『不思議の国のアリス』のあらすじ 主人公は 幼い少女アリス。 ある日、庭で退屈していると、時計を持ったウサギが目の前を通り過ぎた。 「面白い!」と思って、アリスは ウサギを追いかけた。 すると、深く暗い穴に落ちてしまった。 そこは 不思議な世界で、身体の大きさは度々変わるし、生き物たちはみんな人間の言葉を話す。 ニヤニヤしているチェシャ猫に、煙草を吸う芋虫、それからいつも忙しげな時計ウサギ、紹介するとキリがない。 話の分からない変なのもいるし、話の分かるのもいる(でも、大概変なやつばかりだ)。 中でもトランプの兵隊を従えているハートの女王は、気に入らない人がいると、すぐに「首をはねいっ」と言っている。 アリスもこの女王と遊んでいたけれど、ついには「首をはねいっ」と言われてしまった。 アリスは怒って、「何よあんた達なんか、たかがトランプのくせしてっ」と言うと、トランプはパッと舞い上がり、アリスの上にひらひらと落ちてきた。 すると、アリスは 目が覚めた。 長い夢を見ていたのだ。 お姉ちゃんがアリスに「目が覚めた?」と聞いた。 それからアリスは、この不思議な夢の冒険を、お姉ちゃんに聞かせた。 お姉ちゃんはアリスの話を聞いて、この可愛い妹は、きっとどんな年になっても、素直で優しい心の持主になるだろうと、その後ぼんやりと想像した。 ・『不思議の国のアリス』の概要 主人公 アリス 物語の 仕掛け人 時計ウサギ 主な舞台 不思議の国 時代背景 19世紀 作者 ルイス・キャロル 『不思議の国のアリス』のキャラクター 『不思議の国のアリス』は キャラクターの多い物語です。 チェシャ猫やハートの女王など、有名なキャラクターはよく知られていますが、 意外と脇役まではあまり知られていません。 ここではそんな『不思議の国のアリス』の 全29キャラクターを、物語の登場順に紹介していきます。 1.ウサギ いつも忙しそうな時計ウサギで、ハートの女王のしもべです。 アリスはこのウサギを追って、不思議な世界に入り込みます。 2.ダイナ アリスが飼っている猫の名前です。 冒頭でアリスが穴に落ちているときや、物語の途中など、折に触れてアリスが思い出します。 3.ネズミ ネズミは、身体が大きくなったアリスの涙でできた池に登場します。 小さくなったアリスが、何の気なしに驚かすような事を何度も言ってしまうので、怒ってしまいます。 4.インコ・ワシ・カニ インコやワシやカニは、みんなアリスの涙の池で濡れた動物たちです。 身体を乾かすために、どんな方法が良いか話し合います。 最後にアリスが、飼い猫のダイナについて話したところ、みんな一目散に逃げ出します。 5.ドードー ドウドウは、コーカス・レースで、濡れた身体を乾かそうと提案します。 コーカス・レースとは、丸いトラックをひたすら走る競技で、みんなは30分ほど走ると身体が乾きました。 6.パット パットは、アリスが時計ウサギの家に着くといた使用人です。 登場時にはリンゴ堀りをしているなど、やや間抜けな感じに愛嬌があります。 7.ビル(トカゲ) トカゲのビルは、時計ウサギの家で大きくなってしまったアリスを見るため、偵察として家に入ります。 このときビルはアリスに蹴飛ばされ、最後の裁判でもアリスにひっくり返されるので、身体を張ったキャラクターです。 8.モルモット モルモットは、時計ウサギの家でアリスに蹴られたトカゲのビルを介抱します。 最後の裁判で野次を飛ばして、廷吏に鎮圧されるのもこのモルモットです。 9.子犬 子犬は、アリスが時計ウサギの家から逃げた先にいます。 物語に出てくる動物としては、唯一話さないことが特徴です。 10.青虫 子犬の次に登場するのが青虫です。 水煙草を吸って、どこか怪しげな雰囲気を漂わせていますが、この世界の中ではしっかり者の部類になります。 11.おやじと息子 この親子は、青虫に暗唱させられた、『おやじも老けたな( You are old, Father William)』に出てきます。 詩の中の登場人物のため、作中には直接出てきてはいませんが、印象的な二人です。 12.ハト ハトは、アリスが青虫のキノコを食べて首が空まで伸びてしまったときに、高い木にいます。 ヘビから卵を守るために高い木を探したのに!と、首の長いアリスをヘビだと勘違いして、ヒステリックになります。 ・蛙従僕と魚従僕 公爵夫人が雇っている蛙従僕が左で、ハートの女王が雇っている魚従僕が右です。 女王様からのクロケー・ゲームの招待状を渡しに来ました。 このあと二匹は丁寧にお礼をしすぎて、頭の毛がこんがらがってしまいます。 13.公爵夫人 長い首がもとに戻ったアリスが出会うのが、ある家にいた公爵夫人です。 後にアリスは命の恩人になるため、ひどく優しく接するようになります。 14.公爵夫人の子ども(ブタ) 公爵夫人の子どもは、公爵夫人が女王のクロケー・ゲームに行くと言って、アリスに放り投げられます。 次第に容姿がブタに変わっていき、最後には森にとことこ歩いて行ってしまいます。 15.公爵夫人の女コック 女コックは、公爵夫人の家で傭われている人物です。 なぜか公爵夫人と赤ん坊に、何でも物を投げつけます。 ちなみに公爵夫人はそのことをちっとも気にしていません。 16.チェシャ猫 チェシャ猫は公爵夫人の家で登場します。 ずっとニヤニヤと笑っている姿は、本作のキャラクターの中でもかなり有名です。 17.三月ウサギ 公爵夫人の家を出たあと、アリスが辿り着くのが三月ウサギの家です。 煙突はウサギの耳の形で、屋根はウサギの毛で覆われています。 変なティーパーティが、この家で毎日行われているのです。 18.帽子屋 三月ウサギの家でティー・パーティーをしている一員です。 時計とケンカをしたせいで、ずっと6時のままになってしまったので、ずっとお茶の時間を繰り返しています。 被っているのは店の帽子で、自分の物ではありません。 19.ヤマネ ティー・パーティーの一員で、ずっと眠たそうにしています。 おとぼけたようなキャラクターで、他のふたりからクッションのように扱われています。 20.トランプ兵 三月ウサギの家から繋がっているハートの女王の敷地にいるトランプ兵です。 ハートの女王に従順で、何でも言いなりになっています。 色々な職業があり、絵のトランプ兵は庭師です。 21.ハートの女王 ハートの国を治めているのがハートの女王です。 すぐに「首をはねよ!」と言うので、皆から恐れられています。 22.ハートの王様 ハートの国にいるハートの王様です。 女王に対しておずおずしたり、洒落を言ったのに誰も笑ってくれなかったりと、ないがしろに扱われているような描かれ方になっています。 23.ジャック 絵の右側、王冠を持っているのがハートのジャックです。 物語の最後には、パイを盗んだ疑惑で裁判にかけられます。 24.フラミンゴ フラミンゴは、ハートの女王主催で行われる、クロッケーの試合の木槌役です。 ボールを打とうとすると、首を曲げたりします。 25.ハリネズミ 絵の右下にいるのがハリネズミです。 フラミンゴと同じく、クロッケーのボール役になり、最後には逃げ出してしまいます。 26.グリフォン グリフォンは、鷲の上半身とライオンの下半身を持つ伝説上の生き物です。 ハートの女王が、アリスにニセウミガメを案内するよう言いつけました。 ハートの女王のことを、馬鹿なやつだと思っています。 27.ニセウミガメ もともとウミガメだったのですが、ウミガメではなくなってしまったニセウミガメ。 いつも哀しげに嘆いている様子が特徴的です。 28.ロブスター ニセウミガメの歌の中で、ダンスをするロブスターです。 ダンスの後には投げられます。 ロブスターも歌の中の登場人物のため、作中には直接出てきてはいません。 29.姉さん 物語のラストに登場するのがアリスのお姉さんです。 アリスが夢から目覚めたとき、アリスを膝の上で寝かせてくれています。 以上、『不思議の国のアリス』に登場する 全29のキャラクターを簡単に紹介しました。 まとめて出てくるキャラクターはまとめたりもしたので、厳密にはもう少し多いですが、たいした差ではありません。 それよりも、この短い物語にこんなにもたくさんのキャラクターを登場させられた作者、ルイス・キャロルの想像力に驚嘆します。 次には、物語に見られる言葉遊びや、チェシャ猫の「ニヤニヤ笑い」などについて 解説していきます。 -解説(考察)- ・言葉遊びのユーモア 『不思議の国のアリス』の特徴は、何と言っても 「言葉遊びのユーモア」にあります。 たとえば、 tale(お話)と tail(尻尾)をかけた場面です。 ネズミ:Mine is a long and a sad tale! ) 『不思議の国のアリス』2章 tale(お話)と tail(尻尾)の発音はどちらも「テイル」なので、アリスは聞き間違えてしまいます。 このように、『不思議の国のアリス』は同音異義語による言葉遊びのユーモアや、英語の韻(例: ティー・パー ティー)などが随所に見られる作品です。 そのため、日本語に翻訳された『不思議の国アリス』を読む以上、言葉遊びという観点から 本作を味わい尽くすことは難しいでしょう。 とはいえ、翻訳者の方々は様々な工夫をして、この言葉遊びを可能な限り伝えようとしてくれています。 色々な翻訳が出ていますが、「言葉遊び」という観点からおすすめ出来るのは、 角川書店から出ている河合祥一郎訳の『不思議の国のアリス』です。 たとえば、冒頭に出てくる詩は「韻」が特徴的なのですが、河合祥一郎訳『不思議の国のアリス』は 日本語でも韻を踏むように訳出されています。 黄金の 光輝く 昼さがり われら ゆっくり 川くだり。 オールを握るは 小さな腕 かいな 、 力を出せとは ないものねだり。 幼いおててが ひらりとあがり ガイドのつもりで 右ひだり 河合祥一郎訳『不思議の国のアリス』角川書店 最初の文字を「お」と「あ」で交互に、最後の文字を「い(i)」にすることで韻を踏ませています。 この部分、集英社文庫版の訳は次の通りになります。 なにもかも金色ずくめの午後、 ゆっくり、のんびり水面をすべっていく。 というのも、オールを漕ぐ腕、 不馴れのうえに小さいのだ。 幼い手がまっすぐ向けようとしても ボートはさすらうばかりさ。 『不思議の国のアリス』集英社文庫 集英社文庫版は、やわらかい言葉使いが特徴的で、読みやすさはピカイチです。 ただ、「言葉遊び」や「韻」という観点から見ると、角川書店の河合祥一郎訳が最もおすすめできるかなと思います。 ・チェシャ猫の表現 チェシャ猫は、様々なキャラクターが登場する『不思議の国のアリス』でも、 特にユニークで人気のあるキャラクターです。 名前自体は、作者ルイス・キャロルの地元、イギリスのチェシャー州でよく使われていた「grin like a Cheshire cat(わけもなくニヤニヤ笑う)」という慣用句から取られています。 そんなチェシャ猫の 「ニヤニヤ笑い」は、本作でも特徴的な表現のひとつでしょう。 ニヤニヤ笑いだけは、チェシャ猫の身体が消えた後も、しばらく残っていました。 (which remained some time after the rest of it had gone. ) 『不思議の国のアリス』 第六章、チェシャ猫がアリスと話した後、 ニヤニヤ笑いだけを残して消えていく場面です。 この「ニヤニヤ笑いだけが残る」というのは、なんとも不気味で不合理的な表現でしょう。 なぜなら、笑いというのは表情も伴っているので、原則的に 顔が消えると笑いも消えるはずだからです。 アニメ『不思議の国のアリス』では、目と口だけを残すことで、後に残った「ニヤニヤ笑い」を表現していました。 しかし、原作では「ニヤニヤ笑いだけが残っていた」とあるだけなので、目と口が残っていたわけではありません。 あり得ないはずのことがあり得てしまう、そんな世界を「ニヤニヤ笑いだけが残る」という 言葉のレトリックで表現している、巧みな描写だといえるでしょう。 ・アリスの想像力 『不思議の国のアリス』は、大半が アリスの夢の話です。 物語の最初と最後だけが現実世界であり、メインとなる不思議な冒険は全て夢になります。 ラストのシーンで、アリスがお姉さんに起こされると、次には お姉さんに焦点が当てられます。 お姉さんはアリスと同じ夢を見ようとし、実際アリスの言うようなキャラクターを想像するのですが、その夢の中に浸りきることはできません。 なぜなら、姉さんは眼を開けると、 全てが現実に戻ってしまうことを知っていたからです。 たとえば、ハートの女王の金切り声は、羊飼いの男の子の声。 ニセウミガメのすすり泣きは、遠くで牛が鳴いている声というふうに。 もしかすると、みなさんも 現実の音が夢に作用していたという経験が有るのではないでしょうか? 僕も、大勢の兵士がうなり声を上げながらこちらへ向かってきていて、恐怖を感じるほどにその声が大きくなったときに夢から眼を覚ますと、近くをオートバイが走り去っていたという経験があります。 アリスのお姉さんも、アリスが見た夢は現実の音に作用されていると考えたのでしょう。 では、アリスは何の音を青虫の声に、何の音をグリフォンの叫び声に想像したのでしょうか。 アリスの想像の元となったものを、考えながら読んでみるのも面白いかもしれません。 -感想- ・物語中の「枯れ葉」 『不思議の国のアリス』で僕が未だに解決できていないのが、物語中の「枯れ葉」の役割です。 アリスが不思議な世界に入るとき、ウサギを追いかけて穴に落っこちます。 その穴はとても深くて、アリスは長い間落ち続けるのです。 ちなみにこの「落ちる」というのは、 夢に落ちていくアリスを比喩的に表しているのだと考えられます。 そして、もうどれくらい経ったか分からなくなって、アリスが夢の中で夢を見始めたその時、ズシンと 枯れ葉と小枝の山の上に落ちるのです。 一方で、アリスが不思議な世界から帰るとき、すなわち夢から覚めるときですが、 枯れ葉がアリスの顔に当たって、彼女は眼を覚まします。 つまり、夢の世界に入るときには「枯れ葉」の山が、帰るときには一枚の「枯れ葉」が、アリスの夢の繋ぎ役となっているのです。 では、なぜ作者ルイス・キャロルは「枯れ葉」を用いたのでしょうか? 考えられることは二つあります。 ひとつは、「老い」の象徴である枯れ葉を用いて、アリスの若々しさを際立たせるため。 もうひとつは、物語の色彩イメージを茶色に統一したいためです。 どちらもなくはないと思うのですが、いまいち決め手に欠けています。 『不思議の国のアリス』を読む度に、なぜかスッキリとしないのは、この 「枯れ葉」が何を意味するのか、そこがあと一歩分からないからかもしれません。 ・あくまでも子ども向けの作品 最後になりますが、『不思議の国のアリス』に奥深さを期待して読むのはおすすめできません。 本作はあくまでも子ども向けの作品であり、 子どもが読んで楽しい物語になっているからです。 一応イギリスの古典ではありますが、大人が大人の目線で読むとおそらく肩すかしをくらうでしょう。 これが正直な感想です。 とはいえ、もちろん名作ですので、大人でも 面白さを見出すことはできます。 先に述べたような「言葉遊び」や、アリスの想像した不思議な世界観に 没入することがポイントです。 サン・テグジュペリの『星の王子さま』などは、大人が読んでも面白い物語ですが、『不思議の国のアリス』は 子どもの気持ちで読むのが正しい読み方のような気がします。 以上、『不思議の国のアリス』のあらすじ・解説・感想でした。 ほかにも『星の王子さま』や『イワンのばか』などの海外文学の作品解説もあります。 知りたい方は カテゴリーから回れるので、よければ見ていって下さい。 ここまでお読みいただきありがとうございました!.
次の作中の描写 [編集 ] ハートの女王の存在は公爵夫人(第6章)や(第7章)などによってあらかじめ言及されるが、初登場は第8章「女王のクロッケー場」である。 金の鍵を使って扉をくぐり花園に出たは、そこでトランプの庭師たちと出会い、続いてハートの女王が、王や兵士、賓客(も混じっている)などを伴ってアリスのそばにやってくる。 女王は庭師やアリスを詰問してろくに会話もせずに首をはねさせようとするが、王のとりなしなどによってうやむやになり、女王はアリスを大会に参加するように促す。 しかしそのクロッケーは、槌はフラミンゴ、球はハリネズミ、ゲートは生きたトランプであるうえ、女王がひっきりなしに参加者に死刑宣告を行うのでたちまち成り立たなくなる。 そこにが空中に現われ、女王はその首をはねるよう要求するが、チェシャ猫は首だけを現しているため処刑人は困惑する。 アリスの助言によって、女王はチェシャ猫の飼い主である公爵夫人を連れてこさせるが、公爵夫人がやってくるころにはチェシャ猫は姿を消している。 その後女王は、アリスに「代用ウミガメ」の身の上話を聞いてくるようにと促し、に道案内をさせる。 第11章および第12章では、ハートの女王の作ったタルトを盗んだという疑いで、ハートのジャックの裁判が行われる。 裁判官役はハートの王で、女王も傍に臨席する。 また布告役を白ウサギが務めており、白ウサギはハートのジャックの罪状として後述の詩(「ハートの女王」)を読み上げる。 アリスはこの裁判で証人として発言を求められるが、「刑が先、判決は後」などといったハートの女王らの不条理な裁判の進め方に憤慨し、「あんたたちなんか、ただのトランプのくせに!」と叫ぶ。 このアリス自身の台詞が、不思議の国から現実の世界へ呼び覚まされるきっかけとなる。 イメージ [編集 ] の挿絵によるハートの女王はしばしばに似ていると指摘されており、マイケル・ハンチャーはその著書『アリスとテニエル』(1990年)のなかで、『不思議の国のアリス』と同年に描かれたテニエルによるヴィクトリア女王の絵と比較し、確かな類似を確認している。 ハンチャーによれば、ハートの女王にはまた、テニエルがそれ以前に『』誌に描いた、『』のパロディ作品の中のガートルード妃にも似ているという。 ここからハンチャーは、ハートの女王がアリスに与えている脅威が母性的、かつ性的なものであることが裏付けられると述べている。 さらにハンチャーは、テニエルの挿絵の中のハートの王たちが、トランプの標準的なハートの絵札に準じた服装をしているのに対し、ハートの女王だけはむしろそのライバルであるスペードの女王のような服装をしていることを指摘している。 スペードの女王は伝統的に死や復讐と結び付けられてきたカードである。 『不思議の国のアリス』と同年に刊行されたトランプ占いの本には、ハートの女王が「愛情、献身、そして分別の規範となるべき人物」とされているのに対し、スペードの女王は「腹を立てさせたらただではすまない、無礼は決して忘れない、意地の悪い人物」と書かれている。 『アリス』の注釈者マーティン・ガードナーはこれに関連して、子供の読み物の中の強暴さを批判する児童文学評論家たちの意見に疑問を呈している。 童謡「ハートの女王」 [編集 ] ハートの王様 タルト返せと ジャックを何度もむち打った ハートのジャック タルト返した もうしませんと約束した 『ヨーロピアンマガジン』掲載の詩ではここからさらにスペード、クラブ、キングのそれぞれの絵札たちの騒動が一連ずつ描かれている。 しかし『不思議の国のアリス』ではハートの女王のみが扱われているために、もっぱら一連目のみが歌われるようになった。 のちにマザー・グース集にも取り入れられたが、この詩が著名になったのはキャロルが作中で使用したためらしい。 なお童謡編纂者のオーピー夫妻は、『ヨーロピアンマガジン』掲載の詩が、もっと古い童謡を第一連として、それに新たに三連を加えたものである可能性を指摘している。 翻案映画での扱い [編集 ] による翻案アニメ映画『』()では、ハートの女王の言動には、「すべての道は私に従うのだ」などをはじめ、『』の「赤の女王」(チェスの駒を基にしたキャラクター)の言動が取り入れられている。 声はベルナ・フェルトン(日本語版は)、カメオ出演しているディズニーの『』(2001年)やゲーム『』(2002年)ではが声を担当している(日本語版は前者は、後者は小沢寿美恵)。 監督の映画『』では、「赤の女王」にその性格や言動が継承されており、この映画では赤の女王は原作の「ハートの女王」「赤の女王」の組み合わせであるのに加えて、公爵夫人(『不思議の国のアリス』)の外見をもとにした巨大な頭部を持つキャラクターとなっている。 この赤の女王を演じているのはである。 脚注・出典 [編集 ]• マイケル・ハンチャー 『アリスとテニエル』 石毛雅章訳、東京図書、1997年、106-108頁。 ハンチャー、前掲書、111-112頁。 ハンチャー、前掲書、112-116頁。 ハンチャー、前掲書、276頁(注9)。 マーティン・ガードナー注釈 ルイス・キャロル 『不思議の国のアリス』 石川澄子訳、東京図書、1980年、119頁。 以下の日本語訳は、鳥山淳子著『もっと知りたいマザーグース』(スクリーンプレイ、2002年)、鷲津名都江著『ようこそ「マザーグース」の世界へ』(日本放送出版協会、2007年)、藤野紀男著『 図説 マザーグース』(河出書房新社、2007年)等を参考に、記事作成者が行ったものである。 細部の解釈については、諸般の訳本を参照されたい。 マーティン・ガードナー注釈 ルイス・キャロル 『新注 不思議の国のアリス』 高山宏訳、東京図書、1994年、207-209頁。 鳥山淳子著『もっと知りたいマザーグース』(スクリーンプレイ、2002年)、鷲津名都江著『ようこそ「マザーグース」の世界へ』(日本放送出版協会、2007年)、および藤野紀男著『 図説 マザーグース』(河出書房新社、2007年)、参照。 前掲 ガードナー注釈 『新注 不思議の国のアリス』 207頁。 Opie and P. Opie, The Oxford Dictionary of Nursery Rhymes Oxford: Oxford University Press, 1951, 2nd edn. , 1997 , pp. 427. 関連項目 [編集 ] ポータル 文学•
次のアリス 白ウサギを追いかけて、不思議の国に迷い込み、様々な冒険をすることになる少女。 本作中では年齢は明言されないが、おそらく7歳に設定されている。 物語で明らかになる家族は姉のみ(『不思議の国のアリス』でアリスの兄の存在を示唆する台詞がある)。 彼女の自慢の飼い猫で、うっかりその話をしてネズミを怖がらせることになるダイナは、本作では会話の中で言及されるのみだが、次作『鏡の国のアリス』では子猫とともに姿を見せる。 「ダイナ」はリデル家の飼い猫につけられていた名前である。 後年のキャロルの説明によれば、アリスの性格は可愛らしさ、優しさ、素直さ、おとなしさ、礼儀正しさ、そして好奇心によって特徴付けられている。 いくぶん衒学的なところもあり、学校で習い覚えた知識や詩の暗誦をしばしば披露しようとするが、物語の中ではおおむね失敗に終わる。 また一人二役を演じるといった空想癖もある。 アリスはしばしばがそのモデルであると言われるが、キャロル自身は「アリス」はいかなる現実の子供にも基づいていない、純然たる虚構であると何度か発言していた。 ジョン・テニエルは、アリスを金色の長い髪を持つ少女として描いたが、このアリス像は黒髪・おかっぱ頭であったアリス・リデルとはまったく異なっている。 この金髪のアリスについては、キャロルの推薦でメアリー・ヒルトン・バドコックという少女の写真を元にして描かれたとしばしば言われてきたが、キャロルが写真を購入したとされる日付がすでにテニエルが12点の挿絵を仕上げていたこと、またのちのキャロルの書簡で、テニエルがアリスにモデルを使わなかったと嘆いていることなどから、あまり信憑性はないと考えられる。 テニエルの挿絵では、アリスはエプロンをつけた膝丈のドレス()を着ており、この姿はのアニメ映画をはじめとして後世の翻案や挿絵でもしばしば踏襲されている。 この服装は次作『鏡の国のアリス』でもおおむね共通するが、次作の挿絵と比べるとエプロンのフリルがなく、ストッキングの縞も入っていない。 また「アリスバンド」として知られる額のが見られるのも次作においてである。 白ウサギ [ ] 布告役姿の白ウサギ 服を着て言葉を発しながらアリスの傍を横切り、結果的にアリスを不思議の国へ導くことになるウサギ。 彼は公爵夫人のもとに急いでいるところであり、2章では扇子(この扇の効果でアリスは体が小さくなる)と手袋を落とし、第4章ではアリスを女中と間違えて使いにやったのち、部屋いっぱいに大きくなったアリスを何とかして追い出そうとする。 そして、第8章では、ハートの王と女王とともに現われて、周囲に追従してまわり、11章および12章の裁判の場面では、布告役として姿を現すなど、比較的物語を通して姿を見せるキャラクターである。 後年の解説では、キャロルは白ウサギについて、彼はアリスの対照(「分身」ではなく)として生み出されたキャラクターであり、アリスの「若さ」「大胆さ」「あふれる元気」「決意のすばやさ」に対して、「分別くささ」「臆病」「脆弱」「狐疑逡巡」をその特徴とし、「きっと震え声で話すだろう」と述べている。 白ウサギのキャラクターは、リデル家のかかりつけの医者であったヘンリー・ウェントワース・アクランドがモデルであるとも言われている。 なお、キャロルとアリス・リデルが遊んだでは、ウサギを見かけることは珍しくなく、ウサギが穴に飛び込むような場面も驚くようなことではなかった。 公爵夫人 [ ] アリスと公爵夫人 非常に醜い容貌の夫人。 チェシャ猫の飼い主。 第6章にて自宅の中でチェシャ猫、赤ん坊、料理人とともに登場するが、初登場時は不機嫌な態度で、赤ん坊のお守をアリスに押し付けて女王のクロッケー会場へ出向いていく。 その後、女王の耳を殴って死刑宣告を受けていたが、アリスが女王に助言したことによって、牢獄から連れ出されてくる。 このときは打って変わって上機嫌になり、尖ったあごをアリスの肩に食い込ませながら、アリスがなにかを言うごとに、そこに教訓を見いだすが、女王の叱責を受けて退散していく。 テニエルが描いた公爵夫人は、その特徴的な頭飾りなどから、16世紀のの画家による絵画『』をモデルにしていると考えられている。 マサイスの絵のモデルとなっているのは、14世紀にとを領有していたと言われている。 彼女は「マウルタッシュ」(ポケット口)とあだ名され、歴史上もっとも醜い婦人と言われていた。 また、マウルタッシュ(Maultasche)という言葉には、「平手打ち」の意味もある。 ただし、テニエルがマサイスの油絵を参考にしたのか、それとも複製の銅版画を見たのかは、はっきりとはわからない チェシャ猫 [ ] チェシャ猫 常ににやにや笑いを浮かべている猫。 第6章で公爵夫人とともに登場した後、一匹で木の上に現われて、アリスに三月ウサギと帽子屋の家の方向を教えた。 その後、「笑いなしの猫」ならぬ「猫なしの笑い」(a grin without a cat)となって消える。 その後、第8章のクロッケー場で再び登場し、首から上だけを空中に出現させて、女王たちを翻弄する。 チェシャ猫は、当時よく知られていた「チェシャ猫のように笑う」という慣用表現をもとにして作られたキャラクターである。 この言葉の由来は不明だが、主な説に• の旅館の看板に笑っているライオンの顔が描かれていた• チェシャ地方のチーズは一時期猫の形に作られていた といったものがある。 なおチェシャ州はキャロルが生まれた地方でもある。 またリデル家の紋章は三頭のライオンであった。 三月ウサギ [ ] 「」の三月ウサギ(中央) 第7章にて、自宅の前で帽子屋、ヤマネとともに「」を開いている。 帽子屋とともにチェシャ猫から「気が狂っている」と評される。 アリスにありもしないワインを勧めたり、他の会話に茶々を入れるなどする。 第12章では、裁判の証人として連れられてきた帽子屋とともに登場し、帽子屋の証言を否認する。 帽子屋と同じく、三月ウサギは「三月のウサギのように気が狂っている」という慣用表現から作られている。 これは、三月がウサギの発情期で、雄のウサギが落ち着かない行動を取ることに由来する。 テニエルの挿絵では、藁を頭に巻いた姿で描かれている。 やリア王の狂気の場面を連想させるこの藁の冠は、当時の政治風刺漫画において、狂人を表現するための常套手段であった。 しかし、この狂気の徴は、テニエルが『鏡の国のアリス』の挿絵を描いてからは、ほどなく使われなくなったと見られる。 そのため、後世の挿絵画家にも、この特徴はあまり重視されず、ディズニーのアニメーションに至っては、不可解な柔毛のようなものに変えられることになった。 三月ウサギは次作『鏡の国のアリス』でも「ヘイヤ」と名を変えて帽子屋とともに登場する。 なお、「白ウサギ」も「三月ウサギ」も、日本語ではともに「ウサギ」であるが、英語では前者は「ラビット」、後者は「ヘアー」ではっきり区別される。 帽子屋 [ ] 帽子屋 三月ウサギの家の前で、三月ウサギ、ヤマネとともに「」を開いている男。 女王の前で歌った「きらきらこうもり」(「」のパロディになっている)が不興を買って死刑宣告を受けて以来、時間が言うことを聞かなくなり、ずっと6時のお茶の時間のままになってしまったという。 そのため、彼の時計は、何日かを示すことはできても、何時かを示すことはできない。 彼は、第11章の裁判の場面で証人として再登場するが、慌てふためいた受け答えをして、裁判官役の王をいらだたせることになる。 三月ウサギとともに「気が狂っている」とチェシャ猫から評される帽子屋は、「帽子屋のように気が狂っている」という、当時一般的だった慣用表現をもとに作られたキャラクターである。 この表現は、「mad as an adder」の転化とも考えられるが、それとともに当時の帽子屋はしばしば本当に気が狂ったという事実がある。 これは、帽子のの製造過程で水銀が使われ、これがしばしば水銀中毒を引き起こしたことによる。 また、水銀中毒の初期症状は、当時「帽子屋の震え」と呼ばれていた。 テニエルが描いた帽子屋は、奇人として知られていたクライスト・チャーチの用務員セオフィラス・カーターがモデルになっていると言われている。 彼は、雨の日でも欠かさずシルクハットを被り、「狂った帽子屋」と呼ばれていた。 発明家でもあった彼は、目覚ましの代わりに寝ている人間を撥ね起すベッドというような奇妙な発明も行っている。 カーターモデル説は、1930年代にH・W・グリーンによって『タイムズ』に投書されたことに始まる。 これによれば、キャロルは、彼をモデルとするために、わざわざテニエルをオックスフォードに呼び寄せたという。 しかし、『アリスとテニエル』の著者マイク・ハンチャーは、キャロルの日記や手紙などの資料からは、キャロルがテニエルをオックスフォードに呼び寄せたという証拠は見つからず、断定はできないとしている。 また、カーターに限らず、当時の帽子職人は、その製造過程において水銀を使用するために、精神に異常をきたす者が多かったという。 帽子屋は、次作『鏡の国のアリス』でも「ハッタ」と名を変えて三月ウサギ(ヘイヤ)とともに登場する。 眠りネズミ [ ] 帽子屋たちにティーポットに詰め込まれる眠りネズミ 「」で三月ウサギ、帽子屋とともに登場する、常に眠そうにしているネズミ。 すぐに眠りはじめて、三月ウサギたちから乱暴に起され、7章の終わりでは彼らによってティーポットに詰め込まれる。 第11章でも、証人の帽子屋らとともに再登場する。 英語の「眠りネズミ」(dormouse)はを意味する言葉であり、ヤマネと訳されている訳書もある。 ヤマネは、冬眠時間が長いことで知られる動物である。 この眠りネズミのキャラクターは、キャロルと親交のあったのペットで、テーブルの上で眠り込む癖のあったをモデルにしているらしい。 また、では、古くなったティーポットに干草を入れて、その中でヤマネを飼ったり、ティーポットに入れたヤマネをプレゼントにしたりする習慣があった。 なお、「狂ったお茶会」で眠りネズミが披露する、糖蜜の井戸の中の小さな(little)三姉妹は、リデル家(Liddel)の三姉妹をそれぞれ指している。 エルシーは、L. すなわち長女ロリーナ・シャーロット、ティリー(Tillie)は家族の間のニックネームがマティルダであった三女イーディス、レイシー(Lacie)はアリス(Alice)のアナグラムになっている。 また、オックスフォード近郊のビンゼーには、糖蜜の井戸と呼ばれる井戸が実際にあった。 ハートの女王 [ ] 詳細は「」を参照 のハートの女王。 第8章より王や廷臣たち(いずれもトランプ)とともに登場し、フラミンゴとハリネズミを使ったクロッケー大会を主催する。 不快の種を見つけては、「首をはねろ! 」と言いつけて回る。 しかし、その後で王が密かに罪人を解放しており、グリフォンからは「思い込んでいるばかりで、処刑なんてやったためしがない」と評されている。 第11章と第12章では、裁判官役の王とともに玉座に座って裁判に臨む。 この場面では、告訴状としての「ハートの女王」の最初の一節が白ウサギによって朗読され、女王のタルトをジャック(英語ではknaveで、「悪党」の意味がある)が盗んだとして告発が行われる。 テニエルの挿絵では、王の服装が当時の標準的な「ハートのキング」の絵札に準じているのに対し、女王は本来そのライバルであるスペードのクイーンのような服装をさせられている。 スペードのクイーンは伝統的に復讐や死の女神として扱われていたカードである。 テニエルの描いたハートの女王の顔はまたに似ているとしばしば指摘されるが、マイケル・ハンチャーによれば『』でテニエルによって描かれたガートルード妃()の面影もあるという ルイス・キャロルは後年、ハートの女王を手に負えない激情や盲目的な怒りの化身として生み出したと記している。 代用ウミガメ [ ] アリスにロブスターのカドリールを教える代用ウミガメとグリフォン アリスが女王に半ば命令され、グリフォンに連れられてその身の上話を聞くことになる生き物。 第9章では、かつて本物のウミガメであった頃に受けたさまざまな授業科目(これらはキャロルの言葉遊びによる、実際の初等教育のパロディになっている)を涙ながらに語り、第10章では「子だらの歌」「ウミガメのスープ」の歌を披露する。 「代用ウミガメ」(Mock Turtle)は「代用ウミガメスープ」(Mock Turtle Soup)をもじったものである。 このスープは、緑色をしているウミガメスープの代用品で、ウミガメの代わりに子牛の頭を用いて作られる。 つまり、「代用のウミガメスープ」から本来存在しない「代用ウミガメ」を創作したのである。 テニエルの挿絵では、ウミガメに牛の頭、後ろ足、尻尾をつけた姿で描かれる。 この姿は、キャロルの友人ダックワースの発案であったという。 涙もろい代用ウミガメと気さくなグリフォンは、涙もろく情に流されやすいオックスフォード人気質を揶揄したキャラクターである。 代用ウミガメの話の中で言及される、週に一度だらけ方(Drawling)、伸び方(Stretching)、とぐろを巻いて気を失う方法(Fainting in Coils)を代用ウミガメに教えに来たアナゴの先生は、を指していると考えられる。 ラスキンは実際に週に一度リデル家にやってきて、素描(Drawing)、写生(Sketching)、油絵(Painting in Oils)をその子息に教えていた。 痩せて面長だったラスキンは確かにアナゴを思わせるところがある。 その他 [ ] グリフォン 第2章でアリスがつくった涙の池を泳いでくるネズミ。 アリスの猫や犬の話をこわがって逃げ出すが、池をあがってから体を乾かすためと称してウィリアム征服王に関する無味乾燥な話を披露し、その後アリスに請われてなぜ猫を怖がるようになったかを示すための長い「尾話」(tale)をはじめる(この部分は尻尾の形をしたで書かれている)。 このネズミはリデル家の家庭教師であったミス・プリケットを念頭に書いたものと言われている。 第3章にて、涙の池からアリスと動物たちが上がったあと、体を乾かすために「コーカスレース」をはじめることを提案する鳥。 彼はルイス・キャロルことチャールズ・ドジソン自身を指している。 どもるとき自分の名を「ド、ド、ドジソン」と発音したことによる。 またドードー鳥とともに登場するアヒル(ダック)、オウム(ローリー)、子ワシ(イーグレット)はそれぞれロビンソン・ダックワース、ロリーナ・リデル、イーディス・リデルを指し、全体としてこの物語成立の発端となった1862年6月のピクニックの一行を示唆している。 のビル 第4章で登場。 家のなかで大きくなってしまったアリスを追い出すために、白ウサギによって煙突から家に入らされるが、アリスに高く蹴り上げられのびてしまう。 第11・12章では陪審員のひとりとして登場し、尖筆でキイキイ音を立てていたためにアリスにそれを取り上げられる。 「トカゲのビル」(Bill the Lizard)は「」(Benjamin Disraeli)をもじったものという説がある。 青 小さくなったアリスが森の中のキノコの上で出会うイモムシ。 ぞんざいな口調でアリスにあれこれ問いただした後、キノコのかさの一方を食べれば大きく、一方を食べれば小さくなれると教えて去る。 テニエルによるイモムシの挿絵は一種のだまし絵になっており、イモムシの鼻と口のように見える部分はよく見るとイモムシの足である。 女王に命じられてアリスを代用ウミガメのところへ連れてゆく伝説上の生物。 体の上部は鷲、下部はライオンになっていて、キリストにおける神と人間の合体のシンボルとしてヨーロッパでは中世からよく知られていた。 グリフォンはキャロルやアリス・リデルが住んでいたオックスフォード、トリニティ・カレッジの紋章に使われており、ふたりにとって親しいものだったと考えられる。 たち ハートの女王と王の配下や親族。 スペード(鋤を意味する)は庭師、クラブ(棍棒の意味がある)は兵士、ダイヤは廷臣、ハートは王子や王女である。 脚注 [ ]• 、106頁。 、13頁。 、32頁。 、28-29頁。 、175-178頁。 、178—179頁。 、41頁。 、15頁。 、32頁。 、89頁。 、70頁。 、75-78頁。 、89-90頁。 、114-115頁。 、82-94頁。 、95-96頁。 、173-175頁。 、102-103頁。 、154頁。 、123頁。 、110-111頁。 、110頁。 、112-116頁。 、106-112頁。 、119頁。 、118頁。 、135頁。 、185-186頁。 、50頁。 、47-48頁。 , pp. 69—70. 、73頁。 、135頁。 、117頁。 参考文献 [ ]• ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』 注、 訳、東京図書、1980年4月15日。 ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』マーティン・ガードナー 注、 訳、東京図書、1980年10月3日。 ルイス・キャロル『新注 不思議の国のアリス』マーティン・ガードナー 注、高山宏 訳、東京図書、1994年9月3日。 - 原タイトル: More annotated Alice. 桑原茂夫『』河出書房新社〈ふくろうの本〉、2007年4月24日。 平倫子『ルイス・キャロル小事典』定松正 編、研究社出版〈小事典シリーズ 4〉、1994年7月。 『』宝島社〈e-MOOK 宝島社ブランドムック〉、2012年8月28日。 マイケル・ハンチャー『アリスとテニエル』 訳、東京図書、1997年2月。 - 原タイトル: The Tenniel illustrations to the "Alice" books. Brooker, Will 2004-03-31 , Alice's Adventures: Lewis Carroll in Popular Culture, New York: Continuum,• Cohen, Morton N. , ed. 1979 , The Selected Letters of Lewis Carroll, London: Macmillan, 関連項目 [ ]•
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