概説 [ ] において、ヴァルキュリヤは多数存在する。 みな女性の姿をしており、戦において、どの戦士に勝利をもたらし、どの戦士に死を与えるかを選ぶのを役目とする。 そして、彼女たちに選ばれ勇敢に戦い死んだ者を、神 が治める、戦で殺された者たちの後生の館 へと連れて行く。 そこでは、死した勇士たちがと呼ばれ、世界の終末における戦争へ向けた準備を行っている。 そしてエインヘリヤル達が休息を取るとき、彼らが飲むを注いで回るのもヴァルキュリヤたちであるという。 これ以外にもまた、ヴァルキュリヤが英雄やその他人間の伴侶として登場することもある。 そこではしばしば王族の娘であると書かれ、時には大鴉()に付き添われていたり、に結びつけられていたりする(白鳥乙女を参照)。 古ノルド語詩()の『』『』『(ヴァルキュリヤの歌)』や、『』第2部『』にある「」と呼ばれる部分などで、ヴァルキュリヤの名前が数多く挙げられている。 また、このような一覧的な名称の提示以外にも、単独でヴァルキュリヤの名前が登場することがあり、例として、『』『』にその名が登場するが挙げられる。 ヴァルキュリヤの名前は概して「戦い」との関連付けが強調されており、そして多くの場合、「槍」に関した名前である。 槍は一般にと強く関連付けられている武器である。 北欧神話研究者の やらの説によると、ヴァルキュリヤの名前は、それ自体は何ら個体性を持たず、むしろ「戦の女神 」の特性や気質を説明するものであり、おそらく(の伝統的な詩人)によって説明のために創作されたものではないか、とされている。 何人かのヴァルキュリヤの名前は、ヴァルキュリヤの役割や能力を説明したものなのかもしれない。 例えば、「 」という名は、 187年のものと見られる石碑で言及されていた の女神 との語源的な繋がりを示しているのかもしれない。 「 」の名は、「枷を嵌める」というヴァルキュリヤの能力を示しているとする説もある。 「」(, 「気紛れ」の意)は、ヴァルキュリヤが(オルログとも, , ゲルマン人の信仰におけるの観念)に対して持っている影響力の説明なのかもしれない。 あるいは「槍を持ち力を溜める者」を意味するかもしれない。 『』 「霧」。 写本 AM 748 I b 4to での形。 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• 谷口 1983:49. 第48章. 『ギュルヴィたぶらかし』第36章. 『グリームニルの歌』第36スタンザ. 『巫女の予言』第30スタンザ. 谷口 1983:9. 第9章. 68, 第60章. 谷口 1983:62. 第57章. 『ヴェルンドの歌』序文. 谷口 1983:70. 第61章. 谷口 1983:68. 第60章. 97, 第75章. 107, 第79章. 谷口 1983:64. 第58章. ネッケル他, 谷口訳 1973:125. 『フンディング殺しのヘルギの歌II』最終散文部. 谷口 1983:74. 第61章. ネッケル他, 谷口訳 1973:125. 『シグルドリーヴァの歌』第4スタンザと第5スタンザの間の散文. ネッケル他, 谷口訳 1973:105. 『フンディング殺しのヘルギの歌I』第30スタンザ. 谷口 1983:9. 第9章. 67, 第60章. 107, 第79章. ネッケル他, 谷口訳 1973:112. 『ヒョルヴァルズの子ヘルギの歌』第9スタンザと第10スタンザの間の散文. 古ノルド語綴り• Simek 2007:46. Simek 2007:71. 写本 AM 748 I b 4to および AM 757 a 4to に収録されていた、『』増補版。 校訂版から。 ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注106. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注111. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注105. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注110. Simek 2007:121. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:125. Simek 2007:142. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注104. Simek 2007:143. Simek 2007:146. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注8. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:147. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注7. Simek 2007:151. Simek 2007:153. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注103. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注98. Simek 2007:160. Simek 2007:161. Simek 2007:182. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注98. Simek 2007:218. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注11. Simek 2007:251. Simek 2007:258. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注108. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注107. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注109. Simek 2007:262. フィンヌル・ヨウンスソン校訂版。 ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注99. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:292. Simek 2007:293. ネッケル他, 谷口訳 1973:19. 『巫女の予言』脚注92. Simek 2007:308. Simek 2007:310. Simek 2007:316. Simek 2007:328. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Simek 2007:329. 語源解釈• Lindow 2001:105. Orchard 1997:36. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注106. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注105. Simek 2007:115. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注110. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:125. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Simek 2007:142. Simek 2007:143. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注8. Orchard 1997:83. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Orchard 1997:192. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注7. Simek 2007:151. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注103. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注97. Simek 2007:160. Simek 2007:182. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注98. Orchard 1997:194 and Simek 2007:218. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注11. Ochard 1997:278. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注108. Simek 2007:258. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Simek 2007:261. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注109. Simek 2007:262. Vigfusson 1874:503. Simek 2007:275. Simek 2007:284. Simek 2007:288. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注99. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Davidson 1988:96. ネッケル他, 谷口訳 1973:19. 『巫女の予言』脚注92. Orchard 1997:151. Simek 2007:308. Simek 2007:310. Simek 2007:316. Simek 2007:328. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Lindow 2001:291. Orchard 1997:195. 参考文献 [ ]• 1988. Myths and Symbols in Pagan Europe: Early Scandinavian and Celtic Religions. 2001. Orchard, Andy 1997. Dictionary of Norse Myth and Legend. 2007 translated by Angela Hall. Dictionary of Northern Mythology. ; 1878. Clarendon Press. (), , 他 編 , 訳 1973. 『エッダ 古代北欧歌謡集』,. 谷口幸男 1983. 「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『文学部紀要』第43巻, 特輯号3, pp. 1-122. 訳 1978. 『ニャールのサガ』. 谷口幸男 訳 1979. 『アイスランドサガ』,.
次の概説 [ ] において、ヴァルキュリヤは多数存在する。 みな女性の姿をしており、戦において、どの戦士に勝利をもたらし、どの戦士に死を与えるかを選ぶのを役目とする。 そして、彼女たちに選ばれ勇敢に戦い死んだ者を、神 が治める、戦で殺された者たちの後生の館 へと連れて行く。 そこでは、死した勇士たちがと呼ばれ、世界の終末における戦争へ向けた準備を行っている。 そしてエインヘリヤル達が休息を取るとき、彼らが飲むを注いで回るのもヴァルキュリヤたちであるという。 これ以外にもまた、ヴァルキュリヤが英雄やその他人間の伴侶として登場することもある。 そこではしばしば王族の娘であると書かれ、時には大鴉()に付き添われていたり、に結びつけられていたりする(白鳥乙女を参照)。 古ノルド語詩()の『』『』『(ヴァルキュリヤの歌)』や、『』第2部『』にある「」と呼ばれる部分などで、ヴァルキュリヤの名前が数多く挙げられている。 また、このような一覧的な名称の提示以外にも、単独でヴァルキュリヤの名前が登場することがあり、例として、『』『』にその名が登場するが挙げられる。 ヴァルキュリヤの名前は概して「戦い」との関連付けが強調されており、そして多くの場合、「槍」に関した名前である。 槍は一般にと強く関連付けられている武器である。 北欧神話研究者の やらの説によると、ヴァルキュリヤの名前は、それ自体は何ら個体性を持たず、むしろ「戦の女神 」の特性や気質を説明するものであり、おそらく(の伝統的な詩人)によって説明のために創作されたものではないか、とされている。 何人かのヴァルキュリヤの名前は、ヴァルキュリヤの役割や能力を説明したものなのかもしれない。 例えば、「 」という名は、 187年のものと見られる石碑で言及されていた の女神 との語源的な繋がりを示しているのかもしれない。 「 」の名は、「枷を嵌める」というヴァルキュリヤの能力を示しているとする説もある。 「」(, 「気紛れ」の意)は、ヴァルキュリヤが(オルログとも, , ゲルマン人の信仰におけるの観念)に対して持っている影響力の説明なのかもしれない。 あるいは「槍を持ち力を溜める者」を意味するかもしれない。 『』 「霧」。 写本 AM 748 I b 4to での形。 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• 谷口 1983:49. 第48章. 『ギュルヴィたぶらかし』第36章. 『グリームニルの歌』第36スタンザ. 『巫女の予言』第30スタンザ. 谷口 1983:9. 第9章. 68, 第60章. 谷口 1983:62. 第57章. 『ヴェルンドの歌』序文. 谷口 1983:70. 第61章. 谷口 1983:68. 第60章. 97, 第75章. 107, 第79章. 谷口 1983:64. 第58章. ネッケル他, 谷口訳 1973:125. 『フンディング殺しのヘルギの歌II』最終散文部. 谷口 1983:74. 第61章. ネッケル他, 谷口訳 1973:125. 『シグルドリーヴァの歌』第4スタンザと第5スタンザの間の散文. ネッケル他, 谷口訳 1973:105. 『フンディング殺しのヘルギの歌I』第30スタンザ. 谷口 1983:9. 第9章. 67, 第60章. 107, 第79章. ネッケル他, 谷口訳 1973:112. 『ヒョルヴァルズの子ヘルギの歌』第9スタンザと第10スタンザの間の散文. 古ノルド語綴り• Simek 2007:46. Simek 2007:71. 写本 AM 748 I b 4to および AM 757 a 4to に収録されていた、『』増補版。 校訂版から。 ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注106. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注111. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注105. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注110. Simek 2007:121. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:125. Simek 2007:142. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注104. Simek 2007:143. Simek 2007:146. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注8. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:147. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注7. Simek 2007:151. Simek 2007:153. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注103. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注98. Simek 2007:160. Simek 2007:161. Simek 2007:182. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注98. Simek 2007:218. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注11. Simek 2007:251. Simek 2007:258. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注108. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注107. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注109. Simek 2007:262. フィンヌル・ヨウンスソン校訂版。 ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注99. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:292. Simek 2007:293. ネッケル他, 谷口訳 1973:19. 『巫女の予言』脚注92. Simek 2007:308. Simek 2007:310. Simek 2007:316. Simek 2007:328. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Simek 2007:329. 語源解釈• Lindow 2001:105. Orchard 1997:36. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注106. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注105. Simek 2007:115. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注110. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Simek 2007:125. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Simek 2007:142. Simek 2007:143. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注8. Orchard 1997:83. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Orchard 1997:192. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注7. Simek 2007:151. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注103. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注97. Simek 2007:160. Simek 2007:182. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注98. Orchard 1997:194 and Simek 2007:218. ネッケル他, 谷口訳 1973:98. 脚注11. Ochard 1997:278. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注108. Simek 2007:258. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Simek 2007:261. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注109. Simek 2007:262. Vigfusson 1874:503. Simek 2007:275. Simek 2007:284. Simek 2007:288. ネッケル他, 谷口訳 1973:60. 脚注99. ネッケル他, 谷口訳 1973:21. 『巫女の予言』脚注109. Davidson 1988:96. ネッケル他, 谷口訳 1973:19. 『巫女の予言』脚注92. Orchard 1997:151. Simek 2007:308. Simek 2007:310. Simek 2007:316. Simek 2007:328. ネッケル他, 谷口訳 1973:61. 脚注102. Lindow 2001:291. Orchard 1997:195. 参考文献 [ ]• 1988. Myths and Symbols in Pagan Europe: Early Scandinavian and Celtic Religions. 2001. Orchard, Andy 1997. Dictionary of Norse Myth and Legend. 2007 translated by Angela Hall. Dictionary of Northern Mythology. ; 1878. Clarendon Press. (), , 他 編 , 訳 1973. 『エッダ 古代北欧歌謡集』,. 谷口幸男 1983. 「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『文学部紀要』第43巻, 特輯号3, pp. 1-122. 訳 1978. 『ニャールのサガ』. 谷口幸男 訳 1979. 『アイスランドサガ』,.
次のヴァルキュリアの担う3つの仕事 ワルキューレは、ぴっちりと鎧を着こみ馬にまたがった姿で描かれます。 片手には手綱、もう片方の手には剣や槍を持ち、馬には盾と弓矢をつけていて、全身が光り輝いているともいわれています。 ヴァルキュリアとは、古北欧 ノルド 語で「戦死者を選ぶ女」という意味です。 これがドイツに伝わってヴァルキューレとなり、英語ではワルキューレあるいはヴァルキリーになるのです。 「戦死者を選ぶ女」という意味の通り、 ワルキューレの仕事は、戦死した人間の勇者をヴァルホルへと連れて行くことです。 彼女たちは今まさに戦争中の人間たちのもとへ赴き、人間の勇者たちの中から死すべき運命となっている者の息の根を止めます。 そしてその死体を馬の鞍に積み、オーディンの館であるヴァルホル 戦死者の館。 ヴァルハラともいう へと運びこむのです。 ヴァルホルに運びこまれた戦士たちは、再び命を与えられます。 彼らは神々と巨人との最終戦争であるラグナロクにおいて、戦士エインヘリヤルとして神々の側に立ち戦うのです。 ラグナロクが起きるその時まで、ヴァルホルで蜜酒を振舞い、戦士たちをもてなすことも ワルキューレの仕事とされています。 ワルキューレの仕事はもうひとつあります。 それは人間たちの戦がない時に、歌を歌いながら機を織ることです。 機のおもりは人間の首で、糸ははらわた、糸巻きは槍、梭は矢で、筬や打ち板は剣や盾でできています。 織り上がった布は死体のような灰色をしており、 ワルキューレたちはオーディンの意思のもと、この布の中に勇者たちの運命を織りこんで、次の戦争の勝者と敗者を決めるのです。 いくつもある ワルキューレと人間の恋愛話の中から、北欧に伝わる作者不明の古い詩篇『古エッダ』より、ヒャルヴァルズの子ヘルギにまつわる話をご紹介しましょう。 ノルウェーの王ヒャルヴァルズには成人しても口のきけない王子がいました。 王子には名前もつけられていませんでしたが、ある時彼のもとを9人の ワルキューレが訪れます。 9人のうち、スヴァーヴァという名の ワルキューレが王子にヘルギ 聖なる者 という名を与えて祝福すると、とたんにヘルギは口がきけるようになり、スヴァーヴァに求婚しました。 スヴァーヴァは快くこれを受け入れ、ふたりは深く愛し合うようになります。 ヘルギはその後、名剣を手に入れ祖父の仇を討つなどして名を上げましたが、ある時女巨人の呪いを受けて決闘で致命傷を負ってしまいます。 スヴァーヴァは深く悲しみ、ヘルギが亡くなってからも今後一切ほかの男に身を任せることはしないと誓いました。 やがて時は流れ、ヘルギはまたもヘルギという名の男性に、スヴァーヴァはシグルーンという名の ワルキューレに生まれ変わります。 シグルーンはある時、ヘズブロッドという男と婚約させられましたが、彼女はそれを嫌がり、ヘルギに愛を告白しました。 ヘルギはこれを受け入れ、軍勢を集めてヘズブロッドを討ち取ります。 しかしシグルーンの父も兄弟もヘズブロッドに加勢したため、ヘルギはやむなく彼らも斃さなければなりませんでした。 やがてふたりの間には子どもが生まれますが、幸せは長続きしません。 シグルーンの兄弟の中でただひとり生き残ったダグという者が、父や兄弟の仇を打つべくオーディンに祈りを捧げていたのです。 オーディンはダグの願いを聞き届け、自らの魔槍を貸し与えました。 ダグはこの魔槍でヘルギを刺し殺し、悲願を達成します。 残されたシグルーンはダグを呪い、毎日泣き暮らすばかりです。 するとある日、墓が開いて中からヘルギの体が現れました。 彼が生前受けた傷は生々しく、まだ血を滴らせているではありませんか。 シグルーンの流す涙がヘルギの胸に落ちて熱い血となるため、彼は安心してヴァルホル 戦死者の館 に入れないというのです。
次の