痒みや腫れが出る虫刺され。 腫れが強いと自然に治るまでに時間がかかり、黒っぽい色素沈着で跡が残ってしまうこともあります 公園やキャンプなどでのアウトドアではもちろん、普通の通勤路や室内でも虫に刺されやすい季節。 軽い症状でも、赤い腫れや痒みが続くのはつらいものです。 蚊に刺されて赤く腫れてしまったと皮膚科を受診されるケースが最も多いですが、虫刺されの原因となる虫は、ダニ、ブヨ、アリ、ハチ、毛虫など様々です。 刺された時にチクっとした痛みを感じることもありますが、気づかないうちに赤く腫れ、痒みが出てから虫刺されに気づく場合もあります。 虫刺されの腫れの場合、腫れの中心に虫の差し口である小さな穴があり、やや紫がかって盛り上がっているものや、中央がじゅくじゅくしたりカサブタがついたりしているものが多いです。 <目次>• 虫刺されの症例画像……湿疹・蕁麻疹との違い・見分け方 虫刺されを湿疹などと間違える方もいますが、見分け方は難しくありません。 湿疹は平坦でがさがさしているのに対し、虫刺されは中心がやや盛り上がって腫れ、触ってもがさがさしないことがほとんどです。 以下で実際の症例写真を見較べてみましょう。 虫に刺されると唾液などの虫の成分が皮膚の中に入りアレルギー反応を起こすため、赤くなり、痒くなる反応が起きます。 刺した虫を実際に見た場合は特定が簡単ですが、上記の反応は基本的にどの虫に刺されても同じなので、症状だけを見てどの虫が原因かを特定するのはほぼ不可能です。 症状が出た状況で判断するしかありません。 ハチに刺された場合は、反応が強く表れて痛みが強い場合が多いです。 屋外のキャンプ、アウトドアの後で症状が出た場合はブヨや蚊による虫刺されのケースが多いですし、家で寝て起きたら症状が出ていたという場合は、ダニやアリが原因の可能性が考えられます。 虫刺されの中でも特徴的な症状が出るのは、毛虫による虫刺されです。 公園や庭の木に毛虫がいるので毛虫自体が付着した場合はもちろん、毛虫の毛や毒針が風で飛ばされて付着しただけでもアレルギー反応が起きることがあります。 その場合は、通常の大きく赤く腫れる虫刺されではなく、小さな点がポツポツと一箇所にまとまった出方をして非常に痒いので、毛虫に限っては症状を見ればすぐにわかります。 虫刺されの跡を残さない対処法・皮膚科受診での治療法 虫刺されの症状が軽く、小さく赤く腫れている程度で痒みも少ない場合は、何もしなくても5日ほどすれば自然に赤みがひきます。 もしも痒みが強ければ、服やガーゼ越しにアイスノンや氷水を使って冷やすと痒みが落ち着きます。 症状がごく軽ければ自然治癒を待つのもよいかもしれませんが、皮膚科で治療した方がより早く治り、跡が残る確率は減らすことができます。 もし症状が強い場合は、赤みも自然には治まらず、さらに悪化してしまうこともありますので、皮膚科を受診しましょう。 皮膚科で行う虫刺されの治療法は、ステロイドの塗り薬を塗ることが一般的です。 市販薬には通常炎症を抑える作用のあるステロイドは含まれておらず、含まれていても効果の低いものです。 皮膚科では、炎症、痒みが強い場合、大人の場合は一番強いステロイドの塗り薬をよく使います。 数日間塗り薬を塗れば、赤みと腫れが治まります。 子どもの場合は皮膚が薄いので、少し弱めのものを使うことが通常です。 「強い」と聞くと心配に感じるかもしれませんが、ステロイドは2週間程度なら毎日塗っても副作用はほぼありませんので、不安になる必要はありません。 たかが虫刺されと放置しておくと、なかなか改善していない場合もありますし、赤い反応が残る期間が長いほど跡が残って皮膚が黒ずんでしまうリスクも増えます。 また、足首をブヨに刺された場合に多いのですが、夏にキャンプや旅行に行き、足首がパンパンに腫れて受診される方がかなりの人数いらっしゃいます。 足首が腫れると歩くのも痛いという状態が3日ほど続きますが、これは細菌が入ったというよりも虫の成分に対するアレルギー反応のことがほとんどです。 このような場合は塗り薬だけでなく、飲み薬のステロイドも3日ほど飲むと早めに腫れが治まります。 もしもハチに刺された場合、特に2回目に刺された場合には、まれに強いアレルギー反応であるアナフィラキシーショックを起こして、血圧低下や呼吸困難などの重たい症状が出ることがあります。 ハチに刺された後で体調に異変を感じた場合は、すぐに救急外来を受診しましょう。 虫刺され後、掻きこわしによる「とびひ」の症例画像・写真 また、特に子どもの虫刺されに多いのですが、虫刺されを掻きこわしてしまうことでキズになり、キズ表面に細菌がつくことで、「とびひ」になってしまうこともあります。 抗生剤の飲み薬が必要になります。 そうならないためにも、掻きこわしてしまう前の段階で、早めにステロイドの塗り薬で虫刺されに対処するのがよいでしょう。 虫刺され跡の黒い色素沈着を消したい場合の対処法 虫刺されの跡が黒く残ってしまった経験がある方も多いと思いますが、これは赤い炎症が長引いてしまったり、掻きこわして傷になってしまったことによるメラニンの色素沈着です。 通常、数ヶ月程度すれば黒っぽい色は自然に抜けていきますが、時間がかかります。 跡を残さないためには早めに皮膚科を受診して早めに治すことが最も大切です。 メラニン生成を抑えるハイドロキノンや、メラニンを外に出す作用のあるトレチノインの塗り薬を使うと、虫刺されの跡にできたシミが消えるのを早めることができます。 まとめ……軽度なら冷やして様子見・病院受診は皮膚科を ありがちな症状である「虫刺され」ですが、適切な対処法を知っていれば早く治療することができますし、虫刺されの跡の色素沈着も予防できます。 まずは症状がごく軽く、狭い範囲の赤みであれば、冷やして痒みを抑え、かかないように気をつけること。 症状がひどかったり、なかなか治りそうにないものは、皮膚科を受診すれば虫刺されの炎症を抑える強めのステロイドの塗り薬をはじめ、適切な治療が受けられますので、市販薬で対処するよりも早めの受診を心がけましょう。 【関連記事】•
次の風邪で目が腫れる原因 風邪で目が腫れてしまうのには、原因がいくつかあります。 なかなか特定の原因を見極めるのは難しいですが、ぜひそれぞれの特徴を理解しておきましょう。 アデノウイルス 「アデノウイルス」はよくある夏風邪のひとつで、そんなに珍しいものではありません。 アデノウイルスは「目の風邪」と呼ばれることもあり、• 喉の腫れ これら風邪症状とともに、• 目の充血• 目ヤニが出る これらの症状により結膜炎を起こし、目が腫れてしまうことがあります。 アデノウイルスは特に子供に多い風邪で、「病院を受診してすぐ目の異変に気付いて、慌てて再受診した」などというケースも珍しくありません。 アレルギー性結膜炎 風邪をひいてしまうと体力は低下し、体は弱って抵抗力失ってしまいます。 すると普段は問題がなかった、• ホコリ• ペット などのアレルギー物質に抵抗することができなくなってしまい、 「アレルギー性結膜炎」を起こしてしまうことがあります。 アレルギー性結膜炎は、目の表面にアレルギー物質が付着し、結膜が炎症を起こしてしまう症状で、• 目のかゆみ• 目やに• 異物感• まぶたの裏にぶつぶつ これらの症状があり、目を腫らしてしまうことがあります。 服用した薬によるアレルギー 風邪で目が腫れる原因のひとつとして、風邪の時に 「服用した薬によるアレルギー」もあります。 風邪をひくと、熱を下げたり症状を緩和するために、解熱鎮痛剤などの薬を服用することが多いです。 その際に服用経験のある薬でも、風邪による体力や抵抗力の低下によってアレルギーを発症し、目が腫れてしまうことがあるのです。 服用した薬が原因であった場合、目が腫れるだけではなく、粘膜や皮膚の柔らかい腕や太ももなどにも湿疹ができることが多いです。 ストレス 風邪をひくと体力や抵抗力が低下してしまうだけでなく、 「ストレス」も溜まってしまうものですよね。 ストレスは、老化や免疫力を低下させる原因となる「活性酸素」を過剰に発生させてしまうため、アレルギーを発症しやすい常態になり、風邪をひいた時に目が腫れてしまう原因になることもあります。 風邪で目が腫れた時の対処法 風邪をひいてしまった時は、様々な原因で目が腫れてしまうことが分かりました。 それでは次に、風邪で目が腫れてしまった時の対処法について解説していきます。 体をしっかり休める 風邪が原因で目が腫れてしまった際には、原因が何であれ、体力や抵抗力が衰えたままではなかなか治りません。 なので体力や抵抗力を回復させるために、無理に仕事や学校へ行ったり、体を動かしたりするようなことは極力やめて、 しっかり体を休めるようにしてくださいね。 清潔を保つ 目が腫れてしまったからといってむやみに触ったりしてしまうと、目に雑菌が入り、さらに悪化してしまう場合もあります。 ダニやハウスダスト、ペットなども症状悪化の原因になるので、それらにも注意しながら、なるべく 清潔な部屋で清潔に過ごすようにしましょう。 また手もこまめに洗うなどして、常に清潔を保つことが大切ですよ。 病院を受診 風邪で目が腫れてしまった場合、 病院を受診することはとても大切です。 しかしウイルスが原因であった場合は特効薬がないので、緩和することしかできません。 点眼薬を処方されることもありますが、治癒するまでには1~2週間ほど必要になります。 そして病院の受診は内科や小児科でよいのですが、風邪の症状がそこまで気にならない場合は、眼科を受診してもいいでしょう。 また自己判断で薬を服用した場合は、その薬を服用したことを必ず医師に伝えるようにしてください。 まとめ 風邪で目が腫れる原因は「アデノウイルス」「アレルギー性結膜炎」「服用した薬によるアレルギー」「ストレス」の4つがあり、その症状を治すためには、体をしっかり休め、清潔を保ち、病院を受診することが重要だと分かりましたね。 出来るだけ早く、風邪で目が腫れた症状を治していきましょう。
次の目やまぶたの腫れの症状 目やまぶたが腫れる原因はさまざまです。 ちょっとしたトラブルで起こることもありますが、何らかの病気が原因のことも多くあります。 また、まぶたの腫れはまれに眼球の表面にある結膜が腫れている「目の腫れ」の場合もあります。 病気によっては、細菌感染によりしこりができ角膜を傷つけることがあるので、炎症や激しい痛みを伴う場合はすぐに医師の診察を受けるようにしましょう。 速やかに治療が必要な症状 ・目やまぶたに痛みとかゆみがある ・まぶたにしこりのような塊ができていて、まばたきをすると違和感を感じる ・目やまぶたが腫れる他に、めやに、充血、涙が出る ・まぶたが炎症を起こしていたり、激しい痛みがある 放っておいても自然に解消される症状 ・まぶたがむくんでいる 目やまぶたの腫れから考えられる病気 目やまぶたの腫れの症状から考えられる病気は ・ ・ があげられます。 「速やかに治療が必要な症状」に当てはまった方は要注意です。 これは体内の水分の代謝が悪くなることで起こる現象で、自然に治まっていくので心配いりません。 なぜ起こるのか? 深刻な病気以外の多くはアレルギーが原因だと言われております。 治療の必要な病気は原因がそれぞれですが、例えば腫れの症状として知名度の高い「ものもらい(麦粒腫)」は、汗腺やまつげの根毛、マイボーム腺に細菌感染することで起こります。 そのまま放っておくと結膜が充血して、まぶたの腫れに繋がります。 また結膜に余分な水がたまり、白目の表面にゼリー状の液体が着くような状態は、目自体が腫れる原因です。 化粧品など まぶたの皮膚は薄くてデリケートです。 そのため、化粧品やシャンプーなどが原因でまぶたがかぶれ、腫れることがあります。 もともとアレルギー体質の人は、使用する 化粧品や食品に気をつけるようにしましょう。 また毎日アイメイクしている方は、たまにメイクしない日を作ったり、なるべく早くメイクを落とすなど、まぶたを休ませる日を作るようにしてみてはいかがでしょうか。 感染症 ウイルスや細菌に感染することで、まぶたが腫れることがあります。 感染する箇所によって、 結膜炎や 涙嚢炎などを発症します。 これらの病気になると、まぶたが腫れるほか、めやにや痛み、膿みなどの症状が出ます。 治療方法もそれぞれ異なるので、 病名をきちんと把握することが重要です。 まぶたの腫れのケア 日々の生活で行えるケア.
次の