動」を挙げた。 こうした特に感染リスクが高い授業活動については、レベル3地域では行わないよう求め、レベル2地域では「リスクの低い活動から徐々に実施することを検討」するとした。 一方、レベル1地域では「可能な限り感染症対策を行った上で実施することを検討」するとしており、感染予防に留意した上で実施可能と位置づけた。 部活動についても、地域別レベルによって活動内容の指針を示した。 レベル3地域では「密集する運動や近距離で組み合ったり接触したりする場面が多い活動、向かい合って発声したりする活動は行わないように」求めた。 こうした活動は、レベル2地域では「慎重な検討が必要」と説明した。 これに対し、レベル1地域では「可能な限り感染症対策を行った上で、通常の活動」を行うと明示した。 こうしたマニュアルの指針に従えば、緊急事態宣言が解除され、学校の生活圏内で新規感染報告者が抑制されている場合、感染症予防に留意しながら、通常通りの部活動を再開できることになる。 給食では、レベル3地域では「通常の提供方法による学校給食の実施は原則として困難」と記し、レベル2地域では「通常の学校給食の提供方法に徐々に戻していくとともに、地域で感染者が確認された場合には、柔軟に対応」するよう求めた。 レベル1地域では、「衛生管理を徹底した上で、通常の学校給食の提供方法を開始」するとしている。 「感染リスクはゼロにすることはできない」との事実を踏まえ、平山課長は「このマニュアルは、学校再開しても新型コロナウイルスに感染する児童生徒、教職員が出てくることを前提としている」と説明。 その上で、「学校活動でのリスクを最大限下げ、感染者が出た場合にはあわてることなく、しっかりと対策を行い、感染拡大を防ぐという観点で、学校生活を送ってほしい」と述べ、41ページに及ぶ分厚いマニュアルに込めた学校現場へのメッセージを語った。

次の