食材ごとの離乳食レシピと調理のコツを、離乳食に詳しい管理栄養士の川口先生にお聞きするこのコーナー。 今回のテーマは「食パン」です。 食パンはいつからOK?パンの耳はどうする? など、離乳食に食パンを使う際の疑問にお答えいただきます。 レシピは「ミルクパンがゆ」です! 食パンを使った離乳食はいつからOK? パンは塩分や脂分だけでなく、乳製品や添加物なども含むため、初めての離乳食には使いにくい食品のひとつです。 なるべく添加物の少ないものを選んで試してみましょう。 また、小麦粉や乳製品(ものによっては卵)を使っているので、アレルギーを考慮し、初めて食べさせるときは少量で様子を見ながら進めてください。 食パン、離乳食期ごとの目安(初期・中期・後期・完了期) 離乳初期(5〜6ヶ月) ごはんや野菜、豆腐、お魚などを試してみる時期。 あまり急がなくてもいいかもしれません。 離乳中期(7〜8ヶ月) やわらかくなるまで煮てからあげましょう。 小さくするときは包丁できざむとスムーズです。 なお、最初にトーストしておくと、水分を加えたときに早くふやけるのでおすすめ! 離乳後期(9〜11ヶ月) ミルクやお湯でさっと煮ます。 離乳完了期(12〜18ヶ月) スティック状に切り、軽くトーストすると手づかみ食べしやすいですよ。 離乳食の食パン、よくある疑問・質問離乳食に向いているパンの選び方はある? 甘く味付けをしているもの以外であればOK 離乳食に使うパンの選び方について、「こうでなくてはいけない!」というものはありません。 ただ、甘く味付けをしているものなどはNG。 食パンのほかにも、フランスパンやロールパンなどがおすすめです。 食べ物を選ぶ目線はひとそれぞれ。 あまり神経質になりすぎず、パパ・ママが「これならOK」と思えるパンを選びましょう。 食パンはそのままでも赤ちゃんは食べやすい?耳は? 完了期になるまでは難しい パンの耳は、赤ちゃんにはまだ硬いでしょう。 また、実は耳だけではなく中側も思ったより弾力があります。 ぎゅっと押してみるとわかりますが、圧縮されるだけで、つぶれたり細かくなったりすることがありません。 つまり歯茎でつぶして食べる離乳後期でもなかなか難しい硬さといえます。 離乳完了期くらいだと、パンの耳と中側を分けてあげるとよく食べてくれることがあります。 パンの耳を切って細くし、焼いてみるのもいいですね。 具材を足したりしてアクセントをつけるといいですね。 もっと硬くても食べられそうだなと思ったら、ミルクの量や煮る時間を少なくするなどの加減もしてみてくださいね。 まとめ 食パンは、育児用ミルク、フルーツ、きな粉などとも相性がいいので、食事はもちろん完了期の補食としても使いやすいですね。 ただ、食パンによっては油脂や添加物が多く含まれるものもあるので、原材料を確かめてから選びましょう。 また、小麦粉を使っているので。 まずは少量から様子を見て始めることも忘れずに。 大学時に小児栄養学を学んだのち、育児用品メーカーでベビーフード開発を経て栄養相談、離乳食レシピ執筆、講演会に携わる。 2児の母。
次のというのも、 食パンをつくる材料の小麦や卵は、アレルギーを起こしやすく症状が重篤な「特定原材料7品目」に含まれています。 小麦や卵のアレルギーがあると、食パンを食べた後に蕁麻疹が出たり下痢をしたり、ひどい時にはアナフィラキシーショックで呼吸困難になる可能性があります。 食パンを初めてあげるときには、少量から始めてあげるようにしてくださいね。 また、平日の午前中小児科に通院できる時間帯にしましょう。 また、万が一 アレルギー反応が出たら卵不使用、小麦不使用の食パンもありますので活用してみてもいいかもしれません。 作り方 1、パンを側面から切ってポケット状にして、間にチーズやお好みの具材を入れます。 2、トースターでこんがりと焼いたら完成です。 離乳食完了期に近づくと、味のついていない食パンを嫌がる子も出てきます。 サンドイッチにすると、具とパンがバラバラになって中の食材だけ先に食べてしまうことありますよね。 そんな時はパンの中に具材を入れてあげると食べやすいです。 チーズが溶けて熱くなっているので、十分注意して食べさせてあげてくださいね。 溶けるチーズは1歳からおすすめの食材なので、気になる方はカッテージチーズで代用しましょう。 中に入れる具材はなんでもOK。 塩抜きしたしらすや野菜ペーストを入れると栄養価が高まります。 子どもの好きな組み合わせを見つけてあげましょう。 作り方 1、食パンの耳を切り落として食べやすい大きさに切ります。 2、ほうれん草と玉ねぎは細かく刻んで下茹でをして、しっかりと湯を切ります。 3、ツナは茶こし等に入れてお湯を回しかけて油抜きします。 4、グラタン皿等の耐熱容器にパンを並べて、牛乳をまんべんなくかけます。 5、野菜とツナをまんべんなくかけて、チーズを振りかけます。 6、トースターでチーズが溶ける程度焼いたら出来上がりです。 朝の時間がないときでも、これ一品でしっかりと栄養がとれるのでおすすめです。 離乳食後期になったらツナが食べられるようになります。 水煮缶を使い、塩抜きをしましょう。 オイル缶でもゆでてよく油分を落とせば1歳から使用できます。 作り方 1、食パンを手のひらで押してつぶしてから小さく切り、オーブン皿にのせます。 2、ボールに卵、玉ねぎ、解凍したミックスベジタブル、豆乳、塩こしょうを入れて混ぜ合わせます。 3、2の卵液をパンを敷いた皿に流しいれます。 4、粉チーズをかけ、小さく切ったプチトマトを彩りよく並べます。 5、レンジで1分加熱してからトースターで7分焼いて完成です。 1皿で炭水化物、野菜、タンパク質が摂れるメニューです。 離乳食の場合、こしょうは入れなくてもいいでしょう。 豆乳の代わりに粉ミルクや牛乳を使ってもいいですね。 ミックスベジタブルの代わりにブロッコリーなどの野菜を小さく切った物を入れるなど、アレンジしやすいメニューですよ。 作り方 1、バナナをフォークでつぶしてなめらかにします。 2、バナナにきな粉を入れて混ぜます。 3、2をパンに薄く塗ります。 4、クルクルと端から巻いて、1cm位の幅に切って完成です。 きな粉は大豆の栄養が丸ごと摂れます。 大豆は畑のお肉と言われるように良質のタンパク質を含んでいるので積極的に食べさせてあげたいですね。 バナナにきな粉を混ぜることによってきな粉がパサパサしにくく、おいしく食べられます。 クルクル巻いてあると普通のサンドイッチよりも持ちやすくこぼしにくいので、手づかみ食べを始めた頃に向いていますよ。 かぼちゃやさつまいもペーストや手作りジャム、ゆで卵をつぶしてヨーグルトと混ぜた卵サンドもおすすめです。 作り方 1、食パンは食べやすい大きさに、苺は小さめに切ります。 2、溶き卵、牛乳、砂糖を混ぜ合わせて食パンを浸しておきます。 3、レンジで1分半加熱して完成です。 レンジで簡単にできるパンプディングです。 すぐできあがるので朝食にもいいですね。 フルーツをバナナやレーズン、リンゴなどにしてみたり、牛乳を豆乳や粉ミルクに変えてみたりとアレンジができますね。 レーズンは細かく刻んで使いましょう。 バナナやレーズンなどの甘みが強いフルーツの場合は、砂糖は入れなくてよいでしょう。 ちょっと甘みを足すと大人もおいしく食べられるレシピです。 シナモンやバニラエッセンスを加えると本格的な味になりますよ。 トースターで焼くとまた違った食感が楽しめます。 作り方 1、野菜は加熱してみじん切りなど食べやすく切っておきます。 2、耐熱皿に牛乳と、1cm程の大きさにちぎった食パンの耳を入れ、レンジで30~40秒加熱します。 3、2が熱いうちに薄力粉を入れてよく混ぜます。 マーガリンかバターと塩、コンソメ顆粒を加えて混ぜ、野菜を入れて完成です。 離乳食のパンレシピは、耳を切り落とすものばかりで耳があまりがちになりますが、それを解決してくれるレシピです。 具材に玉ねぎやコーンを加えると甘みがあってたくさん食べてくれそうですね。 加熱した鮭や鶏のひき肉などを入れても栄養アップです。 マーガリンとバター、コンソメに塩分が多く入っているので、離乳食の進み具合に合わせて塩を調節してくださいね。 作り方 1、パンの耳を切り落とし、トマトペーストをまんべんなく塗ります。 2、1の上に、玉ねぎ、にんじん、ピーマン、ツナを散らします。 最後にチーズをちぎってのせます。 3、トースターでチーズが溶ける程度に加熱します。 食べやすい大きさにカットしたら完成です。 手づかみで食べられるピザトーストのレシピです。 トマトとチーズの組み合わせが苦手な野菜も食べやすくしてくれますね。 月齢が進んだらトマトペーストにコンソメを加えて塗るとよりおいしくなりますよ。 スライスチーズは1歳からおすすめの食材なので慎重に与えましょう。 また、ツナ缶は必ず水煮缶を使い、塩抜きをしましょう。 オイル缶はしっかりと油抜きをすれば1歳から使用できますよ。
次のこんにちは。 離乳食インストラクターの中田馨です。 今日は手軽に食べられる食パンの離乳食メニューをご紹介しますね。 パンいつから食べ始められる? パンは離乳食中期から食べられます。 食べられると言ってもいろいろなパンが食べられるわけではありません。 まずはシンプルな「食パン」を、牛乳や水などの水分で炊いた「パンがゆ」からスタートです。 赤ちゃんに食べさせてもいいパンの種類 フランスパンは食パンの次におすすめ。 真ん中の白い部分を食べさせましょう。 バターロールは、バターが食パンの倍以上使われているので後期以降。 頻繁には食べないようにしましょう。 甘い菓子パンや味のついた総菜パンは、赤ちゃんにとって濃い味ですので離乳食期はNGです。 パンをそのまま食べれるのはいつから? パンをそのまま食べられるようになるのは、カミカミができるようになってくる離乳食後期。 一度に大きいパンを口に入れると食べにくいので、まずは小さくちぎって食べさせましょう。 離乳食で使う食パンの選び方 シンプルな原材料を使った食パンを選びましょう 「食パン」と一言で言っても、様々な食パンがあります。 バター、マーガリン、ショートニングなどの油脂や甘さを加えているものもあります。 これらは大人用に作られたものですので、赤ちゃんには不向きなことも。 選ぶときのポイントは、できる限りシンプルな原材料を使っている食パンを選ぶことが大切です。 離乳食の食パンの冷凍保存テクニックを教えて! 1枚ずつラップに包んで、ジップロックなどで密封 食パンを冷凍するときは、1枚ずつラップに包んで冷凍し、ジップロックなどに入れ密封します。 こうすることで冷凍やけを防ぐことができます。 1斤そのまま冷凍すると、1枚を取り出すのが大変ですが、1枚ずつラップすると、使う時に楽です。 そして大切なことは、「冷凍した食パンは1週間で使い切る」ということです。 離乳食、食パンを使った基本のパン粥レシピを覚えよう 食パンは離乳食初期の後半から食べられます。 まずはお湯で炊いた「パン粥」を少量からスタート。 以前、パン粥の基本的な作り方をご説明しましたので、ここではそれをアレンジしたレシピをご紹介します。 基本のパン粥の作り方はこちら こんにちは。 離乳食インストラクターの中田馨です。 手軽に食べられる主食のひとつがパン。 時にはおかゆではなくパン粥の日もあると、バリエーションが... - 離乳食中期- パン粥のアレンジレシピ かぼちゃパン粥 <材料> 食パン(ミミなし) 20g かぼちゃ 10g 牛乳 80g <作り方> ・かぼちゃは、皮、わた、種を取り、湯がきやすい大きさに切る 1. お湯でかぼちゃをゆがいてつぶす 2. 牛乳を熱して、ちぎった食パンとかぼちゃを入れ煮る きな粉パン粥 <材料> 食パン(ミミなし) 20g きな粉 5g 牛乳 80g <作り方> 1. 牛乳を熱して(、)ちぎった食パンときな粉を入れ煮る - 離乳食後期- 食パンの手づかみ食べレシピ しらすとじゃがいもパン <材料> 食パン 30g しらす 3g じゃがいも 10g <作り方> ・しらすは、湯がいて塩抜きする ・じゃがいもは湯がいてつぶし、水分を加えてペーストにする 1. 食パンにじゃがいもを塗り、しらすをのせる 2. トースターで2~3分焼く きな粉パン <材料> 食パン 30g きな粉 3g レーズン 4粒 <作り方> ・レーズンは半分に切り、お湯につける 1. 食パンを5㎜のスティックにする 2. きな粉とレーズンを1にからめる 離乳食完了期- 食パンの手づかみ食べレシピ かぼちゃクリームサンド <材料>• かぼちゃ 15g• クリームチーズ 5g <作り方>• ・かぼちゃは、種・ワタ・皮をとる• かぼちゃを湯がいてつぶし、クリームチーズと合わせる• 食パンに塗って、くるくると巻く 時にはごはんの代わりに食パンを離乳食メニューを取り入れて、変化を加えてみてくださいね! 文/中田 馨(なかた かおり) 一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。 中田家庭保育所施設長。 現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。 「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。 保育、講演、執筆などの分野で活動中。 自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
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