椎名林檎&宇多田ヒカル「浪漫と算盤」 椎名林檎さんが宇多田ヒカルさんとのコラボ曲「浪漫と算盤」を収録したベストアルバム「ニュートンの林檎 ~初めてのベスト盤~」を、11月13日にリリースします。 椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんのコラボは、2016年9月に宇多田ヒカルさんがリリースしたアルバム「Fantome」の収録曲「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」以来の約3年ぶりとなります。 「浪漫と算盤」はアルバムリリースに先駆けて 明日11月2日0:00に先行配信されます。 【椎名林檎さんのコメント】 「浪漫と算盤」制作に当たって たいへん面白いプログラムでした。 ご参加くださった宇多田ヒカル氏はじめ、村田陽一せんせい、演奏家のみなさんへ、改めてお礼申し上げたいです。 ありがとうございました。 新たな作品に着手する際、わたしはいつも、なにかしら初めての試みをするようにしております。 今回はとにかく、和声から旋律からなにから、いつもみたく扇情的にせぬよう注意深く編みました。 ヒカル氏の声の成分がよく馴染む、酸素や水のような曲にしたくて。 いつになくまろやかな響きを、味わっていただけますと幸いです。 言葉についても、本作では少々挑戦しています。 或る日ヒカル氏が「それはゆみちん(椎名のこと)ならうまいこと書きそう」などと共通の知人らと話していたらしいテーマが「ロマンとソロバン」でした。 半年ほどまえ小耳に挟んで以来「受けて立とうぞ」と力み続けた結果、仕上がったのがこの作品です。 唄うのにやや照れました。 なお、二十年間、頑なに「国産採れたて」に拘って参りましたものの、これからさきはもっとのびのび自由奔放に書きたいです。 どうぞ今後なお一層、よろしくお願い致します。 (などなど現場から愛を込めて…「初めまして」「改めまして」のベスト盤もご用意しました。 ) 椎名林檎 【宇多田ヒカルさんのコメント】 林檎ちゃんとのデュエットは3回目になりますが、過去のカーペンターズのカバー、私の楽曲に客演していただいたケース、を経て、今回は椎名林檎ワールドどっぷりの新曲とMVに参加できてとても嬉しいです。 長丁場のMV撮影の待ち時間も、こんなに楽しく笑って過ごしていいのかというくらい楽しく過ごせて、全てが贅沢な時間でした。 これからが楽しみです。 宇多田ヒカル ベストアルバム「ニュートンの林檎 ~初めてのベスト盤~」リリースに先駆けて、「浪漫と算盤」のMVが配信されました。 モノクロでエモいMVですね! MVの中で椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんが テトリスをしているシーンがあり話題になっています。 テレビゲームではなく、一見するとチェスのような感じに見えるのですが、よく見るとコマがテトリスになっています。 椎名林檎さんも宇多田ヒカルさんもテトリスが好きなのですが、特に宇多田ヒカルさんがテトリスを得意としているのはファンのなかでは有名です。 宇多田ヒカルさんは5歳の頃からテトリスそしていて、テトリスDSをカンストするくらいの実力なんだそうです。 椎名林檎さんが勝てるわけないって感じですが、椎名林檎さんもスマホアプリのテトリスをかなりやってるらしいとか。 モノクロでオシャレなMVの中に、テトリスのようなファンが喜ぶギミックを入れているところもニクい演出だなって思います。 また曲自体もオシャレでエモい感じの曲で、オシャレな大人の女性の雰囲気が全開ですね! 椎名林檎&宇多田ヒカル「浪漫と算盤」の作曲はどっち? 椎名林檎さんが宇多田ヒカルさんとのコラボ曲「浪漫と算盤」を作曲したのは椎名林檎さんです。 曲調から椎名林檎さんが作曲したと予想しているファンも多かったようですね。 椎名林檎さんは 作編曲と作詞、ベーシックトラックを担当したそうです。 歌:椎名林檎&宇多田ヒカル• 作編曲:椎名林檎• 管弦打楽器の編曲:村田陽一• ピアノ:ヒイズミマサユ機• ベース(五弦):鳥越啓介 他にもロンドンフィルハーモニック・オーケストラがロンドンのアビー・ロード・スタジオで収録した演奏も収められているようです。 椎名林檎&宇多田ヒカル「浪漫と算盤」の歌詞 椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんのコラボ曲「浪漫と算盤」の歌詞です。
次のこんにちは! 1998年同期デビューの 椎名林檎さんと 宇多田ヒカルさんが、 「浪漫と算盤 LDN ver. 」 (読み:ろまんとそろばん ロンドン バージョン)で、 デュエット曲を公開しました! この曲は、椎名林檎さんの作詞編曲です。 宇多田ヒカルさんは、椎名林檎ワールドにたっぷりの新曲に大満蔵されているようですよ! さて、いつもの如く、私にとっては、 椎名林檎さんの歌詞は読み解くのが難しいです。 この『浪漫と算盤 LDN ver. 』の歌詞も然りです。 』について、下の内容を中心に見ていきたいと思います。 『浪漫と算盤』歌詞の意味は?• 『浪漫と算盤』MVの考察! まさに、椎名林檎ワールドでしたね! 椎名林檎さんは、「浪漫と算盤」制作に当たって、下のようにコメントしています。 新たな作品に着手する際、わたしはいつも、なにかしら初めての試みをするようにしております。 今回はとにかく、和声から旋律からなにから、いつもみたく扇情的にせぬよう注意深く編みました。 ヒカル氏の声の成分がよく馴染む、酸素や水のような曲にしたくて。 いつになくまろやかな響きを、味わっていただけますと幸いです。 引用元:音楽ナタリー この曲では、 扇情的 感情や情欲をあおりたてる にしないようにしたとのことですから、歌詞の意味や内容も、まろやかな雰囲気になっているのではないでしょうか? 「浪漫と算盤」のタイトルについて、 椎名林檎さんが下のようにコメントしています。 言葉についても、本作では少々挑戦しています。 或る日 ヒカル氏が「それはゆみちん(椎名のこと)ならうまいこと書きそう」などと共通の知人らと話していたらしいテーマが「ロマンとソロバン」でした。 半年ほどまえ小耳に挟んで以来「受けて立とうぞ」と力み続けた結果、仕上がったのがこの作品です。 唄うのにやや照れました。 cinra. これは、面白いポイントですよね。 「ロマンとソロバン」という語呂の並べ方や、音の響きも新しい感じですね 笑 ! そして、上の文中に、 「唄うのにやや照れました。 」 とありました。 なぜ照れるのでしょう?照れるような内容ではないはずですが…。 その辺りも、歌詞の意味に関係しそうです! まず、「算盤」の意味についてです。 日本では、玉が串ざしになって桁ごとに整然と並んだ計算具を 「そろばん」といいます。 中国では、「算盤」(スワンパン)といいます。 引用元:日本珠算連盟「そろばんの歴史」 とのことです。 「算盤」の意味は、日本でいう「そろばん」ですね。 「そろばん」という発音は、「算盤」(スワンパン)からきているそうですよ。 パチパチ玉を上下に移動させて計算するそろばんをイメージしながら、歌詞の意味を妄想してみましょう 笑。 歌詞を少しずつ読んでいきます。 主義をもって利益を成した場合は 商いが食い扶持以上の意味を宿す 義務と権利双方重んじつつ飽く迄 両者割合は有耶無耶にしていたい 引用元:LYRICAL NONSENSE *扶持:助けること 「信念を持って、利益を出した時は、その商売で生活するという以上に、意味があるのだ。 義務や権利の両方を大切にしながら。 しかしどちらが大切かは、白黒つけたくはない。 」 玄人衆 白衆 皆の衆賛否両論 頂戴 沖に行こうなんぞ野暮 新しい技 毎度繰出したいです 引用元:LYRICAL NONSENSE 「いろんな意見が欲しい! 新しいことにどんどん挑戦していきたい。 」 ここは、冒頭にもご紹介した、椎名林檎さんの「新たな作品に取りかかとき、何かしら、初めての試みをするようにしている」のコメントそのものですね! もしかすると、この歌詞は、 椎名林檎さんの、歌詞を作り出す時の、そのものの気持ちや、姿勢が表現されているのかもしれません。 苦しくとも僕にはわかっている 貴方も同じ様に一人生きている 引用元:LYRICAL NONSENSE 「苦しくても、私にはわかる あなたも同じ様に、一人、生きている」 あなたとは、誰でしょうか? もしかすると、 1998年同期デビューの 宇多田ヒカルさんなのではないでしょうか? 冒頭の 「唄うのにやや照れました。 」という椎名林檎さんのコメントと、つながりそうですね。 そして、このパートは、椎名林檎さんがメインで歌っていらっしゃいますよ。 同じデビュー、同じ世界で、女性、アーティスト…。 重なる部分がたくさんあり、人生 生きていれば色々あるけれど、私たちはお互い頑張っている! そんな気持ちがあるような気がしました。 宇宙を因数分解したとこで 自由と 孤独だけが待っているんでしょう 引用元:LYRICAL NONSENSE 「世界を小さな単位で区切っていけば、自由と孤独だけがあるんでしょう」 玄人でと白で労働者で生活者のまま おもしろおかしくいさせて 煩わしい役 毎度請け負いたいです 引用元:LYRICAL NONSENSE ここは、私なりの解釈ですが…、 「プロで、働く者であり、母というプライベートもある。 今のままの楽しくおかしく生きていきたい。 わずらわしいと思うことでも、なんでもやるわよ!」 椎名林檎さんの、アーティストの面と、プライベートの面。 両方大事だし、楽しむ!という、 生きる姿勢を感じます。 虚しくとも貴方を思うたび 僕は許されて行く 夢と現を結わえて 引用元:LYRICAL NONSENSE 「むなしくても、あなた 宇多田ヒカル を思うたびに、私 椎名林檎 は、夢と現実をつなげて、これでいいんだ、と許されていくような気がする。 」 きっと、そう浪漫抱えたら算盤弾いて 両極のど真中狙い撃てお願い勇気をくれ 引用元:LYRICAL NONSENSE 「私が、ふわふわ夢を描いていたら、そろばん弾いて計算するように、サジェストして! あなたみたいに、白黒はっきり判断できる勇気が欲しい…」 疑わしい相手なら 何時だって 自分ずっと進化したいよね 引用元:LYRICAL NONSENSE 「いつも、進化していきたいよね。 」 答え合わせ 貴方を知るほど 僕は正されて行く 捨てたものじゃない ただ生きようと 引用元:LYRICAL NONSENSE 「あなた 宇多田ヒカル のお陰で、私はまともな人間になっていく気がする。 人生は捨てたものじゃないわね! ただただ 生きるわ…」 以上が、私の『浪漫と算盤』の歌詞の意味の考察です。 宇多田ヒカルさんからの、 テーマ「ロマンとソロバン」に対して、椎名林檎さんは、歌詞で、同じような環境で生きている同士として尊敬し、ありがとう、という宇多田ヒカルさんへのメッセージが込められているように感じました。 だから、 「ヒカル氏の声の成分がよく馴染む、酸素や水のような曲」にしたかったのではないでしょうか? 皆さんは、どのように歌詞の意味を考察しますか? 『浪漫と算盤』 MVの考察 MVは、モノクロで、素敵でしたよね。 このMVの監督を務めているのは、映像ディレクターの 児玉裕一さんです。 児玉裕一さんは、「ウィキペディア」の情報では、 椎名林檎さんの配偶者とのことです。 ですから、椎名林檎さんの歌詞の意味をよく理解して、演出されているのでしょうね。 MVでは、アナログテトリスのゲームをしていますよね。 テトリスのように、次々とやってくる人生の出来事に対して、試行錯誤して考えて、一番良いと思う答えを出す。 でもその反面、人生をゲームのように楽しみたいという、椎名林檎さんの生き方が表現されているようにも思いました。 ポールダンスの女性が、周りで踊っている映像もあり、 生きていく中での辛さもある反面、生きることへの楽観的な考えも表現しているようにも思いました。 個人的な考察ですが 笑 …。 下に、『浪漫と算盤』が入っているベストアルバムをご紹介しますね。 参考になさってください。 20年という大きな締めくくりに、同期デビューの宇多田ヒカルさんとのデュエット曲を制作する事は、とても意味のあることだったのではないでしょうか。 『浪漫と算盤』 の歌詞を読み解いて見て、椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんの関係が素敵だな、と思いました。 MVに出演していた、 アナログのテトリスゲーム場面の男性についての記事も、下にご紹介しますね。 参考にしてくださいね。
次の一見小難しいことを言っているように聞こえてしまうが、じっくり読んで頂ければきっと分かるはずだ。 それ故か、自分が「やりたいこと」と「やるべきこと」の境界が現れてしまうが、それには気づかないフリをしていたいのだろうか。 自分の成し遂げたそれはあらゆる人々に批評され、消化されていく。 人しれぬ苦しみや辛さもあるだろう。 しかしそれを浴びた上で、さらに新しいことに挑戦したいのだと語る。 この歌詞の主人公は、まさに椎名林檎と宇多田ヒカルそのものではないだろうか。 同じようにソロアーティストとして活躍を続ける2人。 まるでお互いの生き方について対話し、理解し合っているようだ。 こんな簡単なキーワードで分かった気になれる歌詞ではない気はするが、おそらくその真意は彼女達しか知らない。 それでも、他人の作品や生き方、自分の作品に対する声に心を打たれることもあるはずだ。 そうして得た「生きていこう」という思い。 これは果たしてポジティブな意味合いなのか、それともなげやりな諦めの感情の表れなのか。 もしかしたら、その時に抱えている仕事や、関わった人、新しく気がついたことによってその意味が変わるのかもしれない。 例え算盤を弾いて完成された作品であっても、私は彼女達の生み出す音楽を暢気に楽しむだろう。 凡人には分からない、アーティストの苦悩を覗き見ることができる楽曲なのだろう。 TEXT 島田たま子.
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