そして井上順が『お世話になりました』という歌をヒットさせた。 僕が童貞をこじらせ始めた中学生の頃だ。 どちらも大好きな曲で、初老になった今でもつい、口づさんでいることがある。 先日、ふと思ったのだが「お世話になりました」って言葉が、歌詞に出てくる下宿屋のおばさんとか、目上の人に対しての感謝以外でも使われるようになったのは、あの歌以降ではなかったかということ。 それは男に限っての使い方であるが、「いやぁーホント、菊池えりさんには大変、お世話になりましたよ」ってやつ。 感謝を込めて言っているのは同じだけど、少しニュアンスが違うのはそこに照れ臭さがあること。 「ま、言えばAVアイドルの先駆けじゃないですか菊池えりさんって」 「いやぁ、私もね、80年代は随分、お世話になったクチでしてね」 「それはそれは、気が合いますなぁー。 ま、一杯」、「私の場合はまだ、彼女が比野由美子や、秋本麻衣なんて名乗ってた頃からの」、「いやぁー、それはお見それしました大先輩!ま、もう一杯」、「昨今、何だか断捨離っていうんですかね、物を捨てることがブームになってますが、やっぱ、かつて一度でもお世話になったものって、そう易々とは捨てれませんな」、「同感です!」 VHS時代のものからDVD、それに彼女の写真集(まだ、数冊あるがパソコンが使えず入手できず、悔しい思い)。 「お世話になりました」と、言うくせにまだ、お世話になれるんじゃないかと厚かましく思ってる自分。 そりゃ捨てられるわけがない。 20年以上前になるけど、彼女が勤める六本木のバーへ行ったことがある。 その時つい嬉しさ余って出た言葉が、「お世話になってます!」。 現在進行形だった。 イラストレーター、漫画家。 エッセイストとしても知られ、97年に「マイブーム」で新語・流行語大賞を受賞した。 近著に『ラブノーマル白書』(文春文庫)、『みうらじゅんの松本清張ファンブック「清張地獄八景」』(文芸春秋)など。 新刊『ひみつのダイアリー』(文春文庫)が発売中。
次のそして井上順が『お世話になりました』という歌をヒットさせた。 僕が童貞をこじらせ始めた中学生の頃だ。 どちらも大好きな曲で、初老になった今でもつい、口づさんでいることがある。 先日、ふと思ったのだが「お世話になりました」って言葉が、歌詞に出てくる下宿屋のおばさんとか、目上の人に対しての感謝以外でも使われるようになったのは、あの歌以降ではなかったかということ。 それは男に限っての使い方であるが、「いやぁーホント、菊池えりさんには大変、お世話になりましたよ」ってやつ。 感謝を込めて言っているのは同じだけど、少しニュアンスが違うのはそこに照れ臭さがあること。 「ま、言えばAVアイドルの先駆けじゃないですか菊池えりさんって」 「いやぁ、私もね、80年代は随分、お世話になったクチでしてね」 「それはそれは、気が合いますなぁー。 ま、一杯」、「私の場合はまだ、彼女が比野由美子や、秋本麻衣なんて名乗ってた頃からの」、「いやぁー、それはお見それしました大先輩!ま、もう一杯」、「昨今、何だか断捨離っていうんですかね、物を捨てることがブームになってますが、やっぱ、かつて一度でもお世話になったものって、そう易々とは捨てれませんな」、「同感です!」 VHS時代のものからDVD、それに彼女の写真集(まだ、数冊あるがパソコンが使えず入手できず、悔しい思い)。 「お世話になりました」と、言うくせにまだ、お世話になれるんじゃないかと厚かましく思ってる自分。 そりゃ捨てられるわけがない。 20年以上前になるけど、彼女が勤める六本木のバーへ行ったことがある。 その時つい嬉しさ余って出た言葉が、「お世話になってます!」。 現在進行形だった。 イラストレーター、漫画家。 エッセイストとしても知られ、97年に「マイブーム」で新語・流行語大賞を受賞した。 近著に『ラブノーマル白書』(文春文庫)、『みうらじゅんの松本清張ファンブック「清張地獄八景」』(文芸春秋)など。 新刊『ひみつのダイアリー』(文春文庫)が発売中。
次のそして井上順が『お世話になりました』という歌をヒットさせた。 僕が童貞をこじらせ始めた中学生の頃だ。 どちらも大好きな曲で、初老になった今でもつい、口づさんでいることがある。 先日、ふと思ったのだが「お世話になりました」って言葉が、歌詞に出てくる下宿屋のおばさんとか、目上の人に対しての感謝以外でも使われるようになったのは、あの歌以降ではなかったかということ。 それは男に限っての使い方であるが、「いやぁーホント、菊池えりさんには大変、お世話になりましたよ」ってやつ。 感謝を込めて言っているのは同じだけど、少しニュアンスが違うのはそこに照れ臭さがあること。 「ま、言えばAVアイドルの先駆けじゃないですか菊池えりさんって」 「いやぁ、私もね、80年代は随分、お世話になったクチでしてね」 「それはそれは、気が合いますなぁー。 ま、一杯」、「私の場合はまだ、彼女が比野由美子や、秋本麻衣なんて名乗ってた頃からの」、「いやぁー、それはお見それしました大先輩!ま、もう一杯」、「昨今、何だか断捨離っていうんですかね、物を捨てることがブームになってますが、やっぱ、かつて一度でもお世話になったものって、そう易々とは捨てれませんな」、「同感です!」 VHS時代のものからDVD、それに彼女の写真集(まだ、数冊あるがパソコンが使えず入手できず、悔しい思い)。 「お世話になりました」と、言うくせにまだ、お世話になれるんじゃないかと厚かましく思ってる自分。 そりゃ捨てられるわけがない。 20年以上前になるけど、彼女が勤める六本木のバーへ行ったことがある。 その時つい嬉しさ余って出た言葉が、「お世話になってます!」。 現在進行形だった。 イラストレーター、漫画家。 エッセイストとしても知られ、97年に「マイブーム」で新語・流行語大賞を受賞した。 近著に『ラブノーマル白書』(文春文庫)、『みうらじゅんの松本清張ファンブック「清張地獄八景」』(文芸春秋)など。 新刊『ひみつのダイアリー』(文春文庫)が発売中。
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