アンパンマン マーチ 歌詞。 アンパンマンは、なぜ愛と勇気だけが友達なのか?【歌詞】│大葉せんせいの雑記ゼミ

アンパンマンのマーチ 深い歌詞に込められた5つの意味

アンパンマン マーチ 歌詞

アンパンマン 』のオープニングテーマ曲 です。 多くの幼児が通る道と言われているほど、幼児からの絶大な人気があるアンパンマンですが、このオープニングの歌詞が、 幼児向けとは思えない程、深く重い内容となっています。 アニメ『それいけ!アンパンマン』の原作は、もともと 絵本なのですが、この歌詞は 絵本の作者であるやなせたかしさんが作詞しています。 つまり、アンパンマンの内容に沿った歌詞となっている、と思いきや、少しギャップがある部分もあります。 それは、この作者の 戦争体験や込められた思いが背景にあるからです。 今回は、そんなアンパンマンマーチの歌詞を紐解いていきましょう。 アンパンマンのマーチ【歌詞】 そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ むねのきずがいたんでも なんのためにうまれて なにをしていきるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ! いまをいきることで あついこころもえる だから きみはいくんだほほえんで そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ むねのきずがいたんでも あ あ アンパンマン やさしいきみは いけ! みんなのゆめまもるため なにがきみのしあわせ なにをしてよろこぶ わからないままおわる そんなのはいやだ! わすれないでゆめを こぼさないでなみだ だから きみはとぶんだどこまでも そうだ おそれないで みんなのために あいとゆうきだけがともだちさ あ あ アンパンマン やさしいきみは いけ! みんなのゆめまもるため ときははやくすぎる ひかるほしはきえる だから きみはいくんだほほえんで そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ どんなてきがあいてでも あ あ アンパンマン やさしいきみは いけ! みんなのゆめまもるため 出典:作詞:やなせたかし アンパンマンのマーチ【歌詞解釈】歌詞の意味 この歌詞の理解を進めるには、アニメのアンパンマンよりも、原作の絵本のアンパンマンを読んだ方がわかりやすいかもしれません。 原作のアンパンマンは、 アニメとは大きくテイストが違います。 お腹を空かせた人にパンを届けるという骨子は変わりませんが、そもそもアンパンマンの雰囲気が違うのです。 そして、アニメのように、助けた人と和気あいあいとした雰囲気はありません。 風貌もみすぼらしく、一歩間違うと、へんなおじさんぐらいの勢いかもしれません。 そして、この歌詞を書いたやなせたかしさんは、1919年生まれであり、 戦争を経験しています。 そしてこの戦争で、 弟さんは特攻隊員として出撃し亡くなっています。 この歌の歌詞は、その経験が大きく影響されていると言われています。 そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ むねのきずがいたんでも 出典:やなせたかし 冒頭から『生きる喜び』について書かれています。 戦争で大切な人や物を亡くした人たちへのメセージのようにも受け取ることができます。 なんのためにうまれて なにをしていきるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ! 出典:やなせたかし 哲学的な問いです。 大切な人を亡くして、その人の分まで、ちゃんと 目的をもって生きよう、生きる 意味を明確にしようという気持ちが感じられます。 いまをいきることで あついこころもえる だから きみはいくんだほほえんで そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ むねのきずがいたんでも あ あ アンパンマン やさしいきみは いけ! みんなのゆめまもるため 出典:やなせたかし 作者は アンパンマンを誰と重ねていたのでしょうか。 特攻隊で出撃していった 弟さんでしょうか。 それとも やなせたかしさん自身でしょうか。 私は、どちらでもあると考えています。 亡くなった弟さんの気持ちも背負って生きてこられたのだと推察します。 なにがきみのしあわせ なにをしてよろこぶ わからないままおわる そんなのはいやだ! 出典:やなせたかし まず君にとっての 『幸せ』とは何かを問いかけています。 問いが大きすぎるので、続けて 『喜び』を感じることは何かを問いかけています。 ただし、この『喜び』とは、『何をして』となっているので、人から与えられるものではなく、主体的に自分がすること限定です。 『きみ』に対して問いかけていますが、その直後の歌詞は、『わからないまま終わるのはいやだ』と、 問いかけのアンサーを答えているようです。 これは二通り考えられます。 まず、1行目の『きみ』への問いかけは、実は自分への問いかけである場合です。 もう一つは、1行目と2行目で発信者が違う場合です。 2番の歌詞は、 フレーズごとに『誰が』『誰に』向けての言葉なのかを考えながら解釈していくと色々な読み方ができます。 わすれないでゆめを こぼさないでなみだ 出典:やなせたかし これは、 終戦後、生き残っている人たちへ込められたメッセージではないでしょうか。 だから きみはとぶんだどこまでも 出典:やなせたかし 戦争や特攻隊を肯定する気持ちはありませんが、それでも特攻隊員として飛び立った弟は、 『国のために』『国民のために』という気持ちがあったのだと推察されます。 そうだ おそれないで みんなのために あいとゆうきだけがともだちさ 出典:やなせたかし 特攻隊員は、たった一人で飛行機に乗り、敵の飛行機や戦艦に突っ込んでいく、言うなれば決死隊です。 平和や友情も描いている アニメのアンパンマンにおいて、友達を『愛と勇気だけ』に絞ってしまうこの歌詞に、違和感を感じてた視聴者も多かったのではないでしょうか。 しかし、特攻隊員のことを思うと、 誰も道連れにしないという『覚悟』のようなものが読み取ることができます。 あ あ アンパンマン やさしいきみは いけ! みんなのゆめまもるため ときははやくすぎる ひかるほしはきえる 出典:やなせたかし このように考えていくと、このフレーズの 『とき』とは『命の時間』のメタファーで、 『ひかるほし』は『命そのもの』のメタファーである気がしてなりません。 だから きみはいくんだほほえんで 出典:やなせたかし 『君』は誰でしょうか。 歌詞上で普通に考えるとアンパンマンなのですが、特攻隊で日本を発った弟さんを重ねていたと思うと、 微笑みがつらいですね。 そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ どんなてきがあいてでも あ あ アンパンマン やさしいきみは いけ! みんなのゆめまもるため 出典:やなせたかし ちなみに、アニメのオープニングは、 2番の部分が使われています。 解釈を考えていても、 1番よりも2番の方が思い入れが強く出ているように感じます。 アンパンマンのマーチ【タイトル考察】 『マーチ』とは 『行進曲』という意味です。 ですから、直訳すると、『アンパンマン行進曲』となるわけです。 もちろん、行進するために作られたわけではありません。 しかし、秩序を守って真っすぐに、リズムよく進んでいく感じが、 アンパンマンのイメージにぴったりと言えるでしょう。 アンパンマンのマーチ【データ】 作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし 編曲:大谷和夫 歌:ドリーミング 「アンパンマンのマーチ」はドリーミングのデビューシングルです。 収録されている同名の楽曲はテレビアニメ『それいけ! アンパンマン』のオープニングテーマ曲として有名です。 誰が歌っているのか、気にしていなかった人も多いかもしれません。 1988年11月21日にシングルレコードとカセットテープで発売されました。 その後、1989年3月21日に同内容のシングルがシングルCD(8cm)で発売されています。 他の曲の歌詞解釈をもっと読む.

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ドリーミング アンパンマンのマーチ 歌詞

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そうだ!嬉しいんだ生きる喜び たとえ胸の傷が痛んでも 何の為に生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ! 引用:「アンパンマンのマーチ」の歌詞より 一つ目の深い歌詞。 冒頭の歌詞ですね。 アンパンマンのマーチの歌詞の中には、「生と死」についてのメッセージが込められています。 「生きる喜び」「何の為に生まれて何をして生きるのか」「解らないまま終わる」など、歌詞の中には生と死を連想させるフレーズが散りばめられています。 特に印象的なのは、「何の為に生まれて 何をして生きるのか」という部分。 生きる意味を問いかけています。 この問いかけに、即答できる人はいないと思います。 子供だけでなく、大人にとっても難しい問いかけ。 アンパンマンのマーチの歌詞が深いと言われるのは、色々と考えさせられる歌詞が含まれているからかもしれません。 アンパンマンの生きる意味は、「困っている人を助けること」。 アンパンマンはそのためだけに存在しています。 困ってる人のためであれば、自分の顔を喜んで差し出します。 顔の一部を差し出すことで、アンパンマンの能力は落ちます。 ですが、アンパンマンはためらいもせず自分の顔をちぎって渡します。 困っている人を助けることが、アンパンマンにとっては生きる喜びなんですね。 死を連想させる歌詞 何が君の幸せ 何をして喜ぶ 解らないまま終わる そんなのは嫌だ! 引用:「アンパンマンのマーチ」の歌詞より 二つ目の深い歌詞。 生に関する歌詞がある一方で、死に関する歌詞もつづられています。 直接「死」という表現は使っていませんが、「終わる」という歌詞から「死」を連想させます。 何をして生きるのか、何をして喜ぶのか。 生きる意味と自分の幸せが解らないまま終わる(死ぬ)なんて嫌だとつづられています。 この一連の歌詞には、やなせたかしさんの 人生をかけた問いかけが詰まっているようです。 戦争を経験しているやなせたかしさん。 自分よりも器量が良く、能力も高かった弟が特攻隊に志願。 そのまま戦死した経験も持ちます。 そんな戦争経験から、「自分はなぜ生き残ったのか」「何のために生きるのか」という問いかけが生まれたのかもしれません。 人生について考えさせられる歌詞 時は早く過ぎる 光る星は消える だから君は行くんだ微笑んで 引用:「アンパンマンのマーチ」の歌詞より 三つ目の深い歌詞。 「時は過ぎる」という歌詞からは、時の流れの無常さを説いているように感じます。 そして、「光る星は消える」という歌詞からは、誰にでも訪れる死についての歌詞にとれます。 「光る星」という部分は命の比喩でしょうね。 時間が過ぎれば、誰にでも死が訪れる。 そんな 残酷な時の流れに対する歌詞かと思いきや、そうではありません。 「光る星は消える」という歌詞から、「だから君は行くんだ微笑んで」と続きます。 「時間は限りのあるものだから、楽しく笑って生きよう」というメッセージですよね。 やなせ氏の思い描いたヒーロー像 嗚呼アンパンマン優しい君は 行け!皆の夢守る為 引用:「アンパンマンのマーチ」の歌詞より 四つ目の深い歌詞。 ここの歌詞には、やなせたかしさんの思い描くヒーロー像が描かれているようです。 「それいけ!アンパンマン」の大きなテーマとして「 自己犠牲」があります。 アンパンマンの存在自体が、そのテーマを物語っています。 アンパンマンの生きる喜びは、困っている人・飢えている人を助けること。 自分の顔をちぎって分け与えることで、飢えから救っています。 たとえ、それが自分の能力を落とすことになってもためらいません。 アンパンマンの設定に、作者のやなせたかしさんの思い描くヒーロー像が表れています。 ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです 引用:第1作『あんぱんまん』のあとがきより やなせたかしさんの思い描いたヒーローは、かっこよく敵を倒して、去っていくヒーローではありません。 たとえかっこ悪くなったとしても、飢えている人を救うヒーローです。 それこそが本当の正義だと考えていたようですね。 アンパンマンの目的も、バイキンマンを倒すことではありません。 飢えている・困っている人を救うこと。 バイキンマンを倒すのは、それを邪魔しようとするからです。 バイキンマンのアジトに行って、壊滅するようなことはしません。 アンパンマンのマーチと同じく、アンパンマンの物語も1話1話が深いんですよね…。 アンパンマンの存在意義 忘れないで夢を 零さないで涙 だから君は飛ぶんだ何処までも 引用:「アンパンマンのマーチ」の歌詞より 五つ目の深い歌詞。 アンパンマンの存在意義に関する歌詞にもとれます。 アンパンマンの夢は、飢えている人を救うこと。 そのためにいつもパトロールをしています。 「忘れないで夢を」「零さないで涙」という部分からは、厳しさも感じますね。 正義のヒーローであるアンパンマンは泣きごとを言うことも許されないのでしょうか。 私は、この歌詞から「 人生の厳しさ」を伝えるメッセージを感じました。 生きる中で、理不尽なことは誰にでも起こります。 理不尽に死が訪れることもあります。 その最たるものが戦争。 そんなことが起こり得る人生だからこそ、「忘れないで夢を」など生きる喜びに関するフレーズや、「解らないまま終わる」など死に関するフレーズを歌詞の中に散りばめているのかもしれません。 スポンサーリンク アンパンマンのマーチの歌詞をテーマにしたアンパンマン映画 海に捨てられた人形・ドーリィ。 いのちの星の力によって自由に動けるようになる。 生きていることや、自由に体を動かせることに喜びを感じるドーリィ。 町に出かけて自由を謳歌する。 せっかく生きているのだからと、やりたい放題。 町のみんなは、そんなドーリィに嫌気がさしてくる。 そんな中、ドーリィは胸の中にあるいのちの星が輝きを失っていることに気づく。 命の源であるいのちの星。 それが消えればドーリィは死んでしまう。 「死ぬかもしれない」と危機感を抱くドーリィだったが、その悩みを誰にも相談することができずに…。 なんのために生まれて なにをして生きるのか 「それいけ! アンパンマン いのちの星のドーリィ」の劇中では、アンパンマンのマーチの歌詞が度々登場します。 何のために生まれてなにをして生きるのかですって? 決まってるじゃない。 もちろん自分のためによ! せっかくもらった命だから楽しまなくちゃ 子供向けのアニメとは思えない深いセリフですよね。 ドーリィの言っていることは共感できるし、その通りだと思う人も多いと思います。 ですが、ドーリィの命の星は無常にも輝きを失っていきます。 劇中で描かれる死 詳しい説明は省きますが、劇中ではドーリィの死が描かれます。 バイキンマンの攻撃から、身を挺してドーリィを守るアンパンマン。 ドーリィは「もうやめて」と叫びますが、アンパンマンは動こうとはしません。 そして、 アンパンマンは黒こげになってしまいます。 バタコさんの投げる新しい顔も弾いてしまいます。 ジャムおじさんは、アンパンマンの死を悟ります。 そこで、ドーリィは自分の胸にあるいのちの星をアンパンマンに渡します。 アンパンマンは復活しますが、いのちの星を失ったドーリィはただの人形になって崖から落ちていってしまいます。 バイキンマンは倒したものの、ドーリィを救うことができなかったアンパンマン。 悔し涙を流します。 歴史の長い「アンパンマン」ですが、ここまで明確にキャラクターの死が描かれるのも珍しいですよね。 何の為に生きるのか 死んでしまったドーリィですが、死の直前に「何のために生まれたのか」を悟ります。 「アンパンマンを救うために生まれてきた」 いのちの星を失って死んでしまったアンパンマン。 そのアンパンマンを救うために生まれてきたことを悟り、そして自分の命の星をアンパンマンにわたします。 そして、死んでしまうドーリィ。

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アンパンマンの深すぎる歌詞の意味とは?アンパンマンから学ぶ『人生の大切なこと』

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全然売れなかった不遇の時代 最初は 全く売れなかったというアンパンマン。 図書館とかに絵本があると思うのですが、初期のアンパンマンはアニメとかけ離れた結構 暗いトーンでした。 空腹な子どもに自分の顔をちぎってあげる様子とかが結構シュール。 実際アンパンマンの企画を編集社に持ち込んだときもこんな みっともない主人公では受けない。 と即却下され、 売れないのは悪です。 とまで言われるくらい世間の風は冷たかったのです。 その後子ども向けに改良、絵本にしましたが、顔をちぎったアンパンマンの顔はグロテスクで、大人の反応は イマイチでした。 しかしそんな中、 子どもたちの反応だけは違いました。 幼稚園に置かれていたアンパンマンの絵本は ボロボロになるまで読まれていたと言います。 それを見た担当の人がアニメ化することを決断します。 ほとんどの人は気付いたと思うのですが、紹介した言葉はアンパンマンの オープニング主題歌、「アンパンマンのマーチ」の歌詞を 順番に書いただけなんです。 作詞は原作者でもある やなせたかしさんが書かれたもので、初放送から 現在まで変わらず使用されている曲です。 この歌詞が実に深い。。。 あのホンワカしたアニメーションにかき消されがちですが、ものすごく 本質的なことを語っています。 戦争の時代を生きたやなせさんは、自身も中国に出兵し、 戦争は正義であることを信じて戦いました。 しかし、日本が敗戦すると、その正義が一変し 悪魔の軍隊と呼ばれるようになりました。 正義のための闘いなんてどこにもないのだ 正義はある日突然反転する 逆転しない正義は献身と愛だ。 目の前で餓死しそうな人がいるとすれば その人に一片のパンをあたえることだ。 と、やなせさんは悟り、そこからアンパンマンが生まれ、この歌詞が生まれたのです。 そんな経験をしたやなせさんだからこそ書けたこの言葉たちは自然と人間の本質を表しているのでしょう。 日本は豊かな国です。 物があふれて、欲しいものは何でも手にはいると言われて久しいくらいです。 物質的な豊かさは手に入れられても、 人は幸福にはなれない。 毎日のように流れる悲惨なニュースを見ると、現在の日本はそれを 証明していると感じます。 本当に大切なものとは。 何のために生まれ、何をして生きるのか。 それは現在の飢餓から解放された国の人たちに問われている課題だと感じます。 11の震災の時にラジオで一番リクエストがあり、 一番流れた曲がこの アンパンマンのマーチでした。 僕自身もそのとき東北にいたので、感じた揺れは今でも鮮明に覚えています。 絶望にくれながらも多くの人に 勇気と希望を与えた一つの歌詞が、今、生きている僕らに大切な問いを与えてくれている気がします。 命を無駄にしない生き方を考え、行動していかないといけない。 そんな 壮大な生きるテーマを アンパンマンから学びました。

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