適応 障害 休職。 「適応障害」と診断されて1年が経過。

適応障害で休職する人へ送る、休職中の過ごし方と再発防止のススメ

適応 障害 休職

*当記事は「医者と学ぶ心のサプリ」から許可を受けて転載しています。 仕事を心から楽しくやれる時もありますが、 何らかの不満をかかえて 仕事を続けていることも少なくはないかと思います。 ですがどうしても合わずに折り合いがつかないと、 それがストレスになって心身の症状として出てきてしまいます。 それが適応障害です。 適応障害は誰にでもなりうる病気になります。 本人と環境の間にギャップがあることが原因ですが、 本人だけのせいでも、環境だけのせいでもありません。 心身の状態や職場状況によっては、 休職をして環境から離れることが望ましいこともあります。 休職することで適応障害の症状はよくなることが多いです。 すんなり復職できることもあれば、復職で苦労することもあります。 ここでは、適応障害で休職されている方が 復職を目指す際の5つのポイントを見ていきたいと思います。 1.適応障害は休職しただけでは治らない 適応障害は自分の要因にも目を向け、 適応のあり方にも目を向ける必要があります。 また、これからの仕事や価値観の整理をすることも大切です。 適応障害は、 職場の環境と本人の価値観が折り合いがつかないために生じる病気です。 明確なストレスに対しての心理的な反応による症状(心因性)のため、 原因がなくなれば症状は落ち着いていくのが一般的です。 ですから、休職して職場環境から離れれば症状は改善していくことが多いです。 ですが適応障害は、休んで症状が良くなれば治るかというと、 そんなことはありません。 一時的に良くなって復職しても、 何かのきっかけでまた心身の調子を崩し、 再休職になってしまうこともあります。 これには大きく2つの原因があります。 本人の要因に目を向けられていない• 「休職したキャリア」という現実と適応できていない 適応障害になってしまった原因は、環境だけではありません。 程度の違いは人によってもありますが、 自分自身にも目を向けていく必要があります。 自己嫌悪になる人は、自省されるかと思います。 どちらかというと環境のせいと考えがちな人ほど、 意識的に自分自身も振り返っていく必要があります。 もうひとつの要因としては、 休職したキャリアという現実を復職した後に気づかされることです。 これまで順風満帆な人生を歩んできた人ほど、 休職を挫折と捉えてしまいます。 その価値観を整理しておかないと、 復職して現実に直面したときに気持ちの折り合いがつかなくなります。 本人のこれまでの価値観と現実という環境の間のズレが、 新たな適応障害を引き起こしてしまいます。 このように適応障害は、休職するだけでは本質的によくなりません。 自分自身の問題点をふりかえること• これからの仕事や価値観について整理すること これをきっちりと意識的に行わなければ、 復職しても再休職してしまう可能性が高くなってしまいます。 このことを踏まえて、 復職に向けて意識することをお伝えしていきたいと思います。 2.適応障害で休職した直後の過ごし方 まずはゆっくりと休みましょう。 心身の症状が落ち着くことを待ちましょう。 適応障害では、仕事を休職したときにどのように過ごせばよいのでしょうか。 適応障害は、患者さんによっても原因も症状も異なります。 ですから患者さんによっても異なりますが、 一般的にどのように休職中に過ごせばよいのかをみていきましょう。 休職をしたら、まずは仕事のことを考えずにゆっくり休むことが大切です。 「仕事にどうしたら戻れるのか?」 「自分のどこが悪かったのだろう?」といったことは 考えない方が良いです。 まずは仕事のことは考えないようにして、 ゆっくりと休みましょう。 ゴロゴロするでもよいし、趣味をするのでもよいです。 自分自身の気持ちが落ち着くことをして過ごしましょう。 誰しも気持ちが塞いでいるときは、 世界が暗くみえて悲観的になります。 反対に気持ちが高まっているときは、 世界が明るく見えて楽観的になります。 適応障害で休職した直後は、 気持ちが塞いで悲観的になっていることがほとんどです。 このため、「もう会社は辞めなければならない」 「これから先がみえない」などといった気持ちが 湧き上がってくるのは当然です。 このように不安定な状態では、 先のことを考えても悲観的な考えがめぐってしまいます。 このように思考が悪循環になってしまうので、考えない方が良いのです。 まずは心身を休め、 冷静に判断できるように落ち着きを取り戻すことが大切です。 心身が不調になりにくい土台をつくるためにも、 生活習慣を意識していきましょう。 適応障害では、 休職して職場環境から離れることで症状は 比較的早く良くなっていきます。 少しずつ回復してきたら、 生活習慣を整えることから意識していきましょう。 適応障害の症状がそこまでひどくない方は、 最初から生活習慣を意識しながら休養したほうが良いこともあります。 生活習慣を休職中から整えることは、 長い目で見て心身の不調を生じない土台になります。 「習慣」ですから、一度身に着ければ続けていくことができます。 規則正しい生活習慣をすることで心身の疲労が回復できますので、 不調は起こしにくくなります。 生活習慣を整える上で、以下の3つを意識していきましょう。 起床時間を整えて、昼寝を減らす• 食事は3食、規則正しくとる• 自分自身も見つめなおし、課題をみつけましょう。 適応障害は、環境と本人の価値観のズレがストレス因となっていました。 だからといって、すべてが「環境」のせいということはありません。 程度の差はあれ、自分自身でも振り返るべき点はあります。 むしろ、休職という機会で自分自身を見つめ、 成長の機会にするという心構えのほうがプラスになっていきます。 落ち着いてきたら、自分自身について振り返っていきましょう。 考え方を改善することは時間がかかりますので、 休職中にすべてを改善する必要はありません。 大切なのは、自分自身の等身大を正しく認識することです。 そうすれば適応障害による休職は、自分を知る機会になります。 復職後も含めて、少しずつ自分ができることに取り組んでいきましょう。 自分自身を知ることができれば、 SOCでいうところの全体把握感や経験的処理感が高まります。 転職も一つの方法ですが、 精神症状が落ち着いてから家族も含めて相談して決めていきましょう。 適応障害の原因となった環境についても、 もちろん考えていく必要があります。 復職するにあたって、どのような環境が望ましいのでしょうか。 多くの方は、復職することを前提にされているかと思います。 会社としては、復職にあたっては 元の部署に配属することを想定していることが一般的です。 元の部署のほうが本人もわかっていますので、変化が少ないからです。 ですが明らかに環境が休職の原因となっている場合、 復職部署は会社と相談することになります。 自分が上手く適応していくために どのような環境調整が望ましいのか、明確にしておくことは大切です。 今後も見据えて、会社と相談していきましょう。 会社との相談は、自分ですべて行おうと思わなくても大丈夫です。 職場の産業医に相談し、会社と調整してもらうこともできます。 主治医と相談して、 就労にあたっての意見を診断書で書いてもらうのも方法です。 このように復職を前提に考えてはいきますが、 どうしても職場に適応できると思えないときは転職も選択肢にはなります。 人生の大きな決断になりますので、 精神状態が落ち着いているときに家族とよく相談していきましょう。 適応障害の患者さんは、 休職することで症状は比較的すぐに良くなることが多いです。 適応障害の症状がいったん良くなって復職しても、 現実に直面して再び調子を崩してしまうことも少なくありません。 職場に戻ると、多くの場合は周りからは配慮されます。 良くも悪くもですが、 これまでと同じように変わりなく接してもらえる職場は多くはありません。 改めて、自分が休職したという事実に気づかされます。 自分のこれからの人生について、 どのように折り合いをつけて考えていけばよいのかは、 いずれ考えていかなければいけない課題になります。 ここから目をそらすと、 職場でストレスがかかった時に適応障害を再発しやすくなってしまいます。 心の病気で休職をしたということは、 決してマイナスばかりではありません。 自分の生き方を見つめる機会にもなりますし、 休職を経験した人にしかわからない目線になります。 自分の人生を諦めるというのではありません。 人生を見つめて、自分の本当の価値観をみつけて、 それを大事にした人生を歩んでいくことが大切かと思います。 心身の症状が認められば医療機関がよいですが、 身近に相談できる人も作っておきましょう。 最後に、適応障害の再発を防ぐために 最も大切なことをお伝えしていきたいと思います。 それは、相談できる人を見つけておくことです。 適応障害は、職場環境に対して 本人が上手く適応できないことが原因でした。 理解ある人と相談していくことで、 現実的な適応の道が見つかったかもしれません。 人と話をするだけでスッキリするという 経験をされたことがある方は少なくないかと思います。 人に話をするということは、 自分がモヤモヤ考えている悩みを形にするということです。 形にするだけでも楽になります。 さらに相談することで、 第三者からのアドバイスが自分に当てはまるかもしれません。 職場の状況を知っている人であれば、 理解ある人ができるだけでも安心ですね。 適応障害を繰り返さないために、 復職する前に相談できる人を見つけておくのは有効です。 会社の信頼できる上司ですと あなたの抱えている悩みを現場で理解できるので理想的ですが、 友達や家族など職場外でもいいのです。 医療機関は、相談する一つの場所にもなります。 心身の症状が出ていればそれを和らげる方法を提案することもできます。 適応障害を繰り返さずにスムーズに復職していくために、 相談できる人を見つけるようにしてください。 まとめ 適応障害は自分の要因にも目を向け、 適応のあり方にも目を向ける必要があります。 また、これからの仕事や価値観の整理をすることも大切です。 休職直後はゆっくりと休みましょう。 心身の症状が落ち着くことを待 ちましょう。 その後は、復職をしてからも再休職しないために 5つのポイントを大切にしましょう。 生活習慣を整える• 自分自身の問題点に関してふりかえる• 職場環境に対して考える• これからの人生を見つめる• 相談できるようにする 過去記事紹介•

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【体験談】適応障害で休職→退職。絶望から立ち直った方法を説明します

適応 障害 休職

こんにちは。 ぬこです。 わたしは 適応障害と診断された経験があります。 2016年8月から2017年2月まで、6ヶ月の休職をしました。 2018年8月現在、異動したのち同じ会社で働いています。 この記事では、 わたしの体調不良と休職にいたるまでの流れを解説しています。 休職中のことや復帰後については、あらためて別記事を準備中です。 もう少々お待ち下さい。 簡単なまとめ わたしについて 当時、わたしは社会人2年目でした。 建設業界のサラリーマンで、現場監督です。 大学は理系だったものの、建設系と一切関係ないことを学んでいました。 就職活動がうまくいかない中で就職した会社・職種でした。 この適応障害とは、簡単に言うと軽いうつ病です。 特に努力家で真面目な人がなる傾向にあります。 自分の本心を押さえつけ、「本当は嫌だけれどなんとかしなきゃ」と焦っている人ほど要注意です。 わたしも現場監督という職種は性格的にまるであっておらず、それでもムリをし続けていたためになってしまいました。 2016年4月から午前中の体調が悪い。 体調不良は7月まで続いた。 7月末、仕事終わりに過呼吸になって救急車へ• それ以降、外出困難な『めまい、吐き気、頭痛』• 2016年8月〜2017年2月まで、6ヶ月の休職• 休職と同時に、傷病手当を申請• 2017年3月から異動して復帰• 秋〜冬あたり、また体調がおかしくなってきたがなんとか耐える• それ以降、2018年8月現在まで良好 これらについて、この記事では休職に至るまでの経緯を振り返ってみます。 なお、休職中そして復帰後についてのレポートは、現在準備中です。 今しばらくお待ち下さい。 書けたらここにもリンクを入れておきます。 具体的な症状の経緯 数ヶ月の体調不良〜 2016年4月から7月にかけて、 特に午前中の身体の調子がとても悪かったです。 症状は以下のとおりです。 朝食が食べられない• 頭重感を感じる• 足元がフラフラする• 吐き気がする 不思議なことに、 これらの症状は午後にはスウーッと消え去りますが、翌朝になるとまた復活します。 この「午前中だけ」というのは、適応障害によく見られる症状の1つです。 ガマンにガマンを重ねていました 当時は現場監督でした。 この仕事の業務は多岐にわたります。 現場での職人さんへの指示や、オフィスでの図面の作成など。 夏や冬には気温による肉体的疲労もありますから、身体と心に負担がかかる職業です(そのかわり給料は良かったですが)。 4月から7月となると、気温が徐々に高くなっていく時期になります。 わたしも最初は夏バテだと思い、「慣れるまでガマンするしかない」と考えていました。 しかしながら、 夏の暑さの背後には押さえつけていた感情が隠れていました。 ストレスが過呼吸となって表に出た 肉体的な疲労感はただの表面にすぎません。 問題は、心の中で溜まり続ける 「環境に適応できないことによるストレス」です。 汗だくになりながら、多種多様な業種の人たちと調整をし、日中の仕事を終えたら事務所に戻って図面作成。 特に、 人との調整業務が大変なストレスでした。 まだ社会人2年目だったので、とりあえず与えられた目の前の仕事を頑張ってやり切ろうという気持ちで精一杯だったのです。 それはそれで立派かもしれませんが、結果は残酷なものでした。 4月から軽いめまいや朝の食欲不振があり、7月までずっと続いていました。 身体から発せられる危険信号を、ずっと無視し続けていたのです。 そこに帰宅途中の人混みというストレスが引き金となって、押さえつけていた感情・身体の危険信号が過呼吸という形で溢れ出てしまったのです。 土曜日の仕事を終えた、7月末の夜でした。 過呼吸を皮切りに休職へ〜 過呼吸になって救急搬送されたあと、すぐに点滴をしてもらい、1時間ちょっと眠っていたら治まりました。 そのあと仕事は3日間休ませてもらいましたが、一度ドバっと溢れたからか、仕事に戻って2、3日の間は特に問題なく、調子がいい状態でした。 普段と比べてまだマシという程度でしたけれども。 仕事に行けなくなる 仕事に行けなくなったのは、それから数日後こと。 お盆休みまであと少しというときでした。 通勤電車の中で気分が悪くなり、途中で家に帰らざるをえない状態になることが頻繁に見られるようになったのです。 当時の通勤は電車でして、乗り換えが3回ありました。 その途中途中で休みながらでないと出勤できなくなりました。 そうして行ける日もあれば、もう明らかにムリ、新鮮な空気を吸って落ち着く環境にいないとダメだ、という日も出てきました。 一番ひどかった日は、外出すらできませんでした。 出勤しようとして家のドアノブに手をかけた瞬間、めまいがガツンと襲ってくるのです。 このようにして、急なめまいに襲われて動けなくなることが、平日のみならず休日にも見られるようになりました。 これを上司に伝え、会社の人事に伝わりました。 神経内科から心療内科へ 出勤するために電車を乗り継いでいたある日、再び激しいめまいと頭痛、吐き気に襲われました。 通常では見られない症状でしたので、小休憩したのちすぐ総合病院に行きました。 脳や神経に以上がある可能性があると受付で言われたため、MRIによる診断を受けました。 その結果は特に異常はみられなかったため、ここではじめて精神的な症状だろうということが確定しました。 それを会社に伝えたところ、産業医から心療内科を紹介されます。 そこで「適応障害」と診断されたのです。 2016年9月のことでした。 さいごに 今回は、わたしが適応障害になって休職するまでの話を書きました。 休職中のことや復帰後の話は、投稿したらこの下にリンクを入れておきます。 今しばらくお待ち下さい。 なお、 適応障害の診断基準やクリニックの選び方については、以下の記事に書きました。 参考にしてください。 さいごです。 適応障害について、複数の方々から質問や相談を寄せられることがあります。 もし何かございましたら、以下の3つからお願いします。

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短くしないで!適応障害の休職期間は3ヶ月以上ほしい理由

適応 障害 休職

適応障害は、ある環境(ストレス因)に適応する事が出来ず、それによって様々な症状が出現してしまう疾患です。 適応障害は「ある環境」がストレスとなっているため、その環境から一旦離れた方が治療上好ましい場合があります。 この目的で「休職」が指示されることがあります。 休職は適応障害において重要な治療の1つです。 しかし他の疾患における休職と異なり、「ただ休職しただけ」では根本の解決にはなりません。 ただ休職しただけであれば、復職後に高い確率で再発してしまうでしょう。 適応障害における休職は、ただ休職するだけではなく休職中に適切な過ごし方や治療を行なっていくことが大切です。 今日は適応障害で休職が必要な理由と、休職中にすべきことをお話させて頂きます。 1.適応障害で休職が必要な理由 適応障害と診断されると、医師から休職を指示されることがあります。 適応障害は「環境」に適応できないことで症状が出現しているため、その環境にいれば症状は悪化します。 その環境が職場なのであれば、休職は症状を改善させるために有効な方法になります。 適応障害では、休職をすると比較的速やかに症状は改善していきます。 個人差もありますが、早い方だと数日、遅くても数週間程度で改善を実感する事が出来るでしょう。 しかしこの方法は、「一時的にストレスから逃げているだけじゃないか」と感じられる方もいるかもしれません。 確かに治療が休職「だけ」なのであればその通りかもしれません。 しかし休職は適応障害の治療に入るために必要なものであり、治療の一環に位置づけられるものなのです。 適応できない環境に身を置いている状態では、心身に強い苦痛が生じています。 この状態だと精神的にも不安定になっているため、正常な行動・判断が出来なくなっています。 このような状態ではいくら適応力を上げるための工夫をしても意味がありません。 そのため、一旦ストレス因から離れて、まずは心身の健康を取り戻すことが非常に重要なのです。 正常な判断・行動が出来ない精神状態下で取返しのつかない判断・行動をしてしまい、その結果その人や周囲の方の将来に大きな不利益が生じることはあってはならないことです。 それを避けるため、休職という方法には大きな意味があります。 しかし休職が有効である一方で、休職をする「だけ」では根本の解決にはなっていないのもまた事実です。 そのため、適応障害においては休職する「だけ」ではなく、休職した上で更にすべきことがあるのです。 2.適応障害は休職するだけでは不十分 適応障害は、「環境に適応できないこと」が発症の原因です。 そのため適応できなかった環境から離れれば、症状は改善していきます。 ストレスが除去されるわけですから当然ですよね。 通常、休職をすると数日、遅くても1〜2週間もすれば症状の改善を実感できます。 しかし、適応障害ではただ休職するだけでは不十分です。 これはよく考えれば当たり前で、いくら休職で調子が良くなっても、そもそもの問題である「環境に適応できないこと」に対して何も対処しなければ、復職後に再発してしまうことは明らかです。 休職には、一旦ストレス因から離れる事で心身の健康を取り戻す、という役割があります。 正常な判断・行動が出来る状態に戻すことで、ここからやっと「適応できない事にどう向き合うのか」を考えていく準備が出来るのです。 健康を取り戻した後は、「環境に適応できない事」に対しての対処を必ず行なわなければいけません。 でないとせっかくの休職が、ただ「一時的に症状を落ち着かせただけ」で終わってしまいます。 3.適応障害の休職中にすべき4つのこと では適応障害で休職となったら、どのような過ごし方をすれば良いのでしょうか。 過ごし方の細かい点は個々人で異なりますので、主治医の指示に従って頂きたいのですが、ここでは一般的な適応障害における休職中の過ごし方について紹介します。 心身が不安定な状態で「環境に適応できない事に対してどう対処していけばいいか」を考えようとしても無理があります。 精神的に疲弊した状態では、正常な判断が出来なくなっています。 特に絶望感や焦燥感が強い場合では、あやまった判断から取り返しのつかない判断・行動に至ってしまう可能性もあります。 「この環境に適応できないなら、今すぐ辞めるしかない」 「こんな環境にも適応できない自分は死ぬ以外にない」 これらは冷静に考えれば明らかに誤った判断ですが、精神的に不安定な状態だとこのような判断をしてしまう事があるのです。 これは患者さん自身やその周囲の方に大きな不利益をもたらします。 このような事態を起こさないよう、まずは適応できない環境から離れて、冷静さを取り戻すことはとても大切な事になります。 まずは十分な判断能力が回復するまでしっかりと休んで下さい。 適応障害では、ストレス因から離れると症状は比較的速やかに改善していきます。 しかしそうは言っても休職した翌日にすぐに元気になるわけではありません。 個人差もありますが、早くても1〜2週間程度はかかるでしょう。 まずは1~2週間程度、しっかりと休んで下さい。 ちなみに「休む」といっても一日中寝込んでいるという過ごし方はよくありません。 休職の原因は身体の不調ではなく、こころの不調なわけですから、身体を過剰に休める必要はないのです。 こころが落ち着くような過ごし方をする事が精神科的にいう「休む」事になります(参照:)。 規則正しい生活を送りましょう。 朝はしっかり起きて、日中に長時間の昼寝はしないようにしましょう。 1日1回は外出をして、日の光を浴び、身体を適度に動かしましょう。 3食規則正しく食べ、過度な喫煙や飲酒は控えましょう。 自分が「落ち着く」と感じられるような行動をしましょう(例えば、ゆっくりとお風呂に入ったり、好きな音楽を聞いたり)。 このような過ごし方が、「休む事」になります。 ただ心身を休めただけで復職すれば、また適応障害が再発してしまうだけだからです。 ある程度心身が回復してきたら、次にすべきことは根本の原因である「環境に適応できないこと」に対して、どうアプローチしていくかを考えていく必要があります。 これは1人で行わず、必ず主治医と相談しながら行いましょう。 た職場の環境が原因なのであれば、職場のメンタルヘルス担当者や産業医とも連携しながら行うことが理想的です。 ある環境に適応できないとき、それに対処するアプローチ法というのは2つしかありません。 自分が環境に合わせる(その環境への適応力を高めるように訓練する)• 環境を自分に合わせる(配置転換や転職など、環境を変える) このどちらか(あるいは両方)になります。 前者が理想的な方法ですが、現実的にはやむを得ず後者の方法が取られる事もあります。 適応力を高める方法はいくつかありますが、精神科では主に精神療法にて、ものごとのとらえ方をより柔軟にできるように訓練したり、対人関係をより良好に行うための考え方などを学んだりしていきます。 具体的には、「」や「」の考え方が適応力を上げるために役立つこともあります。 また周囲のサポート体制を整えるという事も適応力を高めるためには有効です。 定期的に産業医と面談できるような体制を作ったり、早い段階で家族や親友に相談できるようにしたりすれば、これは間接的に適応力の向上につながります。 環境に適応できるようになるという治療法は一見理想的な解決法ですが、治療にある程度の時間がかかることと、周囲や職場が十分に理解してくれることが絶対条件になります。 しかし現状では「適応力をつけるまで待てない」と職場から言われてしまうこともあります。 会社も利益を上げないと存続できないため、悪意あっての発言ではないのですが、職場の十分な理解と協力を得られないと、適応力を上げるのは難しい面があります。 職場の理解を得られれば、異なる部署への異動や配置転換などをして頂くこともあります。 また本当に止むを得ない場合は、その職場を退職するという解決法を取ることもあります。 しかし退職は人生における大きな決断となるため、十分に心身が回復した状態でよく考え、周囲にも十分に相談した上で決めるようにしてください。 心身の調子が不安定な時に決めてしまったり、勢いで決めてしまうことは絶対にしてはいけません。 環境を変えるという選択肢は安易に取るべきでない事は確かですが、「どうしても向かない環境」というのもあります。 適応障害を発症してしまった環境が残念ながらそのような環境であった場合は、無理矢理適応させようと努力するよりも、環境を変えるという選択肢も場合によっては必要になります。 【メンタルヘルス向上のヒント】 【こころの病気】 - - - - -恐怖症 -- -- -- -- -- - - - - - - 【こころと身体の病気】 【お薬()】 - - -- -- -- - --超短時間型 --- --短時間型 --- --- --- --- --中時間型 --- --- --- --- --- --- --長時間型 --- --- -メラトニン受容体作動薬 -- -オレキシン受容体拮抗薬 -- -三環系抗うつ剤 -- -- -- -- -- -四環系抗うつ剤 -- -- - -- -- -- -- -- - -- -- -- - -- -- -その他 -- -- -- () - - - - - - - - - - - - - - 抗精神病薬 - -- -- -第2世代抗精神病薬 -- -- -- -- -- -- -- -- -- - - - - - ADHD治療薬 - 抗酒薬 - 漢方薬 - - - - 向精神薬の副作用 - - - 【精神科への受診】 【こころの検査】 【治療法】 【精神疾患と取り巻く制度】.

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