声優のあきやまるなさんの 訃報で 虚血性心不全と具体的にどんなものなのか。 気になって調べ始めてやっと理解しました^^; あきやまるなさんは59歳で亡くなられました。 まだ若いのに・・。 そう思うと残念でなりません。 虚血性心不全とは 「心筋梗塞」や 「狭心症」をまとめていうそうです。 心筋梗塞も狭心症も 身近な病気ですね。 「 虚血」は血が無い状態を指します。 ようするに 心臓に血液がいかなくなる状態を 「虚血性心疾患」というそうです。 突然死と虚血性心不全患 突然死とは瞬間死と急性症状の発現後 24時間以内の死亡で 外因子を除いた自然死のことをいいます。 突然死の中で最も多い死因が、 急性心臓病だそうです。 そして 急性心臓病の中の大半が 虚血性心不全だといいます。 突然襲ってくる症状なのか。 前兆の症状はあるものなのか? 気になったので調べてみました。 虚血性心不全の症状 急性心筋梗塞の場合は 前兆の症状がほとんどない場合が多いそうです。 狭心症の発症の場合は 前兆として感じるものがいくつかあります。 動いたときに胸が痛くなる• 喉が詰まるような感じがする• 左腕や左胸がだるく感じる しかし狭心症の場合は 安静にしていると この症状も 治まってしまうようです。 この時点で病院で検査を受けて 狭心症と診断されていると 多少なりと も生活習慣等の改善と治療で 心筋梗塞になりにくくなるそうです。 心筋梗塞の症状は ・胸やみぞおちを圧迫するような痛み ・背中の中心部や左肩から背中にかけての痛み ・吐き気をもよおす ・奥歯や下あごの痛み ・左手の小指の痛み ・冷や汗をかく ・呼吸困難や息切れ 簡単に羅列していますが、相当辛い症状だと思います。 本人若しくは家族にこのような症状が見えたら 迷わずに 救急車を呼んだほうがいいでしょう。 虚血性心不全の原因 狭心症と心筋梗塞では 血管の状態が違います。 狭心症の場合は 冠動脈の狭窄のため 血液が流れにくくなっている状態です。 運動などをしたときに このような症状が出やすく しばらくすると治るのが特徴です。 心筋梗塞は 血栓で 冠動脈が完全に 詰まっている状態です。 狭心症も悪化すると 心筋梗塞を起こしやすくなります。 また心筋梗塞では 心筋そのものが 壊死します。 壊死した心筋は元に戻りませんし 心不全や不整脈などを伴うと 致死的になり 死亡率も40%と高く危険な病気でもあります。 私の直接の知り合いではないのですが つい最近、こんな話を聞きました。 「奥さんと二人暮らしの70代の男性が 廊下で倒れているのを奥さんが発見し 救急車を呼んだのだけれども そのまま亡くなってしまった。 死因は心筋梗塞だったけど 今まで高血圧を注意されたくらいで まだ高血圧の薬も処方されず 普段からとても元気な人だった。 」 これは私が親しくしている 年配の方の近所の方で 実際に起きた不幸なのですが まさに突然死でした。 虚血性心不全の原因(体質・生活習慣・病気) どのような人が狭心症や心筋梗塞になりやすいのか。 やはり血管に問題が起きることから想像はついていたのですが 生活習慣病を持っている人に 虚血性心疾患は多いようです。 高血圧、糖尿病、脂質異常 たばこ、飲酒、動物性食品の過剰摂取 家族に心疾患の患者がいる。 虚血性心疾患は 現在は 40代、50代でも 起こりやすい病気になっているそうです。 働き盛りの時期に突如 帰らぬ人となることもあるということですね。 走った直後に胸が苦しくなるなどの 前兆を感じている人などを含め 生活習慣病を持っている可能性がある人は このような人は 心臓の検査は 1年に1度は受けた方が良いようです。 スポンサードリンク• カテゴリー•
次の虚血性心疾患(循環器科)• 狭心症 冠動脈に有意狭窄が存在し、坂道歩行、階段昇降などの労作によって前胸部圧迫感などの狭心症症状が出現する労作性狭心症と、とくに安静時(早朝、夜間など)に冠動脈攣縮によって心筋虚血が生じ狭心症症状が出現する冠攣縮性狭心症に分けられる。 労作性狭心症 労作により狭心症症状が出現する狭心症、安静時には症状が出現しない。 1)典型的な狭心症症状の訴え方 胸が重苦しい、圧迫される、押さえつけられる、締め付けられる 2)非典型的な狭心症症状の訴え方 顎が痛い、じんじんする/肩や腕が重だるくなる/背中が痛い 狭心症症状が出ているとき、心筋に虚血がある限り、基本的には心電図でのST変化を伴うが、回旋枝、後側壁領域では心電図変化に乏しいことがあるので注意を要する。 安静時で症状が出ていないときは、通常心電図は正常である。 診断は? 運動負荷試験によるが、本当に虚血がありそうなときは、ダブルマスターより心電図をモニターしつつ運動負荷をかけるトレッドミルや心筋シンチのほうが安全である。 安定狭心症 狭心症症状が出現する労作閾値が安定している労作性狭心症。 頻度、症状はいつも同じ程度である。 診断造影の後、インターベンションを要することもある。 不安定狭心症 狭心症症状が出現する労作閾値の低下(安静時でも症状が出現するようになったり)、頻度の増加、症状の程度の増強を示す狭心症。 安静狭心症、新規発症の労作性狭心症も含まれる。 急性心筋梗塞の前兆であることも多いので、基本的にこの段階での運動負荷は禁忌と考えてよい。 循環器専門医への連絡を要する。 治療:準緊急的にインターベンションを要することが多い 冠攣縮性狭心症 冠動脈攣縮が生じている間、心筋血流の低下が生じ、狭心症症状を呈する。 よって安静時に狭心症症状が出現することが多いが、労作誘発性の冠動脈攣縮もまれに存在する。 誘因として精神的ストレス、寒冷刺激、喫煙、心身の疲労、過換気などがある。 治療:Ca拮抗薬、亜硝酸製剤、Nicorandilなど 心筋梗塞 * 冠動脈の高度狭窄あるいは完全閉塞により、支配灌流域の心筋が壊死に陥る状態。 * 心室細動、房室ブロックといった不整脈、急性心不全、心原性ショックなど致命的な急性期合併症が多く、放置すれば死亡率が高い。 また、心室リモデリング進行による慢性心不全、心室瘤、心原性の血栓塞栓症といった慢性期合併症を予防することも重要。 * 急性期(発症より24時間以内)で症状があれば可及的早期再灌流療法(t-PA、PTCA、CABG)が必要である。 急性心筋梗塞 どうやって診断するか? * 教科書的な診断基準を満たすまで待っていたら早期再灌流は果たせないことが多い。 * トロポニン、CK、CKMBといった心筋逸脱酵素の上昇を、急性期に認めない例が非常に多いことを認識する必要がある。 * いかなる状況においても基本的には胸痛、胸部圧迫感といった胸部症状の訴え+心電図上どこかの誘導でST変化が認められたら採血の結果を待つことなく、至急、循環器専門医へ連絡することが重要である。 (当院では24時間対応可能である!) 急性心筋梗塞を疑ったらまず何をするか?(当院到着後)• 酸素投与(胸痛患者にはほぼ全員が基本)• アスピリンをかみ砕いて内服してもらう、ニトロ舌下。 末梢よりヘパリン3000単位静注。 * 当院では発症時間、年齢に応じてインターベンション前にt-PA半量静注の先行投与も行っている。 * 当院ではこの後、心臓カテーテル検査室へ行き、冠動脈造影、必要に応じてインターベンションを行っている。 再灌流後の治療は? * 心臓リハビリテーションを行い、食事療法、運動療法(1回30分の散歩を週3回以上)の重要性を指導し、高血圧、糖尿病、高脂血症のコントロール、禁煙など冠動脈リスクファクターの管理の重要性も指導している。 * ただし無症候性心筋虚血だけは症状がないので注意を要する。 心電図の違い * 一般的に狭心症ではST低下、心筋梗塞ではST上昇を認める。 例外もあるが、基本的にST上昇を認めたら、採血の結果を待つことなく、至急、循環器専門医への連絡を要する。 * ただし冠動脈攣縮性狭心症でST上昇するタイプの異型狭心症も存在するので、ニトロ舌下は試みても良い。
次の最終更新日 2020年2月29日. 心臓に血液を送る冠動脈 左図の赤く細い血管 が狭窄 狭くなる したり閉塞して心筋がやられる状態を虚血と言います。 虚血が悪化し心筋梗塞になった後、左室(ポンプの部屋)心筋が壊れて動きが悪くなり、血液が十分送れなくなる状態を虚血性心筋症と呼びます。 虚血によって起こった心筋症という意味です。 通常の心筋梗塞以外でも、カテーテル治療を繰り返した後にも見られることがあり、これは細い枝がつぶれたり、組織片が詰まったりして心筋梗塞を何度か起こしたためと考えられています。 川崎病のために冠動脈瘤(こぶのように大きくなり、その中に血栓ができます)ができ、そこでできた血栓が心筋梗塞を繰りかえして起こることもあります。 虚血性心筋症は心筋梗塞のため左室心筋の一部が失われ、動きが悪くなったため、それを補うべく左室全体が大きくなったり形がくずれてしまい、梗塞にやられていない部分まで動きが損なわれる状態です。 さらに左室全体の形が崩れて丸くなるために、僧帽弁という左室入り口にある弁もゆがみ、弁が逆流することがよくあります。 これをといい、これによって状態が大きく悪化します。 このように虚血性心筋症が悪くなると命にかかわる状態になってしまいます。 この状態では胸痛がないことも多く、患者さんご自身では状態がわかりにくいため油断は禁物です。 体を動かすときの息切れや動悸などがよく見られます。 虚血が進行中の場合は胸痛も起こります。 心不全が進めば、息切れが強くなり横になって寝られなくなったり(これを起坐呼吸と呼びます)下肢がむくんだりします。 一般的には心不全の治療をお薬やリハビリ、あるいはASVという空気マスクなどの内科的治療が行われます。 外科手術は現在あまり一般的ではありませんが、心不全や心不全治療の経験が豊富なエキスパート心臓外科医にご相談頂ければ、これは薬が良いとか、このタイプは心臓手術で治せる、な どの方針が立ちます。 心筋梗塞のために失われた心筋はもどりませんが、梗塞の周囲にある心筋を回復させることはある程度可能ですし、梗塞でやられなかった心筋を守ることはかなりの程度までできるのです。 そうすることで虚血性心筋症といえども寿命を延ばせる可能性が出て来ます。 メモ: もうひとつの視点として虚血にはマク ロとミクロがあります。 マクロとは冠動脈のどこかが詰まったり狭くなったりしている状態で、大きなものはやでほぼ治せます。 ミクロとはもっと細い血管が詰まった状態で、従来治療では治せませんが、お薬も必ずしも十分には効きません。 こうした状態に対して私たちはとくに血管新生治療を行っています。 日本では認可をとるのに時間がかかるため、とりあえずタイの国際心臓病院で行っています。 そこでは再生医療患者さんの大半はアメリカから来ておられます。 はやく日本でもこれを実現したいものです。 虚血性心筋症を治す切り口がさらに増えれば幸いです。 お問い合わせはへどうぞ のページへ へ. ---------------------------------------------------------------------- 執筆:米田 正始 福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長 医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医 元・京都大学医学部教授 ---------------------------------------------------------------------- 当サイトはリンクフリーです。 ご自由にお張り下さい。 Filed Under: , Tagged With:• 米田正始 福田総合病院心臓センター長 心臓血管外科専門医 ・指導医・医学博士 心臓血管外科解説• 【13】患者さんのページ•
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