昨日、京都市京セラ美術館(旧京都市美術館)で開催中の 「杉本博司-瑠璃の浄土」展に行ってきました。 コロナウイルス感染症拡大防止のため、ながらく会期が延期されていた本展。 事前予約制、京都府民限定、入館にはマスク着用と条件付きながら、ようやく開催されました。 公立の美術館としては日本最古となる京都市美術館、大幅リニューアルで生まれ変わったとの事で、それも楽しみでした。 見た目はほとんど変わりませんが、入り口は地下から。 ここは中央ホール。 広大な空間です。 さて、杉本博司展は、新設の 「東山キューブ」で開催されています。 入口に向かう導線が綺麗でした。 写真撮って無いけど。 今回のテーマはガラスだそうで、入るといきなりガラスの五輪塔がずらりと並んでいます。 こちらは残念ながら撮影はNG。 杉本作品にしては珍しい、カラーの写真。 ガラスのコレクション。 一番下の写真はガラスの茶碗です。 近年作ったものらしく、これで武者小路千家の若宗匠と茶会を開いたりするのでしょうね。 裏庭にはガラスの茶室が設えられています。 4月4日に茶室披きが行われるはずでしたが、延期となりました。 この日本庭園、晴れていたこともあって、非常に気持ちの良い空間でした。 全体の印象として、展示室が新設だったこともあってか、 ピカピカでキラキラした展覧会でした。 併設されていたカフェもおいしかった。 今回、本館の展示室には行っていないので、そちらもいずれ行ってみたいと思います。 帰りに瑠璃色の図録を購入。 なんと、サイン入りです。 現在、近くの細見美術館でも 「飄々表具-杉本博司の表具表現世界-」を開催中です。 写真NGだったので今回は紹介しませんが、こちらも良かったのでぜひ。 スポンサーリンク.
次の5月 26日(火)~ 10月 4日(日) 新館「東山キューブ」 「京都市京セラ美術館」という新しい通称でリニューアルオープンする京都市美術館は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため臨時休館していたが、いよいよ 5月 26日に開館する。 収蔵庫があった本館隣りに現代美術を中心とする展示館として新設された「東山キューブ」では、現代美術家、杉本博司さん( 1948年生まれ)の個展「瑠璃の浄土」が静寂の中で「こけら落とし」を待っている。 6月14日までの予定だったが、10月4日まで開催されることになった。 当面は京都府在住者を対象に公開。 事前予約制となる。 予約は、または電話(075-761-0239)で受け付ける。 「杉本博司 瑠璃の浄土」展の入り口 京都市京セラ美術館が位置する岡﨑公園には、平安時代・院政期に八角九重の塔を持つ法勝寺など6つの寺院があった。 30歳代のころ古美術商として生計を立てていた杉本さんは自らも収集を行ってきたが、そのコレクションの中に法勝寺の瓦が含まれていた。 この瓦の存在は、同美術館からの個展の提案を引き受ける理由のひとつとなり、さらに浄土への思いや再生への問いを導き、「瑠璃の浄土」というテーマが生まれた。 「法勝寺の瓦」 平安時代末~鎌倉時代初期 天井高約 5メートル、約1000平米の「東山キューブ」の空間を仮設壁で自在に区切り、透明な光学硝子(ガラス)でつくられた 13基の塔が一列に並ぶ「光学硝子五重塔」シリーズ、蓮華王院本堂(通称、三十三間堂)中尊(国宝・千手観音坐像)の大判写真を中心とする「仏の海」、ニュートンの著作「光学」にもとづいて制作された写真シリーズ「 OPTICKS」などのコーナーが設けられた。 開館後、 2021年 1月末まで無料公開される。 京都市京セラ美術館の日本庭園。 前売券や招待券を持っている人も事前予約が必要。 定員は入場時間で30分(10時~17時)ごとに50人。 事前予約の対象期間は5月26日(火)から6月7日(日)まで。 新型コロナウイルスの状況によっては、休館日をはさんだ6月9日(火)以降も事前予約による入館制限を継続する場合がある。 リニューアルオープンにあたっては「杉本博司 瑠璃の浄土」「コレクションルーム(京都市美術館所蔵品展示)」(春期)の展覧会が開催され、それぞれに事前予約が必要となる。 予約は、または電話(075-761-0239)で受け付ける。
次のOPTICKSが美しく、そして禅や浄土と行った仏教と、アートが一つになっていく。 直島で見た水平線の衝撃。 それをまたきっと良い意味で裏切ってくれる作品だ。 カラーのこの作品は、本当に実際に行って見てみたいなと思う。 きっとNYでもやってくれるはずと思いつつ。 と思ったら、護王神社、クリスタルの階段、そして地下から地上へ続く美しい光の道筋。 これは、杉本さんの作品だったか。 この作品を通じて、記憶がどっと押し寄せてきた。 吸い込まれるような色と無で空間を表現するOPTICKSは、ロスコの抽象画とも比較できるかもしれないが、世界をこちらと向こう側と捉えることによる立体構造は、上下のロスコとも違って奥行きを感じさせてくれる。 しばらくの間、静かに、この作品と向き合いたいものだ。
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