小遣い銭ので、ここでは、自分の意志により自由に使うことが許されている、子供のもつ金銭のことをいう。 現代は、子供も、つねに金銭を身近に感じ、その重要性を知るようになっているものの、全面的に親に依存している。 しかし消費の場では、子供独自の消費欲求により、大人の購買行動とはまた違った行動をする。 子供が小遣いで購入するもので上位にあるものは、文房具(ノート、鉛筆など)、菓子などの食べ物や飲み物、趣味のもの(玩具 がんぐ 、カード、切手など)、漫画などである。 そういった子供の購買の資金となるのが小遣いやお年玉である。 今日、小遣いという名目で親が子供に金銭を与えることが定着している。 1999年(平成11)に東京都在住の保護者を対象に行われたアンケート調査によると、小学生では4割から5割程度、中学生・高校生では8割から9割程度の保護者が小遣いを与えている。 1か月に一度渡す小遣いの平均額は、小学生で1000円程度、中学生で3000円程度、高校生で7000円程度となっている。 広い意味での小遣いに含められるお年玉については、東京都在住の小学校4~6年生で平均総額2万7365円となっている。 そのおもな使途は、広い意味での玩具、漫画、食べ物、文房具・学用品などである(『日本子ども資料年鑑』1998)。 その後、2007年に内閣府が行った調査では、小学生で約8割(83. 4%)、中学生で約9割(94. 7%)が小遣いを何らかのかたちでもらっている。 また、1か月の小遣いの金額は、小学生では500~1000円未満がもっとも多く1位(全体の37. 5%)、中学生では2000~3000円未満が1位(全体の22. 4%)となっている。 なお、小遣いについて子供側にたってみると、次のような意義が考えられる。 その使途が一任されたということは、一人前の扱いを受けるようになったということでもあり、その年齢に応じての自由を獲得し、責任感をもって、社会的役割を分担するようになったということである。 与える側の配慮としては、定期的に与える以外は原則として与えないようにすることが重要である。
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