この記事のテーブル(表の枠)内に挿入されている写真は、クリックすることにより拡大できます。 2007年 7月28日産卵 今年は予想が外れてパセリが不足です。 園芸店に行っても苗は無し。 今からでは間に合いませんが努力だけはしたよと、言い訳が出来るようにパセリの種蒔きをしました。 パセリの種蒔きをしている時に、キアゲハがやってきて乏しいパセリに 産卵。 (下の写真です。 ) 左の写真は、その時、種蒔きしている左腕の傍をすり抜けて産み付けた卵です。 この鉢に卵は1つだけ。 出来ることなら羽化するまで様子を見ようかと思って、「7/28」と書いた札を立てました。 8月1日 孵化 昨日(7月31日)の夕方見たら、卵の中が黒くなっていました。 黒いものの回りは卵の白身のようで、例えが悪いのですが、水羊羹みたいでした。 孵化が間近だなと思って、今朝一番に見たら、卵のあった場所に小さな黒い幼虫。 孵化しましたよ! 物差しで測ったら身長は 2. 5mmでした。 8月2日 孵化 写真はありません 幼虫が3匹になったパセリの葉も黄色っぽくなってきました。 台風5号も遠ざかったようなので、夕方、少しは葉が多い鉢へ引越しさせました。 8月4日 幼虫が大きくなるのは物凄く速いものです。 3匹が少しは大きくなっただろうなと覗いてみたら、1cmを超えるほど大きくなってパセリを食べているではありませんか! しかし、これは大きくなりすぎているではないかと、パセリの葉を徹底的に調べたら、この他に7mmが2匹、8mmが1匹。 それに4mmくらいのが1匹。 1cmを超えるものと4mmくらいのは、引越し前から居座っていた幼虫だと思います。 この2匹は別の鉢へ引越ししました。 前置きが長くなりましたが、幼虫は 7mm~8mmになりました。 8月6日 3匹のうち1匹が急に大きくなりました。 黒っぽいあいだは私には区別が付かないのですが、脱皮したのでしょうかね?脱皮すると急激におおきくなりますから・・・ 3匹の幼虫は 9mm~14mm。 大きさの差が大きすぎるような気もしますね。 一番大きな幼虫は、他の所から引っ越してきたのではないでしょうね? 8月7日 朝 朝早めに見たのですが、脱皮していました。 大きさは 11mm~15mm。 左の写真を撮った後で他の鉢を見ましたら、脱皮が終わった直後。 尻のほうに黒い皮がありますが、この幼虫も同じ頃に孵化したのでしょうね。 8月7日 夕 夕方見たら、一番小さい幼虫が鉢の土の上で死んでいました。 残った2匹の大きさは 13mmと 18mm。 但し、幼虫は身体を伸ばしたり縮めたりしますので、身長測定の時の気分により異なります。 (数字が小さくなることがあると思います。 ) 8月8日 午後 なんと、 26mm! こんなに大きくなるものですかねえ? 身長測定に感づいて、無理矢理背伸びしているような気がします。 大事件発生!! 強い臭いを出す角を少し出したままパセリに尻をくっ付けて息絶えた幼虫。 左の幼虫の健康診断で訪問したら、小さいほうの幼虫の姿が見えず、なにやら奇怪な生き物が! 何かよく判らないまま追い払いましたら、今まで見たことのない奇怪な顔をした蜘蛛。 我が家は米軍岩国基地の近くですが、基地から時々脱走している毒蜘蛛= クロゴケグモではありませんでした。 幼虫をみたら上の写真のようなありさま。 残った1匹に頑張ってもらいます。 なお、奇怪な蜘蛛は追い払うのが先で、証拠写真を撮る暇はありませんでした。 8月9日 朝 また脱皮ですよ。 今回は尻の辺りに脱いだ皮がありますので、脱皮してあまり時間は経っていません。 その後1時間くらいして見たら、 逆立ちをして、脱いだ皮を食べていました。 この脱いだ皮は栄養価が高く、幼虫の成長に役立ちます。 8月9日 夕 伸びきってパセリを食べていますので、 36mmもありました。 8月10日 朝 だいぶ肥満気味になってきました。 身長を測られるのが嫌なのか? 身体を波のようにくねらせて測らせてくれませんでした。 夕方測ろうと思ったら、 身体をへの字に曲げて伸ばそうとせず、またまた測定は失敗でした。
次のアゲハチョウの蛹が黒くなってきたら羽化間近のサイン アゲハチョウが羽化するときはリアルで見てみたいですが、羽化する時間帯は深夜から朝方のようです。 そして羽化までの時間はほんの数分のようですよ。 アゲハチョウの蛹が羽化する時間は? アゲハチョウの蛹の羽化は、しっかりと管理している中でないとリアルに羽化を見ることはむずかしいようです。 羽化する時間帯は、深夜から明け方にかけた時間が多いようです。 遅くなったとしても午前中になりそうですよ。 また、蛹から羽化になるタイミングを見たくても、 蛹から出ていき翅を伸ばすまでの時間がわずか1分前後のようです。 なので、ちょっと気を抜いてしまうと見逃してしまうこともあります。 リアルタイムでみるときには、羽化のサインを見逃さないことかもしれません。 じっとして耳を澄ましていると、パリパリとした殻を打ち破るような音も聞こえるようなんです。 また、 羽化が近づいてくると、蛹が黒っぽい色に変わってきます。 アゲハチョウに模様がある種類なら、よく見るとうっすらとその模様が透けてみえるようになります。 こうなると、もう羽化が間近ということになります。 蛹がこんな状態になったら気にしておいた方がいいようです。 Sponsored Link アゲハチョウの蛹が羽化するまでの期間は? 通常、アゲハチョウの幼虫が蛹になってから羽化するまでの期間は10日間~約2週間といわれています。 ただし、住んでいる地域と気温、そしてアゲハチョウの種類によっても多少の違いがあるようです。 (越冬した場合なら、さらに5カ月ほどはかかる場合もあるようです。 ) またこの時期は羽化する時期としてとても大切な時期で、蛹の初期は、あまりいじったり触らないようにしておきましょう。 まとめ いかがでしたか。 蛹から羽化して成虫になる立派な姿を見たら、ちょっと感動してしまいますが、気を抜かずにじっと見守るしか手立てがなさそうです。 あとは、蛹の状態を見て羽化が近づいているサインを見逃さないことのようですね。 Sponsored Link.
次の蛹の保護ポケット・・・下の[改良版]も合わせてご覧下さい 本サイト内の掲示板で質問のありました蛹の保護について、岩国市田舎村昆虫館で実施している簡単な方法を説明します。 岩国市田舎村昆虫館では キアゲハと ナミアゲハで試しましたが、これらと同じ形態の帯蛹の ナガサキアゲハなどの蛹にも使用可能です。 但し、この保護ポケットは蛹を入れるものですから、 前蛹は絶対に入れないで下さい。 蛹化の時の脱皮が不可能です。 保護ポケットの製作• 新聞の折り込み広告でも何でもOK。 幅3cm程度に切ります。 この帯状の紙を円錐状に巻きます。 大きさは円錐の大きい方で蛹の胸囲より大きく。 後で切り落としますので大きめに。 2周くらい巻いたところで糊付け。 この写真は糊付けした後です。 不要な部分の紙を切り落とします。 円錐の大きい方を整形します。 グルグルと回しながら鋏で切りますが、時々蛹を入れてみて、蛹の身長の半分(一番膨らんだ所)以上は入らないように切りつめます。 深いと、羽化の時に出られません。 事前にポケットを作っておく場合は、大き目で割り箸等にくっ付けて、くっ付けた状態で切ります。 割り箸等の棒に糊付けします。 取り付ける位置ですが、羽化の時、足場の良い所まで這い登りますので 割り箸等の上端から5cmくらいは下げて、掴まれる所を確保してやって下さい。 これで完了。 岩国市田舎村昆虫館では、円錐状のものを 蛹の保護ポケットとか ポケットとか呼んでいますが、正式の名称はありません。 日記の中では、その時の雰囲気で他の名称でも呼んでいることがあります。 蛹を保護する時の注意事項 このポケットを使うのは、蛹が蛹化中に落下したり、蛹の時に糸が外れて落下した場合、また、蛹になった場所が悪いので引越しさせる場合などがあります。 落下した蛹は拾っていれるだけですが、 尻がくっ付いていて、背中の糸が掛かっている蛹は潰さないように十分注意して扱ってください。 蛹を取り外す方法を、簡単ですが書いておきます。 背中に掛かっている糸を切ります。 糸は手で引っ張ったりせず、 よく切れる鋏で左右2ケ所を切ります。 切ったあと背中に残っている糸は付けたままでOKです。 綿のような糸でくっ付いた尻を外します。 蛹を掴んで引っ張らないで下さい。 尻の後ろ付近にセロテープを貼り、このセロテープを剥がしてみて下さい。 尻の周りに張り巡らせた綿のような糸が、セロテープにくっ付いて剥がれますので、この綿のような糸を引っ張って蛹を取り外します。 ポケットへ入れます。 尻の綿のような糸が多すぎで ポケットへ入り難くければ切り取っても構いません。 但し、蛹の尻尾を切らないように。 もう一つ大事なことがあります。 蛹を掴んで潰さないように。 掴むのではなく、紙か何かで掬うつもりで。 蛹を剥ぎ取る作業は、失敗すると蛹を死なせてしまいますので、 自信のない方は実施しない で下さい。 蛹に傷が付いたり、蛹が死んでも責任は持てません。 また、作業は 蛹の殻が固くなってから実施して下さい。 蛹になってから 5日以上経ってからならほぼ安全です。 作業中に 蛹を落とさないようにして下さい。 蛹を落とした場合は、蛹が壊れて体液(緑色)が出てしまい、殆どが羽化の望みはなくなります。 ポケットを使用した例 本サイトの日記の中に、怪しげな ポケットを使用した例がありますので、写真を集めてみました。 この程度の ポケットから沢山のアゲハが羽化していますのでお試し下さい。 蛹の保護ポケット[改良版]・・・下の[改良2版]も合わせてご覧下さい 2007年、さらには2008年への越冬で大活躍した謎のポケットですが、アゲハにとっては少し不便なことがありましたので、掲示板での質問を機会に改良案を発表しました。 [改良版]では、羽化した時に掴まるものが近くにあるほうが親切かなと思って、蛹の上に、横の棒(図には斜めの棒と書いていますが)を追加しました。 この横の棒は、自分で糸を掛けて、ポケットを使わない場合にも応用できます。 既にのに掲載しましたが、このページに収録しておきます。 説明は、写真を拡大してお読み願います。 下の写真は、改良版を実際に作って使用している例です。 のページのでご紹介しています。 一部のサイトでは、羽化の時に蛹の殻が抜け出て羽化に失敗するため、蛹の尻尾の部分を瞬間接着剤などでポケットに接着することと書いてありますが、 絶対に接着剤は使用しないで下さい。 蛹が死んでしまいます。 私は接着などせずに、蛹を入れているだけです。 ポケットに蛹の殻を接着しておかないと、羽化のときに尻尾に殻をつけたまま出てくるのではないかと思われますが、羽化した後の蛹の殻には茶色っぽい液体が残っていて、殆どの場合、これの重みで殻はポケットに残ります。 スキマが少なければ、羽化した時に足が掛けやすいように思えますが、これは間違いです。 下の写真をご覧下さい。 (写真は、蛹の殻の説明用のため、ポケットを使用していないものを使っています。 ) これらの写真は羽化した後の抜け殻です。 判り難いので、これらの写真の中の1枚に手を加えて説明します。 ポケットに入れている場合は背中側に押し開いて出てきますが、写真のように背中に糸が掛かっている場合は命取りになることもありますよ。 このような場合は緊急を要することが多いので、身近な材料で簡単に作れることが大事です。 皆さんも、異常事態で 蛹の保護ポケットが必要になった場合はこのページを参考にしてお作りになり、使用しての結果や、改良点などを掲示板へお寄せ願います。 皆さんと一緒に情報を共有したいと思いますので宜しくお願いします。 とてつもなくお返事が遅くなり申し訳ございません。 自宅の庭にもまたキアゲハが飛び交う季節となりました。 昨年参考にさせていただいたサナギポケットでしたが、かわいそうに無事に羽ばたく事は出来ませんでした、、、 もしよろしかったら、ご覧になって下さい。 今年こそは、かけがえのない小さな命を守りたいと思います。 また行き詰まった時には、相談させてください。 なお私事ですが、私が幼かった頃に母の大学時代の教授であった名和秀雄先生に大変可愛がっていただきました。 その頃はとにかくモルフォ蝶とトリバネアゲハの展翅、そしてヒョウモンチョウの捕獲のために森を駆けずり回る日々でした。 ですが、それ以来、大人になるにつれ蝶への愛情もすっかり忘れてしまっておりましたが昨年のキアゲハの幼虫をきっかけに幼い頃の気持ちがよみがえってきた様に感じています。 それもこれも、本日記とご返信ののおかげです。 また、行き詰まったら相談させてください。 ありがとうございました。
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