「徒花」の意味 一つ目の意味は「咲いても実を結ばない花、無駄花」です。 それが転じて、 「見せかけだけで実質を伴わないもの」といった意味でも使われています。 また、「咲いてもすぐ散る儚い花」といった意味があり、主に桜を指します。 それが転じて、「はかない恋のたとえ」としても使われます。 その他に、「季節はずれに咲く花」「遊郭で客が芸子などに渡す紙纏頭(=紙花:かみばな)で後で現金と替えるつもりのないもの」といった意味があります。 本来、紙纏頭(かみばな)は祝儀としてひとまず与えておく白い紙で、後に現金に替えるものです。 しかし、ただお飾りで渡すだけで実際には現金に替えない紙纏頭のことを「徒花」と呼びます。 「徒花」の使い方 「徒花」が一般的に「見せかけだけで実質を伴わないもの」といった意味でよく用いられています。 どんなにきれいな花を咲かせても、実をつけない花はそのまま散ってしまい何も残しません。 そのように、 「見た目だけ良くて中身が伴わない」「見かけだけで何も結果を残さない」様子を例えて使う言葉です。 また、ことわざに 「徒花に実は生らぬ(あだばなにみはならぬ)」があります。 これは、「外見は華やかでも、中身や内容が伴わずに着実に行われない計画は、良い成果が得られない」といった意味です。 どんなに見かけだけ良くしていても、内容が伴わない限り、「役立たず」「無駄」でしかないことに対して使われます。 「徒花」は、主に物事に対して使われます。 詳しくは例文を参考にしてみてください。
次の「有名無実」の意味とは? 早速、「有名無実」の意味からみていきましょう。 意味は「名前ばかりで実質が伴わないこと」 「有名無実」は「名前ばかりで実質が伴いわいこと」を意味する言葉です。 世の中には「名前だけが立派で中身がなく、実際には価値のないもの」がたくさんあります。 そして、大層な名前が付いていても、名前が意味するほどのものではなく、実質が無いことを「有名無実」と言います。 名ばかりの法律や規則が実際は裏道があり「実際には機能するに至ってない」様子を指す言葉ですが、「有名無実」を「名(評判や評価)は有るが、実(実体や本質)が無い」と読めば、容易に軸の意味が理解できるかもしれません。 「有名無実」は平たく言えば「意味の無いこと」 「有名無実」は平たく言えば「意味の無いこと」とも解釈ができます。 あらゆる決まり事について「素晴らしいタイトルがついていながら、誰も従うところまでたどり着いていない」状況を指しているため、「結局は無意味に終わってしまうこと」という捉え方もできるでしょう。 たとえ規則やルールであっても、どこかに抜け道があり、上手にすり抜けることができるようなものは「有名無実」と言えます。 「有名無実」の使い方と例文 続いて「有名無実」の正しい使い方と例文を紹介しましょう。 「有名無実」は規則や法律に対して使われる 「有名無実」は「名は有るが、実質が無い」ことを指しますが、著名人や芸能人など「人」に対し、「評判や名声が実力に伴わない」という意味で使うのは適切ではありません。 あくまで、「有名無実」は規則や法律、また文化的な決まり事に対して使うのが適切な使い方となります。 「有名無実」はビジネスでも使われる言葉 たとえば、輸出における関税ルールや企業が定める労働基規定などには「有名無実」であるものがいくつかあるため、そのままの状態で残ってしまっているものもあるでしょう。 古い規定やルールは改定されることなく置き去りにされ、抜け道を開放したまま素通りされてしまっているのです。 たとえば、法律で定める労働者への労働基準はどうでしょうか?無理な残業や過酷な労働条件の中で実際に社員に何らかのトラブルが生じてから「有名無実」であることが明らかになる場合もあります。 「有名無実」を使った例文 「有名無実」を使った例文を、具体例と併せて5つ紹介します。 営業部長という肩書であるが、実際は有名無実で取引先への謝罪係である。 忘年会はその年の労をねぎらう会であるが、今や有名無実と化し、ただの飲み会となった。 成果によってボーナスが出ると聞いたが、結局そんなものは有名無実であった。 ミーティングの目的は生産性向上であるが、もはや有名無実で社員の愚痴の場となっている。 社員への研修制度は業務過多により行われず、いみじくも有名無実化してしまっている。 「有名無実」の類語と対義語は? 「有名無実」と類語と対義語についてみてみましょう。 「有名無実」の類語は「名ばかりの」「形ばかりの」 「有名無実」の類語には、「名ばかりの」「形ばかりの」などがあります。 どちらも名前や形だけが残り、中身が伴わないことを指す言葉です。 四字熟語の類語であれば、「羊頭狗肉(ようとうくにく)」が似た表現です。 美味しそうな羊肉が実は安い狗の肉だったことから生まれた言葉で、「見かけと実質が釣り合わないこと」の意味で使えます。 「有名無実化」の類語は「形骸化」「無力化」「死文化」 「有名無実化」の類語には「形骸化(けいがいか)」「無力化」「死文化」などがあります。 「形骸化」は「成立時の内容や意義が忘れ去られ、形だけのものになってしまうこと」、「無力化」は「形はありながら実際的な効力がなくなること」、また「死文化」は「本来の意味や意義が失われ、内容の無い名ばかりのものになること」を意味します。 状況に応じて適切な類語を選ぶようにしましょう。 「有名無実」の対義語は「名実一体」 「有名無実」の対義語は、名前や評判が、本質と実体が伴っていることを表す「名実一体」です。 タイトルや名前が偉大でも、実質的に機能するものであれば、それは「名実一体」となります。 「有名無実」の英語表現は? 最後に「有名無実」の英語表現と例文を紹介します。 「有名無実化する」の英語表現は「become a dead letter」 英語で法律や規則が「有名無実化する」ことを「become a dead letter」と言います。 直訳すると「言葉が死んでしまう」となりますが、意味は「意義や中身が無くなってしまうこと」、つまり「有名無実化する」となります。 「有名無実化する」を使った英語表現 「有名無実化する」を使った英語表現を2つ挙げてみましょう。 Some of the company rules have became a dead letter. いくつかの企業ルールは有名無実化してしまっている。 One of employee complained about the payment on holiday work has become a dead letter now. 社員の一人が「今や休日出勤の給料規則は有名無実化している」と文句を言っていた。 まとめ 「有名無実」は「名前や評判があっても、実際的には中身がないこと」を意味する四字熟語で、おもに法律やルールや文化的な決まりごとに対して「もはや機能しないもの」という意味で使われます。 職場でも批判的でネガティブなニュアンスを持って使われる言葉です。 正しい意味と使い方をマスターして、ビジネスシーンで活用していきましょう。
次の「名ばかり」とは? 「名ばかり」の表現の使い方• 「名ばかり」を使った例文と意味を解釈• 「名ばかり」の類語や類義語・言い換え 「名ばかり」とは? 「名ばかり」というのは名前だけで実質が伴わない、という意味になります。 形式だけ残り、意義が失われている、有名無実、などという時に使われる表現であり、名前は素晴らしいけれど内容がそれに見合っていないという時に使われています。 例えば、 「名ばかりの管理職」と表現することがありますよね。 管理職と言えば聞こえが良いですが、実は労働基準法40条2号には、管理監督者には労働時間や休憩、休日に関する規定が適用されないことになっています。 つまり、管理監督者には残業代や休日手当を支払わなくても良いということになり、本来ならば管理監督者として受けるべき処遇が与えられないまま、賃金圧縮のために管理監督者になってしまうということがあります。 これが 「名ばかりの管理職」という意味になります。
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