赤根 僕がテレビシリーズを監督するのは、「鉄腕バーディー DECODE:02」(2009年)以来なんです。 そのせいで、アニメ業界の混乱と劣化を予測できなかったことが、「星合の空」の終わり方にも影響しています。 オリジナルアニメを監督しないかと声をかけてくれたのは、テレビ局のプロデューサーさんです。 「新しいアニメ番組の形を一緒につくってくれないか」と夢のあるお誘いをしていただき、かなりの自由度をいただいて作品づくりをさせてもらいました。 いま流行っているものを取り入れるのではなく、将来、視聴者が求めるテーマや表現を主眼として作品をつくりたいと相談していたように思います。 また、オリジナルアニメは原作物に比べると知名度が全くないので、放送前に視聴者にどう認知してもらうかもかについても、いろいろ議論しました。 作品をつくりはじめた4年前から、すでにネット配信が世界的な主流になりつつあり、かつてのようにBlu-rayが大量に売れる時代ではなくなっていました。 だから、Blu-rayを売ることだけに特化した宣伝の仕方はやめて、違う方法を見つけませんかと企画段階から言っていました。 その発言にカチンと来たのか、最初に参加する予定だったビデオ会社さんが降りてしまったんです。 その後、松竹さんが拾ってくれましたが……(笑)。 それから、僕に声をかけてくれたテレビ局のプロデューサーさんが、会社の都合でアニメ部から異動になってしまたんです。 前任者の引継ぎで、急遽この企画に入られたプロデューサーさんは大変であっただろうし、出来るかぎりのサポートはしていただいたのだと思います。 しかし、アニメに詳しくはありませんでしたから、そのために最初の意図とずれてしまった部分があります。 「星合の空」は夜中2時からの放送でしたし、たくさんあるアニメ番組のうちのひとつとして扱われるのも無理はありません。 実写ドラマや映画では新しい試みをするのですが、深夜放送のアニメ番組が、テレビ局から見て魅力的かどうか……。 そこは、ちょっと哀しいですね。 ただ、この作品をつくるキッカケをもらい、多くの製作費を出していただいたのはこのテレビ局だったわけで、大変感謝しております。 また、番組が12本で終了したのは、テレビ局のせいではありません。 作品の内容はどうでしょう? 赤根 僕がアニメ業界に入ったのは「機動戦士Zガンダム」(1985年)からで、当時のアニメは、玩具を売るためのCM扱いでした。 そのうち内容で勝負するOVAの時代が来て、アニメの映像とストーリーだけで商売になる。 すごい時代が来たと思いました。 僕の初監督作品「天空のエスカフローネ」(1996年)も、ビデオ販売ありきの作品でした。 アニメーション自体が商品なので、とにかく内容を面白くしてくれと言われて、とてもうれしかったですよ。 だけど、OVAはアニメだけを好むコアな人たちに特化した内容に偏りすぎて、この20年で限界に達してしまったんです。 美少年や美少女ありきで、アニメを見ていないとわからない内輪向けのギャグや記号的表現ばかりで、ライトユーザーは引いてしまっている。 アニメーションは本来、実写映画とは違った独自のドラマを表現できる媒体だったはずです。 それなのに最近は、内容が極端に偏りすぎていると感じていました。 それでも、日本の作画レベルは世界でもトップレベルです。 何が足りないかというと、ドラマです。 トップレベルにあるはずの日本のアニメですが、国内で大人気のアイドル物が海外ではさっぱり売れないと聞きました。 まず萌えキャラが一般的には受け入れられないし、ましてや性的な描写のあるアニメは配信できませんからね。 最近の日本のアニメは設定が特殊すぎて、海外のライトユーザーの人たちには、まったく響かないそうです。 だからといって「星合の空」は海外受けを狙ったわけではありません。 日本発祥のスポーツ、ソフトテニスを題材にした部活モノで、そこに家庭の問題など、少年期の普遍的なテーマを入れてみてはどうだろう……という感じで、ストーリーを考えました。 それが意外にもテレビアニメ番組としては、アメリカに高く売れたそうです。 テレビ局さんも驚いていました。 日本文化を知らないと伝わりづらい内容だろうと思っていたのですが、「日本の少年少女たちの悩みも、海外で暮らす自分たちと同じなんだな」と感じてくれているのかも知れません。 驚いたのは、LGBTをストーリーに入れてみたら、海外からの反響がすごかったことです。 海外では、ごく当たり前の身近な問題だからでしょうね。 関連記事• 2016-04-24• 2020-03-20• 2020-02-22• 2020-01-31• 2019-12-28• 2019-11-23• 2019-10-27• 2019-09-29• 2019-08-31• 2019-07-14• 2019-06-21• 2019-05-30• 2019-04-22• 2019-01-26• 2018-12-29• 2018-10-20• 2018-09-29• 2018-08-25• 2018-07-21• 2016-01-30• 2018-06-16• 2018-05-05• 2018-04-28• 2018-03-31• 2018-02-17• 2018-01-07• 2017-12-09• 2017-11-11• 2017-10-21• 2017-09-30• 2017-08-26• 2017-07-22• 2017-06-25• 2017-05-28• 2017-04-22• 2017-03-25• 2017-02-11• 2017-01-14• 2016-12-20• 2016-11-26• 2016-10-29• 2016-09-22• 2016-08-20• 2016-07-16• 2016-06-25• 2016-05-21• 2016-02-13• 2015-12-20• 2015-11-21• 2016-03-26• 2015-10-24• 2015-09-02• 2015-08-02• 2015-07-26• 2015-07-17• 2015-06-18• 2015-05-05• 2015-02-07• 2014-12-27• 2014-06-06• 2014-04-25• 2014-03-18• 2014-01-27• 2013-12-25.
次の主人公: 桂木眞己(かつらぎまき)は他校から親の事情でこの中学校に転校してきました。 そこで、幼馴染だった 新城柊真(しんじょうとうま)と再会します。 ソフトテニス部キャプテンをしている新城柊真は部員が少ない弱小チームをなんとか立て直したいと奮闘していました。 しかし 夏の試合で勝てなければ廃部になる事が決まり、幼馴染だった桂木眞己に声を掛け、ソフトテニス部に入部させるのでした。 副部長の 布津凛太朗(ふつりんたろう)や一部のメンバーは眞己の入部を快く受け止めてくれましたが、ほかのメンバーは眞己を受け入れてもらえません。 このソフトテニス部の部員たちは眞己同様、 さまざまな悩みを抱えている少年ばかりの集まりでした。 それでも、眞己は初心者ながらも試合に向けて練習に励むのです。 そんな一生懸命な眞己の、仲間と共に現実に向かい合い、苦しみ葛藤し乗り越えていく姿に、 少年たちの複雑な思いは変化を出していくのです。 花江夏樹&畠中祐:テレビアニメ「星合の空」で生々しい演技を 中学時代の思い出は? — MANTANWEB まんたんウェブ mantanweb ~キャスト~ 桂木眞己:花江夏樹 新城柊真:畠中祐 雨野樹:松岡禎丞 布津凛太朗:佐藤元 曽我翅:豊永利行 竹ノ内晋吾:佐藤圭輔 月ノ瀬直央:小林裕介 石上太洋:天崎滉平 飛鳥悠汰:山谷祥生 御枝夏南子:峯田茉優 春日絹代:坂本真綾 村上拓人:古川慎 京終健二:中井和哉 桂木あや:名塚佳織 高田希唯:松田颯水 雨野菜美恵:夏川椎菜 桜井隆幸:櫻井孝宏 室生さくら:甲斐田裕子 新城涼真:松風雅也 柊真・涼真の母:柚木涼香 「星合の空」の声優キャストの皆さんです。 主人公・ 桂木眞己役の 花江夏樹さんはじめ、 今を代表する豪華メンバーばかりです。 「星合の空」のネタバレ結末予想 「星合の空」を作る意図などをインタビュー記事にしていただいております。 作品に興味を持たれた方は是非一読お願いします 1話の内容の事を含めてのインタビューなので、未見の方は注意して下さい — 赤根和樹 Akane Kazuki Akane2514af 「星合の空」を手掛けている 赤根和樹監督のいくつかのインタビューの中で 「儲けとか関係なく、スポーツアニメだけでなく、ちゃんとした人間ドラマを描きたい」とありました。 また赤根監督は「現代の日本を舞台にアメリカの映画 「スタンド・バイ・ミー」をやるとどうなるだろう?っていうのが、ずっと自分の中にはあった」とコメントしています。 「スタンドバイミー」とは 性格が全く違い、それぞれ家庭に何らかの問題を抱えている4人の子ども達が主役の物語です。 夏の日、ある目的のために4人で冒険のような旅に出かけ、子どもながら色んな困難と苦悩に、4人で力を合わせ励ましあい乗り越え、最後には目的を果たすことができます。 そして大人になった時「複雑な家庭環境のなかで仲間との友情を感じた12歳の頃のような友達は二度とできることはない」と思うのです。 まさに、今の「星合の空」男子ソフトテニス部たちのようですね! ということは、このアニメのラストも映画同様、大人になってから「 複雑な家庭環境のなかで仲間との友情を感じた友達は二度とできることはない」と伺えさせる内容になるのではないでしょうか!? 新城柊真と桂木眞己はソフトテニスで勝って廃部を免れる? 【放送情報】 TVアニメ『星合の空』 第1話 SBSにてまもなく放送スタート! 夏の大会で最低一勝しないと廃部になることが決定してしまい…。 何の努力もしない成果を出せない部活はいらない。 努力をして成果をだしている者のみが 『部活動費』という 報酬を得ることが妥当との考えからです。 はじめは男子ソフトテニス部員ほとんどが反抗してました。 が、キャプテンの柊真と眞己によって少しずつ心境の変化がでてきます。 このまま練習に励み試合で1勝でもとってくれることを願います!と言いたいのですが・・・。 他のメンバーも何かしら問題を抱えた子たちが集まっている部活なので試合までの間、これからのストーリー展開に一波乱ありそうです。 桂木眞己のDV父親の問題は解決する? 第5話 父親が去った後柊真に抱きつく眞己がほんとに良かった。 そしてあの生徒会長にも複雑な家庭事情が…、凛太朗養子だったのか…誰かに必要とされたいという思いと眞己に対する劣等感が伝わる話だったな。 調停中なので自由に行き来でき、引っ越し先を調べられていたようですね。 2話で母親の 桂木あや(かつらぎ)と 藤田璋(ふじたしょう)という男性の会話で「まだ、あいつはここに気づいていないよな」「多分、保護命令の申し立てをしているから、決まるまでは・・。 私は・・・」と何か言いたそうな母親のシーンで内容が変わっています。 母親の言いたかった言葉が凄く気になります。 しかし、この会話から父親が引っ越し先を見つけ出し、お金の要求と暴力を受けていた眞己自身、子どもながら心配かけたくない気持ちから、母親に伝えていない事が分かります。 眞己の気持ちを想うと、こっちまで胸が苦しくなりますね。 警察に言えば解決できると思いますが、今ニュースで問題になっている多くの家庭内暴力での事件。 それが出来ないのが今の日本の現状だと思います。 赤根和樹監督もインタビューにて「正直、自分もこれはひどい仕上がりでびっくりした」と。 「 あのシーンを観ていろいろ感じてもらえればいいなと思います。 」とコメントしています。 桂木家の父親からの暴力の問題については、今後の展開によって赤根監督がどのように解決してくれるのか、見どころの一つと言えますね。 是非、いい方向へ解決してほしいです! 男子ソフトテニス部は女子ソフトテニス部と仲良くなれる? 星合の空、今夜第2話放送…! — いつか itukaki ソフトテニス部の女子は強豪チーム。 男子は弱小チーム。 このチーム同士が仲が良いわけがありません。 しかし、初心者ながら運動神経が良く、的確な指示も出せる眞己が入部することによって、 男子チームも少しつづ変わってきます。 走り込みや壁での打ち合い練習など、今までしなかった練習をするようになり、それをみていた女子たちも、頑張っている姿を見て 心を開いてくれるようになるのです。 まるごと全部変えればいい」と提案します。 今後の展開次第ですが、これがきっかけでお互いに相乗効果が生まれ、各々上達していくのでは?と思います。 今までは試合にも勝てず、ほとんど練習をする気もおきずに言い訳ばかりしてきたメンバーでしたが、上達して 試合に勝つようになれば、不思議なもので、だんだんと好きになっていくものですよね! 最初から嫌いだったら、ソフトテニスなんて入部していません。 しかし、監督のインタビューの中でぶっちゃけエピソードや作品に対しての情熱など話しています。 その中で 今後のストーリーに関するヒントがいくつかありました。 今後、男子ソフトテニス部はどうなるのか?また眞己や柊真が抱えている家庭の問題は解決できるのか? 赤根監督が描きたかった「星合の空」の今後の展開が楽しみでなりません!.
次の画像引用元: 販売元:中外鉱業 CHUGAIKOGYO 『星合の空』はオリジナルアニメであり、原作および脚本、監督は 赤根和樹氏が担当している。 赤根和樹氏といえば、『ノエイン もうひとりの君へ』、『鉄腕バーディー DECODE』、『天空のエスカフローネ』、『ヒートガイジェイ』などの名作を手掛けた監督である。 これまで彼の手掛けた作品のほとんどがSF系だった。 にもかかわらず『星合の空』にファンタジー要素はない。 ごく普通の日本の中学生が主要キャラで、ソフトテニス部の話だ。 本作は、部活で汗を流す姿は青春スポーツものそのものだが、 そのストーリーの中に予想もしなかった深みがあった。 第1話を観て衝撃を受けた筆者。 そして、第2話、第3話と話が進むにつれてドツボにはまっている……。 (Sponsored) スポーツものジャンルにおさまらない。 そこで、幼馴染だった 新城柊真に出会う。 廃部間近の男子ソフトテニス部の部長である新城は、運動神経の良い眞己を部活に誘うことに。 以下、ネタバレを若干含む。 新城から勧誘された眞己はソフトテニス部に入部するわけだが、 幼馴染と再開し、「久しぶりだな! 一緒に部活やろうぜ!」「いいよ!」と簡単に物語がスタートしたのではない。 最初、眞己は乗り気ではなく、部活に興味がないと断る。 彼は母子家庭で家事を全部こなしているのだ。 だから、部活をする時間がない。 それでも新城はあきらめずに声をかける。 金銭的な面も考慮し、新城は「ユニフォームも道具もみんな俺が用意する」「金の心配はない」とねばると、 眞己は「金出してよ、入部してほしいなら」と提案する。 新城は一瞬ためらうが、「月1万払う」と契約を交わし、眞己はなかば強引に入部させられることになった。 中学生同士が金のやり取りをするなんて……。 ここが、本作の凄いところだ! 入部した眞己は新城とダブルスを組み、眞己が提案した練習メニューなどでどんどんテニス部は飛躍していくという、スポーツアニメの要素がある反面、話数を重ねるごとに、人間関係の闇が浮き彫りになっていく。 まず、 登場人物のほとんどが、家庭環境に難がある。 家族関係に問題があり、それが話が進むごとに露呈し、続きが気になる状態になる。 『星合の空』、この一つの作品には、 ・スポーツもの ・青春、学園 ・シリアス と、様々な要素が組み込まれている。 観ているうちに自分の中学時代を思い出しつつ、家族関係について考えさせられる。 語りきれない深みのある作品だからこそ、私のようなアラサーも楽しめるのだ。 闇が深いだけでなく、笑えるシーンもある。 第5話では思いっきり笑った。 先にも触れたが、原作も赤根和樹氏が手掛けているオリジナルアニメなので、続きが気になっても、原作を読むことが出来ない。 だからなおさら、次週が気になって仕方がない。 『星合の空』は、 スポーツものや青春ものが好きな人にはモチロン、少し闇のあるシリアスものが観たい人にもオススメしたいアニメだ。
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