「みをつくし料理帖」は料理がテーマのお江戸時代劇ですが、今回は堂々、 2本立てスペシャルドラマで連ドラの続きの世界が描かれます。 みをつくし料理帖を無料で視聴する方法は? みをつくし料理帖はU-NEXTで見逃し配信しています! 31日間無料トライアルに申し込むとU-NEXTポイントが 1000円分無償で提供され、NHKオンデマンド・見放題パック(972円相当)を最大1ヶ月間お試し体験できます。 過去に放送されたみをつくし料理帖を全て見ることができますよ。 テレ朝のドラマも観たし、勿論NHKのも。 大好きやからキャストにも色々思う所あって。 お澪坊は北川景子も良かったけど黒木華の圧勝。 あさひ太夫…野江ちゃんは、うーん。 又次さんは萩原聖人も悪くないけど高橋一生の圧勝。 — あさって H3G4TGkhhAHnENX 原作は特別編までで11冊、来年は映画化も 「みをつくし料理帖」は、 髙田郁著の時代小説です。 シリーズ10巻に加えて、2018年9月に「花だより みをつくし料理帖 特別巻」が出版されたので人気も再燃、スペシャルドラマ化もいい機会だったわけですね。 また、「みをつくし料理帖」のはじめの3巻くらいを題材に、来年2020年秋には 松本穂香主演で映画化することが角川から発表されています。 今年の黒木華主演作品を視聴して、違いを比べてみるのも面白いかもしれません。 引っ込み思案で下がり眉、天性の味覚とセンスで江戸市民の舌を驚かす。 小松原様に思いを寄せている 小松原様(森山未來):素浪人風のグルメで口の悪いお武家様。 実はお偉い御膳奉行・小野寺数馬で、町人の食文化を検分している 永田源斉先生(永山絢斗):医師、本来は武家の名家の跡取り。 大人しいボンボンだが、面倒見がよく町医者として慕われている、澪に片恋中 今年、 主演の黒木華は 「凪のお暇」で生き方をチェンジするヒロインを好演して、共演の高橋一生や中村倫也と共に大好評でした。 また、 森山未來・永山絢斗は 大河ドラマ「いだてん」に出演し、語り役やちょっとコミカルな立ち位置を見事にこなし、一回り成長した貫禄を見せています。 L そんな3人が再集合する「みをつくし料理帖」スペシャルは、まさに主人公のお澪ちゃんを中心に3人の人生や決意が大きく動く、成長の姿を描くストーリーです。 役者さんの雰囲気とドラマの内容がかみ合っているのが一層楽しみですね! 小松原様役の森山未來は黒木華に対し 「下がりまゆも健在」と太鼓判を押しています。 続編では、澪の想い人・小松原との気になる恋の行方や、 幼馴染・野江(あさひ太夫)との今後を占う吉原・桜の宴の出来事を描きます! 連ドラの段階で、澪は小松原に恋の自覚を持ちます。 小松原自身がかなりの身分(若年寄で、御膳奉行を兼任)を隠しているので、食へのセンスや辛口ながら優しい性格に、澪も気軽に憧れてしまったんですね。 また、本来なら接点のなかった吉原の 花魁あさひ太夫(成海璃子)が澪の幼なじみ・野江であることが判明したのですが、残念ながら2人はまともに会うことがかなわない立場になっています。 吉原の料理人・ 又次(萩原聖人)や永田源斉先生が仲介して、何とか様子を聞いている仲が、スペシャル版では大きく進展するのですね。 澪の恋の行方は 小松原の実母・里津との出会いがまず第1の関門になります。 しかし、第2の関門は、 澪自身の料理に対する情熱でした。 料理で江戸の人々を、何より幼なじみを満足させ続けたいという澪の料理人魂は、恋心で消せるものではないんです。 澪役の黒木華は「 森山未來さんの色っぽさがより小松原さんを魅力的にしている。 澪ちゃんの女性の恋も楽しんでいただけたら」と語っています。 実はその人こそ小松原様の母だったので、澪は気づかないうちに想い人の家族に気だてを認めてもらえることになります。 そんな時に心を決めるきっかけになった1つが「おだまき蒸し」、うどんの入った茶碗蒸しです。 庶民の味を堪能してホッコリしているお客たちを見るにつけ、澪は自分の居場所はここだ、と思い定めていきます。 後編「桜の宴」では澪と野江の運命が決まる?! 澪と野江(あさひ太夫)の関係では、原作では細く長く語られているのですが、2人の再会のカナメとなるのもやはり料理であるところが素敵です。 澪は庶民でしかも女性ながら、なんとか太夫もとい野江を「身請け」できないかと邁進することになります。 しかし提示される額は4000千両今でいう4億円!しかも、今にも野江を妾として身請けしようという人物も出てきて、澪は切羽詰まってしまいます。 因みに、この「桜の宴」のストーリーは、比較的ドラマオリジナルになる可能性があります。 原作では吉原で大火災があって又次が故人になるなど大きな転機を迎えるのですが、このあたりはカットされ、澪の奮闘中心となるのではないでしょうか。 原作でその決め手となるのが「鼈甲珠」です。 簡単に言うと卵の味噌漬けですが、褐色化した黄身が当時相当高価だったべっこうの玉に見え、しかも1個でご飯が何倍も弾む一品という設定だそうです。 「見かけも味も」というところが、澪の料理人としての成長を表していますね。 原作によると、澪の結婚相手は、 源斉先生(永山絢斗)でした。 源斉先生の気持ちは連ドラの時点で表面化していたのですが、澪は医師の親切としか思っていなかった様子。 SPドラマでは静かな男の嫉妬が面白そうです! 澪の結婚の決め手はやはり「料理」。 生涯料理人であることを認めてくれ、しかも将軍の御典医になる道を捨ててまで、町医者として自分に寄り添う決意をしてくれる源斉先生に、澪は首を縦に振るんです。 原作では2人が上方に居を移し、コレラの大流行という難関を超えて仲睦まじく暮らしていく様子が描かれています。 また、おまけとして彼女の料理が東西番付に載るようになったことも暗示されていて「幸せに暮らしました」感が満載です。 まとめ 「みをつくし料理帖」の続編、スペシャルドラマについて原作のネタバレを中心に見てきました。 時代劇で73分を2回というのは、NHKとしては相当な力の入れようです。 土曜ドラマ「みをつくし料理帖スペシャル」は、12月14日・21日の土曜夜9時から、NHK総合にて全2回の放送です! ちなみにみをつくし料理帖はU-NEXTで見逃し配信しています! 31日間無料トライアルに申し込むとU-NEXTポイントが 1000円分無償で提供され、NHKオンデマンド・見放題パック(972円相当)を最大1ヶ月間お試し体験できます。 過去に放送されたみをつくし料理帖を全て見ることができますよ。 ぜひこの機会にU-NEXTに加入してみをつくし料理帖を楽しみましょう!.
次の澪は清右衛門から野江が〝あさひ太夫〟となった経緯を聞かされる。 野江は水害によって記憶を失い、女衒にかどわかし同然に江戸に連れてこられ、翁屋の楼主に売られたという。 そして野江が禿から新造になるとき、江戸でその名を知らぬ者はいない3人の御用商人がそれぞれ4千両ずつ翁屋に預け、遊女としての〝あさひ太夫〟を買い上げたのだった。 野江の身を案じる澪に、清右衛門は「おまえが4千両払って身受けすればいい」と言い、料理で客を呼ぶことができれば叶わぬ夢ではないと告げる。 ある日、武家の奥方・早帆(佐藤めぐみ)が澪に料理を教えてほしいとやってくる。 早帆は恐ろしく料理が下手で、奉公人も逃げ出してしまう腕前だと語る。 早帆の人柄に親しみを覚えた澪は、料理指南を引き受けることに。 実は、早帆は小松原の妹で、いつまでも独り身を通す兄を心配して澪との関係を探りにきたのだった。 早帆から余命短い母親が腎の病でむくみに苦しんでいると聞いた澪は、源斉(永山絢斗)から〝ははきぎ〟とよばれるほうき草の実がよいと聞き、さっそくははきぎ料理に挑戦する。 しかし「ははきぎ」は下ごしらえに手間がかかる厄介なもので、寒い中、冷たい水にさらされた澪の手は赤切れだらけになってしまう。 澪の思いに触れた早帆は、澪を小野寺家の屋敷につれていき、厨で「ははきぎ料理」を完成させて母・里津(富司純子)に食べさせてほしいと言う。 早帆に言われるがまま「ははきぎ飯」を作り上げた澪は、料理を持って里津が待つ座敷へと向かう。 澪の料理を口にした里津は驚きと幸福の表情を浮かべ、澪に感謝の言葉を述べる。 里津から父の旧姓が「小松原」だと聞かされた澪は、里津と早帆が小松原の身内だと知って動揺する。 さらに、2人は澪に「数馬の嫁になってほしい」と言い出す。 混乱した澪は屋敷を飛び出すが、後日、小野寺家の御用人である多浜重光(徳井優)が「つる家」に現れ、澪を小野寺家に嫁がせたいという里津の意向を伝える。 驚くとともに困惑を隠せない種市(小日向文世)と芳(安田成美)。 澪もまた、小松原の本心がわからず思い悩んでいた。 そんなある夜、小松原がふらりと「つる家」に現れる。 何事もなかったかのように振る舞う小松原を見て、種市は澪とのことをどう思っているのかと問い詰める。 事情を聞いて初めて澪との縁談が進んでいることを知った小松原は、あらためて「俺の女房殿にならぬか」「共に生きるならば下がり眉がよい」と告げる。 小松原の想いを知った澪は、小野寺家に嫁ぐことを決める。 澪は2年間早帆のもとで行儀見習いをし、しかるべき旗本の養女となり小野寺家に嫁ぐことに。 澪が旗本に嫁ぐと知った野江は、又次に別れの言葉を言付ける。 又次は「これまでのことは一切合切忘れろ」と言うが、澪の心は激しく揺れる。 思い悩む澪は、源斉に「道が枝別れして迷いに迷ったとき、どうしますか」と尋ねる。 源斉は「私なら心星を探します」と言い、空の中心にある心星を指す。 自分の中にある揺るぎないもの、これだけは譲れないというものが、生きる標となる〝心星〟だと語る源斉。 澪は悩み抜いた末に、小松原に別れを告げる決断をする。 一人の料理人として料理の道を全うしたい、と訴える澪に、小松原は「ならばその道を行くのだ。 あとのことは何も案ずるな。 すべて俺に任せておけ」と言う。 そして「その道を行くと決めた以上、もはや迷うな。 道は一つきりだ」と告げて澪の前から立ち去る。 前編の感想(ネタバレ有) あっというまに縁談が進んでびっくり 連続ドラマの放送が2017年の春だったので、あれから2年半も経ったんですねぇ。 「つる家」は相変わらず繁盛しているようで、又次さんが手伝いにきてくれていました。 澪は料理の腕だけじゃなく「商才」もあるのよね。 そんな中、独り身の兄・数馬を心配するあまり、澪との縁談を進めようと動き出す妹・早帆。 自身の料理ベタを利用して「つる家」に潜入し、澪の気持ちを探るいう、スパイ顔負けのなかなか狡猾な作戦です。 数馬と早帆の母・里津も、一度会っただけの、しかも町娘の澪を、跡取り息子の嫁として簡単に受け入れちゃうんですよね。 料理が美味しかったという理由で。 何の前触れもなく、初対面の武家の奥方からいきなり「嫁いできなさい」なんて言われたら、そりゃ怖いよ。 びっくりして逃げ出すのも無理ないよ。 この一連の流れがあまりにも唐突で、わたしはちょっとついていけなかったんだけど、もしかして視聴者に澪と同じ心境を味わわせるための仕掛けだったのかな。 小松原のプロポーズ この縁談は小松原だけが蚊帳の外だったようで、自分の知らない間に澪との縁談が進んでいることを「つる家」に来て初めて知らされる小松原(こちらもちょっと気の毒)。 とはいえ澪のことが好きな小松原に異論があるはずもなく、 「俺の女房殿にならぬか」 「共に生きるならば下がり眉がよい」 と、プロポーズ。 めでたく話はまとまりました。 2年半後の伏線回収 思い悩む澪に、源斉先生は「心星」の話をします。 「悩み、迷い、考えが堂々巡りしているときでも、きっと自身の中には揺るぎないものが潜んでいるはずです。 これだけは譲れないというものが。 それこそが、その人の生きる標となる心星でしょう」 「心星」とは、北極星の和名。 ほかの星がこの星の周りを回っているように見えるので、「天の心棒」という意味で付けられた名前です。 澪にとっての心星は、間違いなく料理ですよね。 実はこの源斉先生の話は、連続ドラマ最終回で小松原が澪に語った話とも繋がっています。 「澪標(みおつくし)の澪。 それがお前の名だろう。 それは、船路の道しるべとなるものだ。 それを頼りに人は海に進んでいく。 お前の澪標は何だ」 小松原はそう言った後、 「いいか。 道は、ひとつだ」 と澪に告げました。 2年半後の伏線回収……泣けます。 あのとき、小松原はこの未来を予測していたのでしょうか。 澪から別れを告げられた小松原は、「あとのことは何も案ずるな。 お前は誰にも何も言わずともよい」と言って澪の気持ちを尊重しました。 「その道を行くと決めた以上、もはや迷うな。 道は一つきりだ」 かっこいいなぁ……小松原。 そして小松原にそんなセリフを言わせる澪も。 つくづく、このエピソードはもっと引き延ばして欲しかったなぁ。 せめて3話……いや4話くらい欲しかった。 2人の別れは切ないですが、わたしは源斉先生も好きなので……後編は源斉先生を応援します。 ガンバレ。
次のその後の物語『花だより』のあらすじ 澪が大坂に戻ったのち、文政五年 一八二二年 春から翌年初午にかけての物語。 店主・種市とつる家の面々を廻る、表題作「花だより」。 澪のかつての想いびと、御膳奉行の小野寺数馬と一風変わった妻・乙緒との暮らしを綴った「涼風あり」。 あさひ太夫の名を捨て、生家の再建を果たしてのちの野江を描いた「秋 しゅう 燕 えん 」。 澪と源斉夫婦が危機を乗り越えて絆を深めていく「月の船を漕ぐ」。 シリーズ完結から四年、登場人物たちのその後の奮闘と幸せとを料理がつなぐ特別巻、満を持して登場です! 最終巻で澪と野江ちゃんが大坂に着いたのが1818年。 ちょうど年号が文化から文政に変わった頃のこと。 『花だより』で描かれるのは、1822年(文政5年)から翌年の初午にかけてなので、ちょうど、最終巻から4~5年後についての物語です。 種市さんもいつの間にか74歳になってますね。 みんなが元気で健やかで本当に良かった! それでは、各話の感想です。 1.花だよりー愛し浅利佃煮ー 表題にもなった「花だより」。 最後のどんでん返しに笑うとともに、種市たちは澪に会えないの??とショックになりました。 (最後の話「月の船を漕ぐ」まで読んで、ホッとしました) 種市さん、清右衛門先生、坂村堂さん、りうさん御一行はもちろんのこと、ご寮さんやおりょうさん、ふきちゃんに健坊、太一ちゃん(書いてたらキリがないのであとは省略…) みんなの様子が知れて、そしてみんなが相変わらずで嬉しかったです。 また、易者の水原東西が出てきたのには驚きでしたが、今でも自身が「雲外蒼天」と占った少女(澪)のことを気にかけてる様子に心が温かくなりました。 あと、太一ちゃん(もう15歳!)が書いた、美緒さんたちも含めたみんなの絵。 それを見るであろう澪と源斉先生を思うと、じんわりきますよね。 清右衛門先生が種市に言った言葉 「そのうち、そのうち、と思う間に、ひとの寿命など尽きてしまう」。 大切な人を亡くした清右衛門先生の言葉がいつも以上に身に沁みました。 2.涼風ありーその名は岡太夫ー みおのかつての想い人、小松原様のその後が知れるお話「涼風あり」。 小松原様、いや小野寺数馬の妻、乙緒(いつを)目線で書かれています。 読むまでは、小松原様にはずっと澪のことを想っていて欲しいという私の勝手な願いから、妻である乙緒のことなんて知りたくない、なんて思っていたのですが、、、 早帆も気づかなかった、小松原様の澪へのとてつもなく深い愛情に、乙緒が気づいた辺りから涙が止まりませんでした。 だからこそ、最後に「笑わぬ姫君」改め「能面」の乙緒が心からの笑みを湛えるシーン、本当に良かったです。 以前、早帆が澪に「兄もまた澪さんに抱いたような思慕ではないにせよ、夫婦として幸せになる道を模索しているように思います」と言っていたように、 惚れて惚れぬいて夫婦になったわけではないけれど、小松原様と乙緒が、二人ならではの接し方で、この先もきっと幸せに暮らしていくことを想像すると、心がじんわりと温かくなりました。 相変わらずまっすぐで素直な早帆。 息子である数馬と乙緒がいずれこうなることを予見していた母の里津。 どちらもやはり素敵でした。 大坂でのその後の生活についてはもちろんですが、何より、あさひ太夫と又次の吉原でのことが知れる貴重なお話でした。 想像していた以上に、苦しく生死の境のようなギリギリのような暮らしをしていた又次。 そんな彼が最後に「つる屋」でお客たちやつる屋の家族のような面々と温かく暮らせたことを思うと、涙せずにはいられませんでした。 共に地獄を見て、そんな中でも生きることを諦めなかったあさひ大夫と又次の絆は、恋愛とかそんなものを超えた、とても深い絆で結ばれていたんですね。 そのすべてを背負っての辰蔵さんと唐汁…。 野江ちゃんが共に生きていく伴侶を見つけられて本当に良かったです。 そして、摂津屋さん。 彼もまたずっと野江のことを深い愛情で見守っていたんですね。 澪と摂津屋さんが出会ったのは必然だったのだと気付きました。 月の船を漕ぐー病知らずー お待ちかね、主人公・澪と伴侶となった源斉先生のその後を描いた「月の船を漕ぐ」。 相手の悩みは知って助けになりたいと思うのに、自分の辛さは相手に隠す、似た者同士の源斉先生と澪。 そんな二人にそれぞれ訪れた窮地。 とくに人の生き死にに関わる源斉先生のそれは、辛く悲しいもので、奈落の底の底にいる状態。 さらには大切な伴侶である澪が悩んでいるのに助けてあげられない葛藤、澪が心を込めて作る料理を食べられない辛さ…読んでいて胸が苦しくなりました。 そんな源斉先生を救うものは、やはり「食」。 食は食でも、豪華な食や栄養たっぷりの食ではなくて、「自分の根底を作った食」。 人が心から美味しいと思うものは、味だけではなくて記憶やその時の思いも含めてのものなんですよね。 久しぶりに自分が作った料理を食べてくれるばかりかお代わりを頼まれて、台所で隠れて泣く澪。 二人の歯車がカッチリ合った気がして、とても嬉しかったです。 澪には、どんなときも信じて支えてくれる源斉先生の母・かず枝と、澪を案じいつも助けてくれる心強い味方の野江ちゃんがいて、本当に良かった…! そして、源斉先生を救った味噌汁から得たヒント「病知らず」。 そう、最終巻の巻末に載っていた料理番付で、西の大関となった「みをつくし」の料理名です。 あの番付は、文政11年とかなり先を描いたもの。 これから約5年を経て、これぞ!という料理になっていくんでしょうね。 簡単に感想を書くはずが…長々と語ってしまいました。 みをつくし料理帖の特別巻の「その後」は出ない 特別巻『花だより』を読んだら、やっぱり思ってしまった「その後がまた見たい」という気持ち。 最終巻『天の梯』の巻末の料理番付に載ってあった「日本橋柳町一柳改め天満一兆庵」の文字。 「一柳」が「天満一兆庵」と名を変えることを示唆しています。 その経緯だって知りたいし、みんなの様子がまだまだ知りたい!! おそらく、あなたもそう思っているのではないでしょうか? ただ残念ながら、今回の『花だより』の巻末、 みをつくし瓦版にこのように書かれています。 【りうの質問箱】 質問:続編の予定は? 回答:こうしたお問い合わせを頂戴する度に「何て幸せなことだろう」と思いますし、作者冥利に尽きます。 登場人物たちに愛情を注いで頂いたことに心より感謝いたします。 名残惜しいのは私も同じですが、 この特別巻ののちは、皆さまのお心の中を、澪たちの住まいとさせてくださいませ。 つまり、続編は出ないということですね。 ……悲しいです。 だけど、その後を描くとなると種市さんやりうさんの年齢のことを考えると厳しくなってくるし、本の中に出てくるお料理も、その都度考えなくてはなりません。 作者の髙田郁さんも、まだまだ書きたい別のお話や構想があるでしょうから、やっぱりやむを得ないのかもしれませんね。 ここから先は、心の中でみんなの幸せを願おうと思います。 これほどまでに、登場人物が心に住み、登場人物たちの幸せを願わずにはいられないお話に出会ったのは初めてです。 ドラスティックな出来事はもうなくていいから、ただみんなの暮らしを覗いていたい、私にとってみをつくし料理帖はそんな存在です。 1.本の帯が…! 本を買ったときについてくる帯に澪たちのイラストが書かれているのですが、何とそれは高田郁さんが書いたものなんです! 絵までうまいとは…!! 特に驚いたのが、そのイラストが、本を読んで私が想像していた澪や種市、野江ちゃんそのままだったこと。 本の帯に詳しく書いているので、応募してみてくださいね。 裏表紙の絵 いつもは、本の裏表紙にはあらすじが書かれているのですが、『花だより』には書かれておらず(裏の折り返し部分に書かれています)絵があるのみです。 本を読む前に見てこの絵は何だろう?と思っていましたが、一話目の「花だより」を見て納得。 これは確かに素晴らしい景色ですね。 『花だより』を読んで… みをつくし料理帖のその後を描いた特別巻『花だより』を読んで、またこの本を好きになりました。 これを読んだ上で、また1巻から読むともっともっと楽しめること間違いなし!ですね。 (6巻・7巻あたりは心が苦しくて読むのを躊躇してしまう気持ちもありますが…) 読めば読むほど、その後のその後が知りたくなるし、ふきちゃんが大きくなった頃のスピンオフとか、天満一兆庵に名前を変えたくだりとか、まだまだずっと読み続けていたい気持ちはあります。 ただ、高田郁さんが続編はないと仰っているので、あとは私の心の中で楽しんでいきたいと思います。 この本に出会えて良かった、そんな風に思わせてくれる作品。 その後を書いてくれた高田郁さんへのラブレターにかえて終わりたいと思います。 kindleでも読めます。 (小説はkindleにはありません).
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