YOASOBIというユニットをご存知でしょうか? 2019年に11月に「夜に駆ける」という曲でデビューした今大注目の2人組ユニットです。 その人気はすさまじく、デビュー曲は1月のSpotifyバイラルチャートで堂々の第1位、YouTubeでのアニメMV再生回数は現在1600万回を突破しています。 彼らの最大の特徴は、制作する楽曲に原作小説がある、ということ。 情景描写やメッセージなどがもとになっている楽曲はいろいろありますが、小説を具現化する楽曲というのは珍しいのではないでしょうか。 歌詞には原作のストーリーを追っていくような言葉がちりばめられており、アニメMVも一緒に見るとさらにその世界観に引き込まれます。 ボカロPとして活躍するAyaseさんが作詞・作曲・編曲を担当し、ボーカルikuraさんの透明感のある伸びやかな声がとてもきれいで、ずっと聴いていたくなりますよ。 「あの夢をなぞって」はYOASOBIの楽曲第2弾として1月に配信されました。 現在YouTube再生回数280万回以上!その人気がうかがえますね。 この記事では、「あの夢をなぞって」の原作小説と、歌詞の意味を考察していきます。 小説・イラスト投稿サイトmonogatary. comに投稿された小説で、YOASOBIはこれまでもこのサイトに投稿された作品をもとに楽曲を制作しています。 『夢の雫と星の花』はmonogatary. comで開催されたコンテスト「ソニーミュージック賞」で大賞作品の一つに輝いた作品で、幼馴染みの高校生二人の甘酸っぱい青春ラブストーリーです。 私も原作小説を見たのですが、冒頭を少し読んだだけで物語の世界に引き込まれてしまい、結局最後まで一気に読んでしまいました。 普通の小説に比べると短めなので、「小説は苦手…」という人も無理なく読めますよ。 物語を読んだ後に改めて楽曲を聞き、また物語を読んで…としばらくハマってしまいましたね。 楽曲に原作小説があるって、新しい発想ですよね。 今後の作品も楽しみ! あらすじ 主人公は予知夢を見ることができる16歳の女子高校生、双見楓。 双見家は昔、巫女の家系だったこともあり、双見家に生まれる女性は未来予知の能力を持っているといいます。 楓もそれを受け継ぎ、小さい頃から予知夢を見ることができました。 しかし、一度未来を予知したら、その予知したとおりにならなければ能力が失われてしまうのだそうです。 「予知を変えられるのは1回きり、だからその1回は大切な人のために使いなさい」と祖母から教えられます。 ある日、楓はずっと好きだった幼馴染みの一宮に告白される予知夢を見ます。 予知夢のとおりになって欲しいのですが、楓は一宮を意識するあまりそっけない態度をとってしまいます。 一方、実は一宮も予知能力を持っており、以前から花火大会の日に楓から告白される未来を予知していました。 しかし最近になって一宮が楓に告白する予知をします。 一宮の能力も予知したとおりの未来にならないと失われてしまうため、二つの未来があることに戸惑います。 幼馴染み二人の心情が伝わってくるような目の動き、物語の鍵をにぎる四尺玉花火の美しさ…引き込まれます。 青春ストーリーらしく疾走感のあるメロディーに合わせて情景が移り変わり、小説の世界観を表現していて素敵ですよ。 歌詞も、物語のストーリーがそのまま文章になっているのではなく、わかりそうでわからない、絶妙な言葉選びが秀逸です。 聞けば聞くほど「そういうことかー!」と発見があります。 ぜひ原作と一緒に楽しんでほしいな! 楓の予知夢のシーン 夜の空を飾る綺麗な花 街の声をぎゅっと光が包み込む 音の無い二人だけの世界で聞こえた言葉は 「好きだよ」 夢の中で見えた未来のこと 夏の夜、君と、並ぶ影が二つ 最後の花火が空に昇って消えたら それを合図に 冒頭では、楓が見た予知夢が描かれます。 花火大会の夜、ずっと好きだった幼馴染みに告白される未来を見た楓。 戸惑いながらも自分の見た夢を思い返しています。 最後の花火が打ちあがって消えたタイミングで、一宮から告白されるんですね。 学校のシーン いつも通りの朝に いつも通りの君の姿 思わず目を逸らしてしまったのは どうやったって忘れられない君の言葉 今もずっと響いてるから 予知夢を見た楓は何事もなかったかのようにふるまおうとしますが、一宮を意識するあまり挨拶もできずに目を逸らしてしまいます。 そりゃ、好きな人から告白される未来を見たら、意識してしまいますよね。 好きだからこそ素直になれない楓の心情が伝わります。 「どうやったって忘れられない君の言葉 今もずっと響いてるから」では、今朝の予知夢が頭からはなれない楓の様子も思い浮かびますね。 花火大会を待つシーン 夜を抜けて夢の先へ 辿り着きたい未来へ 本当に?あの夢に、本当に?って今も 不安になってしまうけどきっと 今を抜けて明日の先へ 二人だけの場所へ もうちょっと どうか変わらないで もうちょっと 君からの言葉 あの未来で待っているよ 花火大会まではあと2週間。 まだ花火大会に一緒に行く約束もしていないし、一宮が自分のことを好きになるのかもわからない状態です。 自分の見た未来が本当のことになるのか、不安と期待が頭の中でグルグルしているかんじですね。 予知した未来が変わらないでほしいという思いも伝わってきます。 それは「予知能力を失いたくないから」という理由ではないのもわかりますね。 花火大会のシーン 誰も知らない 二人だけの夜 待ち焦がれていた景色と重なる 夏の空に未来と今繋がる様に開く花火 君とここでほらあの夢をなぞる 見上げた空を飾る光が今照らした横顔 そうずっとこの景色のために そうきっとほら二つの未来が 今重なり合う いよいよ花火大会当日を迎えたシーンです。 詳しくは原作小説を読んで欲しいのですが、めでたく二人は一緒に花火大会に行く約束をします。 「待ち焦がれていた景色と重なる」は、ついに花火を二人で見る場面になったことを表していますね。 まさに「あの夢をなぞって」いく様子が描かれます。 結末はどうなるの!? のシーン 夜の中で君と二人 辿り着いた未来で 大丈夫想いはきっと大丈夫伝わる あの日見た夢の先へ 今を抜けて明日の先で また出会えた君へ もうちょっと どうか終わらないで もうちょっと ほら最後の花火が今 二人を包む 音の無い世界に響いた 「好きだよ」 いよいよ、合図である「最後の花火」が打ちあがります。 二人が予知した二つの未来、どちらが現実になるのでしょうか? また、二人の予知能力はどうなってしまうのでしょうか? 気になる結末はぜひ原作小説を読んでください! きっと納得できると思いますよ。 原作小説をもとに楽曲を制作するなんて斬新だな~と思いましたが、曲の歌詞とメロディー、アニメMVが相まってとても素敵な世界観を作り出しています。 原作小説を読んでからアニメMVを見ると、歌詞の内容も深く知ることができますし、新しい楽しみ方ができました。 「夜に駆ける」「あの夢をなぞって」に続いて、第3弾「ハルジオン」も配信中です。 今後のYOASOBIの楽曲も楽しみですね!.
次の小説を音楽/映像で具現化する新生ユニット、YOASOBI。 2019年11月に公開したデビュー曲「夜に駆ける」は、公開直後から瞬く間に注目を集め、現在YouTubeにて1,700万回再生を突破。 Billboard Japan Hot 100やオリコン週間合算シングル・ランキングで1位を獲得し、各種配信チャートでも1位を席巻。 全世界のランキングであるSpotify"バイラルトップ50 グローバル "でも6位となり、香港や台湾、インドネシア、シンガポール、マレーシア、インドなど各国のバイラル・チャートにもランクイン。 TikTokでも再生数の伸びが顕著で、関連動画再生数は1億4千万回を超える。 2020年5月にリリースした新曲「ハルジオン」もLINE MUSICウィークリー・チャート1位を獲得、YouTubeも公開3日で100万回再生を超えるなど、各所で熱い注目を集めている。 そんな彼らの2020年1月にリリースした楽曲「あの夢をなぞって」がフジテレビ系"とくダネ!"6月度"お天気コーナーMONTHLY SONG"に決定した。 朝の時間にぴったりのポップな青春ナンバーなので、チェックしよう。 そして、2020年7月より「あの夢をなぞって」の原作小説"夢の雫と星の花"(いしき蒼太著)の電子コミックが配信されることが決定しているが、コミック版"夢の雫と星の花"イラストの一部が本日6月1日に公開された。 イラストを手掛けるのは、"聖女様を甘やかしたい! キラキラして甘酸っぱい原作の世界観が魅力的に表現されているので、完成を楽しみにしよう。 また、2020年1月~2月にかけて開催され、500作品を超える多くの投稿があった、YOASOBIの新曲原作を募集する"夜遊びコンテストvol. 1"の大賞受賞2作品も現在公開中。 それぞれを原作とした楽曲を今後制作、発表していく予定である。
次のスタッフメモ 小説のストーリーから楽曲を生み出すスタイルで知られるユニット、YOASOBIのセカンドシングル。 原作は、いしき蒼太の『夢の雫と星の花』。 予知夢を見ることのできる幼なじみの男女が、相手から告白される夢を見ることでお互いを意識し始めるという物語だ。 オープニングの印象的なアカペラで聴く者の心をつかみ、降り注ぐ音と声で感情を高めてくれる本作は、原作のラブストーリーをストレートに音で表現したものと言える。 コンポーザーのAyaseは「この物語は男女二人の視点で話が進みます。 それをどのように楽曲へ落とし込むか、バランスが難しかったです」と制作の立ち上がりで苦心したことを明かしてくれた。 「また、青春の疾走感や甘酸っぱさというところをどれだけ込められるか、予知夢というファンタジーな要素をどう感じさせるかというところにも悩みました。 結果としては、聴いたときにぱっと世界が広がるような音を目指しました。 「この曲は原作を読んだときに感じたことと感覚がリンクする部分が多くて、声色も1作目の『夜に駆ける』よりも明るくしました」 二人は原作の世界観に寄り添いながら、音でビジュアルを想起させるアプローチを試みた。 原作の読者は、この曲を聴くことでまた新たな感動を得られるだろう。 小説と音楽、二つの表現が合わさったときの面白さを感じさせる作品だ。
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